JP5688495B2 - 有機ハロゲン系化合物分解剤の製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、土壌や地下水等に含有される有機ハロゲン系化合物を分解するための分解剤の製造法に関するものである。
有機ハロゲン系化合物で汚染された土壌および地下水等を浄化すべく、該化合物を分解して汚染濃度を減少させる技術開発が近年進んでいる。その基本は、汚染物質である有機ハロゲン系化合物の分解能の高い分解剤を得ることにある。代表的な分解剤の例として鉄粉がある。例えば特許文献1においては、トリクロロエチレン等の有機ハロゲン系化合物で汚染された土壌に対して比表面積が500cm2/g以上でC(炭素)を0. 1重量%以上含有する鉄粉を混合すると、土壌中のトリクロロエチレン等を効果的に分解できると教示している。
特許文献2によれば、C:0. 1質量%未満、Si:0. 25質量%未満、Mn:0. 60質量%未満、P:0. 03質量%未満、S:0. 03質量%未満、O:0. 5質量%未満の高純度鉄粉がシス−1、2−ジクロロエチレン(cis−1、2−DCE)等の難分解性の有機ハロゲン系化合物で汚染された土壌、水の浄化に有効であると教示する。
しかし、より高い分解能の分解剤が求められた。この要求に対して、本願と同一出願人に係る特許文献3、特許文献4および特許文献5において、鉄粉粒子の表面に金属銅が析出した銅含有鉄粉が提案された。このような銅含有鉄粉を、有機ハロゲン系化合物で汚染された土壌や地下水等に添加混合すると、有機ハロゲン系化合物を効率良く分解できる。だが、やはり一層高い分解能をもつ分解剤が求められている。
特開平11−235577号公報 特開2002−316050号公報 特開2000−005740号公報 特開2002−069425号公報 特開2003−339902号公報 特開2005−034696号公報 特開2003−136051号公報
本発明の課題は、難分解性のcis−1、2−DCE等の有機ハロゲン系化合物に対しても、これまでより高い分解能を発揮する分解剤を効率的かつ低コストで得ることにある。
本発明者等は、予め製造された鉄粉に対してその粒子形状を機械的に変形させることによってその表面状態を変化させ、また鉄粉内部の組織を改質させると、有機ハロゲン系化合物に対する鉄粉の分解能力が向上することを見出した。すなわち、鉄粉粒子を塑性変形で押し潰して伸展させると、粒子内部の鉄母材が表面に露出し、また該伸展により粒子形状が変形して扁平形状となるが、このことが、有機ハロゲン系化合物に対する鉄粉の分解性能を高める起因となることがわかった。したがって、本発明によれば、鉄粉の粒子形状が扁平状となるように予め製造された鉄粉粒子に塑性変形加工を施すことからなる有機ハロゲン系化合物の分解剤の製造法を提供する。鉄粉粒子の塑性変形加工はボールミル特に振動ボールミルを用いて行うことができる。扁平状粒子は板状比が好ましくは2以上である。
また、鉄粉と銅塩粉とを機械的に混合して鉄粉粒子の表面に銅塩が物理的に接合した銅塩含有鉄粒子粉体にすると、難分解性のcis−1、2−DCE等の分解に好適な有機ハロゲン系化合物分解剤が得られることがわかった。そのさい、鉄粉と銅塩粉とをボールミルに装入して、鉄粉の粒子形状が扁平状となるように塑性変形加工を施して該銅塩粉を該鉄粉粒子に物理的に接合させると、難分解性のcis−1、2−DCE等の分解に一層好適な有機ハロゲン系化合物分解剤が得られることがわかった。したがって、本発明によれば、鉄粉と銅塩粉とをミル内(特に振動ボールミル内)で機械的に混合して両粉の粒子が接合した銅塩含有鉄粉を製造するさいに、前記の機械的な混合により、粒子形状が扁平状となるように該鉄粉を塑性変形させることを特徴とする有機ハロゲン系化合物の分解剤の製造法を提供する。扁平状粒子は板状比が好ましくは2以上である。
