JP5695270B1 - 通信装置およびこれを備えた作業車両 - Google Patents

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Abstract

識別部品としてのICタグ(30)が有する識別情報の読み込みおよびICタグ(30)への識別情報の書き込みのうち、少なくともいずれかを実行する通信装置としてのリーダーライター(15)であって、少なくともいずれかの動作を制御する制御部としてのCPU(32)、およびCPU(32)からの指令により電波を出力する無線制御回路部(35)が設けられた制御基板としてのCPU基板(23)と、CPU基板(23)に対して離間して配置されたアンテナ部(24)と、CPU基板(23)およびアンテナ部(24)を電気的に接続する接続ケーブル(26)とを備え、CPU基板(23)には、接続ケーブル(26)の断線を検出する断線検出部(61)と、断線検出部(61)により接続ケーブル(26)が断線していると判定した場合に、無線制御回路部(35)からアンテナ部へ(24)の出力を止める送信制御部とが設けられている。

Description

本発明は、非接触型の読み込み装置、書き込み装置、あるいは読書装置といった通信装置およびこれを備えた建設機械等の作業車両に関する。
建設機械に搭載される燃料フィルターやオイルフィルターは、所定の稼働時間毎に交換される消耗品(交換部品あるいは補給部品とも呼ばれる)である。
建設機械のエンジンルームやポンプルームに設置されているフィルターが交換されたことを検知するために、フィルターにIC(Integrated Circuit)タグを取り付け、そのICタグに記憶された情報(以下、識別情報)を読書装置(以下、リーダーライター)で読み込むことでフィルター交換を検知することが可能となる。リーダーライターをエンジンルームやポンプルームに設置すれば、定常的に識別情報を読み込むことも可能となる。リーダーライターは、ICタグに対して電波を発信し、その電波を受けたICタグは起動して自身が記憶している識別情報をリーダーライターに向けて電波で発信する。さらに、建設機械に搭載した無線通信機器等により、その識別情報を無線通信を介して遠隔地に送信するようにした部品管理システムが提案されている。このようなリーダーライターには、故障等なく安定して動作する信頼性が要求される。
特許文献1には、建設機械に使用される交換部品について、純正品、模倣品の識別を容易に行うことができ、模倣品を識別した場合には、機械の稼動停止指令あるいは警告を発する建設機械の交換部品識別装置が記載されている。
特開2005−273196号公報
なお、リーダーライターを構成するCPU基板とアンテナ部との間の送信部に断線が生じて、電波の出力が不安定とならないようにしなければならない。つまり、不安定な電波の出力は、ICタグに識別情報を安定的に読書きできないおそれがある。
本発明の目的は、素子等の破損を防止できるとともに、電波の出力が不安定になるのを防止できる通信装置およびこれを備えた作業車両を提供することにある。
本発明の通信装置は、作業車両に搭載され、前記作業車両の部品に、識別部品を取り付け、前記識別部品が記憶する識別情報の読み込みおよび前記識別部品への識別情報の書き込みのうち、少なくともいずれかを実行する通信装置であって、前記少なくともいずれかの実行を制御する通信制御部、および前記通信制御部からの指令により電波の出力を生成する無線制御回路部が設けられた制御基板と、前記制御基板に対して離間して配置され、前記無線制御回路部から得た出力を発信するアンテナ部と、前記制御基板および前記アンテナ部を電気的に接続する接続ケーブルとを備え、前記制御基板には、前記接続ケーブルの断線を検出する断線検出部と、前記断線検出部により前記接続ケーブルが断線していると判定された場合に、前記無線制御回路部から前記アンテナ部への出力を止める送信制御部とが設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、断線検出部によって接続ケーブルの断線(接続ケーブルのコネクタ等からの抜けを含む)が検出された場合には、送信制御部により、無線制御回路部からアンテナ部への出力を止めるので、そのような出力が断線部分で全反射を起こす心配がなく、素子等を損傷させるのを防止できる。また、出力を止めることで、不安定な電波が発信されるおそれもない。
本発明の通信装置では、前記制御基板には、主電源と、前記主電源から供給された電源により前記無線制御回路部用の電源を生成する無線電源と、前記主電源から前記無線電源への電源の供給および遮断を切り換える無線電源制御部とが設けられ、前記送信制御部は、前記無線電源制御部を備え、さらに前記断線検出部により前記接続ケーブルが断線していると判定された場合に、前記主電源から前記無線電源への電源供給を遮断する切換指令を生成して前記無線電源制御部に送信する切換指令生成部とを備えることが好ましい。
本発明によれば、主電源から無線電源に供給される電源を遮断し、無線制御回路部を起動しないようにするので、アンテナ部への出力そのものが生成されないこととなり、出力の全反射や不安定な電波の発信をより確実に防止できる。
本発明の通信装置では、前記通信制御部は、前記無線制御回路部に対して伝送ラインを介して接続されるとともに、当該無線制御回路部との間での前記識別情報の通信を制御し、かつ前記断線検出部により前記接続ケーブルが断線していると判定された場合に、前記伝送ラインの電圧レベルを下げてもよく、あるいは前記通信制御部は、前記無線制御回路部に対して伝送ラインを介して接続されるとともに、当該無線制御回路部との間での前記識別情報の通信を制御し、前記伝送ラインには、前記断線検出部により前記接続ケーブルが断線していると判定された場合に、当該伝送ラインを電気的に遮断するリレーが設けられてもよい。
本発明によれば、断線検出部により前記接続ケーブルが断線していると判定された場合に、通信制御部が伝送ラインの電圧をローレベルにしたり、あるいは伝送ライン中に設けられるリレーによって該伝送ラインを遮断するので、通信制御部側から無線制御回路部側に電流が回り込むのを抑制でき、このような回り込み電流によって無線制御回路部が起動するのを防止できる。
本発明の通信装置では、前記制御基板には、前記接続ケーブルを含む前記アンテナ部との間の伝送ラインに接続されたプルアップ抵抗が設けられ、前記アンテナ部には、前記伝送ラインとグランドラインとを接続するプルダウン抵抗が設けられ、前記断線検出部は、前記制御基板側での前記伝送ラインの電圧を検出することが好ましい。
本発明によれば、検出される検出電圧と、プルアップ抵抗およびプルダウン抵抗とにより算出される設定電圧とを比較すればよく、断線状況を簡易な回路構造で容易に判定できる。
本発明の通信装置では、前記断線検出部による断線検出は、前記作業車両のバッテリから電源が供給されて前記通信制御部が起動する際に実行されることが好ましい。
本発明によれば、通信制御部が起動されることで即座に断線判定が実施されるので、全反射や不安定な電波の発信を抑止することが可能である。
本発明の通信装置では、前記断線検出部は、前記接続ケーブルの破断、あるいは前記接続ケーブルが前記制御基板または前記アンテナと接続されるコネクタからの抜けを断線と検出することが好ましい。
