以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて詳細に説明する。
<1.第1の実施の形態>
[1−1.現金自動預払機の全体構成]
図1に外観を示すように、現金自動預払機1は、箱状の筐体2を中心に構成されており、顧客との間で現金に関する取引を行うようになされている。
筐体2は、その前面2A側に顧客が対峙した状態で紙幣の投入やタッチパネルによる操作等をしやすい箇所、すなわち前面2Aの上部から上面に渡る箇所に、接客部3が設けられている。
接客部3は、顧客との間で現金や通帳等を直接やり取りすると共に、取引に関する情報の通知や操作指示の受付を行うようになされており、硬貨入出金口11、紙幣入出金口12、通帳挿入口13、カード挿入口14及び表示操作部15が設けられている。
硬貨入出金口11及び紙幣入出金口12は、顧客が入金する硬貨及び紙幣がそれぞれ投入されると共に、顧客へ出金する硬貨及び紙幣がそれぞれ排出される部分である。また硬貨入出金口11及び紙幣入出金口12は、それぞれに設けられたシャッタを駆動することにより開放又は閉塞するようになされている。因みに紙幣は、例えば長方形の紙で構成されており、形状がカールしていたり、端部がめくれていたりする場合もある。
通帳挿入口13は、取引で使用される通帳が挿入され、取引が終了すると通帳が排出される部分である。この通帳挿入口13の奥部には、取引内容等を通帳に記録する通帳処理部(図示せず)が設けられている。
カード挿入口14は、キャッシュカード等の各種カードが挿入又は排出される部分である。カード挿入口14の奥部には、各種カードに磁気記録された口座番号等の読み取りを行うカード処理部(図示せず)が設けられている。
表示操作部15は、取引に際して操作画面を表示するLCD(Liquid Crystal Display)と、取引の種類の選択、暗証番号や取引金額などを入力するタッチパネルとが一体化されている。
図2は、図1の現金自動預払機1を矢印A方向から見た側面図であり、当該現金自動預払機1の内部構成のうち主に紙幣の処理に関する部分を示している。同図に示したように、現金自動預払機1の内部には、上側に接客部3、紙幣の金種や真偽を判定する鑑別部4及び入金紙幣を一時的に保留する一時保留部5等が設けられており、下側に金種別のカセットでなる紙幣貯蔵部6等が設けられている。図中太線で示す搬送路7は、各部の間で紙幣を短辺方向に沿って搬送する。
この現金自動預払機1は、制御部8により全体を統括制御するようになされている。制御部8は、顧客が紙幣を入金する入金取引を行う場合、表示操作部15を介して所定の操作入力を受け付けた後、紙幣入出金口12のシャッタを開いて紙幣を紙幣プール部20に投入させる。
続いて制御部8は、紙幣プール部20に投入された紙幣を搬送路7における入金紙幣搬送路7aを介して鑑別部4へ搬送して鑑別させ、鑑別された紙幣を一時保留部5へ搬送して一時的に保留する一方、取引すべきでないと鑑別されたリジェクト紙幣を紙幣プール部20へ搬送して顧客に返却する。
その後制御部8は、表示操作部15を介して顧客に入金金額を確定させ、一時保留部5に保留している紙幣を再び鑑別部4へ搬送して金種を再鑑別させて、鑑別された金種に応じて紙幣貯蔵部6の各カセットへ搬送し収納させるようになされている。
一方制御部8は、顧客に対し紙幣を出金する出金取引を行う場合、鑑別部4から搬送した紙幣を、搬送路7における出金紙幣搬送路7bを介して紙幣プール部20に集積する。その後制御部8は、紙幣入出金口12のシャッタを開いて、紙幣プール部20に集積した紙幣を顧客に受け渡す。
[1−2.紙幣プール部の構成]
図3及び図4に、第1の実施の形態による紙幣プール部20を示す。図3の図中左側が現金自動預払機1の前面側(以下、単に前側とも呼ぶ)であり、図中右側が現金自動預払機1の後面側(以下、単に後側とも呼ぶ)である。また図3は、出金取引において紙幣プール24に紙幣を集積する集積ポジションに位置している状態の紙幣プール部20を示している。
紙幣プール部20は、主に紙幣プール壁21(21a、21b及び21c)、集積ローラ22(22a及び22b)及びビルストッパ23(23R及び23L)により構成されている。
紙幣プール壁21は、側断面が略U字(コ字)形状の部材で形成されており、紙幣プール部20に入金又は出金する紙幣BLを一時的に蓄積する空間である紙幣プール24の三側面を形成すると共に紙幣の入出を可能にする開口部25を形成している。
この紙幣プール壁21は、図示しない軸、駆動部及び駆動伝達部により、当該軸を支点として図3の図中時計方向および反時計方向に回動自在に構成されている。
顧客との間で紙幣の授受を行う場合、紙幣プール壁21は図2に実線で示したように紙幣プール24の開口部25が紙幣入出金口12と対向する位置(この位置を顧客ポジションとも呼ぶ)へ回動する。
