JP5691226B2 - 表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を有する希土類系永久磁石の製造方法 - Google Patents

表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を有する希土類系永久磁石の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5691226B2
JP5691226B2 JP2010083611A JP2010083611A JP5691226B2 JP 5691226 B2 JP5691226 B2 JP 5691226B2 JP 2010083611 A JP2010083611 A JP 2010083611A JP 2010083611 A JP2010083611 A JP 2010083611A JP 5691226 B2 JP5691226 B2 JP 5691226B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum
vapor deposition
alloy
magnet
rare earth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010083611A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011216674A (ja
Inventor
菊川 篤
篤 菊川
吉村 公志
吉村  公志
敏行 笹井
敏行 笹井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP2010083611A priority Critical patent/JP5691226B2/ja
Publication of JP2011216674A publication Critical patent/JP2011216674A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5691226B2 publication Critical patent/JP5691226B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Hard Magnetic Materials (AREA)
  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)

Description

本発明は、表面にアルミニウムまたはその合金(例えばアルミニウム以外の金属としてマグネシウムを1質量%〜10質量%含有する合金)の蒸着被膜を有する希土類系永久磁石の製造方法に関する。より詳細には、アルミニウムまたはその合金の蒸着被膜が優れた密着性をもって表面に形成されてなる希土類系永久磁石の製造方法に関する。
Nd−Fe−B系永久磁石に代表されるR−Fe−B系永久磁石などの希土類系永久磁石は、資源的に豊富で安価な材料が用いられ、かつ、高い磁気特性を有していることから、特にR−Fe−B系永久磁石は今日様々な分野で使用されている。しかしながら、希土類系永久磁石は反応性の高い希土類元素:Rを含むため、大気中で酸化腐食されやすく、何の表面処理をも行わずに使用した場合には、わずかな酸やアルカリや水分などの存在によって表面から腐食が進行して錆が発生し、それに伴って、磁気特性の劣化やばらつきを招く。さらに、錆が発生した磁石を磁気回路などの装置に組み込んだ場合、錆が飛散して周辺部品を汚染する恐れがある。
上記の点に鑑み、希土類系永久磁石に優れた耐食性を付与することを目的として、その表面に例えばアルミニウム被膜などの金属被膜を蒸着法などの気相めっき法によって成膜することが行われている。アルミニウム被膜は耐食性に優れていることに加え、部品組み込み時に必要とされる接着剤との接着信頼性に優れている(接着剤が本質的に有する破壊強度に達するまでに被膜と接着剤との間で剥離が生じにくい)ので、強い接着強度が要求される希土類系永久磁石に対して広く適用されおり、表面にアルミニウム被膜を有する希土類系永久磁石は、各種モータなどに組み込まれて使用されている。
大量生産された希土類系永久磁石の全てが組み込まれる部品との間で強い接着強度を発揮するためには、アルミニウムの蒸着被膜を表面に有する希土類系永久磁石を想定した場合、磁石の表面にアルミニウム被膜を蒸着形成する際に、磁石が組み込まれる部品との間での接着不良の原因となる突起物を生成させないことや、磁石とアルミニウム被膜との間で優れた密着性を確保することといった技術課題に対処する必要がある。磁石の表面にアルミニウム被膜を蒸着形成する際に突起物を生成させないという技術課題に対しては、例えば特許文献1において、磁石の表面に形成されたアルミニウム被膜のビッカース硬度を25以上に維持して蒸着処理を行うことで、被膜の軟化を抑制する方法が提案されている。この方法は、被膜の軟化によって被膜が損傷しやすくなることを防ぐことで、被膜から被膜片が剥がれ落ちることを防ぎ、被膜から剥がれ落ちた被膜片が磁石の表面に形成された被膜に付着して突起物が生成する原因となることを防ぐものであり、アルミニウムの融点である660℃の2/3以下の温度、即ち、440℃以下に磁石の温度を保持してアルミニウム被膜の蒸着形成を行うことで目的を達成することができる。しかしながら、磁石とアルミニウム被膜との間で優れた密着性を確保するという技術課題は、当業者によく認識されているにもかかわらず、効果的な解決方法は未だ確立されていないのが現状である。
特開2002−88468号公報
そこで本発明は、アルミニウムまたはその合金の蒸着被膜が優れた密着性をもって表面に形成されてなる希土類系永久磁石の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記の点に鑑みて鋭意検討を重ねた結果、希土類系永久磁石の表面にアルミニウム被膜を蒸着形成する際の磁石の温度上昇勾配の程度が、磁石とその表面に蒸着形成されるアルミニウム被膜との間の密着性の良し悪しに関係すること、磁石の温度上昇勾配を適切に制御することで、アルミニウム被膜を磁石の表面に優れた密着性をもって蒸着形成することができること見出した。


