JP5213509B2 - 耐熱耐油絶縁組成物及びそれを用いた絶縁電線、チューブ - Google Patents

耐熱耐油絶縁組成物及びそれを用いた絶縁電線、チューブ

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本発明は、必要上十分な機械的強度、耐熱性、耐油性、電気特性を有し、フッ素系材料との置き換えが低コストで可能な耐熱耐油絶縁組成物及びそれを用いた電線、チューブに関する。
耐熱耐油用途に使用される組成物として、従来より、フッ素ゴムやフッ素樹脂といったフッ素系材料が知られている。このフッ素系材料は、耐熱性、耐油性、耐薬品性、難燃性、可撓性に優れていることから、例えば自動車の高温部分やオイル浸漬部分といった過酷な条件下での電線・ケーブルの被覆材料として幅広く使用されている。
しかしながら、被覆材料全てをフッ素系材料で構成した電線は、フッ素系材料が高価であることからコストが高くなってしまい、市場に適合させることが困難となっていた。そのため、コストを低減しつつも、フッ素系材料のみを被覆した電線と同様の特性を有するような代替の被覆材料が要求されていた。このようなものとして、アクリルゴムを主体とした耐熱耐油樹脂組成物が開発されている(特許文献1〜3参照)。
特許第3275453号公報 特開2001−316533号公報 特許第2810353号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3による耐熱耐油樹脂組成物は、フッ素系材料の代替として、例えば自動車の高温部分やオイル浸漬部分といった過酷な条件下での電線・ケーブルの被覆材料として使用するには十分な特性を得るに至っていない。特に、自動車のオートマチックトランスミッション(AT)装置内に配置されるような電線においては、高温やATフルードに対する耐性に加え、優れた機械的強度が必要となっている。この機械的強度に関しては、特許文献1〜3のような耐熱耐油樹脂組成物を被覆材料とした電線では、不十分となる場面が多くなっている。
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、必要上十分な機械的強度、耐熱性、耐油性を有し、フッ素系材料との置き換えが低コストで可能な耐熱耐油絶縁組成物及びそれを使用した電線、チューブを提供することにある。
上記目的を達成するべく、本発明の請求項1による耐熱耐油絶縁電線は、アクリルゴムとポリオレフィンを99:1〜61:39(重量比)の範囲で混和したポリマー分100重量部に対し、シリカ粉末を10〜100重量部配合しており、上記ポリエチレンが、高密度ポリエチレンであり、上記アクリルゴムが、エチレン−アクリル酸エステル共重合体ゴムであることを特徴とするものである。
また、請求項2記載の耐熱耐油絶縁組成物は、上記耐熱耐油絶縁組成物に対し、更に金属炭酸塩粉末及び/又は金属ケイ酸塩粉末を配合していることを特徴とするものである。
また、請求項3記載の耐熱耐油絶縁組成物は、上記耐熱耐油絶縁組成物が、架橋されていることを特徴とするものである。
また、請求項4記載の耐熱耐油絶縁組成物は、上記架橋が、電離放射線による照射架橋であることを特徴とするものである。
また、請求項5記載の絶縁電線は、導体周上に上記耐熱耐油縁組成物が被覆されたものである。
また、請求項6記載のチューブは、上記耐熱耐油絶縁組成物からなるものである。
本発明による耐熱耐油絶縁組成物は、アクリルゴムとポリオレフィンを特定量混和し、シリカ粉末を適宜含有する組成物とすることで、フッ素系材料と比べてコストを大きく低減することができ、必要十分な機械的強度、耐熱性、耐油性、電気特性を得ることができる。
以下、本発明による耐熱耐油絶縁組成物の各構成について説明する。
アクリルゴムとしては、例えば、クロロエチルビニルエーテル−アクリル酸共重合体ゴム、カルボキシル−アクリル酸共重合体ゴム、アリルグリシジルエーテル−アクリル酸共重合体ゴム、エチレン−アクリル酸共重合体ゴムなどが挙げられる。これらの中でも、エチレン−アクリル酸共重合体ゴムであれば、照射架橋法による架橋が可能であるため好ましい。照射架橋法ではなく化学架橋法により架橋をする場合は、組成物を混練する際や押出成型する際などに加熱条件を厳密に設定しないと、その加熱により架橋してしまったり、スコーチが発生したりすることも考えられるためである。