この機械的な混合は乾式で行うのがよく、鉄粉としては還元鉄粉が好ましい。また銅塩粉は鉄粉との混合中にその結晶水等によって溶解しないように予め脱水処理して結晶水の一部または全部が除去されたものを使用するのがよい。
本発明によれば、cis−1、2−DCE等の難分解性の有機ハロゲン系化合物に対しても高い分解能を有する分解剤を効率的かつ低コストで得ることができ、これらの有機ハロゲン系化合物によって汚染された土壌および地下水等の水などの浄化に大きく貢献することができる。
本発明で分解の対象とする有機ハロゲン系化合物は、いわゆるVOCsのものを含み、例えばジクロロメタン、四塩化炭素、1、2−ジクロロエタン、1、1−DCE、cis−1、2−DCE、1、1、1−トリクロロエタン、1、1、2−トリクロロエタン、TCE、テトラクロロエチレン、1、3−ジクロロプロペン、トランス−1、2−ジクロロエチレン、トリハロメタン、PCB、ダイオキシン等を含む。それらの1種または複数の種類の有機ハロゲン系化合物であってもよい。本発明に係る分解剤は有機ハロゲン系化合物の脱ハロゲン反応において触媒的作用を示す。ハロゲン元素としては弗素や塩素が代表的であるが、本発明の分解剤は特に有機塩素系化合物の分解に好適である。
本発明の分解剤は、上記のような有機ハロゲン系化合物で汚染された水、土壌、無機物、有機物、またはこれらの複合物などの対象として、それらの有機ハロゲン系化合物を分解することができる。特に環境分野においては、上記有機ハロゲン系化合物で汚染された排水、地下水、土壌、排ガス等の浄化に用いることができる。
上記のような有機ハロゲン系化合物に汚染された排水、地下水、土壌、排ガス等の浄化に本発明の分解剤を用いる際には、例えば従来の浄化工法に用いられるアースオーガ等の土木機械用重機を用いて実施でき、分解剤の保管についてもフレコン、紙袋など市販の包装容器で十分である。したがって、本発明に係る分解剤はハンドリングおよび保管のいずれにおいても良好である。
本発明に従う分解剤の製造にさいし、原料の鉄粉としては、例えば鉄鉱石の還元により製造された還元鉄粉或いは溶鉄のアトマイズなどにより製造されたアトマイズ鉄粉などを用いることができる。原料鉄粉の粒径は特に限定されない。原料鉄粉は鉄を主成分としていればよいが、2次汚染源となるクロムや鉛などの成分を含有しないことが望ましい。鉄粉に接合させる銅源の原料としては、銅塩粉が好ましく、銅塩粉としては例えば硫酸銅を用いることができる。銅塩に代えて酸化銅や金属銅を用いることもできる。
本発明の分解剤の製造は、原料鉄粉の粒子に塑性変形を与えて扁平に加工すること、具体的には鉄粒子を押し潰して扁平に加工することを要旨とする。例えば鉄粉原料をミルに投入して粒子を扁平に加工する。使用するミルとしては、筐体の内部に直径数mmの硬質の多数のボールを充填した状態で筐体に振動を付与する方式の振動ボールミルが好ましい。筐体に振動が付与されると内部のボールに振動と衝突が起き、その中に原料鉄粉が存在すると、鉄粉の粒子が押し潰されて伸展が図られる。振動の時間、振幅、ボールの充填量、原料の投入量、雰囲気を調整することによって、目標とする扁平形状に加工された鉄粉が得られる。そのさい、適量の銅塩粉を共存させておくと、銅塩を含有した扁平形状の鉄粉が得られる。ボールミルによる塑性変形を効果的に行なわせるためには、ボールと粉体との間の滑りを抑制することが好ましく、このために通常のボールミルでの混合や粉砕処理を円滑にするために使用される分散剤や潤滑剤などは本発明では使用しないのがよい。
