JP5692157B2 - 電線被覆材用樹脂組成物および絶縁電線 - Google Patents
電線被覆材用樹脂組成物および絶縁電線 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5692157B2 JP5692157B2 JP2012109046A JP2012109046A JP5692157B2 JP 5692157 B2 JP5692157 B2 JP 5692157B2 JP 2012109046 A JP2012109046 A JP 2012109046A JP 2012109046 A JP2012109046 A JP 2012109046A JP 5692157 B2 JP5692157 B2 JP 5692157B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- wire
- resin composition
- covering material
- polysulfone
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01B—CABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
- H01B3/00—Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties
- H01B3/18—Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances
- H01B3/30—Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances plastics; resins; waxes
- H01B3/42—Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances plastics; resins; waxes polyesters; polyethers; polyacetals
- H01B3/421—Polyesters
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01B—CABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
- H01B3/00—Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties
- H01B3/18—Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances
- H01B3/30—Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances plastics; resins; waxes
- H01B3/307—Other macromolecular compounds
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01B—CABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
- H01B3/00—Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties
- H01B3/18—Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances
- H01B3/28—Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances natural or synthetic rubbers
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Organic Insulating Materials (AREA)
- Insulated Conductors (AREA)
Description
本発明は、電線被覆材用樹脂組成物および絶縁電線に関し、さらに詳しくは、自動車内などの振動する環境下で使用される絶縁電線の被覆材として好適な電線被覆材用樹脂組成物とこれを被覆材として用いた絶縁電線に関するものである。
自動車内などの振動する環境下で使用される絶縁電線には、絶縁電線同士や絶縁電線と電線保護材との間、絶縁電線と車体との間などで接触されることにより絶縁電線の被覆材が摩耗しやすい。このため、このような環境下で使用される絶縁電線には、優れた耐摩耗性が求められる。