本発明の通信装置は、作業車両に搭載され、前記作業車両の部品に、識別部品を取り付け、前記識別部品が記憶する識別情報の読み込みおよび前記識別部品への識別情報の書き込みのうち、少なくともいずれかを実行する通信装置であって、前記少なくともいずれかの動作を制御する通信制御部、および前記通信制御部からの指令により通信用の出力を生成する無線制御回路部が設けられた制御基板と、前記制御基板に対して離間して配置され、前記無線制御回路部から得た前記出力を発信するアンテナ部と、前記制御基板および前記アンテナ部を電気的に接続する接続ケーブルとを備え、前記制御基板には、前記接続ケーブルの断線を検出する断線検出部と、前記断線検出部により前記接続ケーブルが断線していると判定された場合に、前記無線制御回路部から前記アンテナ部への出力を止める送信制御部とが設けられ、さらに主電源と、前記主電源から供給された電源により前記無線制御回路部用の電源を生成する無線電源と、前記主電源から前記無線電源への電源の供給および遮断を切り換える無線電源制御部とが設けられるとともに、前記接続ケーブルを含む前記アンテナ部との間の伝送ラインに接続されたプルアップ抵抗が設けられ、前記送信制御部は、前記無線電源制御部を備え、さらに前記断線検出部により前記接続ケーブルが断線していると判定された場合に、前記主電源から前記無線電源への電源供給を遮断する切換指令を生成して前記無線電源制御部に送信する切換指令生成手段とを備え、前記アンテナ部には、前記伝送ラインとグランドラインとを接続するプルダウン抵抗が設けられ、前記断線検出手段は、前記制御基板側での前記伝送ラインの電圧を検出することを特徴とする。
本発明の作業車両は、以上のいずれかの通信装置を備えることを特徴としており、本発明の通信装置を備えることで、通信装置での作用効果を同様に奏する。
本発明の一実施形態に係る作業車両を示す斜視図。 ICタグ付きフィルターおよび通信装置が、作業車両の機械室内に配置された状態を示す概略図。 部品管理システムの概略構成を示すブロック図。 通信装置の分解斜視図。 通信装置が組み立てられた状態を示す断面図であり、図4のV−V線断面図。 通信装置に用いられるCPU基板の回路ブロック図。 通信装置の制御ブロック図。 通信装置による立ち上り制御を説明するための図。 断線検出に係るフローチャート。 温度検出に係るフローチャート。 断線検出回路を説明する図。 温度検出の方法を説明する図。 機械室の内部の様子を示した上面図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の通信装置であるリーダーライター15が搭載された作業車両の一つとしての建設機械である油圧ショベル1の斜視図である。本実施形態において、油圧ショベル1は、車両本体2と作業機3とを有する。車両本体2は、走行装置4と上部旋回体5とを有する。上部旋回体5は、機械室5Aの内部に、エンジンEGなどの動力発生装置および油圧ポンプ12等の装置を収容している。機械室5Aは、上部旋回体5の一端側に配置されている。
本実施形態において、油圧ショベル1は、例えばディーゼルエンジン等の内燃機関を動力発生装置としているが、油圧ショベル1はこのようなものに限定されない。油圧ショベル1は、例えば、内燃機関と発電電動機と蓄電装置とを組み合わせた、いわゆるハイブリッド方式の動力発生装置を備えるもの等であってもよい。
上部旋回体5は、作業機3および運転室5Bが配置されている側が前であり、機械室5Aが配置されている側が後である。上部旋回体5は、運転室5Bを有する。さらに、上部旋回体5は、カウンタウェイト5Cを備えている。運転室5Bは、上部旋回体5に載置されている。運転室5Bは、機械室5Aの前方に配置され、機械室5Aの公報にカウンタウェイト5Cが配置されている。
なお、カウンタウェイト5Cは、作業機3との重量バランス用に設けられ、内部に重量物が充填されている。
走行装置4は、履帯4a、4bを有している。走行装置4は、図示しない油圧モータが駆動し、履帯4a、4bが回転することにより走行して、油圧ショベル1を走行させる。作業機3は、上部旋回体5の運転室5Bの側方側に取り付けられている。
上述のように、上部旋回体5は、作業機3および運転室5Bが配置されている側が前であり、機械室5Aが配置されている側が後である。前に向かって左側が上部旋回体5の左であり、前に向かって右側が上部旋回体5の右である。
作業機3は、ブーム6、アーム7、バケット8、ブームシリンダ6A、アームシリンダ7A、バケットシリンダ8Aを有する。ブーム6の基端部は、ブームピン6Bを介して車両本体2の前部に取り付けられており、ブーム6を揺動させることが可能である。アーム7の基端部は、アームピン7Bを介してブーム6の先端部に取り付けられており、アーム7を揺動させることが可能である。アーム7の先端部には、バケットピン8Bを介してバケット8が取り付けられており、バケット8を揺動させることが可能である。
図13に、機械室5Aの内部の様子を示した上面図を示す。機械室5Aには、エンジンEGや油圧ポンプ12が収納される。機械室5Aは、上部旋回体5の一端側(後側)に配置されている。機械室5Aの内部は、パーティション板5A3によってポンプルーム5A1とエンジンルーム5A2とに仕切られており、後側から見て、ポンプルーム5A1は右側に、エンジンルーム5A2は左側に位置する。パーティション板5A3は、作動油がエンジンEGの高温部へかからないようにする金属板である。エンジンルーム5A2内には、エンジンEGの他、クーリングコアCC等を含む冷却ユニットCUが収容されている。また、機械室5Aと前側とは図示しないパーティション板によって仕切られている。冷却ユニットCUは、エンジンEGと隣接して配置されており、当該エンジンEGに流れる冷却水や作動油等を冷却する。
図2は、油圧ショベル1の機械室5Aの右側にある図示しない扉を開けた時のポンプルーム5A1の様子を示している。例えば、図2に示すように、機械室5Aのポンプルーム5A1には、油圧ポンプ12に取り付けられたブラケット11Aが設置されている。このブラケット11Aには、フィルターヘッド13Aが取り付けられ、フィルターヘッド13Aにはホース14Aが取り付けられている。
前記フィルターヘッド13Aには、フィルター20Aが取り付けられている。このフィルター20Aは、エンジンオイルフィルターであり、ホース14Aを流れたオイルに含まれる塵埃などは、フィルター20Aで除去される。
また、機械室5Aのポンプルーム5A1には、ブラケット11Bを介してフィルターヘッド13Bが取り付けられ、フィルターヘッド13Bには燃料ホース14Bが取り付けられている。
前記フィルターヘッド13Bには、フィルター20Bが取り付けられている。このフィルターは燃料プレフィルターであり、燃料ホース14Bに流れた燃料に含まれる塵埃などは、フィルター20Bで除去される。
フィルターヘッド13A、13Bは、フィルター20を保持し固定するためのフィルター保持部品である。以下、フィルターヘッド13A、13B、燃料メインフィルター20Cを保持し固定するための図示しないフィルターヘッド、これらをフィルターヘッド13と総称する場合がある。なお、燃料メインフィルター20Cは、エンジンルーム5A2に配置されるため、図2には図示しないが、図13に示している。また、上述や図2に示すようにフィルター20Aやフィルター20Bは、ホース14Aや燃料ホース14Bを用いてポンプルーム5A1内に配置され、サービスマンなどがフィルター20の点検や交換が手元で行えるような位置に配置されている。
ポンプルーム5A1の反対側、つまり油圧ショベル1の左側にエンジンルーム5A2(図13)は位置する。機械室5Aのエンジンルーム5A2には、図13に示すように、燃料メインフィルター20CがエンジンEGの近傍に備えてあって、図示しないフィルターヘッドを用いて取り付けられている。燃料メインフィルター20Cも、燃料に含まれる塵埃などを除去する。燃料は図示しない燃料タンクから燃料プレフィルター20B、さらに燃料メインフィルター20Cへと流れ、図示しない燃料噴射装置に供給される。以上に説明した各フィルター20A、20B、20Cは、内部の濾過部材が使用により目詰まりを起こすようになるため定期的に交換が必要な部品である。その定期的な交換時期の到来は、例えば、油圧ショベル1のエンジンEGの稼働時間を計時するサービスメータが示す累積稼働時間によって判断することができる。なお、本実施の形態においては、燃料プレフィルター20Bを備えた油圧ショベル1を示している。ただし、燃料プレフィルター20Bを備えない油圧ショベル1、あるいは燃料プレフィルター20Bを複数備えた油圧ショベル1を用いることもできる。
