JP5699884B2 - 内燃機関 - Google Patents
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Description
請求項1に記載の内燃機関は、その気筒内部に直接燃料を噴射する筒内噴射弁と気筒内部における燃料の燃焼に関する状態量(気筒内部の圧力や温度など)を直接検出するための状態量センサとを備える。そして、気筒内壁における機関バルブよりシリンダボア壁面側の部分であって、且つ隣り合う二つの機関バルブとシリンダボア壁面とによって周囲を取り囲まれた複数の囲繞部分のうちの同一の囲繞部分に、筒内噴射弁の噴射孔と状態量センサの検出部とが取り付けられる。上記内燃機関では、筒内噴射弁と状態量センサとが比較的近い位置に配設されるため、筒内噴射弁から噴射された燃料の霧化による気化潜熱によって状態量センサの温度上昇を抑制することができる。そのため、状態量センサが高温になることによる耐久性能の低下や検出精度の低下を好適に抑えることができるようになる。
さらに、請求項1に記載の内燃機関では、複数の吸気バルブを有し、前述した隣り合う二つの機関バルブとして共に吸気バルブが採用される。これにより同内燃機関では、隣り合う二つの吸気バルブとシリンダボア壁面とによって周囲を取り囲まれた囲繞部分に、筒内噴射弁の噴射孔と状態量センサの検出部とが取り付けられる。こうした内燃機関によれば、隣り合う吸気バルブに挟まれた部分、言い換えれば排気側の部分と比較して温度が低い吸気側の部分に状態量センサを配設することができるために、状態量センサの温度上昇を好適に抑制することができる。
前記状態量センサとしては、請求項1によるように、内燃機関の気筒内部の圧力を検出するための圧力センサを採用することができる。
また、請求項3に記載の内燃機関は、状態量センサが取り付けられる取り付け孔をシリンダヘッドに備える。取り付け孔は気筒内へ開口するものであり、状態量センサの検出部は、取り付け孔の内部に収容される。こうした構成によれば、状態量センサの検出部が気筒内に露出しないため、状態量センサの温度上昇を好適に抑制することができる。
図1に示すように、内燃機関10のシリンダブロック11には、シリンダボア12が形成されている。シリンダボア12の内部には、ピストン13が往復移動可能な状態で配設されている。内燃機関10のシリンダヘッド14には、吸気通路の一部を構成する吸気ポート15と排気通路の一部を構成する排気ポート16とが形成されている。内燃機関10の内部には、シリンダボア12の内壁面とピストン13の頂面とシリンダヘッド14の下面とによって燃焼室17が区画形成されている。この内燃機関10では、吸気ポート15および燃焼室17の間の連通と同連通の遮断とが吸気バルブ18の作動を通じて切り換えられる。また、排気ポート16および燃焼室17の間の連通と同連通の遮断とは排気バルブ19の作動を通じて切り換えられる。なお本実施の形態の内燃機関10は、一つの気筒に対して吸気バルブ18と排気バルブ19とが共に二つずつ配設された4バルブ式の内燃機関である。
図2に、吸気ポート15の周辺におけるシリンダヘッド14の断面構造を示す。
図2に示すように、内燃機関10のシリンダヘッド14には、筒内噴射弁20の取り付けに用いる取り付け孔25と圧力センサ22の取り付けに用いる取り付け孔26とがそれぞれ、吸気ポート15に沿って延びる形状で形成されている。各取り付け孔25,26は、吸気ポート15よりシリンダブロック11側の部分においてシリンダヘッド14の側面(図2中における左側の壁面)から同シリンダヘッド14の下面(詳しくは、燃焼室17の頂面にあたる部分)まで延びる形状に形成されている。
図3に示すように、各取り付け孔25,26は、その燃焼室17側の端部が同燃焼室17の頂面にあたる部分(詳しくは、シリンダヘッド14の下面)における吸気バルブ18よりシリンダボア12壁面側の部分であり、且つ二つの吸気バルブ18とシリンダボア12壁面とによって周囲を取り囲まれた囲繞部分(図3中に範囲Aで部分)において開口する形状で延設されている。