耐摩耗性に優れる絶縁電線としては、特許文献1に記載されるように、ポリサルホンを主体とする樹脂組成物を被覆材に用いた絶縁電線が知られている。また、特許文献2に記載されるように、ポリサルホンやポリエーテルサルホンを主体とする樹脂組成物を被覆材に用いた絶縁電線が知られている。さらに、特許文献3に記載されるように、導体を2層構造の樹脂層で被覆してなる被覆電線において、内層にフッ素樹脂を用い、外層にポリフェニレンスルフィド樹脂を用いることが知られている。
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載される被覆材は、耐摩耗性に優れる反面、伸びが小さいために折り曲げによるクラックが生じるおそれがある。また、特許文献3に記載される被覆材は、内層によって伸びが確保されるが、耐摩耗性と伸びを両立させるために被覆材を2層構成にする必要があり、被覆材の構成が限定される。
本発明の解決しようとする課題は、被覆材の単層内で優れた耐摩耗性と伸びを両立できる電線被覆材用樹脂組成物と、これを被覆材として用いた絶縁電線を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明に係る電線被覆材用樹脂組成物は、ポリサルホン系樹脂と、ポリエステル樹脂と、ポリエステルエラストマーと、が含まれるポリマー成分を有することを要旨とするものである。
この場合、前記ポリマー成分100質量部中に、前記ポリエステルエラストマーが1〜50質量部含まれていることが好ましい。また、前記ポリサルホン系樹脂と前記ポリエステル樹脂とを合わせた合計質量中に、前記ポリエステル樹脂が1〜40質量%含まれていることが好ましい。そして、前記ポリサルホン系樹脂が、ポリエーテルサルホンおよびポリフェニルサルホンから選択される1種または2種以上であることが好ましい。
そして、本発明に係る絶縁電線は、上記の電線被覆材用樹脂組成物を電線被覆材に用いたことを要旨とするものである。
本発明に係る電線被覆材用樹脂組成物によれば、ポリサルホン系樹脂と、ポリエステル樹脂と、ポリエステルエラストマーと、が含まれるポリマー成分を有することから、被覆材の単層内で優れた耐摩耗性と伸びを両立できる。
この場合、前記ポリマー成分100質量部中に、前記ポリエステルエラストマーが1〜50質量部含まれていると、耐摩耗性と伸びをより高度に両立できる。また、前記ポリサルホン系樹脂と前記ポリエステル樹脂とを合わせた合計質量中に、前記ポリエステル樹脂が1〜40質量%含まれていると、耐摩耗性と伸びをより高度に両立できる。そして、前記ポリサルホン系樹脂が、ポリエーテルサルホンおよびポリフェニルサルホンから選択される1種または2種以上であると、耐摩耗性が特に優れる。
そして、本発明に係る絶縁電線は、上記の電線被覆材用樹脂組成物を電線被覆材に用いたことから、被覆材の単層内で優れた耐摩耗性と伸びを両立できる。
次に、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明に係る電線被覆材用樹脂組成物は、ポリサルホン系樹脂と、ポリエステル樹脂と、ポリエステルエラストマーと、が含まれるポリマー成分を有する。
ポリサルホン系樹脂は、繰り返し単位構造内(主鎖内)にスルホニル基を有するものであり、具体的には、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニルサルホンなどが挙げられる。これらは、本発明に係る電線被覆材用樹脂組成物のポリサルホン系樹脂として、単独で用いられても良いし、2種以上が組み合わされて用いられても良い。耐摩耗性が特に優れるなどの観点からいうと、ポリサルホン系樹脂は、ポリエーテルサルホン、ポリフェニルサルホン、あるいは、これらの組み合わせであることが好ましい。
ポリエステル樹脂は、ポリサルホン系樹脂とポリエステルエラストマーの相溶性を向上させることができる。ポリエステル樹脂がポリサルホン系樹脂やポリエステルエラストマーとの相溶性に優れるなどの観点から、ポリエステル樹脂は繰り返し単位構造内(分子内)に芳香環を有する(芳香族ポリエステル樹脂である)ことが好ましい。このようなポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)などが挙げられる。これらは、本発明に係る電線被覆材用樹脂組成物のポリエステル樹脂として、単独で用いられても良いし、2種以上が組み合わされて用いられても良い。
ポリエステルエラストマーは、柔軟性成分として配合される。これにより、本発明に係る電線被覆材用樹脂組成物の伸びを向上させることができる。ポリエステルエラストマー自体がポリサルホン系樹脂との相溶性が低いため、ポリサルホン系樹脂に対してこれ単独で配合されても伸びは改善されない。ポリエステル樹脂とともに配合されることによりポリサルホン系樹脂との相溶性が改善され、電線被覆材用樹脂組成物の伸びを向上させることができる。
