JP5699773B2 - 燃料噴射装置及びそれを用いた燃料供給システム - Google Patents

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Description

本発明は、液化ガス燃料を内燃機関に噴射する燃料噴射装置及びそれを用いた燃料供給システムに関する。
従来から、燃料として液化ガス燃料を使用する燃料噴射装置が知られている(特許文献1を参照)。特許文献1の燃料噴射装置は、軸方向に移動することにより噴孔の開閉を行う弁部材、及び蓄積する燃料圧力の変化により弁部材を軸方向へ移動させる背圧室を備えている。また、この燃料噴射装置は、燃料タンクの燃料を加圧して高圧となった燃料を背圧室に供給する供給通路と、背圧室の燃料を燃料噴射装置の外部に排出する排出通路とを備えるとともに、背圧室から排出通路への燃料の排出を制御する制御弁を備える。こういった構成を備える燃料噴射装置は、制御弁による排出制御により背圧室の燃料圧力を変化させることにより、弁部材を軸方向へ移動させ、噴孔から燃料の噴射及び停止を制御する。
特開2010−180716号公報
ここで、背圧室の燃料圧力変化に応じて軸方向に移動する弁部材を備える燃料噴射装置において、排出通路は、制御弁の排出制御により、背圧室の高圧燃料を外部に排出するようになっているから、排出通路の燃料圧力は背圧室の燃料圧力よりも低くなる。また、この排出通路は、制御弁が開弁したときに燃料が流通するようになっているため、流通量が比較的少なく、燃料圧力が変動しやすい。その上、燃料噴射装置は、内燃機関からの熱を受けているため、燃料噴射装置内の燃料温度は上昇する。このように、排出通路の燃料圧力が変動しやすく、かつ比較的低い状態にあり、その上燃料温度が高い状態にあると、排出通路の燃料圧力が燃料の蒸気圧を下回りやすくなり、燃料の一部が気化することがある。
気化状態の燃料と液化状態の燃料とでは粘性が異なるので、制御弁が開弁したときの背圧室の圧力変化の仕方が排出通路の燃料の状態によって異なってしまう。よって、背圧室の燃料圧力変化に応じて弁部材が動作する燃料噴射装置では、排出通路の燃料状態に拘らず制御弁による排出制御が実行されると、弁部材の動作が安定せず、結果、燃料噴射が安定しなくなるおそれがある。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、液化ガス燃料を燃料として使用する燃料噴射装置において、燃料噴射を安定させることができる燃料噴射装置及びそれを用いた燃料供給システムを提供することである。
請求項1の発明は、燃料タンクからの液化ガス燃料を燃料として内燃機関に噴射する燃料噴射装置において、軸方向に移動可能に支持され、該軸方向に移動することにより噴孔を開閉する弁部材と、弁部材を軸方向に支持する外殻部材であって、蓄積した燃料圧力の変化により弁部材を軸方向に移動させる背圧室を形成する外殻部材と、外殻部材に設けられ、燃料タンクからの燃料を高圧化した高圧燃料を背圧室に供給する第一供給通路と、外殻部材に設けられ、背圧室の高圧燃料を外殻部材の外部に排出する排出通路と、背圧室から排出通路への高圧燃料の排出を制御する制御弁と、排出通路に、高圧燃料よりも低圧の燃料タンクからの低圧燃料を供給する第二供給通路と、を備え、制御弁は、開閉により排出通路への排出を制御する弁体、及び通電により発生する磁気吸引力によって弁体を開閉駆動させる電磁駆動部を有し、第二供給通路は、該第二供給通路の一部が電磁駆動部の中心を通り抜けるように配置され、背圧室から排出された高圧燃料が、電磁駆動部の中心を通り抜けた後の低圧燃料と合流して排出通路から排出されるよう、第二供給通路および排出通路が配置されていることを特徴としている。
請求項1の発明によれば、第一供給通路を介して燃料タンクからの燃料を高圧化した高圧燃料が背圧室に供給されるから、背圧室の燃料圧力は高圧燃料の圧力とほぼ同じとなる。この状態で、背圧室から排出通路への高圧燃料の排出制御を制御弁が行うことにより、背圧室に供給された高圧燃料は排出通路を通じて外殻部材の外部に排出される。これにより、背圧室の燃料圧力が変化する。弁部材は、背圧室の燃料圧力変化により軸方向に移動するようになっているから、背圧室の燃料圧力が変化すると、弁部材は、軸方向に移動し、噴孔を開閉する。
特に請求項1の発明では、高圧燃料よりも低圧の燃料タンクからの低圧燃料を排出通路に供給する第二供給通路を設けている。このため、燃料タンクから冷えた燃料が排出通路に供給されるので、排出通路の燃料温度を低下させることができる。また、第二供給通路を介して供給される低圧燃料により排出通路の流通量が増加するので、排出通路の燃料圧力を安定させることができる。したがって、これらの燃料温度の低下作用及び燃料圧力の安定化作用によれば、排出通路の燃料圧力が蒸気圧を下回り難くなり、排出通路の燃料を液化状態に保つことができる。その結果、弁部材の動作が安定し、燃料噴射が高い状態で安定する。
