JP5687448B2 - 薄膜トランジスタ及びこれを用いた表示装置、並びに、薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタ及びこれを用いた表示装置、並びに、薄膜トランジスタの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、薄膜トランジスタ及びこれを用いた表示装置、並びに、薄膜トランジスタの製造方法に関する。
従来、FPD(Flat Panel Display)の開発が盛んに行われており、有機EL(Electro Luminescence)素子又はLCD(Liquid Crystal Display)素子を用いた表示装置が知られている。
近年、電流駆動型の有機EL素子を用いた有機EL表示装置が次世代の表示装置として注目されている。中でも、アクティブマトリクス駆動型の有機EL表示装置では、電界効果トランジスタが用いられており、その電界効果トランジスタの1つとして、絶縁表面を有する基板上に設けられた半導体層がチャネル形成領域(以下、チャネル層と記載)となる薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)が知られている。
アクティブマトリクス駆動型の有機EL表示装置に用いられる薄膜トランジスタとしては、少なくとも有機EL素子のオン/オフ等の駆動のタイミングを制御するためのスイッチングトランジスタと、有機EL素子の発光量を制御するための駆動トランジスタとが必要となる。これらの薄膜トランジスタについては、それぞれ優れたトランジスタ特性であることが好ましく、種々の研究がなされている。
例えば、スイッチングトランジスタについては、オフ電流をさらに低減し、オン電流とオフ電流との両者のばらつきを低減することが必要とされている。また、駆動トランジスタについては、オン電流をさらに向上するとともに、オン電流のばらつきを低減することが必要とされている。
また、従来、このような薄膜トランジスタのチャネル層として、例えばアモルファスシリコン膜(非結晶質シリコン膜)が用いられていたが、非結晶質シリコン膜では、移動度が低いためにオン電流が低かった。そのため、近年では、薄膜トランジスタの駆動能力すなわちオン電流を確保するために、レーザビーム等による加熱処理を利用して非結晶質シリコン膜の結晶化を行う研究・開発が進められている。
しかし、上記のように結晶化されたシリコン膜を薄膜トランジスタに用いる場合、チャネル層上にオーミックコンタクト層を形成後、オーミックコンタクト層を加工する際に、チャネル層へのダメージが残ってしまい、薄膜トランジスタの特性を劣化させてしまう問題があった。
そのため、オーミックコンタクト層を加工する際のチャネル層へのダメージを減らす方法として、薄膜トランジスタに絶縁膜をエッチングストッパー膜として形成する方法が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。この特許文献1では、チャネル層である結晶化されたシリコン膜上に絶縁膜を保護膜として形成する薄膜トランジスタが開示されている。
特開2007−305701号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の薄膜トランジスタでは、以下のように薄膜トランジスタの特性が劣化してしまうという課題がある。すなわち、この薄膜トランジスタでは、オーミックコンタクト層と結晶化したシリコン膜とが直接コンタクトしているために、結晶化したシリコン膜と、オーミックコンタクト層との間に電界が集中し、オフ電流が上昇してしまうという課題がある。
本発明は、上記課題を解決するものであり、オン電流を確保しつつ、オフ電流を低減することができる薄膜トランジスタ及び表示装置並びに薄膜トランジスタの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る薄膜トランジスタの一態様は、基板と、前記基板の上に形成されたゲート電極と、前記ゲート電極を覆うように、前記基板上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜を介して前記ゲート電極と対向するように形成された第1半導体層と、前記第1半導体層上に形成され、第1の厚みと前記第1の厚みよりも厚い第2の厚みとを有する第2半導体層と、前記第2半導体層上に形成されたオーミックコンタクト層と、前記オーミックコンタクト層上に形成され、互いに離間するソース電極及びドレイン電極とを備える。
本発明によれば、オン電流を確保しつつ、オフ電流を低減することができる薄膜トランジスタ及び表示装置並びに薄膜トランジスタの製造方法を提供することができる。
実施の形態1における薄膜トランジスタの構成を示す断面図 実施の形態1に係る薄膜トランジスタの電流−電圧特性を示す図 実施の形態1に係る薄膜トランジスタの製造方法における各工程を示す断面図 実施の形態1に係る薄膜トランジスタの製造方法における各工程を示す断面図 実施の形態1に係る薄膜トランジスタの製造方法における各工程を示す断面図 実施の形態1に係る薄膜トランジスタの製造方法における各工程を示す断面図 実施の形態1に係る薄膜トランジスタの製造方法における各工程を示す断面図 実施の形態2における薄膜トランジスタの構成を示す断面図 実施の形態2に係る薄膜トランジスタの製造方法における各工程を示す断面図 実施の形態2に係る薄膜トランジスタの製造方法における各工程を示す断面図 実施の形態2に係る薄膜トランジスタの製造方法における各工程を示す断面図 実施の形態2に係る薄膜トランジスタの製造方法における各工程を示す断面図 実施の形態2に係る薄膜トランジスタの製造方法における各工程を示す断面図 実施の形態3に係る薄膜トランジスタの構成を示す断面図 実施の形態4に係る薄膜トランジスタの構成を示す断面図 実施の形態5に係る有機EL表示装置の一部切り欠き斜視図 実施の形態1〜実施の形態4のいずれかの薄膜トランジスタを用いた画素の回路構成図 実施の形態2に係る薄膜トランジスタ2を駆動トランジスタとして用いた場合における有機EL表示装置の一画素の断面図 本発明の実施の形態に係る表示装置を内蔵したテレビジョンセットの外観図