ポリエステルエラストマーは、ハードセグメントとソフトセグメントとのブロック共重合体からなる。ハードセグメントは、PBTやPBNなどの芳香族ポリエステルや脂肪族ポリエステルなどが挙げられる。ソフトセグメントは、脂肪族ポリエーテルや脂肪族ポリエステルなどが挙げられる。
ポリエステルエラストマーは、ポリマー成分100質量部中に1〜50質量部含まれていることが好ましい。より好ましくは5〜30質量部である。ポリエステルエラストマーの含有量がポリマー成分100質量部中に1質量部以上であれば、伸びの向上効果が高い。また、ポリエステルエラストマーの含有量がポリマー成分100質量部中に50質量部以下であれば、優れた耐摩耗性が確保されやすい。
ポリエステル樹脂は、ポリサルホン系樹脂とポリエステル樹脂とを合わせた合計質量中に1〜40質量%含まれていることが好ましい。より好ましくは5〜30質量%である。ポリエステル樹脂の含有量がその合計質量中に1質量%以上であれば、ポリエステルエラストマーのポリサルホン系樹脂との相溶性が改善されやすく、これによる伸びの向上効果が高い。また、耐摩耗性も確保されやすい。ポリエステル樹脂の含有量がその合計質量中に40質量%以下であれば、耐摩耗性の低下が抑えられやすいので、優れた耐摩耗性が確保されやすい。そして、伸びの向上効果が高い。
電線被覆材用樹脂組成物には、ポリマー成分以外にも、必要に応じて、電線被覆材に利用される一般的な添加剤を添加することができる。このような添加剤としては、充填剤、顔料、酸化防止剤、老化防止剤などが挙げられる。
電線被覆材用樹脂組成物は、優れた耐摩耗性と伸びを備えたものである。電線被覆材用樹脂組成物の伸びは、150%以上であることが好ましい。より好ましくは200%以上である。伸びは破断時の伸びである。
次に、本発明に係る電線被覆材用樹脂組成物を被覆材として用いた絶縁電線について説明する。図1には、本発明の一実施形態に係る絶縁電線の構成を示す。図1に示すように、絶縁電線1は、金属導体2の外周に絶縁被覆層3が設けられたもので構成されている。絶縁被覆層3は単層である。絶縁被覆層3の材料には、本発明に係る電線被覆材用樹脂組成物が用いられている。本発明に係る電線被覆材用樹脂組成物を被覆材として用いることにより、被覆材の単層内で優れた耐摩耗性と伸びを両立できる。
図1に示す絶縁電線1は絶縁被覆層3が単層構成であるが、本発明に係る絶縁電線は、絶縁被覆層が単層構成のものに限定されるものではなく、2層以上の層構成のものであっても良い。この場合、少なくともいずれか1層に本発明に係る電線被覆材用樹脂組成物を用いることで、絶縁電線の被覆材について、優れた耐摩耗性と伸びを両立させることができる。
金属導体2は、銅を用いることが一般的であるが、銅以外にもアルミニウム、マグネシウム等を導体として用いることができる。また、銅に他の金属を含有してもよい。他の金属としては、例えば、鉄、ニッケル、マグネシウム、シリコン等が挙げられる。金属導体2は、この他にも、通常、導体として広く使用されている金属を、銅に添加あるいは単独で使用しても良い。また金属導体2は、単線を用いてもよいし、複数の線を撚り合わせた撚り線を使用してもよい。このとき撚り合わせて圧縮すると細径化することが可能である。
金属導体2の断面積、絶縁被覆層3の厚さ等は、絶縁電線1の用途等に応じて適宜選択することができ、特に限定されない。絶縁電線1の用途としては、耐摩耗性に優れることから、自動車内などの振動する環境下で使用される絶縁電線(例えば自動車用絶縁電線)などが挙げられる。
絶縁電線1は、例えば、押出機(単軸、二軸)、バンバリミキサー、加圧ニーダー、ロールなどの通常用いられる混練機を用いて絶縁被覆層3を構成する材料を混練し、通常の押出成形機などを用いて金属導体2の外周に絶縁被覆層3を押出被覆することで得られる。
絶縁電線1は、その端末に接続端子やコネクタが接続されることにより、ワイヤーハーネスとされる。また、複数本が束ねられることにより、ワイヤーハーネスとされる。
以下、本発明を実施例によって説明する。
実施例1〜24、比較例1〜8
〔電線の作製〕
表1の実施例1〜8、表2の実施例9〜16、表3の実施例17〜24、表4の比較例1〜8に示された樹脂組成物の成分組成に従って、絶縁被覆層の樹脂組成物を二軸混合機により280〜360℃で混練した。混練した樹脂組成物を断面積0.35mm2の撚線導体の周囲に被覆厚0.2mmの絶縁被覆層を押出成形して、実施例1〜24、比較例1〜8の絶縁電線を得た。押出成形では、直径が、それぞれ1.1mmのダイスと0.75mmのニップルを使用した。また押出成形は、押出温度は、ダイスが280〜360℃、シリンダが280〜360℃とし、線速度50m/min.で行った。得られた絶縁電線について絶縁伸び、耐摩耗性の評価を行った。各試験結果を表1〜4に示す。なお、各成分の具体的な使用材料、および試験方法は下記の通りである。
〔電線の作製〕