図3は、部品管理システムの概略構成を示すブロック図である。 図3において、各フィルター20A,20B,20Cには、各フィルター20を識別する識別情報が記憶された識別部品であるICタグ30A,30B,30Cが取り付けられている。ICタグ30A,30B,30Cには、部品の種類を特定する品番、部品の製造日、同じ品番の部品のなかで個々の部品を特定するシリアル番号(製造番号)、部品の製造元を示すサプライヤコード等といった識別情報が記憶されている。
機械室5Aには、前記ICタグ30A,30B,30Cに記憶された識別情報を読み込むリーダーライター(読書装置)15がブラケット16を介して取り付けられている。なお、本実施形態では、リーダーライター15を用いた場合について説明するが、識別情報の読み込みと書き込みの両者を実行することが可能なリーダーライター15に限らず、ICタグ30A,30B,30Cの識別情報を読み込むだけの機能を実行することが可能なリーダー(読み込み装置)を通信装置として用いた場合でも本発明は適用可能である。さらに、ICタグ30A,30B,30Cに情報を書き込むだけの機能を実行することが可能なライター(書き込み装置)を通信装置として用いた場合でも本発明は適用可能である。
[作業車両の部品監視システム]
次に、各フィルター20A,20B,20CのICタグ30A,30B,30Cに記憶された識別情報を利用した部品監視システムについて図3を参照して説明する。
部品監視システムは、管理センタ100と、油圧ショベル1と、管理センタ100および複数の油圧ショベル1間で識別情報を送受信する通信ネットワーク110とを備える。
管理センタ100は、複数の作業車両の識別情報を含む各種情報を一元的に管理する。つまり管理センタ100は、識別情報に限らず各作業車両の累積稼働時間の情報や故障情報等の各種情報も各作業車両から無線通信を介して取得し管理する。管理センタ100の管理サーバ101は、油圧ショベル1の識別情報を管理、記憶する。
通信ネットワーク110は、無線通信によるデータ通信用のネットワークであり、携帯電話網や衛星通信網を利用している。
作業車両である油圧ショベル1には、通信ネットワーク110で通信するためのアンテナ201に接続された通信端末202を有する通信コントローラ200が設けられている。また、油圧ショベル1には、エンジンコントローラ211、ポンプコントローラ212、モニタ装置213、リーダーライター15が設けられている。エンジンコントローラ211は、図示しない燃料噴射装置からエンジンEGへ噴射される燃料量を制御し、エンジン出力を調整する。また、ポンプコントローラ212は、油圧ポンプ12や図示しない油圧モータの斜板の角度を制御し、作動油の吐出量を調整する。モニタ装置213は、燃料の残量を表示したり油圧ショベル1の動作条件を設定したりする機能を備える。なお、本実施形態では、リーダーライター15として2台のリーダーライター15A、15Bが設けられている。リーダーライター15は、一台だけでもよく、2台以上あってもよい。リーダーライター15と各ICタグ30A、30B、30Cとの通信状態は、相対位置関係によって決まるため、複数のリーダーライター15を設ければ、ICタグの識別情報を確実に読み込むことができ、あるいは複数のICタグから識別情報を読み込むことができる。これらの機器と通信コントローラ200とは、例えばCAN(Controller Area Network)といった車体内ネットワーク210で接続されて、互いにデータ通信可能に接続されている。
リーダーライター15Aは、図2に示したように、ポンプルーム5A1に設けられ、リーダーライター15Bは、エンジンルーム5A2に設けられるが、本実施形態では、リーダーライター15A,15Bのそれぞれが、各フィルター20A,20B,20CのICタグ30A,30B,30Cと通信可能である。なお、以下の説明において、ICタグ30A,30B,30Cを、ICタグ30と総称する場合がある。また、リーダーライター15A、15Bを、リーダーライター15と総称する場合がある。
このようなリーダーライター15は、オペレータが、図示しないキースイッチを操作することで、油圧ショベル1のエンジンEGを始動させた際に、図示しないバッテリから電源が供給され、作動する。
ただし、通信コントローラ200がタイマー機能を備えて一日に一回など定期的にリーダーライター15を作動し、また、管理センタ100の管理者や油圧ショベル1のオペレータの操作指示によって、不定期にリーダーライター15を作動してもよい。つまり、管理者が管理センタ100から通信ネットワーク110を介して所定の起動信号を油圧ショベル1に送信し、通信コントローラ200が、その起動信号を受信した際、リーダーライター15を起動させるようにしてもよい。あるいは、油圧ショベル1のオペレータが所定の起動信号を発生するための操作ボタンを操作した際、通信コントローラ200が、その起動信号を受信した場合にリーダーライター15を起動させるようにしてもよい。さらに、フィルターヘッド13にフィルター20の脱着を検出するセンサを設け、このセンサ出力に応じてリーダーライター15を作動してもよい。以上のような各種の起動要因によりリーダーライター15が起動することで図示しないバッテリからリーダーライター15に電源が供給され、図9に示した、断線の検出に対応した電源遮断のフロー、あるいは図10に示した、温度検出に対応した電源遮断のフローが実行される。
そして、通信コントローラ200は、作動したリーダーライター15を介してICタグ30の識別情報を読み込んだり、ICタグ30に新たな識別情報を書き込んだり、古い識別情報を更新したりする。
通信コントローラ200は、ICタグ30から読み込んだ識別情報を、通信端末202、アンテナ201、通信ネットワーク110を介して管理センタ100の管理サーバ101に送信する。なお、以上に説明したような通信コントローラ200の機能を他のコントローラ、例えばポンプコントローラ212が備えていてもよい。
以上の部品監視システムによれば、管理サーバ101は、リーダーライター15によって読み込まれたICタグ30A,30B,30Cの識別情報を取得することで、作業車両である油圧ショベル1から離れた場所において、フィルター20A、20B、20Cの装着時期を把握できる。このため、管理サーバ101は、作業車両における各フィルター20A,20B、20Cの交換時期を容易にかつ確実に管理できる。また、作業車両をメンテナンスするサービスマンに、各フィルター20A,20B、20Cの交換時期を通知することができる。このため、サービスマンは、顧客の作業車両のフィルター交換サービスを適切な時期に確実に行うことができる。
このように、ICタグ30の識別情報を、リーダーライター15で確実に取得することは、上記に示したような部品管理上、非常に重要である。
[機械室内の構成]
次に、フィルター20(20A,20B,20C)に付いて説明する。
上記あるいは、図2、3に示すように、機械室5Aには、オイルフィルター20Aや燃料プレフィルター20B、燃料メインフィルター20C等のICタグ付きフィルター(以下、フィルターと略す)20が取り付けられている。
