JP5685815B2 - トランスおよびスイッチング電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁芯および導電部材を有するトランス、およびそのようなトランスを備えたスイッチング電源装置に関する。
従来より、スイッチング電源装置として種々のDC−DCコンバータが提案され、実用に供されている。その多くは、電力変換トランス(変圧素子)の1次側巻線に接続されたスイッチング回路(インバータ回路)のスイッチング動作により直流入力電圧をスイッチングし、スイッチング出力(インバータ出力)を電力変換トランス(トランス)の2次側巻線に取り出す方式である。スイッチング回路のスイッチング動作に伴い、2次側巻線に現れる電圧は、整流回路によって整流された後、平滑回路によって直流に変換されて出力される。
この種のスイッチング電源装置では、上記トランスの磁芯として、例えばE型コア(EEコア,EIコアなど)や、U型コア(UUコア,UIコアなど;例えば、特許文献1参照)等が用いられている。このうち、E型コアでは、中央脚を周回するように、中央脚と両外脚との間に導体が通るようにして巻線が巻回しているのに対して、U型コアでは、両脚とも脚の内側に導体が通るようにして巻線が巻回している。そのため、U型コアの両脚の脚間隔は、E型コアの中央脚と両外脚との脚間隔のおよそ2倍となっている。
特開2008−253113号公報
ここで、上記特許文献1のようなU型コアを磁芯として用いたトランスでは、E型コアを用いた場合と比べて2次側巻線の放熱経路を拡大することができるため、巻線の温度を低減することができる。よって、複数のインバータ回路やトランス等を並列運転させることなく、スイッチング電源装置全体として大電流を扱うことが可能となる。
ところが、このようなU型コアを用いた場合、E型コアを用いた場合に比べ、上部コアおよび下部コアの厚みが大きくなってしまい、コア部分の低背化を図ることが難しかった。これは、U型コアでは内のりの部分に磁束が集中し易いことから、コアの幅をE型コアと等しくした場合、磁束密度を下げるためにはコア厚を大きくする必要があるからである。
また、U型コアでは、上記のように脚の間隔を広く取る必要があるため、ヒートシンクとしてのベースプレート方向に放熱経路が限られる場合、上部コアの中央部から冷媒までの放熱経路における熱抵抗が高くなってしまう傾向にある。このため、上部コアの中央部は高温になり易かった。ここで、コア部分が高温になると、飽和磁束密度が小さくなって磁気飽和に至り、スイッチング素子の破壊に至ることや、また、材料の劣化が促進されてしまい、特に絶縁トランスでは絶縁材料の劣化は絶縁破壊に至るため、製品寿命や製品安全性に関わる。従って、コアロスを下げると共に熱抵抗を下げるためには、コアサイズを更に大きくして、磁束密度および熱抵抗を低減する必要があった。これは、装置の大型化やコストの増加につながってしまう。
このようにして、従来のE型コアやU型コアを用いたトランスでは、低背化(小型化)および放熱経路の拡大を両立化させるのが困難であったため、信頼性を向上させつつコスト低減を図るのも困難であり、改善の余地があった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、信頼性を向上させつつコスト低減を図ることが可能なトランスおよびスイッチング電源装置を提供することにある。
本発明の第1のトランスは、互いに対向する2つの基体部と、これらの2つの基体部の対向面内で互いに交差する2つの対角線上に一対ずつ配置され、2つの基体部同士を連結する4つの脚部と、を有する磁芯と、各脚部が個別に貫通する4つの貫通孔を有し、上記脚部を巻回する第1の巻線を構成する第1の導電部材と、各脚部が個別に貫通する4つの貫通孔を有し、上記脚部を巻回する第2の巻線を構成する2つの第2の導電部材とを備えたものである。これら2つの第2の導電部材は、上記第1の導電部材を挟むように配置されている。また、上記第1または第2の巻線を流れる電流によって、4つの脚部および2つの基体部の内部に磁路が形成され、4つの脚部のうち、一方の対角線上の2つの脚部の各内部に生ずる磁束がともに第1の方向を向くと共に、他方の対角線上の2つの脚部の各内部に生ずる磁束の向きがともに上記第1の方向とは逆の第2の方向を向くように、第1および第2の巻線が巻回されている。
本発明の第1のスイッチング電源装置は、入力端子対から入力される入力電圧に対して電圧変換を行うことにより出力電圧を生成し、出力端子対から出力するものであって、上記入力端子対側に配置されたスイッチング回路と、上記出力端子対側に配置された整流回路と、これらスイッチング回路と整流回路との間に配置された上記本発明の第1のトランスとを備えたものである。ここで、上記第1の巻線は上記スイッチング回路側に配置されており、上記第2の巻線は上記整流回路側に配置されている。このスイッチング電源装置では、入力端子対から入力した入力電圧がスイッチング回路においてスイッチングされ、交流電圧が生成される。そして、この交流電圧がトランスにより変圧され、この変圧された交流電圧が整流回路によって整流されることにより、出力端子対から出力電圧が出力される。
本発明の第1のトランスおよび第1のスイッチング電源装置では、4つの脚部のうち、一方の対角線上の2つの脚部の各内部に生ずる磁束がともに第1の方向を向くと共に、他方の対角線上の2つの脚部の各内部に生ずる磁束の向きがともに上記第1の方向とは逆の第2の方向を向くように、第1および第2の巻線が巻回されている。これにより、4つの脚部および2つの基体部の内部に、4つの脚部のうち互いに隣り合った2つの脚部と2つの基体部とをそれぞれ一方方向に通る磁路が、4つ形成される。したがって、U型コアの場合と比べ、磁路が分散されることにより磁芯における磁束密度が低下するため、コア損失が低減する。また、E型コアの場合と比べて放熱経路が拡大するため、磁芯自体の冷却と共に第1および第2の巻線の冷却がし易くなる。
本発明の第1のトランスでは、上記2つの第2の導電部材の各々において、一対の第2の巻線が互いに直列接続されるように巻回されていてもよく、あるいは、一対の第2の巻線が互いに並列接続されるように巻回されていてもよい。
本発明の第1のトランスでは、上記第1の導電部材において、第1の巻線が4つの脚部を1つずつ順に巻回しているようにしてもよく、あるいは、第1の巻線が、上記一方の対角線上の2つの脚部と上記他方の対角線上の2つの脚部とを、1つずつ順に巻回しているようにしてもよい。ただし、前者のように構成した場合、後者の場合と比べて線間容量が低減するため、高周波特性が向上する。
本発明の第1のトランスでは、上記4つの脚部において、少なくとも対向する側面同士が互いに平行となっているようにするのが好ましい。このように構成した場合、磁芯における磁束密度の集中がより効果的に緩和されるため、コア損失がより低減する。また、この場合において、4つの脚部において互いに対向する側面の反対側である外側面が、曲面となっているようにするのが更に好ましい。このように構成した場合、各脚部の周囲に対して第1および第2の巻線が巻回し易くなるため、電流経路が短縮されると共に、角部への電流分布の集中が緩和される。
本発明の第1のトランスでは、上記第1および第2の巻線が、第1および第2の導電部材の面内方向に沿って外部から取り出しが可能なように構成されているのが好ましい。このように構成した場合、これらの巻線に接続するための配線を、導電部材の面内方向から取り出せるため、このような配線を導電部材の面内に垂直な方向から取り出す場合と比べ、配線も含めた低背化が実現されると共に、配線の取り出し構造が簡易となる。
本発明の第1のトランスでは、上記4つの脚部を、基体部上の正方形状の面の四隅をなすように配置することが可能である。
本発明の第1のトランスでは、上記2つの基体部のうちの少なくとも一方に開口部が設けられているようにするのが好ましい。このように構成した場合、放熱面積が拡大することから放熱性がより向上すると共に、軽量化および部材コストの低減を図ることができる。また、この場合において、上記開口部を有する基体部と熱的に接続されたベース部と、この開口部に挿入可能な形状を有し、上記第1または第2の導電部材と熱的に接続された突起部とを有する放熱用部材を更に設けるようにするのがより好ましい。このように構成した場合、放熱面積が更に拡大することから、放熱性が更に向上する。