以下、本発明の実施の形態に係る薄膜トランジスタ及びその製造方法並びに表示装置について図面を参照しながら説明する。なお、各図は、説明のための模式図であり、膜厚及び各部の大きさの比などは、必ずしも厳密ではない。
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1に係る薄膜トランジスタについて、図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1における薄膜トランジスタの構成を示す断面図である。
図1に示す薄膜トランジスタ1は、ボトムゲート型のn型の薄膜トランジスタである。この薄膜トランジスタ1は、支持基板10と、支持基板10上に形成されたゲート電極11と、ゲート電極11上に形成されたゲート絶縁膜12と、ゲート絶縁膜12上に形成された第1半導体層13及び第2半導体層14と、第2半導体層14上に分離形成された一対のオーミックコンタクト層16a及び16bと、一対のオーミックコンタクト層16a及び16b上に形成されたソース電極17S及びドレイン電極17Dとを備える。
また、この薄膜トランジスタ1は、ソース電極17S及びドレイン電極17Dと、オーミックコンタクト層16a及び16bと、第2半導体層14の一部とを分断する離間部19を有している。ここで、離間部19は、4〜20μm程度の幅を有するように形成される。
支持基板10は、例えば、石英ガラス等のガラス材料によって構成されるガラス基板からなる絶縁性基板である。なお、図示しないが、支持基板10の表面には、基板中に含まれるナトリウムやリン等の不純物が半導体膜に侵入することを防止するために、シリコン窒化膜(SiN)等の絶縁膜からなるアンダーコート膜を形成してもよい。
ゲート電極11は、例えばモリブデン(Mo)からなり、帯状にパターン形成された電極である。ゲート電極11としては、モリブデン(Mo)以外の金属であってもよく、例えば、モリブデンタングステン(MoW)等によって構成してもよい。なお、ゲート電極11の材料としては、薄膜トランジスタ1の製造過程で加熱の工程を含む場合は、熱で変質しにくい高融点金属材料であることが好ましい。
ゲート絶縁膜12は、支持基板10上に、ゲート電極11を覆うようにして形成される。ゲート絶縁膜12の材料としては、例えば二酸化シリコン(SiO2)を用いることができる。その他、ゲート絶縁膜12の材料としては、窒化シリコン(SiN)、シリコン酸窒化(SiON)、またはこれらの積層膜等によって構成することができる。また、ゲート絶縁膜12は、例えばプラズマCVD法を用いて成膜されており、その膜厚は75〜500nm程度である。
なお、ゲート絶縁膜12としては二酸化シリコンを用いることが好ましい。ゲート絶縁膜12として二酸化シリコンを用いることにより、チャネル層(特に、第1半導体層13)との界面状態を良好なものにすることができ、薄膜トランジスタ1における良好な閾値電圧特性を維持することができる。
第1半導体層13は、ゲート電極11上方において、ゲート絶縁膜12上に島状にパターン形成される。すなわち、第1半導体層13は、ゲート絶縁膜12を介してゲート電極11と対向するように形成される。第1半導体層13は、結晶質シリコン膜によって構成することができ、これにより、薄膜トランジスタ1のオン電流を高くすることができる。また、第1半導体層13の膜厚は、20nm〜30nm程度である。
第1半導体層13としては、結晶シリコンを含んだ結晶質シリコン膜を用いることができる。
なお、結晶質シリコン膜は、結晶シリコンに限らず、微結晶シリコンまたは非晶質シリコンによって構成してもよい。また、第1半導体層13としては、非晶質構造と結晶質構造との混晶で構成されているとしても構わない。そして、この結晶質シリコン膜は、非晶質シリコン(アモルファスシリコン)をアニールする等の加熱処理で結晶化することにより形成することができる。微結晶シリコンによって結晶質シリコン膜が構成されている場合、その結晶粒径は1μm以下となっている。
第2半導体層14は、第1半導体層13とオーミックコンタクト層16a及び16bとの間に形成されている。具体的には、図1に示すように、第2半導体層14は、第1半導体層13と、オーミックコンタクト層16a及び16bと界面を有するように形成されている。つまり、第2半導体層14は、第1半導体層13上に、間になにも介さず直接に積層されており、オーミックコンタクト層16a及び16bは、第2半導体層14上に間になにも介さず直接に積層されている。
また、第2半導体層14は、第1半導体層13よりもキャリアの移動度が低い。つまり、第2半導体層14は、例えば、非晶質シリコン(アモルファスシリコン)等の非晶質半導体膜によって構成され、例えば、プラズマCVD法を用いた成膜方法により形成される。なお、第2半導体層14は、電界を緩和する機能を有し、オフ電流を低減する。
また、第2半導体層14は、図1に示すように、端部の厚みとして第1の厚みt1と中央部の厚みとして第2の厚みt2とを有するよう凸形状に形成される。ここで、図1に示すように、第2の厚みt2は、第1の厚みt1と比較して大きい。そして、第2半導体層14において、第2の厚みt2を有する部分の一部には、薄膜トランジスタ1の製造過程において、エッチングされるため、離間部19が形成されている。