また、機械室5Aには、フィルター20に装着されたICタグ30の識別情報を読み込むリーダーライター15(15A,15B)が設けられている。
[リーダーライター]
本実施形態のリーダーライター15は、例えば、900MHzのUHF帯の電波を用いてICタグ30と送受信するものである。この周波数帯の電波であれば、1m程度離れたICタグ30とも交信できるため、油圧ショベル1のエンジンルーム5A2やポンプルーム5A1内でも利用できる。
図4は、通信装置であるリーダーライター15の分解斜視図を示す。また、図5は、通信装置であるリーダーライター15が組み立てられた状態を示す断面図であり、図4のV−V線断面図である。なお、図5は、コネクタ23A、開口部22H、ブリーザ22C、ブリーザ保護部材22Dの図示は省略している。リーダーライター15は、アルミダイキャスト等の金属製のベースプレート21と、図4に示すY方向に所定の深さを持った箱状の樹脂製カバー22とで外装を構成する。これらベースプレート21およびカバー22により形成された内部空間内には、制御基板としてのCPU基板23と、図4,5に示すY方向に離間して収容され、かつ後述の無線制御回路部35から得た出力を電波として発信するアンテナ部(以下、アンテナ基板と賞する場合もある)24と、CPU基板23における電子部品等(以下、素子)などの部品実装面を覆う金属製のシールド部材25とが収容され、CPU基板23とアンテナ部24とは、接続ケーブル26によって電気的に接続される。アンテナ部24は、基板上にアンテナのパターンが形成され、そのアンテナにコネクタ26Aが接続されたものである。そして、CPU基板23に取り付けられたコネクタ(レセプタクル)23Aが下向きとなるように、リーダーライター15はエンジンルーム5A2およびポンプルーム5A1(図2参照)の両方に配置される。コネクタ23Aは、カバー22に設けられた開口部22Hから露出し、このコネクタ23Aには、車体内ネットワーク210用の通信ケーブルや、バッテリからの電源ケーブル等が接続されたコネクタが雄雌嵌合される。
ベースプレート21およびカバー22は、環状のシール材27が介装された状態で互いにスクリュー28によって結合される。ベースプレート21には、車両本体2の金属フレームに図示しないスクリュー等を介して接地される接地部21Aが設けられている。ベースプレート21とCPU基板23のグランドラインとは、CPU基板23に取り付けられた図示しない弾性導通部材を介して導通されている。ベースプレート21には、適宜な位置に適宜な数の放熱シート21Bが貼付され、放熱シート21Bと接触するようにCPU基板23を配置することで、CPU基板23で発生した熱をベースプレート21に伝導させ放熱させる。
カバー22の材質は、一般的な電子機器の筐体に採用される樹脂であれば任意であるが、リーダーライター15が過酷な温度環境で用いられる本実施形態では、グラスファイバーを含む樹脂を採用し、耐環境性を向上させている。なお、カバー22には、コネクタ23Aが配置される部分に開口部22Hを設けている。さらに、カバー22には、開口部22Hと同一面上にブリーザ22C及びブリーザ保護部材22Dが設けられている。ブリーザ22Cは、リーダーライター15の内部と外部の気圧を同一にさせ、リーダーライター15内部で結露が起きることを防止するために設けられている。ブリーザ保護部材22Dは、リーダーライター15を油圧ショベル1に取り付けるときなどにブリーザ22Cを損傷させることがないように保護することを目的としたものである。
ベースプレート21が金属製で、カバー22が樹脂製であるのは、カバー22側を通して電波の送受信を行うためである。アンテナ部24から発信された電波のうちベースプレート21側に向けて進んだ電波は、該ベースプレート21で反射し、反対側にあるカバー22側から発信される。このように、電波の送受信にあたって方向性を持たせることで、発信先に配置される各フィルター20のICタグ30へ必要な強度を持った電波が確実に届き、また各ICタグ30からの電波を感度よく受信可能にしている。
カバー22の内側には、CPU基板23およびアンテナ部24をスクリューで固定するための複数の取付ボス22Aが設けられている。カバー22の内側の底面22Bから該ベースプレート21に向けて延設された取付ボス22AにCPU基板23が当接され、CPU基板23はシールド部材25と共にスクリュー29によってカバー22に固定される。また、図5は、CPU基板23に対応した取付ボス22Aのみを図示しているが、アンテナ部24も同様な取付ボス22Aに当接され、スクリュー29によってアンテナ部24はカバー22に固定される。CPU基板23とアンテナ部24とは、、図4、図5に示したY方向に沿って離間して配置されている。CPU基板23は、ベースプレート21に近接した位置にあり、アンテナ部24は、ベースプレート21から図4、図5に示したY方向に離間した位置にある。
このようなCPU基板23およびアンテナ部24は、互いに分離して設けられているが、CPU基板23とアンテナ部24とを同一基板として一体に構成することは可能である。しかしこの場合、電波の出力を十分に出すためには、電波発信回路等が形成されるCPU基板部分に対してアンテナ部分を面内方向(図4、図5に示すX方向あるいはZ方向)に離間させる必要がある。この際、用いられる基板の面積は大きなものとなり、リーダラーターの投影面積が大きくなって大型化する。従って、CPU基板23とアンテナ部24とを面内方向に対して直行する方向(Y方向)に離すことで、投影面積を小さくし、リーダーライター15の小型化を実現している。
また、電波の発信状態などを確認してアンテナ部24の設計寸法等を調整あるいは変更したい場合がある。この場合、CPU基板23とアンテナ部24とを一体化してしまっていると、その調整等のために、一体化された基板全体を設計あるいは製作し直さなければならない。これに対して、本実施形態のようにCPU基板23とアンテナ部24とが分離していると、アンテナ部24のみを作り直したり、取り換えたりすればよく、調整や設計変更などにおいて、コストや手間の面で有利である。
そして、前述したように、CPU基板23とアンテナ部24とが離間していることで、必要な強度をもった電波をICタグ30に発信できる。
シールド部材25は、CPU基板23の周囲からの妨害電波といったノイズの影響を受けずに、CPU基板23に実装された素子が安定して動作することができるよう、ノイズの侵入を遮蔽する役割を有する。シールド部材25は、金属製の薄板鋼板を板金加工して製作された箱状の形を有しており、CPU基板23に搭載された素子を覆うように取り付けられる。接続ケーブル26は、高周波用の同軸ケーブルであり、CPU基板23およびアンテナ部24の基板に対し、コネクタ26A(図5)を介して接続されている。接続ケーブル26は、芯線と芯線の周囲を覆うシールド線により構成されている。
[CPU基板の構成]
図6には、CPU基板23の回路ブロックが示されている。
CPU基板23上には、主電源31、通信制御部としてのCPU32、無線電源33、無線電源制御部34、無線制御回路部35、温度検出部としての複数の温度センサ36(36A、36B)が設けられている。
主電源31は、コネクタ23Aを介して供給される外部電源をもとにCPU32用の電源および無線電源33用の電源を生成して、それぞれに供給する。
CPU32は、車体内ネットワーク210を通して入力される指令を無線制御回路部35のRFID(Radio Frequency Identification;電波個体識別)チップ41にコマンド信号(指令)として引き渡したり、RFIDチップ41からのコマンド信号を車体内ネットワーク210に送信したりすることを含め、リーダーライター15全体の動作制御を司る。