銅塩粉としては硫酸銅粉が好ましい。硫酸銅は結晶水をもつCuSO4・5H2Oの形態で通常入手できるが、本発明の分解剤の製造法に使用する際には、結晶水はできるだけ除去しておく方がよい。結晶水からの水分や、ミル表面の付着水分や雰囲気中の水分等は、鉄粉と硫酸銅との混合中に硫酸銅水溶液が生成し、その水溶液中のCuイオンが鉄の粒子表面で還元されて金属銅として析出し、この析出した金属銅の被膜で鉄粒子表面を被覆してしまうことがある。鉄粉粒子表面が金属銅で完全に覆われてしまうと分解剤としての機能が低下することがある。したがって、硫酸銅の結晶水はできるだけ除去するのが好ましく、また水分ができるだけ混入しないような乾式で鉄粉との混合処理を行うのがよく、不活性ガス雰囲気中で混合処理を行うのがよい。CuSO4・5H2Oは加熱によって結晶水を除去することができ、例えば45℃加熱で2分子の除去、110℃加熱で4分子の除去、250℃加熱で全分子の除去が行なえる。
本発明に従う分解剤は、板状比2以上の扁平な形状をもつ鉄粒子からなる。板状比が2未満の場合には後述する分解反応速度定数kobs(単にkと表す。)が0.2に達せず有機ハロゲン化合物に対する分解能力が低い。一方で板状比が15を超えるとk値が飽和する。したがって、板状比は2〜15の範囲であるのがよい。板状比は、電子顕微鏡(SEM)にて観測される各粒子の平面径と厚さの比である。測定に際してはSEM像内でランダムに50個の粒子を選び、それらの板状比を平均する。SEM像の写真を基にして計測するときは、1個の粒子の最大直径が10mm前後となるように拡大した写真とするのがよい。より具体的には、倍率100〜150倍でSEM観察し、その画像をデジタルノギスなどのスケールを用いて直接に実測して求めることができる。
そのさい、扁平状粒子の平均径について、次のようにして求める。視野内の50個の粉末粒子について扁平面方向における長径とこれと直交する短径を測定し、平面径=(長径+短径)/2を求め、50個の粒子についての平均平面径を求める。さらに粒子の厚さについても測定し、50個の粒子についての平均厚さを求める。そして、扁平粒子の平均径を次式で求める。
扁平粒子の平均径=(平均平面径×2+平均厚さ)/3
また、板状比については次式で求められる。
板状比=平均平面径/平均厚さ
本発明に従う扁平粒子の平均径は1〜500μm、好ましくは25〜250μmであるのがよい。代表的には平均平面径が50〜500μmの範囲、平均厚さが1〜50μmの範囲であって、板状比が2〜15であるのがよい。このような扁平形状を有することにより、優れた分解能を発揮できるが、あまり扁平になりすぎると粉体としての流動性が悪くなって、取り扱いに不便であるばかりでなく、それ以上の分解性能の向上も望めないので、前記のような扁平形状と粒径であるのがよい。
本発明に従う分解剤は、その粒子の表面積が塑性変形前の原料鉄粉の粒子より増加しており、この塑性変形による表面積の増加によって、粒子内部の組織が表面に暴露した新面が形成されており、このことが、有機ハロゲン系化合物に対する鉄粉の分解性能を高める起因となる。その理由は明確ではないが、粒子表面に新たな面が形成されて反応サイトが増加すること、鉄粉の比表面積が増大すること、粒子の表面状態が揮発性有機化合物(VOCs)の付着性を向上させるように、さらには水との濡れ性を向上させるように変化して汚染物質との接触性が向上すること、などが総合的に関与しているものと考えられる。また、この鉄粉の表面または近傍に、銅、硫黄、酸基が存在すると一層分解性能が向上する。
以下に実施例を挙げるが、実施例中の有機ハロゲン系化合物分解剤の分解能は、次の手順イ〜ヘに従う試験方法により、cis−1、2−DCEを対象とする分解反応速度定数kobs( 単にkと記す)を算出して評価したものである。
(イ)20mLバイアル瓶に、10gの白陶土(カオリン)および0. 1gの分解剤を入れ、均一に混合する。