なお、第1の厚みt1と第2の厚みt2との差は50nm以上300nm以下であることが望ましい。なぜなら、この厚みの差とすることで、オーミックコンタクト層16a及び16bが加工される時にエッチングされてもトランジスタ特性への影響が発生しないからである。それに対して、仮に、この厚みの差(t2−t1)を50nm以下とした場合、オーミックコンタクト層16a及び16bにエッチングされる時にエッチングのバラツキにより第2半導体層14をエッチングするだけでなく、第1半導体層13までエッチングしてしまう場合がある。また、仮に、この厚みの差(t2−t1)を300nm以上とした場合、第2半導体層14が第1の厚みt1と第2の厚みt2とを持つように加工するときの加工バラツキが大きくなり、トランジスタ特性のばらつきが大きくなってしまう。
オーミックコンタクト層16a及び16bは、第2半導体層14上に形成される。具体的には、オーミックコンタクト層16a及び16bは、第2半導体層14、並びに、ソース電極17S及びドレイン電極17Dの間に形成される。なお、これらオーミックコンタクト層16a及び16bは、ソース電極17S及びドレイン電極17D、並びに、第2半導体層14のコンタクトをオーミック接合で形成するために用いられる。
オーミックコンタクト層16a及び16bは、不純物がドープされた非晶質シリコン膜(アモルファスシリコン膜)により形成され、例えば、プラズマCVD法を用いた成膜方法により10〜100nm程度の膜厚で形成される。オーミックコンタクト層16a及び16bは、n型不純物としては例えばリン(P)等のV族の元素をドープされて形成され、p型不純物としては例えばほう素(B)等のIII族の元素がドープされて形成される。
なお、オーミックコンタクト層16a及び16bの一部は、第2半導体層14と同様に、薄膜トランジスタ1の製造過程において、エッチングされるため、離間部19が形成されている。
ソース電極17S及びドレイン電極17Dはそれぞれ、対応するオーミックコンタクト層16a及び16b上に、互いに離間する(離間部19を有する)ようにして、パターン形成されている。また、ソース電極17S及びドレイン電極17Dは、オーミックコンタクト層16a及び16bとオーミック接合されており、オーミックコンタクト層16a及び16bと接するようにして形成されている。
ソース電極17S及びドレイン電極17Dはそれぞれ、導電性材料及び合金等の単層構造又は多層構造であり、例えば、チタン(Ti)タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)などの金属からなる単層または2つ以上の材料からなる積層膜が膜厚50〜1000nm程度となるように形成される。ソース電極17S及びドレイン電極17Dの形成方法としては、例えばスパッタリング法が用いられる。ソース電極17S及びドレイン電極17Dは、例えば、Mo/Al/Moからなる3層金属層を50nm/300nm/50nmの膜厚で成膜されてなる。
以上のように、薄膜トランジスタ1は、構成される。
次に、以上のように構成される薄膜トランジスタ1の電気的特性について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の実施の形態1に係る薄膜トランジスタの電流−電圧(Id−Vg)特性を示す図である。なお、図2において、「A」は、実施の形態1に係る薄膜トランジスタ1の特性を示しており、「C」は、従来の薄膜トランジスタの特性を示している。従来の薄膜トランジスタとは、上述したように、絶縁膜がエッチングストッパー膜として形成されたものであり、第2半導体層14に相当する構成を有さないものである。また、「B」は、後述する実施の形態2に係る薄膜トランジスタ2の特性を示している。また、図2において、横軸は、ゲート電極におけるゲート電圧の電圧値Vg[V]を示し、縦軸は、ドレイン電流の電流値Id[A]を示している。
図2に示すように、実施の形態1に係る薄膜トランジスタ1(「A」)では、従来の薄膜トランジスタ(「C」)に比べて、オン(ON)時のゲート電圧(Vg)は若干低いがほぼ変わらない。一方、オフ(OFF)時のゲート電圧(Vg)は、低くなっておりオフ電流が低いことがわかる。
このように、実施の形態1に係る薄膜トランジスタ1(「A」)は、従来の薄膜トランジスタ(「C」)に比べて、オフ電流が低くなる電流電圧特性を有する。
以下、この結果に至らしめる理由について説明する。
実施の形態1に係る薄膜トランジスタ1では、オフ時において、キャリアは、ソース電極17Sとドレイン電極17Dとの間を、第1半導体層13、第2半導体層14、オーミックコンタクト層16a(16b)を経由して移動する。より具体的には、オフ時において、キャリアは、ドレイン電極17Dからソース電極17Sまでの間を、例えばオーミックコンタクト層16b、第2半導体層14、第1半導体層13、第2半導体層14、オーミックコンタクト層16aの順に移動する。
その際、オーミックコンタクト層16a及び16b、並びに、結晶質シリコン膜で構成される第1半導体層13は直接コンタクトせず、第2半導体層14を介して形成されているために、第1半導体層13とオーミックコンタクト層との間に電界が集中するのが緩和されている。これにより、薄膜トランジスタ1では、オフ時のリーク電流を抑制することができるので、オフ電流を低減することができる薄膜トランジスタを実現することができる。