上記の知見に基づいてなされた本発明の表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を有する希土類系永久磁石の製造方法は、請求項1記載の通り、蒸着槽内において抵抗加熱方式によって加熱された溶融蒸発部にワイヤー状のアルミニウムまたはその合金の蒸着材料を連続供給しながら蒸発させることで、希土類系永久磁石の表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を形成する際、溶融蒸発部から放出される輻射熱の制御を、溶融蒸発部として上面の赤熱発光部分に溶融したアルミニウムまたはその合金が濡れ広がって蒸発するボートを用い、ボートの赤熱発光面積に対する溶融したアルミニウムまたはその合金の濡れ広がり面積の割合を80%〜90%とすることで行うことにより、蒸着処理を開始してから終了するまでの間の磁石の温度上昇勾配を10℃/分以下に制御して蒸着処理を行うことを特徴とする。
また、請求項2記載の製造方法は、請求項1記載の製造方法において、希土類系永久磁石の最高到達温度を250℃以下に抑制することを特徴とする。
また、請求項3記載の製造方法は、請求項1または2記載の製造方法において、蒸着処理時間を10分間〜30分間とすることを特徴とする。
本発明によれば、アルミニウムまたはその合金の蒸着被膜が優れた密着性をもって表面に形成されてなる希土類系永久磁石の製造方法を提供することができる。
本発明の表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を有する希土類系永久磁石の製造方法を実施するのに好適な蒸着被膜形成装置の一実施形態の蒸着槽内の模式的正面図(一部透視図)である。 実施例の実験Aにおける、磁石体試験片とその表面に蒸着形成されたアルミニウム被膜との間の密着性の評価結果である。 同、磁石体試験片の表面に蒸着形成されたアルミニウム蒸着被膜の算術平均粗さの測定結果である。 同、磁石体試験片の表面に蒸着形成されたアルミニウム蒸着被膜の最大高さ粗さの測定結果である。
本発明の表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を有する希土類系永久磁石の製造方法は、蒸着槽内において抵抗加熱方式によって加熱された溶融蒸発部にワイヤー状のアルミニウムまたはその合金の蒸着材料を連続供給しながら蒸発させることで、希土類系永久磁石の表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を形成する際、蒸着処理を開始してから終了するまでの間の磁石の温度上昇勾配を10℃/分以下に制御して蒸着処理を行うことを特徴とするものである。本発明によれば、アルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を希土類系永久磁石の表面に優れた密着性をもって形成することができる。
本発明において、蒸着処理を開始してから終了するまでの間の磁石の温度上昇勾配とは、蒸着槽内に収容された被処理物である磁石の表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を形成するために、抵抗加熱方式によって加熱された溶融蒸発部へのワイヤー状のアルミニウムまたはその合金の蒸着材料の連続供給を開始してから終了するまでの時間(蒸着処理時間)に対する磁石の温度上昇割合を意味する。
蒸着処理時間内における希土類系永久磁石の温度上昇勾配の制御はどのような方法で行ってもよいが、例えば、抵抗加熱方式によって加熱される溶融蒸発部からの輻射熱を制御することで行うことが簡便である点において望ましい。溶融蒸発部からの輻射熱の制御は、その上面の赤熱発光部分にワイヤー状のアルミニウムまたはその合金の蒸着材料が連続供給され、蒸着材料がそこで溶融されて濡れ広がって蒸発するボート(金属蒸発発熱体)を溶融蒸発部として用い、ボートの赤熱発光面積に対する溶融したアルミニウムまたはその合金の濡れ広がり面積の割合を制御することで行うことができる。このようにして溶融蒸発部からの輻射熱の制御を行う場合、溶融したアルミニウムまたはその合金の濡れ広がり面積は、ボートの赤熱発光面積の60%以上とすることが望ましい。60%未満であると溶融した蒸着材料が濡れ広がっていない赤熱発光部分から大量の輻射熱が放出されることで、磁石の温度上昇勾配を10℃/分以下に制御することが困難になり、アルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を希土類系永久磁石の表面に優れた密着性をもって形成することができなくなる恐れがある。なお、溶融蒸発部からの輻射熱の制御を、ボートの赤熱発光面積に対する溶融したアルミニウムまたはその合金の濡れ広がり面積の割合を制御することで行う場合、濡れ広がり面積の上限はボートの赤熱発光面積の90%以下とすることが望ましい。90%を超えると溶融したアルミニウムまたはその合金がボートの周縁部に配置された電極に接触し、溶融したアルミニウムまたはその合金のスプラッシュ現象が発生したり、電極の早期の劣化や不良を招いたりする恐れがある。