(ロ)上記混合粉に6gのイオン交換水を添加し良くなじませたうえで、フッ素樹脂製ライナー付きブチルゴム栓をアルミニウム・キャップで締め付けて密栓できるようにする。
(ハ)さらに、マイクロ・シリンジを用いてcis−1、2−DCEおよびベンゼンを各1μL注入し密栓する。
(ニ)25℃の恒温槽中で静置し、1時間経過後にヘッドスペース・ガスを0. 1mL採取し、ガス・クロマトグラフにて(ハ)で注入したcis−1、2−DCEのガス濃度を測定し、この濃度を初期値C0とする。
(ホ)(ニ)の後、一定期間毎に4日間ヘッドスペース・ガスのガス・クロマトグラフによる分析を行ってcis−1、2−DCEのガス濃度Cを測定し、cis−1、2−DCEの濃度減衰を評価する。
(ヘ)cis−1、2−DCEの分解反応速度定数k(単位: day-1)は次式で表される(tは初期値時からの経過日数を表す)。
ln(C/C0)=−k×t
〔実施例1〕
原料鉄粉として、平均粒径100μm、見掛密度2. 7g/cm3、BET法による比表面積0. 17m2/gであって、組成がS:0. 012%、C:0. 26%、O:1. 61%、残部が実質的に鉄からなる還元鉄粉を使用した。この還元鉄粉100gと共に、硫酸銅(CuSO4・5H2O)粉を、還元鉄粉中の鉄量に対して銅量が1質量%になる量(すなわちCu/Fe=0.01の比)で、振動ボールミルに装入した。また、振動ボールミルには、径が5mmのジルコニアボールをミル内容積に対して50容積%の量で充填した。次いで、ミル内雰囲気を窒素ガスで置換した状態で、振動数1250vpm、振幅9mmで4時間ミルを稼働して還元鉄粉と硫酸銅塩を機械的に混合し、混合停止後、内部の粉体を大気中に取り出した。
得られた粉体をレーザー回折式粒径測定器で測定したところ、質量累積粒度分布がD10で14. 6μm、D50で58. 8μm、D90で121. 8μmであった。また、板状比:8.8、BET法による比表面積:1. 03m2/g、粉体中の銅含有量:0. 83質量%であった。さらに、この粉体について、前記の有機ハロゲン系化合物分解剤能評価試験を行なった結果、cis−1、2−DCEの濃度は4日目には初期値より99%減少し、1%残存するのみとなり、分解反応速度定数kは1. 2day-1であった。
〔実施例2〜8〕
銅塩粉として使用した硫酸銅の種類(結晶水の含有量が異なる硫酸銅)、鉄粉と硫酸銅の混合比(Cu/Feの質量比)、ミル内の置換ガスの種類、ミルの運転条件(振動数、振幅、時間)を、表1に表示の各例(実施例2〜8)の条件に変更した以外は、実施例1を繰り返した。各例で得られた粉体を実施例1と同様に評価し、その結果を表1に併記した。
Figure 0005688495
表1の結果から次のことがわかる。
実施例1〜3はミルの運転時間を変えた以外は同一条件で製造したものであるが、運転時間が長くなるほど、板状比が大きくなり、k値が大きくなっていることがわかる。
実施例5、7、8はCu/Feの混合比を変えた以外は同一条件で製造したものであるが、Cu/Feの混合比が、0. 01、0. 02、0. 03と高くなる順にk値が大きくなることがわかる。
施例3と6はミル内の雰囲気ガスを窒素ガスと空気にした以外は同一の条件で製造したものであるが、窒素ガス雰囲気にした方がk値の向上が見られる。
なお、上記の実施例1〜8で得られた粉体については、その分解能試験において、カオリンに代えて瀑気していない純水50mlを用いて同様に試験を行なったところ、1時間経過後の最初の測定時においていずれもcis−1、2−DCEのガス濃度Cが分析限界以下となった。この結果から、これらの分解剤は分解速度が著しく高いことが確認された。
参考例
硫酸銅を添加しなかった以外は実施例1を繰り返した。得られた粉体を実施例1と同様に評価し、その結果を表1に併記した。