このように、第2半導体層14は、オフ時には、リーク電流を抑制するのに寄与する。しかし、第2半導体層14は、オン時には、オーミックコンタクト層16a及び16b並びに第1半導体層13にとって抵抗成分である。つまりオン電流を下げる要因になりかねない。しかし、実施の形態1に係る薄膜トランジスタ1では、第2半導体層14は、図1に示すように第1の厚みt1と第1の厚みt2とを有しているため、オン時には、第1の厚みt1を経由してキャリアが移動することができる。つまり、第2半導体層14は、抵抗成分としては影響がない程度に機能するができる。それとともに、第2半導体層14は、第2の厚みt2を有しているので、第1半導体層13とオーミックコンタクト層との間に電界が集中するのを緩和するバッファ層として機能することができる。
したがって、実施の形態1に係る薄膜トランジスタ1では、オン電流を確保しつつ、オフ電流を低減することができるという効果を奏する。
次に、本実施の形態に係る薄膜トランジスタ1の製造方法について説明する。図3A〜図3Eは、本実施の形態に係る薄膜トランジスタ1の製造方法における各工程を示す断面図である。
まず、図3Aに示すように、絶縁性のガラス基板からなる支持基板10上に、例えばスパッタリング法によって、ゲート電極11を成膜する。次いで、成膜したゲート電極11に対してフォトリソグラフィーとエッチングとを行うことにより、支持基板10上にゲート電極11がパターン形成される。次いで、例えばプラズマCVD法により、ゲート電極11を覆うようにして、支持基板10上にシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜12を成膜する。次いで、ゲート絶縁膜12上に、例えば非晶質シリコン膜(アモルファスシリコン膜)からなる第1半導体層13を例えば30nmの膜厚で形成する。そして、第1半導体層13は、例えばプラズマCVD法を用いて非晶質シリコン膜(アモルファスシリコン膜)を成膜後、例えばレーザ結晶化法(LA)や熱結晶化法(RTA)を用いて結晶化する。このようにして、第1半導体層13は、結晶質シリコン膜によって構成されることになる。
次に、図3Bに示すように、例えばプラズマCVD法により、第1半導体層13を覆うようにして第2半導体層14を形成する。次いで、第2半導体層14上に、第2半導体層14を加工(パターン形成)するためのレジストマスク15を塗布する。
次に、図3Cに示すように、第2半導体層14に対して、第1半導体層13が露出しないようにエッチング加工され、その後にレジストマスク15が除去される(図3C)。つまり、第2半導体層14は、レジストマスク15が塗布されていないところは第1の厚みt1になるようにエッチング加工され、レジストマスク15が塗布されているところは第2の厚みt2となるようにエッチング加工されない。ここで、第2半導体層14のエッチング加工には、例えばドライエッチが用いられ、エッチングガスとして例えばフッ素(F)、塩素(Cl)を含むガス、もしくは混合ガスが用いられる。
なお、第2半導体層14を第1の厚みt1と第2の厚みt2とを有するように加工(パターン形成)する方法はこれに限らない。例えば、レジストマスク15が塗布されていないところ第2半導体層14をエッチング加工して第1半導体層13を露出させる。その後、再度、プラズマCVD法を用い、第2半導体層14を第1の厚みt1と第2の厚みt2とを有するように積層するとしてもよい。
次に、図3Dに示すように、オーミックコンタクト膜16と、ソース・ドレイン金属膜17とを形成し、ソース・ドレイン金属膜17上にレジストマスク18をパターン形成する。
次に、図3Eに示すように、ソース・ドレイン金属膜17とオーミックコンタクト膜16と第2半導体層14とをエッチング加工して、ソース電極17S及びドレイン電極17D並びにオーミックコンタクト層16a及び16bを分離形成する。そして、レジストマスク18を除去する。
ここで、ソース・ドレイン金属膜17の加工には例えばウェットエッチングを用いる。ウェットエッチング液には、ソース・ドレイン金属膜17がモリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)からなる積層膜である場合にはリン酸、硝酸、酢酸の混合液が用いられる。また、オーミックコンタクト膜16、第2半導体層14及び第1半導体層13のエッチング加工には、例えばドライエッチを用い、エッチングガスとしてはたとえば塩素(Cl)、フッ素(F)を含むガスまたはそれらを含む混合ガスなどが用いられる。
以上の製造工程を経て、薄膜トランジスタ1を製造する。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2における薄膜トランジスタ2について図4を用いて説明する。図4は、実施の形態2に係る薄膜トランジスタ2の構成を示す断面図である。
図4に示す薄膜トランジスタ2は、ボトムゲート型のn型の薄膜トランジスタである。この薄膜トランジスタ2は、支持基板10と、支持基板10上に形成されたゲート電極11と、ゲート電極11上に形成されたゲート絶縁膜12と、ゲート絶縁膜12上に形成された第1半導体層13及び第2半導体層14と、第1半導体層13及び第2半導体層14上に分離形成された一対のオーミックコンタクト層26a及び26bと、一対のオーミックコンタクト層26a及び26b上に形成されたソース電極17S及びドレイン電極17Dとを備える。
図4に示す薄膜トランジスタ2と、図1に示す薄膜トランジスタ1と異なる点は、オーミックコンタクト層26a及び26bの構成である。
すなわち、オーミックコンタクト層26a及び26bは、図1に示す薄膜トランジスタ1のオーミックコンタクト層16a及び16bと比べて、さらに半導体層すなわち第1半導体層13及び第2半導体層14の側壁を覆うように形成されている点が異なる。