また、紙幣プール24へ投入された紙幣を1枚ずつ分離して入金紙幣搬送路7aへ繰り出す場合、若しくは出金する紙幣を出金紙幣搬送路7bを介して紙幣プール24に集積する場合、紙幣プール壁21は、紙幣プール24の開口部25が入金紙幣搬送路7a及び出金紙幣搬送路7bに対向する位置(この位置を分離ポジション又は集積ポジションとも呼ぶ)に回動する。
出金紙幣搬送路7b(図3)は、紙幣プール壁21aの後方に設けられている。出金紙幣搬送路7bの出口であり、紙幣プール24の上部分(後述するビルストッパ23の上部分)と対向する位置に設けられた集積ローラ22(22a及び22b)は、図示しない駆動部により図中時計方向及び反時計方向にそれぞれ回転することにより、出金紙幣搬送路7bで搬送された紙幣BLを挟持し紙幣プール24へ送り出す。
集積ローラ22bの回転軸には、ゴム等の弾性部材で形成された舌片28が設けられている。この舌片28は、集積ローラ22bと共に反時計方向に回転することにより、紙幣プール24へ送り出された紙幣BLの後端部分を、下方向のやや後方へ向けて叩き落とす。
紙幣プール壁21cの後端部付近には、左右方向に沿った回転軸を中心に図示しない駆動部により回転可能な繰出ローラ42が設けられている。紙幣プール壁21cにおいて繰出ローラ42に対応する位置には、図示しない開口部が設けられている。紙幣プール24に集積された紙幣BLは、当該開口部から上部に突出した繰出ローラ42に当接し、1枚ずつ分離されて入金ローラ26へ繰り出される。
一方入金ローラ26(26a及び26b)は、図示しない駆動部により図中時計方向及び反時計方向にそれぞれ回転することにより、繰出ローラ42により繰り出された紙幣BLを入金紙幣搬送路7aへ搬送する。
紙幣プール壁21aと21cとの間には、図示しない駆動部により当該紙幣プール壁21aと21cとの間を昇降可能な板状でなる可動ステージ40が設けられている。
現金自動預払機1は、紙幣プール24を集積ポジションに位置させている際に可動ステージ40を上昇させることにより、当該可動ステージ40に集積された紙幣BLを上昇させる一方、可動ステージ40を下降させることにより、集積した紙幣BLを繰出ローラ42に当接させ、入金紙幣搬送路7aに搬送する。
ところで紙幣プール壁21b(図4)には、紙幣プール24が集積ポジションに位置している際に、当該紙幣プール壁21bに沿って略鉛直方向に延在する略直方体でなる一対のビルストッパ23(23R及び23L)が設けられている。ビルストッパ23R及び23Lは、左右方向に紙幣BLの長辺方向の長さよりもやや短い間隔を空けて2本設けられている。ビルストッパ23(図3)において出金紙幣搬送路7bと対向する面である紙幣衝突面27には、出金紙幣搬送路7bから取り込まれた紙幣BLの先端が衝突する。
ビルストッパ23は、紙幣プール壁21bに設けられた回動軸31においてその下端部を支点として回動自在に構成され、弾性部材で形成された図示しないスプリング機構により紙幣プール24の開口部25側(後側)に付勢されると共に図示しない係止部材でその付勢が所定の位置で規制されている。ビルストッパ23は、出金紙幣搬送路7bから取り込まれた紙幣BLの先端が紙幣衝突面27に衝突すると、回動軸31を支点として紙幣プール壁21b側(前側)に回動する。
これによりビルストッパ23は、出金紙幣搬送路7bから取り込まれた紙幣BLの先端が紙幣衝突面27に衝突した際の衝撃を吸収し、紙幣BLが強くバウンドしてしまうことを抑止すると共に、紙幣BLに傷を付けてしまうことを防止することができる。
[1−3.ビルストッパの構成]
図5に示すように、ビルストッパ23Rにおける紙幣衝突面27Rと左側面52Rとが接する左角丸部56Rは丸みを帯びており、曲面形状となっている。
同様に、ビルストッパ23Rにおける紙幣衝突面27Rと右側面54Rとが接する右角丸部58Rは丸みを帯びており、曲面形状となっている。
ビルストッパ23Rにおける紙幣衝突面27Rには、集積ローラ22から紙幣BLが放出される放出方向に直交する、紙幣BLの幅方向(すなわち紙幣プール部20における左右方向)に延在する、断面V字形状の凸部60が上下方向に複数本並んで鋸歯状に突設されている。
以上はビルストッパ23Rについて説明したが、ビルストッパ23Lにおける紙幣衝突面27L、左側面52L、右側面54L、左角丸部56L及び右角丸部58L(図示しない)についてもビルストッパ23Rと同様に構成されている。以下では、左角丸部56L、右角丸部58L、左角丸部56R及び右角丸部58Rをまとめて角丸部とも呼ぶ。
[1−4.動作及び効果]
以上の構成において現金自動預払機1は、紙幣BLを顧客に出金する場合、制御部8の制御により紙幣プール壁21を集積ポジションに回動させると共に可動ステージ40を紙幣プール壁21c付近まで下降させる。続いて現金自動預払機1は集積ローラ22を回転させることにより、出金紙幣搬送路7bから搬送された紙幣BLを図3に示したように紙幣プール24へ送り出す。
