JP5684763B2 - 即席ルー用油脂組成物及びこれを使用した即席ルー - Google Patents

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本発明は、例えばカレー、シチュー、ハヤシなどの即席ルー用油脂組成物及びこれを使用した即席ルーに関する。
カレー、シチュー、ハヤシなどの即席ルーは、家庭だけでなく、レストランや給食などで広く使用されている。即席ルーは、油脂、小麦粉、調味料、カレー粉を焙煎した後、冷却してポリプロピレン製のトレーで固化して製造される。即席ルーは、常温流通の商品であるために次の課題がある。すなわち、夏季の流通段階では40℃に達することもあり、即席ルーが溶け出し調味料成分と油脂成分が分離するという課題や、即席ルーが軟化することでトレーからの剥離性が悪くなりルーの一部がトレーに残ってしまうという課題がある。また、即席ルーに使用する油脂の結晶性の問題により、ルー表面で油脂結晶が変化し、カビが生えたように見える白色化という固有の課題が発生する。
上記課題を解決するために、即席ルー用の油脂としては、融点が45℃前後の硬化牛脂や、硬化豚脂、植物硬化油あるいはこれらの混合油脂(トランス脂肪酸10〜30%含有)が一般に広く使用されてきた。しかし、最近は、消費者の健康意識の高まりと共にトランス脂肪酸を低減させたいというニーズが出てきている。
これらの課題を解決する方法としては、ルー用油脂を改良する方法と、乳化剤による方法が開示されている。
ルー用油脂を改良する方法としては、パーム油起源の油脂と炭素原子数22個の飽和脂肪酸残基を持つ脂肪酸及び/又はその誘導体をエステル交換する方法(特許文献1)、パーム油起源の油脂と炭素原子数18個の飽和脂肪酸残基を80%以上持つ植物性油脂の混合物をエステル交換する方法(特許文献2)、極度硬化パーム油と、精製パーム核及び精製パーム油を配合してエステル交換した油脂とを混合した油脂組成物を含ませた即席調理食品(特許文献3)が開示されている。これらの方法で得られた即席ルーは、トランス脂肪酸の含量が少なく、熱水に溶かして食したときに、比較的良好な口当たり、滑らかな食感を有する。更に、ルー表面の白色化も発生しにくい。しかし、植物油起源の油脂のみを使用しているため、カレーやシチューに適用した場合はコク味が不足し、あっさりしすぎるという問題がある。
乳化剤による方法としては、特定のソルビタン脂肪酸エステルとレシチンを添加する方法(特許文献4)、ポリグリセリン脂肪酸エステルを添加する方法(特許文献5)、HLB10以上の乳化剤を添加する方法(特許文献6)が知られている。しかし、これらの方法で得られた即席ルーは、口どけが悪く、白色化も完全に防止できるとは言い難い。また、消費者の天然物志向のニーズにも合わない。
一方、特許文献7には、動物油脂と、動物油脂及び動物油脂の極度硬化油を配合してエステル交換した油脂とを配合した油脂組成物を含ませた即席調理食品が開示されている。この即席調理食品は、トランス脂肪酸含量が抑制され、熱水に溶かして食したときに比較的良好な口当たり、滑らかな食感を有し、更に動物油脂に特有の濃厚な風味とコクを有している。しかし、この即席調理食品は、得られたエステル交換油脂を、更に別の動物油脂と混合するため油脂の結晶性が悪くなり、流通又は保管中にルー表面で油脂結晶が変化し、カビが生えたように見える白色化や、即席ルーの軟化によるトレーからの剥離性の悪化を完全に防止できるとは言い難い。