換言すると、オーミックコンタクト層26a及び26bは、第1半導体層13及び第2半導体層14のチャネル長さ方向における両端部の側面を被覆するよう設けられている。
また、この薄膜トランジスタ2は、薄膜トランジスタ1と同様に、ソース電極17S及びドレイン電極17Dと、オーミックコンタクト層26a及び26bと、第2半導体層14の一部とを分断する離間部19を有している。
次に、以上のように構成される薄膜トランジスタ2の電気的特性について、図2を用いて説明する。
図2に示すように、実施の形態2に係る薄膜トランジスタ2(「B」)では、従来の薄膜トランジスタ(「C」)に比べて、オン(ON)時のゲート電圧(Vg)は若干低いがほぼ変わらない。一方、オフ(OFF)時のゲート電圧(Vg)は、低くなっておりオフ電流が低いことがわかる。また、実施の形態2に係る薄膜トランジスタ2(「B」)では、実施の形態1に係る薄膜トランジスタ1(「A」)に比べて、オン(ON)時のゲート電圧(Vg)は若干高くなっている。一方、オフ(OFF)時のゲート電圧(Vg)は、低くなっており、オフ電流が低くなっていることがわかる。
このように、実施の形態2に係る薄膜トランジスタ2(「C」)は、実施の形態1に係る薄膜トランジスタ1(「A」)に比べて、さらにオフ電流が低くなる電流電圧特性を有する。
なお、薄膜トランジスタ2のオン特性が薄膜トランジスタ1のオン特性より改善されている理由は、次に述べる通りである。すなわち、薄膜トランジスタ1では、第2半導体層14は、オン時には、オーミックコンタクト層26a及び26b並びに第1半導体層13にとって影響が少ないとは言え抵抗成分として機能する。一方、薄膜トランジスタ2では、オーミックコンタクト層26a及び26bが第1半導体層13及び第2半導体層14の側壁を覆うように形成されているため、オーミックコンタクト層26a及び26b並びに第1半導体層13が直接コンタクトしているためである。
このようにして、実施の形態2に係る薄膜トランジスタ2では、オン電流を確保しつつ、オフ電流を低減することができるという効果を奏する。
なお、図4に示すように、ゲート電極11の長さ(Lgm)は、ソース電極17Sとドレイン電極17Dとの離間距離(Lch)よりも長いが、さらに、第1半導体層13の長さ(Lsi)よりも長くなるように構成してもよい。
その場合、オーミックコンタクト層16a及び16bが第1半導体層13に直接接触している領域に、ゲート電極11からの電界が印加されることとなる。その結果、Ron抵抗を効果的に小さくすることができる。
次に、以上のように構成される薄膜トランジスタ2の製造方法について説明する。
図5A〜図5Eは、本実施の形態に係る薄膜トランジスタ2の製造方法における各工程を示す断面図である。
まず、図5Aに示すように、支持基板10上にゲート電極11と、ゲート絶縁膜12と、第1半導体層13とを形成する。なお、詳細は、図3Aと同様のため、説明を省略する。
次に、図5Bに示すように、第2半導体層14を形成し、第2半導体層14を加工するためのレジストマスク25を形成する。なお、詳細は、図3Bと同様のため、説明を省略するが、レジストマスク25は、ハーフトーンマスクなどの高階調マスクとして形成される。
次に、図5Cに示すように、レジストマスク25が塗布されていないところは、第2半導体層14及び第1半導体層13ともに除去し、第2半導体層14に対して、第1の厚みt1となるようにエッチング加工する。すなわち、レジストマスク25をハーフアッシングすることにより、レジストマスク25が一部除去され、図5Cに示すレジストマスク25の膜厚が小さい部分を有するレジストマスク25となる。次いで、ハーフアッシングを行ったレジストマスク25を用いて第2半導体層14を第1の厚みt1と第2の厚みt2とを有するようにエッチング加工する。ここで、第2半導体層14の加工には、例えばドライエッチを用いる。このエッチングガスには例えばフッ素、塩素を含むガスもしくは混合ガスを用いられる。
次に、図5Dに示すように、オーミックコンタクト膜26、ソース・ドレイン金属膜17を形成し、ソース・ドレイン金属膜17上にレジストマスク28をパターン形成する。ここで、オーミックコンタクト膜26は、第2半導体層14上に形成されるだけでなく、第1半導体層13及び第2半導体層14の側壁を覆うようにも形成される。
次に、図5Eに示すように、ソース・ドレイン金属膜17と、オーミックコンタクト膜16と、第2半導体層14とを加工し、ソース電極17S及びドレイン電極17D並びにオーミックコンタクト層16a及び16bを分離形成する。そして、レジストマスク28を除去する。なお、詳細は、図3Eと同様のため、説明を省略する。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3に係る薄膜トランジスタ3について、図6を用いて説明する。図6は、実施の形態3に係る薄膜トランジスタ3の構成を示す断面図である。なお、図1及び図4と同様の要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
図6に示す薄膜トランジスタ3は、図4に示す薄膜トランジスタ2と基本的な構成は同じである。図6に示す薄膜トランジスタ3と、図4に示す薄膜トランジスタ2と異なる点は、ゲート電極31の長さ(Lgm)である。それ以外の構成は、実施の形態2と同じである。
図6に示す薄膜トランジスタ3は、ゲート電極31の長さ(Lgm)が、ソース電極17Sとドレイン電極17Dとの間における離間部19の長さ(Lch)よりも長く、第1半導体層13の長さ(Lsi)よりも短い。