無線電源33は、主電源31から供給された電源をもとに無線制御回路部35で要求される複数の電源を生成する。生成される電源の1つは、RFIDチップ41自身を起動するための電源であり、他の1つは、RFIDチップ41内の別の回路を起動させる電源であり、さらに他の1つは、無線制御回路部35を構成するパワーアンプ44(後述)を起動するための電源である。
無線電源制御部34は、CPU32からの指令信号により動作し、主電源31から無線電源33への電源供給を可能にしたり、電源を遮断したりする。なお、変形例にて後述するように、無線電源制御部34は、電源を遮断するだけではなく、供給する電源の大きさを低減させるようなものであってもよい。
無線制御回路部35は、RFIDチップ41の他、送信側のデータ伝送ラインのインピーダンスマッチングを行うバラン(平衡-不平衡変換器)42、要求される周波数帯域以外の出力を除去するバンドバスフィルター等のフィルター回路43、RFIDチップ41からの出力を増幅させるパワーアンプ44、アンテナ部24側への送信と、アンテナ側からの受信とをパワーを減衰させることなく制御するカプラー(方向性結合器)45、ノイズ等の余計な周波数帯域の入力を除去するフィルター回路46、受信側のデータ伝送ラインのインピーダンスマッチングを行うバラン47等の素子を備えた高周波回路として形成されている。なお、データ伝送ラインとは、識別情報をICタグ30に送信する場合は、RFIDチップ41からバラン42、フィルター回路43、パワーアンプ44、カプラー45へと続き、さらに接続ケーブル26がアンテナ部24に至るまでのラインが、データ伝送ラインに相当する。一方、識別情報をICタグから受信する場合は、接続ケーブル26がアンテナ24に接続されているところからカプラー45、フィルター46、バラン47へと続きRFIDチップ41に至るまでのラインが、データ伝送ラインに相当する。すなわち、フィルター回路46とバラン47は識別情報をICタグ30から受信した際に利用される。
温度センサ36は、サーミスタ等で構成され、CPU基板23周辺の温度、すなわち、素子がおかれる環境の温度を検出する。具体的に温度センサ36は、CPU32に近い位置の基板上に実装されて、CPU基板23の実装面付近の温度を検出可能に設けられている。
無線制御回路部35を構成する素子のうち、RFIDチップ41は、CPU32からのコマンド信号に基づき、ICタグ30からの識別情報の読み込みや、ICタグ30への情報の書き込みを制御するために電波を出力、発信するものである。
また、RFIDチップ41は、カプラー45からフィードバックライン48を通して戻される自身の出力を監視しており、適正な大きさの出力が確保されるように機能する。
なお、2つのリーダーライター15A、15Bを備えた本実施形態のような場合、同じICタグ30の識別情報が、2つのリーダーライターの各々で読み込むことができるようにリーダーライター15A、15Bの設置位置を定めれば、それぞれのRFIDチップ41がICタグ30との送受信を実行することとなり、読み込み動作では、同じICタグ30の識別情報が別々のRFIDチップ41で読み込まれ、最終的に管理サーバ101に送信される。このことにより、仮に後述するような一方のリーダーライター15で断線や温度状態に不安定な状態が認められ、機能不能に陥った場合でも、他方のリーダーライター15でICタグ30の識別情報を読み込み、管理サーバ101にその識別情報を送信することが可能である。
以上に説明したCPU基板23は、アンテナ部24とは分離していることから、接続ケーブル26を介して導通がとられている。振動等の何らかの理由により、接続ケーブル26がコネクタ26Aから外れた状態や接続ケーブル26が破断した状態を断線状態、あるいは単に断線と定義する。導通がとれていない状態でRFIDチップ41からの出力により、電波の発信が行われると、接続ケーブル26の接続が外れているコネクタ26Aや接続ケーブル26の断線分部において、出力された電波の全反射が起こり、CPU基板23の回路中の素子にダメージを与えかねず、不安定な電波の出力がなされる。
また、極寒となる寒冷地や酷暑となる地域にて油圧ショベル1が稼働することがあり、さらにリーダーライター15は、熱源となるエンジンEGや油圧ポンプ12等の近傍に設置されることから、過酷な温度環境下でリーダーライター15は動作しなければならない。リーダーライター15を構成する素子は、使用可能な温度範囲が決まっており、所定の温度範囲以外で使用すると、安定した動作を確保できないことが予想される。素子の使用温度範囲には、非動作時に素子が損傷しないような温度範囲と、動作時に素子が損傷せずに動作を保障できるような温度範囲(動作保障温度範囲)とがある。本実施形態では、その動作保障温度範囲に対し、余裕を見込んで、その範囲を若干狭くした使用温度範囲を設定して、温度検出に対応した電源遮断(図10参照)を実行する。なお、本実施形態では、無線制御回路部35を構成する素子の中で最も動作保障温度範囲が狭い(高温側の上限が低く低温側の上限が高い)素子であるRFIDチップ41を基準に使用温度範囲を設定する。無線用の素子についても安定して動作することが推奨されている温度範囲が決まっており、その温度範囲外の温度環境下で使用された場合は、電波の出力が不安定となる可能性がある。
このため、本実施形態でのCPU32は、接続ケーブル26の接続状態、接続ケーブル26の破断状態を監視し、上述で定義したような断線が発生している場合には、電波の出力が不安定とならないようにする各種手段を備える。CPU32はまた、CPU基板23の実装面付近の温度が所定範囲外にあるときにも、電波の出力が不安定とならないようにする各種手段を備える。
[CPUの構成]
以下には、CPU32の全体構成について説明する。
図7において、CPU32は、外部入出力部51、コマンド入出力部52、および演算処理部53を備える。さらに、演算処理部53は、断線検出部61、切換指令生成部62、検出温度取得部63、温度差演算部64、温度判定部65、応答確認部66、およびコマンド入出力部制御部67を備える。切換指令生成部62および前記無線電源制御部34が、送信制御部を形成する。
外部入出力部51は、車体内ネットワーク210を介して送受信する指令信号や情報の入出力、温度センサ36からの検出信号の入力、電源の入力、およびCPU32を各部61〜67として機能させるソフトウエアを図示しない記憶部から読み込む、といったことを行う。
コマンド入出力部52は、RFIDチップ41との間でコマンド信号の入出力を行う。
演算処理部53は、リーダーライター15全体の制御に関する処理を実行するとともに、各手段61〜67による処理を実行する。
演算処理部53の断線検出部61は、CPU32の起動にあわせて接続ケーブル26の破断や、接続ケーブル26のコネクタ26Aからの抜けなど、CPU基板23とアンテナ部24との間のデータ伝送ラインでの断線を検出する。その断線検出の具体的な検出方法としては、例えば、図11に示す断線検出回路が用いられる。
図11において、断線検出回路では、CPU基板23側において、データ伝送ライン上に所定の抵抗値を有するプルアップ抵抗R1を設け、アンテナ24部側において、データ伝送ラインとグランドラインとの間にプルアップ抵抗R1と同じ抵抗値のプルダウン抵抗Rを設け、CPU32が伝送ライン上のP点における電圧Vinを監視する。そして、接続ケーブル26を介して正常に導通しているときのP点での出力電圧Vinと、断線したとき電圧Vinとの違いをみて、断線を検出することが可能である。正常時には、Vin=(R2/(R1+R2))×Vcで示される計算式で求められる電圧が、P点にかかる。ここで、Vcはプルアップ抵抗R1に印加される電圧であって、所定の大きさをもった電圧である。しかし、同軸ケーブルで構成された接続ケーブル26の芯線およびシールド線の少なくともいずれかが破断、あるいは接続ケーブル26がコネクタ26Aから外れた状態となると、上記の式におけるR2は無限大の大きさになり、R2をR1とR2との和で割った値、すなわち上記の式の(R2/(R1+R2))で求まる値が略1となる。従って、断線時は、上記の式により、Vin=1×Vc、つまりVin=Vcという関係が成立する。この関係が成立した場合、CPU32は接続ケーブル26が断線していると判断する。
