JP3176298U - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造で危険電圧回路と安全電圧回路との間の絶縁距離を確保し、絶縁トランス及びその周辺部品の高密度実装を可能にするスイッチング電源装置を提供する
【解決手段】絶縁トランス38は、絶縁被覆された電線により形成され、引き出された電線の端部が前記絶縁被覆から露出して危険電圧回路48の一部となる一次側巻線と、引き出された端部が安全電圧回路の一部となる二次側巻線と、各巻線が巻回された磁性コア46とを備える。磁性コア46の危険電圧回路48に近接する下面の部分及び側面部分を、一体成形された底板部58bと縦板部60aとで覆う第一絶縁樹脂部材60を備える。磁性コア46の危険電圧回路48に近接する上面の部分及び側面部分を、一体成形された天板部16aと縦板部70aとで覆う第二絶縁樹脂部材70を備える。縦板部60a,70aは互いに重なるように磁性コア46を覆う。
【選択図】図8

Description

この考案は、危険電圧回路と安全電圧回路との間が絶縁トランスを介して絶縁されているスイッチング電源装置に関する。
電子機器を使用する際の安全性を高めるため、世界各国の安全規格の中で、高電圧で動作を行う危険電圧回路と低電圧で動作する安全電圧回路との間に確保すべき絶縁距離(空間距離、沿面距離)が規定されている。
スイッチング電源装置は、様々な電子機器に搭載され、世界各国で使用されることが想定されるので、上記の安全規格を充足するように設計がされるのが一般的である。例えば、商用電源AC100〜200Vのような高電圧が入力され、数十ボルト以下の低電圧を出力するスイッチング電源装置は、入力電源側の危険電圧回路と負荷側の安全電圧回路とを、絶縁トランスを介して区分する絶縁型のスイッチング電源回路が使用され、危険電圧回路に属する部品(絶縁トランスの一次側巻線を含む)と安全電圧回路に属する部品(絶縁トランスの二次側巻線を含む)との間に規定の絶縁距離を確保する構造設計が行われる。絶縁トランスの磁性コアは、通常は導電物であり、危険電圧回路か安全電圧回路のいずれか一方に属する部品として考慮する必要がある。
その一方で、スイッチング電源装置の小型化の要請に応えるため、近年、スイッチング電源回路内の部品を高密度実装することが必須となっている。従って、安全な絶縁距離の確保と装置の小型化とを両立させることが、大きな課題となっている。
従来、例えば特許文献1に示すように、一次及び二次巻線と、それらが巻回されているコアと、一次巻線を引き出した一次側端子と、二次巻線を引き出した二次側端子と、一次側端子とコアとの間及びコア底面部に接する面に開口部を有する絶縁カバーとを備えたスイッチング電源装置の絶縁トランスが開示されている。この絶縁トランスは、一次側端子が危険電圧回路の一部となり、二次側端子及びコアが安全電圧回路の一部となり、一次側端子とコアとの間に絶縁カバーとを設けることによって、一次側端子とコアとの配置を近づけながらも所定の絶縁距離が確保できるものである。また、コア底面部の絶縁カバー開口部に相対する位置に放熱板が設けられ、絶縁トランスの発熱を回路基板に伝導放熱させる構造になっている。
特開2011−9418号公報
特許文献1の絶縁トランスの構造の場合、例えば、一次側端子の上端部とコア(又は二次巻線)の上端部との間の空間距離を確保するため、絶縁カバーが回路基板から起立する高さをコアよりも高くしなければならず、スイッチング電源装置の薄形化を妨げる要因になっていた。
この考案は、上記背景技術に鑑みて成されたものであり、簡単な構造で危険電圧回路と安全電圧回路との間の絶縁距離を確保し、絶縁トランス及びその周辺部品の高密度実装を可能にするスイッチング電源装置を提供することを目的とする。