この構成により、ゲート電極31とソース電極17S(又はドレイン電極17D)との間における寄生容量(CgdあるいはCgs)を低減することができる。従って、この薄膜トランジスタ3を、例えば表示装置における画素のスイッチングトランジスタとして使用することにより、ゲート電極31がONからOFFになるときに上記寄生容量を介した飛び込み電圧が発生することを防止することができるという効果を奏する。
なお、キャリアの移動経路に関しては、本実施の形態に係る薄膜トランジスタ3は、実施の形態1に係る薄膜トランジスタ1と同様の効果を奏する。
また、本実施の形態に係る薄膜トランジスタ3の構成は、実施の形態2に係る薄膜トランジスタ2に限らず、実施の形態1に係る薄膜トランジスタ1にも適用してもよい。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4に係る薄膜トランジスタ4について、図7を用いて説明する。図7は、実施の形態4に係る薄膜トランジスタ4の構成を示す断面図である。なお、図1及び図4と同様の要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
図7に示す薄膜トランジスタ4は、図4に示す薄膜トランジスタ2と基本的な構成は同じである。図7に示す薄膜トランジスタ4と、図4に示す薄膜トランジスタ2と異なる点は、ゲート電極41の長さ(Lgm)である。それ以外の構成は、実施の形態2と同じである。
図7に示す薄膜トランジスタ4は、ゲート電極41の長さ(Lgm)が、第1半導体層13の長さ(Lsi)よりも短く、さらに、ソース電極17Sとドレイン電極17Dとの間における離間部の長さ(Lch)よりも短い。
従って、この薄膜トランジスタ4は、基板垂直方向において、ゲート電極41とソース電極17S(又はドレイン電極17D)とは交差せず、ゲート電極41とソース電極17S(又はドレイン電極17D)とが重なる領域は存在しない。
この構成により、ゲート電極41とソース電極17S(又はドレイン電極17D)との間における短絡不良は、ほとんど発生しない。
但し、薄膜トランジスタ4は、実施の形態2に係る薄膜トランジスタ2と比べると、さらにオフ電流を抑制することができる。なお、第1半導体層13としては、移動度の高い結晶質シリコン膜を用いることが好ましい。
なお、実施の形態4に係る薄膜トランジスタ4の構成は、実施の形態2に係る薄膜トランジスタ2に限らず、実施の形態1に係る薄膜トランジスタ1にも適用してもよい。
(実施の形態5)
次に、上記の実施の形態1〜実施の形態4に係る薄膜トランジスタを表示装置に適用した場合について説明する。なお、本実施の形態では、有機EL表示装置に適用した例について説明する。
図8は、実施の形態5に係る有機EL表示装置の一部切り欠き斜視図である。上述した各実施形態に係る薄膜トランジスタは、有機EL表示装置のアクティブマトリクス基板の駆動トランジスタ又はスイッチングトランジスタとして用いることができる。
図8に示すように、有機EL表示装置300は、アクティブマトリクス基板310と、アクティブマトリクス基板310上にマトリクス状に複数配置された画素320と、画素320に接続され、アクティブマトリクス基板310上にアレイ状に複数配置された画素回路330と、画素320と画素回路330の上に順次積層された下部電極340(陽極)、有機EL層350及び上部電極360(陰極)と、各画素回路330と制御回路(不図示)とを接続する複数本のソース線370及びゲート線380と、を備えている。有機EL層350は、電子輸送層、発光層、正孔輸送層等の各層が積層されて構成されている。
次に、上記有機EL表示装置300における画素320の回路構成について、図10を用いて説明する。ここで、図9は、実施の形態1〜実施の形態4のいずれかの薄膜トランジスタを用いた画素の回路構成図である。
図9に示すように、画素320は、有機EL素子321と、有機EL素子321の発光量を制御するための駆動トランジスタ322と、有機EL素子321のオン/オフ等の駆動のタイミングを制御するためのスイッチングトランジスタ323と、コンデンサ324とを備える。なお、駆動トランジスタ322又はスイッチングトランジスタ323として、実施の形態1〜実施の形態4のいずれかの薄膜トランジスタが用いられる。
スイッチングトランジスタ323のソース電極323Sは、ソース線370に接続され、ゲート電極323Gは、ゲート線380に接続され、ドレイン電極323Dは、コンデンサ324及び駆動トランジスタ322のゲート電極322Gに接続されている。
また、駆動トランジスタ322のドレイン電極322Dは、電源線390に接続され、ソース電極322Sは有機EL素子321のアノードに接続されている。
この構成において、ゲート線380にゲート信号が入力され、スイッチングトランジスタ323をオン状態にすると、ソース線370を介して供給された信号電圧がコンデンサ324に書き込まれる。そして、コンデンサ324に書き込まれた保持電圧は、1フレーム期間を通じて保持される。この保持電圧により、駆動トランジスタ322のコンダクタンスがアナログ的に変化し、発光階調に対応した駆動電流が、有機EL素子321のアノードからカソードへと流れる。これにより、有機EL素子321が発光し、画像として表示される。
次に、上記の実施の形態1〜実施の形態4に係る薄膜トランジスタを、有機EL表示装置の画素における駆動トランジスタ又はスイッチングトランジスタとして用いた場合について、さらに詳細に説明する。
図10は、実施の形態2に係る薄膜トランジスタ2を駆動トランジスタとして用いた場合における有機EL表示装置の一画素の断面図である。
図10に示すように、本実施の形態に係る有機EL表示装置400は、駆動トランジスタ1Aとスイッチングトランジスタ(不図示)とが形成されたTFTアレイ基板である支持基板10上に、第1層間絶縁膜410と、第2層間絶縁膜420と、第1コンタクト部430と、第2コンタクト部440と、バンク450とを備え、さらに、図8で説明したような、下部電極340と、有機EL層350と、上部電極360とを備える。