本発明の第2のトランスは、互いに対向する2つの基体部と、これらの2つの基体部の対向面内で互いに交差する2つの対角線上に一対ずつ配置され、2つの基体部同士を連結する4つの脚部と、を有する磁芯と、各脚部が個別に貫通する4つの貫通孔を有し、上記脚部を巻回する第1の巻線を構成する第1の導電部材と、各脚部が個別に貫通する4つの貫通孔を有し、上記脚部を巻回する第2の巻線を構成する2つの第2の導電部材とを備えたものである。これら2つの第2の導電部材は、上記第1の導電部材を挟むように配置されている。ここで、上記第1または第2の巻線を流れる電流によって、4つの脚部および2つの基体部の内部に、4つの脚部のうち互いに隣り合った2つの脚部と2つの基体部とをそれぞれ一方方向に通る磁路が4つ形成されるように、第1および第2の巻線が巻回されている。
本発明の第2のスイッチング電源装置は、入力端子対から入力される入力電圧に対して電圧変換を行うことにより出力電圧を生成し、出力端子対から出力するものであって、上記入力端子対側に配置されたスイッチング回路と、上記出力端子対側に配置された整流回路と、これらスイッチング回路と整流回路との間に配置された上記本発明の第2のトランスとを備えたものである。ここで、上記第1の巻線は上記スイッチング回路側に配置されており、上記第2の巻線は上記整流回路側に配置されている。
本発明の第2のトランスおよび第2のスイッチング電源装置では、第1または第2の巻線を流れる電流によって、4つの脚部および2つの基体部の内部に、4つの脚部のうち互いに隣り合った2つの脚部と2つの基体部とをそれぞれ一方方向に通る磁路が4つ形成されるように、第1および第2の巻線が巻回されている。これにより、U型コアの場合と比べ、磁路が分散されることにより磁芯における磁束密度が低下するため、コア損失が低減する。また、E型コアの場合と比べて放熱経路が拡大するため、磁芯自体の冷却と共に第1および第2の巻線の冷却がし易くなる。
本発明の第1のトランスおよび第1のスイッチング電源装置によれば、4つの脚部のうち、一方の対角線上の2つの脚部の各内部に生ずる磁束がともに第1の方向を向くと共に、他方の対角線上の2つの脚部の各内部に生ずる磁束の向きがともに上記第1の方向とは逆の第2の方向を向くように、第1および第2の巻線を巻回するようにしたので、U型コアの場合と比べ、磁芯における磁束密度を低下させてコア損失を低減することができるため、コア厚(基体部の厚み)を薄くして低背化を図ることができる。また、E型コアの場合と比べて放熱経路が拡大するため、磁芯自体の冷却と共に巻線の冷却がし易くなる。よって、信頼性を向上させつつコスト低減を図ることが可能となる。
本発明の第2のトランスおよび第2のスイッチング電源装置によれば、第1または第2の巻線を流れる電流によって、4つの脚部および2つの基体部の内部に、4つの脚部のうち互いに隣り合った2つの脚部と2つの基体部とをそれぞれ一方方向に通る磁路が4つ形成されるように、第1および第2の巻線を巻回するようにしたので、U型コアの場合と比べ、磁芯における磁束密度を低下させてコア損失を低減することができるため、コア厚(基体部の厚み)を薄くして低背化を図ることができる。また、E型コアの場合と比べて放熱経路が拡大するため、磁芯自体の冷却と共に巻線の冷却がし易くなる。よって、信頼性を向上させつつコスト低減を図ることが可能となる。
本発明の一実施の形態に係るスイッチング電源装置の構成を表す回路図である。 図1に示したトランスにおける主要部の外観構成を表す斜視図である。 図2に示したトランスの外観構成を表す分解斜視図である。 図3に示したトランスにおいて形成される還流磁路の例を表す模式図である。 図1に示したスイッチング電源装置の基本動作を説明するための回路図である。 図1に示したスイッチング電源装置の基本動作を説明するための回路図である。 比較例1に係るトランスにおける主要部の外観構成を模式的に表す分解斜視図である。 比較例2に係るトランスにおける主要部の外観構成を模式的に表す分解斜視図である。 図3に示したトランスの作用について説明するための平面模式図である。 本発明の変形例1に係るトランスにおける主要部の外観構成を表す分解斜視図である。 本発明の変形例2に係るスイッチング電源装置の構成を表す回路図である。 図11に示したトランスにおける主要部の外観構成を表す分解斜視図である。 図11に示したスイッチング電源装置の基本動作を説明するための回路図である。 図11に示したスイッチング電源装置の基本動作を説明するための回路図である。 本発明の変形例3に係るスイッチング電源装置の構成を表す回路図である。 図15に示したトランスにおける主要部の外観構成を表す分解斜視図である。 本発明の変形例4に係るスイッチング電源装置の構成を表す回路図である。 図17に示したトランスにおける主要部の外観構成を表す分解斜視図である。 本発明の変形例5に係るトランスにおける主要部の外観構成を表す斜視図である。 図19に示したトランスの外観構成を表す分解斜視図である。 本発明の他の変形例に係るトランスにおける上部コアおよび下部コアの外観構成を表す平面図である。 本発明の他の変形例に係るトランスにおける上部コアおよび下部コアの外観構成を表す平面図である。 本発明の他の変形例に係るインバータ回路の構成を表す回路図である。 本発明の他の変形例に係るトランスおよび整流回路の構成を表す分解斜視図および回路図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[実施の形態]
(スイッチング電源装置の全体構成例)
図1は、本発明の一実施の形態に係るスイッチング電源装置の回路構成を表すものである。このスイッチング電源装置は、高圧バッテリ10から供給される高圧の直流入力電圧Vinをより低い直流出力電圧Voutに変換し、図示しない低圧バッテリに供給して負荷Lを駆動するDC−DCコンバータとして機能するものである。
このスイッチング電源装置は、1次側高圧ラインL1Hと1次側低圧ラインL1Lとの間に設けられた入力平滑コンデンサ2と、1次側高圧ラインL1Hと1次側低圧ラインL1Lとの間に設けられたインバータ回路1と、1次側巻線41(41A〜41D)および2次側巻線42A〜42Dを有するトランス4とを備えている。1次側高圧ラインL1Hの入力端子T1と1次側低圧ラインL1Lの入力端子T2との間には、高圧バッテリ10から出力される直流入力電圧Vinが印加されるようになっている。このスイッチング電源装置はまた、トランス4の2次側に設けられた整流回路5と、この整流回路5に接続された平滑回路6とを備えている。
入力平滑コンデンサ2は、入力端子T1,T2から入力された直流入力電圧Vinを平滑化するためのものである。
インバータ回路1は、4つのスイッチング素子11〜14から構成されたフルブリッジ型の回路構成となっている。具体的には、スイッチング素子11,12の一端同士が互いに接続されると共にスイッチング素子13,14の一端同士が互いに接続され、これらの一端同士は、トランス4の1次側巻線41A〜41Dを介して互いに接続されている。また、スイッチング素子11,13の他端同士が互いに接続されると共にスイッチング素子12,14の他端同士が互いに接続され、これらの他端同士は、それぞれ入力端子T1,T2に接続されている。インバータ回路1はこのような構成により、図示しない駆動回路から供給される駆動信号に応じて、入力端子T1,T2間に印加される直流入力電圧Vinを交流電圧に変換し出力するようになっている。
なお、これらスイッチング素子11〜14としては、例えば電界効果型トランジスタ(MOS−FET;Metal Oxide Semiconductor-Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などのスイッチ素子が用いられる。
トランス4は、後述する互いに対向する上部コアUCおよび下部コアDCから構成される磁芯40と、4つの1次側巻線41A〜41Dと、4つの2次側巻線42A〜42Dとを有している。このうち、1次側巻線41A〜41Dは、互いに直列接続されている。具体的には、1次側巻線41Aでは、一端がスイッチング素子13,14の一端同士に接続され、他端が1次側巻線41Bの一端に接続されている。そして、1次側巻線41Bの他端は1次側巻線41Cの一端に接続され、1次側巻線41Cの他端は1次側巻線41Dの一端に接続され、1次側巻線41Dの他端はスイッチング素子11,12の一端同士に接続されている。また、トランス4の2次側では、2次側巻線42A,42Cが互いに直列接続されると共に、2次側巻線42C,42Dが互いに直列接続されている。具体的には、2次側巻線42Aでは、一端が後述する整流ダイオード51のカソードに接続され、他端が2次側巻線42Cの一端に接続されている。また、2次側巻線42Bでは、一端が後述する整流ダイオード52のカソードに接続され、他端が2次側巻線42Dの一端に接続されている。そして、2次側巻線42C,42Dの他端同士が接続点(センタタップ)P1で互いに接続され、このセンタタップP1からの配線が出力ラインLOに導かれている。このトランス4は、インバータ回路1によって生成された入力交流電圧(トランス4に入力される交流電圧)を変圧し、一対の2次側巻線42A,42Bと、一対の2次側巻線42B,42Bとの各端部(センタタップP1とは反対側の端部)から、互いに180度位相が異なる交流電圧を出力するようになっている。この場合の変圧の度合いは、1次側巻線41A〜41Dと2次側巻線42A〜42Dとの巻数比によって定まる。なお、この整流回路5および上記したトランス4の詳細構成については、後述する。