切換指令生成部62は、CPU基板23とアンテナ部24との間で断線が生じていると断線検出手段61が判定した場合に、無線電源制御部34に対して電源供給を遮断する指令信号(オフ信号)を送信し、CPU基板23とアンテナ部24との間が正常に接続されていると断線検出部61が判定した場合に、電源供給を許可する指令信号(オン信号)を送信する。
断線時にオフ信号が送信されると、無線電源制御部34はオープン状態を形成し、主電源31から無線電源33への電力供給を遮断する。このことにより、RFIDチップ41に電源が供給されず、RFIDチップ41が起動できない状態に維持される。従って、RFIDチップ41からアンテナ部24側への電波の出力が行われず、全反射による素子の損傷や、想定外の出力を有した電波が発信されるのを防止できる。なお、断線に起因して行われる電源の遮断は、CPU32が再起動されるまでは少なくとも維持される。
検出温度取得部63は、温度センサ36A,36Bの双方より得られる検出温度を所定時間毎に取得し、所定の回数(N回)取得するまで繰り返す。検出温度取得部63はさらに、N回の取得を指定期間繰り返す。
温度差演算部64は、検出温度取得部63で取得されたN回の検出温度を移動平均し、指定期間毎の移動平均温度を温度センサ36A,36B別に算出する。また、温度差演算部64は、前記指定期間経過後において、最後の指定期間で求めた温度センサ36A側の移動平均温度と、温度センサ36B側の移動平均温度との温度差を算出する。
温度判定部65は、温度センサ36A,36Bにより検出された温度に基づき、CPU基板23に実装された素子が使用温度範囲内の環境にあるか否かを判定する。また、各温度センサ36A、36Bにより検出された温度に基づき、温度差演算部64で演算された各温度の温度差が所定範囲内に入っているか否かの判定を行う。検出される温度には上限値および下限値といった管理限界値が設定されており、温度判定部65は、各移動平均温度の少なくともいずれかが使用温度範囲内であるか、すなわち管理限界値から外れているか否かを監視している。そして、温度判定部65は、温度差演算部64で算出された各温度センサ36A、36Bの移動平均温度の温度差が所定範囲を超えている場合に、温度センサ36A,36Bのいずれかに不安定な状態が認められるとの判定をするとともに、各移動平均温度の少なくともいずれかが管理限界値を超えた温度が検出された場合には、CPU基板23の実装面付近の温度が想定以上に高いか、または低いと判定する。このような温度検出についての処理については、詳細を後述する。
ここで、前述の切換指令生成部62は、温度センサ36A,36Bのいずれかに不安定な状態が認められると温度判定部65が判定したか、CPU基板23の実装面付近の温度が想定以上に高いか、または低いと温度判定部65が判定した場合にも、無線電源制御部34に対して電源供給を遮断する指令信号(オフ信号)を送信し、主電源31から無線電源33への電力供給を遮断する。
以上のように、アンテナ部24の断線時と同様に、温度センサ36A,36Bのいずれかに不安定な状態が発生した場合や、温度センサ36A,36Bのいずれかによる検出温度が使用温度範囲を超えた場合、RFIDチップ41に電源が供給されず、RFIDチップ41が起動できない状態に維持される。従って、温度が正しく検出されない状態で各素子が使用されたり、使用温度範囲を超えた状態で各素子が使用されたりするのを防止でき、やはり想定していない出力の電波が発信されるのを防止できるうえ、素子に不具合が生じるのを防止できる。なお、温度に起因して行われる電源の遮断は、不安定な状態が認められると判定された温度センサが安定な状態に戻ったあるいは検出された温度が使用温度範囲内に戻ったと、温度判定部65が判定した場合において解除される。つまり、切換指令生成部62がオン信号を送信し、無線電源33からRFIDチップ41に電源が供給される。
このように、検出温度に基づいて無線電源33への電源供給を遮断することで、次のような効果がある。すなわち、例えば、パワーアンプ44では、温度が使用温度範囲の上限値を超えると、その性能が劣化するため、この劣化を補うためにRFIDチップ41は、許可されていない他の周波数帯域の電波を発信する可能があるが、これを防止できる。また、フィルター回路43,46は、使用温度範囲の上限値を超えると、用いられている接着剤等が軟化して構造上の不具合が生じる可能性があるうえ、使用温度範囲の上限値および下限値のいずれかでも超えた場合には、除去される周波数帯域にくるいが生じるおそれがある。
応答確認部66は、CPU32がRFIDチップ41へ送信したコマンド信号に対し、RFIDチップ41から返信されてくるコマンド信号を監視している。応答確認部66によりRFIDチップ41から返信コマンド信号が送信されてこないと判定された場合には、何らかの不具合が生じているものとして切換指令生成部62は、無線電源制御部34に対して電源供給を遮断する指令信号(オフ信号)を送信し、主電源31から無線電源33への電力供給を遮断する。つまり、原因不明の不具合が生じている場合、安定して動作することが確保できないとして、電源供給を遮断するのである。
コマンド入出力部制御部67は、無線電源制御部34により無線電源33への電源供給が遮断されている状態において、CPU32とRFIDチップ41との間の通信ポート、すなわちコマンド入出力部52の通信ポートをLOWレベル(例えば、電圧が約0V)に設定する機能を有する。
主電源31から無線電源33への電力供給が遮断されていることで、RFIDチップ41には電源が供給されず、RFIDチップ41が起動していない。しかしながら、CPU32が起動していることにより、CPU32と無線制御回路部35とを結ぶ通信ポート、つまりコマンド入出力部52には所定の電圧がかかっている。このような状態では、CPU32とRFIDチップ41とが物理的に伝送ラインでつながっていることから、CPU32側からRFIDチップ41側に向けて電流の回り込みが生じる可能性がある。このような電流は、RFIDチップ41側のコンデンサ等に充電されることとなり、条件によってはパワーアンプ44等の電源として用いられ、所定の出力を持った想定外の電波が外部に発信されるおそれがある。
そこで本実施形態では、無線電源制御部34により無線電源33への電源供給が遮断されたならば、コマンド入出力部制御部67がコマンド入出力部52とRFIDチップ41をつなぐ伝送ラインの電圧を、LOWレベル(電圧が約0V)に設定し、そのようなCPU32側からRFIDチップ41側に向けて回り込む電流がRFIDチップ41側に流れるのを防止する。なお、本実施形態のようにCPU32を用いて上記の電流の回り込みを防ぐのではなく、コマンド入出力部52とRFIDチップ41をつなぐ伝送ラインを電気的に遮断するように、例えば、その伝送ラインにリレーを組み込んで、無線電源制御部34により無線電源33への電源供給が遮断されたならば、リレーを作動させ伝送ラインを遮断し、電流がRFIDチップ41側に流れるのを防止してもよい。
[無線電源制御部の構成]
次に、無線電源制御部34が有する一機能について説明する。