図10に示すように、駆動トランジスタ1Aを覆うようにして、第1層間絶縁膜410が形成されている。第1層間絶縁膜410上にはソース線370及び電源線390が形成されており、電源線390と駆動トランジスタ1Aのドレイン電極17Dとは、第1層間絶縁膜410を貫通する第1コンタクト部430を介して電気的に接続されている。また、ソース線370と電源線390とを覆うようにして、第2層間絶縁膜420が形成されている。
第2層間絶縁膜420上には、隣接する画素との境界部分にバンク450が形成されている。従って、バンク450は支持基板10上に複数個形成されており、隣接するバンク450によって開口部が形成される。バンク450の開口部には、下部電極340と有機EL層350と上部電極360とで構成される有機EL素子321が形成されている。
下部電極340は、画素単位で配置された陽極(アノード)であり、第2層間絶縁膜420上に形成されている。下部電極340と駆動トランジスタ1Aのソース電極17Sとは、第1層間絶縁膜410と第2層間絶縁膜420とを貫通する第2コンタクト部440を介して電気的に接続されている。
有機EL層(有機発光層)350は、色(サブ画素列)単位又はサブ画素単位で形成されており、上述のとおり、所定の有機発光材料で構成されている。
上部電極360は、有機EL層350の上方に配置され、複数の画素を跨ぐように形成された陰極(カソード)であり、ITO等の透明電極によって構成される。
以上のように、実施の形態2に係る薄膜トランジスタ2を備える有機EL表示装置400は、本実施の形態に係る薄膜トランジスタが優れたトランジスタ特性を有するので、表示性能に優れた表示装置を実現することができる。
なお、本実施の形態では、実施の形態2に係る薄膜トランジスタ2を駆動トランジスタとして用いた場合について説明したが、本発明の他の実施の形態に係る薄膜トランジスタを駆動トランジスタとして用いても構わない。
また、本実施の形態では、駆動トランジスタに適用した場合について説明したが、スイッチングトランジスタに適用しても構わない。
以上、本発明に係る薄膜トランジスタ及びその製造方法、並びに表示装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。
例えば、本発明に係る表示装置の一実施形態として、有機EL表示装置を用いて説明したが、これに限定されない。例えば、実施の形態1〜実施の形態4に係る薄膜トランジスタは、無機EL表示素子又は液晶表示素子等の他の表示素子を備えた表示装置にも適用することができる。
また、本発明の実施の形態に係る薄膜トランジスタを備えた表示装置については、フラットパネルディスプレイとして利用することができ、例えば図11に示すようなテレビジョンセット500、パーソナルコンピュータ、携帯電話などのあらゆるディスプレイに適用することができる。
また、個々の薄膜トランジスタの性能ばらつきを低減し、表示装置としての性能や寿命を確保するために、表示装置の一画素において、スイッチングトランジスタを2つ以上設ける場合もある。この場合、実施の形態1〜実施の形態4に係る薄膜トランジスタであれば、いずれも製造方法に大きな変更がなく、マスクパターンを変更するだけで、同一基板上に異なるトランジスタを容易に形成することができる。従って、一画素内又は表示装置内において、本発明における複数の実施の形態に係る薄膜トランジスタの組み合わせ、又は、本発明に係る薄膜トランジスタと従来の薄膜トランジスタとの組み合わせによって、容易な設計により有機EL表示装置を得ることもできる。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で当業者が思いつく各種変形を施したものも本発明の範囲内に含まれる。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、複数の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
本発明に係る薄膜トランジスタ及び表示装置は、例えば、液晶表示装置やエレクトロルミネッセンス表示装置などの表示装置、あるいは、これらの表示装置を備えたテレビジョンセット、パーソナルコンピュータ又は携帯電話などの表示装置を備えた電気機器において、広く利用することができる。
1、2、3、4 薄膜トランジスタ
1A、322 駆動トランジスタ
10 支持基板
11、31、41、322G、323G ゲート電極
12 ゲート絶縁膜
13 第1半導体層
14 第2半導体層
15、18、25、28 レジストマスク
16、26 オーミックコンタクト膜
16a、16b、26a、26b オーミックコンタクト層
17 ソース・ドレイン金属膜
17S、322S、323S ソース電極
17D、322D、323D ドレイン電極
19 離間部
300 有機EL表示装置
310 アクティブマトリクス基板
320 画素
321 有機EL素子
323 スイッチングトランジスタ
324 コンデンサ
330 画素回路
340 下部電極
350 有機EL層
360 上部電極
370 ソース線
380 ゲート線
390 電源線
400 有機EL表示装置
410 第1層間絶縁膜
420 第2層間絶縁膜
430、440 コンタクト部
450 バンク
500 テレビジョンセット

Claims (16)

  1. 基板と、
    前記基板の上に形成されたゲート電極と、