表1の実施例1〜8、表2の実施例9〜16、表3の実施例17〜24、表4の比較例1〜8に示された樹脂組成物の成分組成に従って、絶縁被覆層の樹脂組成物を二軸混合機により280〜360℃で混練した。混練した樹脂組成物を断面積0.35mm2の撚線導体の周囲に被覆厚0.2mmの絶縁被覆層を押出成形して、実施例1〜24、比較例1〜8の絶縁電線を得た。押出成形では、直径が、それぞれ1.1mmのダイスと0.75mmのニップルを使用した。また押出成形は、押出温度は、ダイスが280〜360℃、シリンダが280〜360℃とし、線速度50m/min.で行った。得られた絶縁電線について絶縁伸び、耐摩耗性の評価を行った。各試験結果を表1〜4に示す。なお、各成分の具体的な使用材料、および試験方法は下記の通りである。
〔使用材料〕
<ポリサルホン系樹脂>
・ポリサルホン:Udel P−1700NT(ソルベイアドバンスドポリマーズ社製)
・ポリエーテルサルホン(PES):Radel A−300A(ソルベイアドバンスドポリマーズ社製)
・ポリフェニルサルホン(PPSU):Radel R−5800(ソルベイアドバンスドポリマーズ社製)
<ポリエステル樹脂>
・ポリブチレンテレフタレート(PBT):ジュラネックス800FP(ポリプラスチック社製)
・ポリブチレンナフタレート(PBN):TQB−OT(帝人化成社製)
・ポリエチレンナフタレート(PEN):テオネックスTN−8065S(帝人化成社製)
<ポリエステルエラストマー>
・ポリエステルエラストマー<1>:ハイトレル7277(東レ・デュポン社製)
・ポリエステルエラストマー<2>:ハイトレル5557(東レ・デュポン社製)
・ポリエステルエラストマー<3>:ペルプレンS1002(東洋紡社製)
<ポリサルホン系樹脂>
・ポリサルホン:Udel P−1700NT(ソルベイアドバンスドポリマーズ社製)
・ポリエーテルサルホン(PES):Radel A−300A(ソルベイアドバンスドポリマーズ社製)
・ポリフェニルサルホン(PPSU):Radel R−5800(ソルベイアドバンスドポリマーズ社製)
<ポリエステル樹脂>
・ポリブチレンテレフタレート(PBT):ジュラネックス800FP(ポリプラスチック社製)
・ポリブチレンナフタレート(PBN):TQB−OT(帝人化成社製)
・ポリエチレンナフタレート(PEN):テオネックスTN−8065S(帝人化成社製)
<ポリエステルエラストマー>
・ポリエステルエラストマー<1>:ハイトレル7277(東レ・デュポン社製)
・ポリエステルエラストマー<2>:ハイトレル5557(東レ・デュポン社製)
・ポリエステルエラストマー<3>:ペルプレンS1002(東洋紡社製)
〔絶縁伸び〕
絶縁電線から導体を抜き取り所定の長さの絶縁被覆層を取り出して試験片とした。引張試験機にて標線間距離が20mm、引張速度が50mm/min.の条件で絶縁被覆層の引張試験を行った。絶縁伸びが120%以上の場合を○(合格)、150%以上の場合を◎(合格)、120%未満である場合を×(不合格)とした。
絶縁電線から導体を抜き取り所定の長さの絶縁被覆層を取り出して試験片とした。引張試験機にて標線間距離が20mm、引張速度が50mm/min.の条件で絶縁被覆層の引張試験を行った。絶縁伸びが120%以上の場合を○(合格)、150%以上の場合を◎(合格)、120%未満である場合を×(不合格)とした。
〔耐摩耗性〕
ISO6722に準拠し、ブレード往復法で行った。ブレードにかかる荷重を7Nとし、試験回数4回の最小値が300回以上を合格(○)、500回以上を合格(◎)、300回未満を不合格(×)とした。
ISO6722に準拠し、ブレード往復法で行った。ブレードにかかる荷重を7Nとし、試験回数4回の最小値が300回以上を合格(○)、500回以上を合格(◎)、300回未満を不合格(×)とした。
表4に示すように、比較例1は、ポリマー成分がポリサルホン系樹脂単独であるため、伸び(絶縁伸び)が不十分である。比較例2は、ポリマー成分がポリエステル樹脂単独であるため、伸び(絶縁伸び)と耐摩耗性の両方が不十分である。比較例3は、ポリマー成分がポリエステルエラストマー単独であるため、耐摩耗性が不十分である。また、比較例4、7は、ポリマー成分がポリサルホン系樹脂とポリエステルエラストマーの組み合わせであるため、相溶性が悪く、伸び(絶縁伸び)と耐摩耗性の両方が不十分である。比較例5は、ポリマー成分がポリエステル樹脂とポリエステルエラストマーの組み合わせであるため、耐摩耗性が不十分である。比較例6は、ポリマー成分がポリサルホン系樹脂とポリエステル樹脂の組み合わせであるため、相溶性には優れるが、伸び(絶縁伸び)が不十分である。比較例8は、ポリマー成分がポリサルホンとポリエステル樹脂の組み合わせであるため、伸び(絶縁伸び)と耐摩耗性の両方が不十分である。