この考案は、危険電圧回路と安全電圧回路との間が絶縁トランスを介して絶縁されているスイッチング電源装置であって、前記絶縁トランスは、絶縁被覆された電線により形成され、引き出された電線の端部が前記絶縁被覆から露出して前記危険電圧回路の一部となる一次側巻線と、引き出された端部が前記安全電圧回路の一部となる二次側巻線と、前記一次側巻線及び前記二次側巻線が巻回された磁性コアとで構成され、前記磁性コアの前記危険電圧回路に近接する下面部分及び側面部分を、一体成形された底板部と縦板部とで覆う第一絶縁樹脂部材と、前記磁性コアの前記危険電圧回路に近接する上面部分及び側面部分を、一体成形された天板部と縦板部とで覆う第二絶縁樹脂部材とが設けられ、前記第一及び第二絶縁樹脂部材が、前記縦板部同士が互いに重なるように、前記磁性コアの前記側面部分を覆うスイッチング電源装置である。
さらに、前記第一及び第二絶縁樹脂部材が、前記磁性コアから露出して前記危険電圧回路に近接する前記二次側巻線の部分を、前記縦板部同士が互いに重なるように覆う構造になっている。
前記絶縁トランスは、前記一次側巻線の端部が接続され、回路基板に接続されて前記危険電圧回路の一部となる一次側端子、及び前記二次側巻線の端部が接続され、回路基板に接続されて前記安全電圧回路の一部となる二次側端子が、絶縁樹脂構造体を介して前記磁性コアに対して一体に固定され、前記第一絶縁樹脂部材が前記絶縁樹脂構造体と一体に成形されている。
また、前記回路基板の上方を覆う絶縁樹脂ケースが設けられ、前記第二絶縁樹脂部材が前記絶縁樹脂ケースの内側に一体に成形されている。
前記磁性コアが実装される前記回路基板は、金属板の表面に絶縁層を介して回路パターンが形成された金属基板であり、前記磁性コアは前記下面が平坦であり、前記下面にはんだ付け可能な金属製の伝熱板が貼着され、前記第一絶縁樹脂部材の前記底板部は、厚みが前記伝熱板よりも薄く、前記磁性コアの前記下面の前記底板部のない部分に貼着され、前記絶縁トランスの実装状態で、前記磁性コアの下面が前記金属基板に対向し、前記伝熱板が前記安全電圧回路の一部である前記回路パターンにはんだ付けされている。
この考案のスイッチング電源装置は、安全電圧回路の一部である磁性コアが簡単な構造の第一及び第二絶縁樹脂部材に覆われ、磁性コアと危険電圧回路とが近くに配置されても十分な絶縁距離(沿面距離、空間距離)を確保することができるので、スイッチング電源装置の小型化、薄形化が容易になる。
この考案のスイッチング電源装置の第一実施形態を示す斜視図である。 第一実施形態のスイッチング電源装置の絶縁樹脂ケースを外した状態を示す斜視図である。 第一実施形態のスイッチング電源装置の回路構成を示すブロック図である。 第一実施形態のスイッチング電源装置の絶縁トランスを示す斜視図(a),(b),(c)である。 第一実施形態のスイッチング電源装置の絶縁樹脂ケースを示す平面図(a)、正面図(b)、底面図(c)である。 第一実施形態のスイッチング電源装置の、絶縁樹脂ケースを取り付ける前の絶縁トランス周辺部の構造を模式的に表わした平面図(a)、A−A断面図(b)である。 第一実施形態のスイッチング電源装置の、絶縁樹脂ケースを取り付けた状態での絶縁トランス周辺部の構造を模式的に表わした平面図である。 図7の拡大B−B断面図である。 この考案のスイッチング電源装置の第二実施形態を示す斜視図である。 第二実施形態のスイッチング電源装置の絶縁樹脂ケースを外した状態を示す斜視図である。 第二実施形態のスイッチング電源装置の回路構成を示すブロック図である。 第二実施形態のスイッチング電源装置の絶縁トランスを示す斜視図(a),(b),(c)である。 第二実施形態のスイッチング電源装置の絶縁樹脂ケースを示す平面図(a)、正面図(b)、底面図(c)である。 第二実施形態のスイッチング電源装置の、絶縁樹脂ケースを取り付けた状態での絶縁トランス周辺部の構造を模式的に表わした平面図である。