    前記ゲート電極を覆うように、前記基板上に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜を介して前記ゲート電極と対向するように形成された第1半導体層と、
    前記第1半導体層上に形成された第2半導体層と、
    前記第2半導体層上に形成されたオーミックコンタクト層と、
    前記オーミックコンタクト層上に形成され、互いに離間するソース電極及びドレイン電極とを備え、
    前記第2半導体層は、前記オーミックコンタクト層との接触部において、第1の厚みと前記第1の厚みよりも厚い第2の厚みとを有し、前記オーミックコンタクト層との非接触部において、前記第1の厚みよりも厚く且つ前記第2の厚みよりも薄い第3の厚みである、
    薄膜トランジスタ。
  2. 前記第2の厚みは、前記第2半導体層の中央部の厚みであり、
    前記第1の厚みは、前記第2半導体層の端部の厚みである
    請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
  3. 前記第1の厚みと前記第2の厚みとの差は、50nm以上300nm以下である
    請求項1または2に記載の薄膜トランジスタ。
  4. 前記第2半導体層は、前記第1の厚みと前記第2の厚みとを有する凸形状に形成されている
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタ。
  5. 前記薄膜トランジスタは、前記ソース電極及びドレイン電極を互いに離間する離間部を有し、
    前記第2半導体層は、
    前記第2半導体層の中央部に前記離間部の一部が形成されている
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタ。
  6. 第2半導体層は、バッファ層である
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタ。
  7. 前記第2半導体層は、非晶質シリコン膜である
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタ。
  8. 前記薄膜トランジスタは、
    前記第2半導体層と前記オーミックコンタクト層との界面を有し、かつ、前記第2半導体層と前記第1半導体層との界面を有する
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタ。
  9. 前記第2半導体層は、
    前記第1半導体層よりもキャリアの移動度が低い
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタ。
  10. 前記オーミックコンタクト層は、前記第1半導体層及び前記第2半導体層のチャネル長さ方向における両端部の側面を被覆するように設けられている
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタ。
  11. 前記薄膜トランジスタの前記基板に対して垂直方向に割断したときの割断断面において、
    互いに離間した前記ソース電極と前記ドレイン電極との離間部の距離よりも、前記ゲート電極の長さの方が大きい
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタ。
  12. さらに、前記第1チャネル層の長さは、ゲート電極の長さよりも長い
    請求項11に記載の薄膜トランジスタ。
  13. 前記薄膜トランジスタの前記基板に対して垂直方向に割断したときの割断断面において、
    互いに離間した前記ソース電極と前記ドレイン電極との離間部の距離は、ゲート電極の長さよりも大きい
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタ。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタを備える
    表示装置。
  15. 基板上にゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲート電極を覆うように、前記基板上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜を介して前記ゲート電極と対向するように第1半導体を形成する工程と、
    前記第1半導体上に、第1の厚みと前記第1の厚みよりも厚い第2の厚みとを有する第2半導体層を形成する工程と、
    前記第2半導体層上にオーミックコンタクト層を形成する工程と、
    前記オーミックコンタクト層上に、互いに離間するソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
    前記離間するソース電極及びドレイン電極の間である離間部に対応する前記第2半導体層の厚みを、前記第1の厚みよりも厚く且つ前記第2の厚みよりも薄い第3の厚みに形成する工程と、を含む
    薄膜トランジスタの製造方法。
  16. 第2半導体層形成工程では、
    前記第1半導体上に、前記第2の厚みで構成される第2半導体層を形成する工程と、
    前記第2の厚みで構成される第2半導体層上にフォトレジストマスクを被覆する工程と、
    前記フォトレジストマスクが被覆された前記第2の厚みで構成される第2半導体層をエッチングすることにより、第1の厚みと第2の厚みとを有する第2半導体層を形成する工程とを含む
    請求項15に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
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