紙幣BLは図中前方向へ放出され、後端が出金紙幣搬送路7b及び集積ローラ22から外れ紙幣プール24内へ送り出されると共に、その先端が位置矯正部としてのビルストッパ23の紙幣衝突面27に衝突する。
現金自動預払機1は、舌片28で紙幣BLの後端部分を紙幣プール壁21c側(すなわち下方向)に叩き落とすことにより、後続の紙幣BLが紙幣プール24内へ送り出される前に可動ステージ40上に紙幣BLを集積する。
このように現金自動預払機1は、複数の紙幣BLを、当該紙幣BLの面が延びている方向である面方向がほぼ水平方向に沿いつつ互いに上下方向に重なるよう紙幣プール24内部に集積する。
ここで、図4に実線で示したように、正常な紙幣BLtと比べ、例えば右端が左端よりも先行する(すなわち上部から見て時計回りに回転する)ようにスキューしている紙幣BLfが紙幣プール24へ放出された場合、当該紙幣BLfの先端における右端部付近が、ビルストッパ23Rにおける右角丸部58Rに衝突する。なお以下では、スキューしている紙幣BLにおいて先行する左右方向いずれかの端部を、先行端部とも呼ぶ。
紙幣BLは、右角丸部58Rの曲面に沿ってビルストッパ23Rを支点としながら上部から見て反時計回りに回転し、当該紙幣BLの先端における左端部付近が、ビルストッパ23Lに当接することにより、正常位置へと矯正される。これにより紙幣プール部20は、スキュー紙幣を整列して集積することができる。
従来のビルストッパ723(図18)においては、紙幣衝突面727における左角部756及び右角部758は、それぞれほぼ90度の角度で構成されている。
このように尖った角形状部分に紙幣BLが衝突すると、ビルストッパ723と紙幣BLとは互いに点接触するため、紙幣BLはビルストッパ723を支点として回転し難い。
これに対しビルストッパ23においては、紙幣BLが曲面形状でなる右角丸部58Rに当接すると、紙幣BLにおいて当該曲面形状と当接する位置が徐々に左側に移動しながら、当該曲面形状に沿って紙幣BLが回転移動することができる。
これにより現金自動預払機1は、スキュー状態のまま紙幣BLが紙幣プール24内部に集積されることを防ぐことができる。
また、従来の紙幣プール部720においては、スキューした紙幣BLがビルストッパ723の凸部760に引っかからずに、先行端部が可動ステージ40と紙幣プール壁21との間に潜り込んでしまう可能性があった。
これに対し紙幣プール部20においては、紙幣BLの位置が曲面形状でなる角丸部により矯正されるため、スキューした紙幣BLが可動ステージ40と紙幣プール壁21との間に潜り込むことを防ぐことができる。
さらに、従来のビルストッパ723(図18)の場合、尖った形状でなる左角部756又は右角部758に紙幣BLが衝突するため、ビルストッパ723は、当該紙幣BLを破損させてしまう可能性があった。
これに対しビルストッパ23においては、曲面形状でなる角丸部に紙幣BLが衝突するため、ビルストッパ23が紙幣BLに与える衝撃が分散され、紙幣BLの破損を防止することができる。
また紙幣プール部20においては、ビルストッパ23R及び23Lは、現金自動預払機1において取り扱われる紙幣BLのうち最も幅が狭い紙幣BLが、紙幣BLの左右方向のいずれかに最も位置ずれし、予め想定された最大のスキュー量だけ斜行した場合において、紙幣BLの左右両端部に当接し得る範囲内で、可能な限り左右方向外側に位置することが望ましい。
これにより左右一方のビルストッパ23は、紙幣BLに与える力のモーメント(回転力)を大きくし、紙幣BLを大きく回転させ、左右方向の反対側に位置する他方のビルストッパ23に確実に当接させることができる。
具体的には、ビルストッパ23R(図4)は、最も幅方向の長さが短い紙幣BLであって、紙幣BLが想定されるスキュー量以内で上から見て時計回りに最もスキューし、さらに紙幣BL全体が最も左側に位置ずれした際に、紙幣BLの先端の右端部よりも内側に配置される。
また、ビルストッパ23L(図4)は、最も幅方向の長さが短い紙幣BLであって、紙幣BLが想定されるスキュー量以内で上から見て反時計回りに最もスキューし、さらに紙幣BL全体が最も右側に位置ずれした際に、紙幣BLの先端の左端部よりも内側に配置される。
さらにビルストッパ23は、凸部60の後端を左右方向に沿った直線形状とし、ビルストッパ23の曲面形状に沿うように湾曲させないようにした。
仮に凸部60の後端の左右方向端部をビルストッパ23の曲面形状に沿うように湾曲させてしまうと、紙幣BLがスキューしていない際に当該凸部60が紙幣BLを支持し難くなってしまう。
これに対しビルストッパ23においては、凸部60の後端を左右方向に延びる直線形状としたため、スキューしていない紙幣BLの先端を確実に支持できる。