さらに、請求項の発明によれば、通電により発生する磁気吸引力によって弁体を開閉駆動させる電磁駆動部は、通電により発熱する。電磁駆動部への通電量が同じであれば、電磁駆動部の発熱により磁気吸引力の強度は小さくなる。このため、磁気吸引力により開閉する制御弁の応答性は低下することとなる。このように、制御弁の応答性が低下すると、背圧室の燃料圧力変化の応答性も低下するから、背圧室の燃料圧力変化により動作する弁部材の応答性も低下し、燃料噴射が安定しなくなるおそれがある。
こうした問題に対し、この発明では、第二供給通路を電磁駆動部を通り抜けるように、電磁駆動部の近傍に配置した。これにより、発熱した電磁駆動部は、第二供給通路を流れる燃料タンクからの低圧燃料により冷却され、電磁駆動部の発熱による磁気吸引力の低下が抑制される。この結果、弁部材の応答性の低下が抑制されるので、弁部材の動作が安定し、燃料噴射が安定する。
請求項2の発明によると、外殻部材には、第二供給通路へ低圧燃料を供給する燃料配管が接続されるインレットが形成されており、インレットは、軸方向における噴孔の反対側部分に位置することを特徴としている。
また、請求項3の発明によると、排出通路及び第二供給通路は、背圧室に対して対向して配置されることを特徴としている。
請求項3の発明によれば、排出通路及び第二供給通路が、背圧室に対して対向して配置されているので、第二供給通路から供給された低圧燃料は、流れの方向を大きく変えることなく、排出通路へ供給される。したがって、第二供給通路に導入された低圧燃料の排出通路への流れをスムースにすることができるので、排出通路内の燃料の冷却効果を高めることができる。
請求項4の発明によると、請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料噴射装置と、燃料タンクの燃料を所定の送出圧で送出するフィードポンプと、フィードポンプからの燃料を一時的に蓄積する蓄積部、蓄積部の燃料の一部を加圧して、内燃機関に向けて圧送する加圧部、及び蓄積部の燃料の一部を外部に排出する排出部を有する高圧ポンプと、加圧部と第一供給通路とを接続する高圧接続手段と、排出部と第二供給通路とを接続する低圧接続手段と、を備えることを特徴としている。
請求項4の発明によれば、背圧室には、加圧部に接続された高圧接続手段及び燃料噴射装置の第一供給通路を介して加圧部によって加圧され高圧となった燃料が供給される。このように背圧室への高圧燃料の供給が行われる状態において、背圧室の圧力を制御弁によって制御することで、弁部材を軸方向に移動させることができ、噴孔を開閉させることができる。さらに、この発明によれば、燃料噴射装置の排出通路には、低圧接続手段及び第二供給通路を介して高圧ポンプにおいて蓄積部の排出部から排出される低圧の燃料が供給される。このため、燃料噴射装置の排出通路の燃料温度が低下する。そして、排出通路の流量が増加するため、排出通路の燃料圧力が高い状態に安定する。その結果、燃料噴射が安定する。
請求項5の発明によると、燃料噴射装置の排出通路から排出された燃料を燃料タンクに戻す戻り流路が内燃機関の内部に形成されており、燃料噴射装置の外殻部材の表面には、排出通路に接続される開口部が形成されており、開口部は、燃料噴射装置を内燃機関に装着させたとき、内燃機関の戻り流路内に配置されることを特徴としている。
ここで、背圧室から排出される燃料だけを排出通路を介して内燃機関に形成された戻り流路に流通させた場合、戻り流路の燃料は、内燃機関からの熱を受け、温度が上昇しやすい。このため、戻り流路の燃料は非常に気化しやすい状況に置かれることとなる。上述したように開口部は、戻り流路に配置されているから、戻り流路において気化した燃料は当該開口部から燃料噴射装置の内部に流入し、燃料噴射に影響を及ぼすおそれがある。それに対して、請求項5の発明では、排出通路の燃料温度を低下させ、かつ、燃料圧力を高い状態で安定させることができるので、排出通路から戻り流路に流入した燃料も液体状態に保つことができる。その結果、燃料噴射が安定する。
第1実施形態における燃料噴射弁を用いた燃料供給システムの概略を示す全体構成図である。 第1実施形態における燃料噴射弁の断面図である。 第1実施形態の燃料供給装置で使用する燃料の状態変化を示す蒸気圧線図である。 第2実施形態における燃料噴射弁の断面図である。 第3実施形態における燃料噴射弁の断面図である。 第4実施形態における燃料噴射弁の断面図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付与することにより、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1〜図3を用いて説明する。図1は、第1実施形態における燃料噴射装置を用いた燃料供給システムの概略を示す全体構成図である。
本実施形態の燃料供給装置20は、液化ガスの一種であるDME(ジメチルエーテル)を燃料とした内燃機関10の燃料供給装置である。図1に示すように、燃料供給装置20は、燃料タンク21、フィードポンプ22、燃料クーラー23、高圧ポンプ24、コモンレール25、燃料噴射弁30などを主な構成要素として備えている。なお、これらの構成要素は、燃料配管71〜76で互いに接続されている。
燃料タンク21は、液化ガスからなる燃料としてのDME(以下、単に燃料と記す)を貯蔵するものである。燃料タンク21内の燃料は、液化状態に保たれている。