〔比較例1〜2〕
比較のために、実施例1で用いた原料鉄粉そのもののBET値およびk値を「比較例1」として、また市場で入手できる海綿状鉄粉そのもののBET法値およびk値を「比較例2」として、表1に併記した。表1の結果から、参考例で得られた鉄粉は「比較例1」の原料鉄粉や「比較例2」の海綿状鉄粉に比べて、板状比が大きくなり、k値の向上も見られる。
〔比較例3〕
振動ボールミル内での処理を行うことなく還元鉄粉に硫酸銅粉を単に添加した粉体を得た。この粉体のk値は0. 08day-1と低いものであった。
〔実施例11〕
Cu/Feの混合比と振動ボールミルの稼働時間を種々変化させて機械的混合を行い、表2に示した粒度分布とBET値をもつ粉体を得た。これらの粉体のk値を測定し、それらの結果を表2に示した。なお、表2における半値幅は、統計処理された粒度分布曲線の半値幅を表しており、この半値幅が小さいほど粒度の分布に広がりが少ないことを意味している。
表2の結果から、本発明法によって得られた粉体はCu/Feの混合比と粒子の塑性加工の程度を選定することにより、高い分解能k値をもつ有機ハロゲン系化合物分解剤が得られることがわかる。なお、表2の「組成」欄の「Cu」は、粉体中の「銅含有量:質量%」の意味である。
Figure 0005688495
〔実施例12〕
原料鉄粉として、 平均粒径100μm、見掛密度2. 7g/cm3、BET法による比表面積0. 17m2/gであって、組成がS:0. 012%、C:0. 26%、O:1. 61%、残部が実質的に鉄からなる還元鉄粉を使用した。この還元鉄粉に、硫酸銅(CuSO4・5H2O)粉を、還元鉄粉中の鉄量に対して銅量が1質量%になる量(すなわちCu/Fe=0.01の比)で、振動ボールミルを用いて鉄粉の扁平化処理および鉄粉と硫酸銅との接合処理を行なった。振動ボールミルには、径が5mmのジルコニアボールをミル内容積に対して50容積%の量で充填し、処理中のミル内雰囲気は窒素ガスを充填し、振動数1250vpm、振幅9mmでミルを稼働して還元鉄粉と硫酸銅塩を機械的に混合し、混合停止後、内部の粉体を大気中に取り出した。
処理に当たっては、還元鉄粉と硫酸銅の全量を稼働中の振動ボールミルに装入する速度を次の試験1〜3のように3水準で変化させた。試験1:ミル装入速度13.5kg/h、試験2:ミル装入速度40.0kg/h、試験3:ミル装入速度400kg/h。いずれも装入開始から処理終了までの時間は4時間とした。得られた各試験の粉体について、平均粒径、長短径比(平均長径/平均短径)、板状比およびk値を測定した。それらの結果を表3に示した。また、比較のために振動ボールミルに装入する前の還元鉄粉と硫酸銅の混合粉についての測定結果も表3に併記した。
Figure 0005688495
表3の結果から、装入速度が遅いほど板状比は大きくなり、この板状比の増加に従ってk値が増大することがわかる。とくに板状比が2以上になるとk値が急激に増大して分解能力が高くなることがわかる。

Claims (3)

  1. 鉄粉と硫酸銅粉とをボールミル内で分散剤および潤滑剤を添加することなしに機械的に混合して両粉の粒子が接合した硫酸銅含有鉄粉を製造するさいに、前記の機械的な混合により、該鉄粉の粒子内部の鉄母材が表面に露出し粒子形状が板状比2以上の扁平状となるように該鉄粉を塑性変形させることを特徴とする有機ハロゲン系化合物分解剤の製造法。
  2. 請求項に記載の製造法で得られた有機ハロゲン系化合物の分解剤。
  3. 請求項に記載の製造法で得られた分解剤を用いて土壌中または水中に含まれる有機ハロゲン系化合物を分解する方法。
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