整流回路5は、一対の整流ダイオード51,52からなる単相全波整流型のものである。整流ダイオード51のカソードは2次側巻線42Aの一端に接続され、整流ダイオード52のカソードは2次側巻線42Bの一端に接続されている。また、これら整流ダイオード51,52のアノード同士は互いに接続点P2において接続され、接地ラインLGに導かれている。つまり、この整流回路5はセンタタップ型のアノードコモン接続の構成となっており、トランス4からの出力交流電圧の各半波期間を、それぞれ整流ダイオード51,52によって個別に整流している。
平滑回路6は、チョークコイル61と出力平滑コンデンサ62とを含んで構成されている。チョークコイル61は出力ラインLOに挿入配置されており、一端がセンタタップP1に接続され、他端が出力ラインLOの出力端子T3に接続されている。出力平滑コンデンサ62は、出力ラインLOと接地ラインLGとの間に接続されている。また、接地ラインLGの端部には、出力端子T4が設けられている。このような構成により平滑回路6では、整流回路5で整流された電圧を平滑化して直流出力電圧Voutを生成し、これを出力端子T3,T4から低圧バッテリ(図示せず)に出力して給電するようになっている。
(トランス4の詳細構成)
次に、図2〜図4を参照して、本発明の主な特徴的部分であるトランス4の詳細構成について説明する。ここで、図2は、トランス4における主要部の外観構成を斜視図で表したものであり、図3は、このトランス4の外観構成を分解斜視図で表したものである。また、図4は、トランス4において形成される還流磁路の例を模式的に表したものである。
図2および図3に示したように、トランス4は、互いに対向する上部コアUCおよび下部コアDCからなるコア材(磁芯40)に対して、1次側巻線41A〜41Dを構成するプリントコイル410と、2次側巻線42A〜42Dを構成する2枚の板金421,422とが、それぞれ、以下説明する4つの脚部の延在方向(垂直方向)に垂直な面内(水平面内)に巻回された構造となっている。上部コアUCは、ベースコアUCbと、このベースコアUCbから上記垂直方向(貫通方向)に延びた4本の脚部分である第1脚部UC1、第2脚部UC2、第3脚部UC3および第4脚部UC4とから構成されている。また、下部コアDCは、ベースコアDCbと、このベースコアDCbから上記垂直方向(貫通方向)に延びた4本の脚部分である第1脚部DC1、第2脚部DC2、第3脚部DC3および第4脚部DC4とから構成されている。これらの第1脚部UC1,DC1、第2脚部UC2,DC2、第3脚部UC3,DC3および第4脚部UC4,DC4は、ベースコアUCb,DCbの対向面内で互いに交差する2直線(2つの対角線)上に、一対ずつ離間して配置されている。そして、これらの4つの脚部UC1〜UC4,DC1〜DC4は、互いに対向する2つのベースコアUCb,DCb同士を磁気的に連結するようになっている。具体的には、ここでは、第1脚部UC1,DC1、第2脚部UC2,DC2、第3脚部UC3,DC3および第4脚部UC4,DC4は、ベースコアUCb,DCb上の正方形状の面の四隅をなすように配置されている。すなわち、これら4つの脚部は、矩形状(正方形状)のベースコアUCb,DCbの四隅に配置されている。そして、第1脚部UC1,DC1と第3脚部UC3,DC3とが、互いに一方の対角線上の両端に配置されて脚部対(第1の脚部対)を構成すると共に、第2脚部UC2,DC2と第4脚部UC4,DC4とが、互いに他方の対角線上の両端に配置されて脚部対(第2の脚部対)を構成している。なお、上部コアUCおよび下部コアDCはそれぞれ、例えばフェライトなどの磁性材料により構成され、以下説明するプリントコイル410および板金421,422はそれぞれ、例えば銅やアルミニウムなどの導電性材料により構成されている。
プリントコイル410には、各脚部UC1〜UC4,DC1〜DC4が個別に貫通する4つの貫通孔410A〜410Dが設けられている。貫通孔410Aには第1脚部UC1,DC1が貫通し、貫通孔410Bには第2脚部UC2,DC2が貫通し、貫通孔410Cには第3脚部UC3,DC3が貫通し、貫通孔410Dには第4脚部UC4,DC4が貫通している。また、このプリントコイル410では、接続ラインL21側から接続ラインL22側へ向けて、第1脚部UC1,DC1を巻回する1次側巻線41A、第2脚部UC2,DC2を巻回する1次側巻線41B、第3脚部UC3,DC3を巻回する1次側巻線41Cおよび第4脚部UC4,DC4を巻回する1次側巻線41Dが、この順に直列接続されている。言い換えると、1次側巻線41A〜41Dが、これらの4つの脚部を1つずつ順に巻回している。
2枚の板金421,422は、プリントコイル410を上下方向から挟み込むように配置されている。板金421には、各脚部UC1〜UC4,DC1〜DC4が個別に貫通する4つの貫通孔421A〜421Dが設けられている。同様に、板金422にも、各脚部UC1〜UC4,DC1〜DC4が個別に貫通する4つの貫通孔422A〜422Dが設けられている。貫通孔421A,422Aには第1脚部UC1,DC1が貫通し、貫通孔421B,422Bには第2脚部UC2,DC2が貫通し、貫通孔421C,422Cには第3脚部UC3,DC3が貫通し、貫通孔421D,422Dには第4脚部UC4,DC4が貫通している。これら2枚の板金421,422では、一対の第2の巻線が互いに直列接続されるように巻回されている。具体的には、板金421では、ダイオード51のカソード側から出力ラインLO上の接続点P1側へ向けて、第1脚部UC1,DC1を巻回する2次側巻線42Aと、第3脚部UC3,DC3を巻回する2次側巻線42Cとが、この順に直列接続されている。また、板金422では、ダイオード52のカソード側から出力ラインLO上の接続点P1側へ向けて、第2脚部UC2,DC2を巻回する2次側巻線42Bと、第4脚部UC4,DC4を巻回する2次側巻線42Dとが、この順に直列接続されている。
なお、ここでは、1次側巻線41A〜41Dおよび2次側巻線42A〜42Dがそれぞれ、配線(接続ラインL21,L22、出力ラインLOまたは接地ラインLG)を介して、プリントコイル410および板金421,422の面内方向に沿って外部から取り出しが可能なように構成されている。
このような構成によりトランス4では、例えば図3および図4中の矢印で示したように、1次側巻線41A〜41Dまたは2次側巻線42A〜42Dを流れる電流(後述する電流Ia1,Ib1,Ia2,Ib2)によって、4つの脚部UC1〜UC4,DC1〜DC4および2つのベースコアUCb,DCbの内部に磁路(還流磁路)が形成されるようになっている。これにより、4つの脚部UC1〜UC4,DC1〜DC4内の貫通方向に、磁束が形成される。なお、図3中の貫通孔410A〜410D内に示した磁束の向きを表す矢印は、実線のものが、電流Ia1,Ia2が流れるときに形成されるものに、破線のものが、電流Ib1,Ib2が流れるときに形成されるものにそれぞれ対応している。また、図4(A)は、電流Ia1,Ia2が流れるときに形成される還流磁路を、図4(B)は、電流Ib1,Ib2が流れるときに形成される還流磁路を、それぞれ表している。そして、このような4つの脚部UC1〜UC4,DC1〜DC4内に形成される磁束の向きが、第1脚部UC1,DC1および第3脚部UC3,DC3からなる第1の脚部対内で互いに同一方向であると共に、第2脚部UC2,DC2および第4脚部UC4,DC4からなる第2の脚部対内で互いに同一方向となっている。また、これら第1の脚部対と第2の脚部対との間で、磁束の向きが互いに逆方向となっている。言い換えると、第1脚部UC1,DC1および第3脚部UC3,DC3の各内部に生ずる磁束がともに第1の方向を向くと共に、第2脚部UC2,DC2および第4脚部UC4,DC4の各内部に生ずる磁束がともに上記第1の方向とは逆の第2の方向を向くようになっている。さらに、例えば図4に示したように、第1脚部UC1,DC1および第2脚部UC2,DC2同士内を互いに貫通する環状磁路B12a,B12bと、第2脚部UC2,DC2および第3脚部UC3,DC3同士内を互いに貫通する環状磁路B23a,B23bと、第3脚部UC3,DC3および第4脚部UC4,DC4同士内を互いに貫通する環状磁路B34a,B34bと、第4脚部UC4,DC4および第1脚部UC1,DC1同士内を互いに貫通する環状磁路B41a,B41bと、からなる4つの環状磁路が形成されている。すなわち、第1脚部UC1,DC1では、環状磁路B12a,B12bと環状磁路B41a,B41bとが共有化され、第2脚部UC2,DC2では、環状磁路B12a,B12bと環状磁路B23a,B23bとが共有化され、第3脚部UC3,DC3では、環状磁路B23a,B23bと環状磁路B34a,B34bとが共有化され、第4脚部UC4,DC4では、環状磁路B34a,B34bと環状磁路B41a,B41bとが共有化されている。言い換えると、4つの脚部UC1〜UC4,DC1〜DC4および2つのベースコアUCb,DCbの内部に、4つの脚部UC1〜UC4,DC1〜DC4のうち互いに隣り合った2つの脚部と2つのベースコアUCb,DCbとをそれぞれ一方方向に通る磁路が4つ形成されている。そして、詳細は後述するが、これら4つの環状磁路の形成領域が、ベースコアUCb,DCb上において4つの脚部間を周回するようになっている。
ここで、入力端子T1,T2が本発明における「入力端子対」の一具体例に対応し、出力端子T3,T4が本発明における「出力端子対」の一具体例に対応する。また、1次側巻線41(41A〜41D)が本発明における「第1の巻線」の一具体例に対応し、2次側巻線42A〜42Dが本発明における「第2の巻線」の一具体例に対応する。また、インバータ回路1が、本発明における「スイッチング回路」の一具体例に対応する。また、プリントコイル410が本発明における「第1の導電部材」の一具体例に対応し、板金421,422が本発明における「第2の導電部材」の一具体例に対応する。また、ベースコアUCb,DCbが本発明における「2つの基体部」の一具体例に対応し、第1脚部UC1,DC1、第2脚部UC2,DC2、第3脚部UDC3,DC3および第4脚部UC4,DC4が、本発明における「4つの脚部」の一具体例に対応する。
次に、本実施の形態のスイッチング電源装置の作用および効果について説明する。
(スイッチング電源装置の基本動作例)
最初に、図5および図6を参照して、スイッチング電源装置の基本動作について説明する。
このスイッチング電源装置では、インバータ回路1において、入力端子T1,T2から供給される直流入力電圧Vinがスイッチングされて交流電圧が生成され、この交流電圧がトランス4の1次側巻線41A〜41Dへ供給される。そしてトランス4では交流電圧が変圧され、2次側巻線42A〜42Dから、変圧された交流電圧が出力される。
整流回路5では、トランス4から出力された交流電圧が、整流ダイオード51,52によって整流される。これにより、センタタップP1と整流ダイオード51,52の接続点P2との間に、整流出力が発生する。
平滑回路6では、この整流回路5において発生する整流出力が、チョークコイル61と出力平滑コンデンサ62とによって平滑化され、出力端子T3,T4から直流出力電圧Voutとして出力される。そしてこの直流出力電圧Voutは、図示しない低圧バッテリに給電されてその充電に供されると共に、負荷Lが駆動される。
また、このスイッチング電源装置では、インバータ回路1において、スイッチング素子11,14がオン状態になる期間と、スイッチング素子12,13がオン状態になる期間とが、交互に繰り返される。したがって、このスイッチング電源装置の動作をより詳細に説明すると、以下のようになる。
まず、図5に示したように、インバータ回路1のスイッチング素子11,14がそれぞれオン状態になると、スイッチング素子11から1次側巻線41D〜41Aを介してスイッチング素子14の方向に、図示したような1次側ループ電流Ia1が流れる。すると、トランス4の2次側巻線42A〜42Dにそれぞれ現れる電圧は、整流ダイオード52に対して逆方向となる一方、整流ダイオード51に対して順方向となる。このため、図示したように、整流ダイオード51から2次側巻線42A,42C、チョークコイル61および出力平滑コンデンサ62を順に通る2次側ループ電流Ia2が流れる。そしてこの2次側ループ電流Ia2により、直流出力電圧Voutが図示しない低圧バッテリに給電されると共に、負荷Lが駆動される。
一方、図6に示したように、インバータ回路1のスイッチング素子11,14がそれぞれオフ状態になると共に、インバータ回路1のスイッチング素子12,13がそれぞれオン状態になると、スイッチング素子13から1次側巻線41A〜41Dを介してスイッチング素子12の方向に、図示したような1次側ループ電流Ib1が流れる。すると、トランス4の2次側巻線42A〜42Dにそれぞれ現れる電圧は、整流ダイオード51に対して逆方向となる一方、整流ダイオード52に対して順方向となる。このため、整流ダイオード52から2次側巻線42B,42D、チョークコイル61および出力平滑コンデンサ62を順に通る2次側ループ電流Ib2が流れる。そしてこの2次側ループ電流Ib2により、直流出力電圧Voutが図示しない低圧バッテリに給電されると共に、負荷Lが駆動される。
(トランス4の作用)
次に、図2〜図4に加えて図7〜図9を参照して、本実施の形態のスイッチング電源装置における特徴的部分の作用について、比較例と比較しつつ詳細に説明する。ここで、図7は、比較例1に係るトランス400Aにおける主要部の外観構成を模式的に分解斜視図で表したものである。また、図8は、比較例2に係るトランス400Bにおける主要部の外観構成を模式的に分解斜視図で表したものである。
まず、図7に示した比較例1に係るトランス400Aは、磁芯を構成する上部コアUC100および下部コアDC100がそれぞれ、ベースコアUCb,DCbと、1つの中脚部UCc,DCcと、2つの外脚部UC1〜UC2,DC1〜DC2とを有するE型コア(EEコア)となっている。そして、中脚部UCc,DCcの周囲(外脚部UC1,DC1と外脚部UC2,DC2との間)を、1次側巻線P101および2次側巻線P102A,P102Bが巻回する構造となっている。
一方、図8に示した比較例2に係るトランス400Bは、磁芯を構成する上部コアUC200および下部コアDC200がそれぞれ、ベースコアUCb,DCbと、2つの脚部UC1,UC2とを有するU型コア(UIコア)となっている。また、プリントコイル401には2つの貫通孔401A,401Bが設けられており、1次側巻線を構成している。また、2つの板金402−1,402−2にはそれぞれ、2つの貫通孔402−1A〜402−1B,402−2A,402−2Bが設けられており、2次側巻線を構成している。なお、これらの板金402−1,402−2間には、整流回路を構成する整流ダイオード501,502が接続されている。
ここで、比較例2のようなU型コアを磁芯として用いたトランス400Bでは、比較例1のようなE型コアを用いたトランス400Aと比べ、2次側巻線の放熱経路を拡大することができるため、巻線の温度を低減することができる。よって、複数のインバータ回路等を並列運転させることなく、スイッチング電源装置全体として大電流を扱うことが可能となる。
ところが、このようなU型コアを用いた場合、E型コアを用いた場合に比べ、上部コアおよび下部コアの厚みが大きくなってしまい、コア部分の低背化を図ることが難しかった。これは、以下の理由によるものである。すなわち、まず、コアの幅および断面積が、E型コアとU型コアとで等しい条件において、E型コアを用いた場合は、中央脚の断面積を1とすると、磁路が上部コアで2つに分流するため、上部コアにおける断面積は1/2となる。一方、U型コアを用いた場合、磁路が単一であることから、両脚部と上部コアとでは、断面積が同一となるためである。また、U型コアでは内のりの部分に磁束が集中し易いことから、コアの幅をE型コアと等しくした場合、磁束密度を下げるためにはコア厚を更に大きくする必要があるからである。
また、U型コアでは、前述したように2つの脚部UC1,UC2の間隔を広く取る必要があるため、ヒートシンクとしてのベースプレート(ベースコアDCb)方向に放熱経路が限られる場合、上部コアUC200の中央部から冷媒までの放熱経路における熱抵抗が高くなってしまう。このため、上部コアUC200の中央部(ベースコアUCb)は高温になり易い。ここで、コア部分が高温になると、飽和磁束密度が小さくなって磁気飽和に至り、スイッチング素子の破壊に至ることや、また、材料の劣化が促進されてしまい、特に絶縁トランスでは絶縁材料の劣化は絶縁破壊に至るため、製品寿命や製品安全性に関わる。従って、コアロスを下げると共に熱抵抗を下げるためには、コアサイズを更に大きくして、磁束密度および熱抵抗を低減する必要がある。これは、装置の大型化やコストの増加につながってしまう。
また、コアロスには温度依存性があり、常温からある温度まではコアロスは減少するが、ある温度を超えるとコアロスは増加に転ずる。このある温度におけるコアロス最低点を超えてまで使用する場合、温度が上がるほどコアロスは増加するため、放熱(冷却)と釣り合わないと熱暴走してしまう。
さらに、例えばフェライトコアを用いた場合では、フェライトは銅やアルミに比べ熱伝導率が低いため、フェライトコア内部で発生したコアロスによる熱を外部へ放熱することが難しい。
このようにして、比較例1,2に係る従来のE型コアやU型コアを用いたトランス400A,400Bでは、低背化(小型化)および放熱経路の拡大を両立化させるのが困難であるため、信頼性を向上させつつコスト低減を図るのも困難である。
そこで、本実施の形態のトランス4では、図3および図4に示したように、4つの脚部UC1〜UC4,DC1〜DC4内に形成される磁束の向きが、第1脚部UC1,DC1および第3脚部UC3,DC3からなる第1の脚部対内で互いに同一方向であると共に、第2脚部UC2,DC2および第4脚部UC4,DC4からなる第2の脚部対内で互いに同一方向となっている。また、これら第1の脚部対と第2の脚部対との間で、磁束の向きが互いに逆方向となっている。言い換えると、第1脚部UC1,DC1および第3脚部UC3,DC3の各内部に生ずる磁束がともに第1の方向を向くと共に、第2脚部UC2,DC2および第4脚部UC4,DC4の各内部に生ずる磁束がともに上記第1の方向とは逆の第2の方向を向いている。
そして、このような磁束の向きとなるように、1次側巻線41A〜41Dおよび2次側巻線42A〜42Dが巻回されていることにより、例えば図4および図9(B)に示したように、第1脚部UC1,DC1および第2脚部UC2,DC2同士内を互いに貫通する環状磁路B12a,B12bと、第2脚部UC2,DC2および第3脚部UC3,DC3同士内を互いに貫通する環状磁路B23a,B23bと、第3脚部UC3,DC3および第4脚部UC4,DC4同士内を互いに貫通する環状磁路B34a,B34bと、第4脚部UC4,DC4および第1脚部UC1,DC1同士内を互いに貫通する環状磁路B41a,B41bと、からなる4つの環状磁路が形成される。そして、これら4つの環状磁路B12a,B12b、B23a,B23b、B34a,B34bおよびB41a,B41bの形成領域が、ベースコアUCb,DCb上において4つの脚部UC1〜UC4,DC1〜DC4間を周回するようになる。すなわち、第1脚部UC1,DC1では、環状磁路B12a,B12bと環状磁路B41a,B41bとが共有化され、第2脚部UC2,DC2では、環状磁路B12a,B12bと環状磁路B23a,B23bとが共有化され、第3脚部UC3,DC3では、環状磁路B23a,B23bと環状磁路B34a,B34bとが共有化され、第4脚部UC4,DC4では、環状磁路B34a,B34bと環状磁路B41a,B41bとが共有化されている。言い換えると、4つの脚部UC1〜UC4,DC1〜DC4および2つのベースコアUCb,DCbの内部に、4つの脚部UC1〜UC4,DC1〜DC4のうち互いに隣り合った2つの脚部と2つのベースコアUCb,DCbとをそれぞれ一方方向に通る磁路が4つ形成されている。
したがって、例えば図9(A)(比較例)に示したように、第1脚部UC1,DC1および第4脚部UC4,DC4同士内を互いに貫通する環状磁路B41a,B41bと、第2脚部UC2,DC2および第3脚部UC3,DC3同士内を互いに貫通する環状磁路B23a,B23bと、からなる2つの環状磁路のみが形成されるように磁束の向きが設定されている場合(比較例2のようなU型コアが2つ設けられた場合に相当する)と比べ、磁芯40における磁束が分散されることから、磁束密度を低下させることができ、コア損失を低減させることができる。また、比較例1のようなE型コアの場合と比べて放熱経路が拡大するため、磁芯40、1次側巻線41A〜41Dおよび2次側巻線42A〜42Dの冷却がし易くなる。
以上のように本実施の形態では、4つの脚部UC1〜UC4,DC1〜DC4内の貫通方向に形成される磁束の向きが、第1脚部UC1,DC1および第3脚部UC3,DC3からなる第1の脚部対内で互いに同一方向であると共に、第2脚部UC2,DC2および第4脚部UC4,DC4からなる第2の脚部対内で互いに同一方向であり、かつ、これら第1の脚部対と第2の脚部対との間で互いに逆方向となるように、1次側巻線41A〜41Dおよび2次側巻線42A〜42Dを巻回するようにしたので、上記した4つの環状磁路B12a,B12b、B23a,B23b、B34a,B34bおよびB41a,B41が形成されると共に、これら4つの環状磁路の形成領域が、ベースコアUCb,DCb上において4つの脚部UC1〜UC4,DC1〜DC4間を周回するようになる。言い換えると、本実施の形態では、第1脚部UC1,DC1および第3脚部UC3,DC3の各内部に生ずる磁束がともに第1の方向を向くと共に、第2脚部UC2,DC2および第4脚部UC4,DC4の各内部に生ずる磁束がともに上記第1の方向とは逆の第2の方向を向くように、1次側巻線41A〜41Dおよび2次側巻線42A〜42Dを巻回するようにしたので、4つの脚部UC1〜UC4,DC1〜DC4および2つのベースコアUCb,DCbの内部に、4つの脚部UC1〜UC4,DC1〜DC4のうち互いに隣り合った2つの脚部と2つのベースコアUCb,DCbとをそれぞれ一方方向に通る磁路が、4つ形成されるようになる。これにより、U型コアの場合と比べ、磁芯40における磁束密度を低下させてコア損失を低減することができるため、コア厚(基体部の厚み)を薄くして低背化を図ることができる。また、E型コアの場合と比べて放熱経路が拡大するため、磁芯40、1次側巻線41A〜41Dおよび2次側巻線42A〜42Dの冷却がし易くなる。よって、信頼性を向上させつつコスト低減を図ることが可能となる。
また、これにより、複数のインバータ回路1やトランス4等を並列運転させることなく、スイッチング電源装置全体として大電流を扱うことが可能となる。よって、部品点数を減少させることができ、この点からもコストを低減することが可能となる。
また、プリントコイル410において、1次側巻線41A〜41Dが、4つの脚部UC1〜UC4,DC1〜DC4を1つずつ順に巻回しているようにしたので、後述する変形例1の場合と比べて線間容量を低減することができ、高周波特性を向上させることが可能となる。
さらに、1次側巻線41A〜41Dおよび2次側巻線42A〜42Dがそれぞれ、配線(接続ラインL21,L22、出力ラインLOまたは接地ラインLG)を介して、プリントコイル410および板金421,422の面内方向に沿って外部から取り出しが可能なように構成したので、このような配線をプリントコイル410および板金421,422の面内に垂直な方向から取り出す場合と比べ、配線も含めた低背化を実現することができると共に、配線の取り出し構造が簡易となる。
[変形例]
次に、本発明の変形例をいくつか挙げて説明する。なお、上記実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
(変形例1)
図10は、本発明の変形例1に係るトランス4Aにおける主要部の外観構成を分解斜視図で表したものである。このトランス4Aは、上記実施の形態で説明したトランス4において、プリントコイル410の代わりにプリントコイル411を設けるようにしたものである。
プリントコイル411では、1次側巻線41A〜41Dが、第1脚部UC1,DC1および第3脚部UC3,DC3からなる脚部対と、第2脚部UC2,DC2および第4脚部UC4,DC4からなる脚部対とを、1つずつ順に巻回している。
本変形例においても、上記実施の形態と同様の作用により、同様の効果を得ることができる。すなわち、信頼性を向上させつつコスト低減を図ることが可能となる。
(変形例2)
図11は、本発明の変形例2に係るスイッチング電源装置の回路構成を表すものである。本変形例のスイッチング電源装置は、上記実施の形態のスイッチング電源装置において、トランス4および整流回路5の代わりに、トランス4Bおよび整流回路5Bを設けるようにしたものである。
トランス4Bは、トランス4と同様に、磁芯40と、4つの1次側巻線41A〜41Dと、4つの2次側巻線42A〜42Dとを有している。ただし、このトランス4Bでは、2次側巻線42A〜42D間の接続態様が、トランス4とは異なっている。また、整流回路5Bは、整流回路5とは異なり、4つの整流ダイオード51〜54を有するセンタタップ型のアノードコモン接続の構成となっている。
これらのトランス4Bおよび整流回路5Bでは、2次側巻線42Aの一端が整流ダイオード54のカソードに接続され、他端が接続点(センタタップ)P3に接続されている。2次側巻線42Bの一端は整流ダイオード52のカソードに接続され、他端はセンタタップP3に接続されている。2次側巻線42Cの一端は整流ダイオード53のカソードに接続され、他端はセンタタップP3に接続されている。2次側巻線42Dの一端は整流ダイオード51のカソードに接続され、他端はセンタタップP3に接続されている。また、整流ダイオード51〜54のアノード同士は接続点P4において互いに接続され、接地ラインLGへと導かれている。また、センタタップP3は、出力ラインLOを介して、平滑回路6内のチョークコイル61の一端に接続されている。
次に、図12は、本変形例のトランス4Bにおける主要部の外観構成を分解斜視図で表したものである。このトランス4Aは、上記実施の形態で説明したトランス4において、板金421の代わりに板金423を、板金422の代わりに板金424を、それぞれ設けた構造となっている。
これら2枚の板金423,424では、一対の第2の巻線が互いに並列接続されるように巻回されている。具体的には、板金423では、ダイオード51のカソード側から出力ラインLO上の接続点P3側へ向けて、第4脚部UC4,DC4を巻回する2次側巻線42Dと、ダイオード52のカソード側から出力ラインLO上の接続点P3側へ向けて、第2脚部UC2,DC2を巻回する2次側巻線42Bとが、互いに並列接続されている。また、板金424では、ダイオード53のカソード側から出力ラインLO上の接続点P3側へ向けて、第3脚部UC3,DC3を巻回する2次側巻線42Cと、ダイオード54のカソード側から出力ラインLO上の接続点P3側へ向けて、第1脚部UC1,DC1を巻回する2次側巻線42Aとが、互いに並列接続されている。
本変形例のスイッチング電源装置では、上記実施の形態と同様に、インバータ回路1において、スイッチング素子11,14がオン状態になる期間と、スイッチング素子12,13がオン状態になる期間とが、交互に繰り返される。したがって、このスイッチング電源装置の動作をより詳細に説明すると、以下のようになる。
まず、図13に示したように、インバータ回路1のスイッチング素子11,14がそれぞれオン状態になると、上記実施の形態と同様に、スイッチング素子11から1次側巻線41D〜41Aを介してスイッチング素子14の方向に、1次側ループ電流Ia1が流れる。すると、トランス4Bの2次側巻線42A〜42Dにそれぞれ現れる電圧は、整流ダイオード51,54に対して逆方向となる一方、整流ダイオード52,53に対して順方向となる。このため、図示したように、整流ダイオード52から2次側巻線42B、チョークコイル61および出力平滑コンデンサ62を順に通る2次側ループ電流Ia31が流れる。また、これと共に、図示したように、整流ダイオード53から2次側巻線42C、チョークコイル61および出力平滑コンデンサ62を順に通る2次側ループ電流Ia32が流れる。そして、これらの2次側ループ電流Ia31,Ia32により、直流出力電圧Voutが図示しない低圧バッテリに給電されると共に、負荷Lが駆動される。
一方、図14示したように、インバータ回路1のスイッチング素子11,14がそれぞれオフ状態になると共に、インバータ回路1のスイッチング素子12,13がそれぞれオン状態になると、上記実施の形態と同様に、スイッチング素子13から1次側巻線41A〜41Dを介してスイッチング素子12の方向に、1次側ループ電流Ib1が流れる。すると、トランス4Bの2次側巻線42A〜42Dにそれぞれ現れる電圧は、整流ダイオード52,53に対して逆方向となる一方、整流ダイオード51,54に対して順方向となる。このため、整流ダイオード54から2次側巻線42A、チョークコイル61および出力平滑コンデンサ62を順に通る2次側ループ電流Ib31が流れる。また、これと共に、図示したように、整流ダイオード51から2次側巻線42D、チョークコイル61および出力平滑コンデンサ62を順に通る2次側ループ電流Ib32が流れる。そして、これらの2次側ループ電流Ib31,Ib32により、直流出力電圧Voutが図示しない低圧バッテリに給電されると共に、負荷Lが駆動される。
ここで、本変形例のスイッチング電源装置においても、上記実施の形態と同様の作用により、同様の効果を得ることができる。すなわち、信頼性を向上させつつコスト低減を図ることが可能となる。
(変形例3,4)
なお、このような変形例2に係るトランス4Bおよび整流回路5Bにおいて、2次側巻線42A〜42Dを構成する2つの板金423,424のうち、一方の板金を設けないようにしてもよい。
すなわち、例えば図15および図16に示した変形例3に係るトランス4Cおよび整流回路5Cのように、板金423,424のうちの板金424を設けず、板金423のみを設けるようにしてもよい。これにより、トランス4Cの2次側巻線は、2次側巻線42B,42Dのみが設けられた構造となり、整流回路5Cでは、2つの整流ダイオード51,52のみが設けられた構造となる。
また、逆に図17および図18に示した変形例4に係るトランス4Dおよび整流回路5Dのように、板金423,424のうちの板金423を設けず、板金424のみを設けるようにしてもよい。これにより、トランス4Dの2次側巻線は、2次側巻線42A,42Cのみが設けられた構造となり、整流回路5Dでは、2つの整流ダイオード53,54のみが設けられた構造となる。
このような構成からなる変形例3,4に係るスイッチング電源装置においても、上記実施の形態と同様の作用により、同様の効果を得ることができる。すなわち、信頼性を向上させつつコスト低減を図ることが可能となる。
また、2次側巻線42A〜42Dを構成する2つの板金423,424のうち、一方の板金を設けないようにしたので、1次巻線41A〜41Dを有するプリントコイル410の表面も露出させることができるため、上記変形例2の場合と比べてプリントコイル410からも効果的に放熱することができ、放熱性を更に高めることが可能となる。
(変形例5)
図19は、本発明の変形例5に係るトランス4Eにおける主要部の外観構成を斜視図で表したものであり、図20は、このトランス4Eにおける主要部の外観構成を分解斜視図で表したものである。本変形例のトランス4Eは、上記実施の形態で説明したトランス4において、上部コアUCおよび下部コアDCからなる磁芯40の代わりに、以下説明する上部コアUCeおよび下部コアDCeからなる磁芯40Eを用いると共に、以下説明するヒートシンク43および絶縁放熱シート44を更に設けるようにしたものである。
上部コアUDeおよび下部コアDCeにはそれぞれ、4つの脚部UC1〜UC4,DC1〜DC4に囲まれた中央部(中心部)付近に、矩形状(正方形状)の開口部UC0,DC0が設けられている。
ヒートシンク43は、下部コアDCeの下方に配置されており、例えばアルミニウム(Al)等の熱伝導性の高い金属材料により構成された放熱用部材である。絶縁放熱シート44は、このヒートシンク43と下部コアDCeとの間に配置されており、例えばシリコーン系等の樹脂材料により構成されている。ヒートシンク43は、矩形状(正方形状)のベース部(基体部)430と、複数の突起部431A,431B,431C,431D,432とを有している。なお、ベース部430の形状はこれには限られず、他の形状であってもよい。このベース部430は、矩形状の突起部431A,431B,431C,431Dと、これらの突起部に対応する形状からなる絶縁放熱シート44の一部分とを介して、下部コアDCeと熱的に接続されている。一方、突起部432は、下部コアDCeにおける開口部DC0に嵌合される形状(ここでは正方形状)となっており、例えばこの開口部DC0の厚み程度の高さを有している。ただし、突起部432と開口部DC0との間に隙間が設けられるようにしてもよい。すなわち、突起部432の形状は、開口部DC0に対して挿入可能な形状であればよく、開口部DC0とは異なる形状であってもよい。ただし、図20に示したように、突起部432が開口部DC0に嵌合される形状である場合には、下部コアDCe0とヒートシンク43との間の位置決めがし易くなるため、望ましいと言える。突起部432は、ここではこの突起部432に対応する形状からなる絶縁放熱シート44の一部分を介して、2次側巻線42A〜42Dを構成する板金422と熱的に接続されている。
本変形例では、上部コアUDeおよび下部コアDCeにそれぞれ、上記した冷却(放熱)用の開口部UC0,DC0を設けるようにしたので、これらのコアの周辺部だけでなく中央部付近からも放熱を行うことができ(放熱面積が拡大し)、放熱性をより向上させることが可能となる。また、それと共に、磁芯40E(トランス4E)の軽量化および部材コストの低減を図ることも可能となる。
また、上記したベース部430および突起部432を有するヒートシンク43を設けるようにしたので、放熱面積を更に拡大させることができ、放熱性を更に向上させることが可能となる。ただし、このようなベース部430および突起部432同士が別体となっていてもよい。
なお、図20では、上部コアUDeおよび下部コアDCeにそれぞれ開口部が設けられているが、これら上部コアUDeおよび下部コアDCeのうちの一方にのみ開口部が設けられているようにしてもよい。