燃料タンク21内に配置されるフィードポンプ22は、燃料タンク21内の燃料を高圧ポンプ24に供給する。フィードポンプ22は、電動ポンプであり、制御装置80と電気的に接続されている。フィードポンプ22は、制御装置80からの指令信号により駆動されることにより、燃料タンク21内の燃料を所定のフィード圧に高めて高圧ポンプ24に向けて送出する。フィードポンプ22から送出された燃料は、燃料配管71を介して高圧ポンプ24に供給される。
燃料配管71途中に設けられる燃料クーラー23は、高圧ポンプ24に供給される燃料を冷却するものである。燃料クーラー23は、燃料と送風空気とを熱交換させて燃料を冷却する熱交換器と、制御装置80と電気的に接続され、制御装置80からの指令信号により駆動される冷却ファンとを有している。
高圧ポンプ24は、フィードポンプ22からの燃料を加圧して、加圧した燃料を燃料配管72を介してコモンレール25に向けて圧送するものである。高圧ポンプ24は、フィードポンプ22からの燃料を一時的に蓄積するポンプギャラリー24aと、ポンプギャラリー24a内の燃料の一部を加圧する加圧部24bとを備えている。加圧部24bによって加圧された燃料は、吐出弁(図示しない)の弁体を押し上げて、コモンレール25に接続される燃料配管72に吐出される。なお、高圧ポンプ24は、制御装置80からの指令信号に従って、高圧ポンプ24からコモンレール25に向けて圧送される圧送量を制御する。
また、ポンプギャラリー24a内の燃料圧力は、調圧弁24cによって所定の圧力に保たれている。ポンプギャラリー24a内の燃料圧力が所定の圧力を超えると、ポンプギャラリー24a内の燃料の一部は、調圧弁24cに接続される燃料配管73に排出される。この調圧弁24cの圧力保持作用により、ポンプギャラリー24a内の燃料を液化状態に保つことが可能となる。燃料配管73は、燃料噴射弁30の第二インレット58に接続されている。調圧弁24cから排出された燃料は、燃料配管73を通じて燃料噴射弁30に供給される。なお、調圧弁24cから排出される燃料の圧力は、吐出弁からコモンレール25に向けて排出される燃料の圧力よりも低くなっている。
コモンレール25は、高圧ポンプ24で加圧された燃料を高圧に維持したまま蓄積するものであり、燃料配管74を介して燃料噴射弁30の第一インレット57と接続されている。コモンレール25は、内部の燃料圧力を検出する圧力センサ25aを有している。圧力センサ25aは、制御装置80と電気的に接続されており、検出した燃料圧力に応じた信号を制御装置80に出力する。コモンレール25は、減圧弁25bを有している。減圧弁25bは、コモンレール25内の燃料圧力をコモンレール25の許容圧力以下に維持するためのものである。減圧弁25bは、コモンレール25内の燃料圧力が許容圧力以上となると、開弁し、コモンレール25内の燃料を減圧弁25bに接続されている燃料配管75に吐出する。燃料配管75は、燃料タンク21に接続されており、減圧弁25bから排出された燃料は燃料配管75を通じて燃料タンク21に戻る。
燃料噴射弁30は、高圧ポンプ24からコモンレール25を介して圧送された燃料の一部を内燃機関10の各気筒内に供給するものである。燃料噴射弁30は、制御装置80と電気的に接続されており、制御装置80からの指令信号により、所定時期に所定期間開弁するように構成されている。燃料噴射弁30は、シリンダヘッド11に形成されている貫通孔11aに挿入されることにより、シリンダヘッド11に固定される。貫通孔11aは、内燃機関10に設けられた気筒の数だけあり、各気筒に通じている。燃料噴射弁30を噴孔60が形成されている先端側から貫通孔11aに挿入することにより、噴孔60が各気筒の燃焼室に配置される。以下、燃料噴射弁30の噴孔60が形成されている側を先端側と称し、その反対側を基端側と称することとする。
また、燃料噴射弁30は、高圧ポンプ24からの圧送燃料の一部を余剰燃料として燃料噴射弁30の外部に排出するアウトレット59を有している。ここで、上記余剰燃料とは、高圧ポンプ24からコモンレール25を介して燃料噴射弁30に圧送されたが噴孔60から噴射されず、燃料噴射弁30内に形成される背圧室56より排出される燃料のことを意味する。アウトレット59は、複数の貫通孔11a同士を接続するようにシリンダヘッド11に形成されたヘッドギャラリー11bに連通している。これにより、各燃料噴射弁30のアウトレット59から排出された燃料は、一旦ヘッドギャラリー11bに蓄積されることとなる。
ヘッドギャラリー11bには、燃料配管76が接続されている。ヘッドギャラリー11b内の燃料は、燃料配管76を通じて燃料タンク21に戻る。また、燃料配管76には、背圧制御弁12が設けられている。背圧制御弁12は、ヘッドギャラリー11b内の燃料圧力を所定圧力に維持するものである。ヘッドギャラリー11b内の燃料圧力が所定圧力を超えると、背圧制御弁12が開弁し、ヘッドギャラリー11bから燃料が排出される。