ボートの赤熱発光面積に対する溶融したアルミニウムまたはその合金の濡れ広がり面積の割合の制御は、例えば、蒸着材料として使用するアルミニウムワイヤーまたはアルミニウム合金ワイヤーの太さ(例えば直径が1mm〜2mmのものが望ましい)、ワイヤーの供給速度(例えば1g/分〜10g/分が望ましい)、ボートの形状や材質、その加熱温度(印加電流による調整)などによって制御することができる。溶融したアルミニウムまたはその合金を上面の赤熱発光部分に濡れ広がらせて蒸発させるためのボートは公知のものであってよく(例えば国際公開第2005/049881号を参照のこと)、例えば二硼化チタンや二硼化ジルコニウムと窒化硼素を含有するセラミックス焼結体からなるものが挙げられる(窒化チタンや炭化珪素などを導電物質として含んでいてもよく窒化アルミニウムや窒化珪素などを絶縁物質として含んでいてもよい)。その形状は特段限定されるものではなく、例えば長さ:100mm〜200mm×幅:20mm〜40mm×厚み:7mm〜12mmの直方体であり、上面にキャビティが設けられていてもよく、また、溶融したアルミニウムまたはその合金の濡れ広がり性の向上を目的とした表面加工が施されていてもよい。その支持と通電の方式としては、自体公知のエンドクランプ方式(ボートの長手方向端面と下面で支持し通電する態様)やサイドクランプ方式(ボートの横手方向端面と下面で支持し通電する態様)が挙げられ、ボートの赤熱発光面積は、通常、前者の場合には上面面積の75%〜90%となり、後者の場合には65%〜80%となる。なお、蒸着槽内に設置するボートの個数は特段限定されるものではない。蒸着槽内におけるボートの赤熱発光面積は、例えば蒸着槽内容積1mあたり0.50×10−2〜0.95×10−2となるようにすればよい。
なお、蒸着処理を開始してから終了するまでの間の磁石の温度上昇勾配は、磁石の表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を効率よくかつ均一に形成するためには、8℃/分以上であることが望ましい。
蒸着処理時における希土類系永久磁石の最高到達温度は250℃以下に抑制することが望ましい。蒸着処理時に磁石が250℃を超える高温まで達してしまうと、その後に常温まで冷却された際、磁石とその表面に形成されたアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜の熱膨張率の違いに基づく熱歪に起因して両者の間の密着性の低下が発生する恐れがある。蒸着処理時に磁石が250℃を超える高温に達しないようにするためには、蒸着処理時間は短い方が望ましく、具体的には30分間以内とすることが望ましい。なお、蒸着処理時間の短縮化は蒸着被膜形成装置の性能などにも依存するので、現在のところ、蒸着処理時間は少なくとも10分間は必要である。
ワイヤー状のアルミニウムまたはその合金の蒸着材料は、酸素との反応性を有する還元性ガスである一酸化炭素や水素などを蒸着制御ガスとして含有することが望ましい。例えば、蒸着制御ガスとして水素を0.5ppm〜11ppm含有するワイヤー状のアルミニウムまたはその合金の蒸着材料を用い、蒸着槽内の少なくとも溶融蒸発部と被処理物である希土類系永久磁石の近傍に水素を供給した状態で磁石の表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を形成することで、溶融した蒸着材料や蒸発した蒸着材料、磁石の表面に形成された蒸着被膜の酸化を防ぐことができる。
本発明の表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を有する希土類系永久磁石の製造方法は、例えば特開2001−335921号公報に記載されている、蒸着槽内に、蒸着材料の溶融蒸発部と、その表面に蒸着材料が蒸着される被処理物を収容するためのメッシュで形成された筒型バレルを備えた蒸着被膜形成装置であって、水平方向の回転軸線を中心に回転自在とした支持部材の回転軸線の周方向の外方に筒型バレルが公転自在に支持されており、支持部材を回転させることによって、支持部材の回転軸線を中心に公転運動する筒型バレルと蒸発部の間の距離を可変自在としつつ、ワイヤー状蒸着材料を抵抗加熱方式によって加熱された溶融蒸発部に連続供給しながら蒸発させることで被処理物の表面に蒸着被膜を形成することができる蒸着被膜形成装置を用いることにより容易に実施することができる。