これに対し、実施例によれば、ポリサルホン系樹脂と、ポリエステル樹脂と、ポリエステルエラストマーと、が含まれるポリマー成分を有するので、伸び(絶縁伸び)と耐摩耗性の両方に優れることが確認された。そして、実施例同士の比較では、ポリエーテルサルホンやポリフェニルサルホンの実施例1〜16は、ポリサルホンの実施例17,18と比べて、耐摩耗性が特に優れることがわかる。また、実施例21,23は、ポリエステルエラストマーの含有量が、ポリマー成分100質量部中に50質量部を超えている。これらの実施例と比べて、他の実施例は、より耐摩耗性に優れていることがわかる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
1 絶縁電線
2 金属導体
3 絶縁被覆層
2 金属導体
3 絶縁被覆層
Claims (5)
- ポリサルホン系樹脂と、ポリエステル樹脂と、ポリエステルエラストマーと、が含まれるポリマー成分を有することを特徴とする電線被覆材用樹脂組成物。
- 前記ポリマー成分100質量部中に、前記ポリエステルエラストマーが1〜50質量部含まれていることを特徴とする請求項1に記載の電線被覆材用樹脂組成物。
- 前記ポリサルホン系樹脂と前記ポリエステル樹脂とを合わせた合計質量中に、前記ポリエステル樹脂が1〜40質量%含まれていることを特徴とする請求項1または2に記載の電線被覆材用樹脂組成物。
- 前記ポリサルホン系樹脂が、ポリエーテルサルホンおよびポリフェニルサルホンから選択される1種または2種以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電線被覆材用樹脂組成物。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載の電線被覆材用樹脂組成物を電線被覆材に用いたことを特徴とする絶縁電線。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012109046A JP5692157B2 (ja) | 2012-05-11 | 2012-05-11 | 電線被覆材用樹脂組成物および絶縁電線 |
PCT/JP2013/061370 WO2013168525A1 (ja) | 2012-05-11 | 2013-04-17 | 電線被覆材用樹脂組成物および絶縁電線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012109046A JP5692157B2 (ja) | 2012-05-11 | 2012-05-11 | 電線被覆材用樹脂組成物および絶縁電線 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013235788A JP2013235788A (ja) | 2013-11-21 |
JP5692157B2 true JP5692157B2 (ja) | 2015-04-01 |
Family
ID=49550577
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012109046A Active JP5692157B2 (ja) | 2012-05-11 | 2012-05-11 | 電線被覆材用樹脂組成物および絶縁電線 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5692157B2 (ja) |
WO (1) | WO2013168525A1 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5949670B2 (ja) * | 2013-06-05 | 2016-07-13 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 電線被覆材用樹脂組成物および絶縁電線ならびにワイヤーハーネス |
JP5967023B2 (ja) | 2013-06-19 | 2016-08-10 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 電線被覆材用樹脂組成物および絶縁電線ならびにワイヤーハーネス |
JP2015131458A (ja) * | 2014-01-15 | 2015-07-23 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 絶縁電線の製造方法 |
JP2015141820A (ja) * | 2014-01-29 | 2015-08-03 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 絶縁電線 |
JP2015191773A (ja) * | 2014-03-28 | 2015-11-02 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 絶縁電線およびワイヤーハーネス |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0644410B2 (ja) * | 1986-12-29 | 1994-06-08 | 東特塗料株式会社 | 自己短絡型電気絶縁電線 |