制御装置80は、CPU、ROM、RAM、フラッシュメモリなどを中心とするマイクロコンピュータ、及び駆動回路などから構成されている。制御装置80は、圧力センサ25a、及び内燃機関10の運転状態を検出する各種センサなどと電気的に接続されており、圧力センサ25a及び各種センサからの検出信号を受信する。制御装置80は、受信した検出信号に基づき、ROMまたはフラッシュメモリに記憶されている制御プログラムにより、各種要素(フィードポンプ22、燃料クーラー23、高圧ポンプ24、及び燃料噴射弁30など)への指令信号を生成し、各構成要素に当該指令信号を出力する。
次に、燃料噴射弁30の詳細を図2に基づいて説明する。図2は、燃料噴射弁30の断面図である。燃料噴射弁30は、ハウジング31、弁ボディ32、及びハウジング31と弁ボディ32との間に介在するチップパッキン33、及びこれら部材を外側から締結するリテーニングナット34を備えている。
ハウジング31には、第一インレット57及びアウトレット59が形成されている。ハウジング31の径方向側面から軸方向に対して交差する方向にハウジング31の側面から突出する部位の先端に第一インレット57が形成されている。アウトレット59は、ハウジング31の径方向側面に形成されている。第一インレット57は、燃料配管74と接続され、アウトレット59は、ヘッドギャラリー11b内に配置される。第一インレット57から燃料噴射弁30の内部に供給される燃料は、通路36を経由し、その後分岐する。一方は、通路37を経由して弁ボディ32側へ導かれ、主として燃料噴射に利用される。他方は、通路38を経由して後述する油圧制御に利用される。
弁ボディ32の先端には、燃料を噴射する噴孔60が形成されている。弁ボディ32の内部には通路39が形成されており、チップパッキン33の内部には通路40が形成されている。これら通路36、37、39、40は、通路36、通路37、通路40、通路39の順序で接続され、これにより、燃料が噴孔60へ導かれる。
また、燃料噴射弁30は、その長手方向に亘り内部に収容される弁部材50を備えている。弁部材50は、先端側からニードル51及びコマンドピストン52によって構成されている。
ニードル51は、弁ボディ32の孔32aとチップパッキン33の孔33aに収容され、孔32a、33aの軸に沿って往復動することにより、噴孔60を開閉する。孔32aは、通路39と接続されている。スプリング35は、先端側の端部がコマンドピストン52に当接され、基端側の端部がリング部材を介してハウジング31に固定されるようにハウジング31の孔31a内に収容されている。このようにして孔31a内に配置されているスプリング35は、コマンドピストン52を介して付勢力をニードル51に付与する。また、弁ボディ32の孔32aとニードル51との間には、燃料溜まり室53が形成されている。これにより、燃料溜まり室53には通路39を通じて孔32aに流入する燃料が蓄積されることとなる。そして、孔32aとニードル51との間には、燃料溜まり室53の他にも隙間が形成されており、その隙間は、ニードル51の先端部にまで達している。なお、当該隙間は燃料溜まり室53と連通している。よって、この隙間にも燃料溜まり室53と同様に通路39を通じて孔32aに流入した燃料が蓄積されることとなる。ニードル51の段差部に燃料溜まり室53の燃料圧力を作用させるとともに、ニードル51の先端部に上記隙間の燃料圧力を作用させることにより、ニードル51に基端側への推力が発生する。
ニードル51の先端側の端部が、孔32a内の先端側の内壁に当接することにより、噴孔60からの燃料噴射が停止する。ニードル51が孔32a内を基端側に移動することにより、孔32a内に供給される燃料が噴孔60から噴射される。
コマンドピストン52は、ハウジング31の孔31aとチップパッキン33の孔33aに収容されている。弁ボディ32の孔32a、チップパッキン33の孔33a、及びハウジング31の孔31aは、同軸上に配置されている。
ハウジング31の孔31aの基端側には、オリフィスプレート54が設けられている。孔31aにおいてコマンドピストン52の基端側の端部と、オリフィスプレート54との間には背圧室56が形成される。オリフィスプレート54には、インオリフィス55a及びアウトオリフィス55bが形成されている。
インオリフィス55aは、通路38と接続されており、通路36から燃料噴射弁30に供給される燃料を常に背圧室56に供給するように構成されている。アウトオリフィス55bは、背圧室56内の燃料を背圧室56から後述するボディ66の支持孔66aと弁体67とによって形成される空間に排出するように構成されている。
ハウジング31には、アウトレット59に連通する通路41が形成されている。通路41においてアウトレット59とは反対側の端部は、ハウジング31とオリフィスプレート54の外周側との間に形成される空間70bに連通している。インオリフィス55a及びアウトオリフィス55bは、アウトオリフィス55bを介して背圧室56から排出される燃料の排出量よりも、インオリフィス55aを介して背圧室56に供給される燃料の供給量が少なくなるようにそれぞれの内径及び長さが設定されている。このようにインオリフィス55a及びアウトオリフィス55bが設定されているため、アウトオリフィス55bを開くと、背圧室56の燃料圧力は、徐々に低下することとなる。
コマンドピストン52の基端側の端部は背圧室56内の燃料圧力が作用するようになっている。また、ハウジング31の孔31aには、上述したようにコマンドピストン52を先端側に向かって付勢するスプリング35が配置されている。このように孔31a及び孔33aに収容されたコマンドピストン52には、背圧室56の燃料圧力とスプリング35の付勢力とを足し合わせた力に応じた先端側への推力が発生することとなる。
オリフィスプレート54の基端側には、背圧室56からの燃料の排出を制御する電磁弁部61が設けられている。電磁弁部61は、ハウジング31に対し、ナット69で締結されている。電磁弁部61は、端子62、コイル63、アーマチャ64、支持部材65、ボディ66、断面T字状の弁体67、スプリング68などで構成されている。
端子62は、コイル63へ通電するための端子である。制御装置80より、指令信号に応じた電流が端子62を介してコイル63に供給される。コイル63への通電により、コイル63に磁気吸引力が発生する。
アーマチャ64は、円筒状に形成されており、その中心部に先端側の端部から基端側の端部を貫く孔64aを有している。アーマチャ64は、その孔64aの外周側にコイル63を支持する。孔64aの先端側の端部は、アーマチャ64とボディ66との間に形成される空間70aに開口している。このため、孔64aと空間70aとは連通する。
アーマチャ64と端子62との間に配置され、アーマチャ64を支持する支持部材65は、その中心部にアーマチャ64の孔64aと同軸上に形成される孔65aを有している。孔65aの先端側は、アーマチャ64の孔64aと連通している。そして、孔65aの基端側は、ナット69よりも基端側に突き出るように形成され、燃料配管73と接続される(図1を参照)。
アーマチャ64の先端側に所定の間隔を開けて配置されるボディ66は、弁体67を往復動可能に支持する支持孔66aを有する。ボディ66は、ボディ66の先端側端面と、ハウジング31の孔31aの基端側開口部の周囲の面とで、オリフィスプレート54を挟むようにハウジング31に固定される。ボディ66をハウジング31に固定させることにより、オリフィスプレート54の周囲に、環状の空間70bが形成される。ボディ66は、軸方向に貫通する貫通孔と、この貫通孔と支持孔66aとを連通する連通孔とからなる連通路66bを有する。ボディ66の貫通孔は、空間70aと空間70bとを連通する。ゆえに、支持孔66aは、空間70a、及び空間70bのそれぞれに連通することとなる。
ボディ66に支持される弁体67は、支持孔66aに支持される棒状部67aと、棒状部67aの基端側に接続される円盤部67bとからなっている。円盤部67bは、空間70aに収容される。円盤部67bは、空間70a内で往復動が可能となっている。円盤部67bが空間70a内で往復動することにより、棒状部67aは支持孔66aに支持されながら軸方向に往復動する。
アーマチャ64の孔64aには、弁体67の円盤部67bを先端側に向かって付勢するスプリング68が配置されている。スプリング68による付勢力により、円盤部67bが先端側に移動すると、棒状部67aも先端側に移動し、棒状部67aの先端側の端部がオリフィスプレート54に当接する。これにより、アウトオリフィス55bが閉塞される。ハウジング31に形成される通路41のアウトオリフィス55b側の端部は、空間70bに開口している。
以上、燃料噴射弁30の構造について説明した。次に、こういった構造を有する燃料噴射弁30の動作について説明する。
内燃機関10が駆動しているとき、フィードポンプ22、及び高圧ポンプ24は、制御装置80からの指令信号に基づき作動する。これにより、コモンレール25の燃料は高圧ポンプ24によって圧力が高められた高圧燃料が蓄積される。コモンレール25に蓄積された燃料は、燃料配管74を通じて、燃料噴射弁30の第一インレット57に供給される。
第一インレット57に供給された高圧燃料の一部は、通路36、通路37、通路40、通路39を通り燃料溜まり室53及び孔32aとニードル51との隙間に流入する。そして、残りの高圧燃料は、通路36、通路38、インオリフィス55aを通り背圧室56に流入する。
この状態で、制御装置80より、指令信号に応じた電流がコイル63に供給されておらず、コイル63に磁気吸引力が発生していないとき、スプリング68の付勢力により、弁体67はアウトオリフィス55bを閉塞するため、背圧室56の燃料圧力は、コモンレール25の燃料圧力とほぼ同じとなる。このとき、コマンドピストン52に発生する先端側への推力は、ニードル51に発生する基端側への推力よりも大きいため、ニードル51の先端側の端部は孔32aの内壁に当接し、噴孔60が閉弁される。したがって、噴孔60から燃料は噴射されない。
その後、制御装置80より、指令信号に応じた電流がコイル63に供給され、コイル63に磁気吸引力が発生すると、弁体67がスプリング68の付勢力に抗して基端側に移動する。これにより、アウトオリフィス55bは開放され、背圧室56の燃料がアウトオリフィス55bを通じてボディ66の支持孔66aに排出される。そして、支持孔66aに排出された燃料は、連通路66bを通って空間70bに流入する。空間70bに流入した燃料は、通路41を通じてアウトレット59より燃料噴射弁30の外部に排出される。アウトレット59より排出された燃料は、ヘッドギャラリー11b、燃料配管76を通じて燃料タンク21に戻る。
このようにして、背圧室56から燃料が燃料噴射弁30の外部に排出されると、背圧室56の燃料圧力は低下することとなる。これと同時に、コマンドピストン52に発生する先端側への推力が低下する。このコマンドピストン52の推力が、ニードル51に発生する基端側への推力よりも低下すると、ニードル51はコマンドピストン52の推力に抗して移動する。これにより、ニードル51の先端側の端部が孔32aの内壁から離間し、噴孔60が開弁し、噴孔60から燃料が噴射される。
次に、本実施形態の燃料噴射弁30の特徴的な動作について説明する。ここで、背圧室56から排出される燃料だけを支持孔66a、連通路66b、空間70b及び通路41を介してハウジング31の外部に排出するような燃料噴射弁では、電磁弁部61による排出制御により、支持孔66a、連通路66b、空間70b及び通路41の燃料圧力は、背圧室56の燃料圧力よりも低くなる。また、支持孔66a、連通路66b、空間70b及び通路41は、電磁弁部61の開弁したときに燃料が流通するようになっているため、流通量が比較的少なく、燃料圧力が変動しやすい。その上、燃料噴射弁が、内燃機関10に搭載されていると、内燃機関10より熱を受け、燃料噴射弁内の燃料温度が上昇する。このように、支持孔66a、連通路66b、空間70b及び通路41の燃料圧力が変動しやすく、かつ比較的低い状態にあり、その上燃料温度が高い状態にあると、支持孔66a、連通路66b、空間70b及び通路41の燃料圧力が燃料の蒸気圧を下回りやすくなり、燃料の一部が気化することがある。ここで、気化状態の燃料と液化状態の燃料とでは粘性が異なるので、電磁弁61が開弁したときの背圧室56の圧力変化の仕方が燃料状態によって異なってしまう。よって、背圧室56の燃料圧力変化に応じて弁部材50が動作する燃料噴射弁30では、支持孔66a、連通路66b、空間70b及び通路41の燃料状態に拘らず電磁弁部61が排出制御が実行されると、弁部材50の動作が安定せず、結果、燃料噴射が安定しなくなるおそれがある。
このような問題に対し、本実施形態では、上記背圧室56から排出される燃料が流通する支持孔66a、連通路66b、空間70b及び通路41に、高圧ポンプ24の調圧弁から排出された比較的低圧の燃料を供給するための孔65a、孔64a及び空間70aを燃料噴射弁30に設けている。この実施形態では、支持部材65の孔65aの基端側の端部が燃料配管73に接続されているため、高圧ポンプ24の調圧弁から排出された比較的低圧の燃料は、孔65aに流入する。孔65aは、アーマチャ64の孔64aと連通しているため、孔65aに流入した低圧燃料は孔64aに流入する。さらに、孔64aに流入した燃料は、空間70a、及び連通路66bを通じて空間70bにまで達する。空間70bに達した燃料は、背圧室56から排出された燃料とともに、通路41を通じて燃料噴射弁30の外部に排出される。
燃料配管73から燃料噴射弁30に流入する低圧燃料は、内燃機関10の熱の影響を受けていない冷えた燃料であるため、支持孔66a、連通路66b、空間70b及び通路41を流通する背圧室56から排出される燃料は、この低圧燃料によって冷却される。また、支持孔66a、連通路66b、空間70b及び通路41を流通する燃料の流通量が増加する。
ここで、図3の蒸気圧線図に示すように、燃料温度を低下させることにより、蒸気圧も低下させることができる。通路41を流れる背圧室56から排出された燃料の温度を、燃料配管73を通じて供給される高圧ポンプ24からの冷えた低圧燃料によって低下させることができる。また、通路41を流通する燃料の流通量が増加するため、支持孔66a、連通路66b、空間70b及び通路41の燃料圧力が高い状態で安定する。このように、支持孔66a、連通路66b、空間70b及び通路41の燃料温度を低下させるとともに、燃料圧力を高い状態で安定させることによれば、支持孔66a、連通路66b、空間70b及び通路41の燃料圧力が蒸気圧を下回るのを抑制することができ、燃料を液化状態に保つことができる。このように、本実施形態によれば、支持孔66a、連通路66b、空間70b及び通路41の燃料を常に液化状態に保つことができるので、燃料噴射弁30の弁部材50の動作を安定させ、燃料噴射を安定させることができる。
また、本実施形態の燃料噴射弁30では、コイル63を通電によって発生する磁気吸引力を弁体67の駆動源としている。コイル63に通電するとコイル63自体が発熱する。このコイル63の発熱により、コイル63に発生する磁気吸引力が低下する。そうすると、電磁弁部61の応答性が低下することとなる。電磁弁部61の応答性が低下すると、背圧室56の燃料圧力変化の応答性も低下するから、背圧室56の燃料圧力変化により動作する弁部材50の応答性も低下し、燃料噴射が安定しなくなるおそれがある。
本実施形態では、燃料配管73を通じて燃料噴射弁30に供給される低圧燃料を流通させる支持部材65の孔65a及びアーマチャ64の孔64aを、コイル63及びアーマチャ64からなる電磁駆動部を通り抜けるように、この電磁駆動部の近傍に配置した。具体的には、高圧ポンプ24からの低圧燃料が流通する孔64aをアーマチャ64の内部に配置させ、低圧燃料がコイル63の近傍を通るようにした。このため、コイル63が低圧燃料により冷却され、コイル63の発熱による磁気吸引力の低下が抑制されるので、弁部材50の応答性の低下を抑制させることができる。その結果、弁部材50の動作が安定し、燃料噴射が安定する。