以下、この考案のスイッチング電源装置の第一実施形態について、図1〜図8に基づいて説明する。第一実施形態のスイッチング電源装置10は、業界標準である1/2ブリックと呼ばれる薄形の外形を有し、図1に示すように、第一の回路基板である略矩形の金属基板12と、金属基板12の上面の周縁部を囲む絶縁樹脂枠14と、絶縁樹脂枠14の上面に取り付けられて金属基板12の上方を覆う絶縁樹脂ケース16とを備えている。絶縁樹脂ケース16を取り外した内部には、図2に示すように、金属基板12の上方に略平行に配置された第二の回路基板である補助基板18が設けられている。
スイッチング電源装置10の内部回路は、図3に示すように、交流の入力電源(例えば、AC200V)から入力電圧Viが供給される一対の入力端子22、入力電圧Viを全波整流する整流回路24、主スイッチング素子26aをPFC(Power Factor Correction)制御回路26bで駆動して入力電流Iiを正弦波状に整形する昇圧チョッパ型の力率改善コンバータ26、力率改善コンバータ26が出力する高電圧(例えば、DC380V)を数十ボルト以下の低電圧(例えば、DC5V)に変換するDC/DCコンバータ28、DC/DCコンバータ28の出力電圧を負荷30に供給する一対の出力端子32、及び、各種の制御制御用の信号が入力又は出力される図示しない制御端子で構成されている。
DC/DCコンバータ28は、ここでは、電力変換部がシングルエンディッドフォワード型に構成され、一次側回路34と二次側回路36との間に、絶縁トランス38及びフォトカプラ40が接続されている。一次側回路34は、主スイッチング素子34aと、主スイッチング素子34aを所定のオン時間及びオフ時間で駆動する一次側制御回路34bとを備えている。二次側回路36は、同期整流用の2つの整流素子36aと、整流素子36aを駆動する駆動回路36bと、インダクタとコンデンサとでローパスフィルタを構成し、整流電圧を平滑する平滑回路36cと、平滑回路36cのコンデンサの両端に発生する出力電圧を観測し、基準電圧に対する誤差信号をフォトカプラ40の発光側ダイオード40aに向けて出力する二次側制御回路36dとを備えている。フォトカプラ40は、互いに絶縁された発光側ダイオード40aと受光側トランジスタ40bとを備え、発光側ダイオード40aに入力された誤差信号を受光側トランジスタ40bから出力し、一次側制御回路34bに伝送する。
絶縁トランス38は、2つの一次側巻線42(42a,42b)を備え、一方の一次側巻線42aは、主スイッチング素子34aと直列に接続されて電力変換用に使用され、他方の一次側巻線42bは、一次側制御回路34bへの電源供給用に使用されている。一次側巻線42a,42bは、いずれも強固な絶縁被覆が施された電線(例えば、三層絶縁電線)等が用いられている。さらに、2つの二次側巻線44(44a,44b)を備え、一方の二次側巻線44aは、抵抗値低減のために銅板でコイルが形成され、整流素子36aと直列に接続されて電力変換用に使用されている。他方の二次側巻線44bは一般的なエナメル電線であり、駆動回路36bに接続されて整流素子36aがオンオフするタイミングの制御に使用されている。また、図3では省略してあるが、絶縁トランス38は、一次側及び二次側巻線42,44が巻回された磁性コア46を備えている。磁性コア46は、例えばMn-Zn系のフェライト材等の導電物であり、一次側巻線42との間の絶縁は強固であるが、二次側巻線44との間の絶縁は、いわゆる機能絶縁上の必要最低限の絶縁性を有している。