以上の構成によれば、媒体処理装置としての現金自動預払機1における媒体集積装置としての紙幣プール部20は、出金紙幣搬送路7bから集積ローラ22により放出された紙幣BLの先端を衝突させる紙幣衝突面27を有し、紙幣BLの幅方向に当該紙幣の幅方向の長さよりも短い間隔を空けて、位置矯正部としてのビルストッパ23R及び23Lを設けるようにした。また紙幣プール部20は、ビルストッパ23R及び23Lの紙幣衝突面27R及び27Lの左右端部を丸みのある左角丸部及び右角丸部とし、曲面形状とするようにした。また紙幣プール部20は、ビルストッパ23R及び23Lにおける凸部60に引っ掛かり支持された紙幣BLを舌片28により叩き落とし、媒体収容部としての紙幣プール24に収容するようにした。
これにより現金自動預払機1は、スキューが発生した紙幣BLにおける先行端部をビルストッパ23の角丸部に衝突させ、当該ビルストッパ23を支点として曲面形状に沿わせて回転させて、紙幣BLを正常な位置に矯正することができる。かくして現金自動預払機1は、紙幣BLの集積不良を防ぎ、信頼性を従来よりも格段に高め得ることができる。
<2.第2の実施の形態>
[2−1.位置矯正部の構成]
図1及び図2に示す第2の実施の形態による現金自動預払機101は、第1の実施の形態による現金自動預払機1と比べて、紙幣プール部120が紙幣プール部20と異なっているものの、それ以外は同様に構成されている。
また、第2の実施の形態による紙幣プール部120は、図6乃至図8に示す位置矯正部180が、第1の実施の形態による位置矯正部80(ビルストッパ23)(図5)と異なっている。
図7に示すように、紙幣プール壁21bの後面には、当該紙幣プール壁21bと平行に延びる板状でなるガイド70が固定されている。
ガイド70の後面には、左右方向に並んで、ビルストッパ123(123R及び123L)とリブ72(72R及び72L)とが設けられている。
なお、ビルストッパ123L及びリブ72Lと、ビルストッパ123R及びリブ72Rとは左右対称に構成されているので、以下ではビルストッパ123R及びリブ72Rについてのみ説明する。
図8に示すようにガイド70の後面右端付近には、左右方向に短辺を有し上下方向に延在する板状のリブ72Rが後方に向かって突設している。このリブ72Rは、紙幣プール24に放出された紙幣BLの右端部よりもやや内側に位置している。
リブ72Rにおいて出金紙幣搬送路7bと対向する面であるリブ紙幣衝突面74Rと、リブ72Rの左側面であるリブ左側面76Rとが接するリブ角丸部158Rは丸みを帯びており、曲面形状となっている。
また、ガイド70の後面におけるリブ72Rの内側(左側)には、リブ72Rと平行に上下方向に延在する略直方体でなるビルストッパ123Rが突設している。なお図8においては、紙幣BLがビルストッパ123Rに衝突し、当該ビルストッパ123Rが最も前方に回動した状態を示している。
ビルストッパ123Rは、第1の実施の形態によるビルストッパ23Rと同様に、紙幣衝突面127Rにおいて紙幣BLの幅方向に延在する、断面V字形状の凸部160が上下方向に複数本並んで鋸歯状に突設されている。
またビルストッパ123Rの紙幣衝突面127Rは、ビルストッパ23R(図5)とは異なり、左側面152R及び右側面154Rに対し、それぞれほぼ90度の角度をもつ左角部156R及び右角部158Rを介して接している。
ここで、ガイド70の後面からリブ紙幣衝突面74Rまでの距離であるリブ高さHRBは、ガイド70の後面からビルストッパ123Rの紙幣衝突面127Rまでの高さであるビルストッパ高さHBSよりも短く構成されている。
[2−2.動作及び効果]
以上の構成において現金自動預払機101は、紙幣BLを顧客に出金する場合、集積ローラ22により紙幣BLを紙幣プール24へ送り出し、その先端を位置矯正部としてのビルストッパ123の紙幣衝突面127に衝突させ、舌片28で紙幣BLの後端部分を叩き落とすことにより、紙幣BLを集積する。
ここで、正常に搬送された紙幣BLtと比べ、例えば右端が左端よりも先行するようにスキューしている紙幣BLfが紙幣プール24へ放出された場合、紙幣BLの先端における右端部付近が、ビルストッパ123Rの紙幣衝突面127Rよりも先に、リブ72Rにおけるリブ角丸部158Rに衝突する。
続いて紙幣BLは、リブ角丸部158Rの曲面形状に沿って反時計回りに回転し、リブ角丸部158Rと衝突した部分よりも内側(左側)の位置が、ビルストッパ123Rの紙幣衝突面127Rに当接する。
続いて紙幣BLは、紙幣衝突面127Rの右端部分を支点として反時計回りに回転し、当該紙幣BLの先端における左端部付近が、ビルストッパ123Lの紙幣衝突面127Lに当接する。このため紙幣BLは、正常位置へとその位置が矯正される。これにより紙幣プール部120は、スキュー紙幣を整列して集積することができる。