また、本実施形態では図2に示すように、孔65a、孔64a及び空間70aによって形成される通路と、通路41とは、背圧室56に対して対向して配置される。このような通路配置により、第二インレット58から孔65a、孔64a及び空間70aに供給される低圧燃料は、流れの方向を大きく変えることなく、通路41へ供給されることとなる。したがって、孔65a、孔64a及び空間70aに導入される低圧燃料の通路41への流れをスムースにすることができ、燃料の冷却効果を高めることができる。
また、本実施形態では、高圧ポンプ24の加圧部24bによって加圧された高圧の燃料を燃料配管72、コモンレール25、及び燃料配管74を通じて通路36、38からなる通路に供給している。これによれば、燃料噴射弁30の背圧室56には高圧ポンプ24からの高圧の燃料が供給されるので、弁部材50を軸方向に移動させ、噴孔60を開閉させることができる。
さらに、本実施形態では、高圧ポンプ24におけるポンプギャラリー24aの調圧弁24cから排出される低圧の燃料を燃料配管73を通じて孔64a、65a、及び空間70aからなる通路に供給している。これによれば、燃料噴射弁30の支持孔66a、連通路66b、空間70b及び通路41に高圧ポンプ24からの低圧の燃料が供給されるので、支持孔66a、連通路66b、空間70b及び通路41の燃料圧力を高い状態で安定させ、かつ燃料温度を低下させることができる。その結果、燃料噴射が安定する。
ここで、背圧室56から排出される燃料だけを支持孔66a、連通路66b、空間70b及び通路41を介して内燃機関10に形成されたヘッドギャラリー11bに流通させた場合、ヘッドギャラリー11bの燃料は内燃機関10からの熱を受け、温度が上昇しやすい。このため、ヘッドギャラリー11bの燃料は非常に気化しやすい状況に置かれることとなる。アウトレット59は、ヘッドギャラリー11bに配置されているから、ヘッドギャラリー11bにおいて気化した燃料は、アウトレット59から燃料噴射弁の内部に流入し、燃料噴射に影響を及ぼすおそれがある。それに対して、本実施形態では、支持孔66a、連通路66b、空間70b及び通路41の燃料温度を低下させ、かつ、燃料圧力を高い状態で安定させることができるので、支持孔66a、連通路66b、空間70b及び通路41からヘッドギャラリー11bに流入した燃料も液体状態に保つことができる。その結果、燃料噴射が安定する。
なお、本実施形態において通路36、38からなる通路は、特許請求の範囲に記載の「第一供給通路」に相当し、支持孔66a、連通路66b、空間70b及び通路41からなる通路は、「排出通路」に相当し、孔64a、65a及び空間70aからなる通路は、特許請求の範囲に記載の「第二供給通路」に相当する。また、ハウジング31、弁ボディ32及びチップパッキン33は、特許請求の範囲に記載の「外殻形成部材」に相当する。そして、電磁弁部61は、特許請求の範囲に記載の「制御弁」に相当する。また、高圧ポンプ24のポンプギャラリー24aは、特許請求の範囲に記載の「蓄積部」に相当し、調圧弁24cは、特許請求の範囲に記載の「排出部」に相当する。また、燃料配管72、74及びコモンレール25は、特許請求の範囲に記載の「高圧接続手段」に相当し、燃料配管73は、特許請求の範囲に記載の「低圧接続手段」に相当する。さらに、ヘッドギャラリー11b及び燃料配管76は、特許請求の範囲に記載の「戻り流路」に相当する。
(第2実施形態)
図4は、本発明を適用した第2実施形態における燃料噴射弁130の断面図である。この実施形態では、高圧ポンプ24からの低圧燃料を流通させる位置が第1実施形態のものと異なっている。この実施形態において燃料噴射弁130のハウジング31には、一方が燃料配管73に接続され、他方が空間70bに接続される通路42が形成されている。この通路42によれば、高圧ポンプ24からの低圧燃料が空間70bに供給されることとなる。よって、空間70bに供給される低圧燃料によって、背圧室56から排出され通路41を通る燃料を冷却することがきる。なお、この実施形態では、通路42と通路41とは、背圧室56に対して対向して配置されている。この実施形態においても、先の実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第3実施形態)
図5は、本発明を適用した第3実施形態における燃料噴射弁230の断面図である。この実施形態では、通路41の形成位置が第1実施形態のものと異なっている。また、この実施形態で使用する燃料噴射弁230から排出される燃料は、第1、第2実施形態とは異なり、ヘッドギャラリー11bを経由して燃料配管76に排出されるのではなく、直接燃料配管76に排出される。
この実施形態において燃料噴射弁230の通路41は、一方が空間70bに接続され、他方がヘッドギャラリー11bではなく、直接燃料配管76に接続されている。なお、この実施形態では、孔65a及び孔64aによって形成される通路と、通路41とは、背圧室56に対して対向して配置されている。この実施形態においても、先の実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第4実施形態)