スイッチング電源装置10の回路の場合、安全規格上、整流回路26、一次側回路34、一次側巻線42及び受光側トランジスタ40bの回路部分が、一定以上の高電圧が発生する危険電圧回路48に区分され、二次側巻線44、磁性コア46、二次側回路36及び発光側ダイオード40aの部分が、一定以下の低電圧しか発生しない安全電圧回路50に区分される。
金属基板12は、図2に示すように、アルミや銅などの金属板の表面に絶縁層を介して回路パターンが形成されており、発熱部品を放熱する働きをする。従って、絶縁トランス38等、主に損失の大きい部品が実装されている。
絶縁トランス38は、図4に示すように、低背で縦型のEI型の磁性コア46を備え、Eコアの中足部に一次側及び二次側巻線42,44が巻回され、Eコアの3つの足の先端にIコアを当接させ、外周面にコア止めテープ52を捲いて固定されている。ここでは、コア止めテープ52は、危険電圧回路48と安全電圧回路50との間の絶縁性に関与しないものであり、接着剤等で固定されているのと等価である。
また、絶縁トランス38は、一次側及び二次側端子54,56と、各端子を保持し磁性コア46に対して固定する絶縁樹脂構造体58とを備えている。一次側端子54は、一次側巻線42の端部が絶縁被覆を除去して接続され、さらに回路基板(金属基板12又は補助基板18)に接続されて危険電圧回路48の一部となる端子である。二次側端子56は、二次側巻線44の端部が接続され、さらに回路基板(金属基板12又は補助基板18)に接続されて安全電圧回路50の一部となる端子である。絶縁樹脂構造体58は、磁性コア46の一方の外足部の側方に一次側端子54を集めて保持すると共に、磁性コア46の外足部がない一方の側方に二次側端子56を集めて保持する端子保持部58aと、端子保持部58aから連続する平坦な底板部58bとが一体成形されたものである。一次側及び二次側端子54,56は、底板部58bが磁性コア46の平坦な下面46aの部分に接着剤等で貼り付けられることにより、固定されている。
また、絶縁トランス38は、磁性コア46の一次側端子54を設けた側の下面46aの部分及び外足部の側面部分を覆う底板部58b及び縦板部60aが、一体に成形されて成る第一絶縁樹脂部材60を備えている。また、縦板部60aは、磁性コア46から露出して一次側端子54に近接する二次側巻線44aの部分も覆っている。ここで、第一絶縁樹脂部材60の底板部58bは、絶縁樹脂構造体58の底板部58bと兼用されているので、同一の符号を付してある。
さらに、絶縁トランス38は、磁性コア46の平坦な下面46aの中央部にはんだ付け可能な金属製の伝熱板64が貼着されている。伝熱板64は、厚みが第一絶縁樹脂部材60の底板部58bよりも厚く、磁性コア46の下面46aのほぼ中央であって、底板部58bのない部分に設けられている。
金属基板12には、図2に示すように、絶縁トランス38等、主に損失の大きい部品が実装されている。金属基板12の四隅には、円筒状の金属製のスペーサ66が立設されている。スペーサ66は、下端部が金属基板12の図示しない挿入孔の内側に嵌入されている。また、金属基板12の上方に、金属基板12に実装された大型部品(絶縁トランス38等)の部分を切り欠いた形状の補助基板18が設けられている。補助基板18は、ガラスエポキシ等を基材とする両面実装用の回路基板であり、危険電圧回路48と安全電圧回路50とが規定の沿面距離を空けて区分して設けられている。フォトカプラ40は図示していないが、単体で安全な絶縁構造を有しており、危険電圧回路48と安全電圧回路50との間に跨るように配置されている。また、所定の箇所に金属ピンである入力端子22、出力端子32、及び制御端子68が立設されている。矩形の枠体である絶縁樹脂枠14は、金属基板12の上面の周縁部に配置され、スペーサ66に嵌合して固定されている。