図1は、特開2001−335921号公報に記載されている上記の蒸着被膜形成装置の一実施形態の蒸着槽内の模式的正面図(一部透視図)である。図略の真空排気系に連なる蒸着槽1の内部の上方には、水平方向の回転軸線上の回転シャフト6を中心に回転自在とした支持部材7が2個併設されており、この支持部材7の回転シャフト6の周方向の外方に6個のステンレス製のメッシュ金網で形成された円筒形バレル5が支持軸8によって公転自在に環状に支持されている。また、蒸着槽1の内部の下方には、蒸着材料を蒸発させる溶融蒸発部であるボート2が、支持テーブル3上に立設されたボート支持台4上に複数個配置されている。支持テーブル3の下方内部には、蒸着材料のワイヤー9が繰り出しリール10に巻回保持されている。蒸着材料のワイヤー9の先端はボート2の内面に向かって臨ませた耐熱性の保護チューブ11によってボート2の上方に案内されている。保護チューブ11の一部には切り欠き窓12が設けられており、この切り欠き窓12に対応して設けられた繰り出しギア13が蒸着材料のワイヤー9に直接接触し、蒸着材料のワイヤー9を繰り出すことによってボート2内に蒸着材料が絶えず供給されるように構成され、蒸着材料のワイヤー9の繰り出し速度を調節することで蒸着被膜の成膜速度を自在に制御することができる。また、回転シャフト6を中心に支持部材7を回転させると(図1矢印参照)、支持部材7の回転シャフト6の周方向の外方に支持軸8によって支持されている円筒形バレル5は、これに対応して、回転シャフト6を中心に公転運動する。その結果、個々の円筒形バレルと支持部材の下方に配置された蒸発部との間の距離が変動することになり、以下の効果が発揮される。即ち、支持部材7の下部に位置した円筒形バレルは蒸発部に接近している。従って、この円筒形バレルに収容された被処理物30に対しては、その表面に蒸着被膜が効率よく形成される。一方、蒸発部から遠ざかった円筒形バレルに収容された被処理物は、蒸発部から遠ざかった分だけ加熱状態から開放されて冷却される。従って、この間、その表面に形成された蒸着被膜の軟化が抑制される。このように、この蒸着被膜形成装置を用いれば、蒸着被膜の効率的形成と形成された蒸着被膜の軟化抑制を同時に達成することが可能となる。
本発明の表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を有する希土類系永久磁石の製造方法によって磁石の表面に形成されるアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜の膜厚は3μm〜30μmが望ましい。3μm未満であると磁石に対する優れた耐食性付与効果が得られない恐れがある一方、30μmを超えても磁石に対する耐食性付与効果は変わらず生産コストの上昇だけを招く結果となる恐れがある。
本発明の表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を有する希土類系永久磁石の製造方法によって磁石の表面に形成されたアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜に対してピーニング処理を行って被膜表面の平滑化と空隙の封隙を行うことで、その特性の向上を図ってもよい。ピーニング処理は、例えば、投射材として平均粒径が80μm〜200μm(望ましくは100μm〜150μm)でモース硬度が3〜8のガラスビーズやスチールボールなどを使用し、0.01MPa〜0.5MPaの投射圧で被膜に対して1分間〜1時間程度行えばよい。ピーニング処理が不十分であると被膜表面の平滑化と空隙の封隙が十分に行われない恐れがある一方、過剰であると被膜が磁石表面から剥れてしまったりする恐れがあるので注意を要する。ピーニング処理に使用する装置は、投射ノズルから投射材を磁石に対して投射することができるものであれば特段制限されるものではなく、例えば特開2001−341075号公報に記載のブラスト加工装置などを好適に使用することができる。投射ノズルと磁石の距離は80mm〜150mmとすることが望ましい。
本発明の表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を有する希土類系永久磁石の製造方法によって磁石の表面に形成されたアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜の表面に、更に別の耐食性被膜を積層形成してもよい。このような構成を採用することにより、アルミニウムまたはその合金の蒸着被膜の特性を増強・補完したり、さらなる機能性を付与したりすることができる。
本発明において、希土類系永久磁石がR−Fe−B系永久磁石の場合、希土類元素(R)は、Nd、Pr、Dy、Ho、Tb、Smのうち少なくとも1種を含んでいてもよく、さらに、La、Ce、Gd、Er、Eu、Tm、Yb、Lu、Yのうち少なくとも1種を含んでいてもよい。また、通常はRのうち1種をもって足りるが、実用上は2種以上の混合物(ミッシュメタルやジジムなど)を入手上の便宜などの理由によって用いることもできる。Rの含量は、10原子%未満であるとα−Fe相が析出するため、高磁気特性、特に高い保磁力(Hcj)が得られず、一方、30原子%を越えるとRリッチな非磁性相が多くなり、残留磁束密度(B)が低下して優れた特性の永久磁石が得られないので、Rの含量は組成の10原子%〜30原子%であることが望ましい。