また、低トランス脂肪酸と油脂結晶改善を両立する方法としては、牛脂/豚脂と、牛脂/豚脂の極度硬化油とからなる油脂混合物を、ランダムエステル交換反応して作製したトランス脂肪酸含量が4%以下の油脂組成物を使用する方法(特許文献8)が開示されている。これを用いて作成したルーは、流通又は保管中に白色化が発生しないものとなるが、トランス脂肪酸を低減させるために極度硬化油を増やす、あるいは天然で3%前後のトランス脂肪酸を含む牛脂の使用量を減らす必要がある。前者の場合は、エステル交換して得られる油脂の融点が高くなるため、これを用いて作製したカレーやシチューは、冷えた場合に粘度が出過ぎ、ざらつきが出易く、ワキシーな食感になるという問題がある。また後者の場合は、牛脂のもつ特有のコクや旨みが薄れてしまうという問題がある。
以上のように、現状では乳化剤などの添加物を使用せずに、低トランス脂肪酸、白色化防止、更には軟化防止によるトレーからの剥離性のいずれをも満足させ、かつ十分なコク味や口どけを有するルー用油脂を開発できているとは言いがたい。
特開平5−1297号公報 特開2001−258474号公報 特開2003−204774号公報 特開平7−39351号公報 特開平10−140180号公報 特開2003−310155号公報 特開2006−197884号公報 特開2006−325509号公報
本発明は、トランス脂肪酸含量が2%以下であって、しかも流通又は保管中に白色化や軟化が発生せず、かつ十分なコク味や口どけを有する即席ルー用油脂組成物及びこれを使用した即席ルーを提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、牛脂を分別処理して作製した牛脂分別硬質部の極度硬化油と、牛脂を分別処理して作製した牛脂分別軟質部との油脂混合物を一定の割合以上含有する油脂組成物を、エステル交換して作製したトランス脂肪酸含量が2%以下の油脂組成物を用いることにより、流通又は保管中に白色化や軟化が発生せず、かつソースとしたときに十分なコク味や口どけを有し、冷えた場合に粘度が出過ぎ、ざらつきが出易く、ワキシーな食感になるという問題も無い即席ルーが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の即席ルー用油脂によれば、トランス脂肪酸含量が2%以下と低いので、消費者のトランス脂肪酸を低減させたいというニーズに適している。また、上記即席ルー用油脂を用いて得られる、本発明の即席ルーによれば、保管時に比較的高温になっても、白色化による色むらや、軟化が発生にくく、トレーからの剥離性が良好に保たれる。更に、牛脂を分別処理して得られる、融点の低い牛脂分別軟質部を混合することが出来るため、本発明の即席ルーを用いて得られるソースは、口溶けがよく、冷えた場合に粘度が出過ぎ、ざらつきが出易く、ワキシーな食感になるという問題も無く、かつ牛脂の持つ特有のコク味を有している。
本発明で用いられる牛脂は、一般的に得られる品位のものを使用することができ、抽出方法、精製方法などに制限はない。本発明では、牛脂を、牛脂分別硬質部と牛脂分別軟質部とに分別処理して用いる。
本発明で用いられる分別処理は、自然分別であるドライ分別法(乾式分別)、あるいは有機溶剤を用いる溶剤分別法、もしくはその他の方法のいずれでも良く、その方法に制限はないが、安全性の問題やコストの観点から溶剤を使用しないドライ分別法が好ましい。分別時の温度条件は、晶析温度±3℃程度であれば容易に本発明の油脂組成物を得ることができる。また、通常のドライ分別では分別精度が劣るが、本発明の製造方法に従えば、分別精度が高くなくても、容易且つ効率よく所望の油脂組成物を得ることができる。
本発明に使用する分別牛脂を得るための、ドライ分別法における分別温度は、好ましくは30〜40℃、より好ましくは33〜37℃である。分別の際の硬質部と軟質部との比(質量比)は、好ましくは30:70〜70:30、より好ましくは60:40〜40:60である。
こうして分別処理して得られる牛脂分別硬質部は、炭素原子数16個の飽和脂肪酸残基を30〜40質量%含み、牛脂分別軟質部は、炭素原子数18個の不飽和脂肪酸残基を45〜60質量%含むことが望ましい。これらの分別牛脂は一度の分別処理で同時に得られた硬質部と軟質部を用いても良く、又はそれぞれ別の分別処理で得られた硬質部と軟質部を用いても差し支えない。