図4に、筒内噴射弁20と圧力センサ22との位置関係を示す。
図4に示すように、本実施の形態では、筒内噴射弁20の噴射孔20Aと圧力センサ22の検出部22Aとが比較的近い位置になるように筒内噴射弁20および圧力センサ22が配置されている。そのため、筒内噴射弁20から噴射された燃料の霧化による気化潜熱によって圧力センサ22の温度上昇を抑制することができる。
(1)筒内噴射弁20の噴射孔20Aおよび圧力センサ22の検出部22Aを、気筒内壁における吸気バルブ18よりシリンダボア12壁面側の部分であって、且つ二つの吸気バルブ18とシリンダボア12壁面とによって周囲を取り囲まれた囲繞部分に取り付けた。また筒内噴射弁20および圧力センサ22を、筒内噴射弁20から噴射された燃料が圧力センサ22の検出部22Aに直接当たらない配設態様で取り付けた。そのため、圧力センサ22の耐久性能の低下や検出精度の向上を図ることができるようになる。
・上記実施の形態では、圧力センサ22を吸気ポート15に沿って延びるように配設したが、圧力センサ22を吸気ポート15に沿う方向以外の方向に延びるように配設してもよい。
・上記実施の形態では、圧力センサ22を筒内噴射弁20の延設方向に沿って延びるように配設したが、これに限らず、例えば筒内噴射弁20および圧力センサ22を吸気ポート15を間に挟む位置にそれぞれ配設するなど、筒内噴射弁20および圧力センサ22の配設態様は適宜変更することができる。
[構造1]燃焼室17の頂面にあたる部分における吸気バルブ18や排気バルブ19よりシリンダボア12壁面側の部分であり、且つ吸気バルブ18と排気バルブ19とシリンダボア12壁面とによって周囲を取り囲まれた二つの囲繞部分のうちの同一の囲繞部分(図3中に範囲Bまたは範囲Cで示す部分)において各取り付け孔の燃焼室17側の端部が開口する。
[構造2]燃焼室17の頂面にあたる部分における排気バルブ19よりシリンダボア12壁面側の部分であり、且つ二つの排気バルブ19とシリンダボア12壁面とによって周囲を取り囲まれた囲繞部分(図3中に範囲Dで示す部分)において各取り付け孔の燃焼室17側の端部が開口する。
Claims (3)
- 気筒内部に直接燃料を噴射する筒内噴射弁と前記気筒内部における燃料の燃焼に関する状態量を直接検出するための状態量センサとを備えた内燃機関において、
前記筒内噴射弁および前記状態量センサは、
前記気筒の内壁における機関バルブよりシリンダボア壁面側の部分であって、且つ隣り合う二つの機関バルブと前記シリンダボア壁面とによって周囲を取り囲まれた複数の囲繞部分のうちの同一の囲繞部分に、前記筒内噴射弁の噴射孔と前記状態量センサの検出部とが取り付けられてなり、
前記筒内噴射弁から噴射された燃料が前記状態量センサの検出部に直接当たらない配設態様で取り付けられるものであり、
当該内燃機関は、複数の吸気バルブを有してなり、吸気ポートの周辺にはウォータジャケットが形成され、
前記二つの機関バルブは、共に前記吸気バルブであり、
前記状態量センサは、前記気筒内部の圧力を検出するための圧力センサであって、前記内燃機関の吸気ポートに沿って延びるように配設されてなる
ことを特徴とする内燃機関。 - 請求項1に記載の内燃機関において、
前記状態量センサは、前記筒内噴射弁の延設方向に沿って延びるように配設されてなる
ことを特徴とする内燃機関。 - 請求項1または2に記載の内燃機関において、
前記状態量センサが取り付けられるものであり、前記気筒内へ開口する取り付け孔をシリンダヘッドに備え、
前記状態量センサの検出部は、前記取り付け孔の内部に収容される
ことを特徴とする内燃機関。
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