Feの含量は、65原子%未満であるとBが低下し、80原子%を越えると高いHcjが得られないので、65原子%〜80原子%の含有が望ましい。また、Feの一部をCoで置換することによって、得られる磁石の磁気特性を損なうことなしに温度特性を改善することができるが、Co置換量がFeの20原子%を越えると、磁気特性が劣化するので望ましくない。Co置換量が5原子%〜15原子%の場合、Bは置換しない場合に比較して増加するため、高磁束密度を得るのに望ましい。
Bの含量は、2原子%未満であると菱面体構造が主相となり、高いHcjは得られず、28原子%を越えるとBリッチな非磁性相が多くなり、Bが低下して優れた特性の永久磁石が得られないので、2原子%〜28原子%の含有が望ましい。また、磁石の製造性の改善や低価格化のために、2.0質量%以下のP、2.0質量%以下のSのうち、少なくとも1種、合計量で2.0質量%以下を含有していてもよい。さらに、Bの一部を30質量%以下のCで置換することによって、磁石の耐食性を改善することができる。
さらに、Al、Ti、V、Cr、Mn、Bi、Nb、Ta、Mo、W、Sb、Ge、Sn、Zr、Ni、Si、Zn、Hf、Gaのうち少なくとも1種の添加は、保磁力や減磁曲線の角型性の改善、製造性の改善、低価格化に効果がある。なお、希土類系永久磁石には、R、Fe、B以外に工業的生産上混入不可避な不純物を含有するものでも差し支えない。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は以下の記載に限定して解釈されるものではない。なお、以下の実施例は、例えば、米国特許4770723号公報、米国特許4792368号公報、米国特許5383978号公報に記載されているようにして、ストリップキャスト法により作製した急冷凝固合金を粗粉砕し、微粉砕後に成形、焼結、熱処理、表面加工を行うことによって得られたNd14Fe79Co組成(原子%)の縦60mm×横30mm×厚み3mm寸法の焼結磁石(以下、磁石体試験片と称する)を用いて行った。
(実験A)
図1に示した蒸着被膜形成装置(蒸着槽内容積:約2.37m)を用いて磁石体試験片の表面にアルミニウム被膜を蒸着形成した。なお、蒸着槽内に配置した24個の円筒形バレル(図面の後方に12個の円筒形バレルがさらに配置されている)は、直径110mm×長さ600mmで、ステンレス製メッシュ金網(開口率:約80%、目開きの形状:一辺が10mmの正方形、線幅:2mm)で作製されたものを用いた。
磁石体試験片に対し、サンドブラスト加工を行い、前工程の表面加工で生じた表面の酸化層を除去した。この酸化層が除去された磁石体試験片をそれぞれの円筒形バレル内に1.5Kg分ずつ収容し、さらに攪拌用メディアとして平均粒径が10mmのセラミックスボール(新東工業社製)を収容し、真空処理室内を全圧が4×10−2Paになるまで真空排気した後、Arガスを全圧が5Paになるように導入し、その後、バレルの回転シャフトを4.5rpmで回転させながら、バイアス電圧−1.0kVの条件下、15分間グロー放電を行って磁石体試験片の表面を清浄化した。
続いて、蒸着槽内全圧0.6Pa、アルゴン導入流量600mL/分にて、バイアス電圧−1.0kVの条件下、バレルの回転シャフトを4.5rpmで回転させながら、直径が1.6mmで水素含有量が約5ppmのアルミニウムワイヤー(JIS A1070に準拠したもの)を繰り出し速度6.6g/分にて抵抗加熱方式によって加熱した市販のボート(蒸着槽内設置個数:6、支持と通電はエンドクランプ方式による)の上面の赤熱発光部分に連続供給し、これを溶融させて濡れ広がらせ、蒸発させてイオン化することでイオンプレーティングを行い、蒸着処理時間(アルミニウムワイヤーの連続供給を開始してから終了するまでの時間)を15分間として磁石体試験片の表面にアルミニウム被膜を蒸着形成した。この際、ボートに対する印加電流を調整することでその加熱温度を調整し、ボートの赤熱発光面積に対する溶融したアルミニウムの濡れ広がり面積の割合を6種類の状態に調整した。溶融蒸発部として用いたボートの形状と赤熱発光部分の詳細を表1に示す(ボートはいずれも二硼化チタン45質量%、窒化硼素40質量%および窒化アルミニウム15質量%のセラミックス焼結体。6個のボートの赤熱発光面積の総和は蒸着槽内容積1mあたり0.61×10−2〜0.82×10−2)。また、ボートの赤熱発光面積に対する溶融したアルミニウムの濡れ広がり面積の割合の違いに基づく6種類の条件で行った蒸着処理の結果を表2に示す。なお、ボートの赤熱発光面積に対する溶融したアルミニウムの濡れ広がり面積の割合は、蒸着槽内の覗き窓から撮影したボートの上面の写真に基づいて確認した。蒸着処理時における磁石体試験片の温度は、温度データロガー(THERMOMETER SE−309:CENTER TECHNOLOGY社製)を用い、熱電対と磁石体試験片をクリップ止めしたものを小径バレルの1つに固定し、小径バレルに固定した磁石体試験片の温度履歴から求めた。磁石体試験片の表面に蒸着形成されたアルミニウム被膜の膜厚は、断面観察によって計測した。10個のサンプルの膜厚の平均値を表2に示す。また、10個のサンプルのアルミニウム被膜の表面を目視観察し、溶融したアルミニウムのスプラッシュ現象に起因する被着物の有無を調べた。10個のサンプルのうち被膜の表面に被着物が認められたサンプルの個数を表2に示す。