また、牛脂を分別処理して得られる牛脂分別硬質部の極度硬化油としては、前記牛脂分別硬質部を、常法により圧力容器中でニッケル触媒を用いて、ヨウ素価3以下まで水素添加したものを用いることができる。
本発明に使用する油脂混合物(A)は、上記のようにして得られた牛脂分別硬質部の極度硬化油と牛脂分別軟質部との混合油脂であるが、その割合は牛脂分別硬質部の極度硬化油30〜70質量部に対し、牛脂分別軟質部30〜70質量部が望ましく、更に望ましくは牛脂分別硬質部の極度硬化油30〜50質量部に対し、牛脂分別軟質部50〜70質量部である。
牛脂分別硬質部の極度硬化油が30質量部より少ないとトランス脂肪酸低減効果が少なく、エステル交換して得られる油脂の固さも足りなくなる傾向がある。牛脂分別硬質部の極度硬化油が70質量部より多いとエステル交換して得られる油脂の融点が上がりすぎ、口どけが悪く、ワキシーな食感になる傾向がある。
本発明の即席ルー用油脂組成物は、前記の油脂混合物(A)を一定割合以上含む油脂組成物を、エステル交換反応して得られる。
本発明において、エステル交換の方法としては、特に制限はなく、例えば、ソジウムメチラート等のアルカリ金属触媒を用いて化学的にエステル交換を行う方法、位置特異性を有しないリパーゼ等の酵素を用いて生化学的にエステル交換を行う方法が挙げられる。
エステル交換に供する油脂組成物中の前記油脂混合物(A)の配合量は、50質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。
エステル交換に供する油脂組成物中には、前記油脂混合物(A)以外に、動物油脂及び/又は植物油脂を混合することができる。エステル交換に供する油脂組成物中の動物油脂及び/又は植物油脂の配合量は、0〜50質量%が好ましく、0〜20質量%が更に好ましい。動物油脂及び/又は植物油脂の配合量が50質量%以上になると、物性面に対する改良効果が不十分になると共に、牛脂以外のものを用いた場合には、牛脂の持つ特有のコクや旨味が薄れてしまう。
本発明における動物油脂としては、特に制限はなく、例えば牛脂、豚脂、魚油、羊油、鶏油、鯨油、乳脂などから選ばれる1種又は2種以上の油脂を混合して使用することができ、更にはこれらを水素添加、分別処理、エステル交換して得られる油脂も使用することができるが、これらに含まれるトランス脂肪酸量は5%以下であることが望ましい。動物油脂としては、特に豚脂、牛脂が好ましく用いられる。
本発明における植物油脂としては、特に制限はなく、例えばパーム油、パーム核油、ヤシ油、なたね油、大豆油、とうもろこし油、ひまわり油、サフラワー油、ごま油、米油、オリーブ油などから得られる1種または2種以上の油脂を混合して使用することができ、更にはこれらを水素添加、分別処理、エステル交換して得られる油脂も使用することができるが、これらに含まれるトランス脂肪酸量は5%以下であることが望ましい。
尚、本発明におけるトランス脂肪酸含量の測定は、(社)日本油化学会基準油脂分析試験法暫17−2007を用いた。
こうして得られる本発明の即席ルー用油脂組成物は、トランス脂肪酸含量(g/100g)が2%以下、好ましくは1.6%以下とされる。
本発明の即席ルー用油脂組成物には、必要に応じてその他の成分、例えば各種乳化剤、酸化防止剤、味付け材やフレーバー等を適宜使用することができる。
本発明の即席ルーは、上記即席ルー用油脂組成物を用いて製造されたものである。上記即席ルー用油脂組成物以外の原料としては、特に限定されないが、例えば、小麦粉、澱粉等の澱粉質原料、カレー粉等の香辛料、牛乳、粉乳、チーズ等の乳製品、砂糖等の糖類、塩、グルタミン酸ナトリウム等の調味料、オニオン、ガーリックなどの野菜類、オレンジ、リンゴ、バナナなどの果実類などが挙げられ、これらの原料を用途に応じて適宜組み合わせて用いることができる。これらの原料を、加熱混合し、例えばトレー等の容器に流し込んで、冷却固化することにより、本発明の即席ルーを得ることができる。