図6は、本発明を適用した第4実施形態における燃料噴射弁330の断面図である。この実施形態では、高圧ポンプ24からの低圧燃料を流通させる位置が第3実施形態のものと異なっている。この実施形態において燃料噴射弁330のハウジング31には、一方が燃料配管73に接続され、他方が空間70bに接続される通路43が形成されている。この通路Hによれば、高圧ポンプ24からの低圧燃料が空間70bに供給されることとなる。よって、空間70bに供給される低圧燃料によって、背圧室56から排出され通路41を通る燃料を冷却することができる。なお、この実施形態では、通路43と通路41とは、背圧室56に対して対向して配置されている。この実施形態においても、先の実施形態と同様の作用効果が得られる。
10 内燃機関、11 シリンダヘッド、11b ヘッドギャラリー、20 燃料供給システム、21 燃料タンク、22 フィードポンプ、24 高圧ポンプ、24a ポンプギャラリー、24b 加圧部、24c 調圧弁、25 コモンレール、30 燃料噴射弁(燃料噴射装置)、31 ハウジング、31a 孔、32 弁ボディ、32a 孔、33 チップパッキン、33a 孔、36〜41 通路、50 弁部材、51 ニードル、52 コマンドピストン、53 燃料溜まり室、54 オリフィスプレート、55a インオリフィス、55b アウトオリフィス、56 背圧室、57 第一インレット、58 第二インレット、59 アウトレット、60 噴孔、61 電磁弁部、63 コイル、64 アーマチャ、64a 孔、65 支持部材、65a 孔、66 ボディ、66a 支持孔、66b 連通路、67 弁体、68 スプリング、70a 空間、70b 空間、71〜76 燃料配管、80 制御装置

Claims (5)

  1. 燃料タンクからの液化ガス燃料を燃料として前記内燃機関に噴射する燃料噴射装置において、
    軸方向に移動可能に支持され、該軸方向に移動することにより噴孔を開閉する弁部材と、
    前記弁部材を前記軸方向に支持する外殻部材であって、蓄積した燃料圧力の変化により前記弁部材を前記軸方向に移動させる背圧室を形成する外殻部材と、
    前記外殻部材に設けられ、前記燃料タンクからの燃料を高圧化した高圧燃料を前記背圧室に供給する第一供給通路と、
    前記外殻部材に設けられ、前記背圧室の高圧燃料を前記外殻部材の外部に排出する排出通路と、
    前記背圧室から前記排出通路への高圧燃料の排出を制御する制御弁と、
    前記排出通路に、前記高圧燃料よりも低圧の前記燃料タンクからの低圧燃料を供給する第二供給通路と、を備え
    前記制御弁は、開閉により前記排出通路への排出を制御する弁体、及び通電により発生する磁気吸引力によって前記弁体を開閉駆動させる電磁駆動部を有し、
    前記第二供給通路は、該第二供給通路の一部が前記電磁駆動部の中心を通り抜けるように配置され、
    前記背圧室から排出された前記高圧燃料が、前記電磁駆動部の中心を通り抜けた後の前記低圧燃料と合流して前記排出通路から排出されるよう、前記第二供給通路および前記排出通路が配置されていることを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 前記外殻部材には、前記第二供給通路へ前記低圧燃料を供給する燃料配管が接続されるインレットが形成されており、
    前記インレットは、前記軸方向における前記噴孔の反対側部分に位置することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
  3. 前記排出通路及び前記第二供給通路は、前記背圧室に対して対向して配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料噴射装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料噴射装置と、
    前記燃料タンクの燃料を所定の送出圧で送出するフィードポンプと、
    前記フィードポンプからの燃料を一時的に蓄積する蓄積部、前記蓄積部の燃料の一部を加圧して、前記内燃機関に向けて圧送する加圧部、及び前記蓄積部の燃料の一部を外部に排出する排出部を有する高圧ポンプと、
    前記加圧部と前記第一供給通路とを接続する高圧接続手段と、
    前記排出部と前記第二供給通路とを接続する低圧接続手段と、を備えることを特徴とする燃料供給システム。
  5. 前記燃料噴射装置の前記排出通路から排出された燃料を前記燃料タンクに戻す戻り流路が前記内燃機関の内部に形成されており、
    前記燃料噴射装置の前記外殻部材の表面には、前記排出通路に接続される開口部が形成されており、
    前記開口部は、前記燃料噴射装置を前記内燃機関に装着させたとき、前記内燃機関の前記戻り流路内に配置されることを特徴とする請求項4に記載の燃料供給システム。
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