次に、以上の方法によって表面にアルミニウム被膜が蒸着形成された磁石体試験片に対し、モース硬度が6で平均粒径が120μmのガラスビーズ(共栄研磨材社製)を用いたショットピーニング処理を、投射圧0.2MPa、投射時間10分間、投射ノズルと磁石体試験片の距離150mmの条件にて行った。こうしてショットピーニング処理を行ったアルミニウム被膜を表面に有する磁石体試験片について、薄膜密着強度測定装置(セバスチャンV型:QUAD GROUP社製)を用いて磁石体試験片とその表面に蒸着形成されたアルミニウム被膜との間の密着性を垂直引張強度で評価した(条件6については溶融したアルミニウムのスプラッシュ現象に起因する被着物が存在しないサンプルで評価)。結果を図2に示す(測定サンプル数:3)。
表2と図2から明らかなように、ボートの赤熱発光面積に対する溶融したアルミニウムの濡れ広がり面積の割合を次第に高めることで、蒸着処理時間内における磁石体試験片の温度上昇勾配が次第に低くなり、磁石体試験片とアルミニウム被膜との間の密着性が次第に高まった。条件3〜条件6において、濡れ広がり面積をボートの赤熱発光面積の60%以上とすることで、磁石体試験片の温度上昇勾配が10℃/分以下(蒸着形成される被膜膜厚あたりの温度上昇割合では20℃/μm以下)となり、垂直引張強度の平均値が合格基準として設定した70MPaを超えた(図2の◆)。また、これらの条件では、3個のサンプルの垂直引張強度のばらつきは小さいものであった(図2の縦棒の上端が3つのサンプルのうち最大値を示したサンプルの数値であり下端が最小値を示したサンプルの数値である)。但し、条件6では、溶融したアルミニウムのスプラッシュ現象に起因する被着物がアルミニウム被膜の表面に認められるサンプルが発生したことから、実用上の問題があった。一方、条件1と条件2では、垂直引張強度の平均値は70MPa未満であり、3個のサンプルの垂直引張強度のばらつきは非常に大きいものであった。これは、ボートの赤熱発光部分における溶融したアルミニウムが濡れ広がっていない部分から大量の輻射熱が放出されたことで、磁石体試験片の温度上昇勾配が10℃/分を超え、蒸着処理時に磁石体試験片が250℃をはるかに超える高温まで達してしまったため、その後に常温まで冷却された際、磁石体試験片とアルミニウム被膜の熱膨張率の違いに基づく熱歪に起因して両者の間の密着性の低下が発生したことによるものと推察された。
ショットピーニング処理を行う前の磁石体試験片の表面に蒸着形成されたアルミニウム被膜の算術平均粗さ(Ra)と最大高さ粗さ(Rz)を、表面粗さ測定器(サーフコム1400A:東京精密社製)を用い、被膜の中央部と端部のそれぞれで測定した(JIS B0601:2001に準拠し、条件6については溶融したアルミニウムのスプラッシュ現象に起因する被着物が存在しないサンプルを使用)。結果を図3と図4に示す(測定サンプル数:3)。図3と図4から明らかなように、ボートの赤熱発光面積に対する溶融したアルミニウムの濡れ広がり面積の割合を次第に高めることで、蒸着処理時間内における磁石体試験片の温度上昇勾配が次第に低くなり、表面粗さの平均値(図3と図4の◇◆)もばらつき(図3と図4の縦棒の上端が3つのサンプルのうち最大値を示したサンプルの数値であり下端が最小値を示したサンプルの数値である)も次第に小さくなった。条件1と条件2では特に端部において表面粗さのばらつきが大きいのは、磁石体試験片の温度上昇勾配が10℃/分を超えたことで、磁石体試験片の表面に蒸着形成されたアルミニウム被膜の柱状結晶組織が急速に粗大成長した部分が発生し、被膜構造の乱れを引き起こしたことによるものと推察された。
(実験B)
マグネシウムを6質量%含有し、水素含有量が1ppmのアルミニウム合金ワイヤーを用いたこと以外は実験Aと同様の実験を行ったところ、程度の違いはあるが、実験Aと同様の結果が得られた。
本発明は、アルミニウムまたはその合金の蒸着被膜が優れた密着性をもって表面に形成されてなる希土類系永久磁石の製造方法を提供することができる点において産業上の利用可能性を有する。
1 蒸着槽
2 ボート(溶融蒸発部)
3 支持テーブル
4 ボート支持台
5 円筒形バレル
6 回転シャフト
7 支持部材
8 支持軸
9 蒸着材料のワイヤー
10 繰り出しリール
11 耐熱性の保護チューブ
12 切り欠き窓
13 繰り出しギア
30 被処理物(希土類系永久磁石)