上記アクリルゴムには、ポリオレフィンが混和される。本発明で使用されるポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−プロピレン熱可塑性エラストマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体などが挙げられる。ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超高密度ポリエチレンが挙げられる。これらは単一及び2種類以上を混合して使用することもできる。このポリオレフィンを混和していれば、組成物に補強効果をもたらし、押出成型等により成型した後の型崩れや変形等を防止することができる。また、ポリオレフィンの混和により組成物の電気特性を向上させることができる。
上記のポリオレフィンについては、硬度が高いものの方が耐油性に優れるため好ましい。特に、デュロメータ硬度がD40以上であるものが好ましい。硬度はJIS K7215により測定される。また、結晶融解温度が高いものの方が耐油性に優れるため好ましい。このような観点から、これらポリオレフィンの中でも、特にポリエチレンが好ましく、更に高密度ポリエチレンが好ましい。高密度ポリエチレンを使用すれば、耐摩耗性を向上させることもできる。
アクリルゴムとポリオレフィンの混和量について、ポリオレフィンの混和量の下限値としては、アクリルゴムとポリオレフィンの比率で99:1以上(重量比)とされる。ポリオレフィンの混和量がこの範囲より少ない場合は、ポリオレフィンを混和する効果を得られないため、電気特性向上の効果も得られない。特に、アクリルゴムとポリオレフィンの比率で95:5以上(重量比)の範囲で混和したものが好ましく、更に、アクリルゴムとポリオレフィンの比率で90:10以上(重量比)の範囲で混和したものが好ましい。また、ポリオレフィンの混和量の上限値としては、アクリルゴムとポリオレフィンの比率で61:39以下(重量比)とされる。ポリオレフィンの混和量がこの範囲より多い場合は、耐熱性や耐油性の低下を招くことになる。特に、アクリルゴムとポリオレフィンの比率で70:30以下(重量比)の範囲で混和したものが好ましく、更に、アクリルゴムとポリオレフィンの比率で80:20以下(重量比)の範囲で混和したものが好ましい。
本発明による耐熱耐油絶縁組成物には、シリカ粉末が含有される。シリカ粉末を含有していれば、補強効果により耐熱耐油絶縁組成物の機械的強度(特に引張強度)を向上させることができる。シリカ粉末としては、平均比表面積が200m/g以上ものを使用することが好ましい。シリカ粉末の含有量の下限値としては、アクリルゴムとポリオレフィンを混和したポリマー分100重量部に対し、シリカ粉末10重量部以上とされる。シリカ粉末が10重量部未満では補強効果が十分でない。特に、ポリマー分100重量部に対し、シリカ粉末30重量部以上であることが好ましく、更に、ポリマー分100重量部に対し、シリカ粉末45重量部以上であることが好ましい。また、シリカ粉末の含有量の上限値としては、アクリルゴムとポリオレフィンを混和したポリマー分100重量部に対し、シリカ粉末100重量部以下とされる。100重量部を超えると逆に機械的強度(引張強度及び伸び)が低下してしまうことになる。特に、ポリマー分100重量部に対し、シリカ粉末80重量部以下であることが好ましく、更に、ポリマー分100重量部に対し、シリカ粉末70重量部以下であることが好ましい。
上記耐熱耐油絶縁組成物においては、本発明の目的を阻害しない範囲内で、従来、電線、ケーブルの被覆材料において一般的に使用されている各種の添加剤を配合しても良い。このような添加剤としては、例えば、酸化防止剤、増量剤、難燃剤、老化防止剤、架橋剤、架橋助剤、滑剤、軟化剤、分散剤、着色剤などが挙げられる。特に、押出成形性を向上させることを目的として、金属炭酸塩粉末及び/又は金属ケイ酸塩粉末を配合することが考えられる。金属炭酸塩粉末としては、例えば、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、などが挙げられ、金属ケイ酸塩粉末としては、例えば、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸アルミニウムなどが上げられ、これらの中でもケイ酸マグネシウムやケイ酸アルミニウムが好適に使用される。これらは単独で用いても複数を混合して用いても構わない。
上記の各構成材料を適宜に配合したものを、ロール、ニーダー、バンバリー、一軸混練機、二軸混練機などの公知の混練機を使用して充分に混練りすることによって本発明の耐熱耐油絶縁組成物を得ることができる。
このようにして得られた耐熱耐油絶縁組成物は、押出成型等の公知の成型法により、導体周上に被覆され、絶縁電線とすることができる。また、押出成型等の公知の成型法により、円筒形状等の所定の形状に成型され、チューブとすることができる。