以上は上部から見て時計回りに回転するようにスキューした紙幣BLfについて説明した。これとは逆に、上部から見て反時計回りに回転するようにスキューした紙幣BL(図示しない)が紙幣プール24へ放出された場合、当該紙幣BLの先端における左端部付近が、まずリブ72Lのリブ角丸部158Lに衝突し時計回りに回転した後、ビルストッパ123Lの紙幣衝突面127Lの左端部分を支点として時計回りに回転し、当該紙幣BLの先端における右端部付近が、ビルストッパ123Rの紙幣衝突面127Rに当接する。これにより紙幣BLは、正常位置へと矯正される。
また紙幣プール部120においては、リブ72のリブ紙幣衝突面74の方がビルストッパ123の紙幣衝突面127よりも前方に位置しているため、スキューしていない紙幣BLtは、リブ紙幣衝突面74には衝突しない。
一方、正常に搬送された紙幣BLtと比べ、例えば右端が左端よりも先行するようにスキューしている紙幣BLfは、当該紙幣BLfの先端における右端部付近が、リブ72Rのリブ紙幣衝突面74Rに衝突する。
このように紙幣プール部120は、スキューすることなく正常に搬送されて来た紙幣BLtが紙幣衝突面127に正常に衝突することを妨げることなく、スキューした紙幣BLfに対して、当該スキューを矯正するように機能することができる。
また紙幣プール部120においては、リブ72R及び72Lは、それぞれビルストッパ123R及び123Lの左右方向における外側であって、現金自動預払機101において取り扱われる紙幣BLのうち最も幅が狭い紙幣BLが、紙幣BLの左右方向のいずれかに最も位置ずれし、予め想定された最大のスキュー量だけ斜行した場合において、紙幣BLの左右両端部に当接し得る範囲内で、可能な限り左右方向外側に位置することが望ましい。
これによりリブ72は、紙幣BLに与える回転力を大きくし、紙幣BLを大きく回転させて左右方向の反対側に位置するビルストッパ123に確実に当接させることができる。
具体的には、リブ72Rは、最も幅方向の長さが短い紙幣BLであって、紙幣BLが想定されるスキュー量以内で時計回りに最もスキューし、さらに紙幣BL全体が最も左側に位置ずれした際に、ビルストッパ123R(図4)の左右方向の外側(右側)であって紙幣BLの先端の右端部よりも内側に配置される。
またリブ72Lは、最も幅方向の長さが短い紙幣BLであって、紙幣BLが想定されるスキュー量以内で反時計回りに最もスキューし、さらに紙幣BL全体が最も右側に位置ずれした際に、ビルストッパ123L(図4)の左右方向の外側(左側)であって紙幣BLの先端の左端部よりも内側に配置される。
以上の構成によれば、媒体処理装置としての現金自動預払機101における媒体集積装置としての紙幣プール部120は、出金紙幣搬送路7bから集積ローラ22により放出された紙幣BLの先端を衝突させる紙幣衝突面127を有し、紙幣BLの幅方向に当該紙幣の幅方向の長さよりも短い間隔を空けてビルストッパ123R及び123Lを設けるようにした。また紙幣プール部120は、ビルストッパ123R及び123Lよりも紙幣BLの幅方向の外側において、斜行して放出された紙幣BLが衝突する位置矯正部としてリブ72R及び72Lを上下方向に延設するようにした。さらに紙幣プール部120は、リブ72R及び72Lにおけるリブ紙幣衝突面74R及び74Lの左右方向の外側端部に、曲面形状でなるリブ角丸部158R及び158Lを設けるようにした。
これにより現金自動預払機101は、スキューが発生した紙幣BLにおける先行端部をリブ72のリブ角丸部158に衝突させ、リブ72を支点として曲面形状に沿わせて回転させると共に、当該リブ72の左右方向内側に設けられたビルストッパ123を支点として回転させて、紙幣BLを正常な位置に矯正することができる。かくして現金自動預払機101は、紙幣BLの集積不良を防ぎ、信頼性を従来よりも格段に高め得ることができる。
<3.第3の実施の形態>
[3−1.位置矯正部の構成]
図1及び図2に示す第3の実施の形態による現金自動預払機201は、第2の実施の形態による現金自動預払機101と比べて、紙幣プール部220が紙幣プール部120と異なっているものの、それ以外は同様に構成されている。また、第3の実施の形態による紙幣プール部220は、図9乃至図11に示す位置矯正部280が、第2の実施の形態による位置矯正部180と異なっている。なおこの第3の実施の形態による現金自動預払機201は、発明を理解する上での参考例である。
図10に示すように、紙幣プール壁21bの後面には、当該紙幣プール壁21bと平行に延びる板状でなるガイド70が固定されている。
ガイド70の後面には、左右方向に並んで、ビルストッパ123(123R及び123L)とリブ272(272R及び272L)とが設けられている。
なお、ビルストッパ123L及びリブ272Lと、ビルストッパ123R及びリブ272Rとは左右対称に構成されているので、以下ではビルストッパ123R及びリブ272Rについてのみ説明する。
図11に示すように、ガイド70の後面右端付近には、上下方向に短辺を有し左右方向に延在する板状の直方体であるリブ272Rが、ビルストッパ123Rにおける凸部160の上下方向の間隔とほぼ同様の間隔を空けて上下方向に複数本並ぶよう後方に向かって突設している。
ガイド70の後面におけるリブ272Rの内側(左側)には、上下方向に延在する略直方体でなるビルストッパ123Rが突設している。
ビルストッパ123Rは、第2の実施の形態によるビルストッパ123Rと同様に、紙幣衝突面127Rにおいて紙幣BLの幅方向に延在する、断面V字形状の凸部160が上下方向に複数本並んで鋸歯状に突設されている。
また、ビルストッパ123Rの紙幣衝突面127Rは、ビルストッパ123R(図8)と同様に左側面152R及び右側面154Rに対し、それぞれほぼ90度の角度をもつ左角部156R及び右角部158Rを介して接している。
ここで、ガイド70の後面からリブ172Rの後端面までの距離であるリブ高さHRBは、ガイド70の後面からビルストッパ123Rの紙幣衝突面127までの高さであるビルストッパ高さHBSよりも短く構成されている。
[3−2.動作及び効果]
以上の構成において現金自動預払機201は、紙幣BLを顧客に出金する場合、集積ローラ22により紙幣BLを紙幣プール24へ送り出し、その先端を位置矯正部としてのビルストッパ123の紙幣衝突面127に衝突させ、舌片28で紙幣BLの後端部分を叩落とすことにより、紙幣BLを集積する。
ここで、正常に搬送された紙幣BLtと比べ、例えば右端が左端よりも先行するようにスキューしている紙幣BLfが紙幣プール24へ放出された場合、当該紙幣BLfの先端における右端部付近が、ビルストッパ123Rの紙幣衝突面127Rよりも先に、上下方向に隣り合うリブ272Rの間に入り、ガイド70の後面に衝突する。
紙幣BLは、先端の右端部がガイド70の後面に接しながら下方向に滑るように移動する。
このとき紙幣BLの先端の右端部は、下方に配されたリブ272Rの上側面に当接するため、当該先端の右端部が垂れ下がることを抑制される。
従来の紙幣プール部(図17)においては、紙幣BLがスキューして先行端部が紙幣プール壁21bに接触すると、当該紙幣プール壁21bに沿って先行端部が垂れながら滑り落ちていき、先行端部が可動ステージ40と紙幣プール壁21bとの間に潜り込んでしまう可能性があった。
これに対し紙幣プール部220においては、上下方向に間隔を持って左右方向に延設されたリブ272が紙幣BLの先行端部に引っかかることにより、紙幣BLが先行端部から垂れ下がってしまうことを防止し、可動ステージ40と紙幣プール壁21bとの間に潜り込んでしまうことを防止することができる。
さらに紙幣BLは、リブ272Rにより下方向に垂れ下がることを抑止されながら、紙幣プール壁21bを支点として反時計回りに回転し、ビルストッパ123Rに当接すると、当該ビルストッパ123Rを支点としてさらに反時計回りに回転する。
これにより紙幣BLは、当該紙幣BLの先端における左端部付近が、ビルストッパ123Lの紙幣衝突面127Lに当接し正常位置へと矯正される。これにより紙幣プール部220は、スキュー紙幣を整列して集積することができる。
従来の紙幣プール部20(図17)においては、スキューした紙幣BLの先行端部が紙幣プール壁21bに衝突すると、紙幣プール壁21bに沿って滑り落ちてしまうため、前方へ放出された勢いを回転力に変換し難かった。
これに対し紙幣プール部220においては、スキューした紙幣BLの先行端部がガイド70に衝突すると、リブ272により滑り落ちを防ぎつつ、紙幣BLの放出された勢いを回転力に変換し、正常位置へと矯正することができる。
さらに紙幣プール部220においては、リブ272の後端面の方がビルストッパ123の紙幣衝突面127よりも前方に位置しているため、スキューしていない紙幣BLは、リブ272の後端面には衝突しない。
このため紙幣プール部220は、スキューすることなく正常に搬送されて来た紙幣BLtが紙幣衝突面127に正常に衝突することを妨げることなく、スキューした紙幣BLfに対して、当該スキューを矯正するように機能することができる。
以上の構成によれば、媒体処理装置としての現金自動預払機201における媒体集積装置としての紙幣プール部220は、出金紙幣搬送路7bから集積ローラ22により放出された紙幣BLの先端を衝突させる紙幣衝突面127を有し、紙幣BLの幅方向に当該紙幣の幅方向の長さよりも短い間隔を空けてビルストッパ123R及び123Lを設けるようにした。また紙幣プール部220は、ビルストッパ123R及び123Lよりも紙幣BLの幅方向の外側において、斜行して放出された紙幣BLが衝突する位置矯正部として左右方向に延在するリブ272を上下方向に複数本並べて設けるようにした。
これにより現金自動預払機201は、スキューが発生した紙幣BLにおける先行端部をリブ272の上側面に当接させることにより、紙幣BLの先端が滑り落ちてしまうことを防ぎ、可動ステージ40と紙幣プール壁21bとの間に紙幣が潜り込んでしまうことを防止することができる。
また現金自動預払機201は、スキューが発生した紙幣BLの先行端部がガイド70に衝突すると、リブ272により滑り落ちを防ぎ、紙幣BLの放出された勢いを回転力に変換し、正常位置へと矯正することができる。
かくして現金自動預払機201は、紙幣BLの集積不良を防ぎ、信頼性を従来よりも格段に高め得ることができる。
<4.他の実施の形態>
なお上述した第1の実施の形態においては、ビルストッパ23Rの紙幣衝突面27Rにおける左右端部に左角丸部56R及び右角丸部58Rを設け、ビルストッパ23Lの紙幣衝突面27Lにおける左右端部に左角丸部56L及び右角丸部58Lを設ける場合について述べた。
本発明はこれに限らず、ビルストッパ23Rにおける紙幣衝突面27Rの右端部に右角丸部58Rを設け、左端部には角部を設けると共に、ビルストッパ23Lにおける紙幣衝突面27Lの左端部に左角丸部56Lを設け、右端部には角部を設けるようにしても良い。要はスキューした紙幣BLが衝突する左右それぞれのビルストッパにおける左右方向の外側を曲面形状とすれば良い。
このような構成であっても、紙幣BLが上部から見て時計回りに回転するようにスキューした場合(図4)、紙幣BLfはビルストッパ23Rにおける右角丸部58Rに衝突し、当該右角丸部58Rの曲面に沿って反時計回りに回転することにより正常位置に矯正される。
また、紙幣BLが上部から見て反時計回りに回転するようにスキューした場合(図示しない)、紙幣BLはビルストッパ23Lにおける左角丸部56Lに衝突し、当該左角丸部56Lの曲面に沿って時計回りに回転することにより正常位置に矯正される。
さらに上述した第1の実施の形態においては、左右方向に間隔を空けてビルストッパ23を2本設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、図12に示す紙幣プール部320のように、ビルストッパ23Rと23L(図4)との左右方向の間部分をつなげたような形状でなり、左右方向の長さが紙幣BLの長辺方向の長さよりもやや短い1本のビルストッパ323を設けても良い。
この場合ビルストッパの個数を削減することができるが、上述したビルストッパ23R及び23Lの場合、当該ビルストッパ23Rと23Lとの間に紙幣プール部20における他の部品を配置することができ、スペースを有効活用することができる。
さらに上述した第2の実施の形態においては、ビルストッパ123R及び123L(図7)の紙幣衝突面127R及び127Lの左右端部を角部とする場合について述べた。
本発明はこれに限らず、図13に示す紙幣プール部420のように、ビルストッパ423L及び423Rの紙幣衝突面427L及び427Rの右端部及び左端部を曲面形状にしても良い。
これにより紙幣プール部420は、リブ72R又は72Lに衝突したスキュー紙幣BLを、ビルストッパ423R又は423Lの曲面形状に沿って回転させることで、より一層スムーズに紙幣BLを回転させてその位置を矯正することができる。
また図14に示す位置矯正部580のように、リブ紙幣衝突面74(図14においてはリブ紙幣衝突面74Rを図示する)に、断面V字形状のリブ凸部560を上下方向に複数本並んで鋸歯状に突設しても良い。
この場合リブ凸部560は、スキューした紙幣BLの先端を支持し滑り落ちないようにすることができるため、紙幣BLの先端が可動ステージ40と紙幣プール壁21bとの間に潜り込んでしまうことを防止できる。またこの場合、リブ72Rの後方右端部は、曲面形状でなくても良い。
さらに上述した第3の実施の形態においては、リブ272R(図11)を直方体とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、参考例として図15に示す位置矯正部680のように、リブ672(図15においてはリブ672Rを図示する)の後端面の上下端部を丸面取りしても良い。この場合位置矯正部680は、上下方向に隣り合うリブ672の間に紙幣BLをさらに導き易くすることができる。
さらに上述した第2の実施の形態においては、リブ高さHRBをビルストッパ高さHBSよりも短くする場合について述べた。本発明はこれに限らず、リブ高さHRBはビルストッパ高さHBSと同じ長さであっても良い。
その場合、スキューしていない紙幣BLtは紙幣衝突面127とリブ紙幣衝突面74の両方に衝突する可能性があるが、そのような場合であっても紙幣BLtは、正常な位置に集積される。
さらに上述した第3の実施の形態においては、リブ高さHRBをビルストッパ高さHBSよりも短くする場合について述べた。本発明はこれに限らず、リブ高さHRBはビルストッパ高さHBSと同じ長さであっても良い。