絶縁樹脂ケース16は、図5に示すように、下面が開口した低背の箱体であり、金属基板12と略同形状の底板16aの端部に、スペーサ66や各端子22,32,68が挿通可能な複数の孔が設けられている。4つの側面16bは高さが等しく、対向する2つの側面の各2箇所に、絶縁樹脂枠14に係合する係合部16cが設けられている。
また、絶縁樹脂ケース16には、組み立てた状態で、絶縁トランス38の磁性コア46における一次側端子54を設けた側の上面46bの部分及び外足部の側面部分を覆う天板部16a及び縦板部70aが、一体に成形されて成る第二絶縁樹脂部材70を備えている。縦板部70aは、磁性コア46から露出して一次側端子54に近接する二次側巻線44aの部分も覆う。ここで、第二絶縁樹脂部材70の天板部16aは、絶縁樹脂ケース16の底板16aの一部が兼用されているので、同一の符号を付してある。縦板部70aは、底板16aの1つの側面16b寄りの位置に立設され、図1に示す組み立て状態で、絶縁トランス38の縦板部60aと磁性コア46との間のコの字状の隙間62に差し込まれる。
スイッチング電源装置10を組み立てるときは、まず、金属基板12の上面にはんだペーストを印刷し、その上に部品を搭載し、金属基板12の四隅にスペーサの一端を嵌挿し、金属基板12にヒータ及び熱風により加熱してはんだ付けを行う。同様に、補助基板18も、はんだペーストを印刷し、その上に部品を搭載し、熱風により加熱してはんだ付けを行う。次に、補助基板18を金属基板12に重ね置き、はんだごて等を用いて必要箇所のはんだ付けを行い接続する。そして、上方から絶縁樹脂ケース38を上から被せ、係合部16cを絶縁樹脂枠14に係合させると、図1に示す組み立て状態になる。絶縁樹脂ケース16の底板16aは、磁性コア46の上方に僅かな隙間を空けて重なる。
図6は、絶縁樹脂ケース38を被せる直前の内部の状態を示しており、絶縁トランス38は、磁性コア46の下面46aに固着された伝熱板64が、金属基板12上の図示しない回路パターンにはんだ付けされている。従って、一次側及び二次側巻線42,44の発熱と磁性コア46自体の発熱が伝熱板64を通じて金属基板12に効率よく伝わり、優れた放熱性を得ることができる。また、伝熱板64がはんだ付けされる回路パターンは安全電圧回路50に属するものであり、導電物である磁性コア46は、安全電圧回路50の部品となる。
図6(b)の構図では、2つの一次側端子54が視認できる。一方の一次側端子54は、下端部がL字状になって、金属基板12上の危険電圧回路48に属する図示しない回路パターンにはんだ付けされ、他方の一次側端子54は、上端部が補助基板18の危険電圧回路48に属する図示しない回路パターンにはんだ付けされている。
図7は、絶縁樹脂ケース38を被せた後の内部の状態を示しており、絶縁樹脂ケース16と一体の第二絶縁樹脂部材70の縦板部70aが、絶縁トランス38の縦板部60aと磁性コア46との間のコの字状の隙間62に位置している。これにより、磁性コア46における一次側端子54を設けた側の上面46bの部分及び側面の部分が、天板部16a及び縦板部70aによって覆われる。
ここで、危険電圧回路48と安全電圧回路50との間の絶縁距離について、図7(b)を用いて説明する。なお、図7(b)では、絶縁性に関与しないコア止めテープ52の記載を省略してある。図7(b)から分かるように、危険電圧回路40に属する点P1と安全電圧回路50に属する点S1は、直線距離が近いものの、2つの点の間に第一絶縁樹脂部材60が存在しているので、十分な空間距離及び沿面距離が確保される。また、危険電圧回路40に属する点P2と安全電圧回路50に属する点S2は、直線距離が近いものの、2つの点の間に第二絶縁樹脂部材70が存在しているので、十分な空間距離及び沿面距離が確保される。その他の点についても、第一及び第二絶縁樹脂60,70のいずれか一方、又は両方が二重に存在し、十分な絶縁距離が確保される。