本発明の耐熱耐油絶縁組成物によって電線やチューブを成型した場合、この電線やチューブの外周に他の外層を形成してもよい。外層として使用される材料に特に限定はないが、耐熱・耐油用途を考慮するとフッ素樹脂であることが好ましい。フッ素樹脂としては、テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−テトラフロロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロピレン共重合体、テトラフロロエチレン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体などが挙げられる。勿論、上記したフッ素樹脂を適宜混和しても良いし、通常使用される添加剤を配合しても良い。これらの中でも、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体であれば機械的強度が良好で、架橋させることにより耐熱性を向上させることできるため好ましい。
上記耐熱耐油絶縁組成物や外層を構成する材料は、架橋させることにより、耐熱性を大きく向上させることができる。これらを架橋させる際の架橋方法は、特に限定されず、例えば、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジクミルパーオキサイドなどの有機過酸化物や、ポリオール、アミンなどを架橋剤として使用した化学架橋法、X線、γ線、電子線、陽子線、重陽子線、α線、β線などの電離性放射線を使用した照射架橋法などが挙げられる。これらの中でも、照射架橋法であるほうが好ましい。化学架橋法であると、耐熱耐油絶縁組成物を混練する際や押出成型する際などの熱により架橋してしまったり、スコーチが発生したりすることも考えられる。但し、外層を構成する材料としてフッ素樹脂を選定し、照射架橋法を使用する場合は、放射線によって崩壊しないものを選定する必要がある。
外層を形成した場合に架橋させる際には、上記の耐熱耐油絶縁組成物を公知の方法によって押出成型して内層とし、この耐熱耐油絶縁組成物が未架橋の状態で、内層の周上に上記フッ素樹脂等を公知の方法によって押出被覆して外層とし、この内層と外層を一括して架橋を施すことが生産性の面で好ましい。これにより、内層と外層とを接着剤を介することなく接着させるという効果も得ることができる。外層と強固に接着されていれば、電線やチューブの加工性や配設時の作業性を向上させることができる。特に絶縁電線に成型した場合においては、具体的には、端子圧着強度を保持しつつ、ストリップ時の加工性や、ブッシュへの挿入時の作業性について優れたものとなる。又、外層に固いフッ素樹脂を使用した場合のように、層ごとの固さが大きく異なる場合や、外層の厚さを薄くした際などは、外層にしわが発生し易くなる。しかし、この接着により、小さい曲げ半径で曲げたり屈曲を繰り返したりした場合でも、外層にしわが発生することは無い。そのため、絶縁電線の加工時や配線時における制約が除かれ、加工性や作業性も良好なものとなる。このように、内層と外層とが強固に接着されていれば、絶縁電線の加工性や配設時の作業性を向上させることができるのだが、接着剤を介して接着することは好ましくない。これは、例えば、絶縁電線やチューブをAT装置の近傍などに配置すると、ATフルードの影響により、接着剤が膨潤や溶解を起こしてしまうためである。接着剤が膨潤を起こすと、絶縁電線やチューブの外形が変形してしまい、又、接着剤が溶解を起こすと、内層と外層が剥離してしまうとともに、溶解した接着剤が周辺の機器に悪影響を及ぼすことになる。外層を被覆した後に内層を架橋するということさえ満たしていれば、例えば、内層を化学架橋とし、外層を照射架橋とするなど、内層と外層を別工程で架橋することも可能である。又、内層のみ或いは外層のみを架橋することも可能である。尚、押出成型の際は、内層の押出成型と外層の押出被覆を別の工程で行っても良いし、所謂、二層押出等の手法で内層と外層を同時に押出成型しても良い。
尚、上記においては、内層或いは外層という表現をしているが、内層や外層が単層であるものに限定されるわけではない。例えば、耐熱耐油絶縁組成物を複数層に積層したものを総じて内層としても良いし、フッ素樹脂等を複数層に積層したものを総じて外層としても良い。又、外層の外周に別の層を被覆しても構わない。
以下に図1を参照して本発明の実施例を比較例と併せて説明する。この実施例で使用した各材料の詳細は表3に示す通りである。