Claims (3)

  1. 蒸着槽内において抵抗加熱方式によって加熱された溶融蒸発部にワイヤー状のアルミニウムまたはその合金の蒸着材料を連続供給しながら蒸発させることで、希土類系永久磁石の表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を形成する際、溶融蒸発部から放出される輻射熱の制御を、溶融蒸発部として上面の赤熱発光部分に溶融したアルミニウムまたはその合金が濡れ広がって蒸発するボートを用い、ボートの赤熱発光面積に対する溶融したアルミニウムまたはその合金の濡れ広がり面積の割合を80%〜90%とすることで行うことにより、蒸着処理を開始してから終了するまでの間の磁石の温度上昇勾配を10℃/分以下に制御して蒸着処理を行うことを特徴とする表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を有する希土類系永久磁石の製造方法。
  2. 希土類系永久磁石の最高到達温度を250℃以下に抑制することを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 蒸着処理時間を10分間〜30分間とすることを特徴とする請求項1または2記載の製造方法。
JP2010083611A 2010-03-31 2010-03-31 表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を有する希土類系永久磁石の製造方法 Active JP5691226B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010083611A JP5691226B2 (ja) 2010-03-31 2010-03-31 表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を有する希土類系永久磁石の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010083611A JP5691226B2 (ja) 2010-03-31 2010-03-31 表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を有する希土類系永久磁石の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011216674A JP2011216674A (ja) 2011-10-27
JP5691226B2 true JP5691226B2 (ja) 2015-04-01