以上説明したように、第一実施形態のスイッチング電源装置10は、安全電圧回路50の一部である磁性コア46が、簡単な構造の第一及び第二絶縁樹脂部材60,70によって覆われるので、危険電圧回路48と安全電圧回路50との間に十分な絶縁距離(沿面距離、空間距離)を確保することができ、スイッチング電源装置10の小型化、薄形化が容易になる。
また、第一絶縁樹脂部材60は、絶縁トランス38の絶縁樹脂構造体58と一体に成形され、金属基板12に絶縁トランス38を実装すれば同時に取り付けられるので、組み立てや位置決めが容易である。同様に、第二絶縁樹脂部材70が絶縁樹脂ケース16と一体に成形され、絶縁樹脂ケース16を金属基板12に被れば同時に取り付けられるので、組み立てや位置決めが容易である。しかも、第一絶縁樹脂部材60及び磁性コア46の間の隙間62に、第二絶縁樹脂部材70がゆとりを持って差し込まれる構造なので、絶縁トランス38を金属基板12に実装する際の位置ずれや各部材の寸法誤差等が吸収され、無理なく組み立てることができる。また、第一絶縁樹脂部材60は、底板部58bが磁性コア46の下面46aの全体を覆う必要がないので、絶縁トランス38の放熱性を向上させるための伝熱板64を取り付ける位置を、比較的自由に定めることができる。
次に、この考案のスイッチング電源装置の第二実施形態について、図9〜図14に基づいて説明する。ここで、上記実施形態のスイッチング電源装置10と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。第二実施形態のスイッチング電源装置72は、図9、図10に示すように、業界標準である1/4ブリックと呼ばれる薄形の外形を有している。上記のスイッチング電源装置10の1/2ブリックよりも床面積が小さいが、第一の回路基板である略矩形の金属基板12と、金属基板12の上面の周縁部を囲む絶縁樹脂枠14と、絶縁樹脂枠14の上面に取り付けられて金属基板12の上方を覆う絶縁樹脂ケース16を備え、内側に補助基板18が設けられている、という基本構造は同じである。
スイッチング電源装置72の内部回路は、図11に示すように、DC/DCコンバータ28内部の回路構成がフライバック型であり、絶縁トランス74を介して危険電圧回路48と安全電圧回路50とに区分されている。絶縁トランス74の巻線の構成は、上記の絶縁トランス38と比べると、一次及び二次側巻線42a,42b,44aは同様であるが、不要な二次側巻線44bが削除されている。
絶縁トランス74は、図12に示すように、低背で縦型のEI型の磁性コア46を備え、Eコアの中足部に一次側及び二次側巻線42,44が巻回され、Eコアの3つの足の先端にIコアを当接させ、外周面にコア止めテープ52を捲いて固定されている。
また、絶縁トランス74は、一次側端子54と、二次側端子56と、これらを保持して磁性コア46に固定するための絶縁樹脂構造体76とを備えている。絶縁樹脂構造体76は、磁性コア46の一方の外足部の側方及び外足部がない一方の側方に一次側端子54を保持すると共に、磁性コア46の外足部がない他方の側方に二次側端子56を集めて保持する端子保持部76aと、端子保持部76aから連続する平坦な底板部76bとが一体成形されたものである。一次側及び二次側端子54,56は、底板部76bが磁性コア46の平坦な下面46aの部分に接着剤等で貼り付けられることにより、固定されている。
また、絶縁トランス74は、上記の絶縁トランス38と同様に、磁性コア46の一次側端子54を設けた側の下面46aの部分及び外足部の側面部分を覆う底板部76b及び縦板部60aが、一体に成形されて成る第一絶縁樹脂部材60を備えている。また、縦板部60aは、磁性コア46から露出して一次側端子54に近接する二次側巻線44aの部分も覆っている。ここで、第一絶縁樹脂部材60の底板部76bは、絶縁樹脂構造体76の底板部76bと兼用されているので、同一の符号を付してある。ただし、この実施形態の絶縁トランス74は、一次側端子54の配置が上記の絶縁トランス38と異なっているので、それに合わせて縦板部60aの形状がL字状に変更されている。磁性コア46の平坦な下面46aの中央部に伝熱板64が貼着されている構造は同様である。