また、このように上部コアUDeおよび下部コアDCeのそれぞれに開口部が設けられている場合には、図20に示したような下部コアDCe側に加えて上部コアUCe側にも、絶縁放熱シート44およびヒートシンク43をそれぞれ設けるようにしてもよい。
更に、図20では、突起部432が絶縁シート44を介して2次側巻線の構成部材(ここでは板金422)と熱的に接続されている場合について説明したが、この突起部432が、1次側巻線の構成部材と熱的に接続されているようにしてもよい。
加えて、図19および図20では、放熱用部材の一例としてヒートシンク43を挙げて説明したが、放熱用部材としてはこれには限られず、例えば、トランス4Eが搭載されるベースプレートや、筐体(いずれも図示せず)を放熱用部材として用いるようにしてもよい。
(その他の変形例)
以上、実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態等では、1次側巻線(プリントコイル)や2次側巻線(板金)の形状を具体的に挙げて説明したが、これら1次側巻線(プリントコイル)や2次側巻線(板金)の形状はこの場合には限られず、他の形状でもよい。また、1次側巻線および2次側巻線が、ともにプリントコイルや板金により構成されているようにしてもよい。
具体的には、例えば上記実施の形態等では、図21(A)および図22(A)に示した上部コアUC,UCe(下部コアDC,DCe)のように、4つの脚部UC1(DC1)〜UC4(DC4)の側面が曲面となっている場合について説明したが、各脚部の側面形状は、この場合には限られない。具体的には、例えば図21(B),(C)および図22(B),(C)に示したように、4つの脚部UC1(DC1)〜UC4(DC4)において、少なくとも対向する側面同士が、互いに平行となっているようにしてもよい。このように構成した場合、磁芯40,40Eにおける磁束密度の集中がより効果的に緩和されるため、コア損失がより低減する。また、この場合において更に、例えば図21(C)および図22(C)に示したように、4つの脚部UC1(DC1)〜UC4(DC4)において、互いに対向する側面の反対側である外側面が、曲面となっているようにしてもよい。このように構成した場合、各脚部の周囲に対して1次側巻線および2次側巻線が巻回し易くなるため、電流経路が短縮されると共に、角部への電流分布の集中が緩和される。なお、これらの図21(B),(C)および図22(B),(C)に示した4つの脚部UC1(DC1)〜UC4(DC4)において、側面における角部が面取りされることにより、その角部の部分が、曲面または平面からなる側面となっているようにしてもよい。また、開口部UC0,DC0の形状や大きさはそれぞれ、これまで説明したような矩形状(正方形状)のものには限られず、例えば円形状や惰円形状等の種々の形状や大きさであってもよい。
また、上記実施の形態等では、4つの脚部UC1(DC1)〜UC4(DC4)が、矩形状(正方形状)のベースコアUCb,DCbの四隅に配置されている場合について説明したが、これらの4つの脚部の配置関係は、この場合には限られない。すなわち、4つの脚部は、ベースコア上の互いに交差する2直線上に、一対ずつ離間して配置されていればよい。また、ベースコアの形状や大きさについても、上記実施の形態等で説明した矩形状(正方形状)のものには限られず、4つの脚部の基体として機能するのであれば、どのような形状や大きさであってもよい。
また、上記実施の形態等で説明したインバータ1の代わりに、例えば図23に示した回路構成のインバータ1Aを設けるようにしてもよい。このインバータ1Aは、インバータ1において、スイッチング素子11〜14に対して並列に、整流ダイオードD1〜D4およびコンデンサC1〜C4を配設すると共に、スイッチング素子11,12が配置されたアームと、スイッチング素子13,14が配置されたアームとに対して並列に、整流ダイオードD5およびコンデンサC5との並列接続対と、整流ダイオードD6およびコンデンサC6との並列接続対とを、互いに直列接続させた構成となっている。また、スイッチング素子13,14間の接続点とダイオードD5,D6間の接続点との間には、共振用インダクタLrが設けられている。また、各整流ダイオードD1〜D6は、逆バイアス接続されている(カソード側が1次側高圧ラインL1H側に接続され、アノード側が1次側低圧ラインL1L側に接続されている)。このような構成のインバータ1Aを用いた場合、LC共振回路による共振作用により、整流回路5内の整流ダイオード51,52等に印加されるサージ電圧を効果的に抑制することが可能となる。
また、上記実施の形態等では、インバータ回路1がフルブリッジ型のインバータ回路である場合について説明したが、インバータ回路1の構成はこれには限られず、例えば、ハーフブリッジ型やフォワード型などの構成でもよい。
また、上記実施の形態等では、整流回路5,5B〜5Dがそれぞれ、アノードコモン接続のセンタタップ型の整流回路である場合について説明したが、整流回路の構成はこれには限られない。具体的には、例えば、アノードコモン接続ではなくカソードコモン接続のセンタタップ型でもよく、また、センタタップ型以外(例えば、フルブリッジ型やハーフブリッジ型、フォワード型、フライバック型など)の構成でもよい。また、全波整流型の整流回路ではなく、半波整流型の整流回路でもよい。具体的には、例えば図24は、フルブリッジ型の整流回路5Fおよびこれに接続されたトランス4Fの構成回路図および分解斜視図で表したものである。この整流回路5Fは、4つの整流ダイオード51〜54を用いて構成されている。また、トランス4Fは、上部コアUCおよび下部コアDCからなる磁芯40と、1次側巻線41A−1,41B−1,41C−1,41D−1を構成するプリントコイル410−1と、1次側巻線41A−2,41B−2,41C−2,41D−2を構成するプリントコイル410−2と、2次側巻線42A−1,42B−1,42C−1,42D−1を構成するプリントコイル420−1と、2次側巻線42A−2,42B−2,42C−2,42D−2を構成するプリントコイル420−2とを有している。プリントコイル410−1には、上部コアUCおよび下部コアDCにおける4つの脚部が個別に貫通する4つの貫通孔410A−1,410B−1,410C−1,410D−1が設けられている。プリントコイル410−2には、上記4つの脚部が個別に貫通する4つの貫通孔410A−2,410B−2,410C−2,410D−2が設けられている。プリントコイル420−1には、上記4つの脚部が個別に貫通する4つの貫通孔420A−1,420B−1,420C−1,420D−1が設けられており、整流回路5Fとは接続ラインL31を介して接続されている。プリントコイル420−2には、上記4つの脚部が個別に貫通する4つの貫通孔420A−2,420B−2,420C−2,420D−2が設けられており、整流回路5Fとは接続ラインL32を介して接続されている。
また、上記実施の形態等では、直流入力電圧Vinを降圧することにより直流出力電圧Voutを生成する降圧型のDC−DCコンバータについて説明したが、本発明は、逆に、直流入力電圧Vinを昇圧することにより直流出力電圧Voutを生成する昇圧型のDC−DCコンバータにも適用することが可能である。また、これらのような一方向へ出力電圧を出力するものには限られず、双方向へ出力電圧を出力可能な双方向コンバータや、多出力型のコンバータにも適用することが可能である。
また、上記実施の形態等では、スイッチング電源装置の一例としてDC−DCコンバータを挙げて説明したが、本発明のトランスは、DC−DCコンバータ以外のスイッチング電源装置(例えば、AC−DCコンバータやDC−ACインバータなど)にも適用することが可能である。
さらに、上記実施の形態等において説明した変形例等を組み合わせてもよい。