表3に示した配合材料を表1,2に示した配合部数により2軸混練機で十分に混練し、得られた耐熱耐油絶縁組成物を180℃×10分、60kgf/cmの条件にてプレス加硫し、厚さ約1mmのシート状サンプルを作製した。又、得られた耐熱耐油絶縁組成物を素線径0.18mmのスズメッキ軟銅線を19本撚り合わせてなる外径約0.9mmの導体2の周上に厚さ約0.3mmにて被覆して絶縁被覆1とし電線サンプルを作製した。尚、架橋については、電離放射線による照射架橋とした。
ここで、この様にして得られた合計11種類のシート状サンプルについて、耐油性について評価を行った。又、電線サンプルについて、電気特性、機械的強度、電線耐熱性について、それぞれ評価を行った。結果は各配合材料の配合部数と共に表1、表2に併せて示した。
評価方法は以下の通りである。
(耐油性)
市販されているATフルードに165℃×5日浸漬後、JIS K6251に準拠して引張強度、伸びを測定する。合否の基準としては、強度残率50%以上、及び伸び50%以上を○(合格)とし、これに満たないものを×(不合格)とした。
(電気特性)
JASO D 608に準拠し体積抵抗を測定する。合否の基準としては、10Ω・mm以上のものを○(合格)とし、これに満たないものを×(不合格)とした。
(機械的強度)
JIS C3005に準拠して、引張強度及び伸びを測定する。
(ブレード磨耗性)
JASO D 608に準拠して、荷重510g、R=0.125にてブレード摩耗性を測定する。合否の基準としては、100回以上を○(合格)とし、これに満たないものを×(不合格)とした。
(電線耐熱性)
150℃の恒温槽中に7日間保持した後、上記機械的強度と同様に引張強度及び伸びを測定する。合否の基準としては、強度残率50%以上、及び伸び50%以上を○(合格)とし、これに満たないものを×(不合格)とした。
Figure 0005213509
Figure 0005213509
Figure 0005213509
いずれの実施例も、実使用上十分な機械的強度、耐熱性、耐熱性及び電気特性を有していることが確認された。
実施例1、実施例2、実施例3と比較例1とを比較すると、実施例1、実施例2、実施例3は、ポリオレフィンを混和することで電気特性にも優れるという効果を得ていることが確認されたが、比較例1については、十分な電気特性は得られなかった。また、実施例1、実施例2、実施例3と比較例2とを比較すると、本発明の範囲よりも多くポリオレフィンを混和した比較例2は、耐熱性と耐油性にやや劣ることが確認された。
実施例1、比較例5比較例6を比較すると、硬度が低いポリオレフィンを使用した比較例6は、やや耐油性に劣ることが確認された。また、高密度ポリエチレンを使用した実施例1は、特に優れた耐摩耗性を有していることが確認された。
実施例1、実施例4実施例5と比較例3、比較例4を比較すると、本発明の範囲よりも少なくシリカ粉末を含有した比較例3は、機械的強度(引張強度)にやや劣り、本発明の範囲よりも多くシリカ粉末を含有した比較例4は、機械的強度(伸び)、耐熱性にやや劣ることが確認された。
以上詳述したように本発明によれば必要上十分な機械的強度、耐熱性、耐油性を有し、フッ素系材料との置き換えが低コストで可能な耐熱耐油絶縁組成物、及び、それを用いた電線、チューブを得ることができる。その為、この電線は、例えば、電気機器内配線、自動車用ハーネスなどのような電線・ケーブルや、電線を保護するために被覆されるチューブとして好適である。特に、自動車のAT装置内に配置されるような電線やチューブとして最適なものである。又、使用用途としてはこれらに限定されることはなく、例えば、他の耐熱・耐油要求のある用途としても使用可能である。
本発明の実施例による電線の構成を示す一部切欠斜視図である。
符号の説明
1 絶縁被覆
2 導体

Claims (6)

  1. アクリルゴムとポリオレフィンを99:1〜61:39(重量比)の範囲で混和したポリマー分100重量部に対し、シリカ粉末を10〜100重量部配合しており、上記ポリエチレンが、高密度ポリエチレンであり、上記アクリルゴムが、エチレン−アクリル酸エステル共重合体ゴムであることを特徴とする耐熱耐油絶縁組成物。
  2. 上記耐熱耐油絶縁組成物に対し、更に金属炭酸塩粉末及び/又は金属ケイ酸塩粉末を配合していることを特徴とする請求項1記載の耐熱耐油絶縁組成物
  3. 上記耐熱耐油絶縁組成物が、架橋されていることを特徴とする請求項1又は2記載の耐熱耐油絶縁組成物。
  4. 上記架橋が、電離放射線による照射架橋であることを特徴とする請求項3記載の耐熱耐油絶縁組成物
  5. 導体周上に請求項1〜4何れか記載の耐熱耐油縁組成物が被覆された絶縁電線。
  6. 請求項1〜4何れか記載の耐熱耐油絶縁組成物からなるチューブ。
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