Family

ID=44946118

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010083611A Active JP5691226B2 (ja) 2010-03-31 2010-03-31 表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を有する希土類系永久磁石の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5691226B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104480440A (zh) * 2014-11-05 2015-04-01 烟台首钢磁性材料股份有限公司 小尺寸钕铁硼磁体表面真空镀膜方法及专用镀膜设备

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4715047B2 (ja) * 2000-07-10 2011-07-06 日立金属株式会社 金属蒸着被膜における突起物生成の抑制方法
JP2005135594A (ja) * 2003-10-28 2005-05-26 Denki Kagaku Kogyo Kk 金属蒸着用発熱体及びその製造方法
JP4339109B2 (ja) * 2003-12-26 2009-10-07 株式会社アルバック 蒸着用ボート
JP2007046106A (ja) * 2005-08-10 2007-02-22 Ulvac Japan Ltd 蒸着用ボートおよびこれを備えた真空蒸着装置
JP2008285715A (ja) * 2007-05-16 2008-11-27 Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd 蒸着ボート及び蒸着装置
JP5056267B2 (ja) * 2007-08-24 2012-10-24 日立金属株式会社 Mgを含むAl被膜を表面に有する希土類系永久磁石およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011216674A (ja) 2011-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101563737B (zh) 永磁铁及永磁铁的制造方法
JP3801418B2 (ja) 表面処理方法
WO2004088683A1 (ja) 超小型製品用の微小、高性能希土類磁石とその製造方法
WO2007102391A1 (ja) R-Fe-B系希土類焼結磁石およびその製造方法
WO2004114333A1 (ja) 希土類−鉄−ホウ素系磁石及びその製造方法
TW200822154A (en) Permanent magnet and process for producing the same
WO2012099188A1 (ja) R-t-b系焼結磁石
JP4591631B2 (ja) 耐食性磁石およびその製造方法
WO2007119271A1 (ja) 薄膜希土類磁石及びその製造方法
EP2372726A1 (en) Rare-earth magnet, method of manufacturing rare-earth magnet and rotator
JP5263153B2 (ja) 表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を有するR−Fe−B系焼結磁石およびその製造方法
JP5760400B2 (ja) R−Fe−B系焼結磁石の製造方法
JP5056267B2 (ja) Mgを含むAl被膜を表面に有する希土類系永久磁石およびその製造方法
JP6506182B2 (ja) 希土類含有合金鋳片、その製造法及び焼結磁石
JP4241901B2 (ja) 希土類系永久磁石の製造方法
JP5691226B2 (ja) 表面にアルミニウムまたはその合金の蒸着被膜を有する希土類系永久磁石の製造方法
JP4529763B2 (ja) Alやその合金の蒸着被膜を被処理物の表面に形成する方法
JP5423438B2 (ja) 蒸着形成される金属被膜の緻密性を向上させる方法
JP2005191276A (ja) 希土類系永久磁石に対する耐塩水性付与方法および耐塩水性に優れた希土類系永久磁石
JP5381577B2 (ja) 耐食性R−Fe−B系焼結磁石の製造方法
JP5326730B2 (ja) 耐塩水性に優れた希土類系永久磁石の製造方法
JP2007154310A (ja) 個片の表面に合金被膜を蒸着形成するための真空蒸着方法
JP4691833B2 (ja) 金属蒸着被膜を表面に有する希土類系永久磁石の製造方法
JP2002260942A (ja) ボンド磁石表面への無機質被膜形成方法
JP5223761B2 (ja) 表面にMgを含むAl被膜を蒸着形成した希土類系永久磁石の耐塩水性向上方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131029

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140106

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140311

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140501

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5691226

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350