1,1A…インバータ回路、11〜14…スイッチング素子、10…高圧バッテリ、2…入力平滑コンデンサ、4,4A〜4F…トランス、40,40E…磁芯、41,41A〜41D,41A−1〜41D−1,41A−2〜41D−2…1次側巻線、42A〜42D,42A−1〜42D−1,42A−2〜42D−2…2次側巻線、410,410−1,410−2,411,420−1,420−2…プリントコイル、421〜424…板金(板状導電部材)、410A〜410D,410A−1〜410D−1,410A−2〜410D−2,420A−1〜420D−1,420A−2〜420D−2,421A〜421D,422A〜422D,423A〜423D,424A〜424D…貫通孔(開口部)、43…ヒートシンク、430…ベース部、431A〜431D,432…突起部、44…絶縁放熱シート、5,5B〜5D,5F…整流回路、51〜54…整流ダイオード、6…平滑回路、61…チョークコイル、62…出力平滑コンデンサ、L1H…1次側高圧ライン、L1L…1次側低圧ライン、L21,L22,L31,L32…接続ライン、LO…出力ライン、LG…接地ライン、T1,T2…入力端子、T3,T4…出力端子、L…負荷、UC,UCe…上部コア、DC,DCe…下部コア、UCb,DCb…ベースコア(基体部)、UC0,DC0…開口部、UC1,DC1…第1脚部、UC2,DC2…第2脚部、UC3,DC3…第3脚部、UC4,DC4…第4脚部、D1〜D6…整流ダイオード、C1〜C6…コンデンサ、Lr…共振用インダクタ、P1,P3…接続点(センタタップ)、P2,P4…接続点、Vin…直流入力電圧、Vout…直流出力電圧、Ia1,Ib1…電流(1次側ループ電流)、Ia2,Ia31,Ia32,Ib2,Ib31,Ib32…電流(2次側ループ電流)、B12a,B12b,B23a,B23b,B34a,B34b,B41a,B41b…還流磁路。

Claims (16)

  1. 互いに対向する2つの基体部と、前記2つの基体部の対向面内で互いに交差する2つの対角線上に一対ずつ配置され、前記2つの基体部同士を連結する4つの脚部と、を有する磁芯と、
    各脚部が個別に貫通する4つの貫通孔を有し、前記脚部を巻回する第1の巻線を構成する第1の導電部材と、
    各脚部が個別に貫通する4つの貫通孔を有し、前記脚部を巻回する第2の巻線を構成する2つの第2の導電部材と
    を備え、
    前記2つの第2の導電部材が、前記第1の導電部材を挟むように配置され、
    前記第1または第2の巻線を流れる電流によって、前記4つの脚部および前記2つの基体部の内部に磁路が形成され、
    前記4つの脚部のうち、一方の対角線上の2つの脚部の各内部に生ずる磁束がともに第1の方向を向くと共に、他方の対角線上の2つの脚部の各内部に生ずる磁束の向きがともに前記第1の方向とは逆の第2の方向を向くように、前記第1および第2の巻線が巻回されている
    トランス。
  2. 前記2つの第2の導電部材の各々において、一対の第2の巻線が互いに直列接続されるように巻回されている
    請求項に記載のトランス。
  3. 前記2つの第2の導電部材の各々において、一対の第2の巻線が互いに並列接続されるように巻回されている
    請求項に記載のトランス。
  4. 前記第1の導電部材において、前記第1の巻線が、前記4つの脚部を1つずつ順に巻回している
    請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のトランス。
  5. 前記第1の導電部材において、前記第1の巻線が、前記一方の対角線上の2つの脚部と前記他方の対角線上の2つの脚部とを、1つずつ順に巻回している
    請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のトランス。
  6. 前記4つの脚部において、少なくとも対向する側面同士が、互いに平行となっている
    請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のトランス。
  7. 前記4つの脚部において、互いに対向する側面の反対側である外側面が、曲面となっている
    請求項に記載のトランス。
  8. 前記第1および第2の巻線が、前記第1および第2の導電部材の面内方向に沿って外部から取り出しが可能なように構成されている
    請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のトランス。
  9. 前記4つの脚部が、前記基体部上の正方形状の面の四隅をなすように配置されている
    請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のトランス。
  10. 前記2つの基体部のうちの少なくとも一方に、開口部が設けられている
    請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のトランス。
  11. 前記開口部を有する基体部と熱的に接続されたベース部と、
    前記開口部に挿入可能な形状を有し、前記第1または第2の導電部材と熱的に接続された突起部と
    を有する放熱用部材を更に備えた
    請求項1に記載のトランス。
  12. 互いに対向する2つの基体部と、前記2つの基体部の対向面内で互いに交差する2つの対角線上に一対ずつ配置され、前記2つの基体部同士を連結する4つの脚部と、を有する磁芯と、
    各脚部が個別に貫通する4つの貫通孔を有し、前記脚部を巻回する第1の巻線を構成する第1の導電部材と、
    各脚部が個別に貫通する4つの貫通孔を有し、前記脚部を巻回する第2の巻線を構成する2つの第2の導電部材と
    を備え、
    前記2つの第2の導電部材が、前記第1の導電部材を挟むように配置され、
    前記第1または第2の巻線を流れる電流によって、前記4つの脚部および前記2つの基体部の内部に、前記4つの脚部のうち互いに隣り合った2つの脚部と前記2つの基体部とをそれぞれ一方方向に通る磁路が4つ形成されるように、前記第1および第2の巻線が巻回されている
    トランス。
  13. 前記第1の巻線が1次側巻線であり、前記第2の巻線が2次側巻線である
    請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載のトランス。
  14. 入力端子対から入力される入力電圧に対して電圧変換を行うことにより出力電圧を生成し、出力端子対から出力するスイッチング電源装置であって、
    前記入力端子対側に配置されたスイッチング回路と、
    前記出力端子対側に配置された整流回路と、
    前記スイッチング回路と前記整流回路との間に配置されたトランスと
    を備え、
    前記トランスは、
    互いに対向する2つの基体部と、前記2つの基体部の対向面内で互いに交差する2つの対角線上に一対ずつ配置され、前記2つの基体部同士を連結する4つの脚部と、を有する磁芯と、
    各脚部が個別に貫通する4つの貫通孔を有し、前記脚部を巻回すると共に前記スイッチング回路側に配置されてなる第1の巻線を構成する第1の導電部材と、
    各脚部が個別に貫通する4つの貫通孔を有し、前記脚部を巻回すると共に前記整流回路側に配置されてなる第2の巻線を構成する2つの第2の導電部材と
    を有し、
    前記2つの第2の導電部材が、前記第1の導電部材を挟むように配置され、
    前記第1または第2の巻線を流れる電流によって、前記4つの脚部および前記2つの基体部の内部に磁路が形成され、
    前記4つの脚部のうち、一方の対角線上の2つの脚部の各内部に生ずる磁束がともに第1の方向を向くと共に、他方の対角線上の2つの脚部の各内部に生ずる磁束の向きがともに前記第1の方向とは逆の第2の方向を向くように、前記第1および第2の巻線が巻回されている
    スイッチング電源装置。
  15. 入力端子対から入力される入力電圧に対して電圧変換を行うことにより出力電圧を生成し、出力端子対から出力するスイッチング電源装置であって、
    前記入力端子対側に配置されたスイッチング回路と、
    前記出力端子対側に配置された整流回路と、
    前記スイッチング回路と前記整流回路との間に配置されたトランスと
    を備え、
    前記トランスは、
    互いに対向する2つの基体部と、前記2つの基体部の対向面内で互いに交差する2つの対角線上に一対ずつ配置され、前記2つの基体部同士を連結する4つの脚部と、を有する磁芯と、
    各脚部が個別に貫通する4つの貫通孔を有し、前記脚部を巻回すると共に前記スイッチング回路側に配置されてなる第1の巻線を構成する第1の導電部材と、
    各脚部が個別に貫通する4つの貫通孔を有し、前記脚部を巻回すると共に前記整流回路側に配置されてなる第2の巻線を構成する2つの第2の導電部材と
    を有し、
    前記2つの第2の導電部材が、前記第1の導電部材を挟むように配置され、
    前記第1または第2の巻線を流れる電流によって、前記4つの脚部および前記2つの基体部の内部に、前記4つの脚部のうち互いに隣り合った2つの脚部と前記2つの基体部とをそれぞれ一方方向に通る磁路が4つ形成されるように、前記第1および第2の巻線が巻回されている
    スイッチング電源装置。
  16. 前記第1の巻線が1次側巻線であり、前記第2の巻線が2次側巻線である
    請求項14または請求項15に記載のスイッチング電源装置。
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