金属基板12には、図10に示すように、絶縁トランス74等、主に損失の大きい部品が実装されている。金属基板12の対角の二隅に、円筒状の金属製のスペーサ66が立設されている。また、金属基板12の上方に、金属基板12に実装された大型部品(絶縁トランス74等)の部分を切り欠いた形状の補助基板18が設けられている。
絶縁樹脂ケース78の底板16aは、図13に示すように、上記の絶縁樹脂ケース16の底板16aよりも小さい。また、絶縁樹脂ケース78には、縦板部70a及び天板部16aが一体に成形されて成る第二絶縁樹脂部材70が一体に設けられている。縦板部70a及び天板部16aは、組み立てた状態で、上記と同様に、絶縁トランス74の磁性コア46における一次側端子54を設けた側の上面46bの部分及び外足部の側面部分を覆う天板部16a及び縦板部70aを覆い、さらに、磁性コア46から露出して一次側端子54に近接する二次側巻線44aの部分を覆う。ただし、この実施形態の絶縁トランス74は、一次側端子54の配置が上記の絶縁トランス38と異なっているので、それに合わせて、縦板部70aの形状がL字状に変更されている。
スイッチング電源装置72の組み立て状態では、図14に示すように第二絶縁樹脂部材70の縦板部70aが、絶縁トランス74の縦板部60aと磁性コア46との間のL字状の隙間62に差し込まれている。これにより、磁性コア46における一次側端子54を設けた側の上面46bの部分及び側面の部分が、天板部16a及び縦板部70aによって覆われる。ここでは、磁性コア46の中足部46cが二次側端子56側に寄せて設けられ、巻線42a,42b,44aが反対側からはみ出さないようになっているので、縦板部70aを差し込むときに巻線42a,42b,44aを傷つける心配がない。
以上説明したように、第二実施形態のスイッチング電源装置72は、絶縁トランス74の一次側及び二次側端子54,56の配置が上記の絶縁トランス38と異なるが、それに合わせて第一及び第二絶縁部材60,70の縦板部60a,70aの形状が変更され、危険電圧回路48と安全電圧回路50との間に十分な絶縁距離(沿面距離、空間距離)を確保することができる。従って、第一実施形態のスイッチング電源装置10と同様に、電源装置の小型化、薄形化が容易である。
なお、この考案のスイッチング電源装置は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、スイッチング電源装置の回路構成は、危険電圧回路と安全電圧回路との間を絶縁トランスを介して絶縁する構成を備えたものであればよく、図3、図11の回路における力率改善コンバータ26を設けない構成、出力電圧の制御にフォトカプラ40を使用しない構成でもよい。直流の高電圧が入力される場合は、整流回路24及び力率改善コンバータ26を設けない構成にすることができる。
また、上記実施形態では、第一絶縁樹脂部材60が絶縁樹脂構造体58,76と一体成形され、絶縁トランス38,74の一部となっているが、第一絶縁樹脂部材を単独の部品として設けてもよいし、例えば、図1の絶縁樹脂枠14のような他の絶縁樹脂部材と一体に設けてもよい。同様に、第二絶縁樹脂部材70が絶縁樹脂ケース16,78と一体成形され、絶縁樹脂ケース16,78の一部となっているが、第二絶縁樹脂部材を単独の部品として設けて回路基板に取り付けたり、絶縁トランスに取り付けたりてもよい。