その場合、スキューしていない紙幣BLtは紙幣衝突面127とリブ272における後端面の両方に衝突する可能性があるが、そのような場合であっても紙幣BLtは、正常な位置に集積される。
さらに上述した第1の実施の形態においては、一対のビルストッパ23R及び23Lを、紙幣BLの長辺方向に沿って左右に1つずつ延在させる場合について述べた。
本発明はこれに限らず、ビルストッパを紙幣BLの長辺方向に沿って3つ以上設けても良い。
その場合、複数のビルストッパのうち最も左側に位置するビルストッパにおける紙幣衝突面の左端部に左角丸部を設けると共に、最も右側に位置するビルストッパにおける紙幣衝突面の右端部に右角丸部を設けるようにすれば良い。
また、複数のビルストッパのうち最も左側に位置するビルストッパの左側にリブを設けると共に、最も右側に位置するビルストッパの右側にリブを設けるようにしても良い。
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、ビルストッパ23又はリブ72の角丸部を曲面形状にする場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば紙幣衝突面27R(図5)と右側面54Rとに参考例として45度の角度を持って接する平面により面取りするようにしても良い。
この場合においても、90度の角度でなる角部に紙幣BLが衝突することと比べて、スキューした紙幣BLを面取りした平面に沿ってある程度回転させることができる。
さらに上述した第2の形態においては、リブ紙幣衝突面74R及び74Lにおける後端面の左右方向外側端部のみを曲面形状とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、リブ紙幣衝突面74R及び74Lにおける後端面の左右方向内側端部も曲面形状としても良い。
さらに上述した実施の形態においては、凸部60(図5)の後端部を直線形状とする場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ビルストッパ23の曲面形状に沿うように湾曲させても良い。
さらに上述した実施の形態においては、ビルストッパ23及び123とリブ72とを鉛直方向に延設する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ビルストッパ23及び123とリブ72は、鉛直方向に対し傾いていても良い。
さらに上述した形態においては、紙幣衝突面には、断面V字形状の凸部を上下方向に複数本並んで鋸歯状に突設する場合について述べた。本発明はこれに限らず、紙幣衝突面に、例えば断面V字形状でなる切欠溝を刻設しても良い。要は、紙幣BLの先端を引っかけることにより支持する形状の支持部が形成されていれば良い。
さらに上述した実施の形態においては、紙幣BLを短辺方向に沿って搬送路7により搬送したが、本発明はこれに限らず、長辺方向に沿って搬送しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、現金を取引する現金自動預払機の紙幣プール部において紙幣を集積する際に本発明を適用する場合について述べた。
本発明はこれに限らず、例えば一時保留部5、紙幣貯蔵部6等においても適用して良い。要は、外部から内部に放出された紙状の媒体を集積する装置であれば良い。
さらに上述した実施の形態においては、媒体として紙幣について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば商品券や金券、入場券等のような薄い紙状の媒体であれば良い。
さらに上述した実施の形態においては、位置矯正部としてのビルストッパ23又は、リブ72及びビルストッパ123と、媒体収容部としての紙幣プール壁21又は121とによって、媒体集積装置としての紙幣プール部20又は120を構成する場合について述べた。
本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる位置矯正部と媒体収容部とによって媒体集積装置を構成するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、媒体放出部としての集積ローラ22と、位置矯正部としてのビルストッパ23又は、リブ72及びビルストッパ123と、媒体収容部としての紙幣プール壁21又は121と、媒体繰出部としての繰出ローラ42及び入金ローラ26と、媒体搬送路としての搬送路7とによって媒体処理装置としての現金自動預払機1又は101を構成する場合について述べた。
本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる媒体放出部と、位置矯正部と、媒体収容部と、媒体繰出部と、媒体搬送路とによって媒体処理装置を構成するようにしても良い。