JPH02288017A (ja) * | 1989-04-27 | 1990-11-28 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | ポリエステルエラストマーで被覆したケーブル |
JP2928266B2 (ja) * | 1989-05-08 | 1999-08-03 | ポリプラスチックス株式会社 | ポリエステル樹脂組成物及び成形品 |
JPH04209415A (ja) * | 1990-11-30 | 1992-07-30 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 自己短絡性絶縁電線 |
DE112011104608B4 (de) * | 2010-12-27 | 2018-02-08 | Autonetworks Technologies, Ltd. | Isoliertes Fahrzeugkabel und Fahrzeugkabelbaum |
-
2012
- 2012-05-11 JP JP2012109046A patent/JP5692157B2/ja active Active
-
2013
- 2013-04-17 WO PCT/JP2013/061370 patent/WO2013168525A1/ja active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013235788A (ja) | 2013-11-21 |
WO2013168525A1 (ja) | 2013-11-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5692157B2 (ja) | 電線被覆材用樹脂組成物および絶縁電線 | |
JP5534035B2 (ja) | 自動車用絶縁電線及び自動車用ワイヤーハーネス | |
JP5423890B2 (ja) | 電線被覆材料 | |
JP5729143B2 (ja) | 電線被覆材料、絶縁電線及びワイヤーハーネス | |
JP2013030327A (ja) | フラットケーブル、及び、その製造方法 | |
JP2011126980A (ja) | 電線被覆材料 | |
JP6049252B2 (ja) | 自動車用フレキシブルフラットケーブル、及び、その製造方法 | |
JP5967023B2 (ja) | 電線被覆材用樹脂組成物および絶縁電線ならびにワイヤーハーネス | |
JP2014133834A (ja) | 電線被覆材用樹脂組成物および絶縁電線ならびにワイヤーハーネス | |
JP2009181850A (ja) | 絶縁電線 | |
WO2015115157A1 (ja) | 絶縁電線 | |
JP5592211B2 (ja) | 難燃性樹脂組成物、これを用いた絶縁電線及びケーブル | |
JP2015138628A (ja) | 絶縁電線およびワイヤーハーネス | |
JP5949670B2 (ja) | 電線被覆材用樹脂組成物および絶縁電線ならびにワイヤーハーネス | |
WO2015107944A1 (ja) | 絶縁電線の製造方法 | |
JP2012059633A (ja) | 絶縁電線及びケーブル | |
JP2014053196A (ja) | 絶縁電線 | |
JP2016197560A (ja) | 自動車用電線及びそれを用いたワイヤーハーネス | |
WO2017199600A1 (ja) | 自動車用電線及びそれを用いたワイヤーハーネス | |
WO2015146613A1 (ja) | 絶縁電線およびワイヤーハーネス | |
JP2014029770A (ja) | 絶縁電線 | |
JP6860071B2 (ja) | 絶縁電線およびワイヤーハーネス | |
JP2014032888A (ja) | 絶縁電線 | |
JP2007059113A (ja) | 自動車用電線 | |
JP2014032885A (ja) | 絶縁電線 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140627 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150106 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150119 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5692157 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |