JP5685408B2 - 薄膜形成方法、エッチング方法 - Google Patents
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Description
図7は従来の静電吸着装置110の内部構成図、図8は同F−F線切断断面図を示している。
第一、第二の電極112a、112bはここでは櫛の歯状に形成され、歯の部分が互いに一定距離だけ離間してかみ合う向きに向けられている。
本発明は、各前記静電吸着電極の前記ステージの前記表面に平行な断面積は1cm2以下にする薄膜形成方法である。
本発明は、表面が平面状にされた誘電体から成るステージと、前記ステージの内部に互いに離間して配置された三個以上の静電吸着電極と、各前記静電吸着電極に直流電圧を印加する静電吸着電源と、を有する静電吸着装置を用いたエッチング方法であって、前記ステージの前記表面を、一の区画が他の区画に含まれることがなく、かつ各区画がそれぞれ複数個の前記静電吸着電極を含むように、複数の区画に区分けし、前記ステージ上に基板を配置して前記基板の表面に形成された薄膜をエッチングするときに、各区画内に位置する前記静電吸着電極には区画毎に同一の値の電圧を印加し、隣り合う二つの前記区画内に位置する前記静電吸着電極には区画毎に互いに異なる値の電圧を印加して、前記薄膜の前記エッチングは、前記区画毎に異なる速度にするエッチング方法である。
本発明は、各前記静電吸着電極の前記ステージの前記表面に平行な断面積は1cm 2 以下にするエッチング方法である。
基板に区画内では同一の形状を形成し、または同一の性質の薄膜を形成し、異なる電圧が印加されている区画間では異なる形状を形成し、または異なる性質の薄膜を形成することができる。
静電容量の面内分布が均一ではない基板に、面内で同一の形状を形成し、または同一の性質の薄膜を形成できる。
本発明の静電吸着装置の構造を説明する。
図1は静電吸着装置10の内部構成図、図2は同E−E線切断断面図を示している。
図1を参照し、静電吸着電源15は、接地電位に置かれた接地電極と、接地電位に対して正電位を出力する正電極と、接地電位に対して負電位を出力する負電極とを有している。
制御回路14はここでは、複数の変圧器18と、複数の極性切替器19とを有している。
各変圧器18は、入力端子と、出力端子と、接地端子とを有している。各変圧器18の接地端子は静電吸着電源15の接地電極に電気的に接続され、出力端子はそれぞれ異なる静電吸着電極12に電気的に接続され、入力端子はそれぞれ異なる極性切替器19に電気的に接続されている。
本発明の各静電吸着電極12の断面の形状は、図2に示すような正方形に限定されず、円形状や多角形状のものも本発明に含まれる。
本発明の静電吸着装置10を有する真空処理装置の第一例としてプラズマエッチング装置を説明する。
図3はプラズマエッチング装置20の内部構成図を示している。
静電吸着装置10のステージ11は真空槽21内に配置され、制御回路14と、静電吸着電源15と、制御装置17は真空槽21の外側に配置されている。
対向電極27はステージ11の表面と離間して対面する位置に配置されている。プラズマ生成電源29は対向電極27に電気的に接続され、ここでは対向電極27に高周波電圧を印加できるように構成されている。
ステージ11の表面に基板25が配置された状態で、基板冷却装置26から冷却ガスを放出させると、冷却ガスはステージ11の表面と基板25の裏面との間を流れ、基板25が冷却されるようになっている。
真空排気装置22は真空槽21内に接続され、真空槽21内を真空排気できるように構成されている。エッチングガス導入部23は真空槽21内に接続され、真空槽21内にエッチングガスを導入できるように構成されている。
真空槽21は接地電位におかれている。
まず、比較例として、真空排気装置22により、真空槽21内を真空排気する。以後真空排気を継続して、真空槽21内の真空雰囲気を維持する。
基板冷却装置26から冷却ガスを放出させて、ステージ11上の基板25を冷却させ、以後冷却を継続する。
プラズマ生成電源29から対向電極27に高周波電圧を印加すると、導入されたエッチングガスがプラズマ化される。
所定の時間エッチングを継続した後、プラズマ生成電源29からの電圧供給を停止すると、プラズマが消失して、基板25の静電吸着が解除される。
真空槽21内の真空雰囲気を維持しながら基板25を真空槽21の外側に搬出する。
基板冷却装置26から冷却ガスを放出させて、ステージ11上の基板25を冷却させ、以後冷却を継続する。
比較例と同様にして、エッチングガス導入部23から真空槽21内にエッチングガスを導入する。エッチングガスにはCl2ガスを用いる。
本発明の静電吸着装置10を有する真空処理装置の第二例としてスパッタ成膜装置を説明する。
スパッタ成膜装置30は、真空槽31と、真空排気装置32と、本発明の静電吸着装置10と、基板冷却装置36と、スパッタガス導入部33と、バッキングプレート37と、スパッタ電源39とを有している。
静電吸着装置10のステージ11は真空槽31内に配置され、制御回路14と、静電吸着電源15と、制御装置17は真空槽31の外側に配置されている。
スパッタ電源39はバッキングプレート37に電気的に接続され、ここではバッキングプレート37に高周波電圧を印加できるように構成されている。
真空排気装置32は真空槽31内に接続され、真空槽31内を真空排気できるように構成されている。スパッタガス導入部33は真空槽31内に接続され、真空槽31内にスパッタガスを導入できるように構成されている。
スパッタ成膜装置30の使用方法を、TiOx薄膜のスパッタ成膜を例に説明する(xは0より大きく2以下の実数である)。
バッキングプレート37の表面にはあらかじめTiOxのターゲット34が固定されている。
図4を参照し、基板冷却装置36から冷却ガスを放出させて、ステージ11上の基板35を冷却させ、以後冷却を継続する。
スパッタ電源39からバッキングプレート37に高周波電圧を印加すると、導入されたスパッタガスがプラズマ化される。
所定の時間スパッタを継続した後、スパッタ電源39からの電圧供給を停止すると、プラズマが消失して、基板35の静電吸着が解除される。
真空槽31内の真空雰囲気を維持しながら基板35を真空槽31の外側に搬出する。
静電吸着電源15から各区画A、B、C、D内の静電吸着電極12に、ここではそれぞれ0、20、−20、10Vの直流電圧を印加させると、基板35はステージ11の表面に静電吸着される。
区画毎に異なる値の電圧が印加されているので、区画毎の静電吸着力の大きさは異なり、区画毎に基板35とステージ11との間の熱抵抗が異なっている。
比較例と同様にして、スパッタガス導入部33から真空槽31内にスパッタガスを導入する。
本発明の静電吸着装置10を有する真空処理装置の第三例としてプラズマCVD成膜装置を説明する。
図5はCVD成膜装置40の内部構成図を示している。
静電吸着装置10のステージ11は真空槽41内に配置され、制御回路14と、静電吸着電源15と、制御装置17は真空槽41の外側に配置されている。
シャワープレート47はステージ11の表面と離間して対面する位置に配置され、放出孔が設けられた面はステージ11の表面と対面するように向けられている。
原料ガス源44と反応ガス源43はそれぞれシャワープレート47に接続され、原料ガス源44から放出された原料ガスと反応ガス源43から放出された反応ガスは、シャワープレート47の放出孔に到達するまでは互いに混ざることはなく、放出孔から真空槽41内に放出されてから混ざるようにされている。
基板加熱装置はここでは電熱抵抗が埋め込まれたホットプレート48と、加熱電源50とを有している。ホットプレート48はステージ11の裏面に配置され、加熱電源50はホットプレート48内部の電熱抵抗に電気的に接続されている。
基板45とステージ11との間の熱抵抗が均一な場合には、基板45の裏面全体が均一に加熱されるようになっている。
真空排気装置42は真空槽41内に接続され、真空槽41内を真空排気できるように構成されている。
真空槽41は接地電位におかれている。
まず、比較例として、真空排気装置42により、真空槽41内を真空排気する。以後真空排気を継続して、真空槽41内の真空雰囲気を維持する。
図5を参照し、加熱電源50からホットプレート48内部の電熱抵抗に直流電流を流して、ステージ11上の基板45を加熱させ、以後加熱を継続する。
原料ガス源44と反応ガス源43から原料ガスと反応ガスをそれぞれ放出させると、原料ガスと反応ガスはシャワープレート47の放出孔から真空槽41内に放出されて混じり合う。
プラズマ中の電子は基板45に到達して、基板45は負に帯電され、ステージ11の表面に静電吸着される。静電吸着電極12にはいずれも同じ大きさの正電圧が印加されており、基板45の各区画A〜D内に位置する各部分は同一の大きさの静電吸着力でステージ11に吸着される。従って、基板45とステージ11との間の熱抵抗は各区画A〜D間で同一にされ、基板45の全体は均一に加熱される。
所定の時間CVD成膜を継続した後、プラズマ生成電源49からの電圧供給を停止すると、プラズマが消失して、基板45の静電吸着が解除される。
真空槽41内の真空雰囲気を維持しながら基板45を真空槽41の外側に搬出する。
静電吸着電源15から各区画A、B、C、D内に位置する静電吸着電極12に、ここではそれぞれ0、20、−20、10Vの直流電圧を印加させると、基板45はステージ11の表面に静電吸着される。
区画毎に異なる値の電圧が印加されているので、区画毎の静電吸着力の大きさは異なり、区画毎に基板45とステージ11との間の熱抵抗が異なっている。
11……ステージ
12……静電吸着電極
15……静電吸着電源
Claims (4)
- 表面が平面状にされた誘電体から成るステージと、
前記ステージの内部に互いに離間して配置された三個以上の静電吸着電極と、
各前記静電吸着電極に直流電圧を印加する静電吸着電源と、
を有する静電吸着装置を用いた薄膜形成方法であって、
前記ステージの前記表面を、一の区画が他の区画に含まれることがなく、かつ各区画がそれぞれ複数個の前記静電吸着電極を含むように、複数の区画に区分けし、
前記ステージ上に基板を配置して前記基板の表面に薄膜を形成するときに、
各区画内に位置する前記静電吸着電極には区画毎に同一の値の電圧を印加し、
隣り合う二つの前記区画内に位置する前記静電吸着電極には区画毎に互いに異なる値の電圧を印加して、
前記基板の表面に形成する前記薄膜は、同じ前記区間内では同じ性質にし、前記区画毎には異なる性質にする薄膜形成方法。 - 各前記静電吸着電極の前記ステージの前記表面に平行な断面積は1cm2以下にする請求項1記載の薄膜形成方法。
- 表面が平面状にされた誘電体から成るステージと、
前記ステージの内部に互いに離間して配置された三個以上の静電吸着電極と、
各前記静電吸着電極に直流電圧を印加する静電吸着電源と、
を有する静電吸着装置を用いたエッチング方法であって、
前記ステージの前記表面を、一の区画が他の区画に含まれることがなく、かつ各区画がそれぞれ複数個の前記静電吸着電極を含むように、複数の区画に区分けし、
前記ステージ上に基板を配置して前記基板の表面に形成された薄膜をエッチングするときに、
各区画内に位置する前記静電吸着電極には区画毎に同一の値の電圧を印加し、
隣り合う二つの前記区画内に位置する前記静電吸着電極には区画毎に互いに異なる値の電圧を印加して、
前記薄膜の前記エッチングは、前記区画毎に異なる速度にするエッチング方法。 - 各前記静電吸着電極の前記ステージの前記表面に平行な断面積は1cm2以下にする請求項3記載のエッチング方法。
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