また、磁性コアは、縦型か横型を問わないし、EE型、EER型、ポット型その他の形状に変更してもよい。回路基板の種類も自由であり、金属基板、ガラスエポキシ基板、紙フェノール基板など、公知のものから自由に選択することができる。
10,72 スイッチング電源装置
12 金属基板(回路基板)
16,78 絶縁樹脂ケース
16a 底板
18 補助基板(回路基板)
38,74 絶縁トランス
42,42a,42b 一次側巻線
44,44a,44b 二次側巻線
46 磁性コア
46a 下面
46b 上面
48 危険電圧回路
50 安全電圧回路
54 一次側端子
56 二次側端子
58,76 絶縁樹脂構造体
58a,76a 端子保持部
58b 底板部
60 第一絶縁樹脂部材
60a 縦板部
62 隙間
64 伝熱板
70 第二絶縁樹脂部材
70a 縦板部

Claims (5)

  1. 危険電圧回路と安全電圧回路との間が絶縁トランスを介して絶縁されているスイッチング電源装置において、
    前記絶縁トランスは、絶縁被覆された電線により形成され、引き出された電線の端部が前記絶縁被覆から露出して前記危険電圧回路の一部となる一次側巻線と、引き出された端部が前記安全電圧回路の一部となる二次側巻線と、前記一次側巻線及び前記二次側巻線が巻回された磁性コアとで構成され、
    前記磁性コアの前記危険電圧回路に近接する下面部分及び側面部分を、一体成形された底板部と縦板部とで覆う第一絶縁樹脂部材と、
    前記磁性コアの前記危険電圧回路に近接する上面部分及び側面部分を、一体成形された天板部と縦板部とで覆う第二絶縁樹脂部材とが設けられ、
    前記第一及び第二絶縁樹脂部材が、前記縦板部同士が互いに重なるように、前記磁性コアの前記側面部分を覆うことを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 前記第一及び第二絶縁樹脂部材が、前記磁性コアから露出して前記危険電圧回路に近接する前記二次側巻線の部分を、前記縦板部同士が互いに重なるように覆う請求項1記載のスイッチング電源装置。
  3. 前記絶縁トランスは、前記一次側巻線の端部が接続され、回路基板に接続されて前記危険電圧回路の一部となる一次側端子、及び前記二次側巻線の端部が接続され、回路基板に接続されて前記安全電圧回路の一部となる二次側端子が、絶縁樹脂構造体を介して前記磁性コアに対して一体に固定され、
    前記第一絶縁樹脂部材が前記絶縁樹脂構造体と一体に成形されている請求項1又は2記載のスイッチング電源装置。
  4. 前記回路基板の上方を覆う絶縁樹脂ケースが設けられ、前記第二絶縁樹脂部材が前記絶縁樹脂ケースの内側に一体に成形されている請求項1又は2記載のスイッチング電源装置。
  5. 前記磁性コアが実装される前記回路基板は、金属板の表面に絶縁層を介して回路パターンが形成された金属基板であり、
    前記磁性コアは前記下面が平坦であり、前記下面にはんだ付け可能な金属製の伝熱板が貼着され、
    前記第一絶縁樹脂部材の前記底板部は、厚みが前記伝熱板よりも薄く、前記磁性コアの前記下面の前記底板部のない部分に貼着され、
    前記絶縁トランスの実装状態で、前記磁性コアの下面が前記金属基板に対向し、前記伝熱板が前記安全電圧回路の一部である前記回路パターンにはんだ付けされている請求項1又は2記載のスイッチング電源装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024033656A1 (en) * 2022-08-12 2024-02-15 Edwards Limited Pressure gauge power supply unit

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