図8は、通信装置の立ち上り制御を説明する図であって、横軸に時間(T)をとり、縦軸に各電源電圧の立ち上りの変化、あるいは制御信号の変化を示している。図7に示すように、無線電源制御部34は、立ち上げ制御部71を備える。この立ち上げ制御部71は、CPU32からのオン信号を受信すると先ず、図8に示すように、無線電源33に電源を供給し始め、無線電源33に対して先ず、RFIDチップ41を起動する電源を生成させる(図8(a))。この後、RFIDチップ41へ供給される電源の電圧がある割合まで立ち上がると(本実施形態では90%)、制御信号を無線電源33に送信する(図8(b))。無線電源33では、この制御信号の受信をトリガとして、パワーアンプ44起動用の電源およびRFIDチップ41の他の回路への電源を生成する(図8(c)、(d))。
このように、無線制御回路部35の中でも、制御する側の主体となるRFIDチップ41自身を先ず始めに起動し、次いで、周辺素子や周辺回路に電源を供給して順に立ち上げることで、無線制御回路部35を安定的に動作させるようにしている。
[電源遮断のフロー]
以下には、図9のフローチャートに基づき、断線の検出に対応した電源遮断のフローについて説明し、また、図10のフローチャートに基づき、温度検出に対応した電源遮断のフローについて説明する。
図9において、キースイッチ信号などの起動要因となる信号を受信した主電源31は、CPU32に電源を供給し、CPU32を起動する。CPU32が起動すると先ず、CPU32の断線検出部61は、図11に示すように、断線検出用の電圧(Vin)を取得し、取得した電圧(Vin)と予め決められた設定電圧(上述の式により求まる電圧)とを比較する(STP1)。比較の結果、取得電圧と設定電圧とが一致した場合、断線検出部61は、CPU基板23とアンテナ部24との間が正常に導通していると判定する(STP1、YES)。
次いで、切換指令生成部62は、無線電源制御部34に対してオン信号を送信する(STP2)。
そうすると、主電源31から無線電源33に電源が供給されるとともに、無線電源33からRFIDチップ41に電源が供給され、このRFIDチップ41を含む無線制御回路部35が起動し、リーダーライター15が通常の使用状態となる。
一方、STP1において、取得電圧(Vin)が設定電圧(上述の式により求まる電圧)と一致しない場合、つまりVinがVcに等しくなる場合、断線検出部61は、CPU基板23とアンテナ部24との間が断線していると判定する(STP1、NO)。
この場合、切換指令生成部62は、無線電源制御部34に対してオフ信号を送信する(STP3)。
そうすると、主電源31から無線電源33へは電源が供給されず、無線電源33ではRFIDチップ41用の電源や、その他の如何なる電源も生成されない。このため、RFIDチップ41からの出力が送信されることはなく、断線部分での全反射による素子の損傷、および想定外の電波が送信されるのを防止できる。
次に温度検出に対応した電源遮断のフローについて図10および図12を用いて説明する。通常の使用状態にあるリーダーライター15では、CPU32の検出温度取得部63が温度センサ36A,36Bからの検出温度t1,t2を所定時間INT毎に取得し(STP1)、所定の回数(N回)取得するまで繰り返す。検出温度取得部63はさらに、N回の取得を指定期間TMの間繰り返す(STP2)。なお、N回は予め設定されている回数である。
そして、温度の検出が指定回数Nに達しない場合にはこれを繰り返し(STP2、NO)、この取得最中にあって温度差演算部64は、検出温度取得部63で取得されたN個の検出温度の群を指定期間TMの間に複数群取得して移動平均し、温度センサ36A,36B別の指定期間毎(TM1、TM2・・・)の移動平均温度T1,T2を算出する。また、温度差演算部64は、最後の指定期間で求めた温度センサ36A側の移動平均温度T1と温度センサ36B側の移動平均温度T2との温度差ΔTを算出する(STP3)。
図10のSTP2で行われる処理について、図12を用いて具体的に説明する。以下に説明する処理は、検出温度取得部63によって実行され移動平均温度T1、T2が求められる。温度センサ36A,36Bは、所定時間INT毎に検出温度t1,t2を取得するが、指定期間TM1において、最初の指定回数Nの設定の下に取得した検出温度を、ここでは、d11〜d1nとする。そして、指定期間TM1が経過していなければ、次の指定回数Nの設定の下に検出温度(d21〜d2n)を取得する。指定回数Nの設定の下に取得された検出温度の各群(d11〜d1n、d21〜d2n、・・・)は、それぞれ平均値(A1、A2、・・・)が求められる。例えば、指定期間TM1の間に、A1〜A4までの4つの平均値を求めることができたとする。それら4つの平均値のさらに平均値を求め移動平均温度T1あるいはT2とする。指定期間TMは、図12に示すように、指定回数Nの温度検出が実行される毎に指定期間TMのカウントがスタートして、順次、移動平均温度T1あるいはT2が求められる。そして、温度差演算部64は、最後の移動平均温度T1とT2の差を求め温度差ΔTを求める。このように移動平均温度を求めることで、温度センサ36A,36Bがノイズの影響などで瞬間的に不確かな温度を検出しても、その不確かな温度の影響が少なく精度良い検出温度を得ることができ、そのような検出温度を基に電源遮断を実行することができる。
次いで、温度判定部65は、温度差演算部64で演算された温度差ΔTが所定範囲内に入っているか否かを判定するとともに、最後の移動平均温度T1,T2が予め設定された管理限界値内にあるかを判定する(STP4)、油圧ショベル1が極寒値や酷暑地域にて稼働することで、過酷な温度環境におかれるなど、稼働時間がかさむにつれて、温度差ΔTが所定温度範囲外となったり、移動平均温度T1,T2が管理限界値外となったりすれば(STP4、NO)、切換指令生成部62は、無線電源制御部34に対してオフ信号を送信し(STP5)、無線電源33への電源供給を遮断する。
これに対して、STP4の判断にて、温度差ΔTが所定範囲内に入っており、かつ移動平均温度T1,T2が管理限界値内にあると判定された場合には(STP4、YES)、温度判定部65が無線電源制御部34の状態を確認する(STP6)。これまで無線電源制御部34にオン信号が送信されており、主電源31からの電源が無線電源33に供給されていたのであれば、そのまま供給状態を維持するが(STP6、YES)、これまで無線電源制御部34にオフ信号が送信されており、主電源31から無線電源33への電源が遮断されていたのであれば(STP6、NO)、切換指令生成部62は、無線電源制御部34に対してオン信号を送信し(STP7)、無線電源33への電源供給を開始または再開する。
以上に説明したフローが実行されることにより、断線や検出温度に不安定な状態が認められた場合でも、素子等の破損を防止できるとともに、想定されていない出力の電波が発信されるのを防止できる。
[変形例]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、接続ケーブル26が断線していると判定された場合に、主電源31から無線電源33への電源供給を遮断していたが、これに限らず、RFIDチップ41が立ち上がっている状態において、ここで生成された出力が接続ケーブル26を含む伝送ラインに送信されないように制御してもよい。
本発明は、油圧ショベル等の建設機械に利用できる他、ブルドーザ、ホイールローダ、ダンプトラックといった建設機械としての作業車両、フォークリフトや農業車両等の作業車両にも利用することができる。また、前記実施形態は、消耗品あるいは定期交換部品としての部品であるフィルター20にICタグ30を取り付けた場合の実施形態について説明したが、作業車両に搭載された油圧ホース等、他の消耗品あるいは定期交換部品等の部品あるいはエンジンEGやトランスミッション等、修理部品に相当するような部品にICタグ30を取り付けた場合にも本発明は利用できる。
1…作業車両である油圧ショベル、15,15A,15B…通信装置であるリーダーライター、20,20A,20B,20C…消耗品であるフィルター、23…制御基板であるCPU基板、24…アンテナ、26…接続ケーブル、30,30A,30B,30C…識別部品であるICタグ、31…主電源、32…通信制御部であるCPU、33…無線電源、34…無線電源制御部、35…無線制御回路部、61…断線検出手段、62…切換指令生成手段。



Claims (11)

  1. 作業車両に搭載され、
    前記作業車両の部品に、識別部品を取り付け、前記識別部品が記憶する識別情報の読み込みおよび前記識別部品への識別情報の書き込みのうち、少なくともいずれかを実行する通信装置であって、
    前記少なくともいずれかの実行を制御する通信制御部、前記通信制御部からの指令により電波の出力を生成する無線制御回路部、および前記無線制御回路部へ電源を供給するための無線電源が設けられた制御基板と、
    前記制御基板に対して離間して配置され、電源の供給を受けた前記無線制御回路部から得た前記電波の出力を発信するアンテナ部と、
    前記制御基板および前記アンテナ部を電気的に接続する接続ケーブルとを備え、
    前記制御基板には、
    前記接続ケーブルの断線を検出する断線検出部と、
    前記無線制御回路部が電源の供給を受けている場合に、前記無線制御回路部から前記アンテナ部に前記電波の出力を発信し、前記断線検出部により前記接続ケーブルが断線していると判定された場合に、前記無線制御回路部から前記アンテナ部への前記電波の出力の発信を止める送信制御部と、
    前記断線検出部により前記接続ケーブルが断線していると判定がされた場合に、前記電波の出力が前記無線制御回路部から前記アンテナ部へ発信される前に、前記送信制御部からの指令信号により前記無線制御回路部への電源の供給を遮断する無線電源制御部とが設けられている
    ことを特徴とする通信装置。
  2. 請求項1に記載の通信装置において、
    前記制御基板には、主電源が設けられ、
    前記送信制御部は、
    前記無線電源制御部と、
    前記断線検出部により前記接続ケーブルが断線していると判定された場合に、前記主電源から前記無線電源への電源供給を遮断する切換指令を生成して前記無線電源制御部に送信する切換指令生成部とを備える
    ことを特徴とする通信装置。
  3. 請求項2に記載の通信装置において、
    前記通信制御部は、前記無線制御回路部に対して伝送ラインを介して接続されるとともに、当該無線制御回路部との間での前記識別情報の通信を制御し、かつ前記断線検出部により前記接続ケーブルが断線していると判定された場合に、前記伝送ラインの電圧レベルを下げる
    ことを特徴とする通信装置。
  4. 請求項2に記載の通信装置において、
    前記通信制御部は、前記無線制御回路部に対して伝送ラインを介して接続されるとともに、当該無線制御回路部との間での前記識別情報の通信を制御し、
    前記伝送ラインには、前記断線検出部により前記接続ケーブルが断線していると判定された場合に、当該伝送ラインを電気的に遮断するリレーが設けられる
    ことを特徴とする通信装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の通信装置において、
    前記制御基板には、前記接続ケーブルを含む前記アンテナ部との間の伝送ラインに接続されたプルアップ抵抗が設けられ、
    前記アンテナ部には、前記伝送ラインとグランドラインとを接続するプルダウン抵抗が設けられ、
    前記断線検出部は、前記制御基板側での前記伝送ラインの電圧を検出する
    ことを特徴とする通信装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の通信装置において、
    前記断線検出部による断線検出は、前記作業車両のバッテリから電源が供給されて前記通信制御部が起動する際に実行される
    ことを特徴とする通信装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の通信装置において、
    前記断線検出部は、前記接続ケーブルの破断、あるいは前記接続ケーブルが前記制御基板または前記アンテナと接続されるコネクタからの抜けを断線と検出する
    ことを特徴とする通信装置。
  8. 作業車両に搭載され、
    前記作業車両の部品に、識別部品を取り付け、前記識別部品が記憶する識別情報の読み込みおよび前記識別部品への識別情報の書き込みのうち、少なくともいずれかを実行する通信装置であって、
    前記少なくともいずれかの動作を制御する通信制御部、および前記通信制御部からの指令により電波の出力を生成する無線制御回路部が設けられた制御基板と、
    前記制御基板に対して離間して配置され、前記無線制御回路部から得た前記電波の出力を発信するアンテナ部と、
    前記制御基板および前記アンテナ部を電気的に接続する接続ケーブルとを備え、
    前記制御基板には、
    前記接続ケーブルの断線を検出する断線検出部と、
    前記無線制御回路部が電源の供給を受けている場合に、前記無線制御回路部から前記アンテナ部に前記電波の出力を発信し、前記断線検出部により前記接続ケーブルが断線していると判定された場合に、前記無線制御回路部から前記アンテナ部への前記電波の出力の発信を止める送信制御部とが設けられ、
    さらに主電源と、前記主電源から供給された電源により前記無線制御回路部用の電源を生成する無線電源と、前記主電源から前記無線電源への電源の供給および遮断を切り換える無線電源制御部とが設けられるとともに、前記接続ケーブルを含む前記アンテナ部との間の伝送ラインに接続されたプルアップ抵抗が設けられ、
    前記送信制御部は、前記無線電源制御部を備え、さらに前記断線検出部により前記接続ケーブルが断線していると判定された場合に、前記電波の出力が前記無線制御回路部から前記アンテナ部へ発信される前に、前記主電源から前記無線電源への電源供給を遮断する切換指令を生成して前記無線電源制御部に送信する切換指令生成部とを備え、
    前記アンテナ部には、前記伝送ラインとグランドラインとを接続するプルダウン抵抗が設けられ、
    前記断線検出部は、前記制御基板側での前記伝送ラインの電圧を検出する
    ことを特徴とする通信装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の通信装置を備える
    ことを特徴とする作業車両。
  10. 請求項6に記載の通信装置において、
    キースイッチの操作により前記作業車両のエンジンを始動させた際に、前記電源が前記通信制御部に供給されて、前記通信制御部が起動し、前記断線検出部による断線検出が実行される
    ことを特徴とする通信装置。
  11. 請求項2に記載の通信装置において、
    前記通信制御部は、
    前記無線制御回路部に対して伝送ラインを介して接続されるとともに、
    前記無線制御回路部との間での前記識別情報の通信を制御し、
    かつ前記断線検出部により前記接続ケーブルが断線していると判定された場合に、前記通信制御部から前記無線制御回路部側への電流の回り込みを抑制する抑制手段を設けた
    ことを特徴とする通信装置。
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