こうして得られた本発明の即席ルーは、保管中に比較的高温になっても白色化や軟化が発生せず、常法により、カレー、シチュー、ハヤシなどのソースとしたとき、口溶けが良好で、充分なコク味を有している。
以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。尚、実施例において「部」は質量基準である。
(実施例1)
(1)牛脂分別硬質部及び牛脂分別軟質部の調製
牛脂脱色油(ヨウ素価47.8)を、70℃に加熱して完全に溶解し、35℃で攪拌しながら24時間晶析した。晶析後、3.0MPaでフィルタープレスし、牛脂分別硬質部及び牛脂分別軟質部を得た。
(2)ランダムエステル交換油脂の調製
上記(1)で調製した牛脂分別硬質部(ヨウ素価44.5)を常法によりニッケル触媒を用いて硬化し、牛脂分別硬質部の極度硬化油(ヨウ素価0.2)を作製した。次に、牛脂分別硬質部の極度硬化油50部と、(1)で調製した牛脂分別軟質部(ヨウ素価55.0)50部とを混合し、90℃で30分間、真空下で脱水を行った。次いで、ナトリウムメチラート0.3部を加え、90℃、窒素気流下で30分間ランダムエステル交換反応を行い、水を加えて反応を停止し水洗した。次に、常法により活性白土を用いて脱色し、次いで脱臭を行い、目的とするランダムエステル交換油脂(即席ルー用油脂組成物)を作製した。
(実施例2)
実施例1で作製した牛脂分別硬質部極度硬化油40部と、牛脂分別軟質部20部、豚脂40部(ヨウ素価62.5)とを混合し、以下実施例1と同様にしてランダムエステル交換油脂を作製した。
(実施例3)
実施例1で作製した牛脂分別硬質部極度硬化油40部と、牛脂分別軟質部30部、豚脂30部(ヨウ素価62.5)とを混合し、以下実施例1と同様にしてランダムエステル交換油脂を作製した。
(実施例4)
実施例1で作製した牛脂分別硬質部極度硬化油35部と、牛脂分別軟質部20部、豚脂45部(ヨウ素価62.5)とを混合し、以下実施例1と同様にしてランダムエステル交換油脂を作製した。
(実施例5)
実施例1で作製した牛脂分別硬質部極度硬化油30部と、牛脂分別軟質部50部、豚脂20部(ヨウ素価62.5)とを混合し、以下実施例1と同様にしてランダムエステル交換油脂を作製した。
(実施例6)
実施例1で作製した牛脂分別硬質部極度硬化油30部と、牛脂分別軟質部20部、豚脂50部(ヨウ素価62.5)とを混合し、以下実施例1と同様にしてランダムエステル交換油脂を作製した。
(比較例1)
牛脂(ヨウ素価52.0)を常法によりニッケル触媒を用いて硬化し、ヨウ素価(0.2)の牛脂極度硬化油を作製した。前記牛脂極度硬化油(融点60.5℃)50部と牛脂(ヨウ素価49.0)50部とを混合し、以下実施例1と同様にしてランダムエステル交換油脂を作製した。
(比較例2)
比較例1で作製した牛脂極度硬化油30部と、豚脂70部(ヨウ素価62.5)とを混合し、以下実施例1と同様にしてランダムエステル交換油脂を作製した。
表1に、上記実施例1〜6、比較例1,2におけるランダムエステル交換反応の原料油脂配合と、トランス脂肪酸含量を示した。尚、表中のSFC(固体脂含量)とは、所定の温度(表中に示された温度)における固体脂含量(質量%)のことである。
(3)カレールーの調製
実施例1〜6、比較例1,2で得られた各即席ルー用油脂組成物300部、小麦粉300部、糖類50部、食塩30部、カレー粉200部、調味ペースト30部を平鍋にとり、120℃で30分間混合した後、品温が60℃になるまで冷却した。次に、ポリプロピレン製のトレーにカレーを流し入れ、冷蔵庫中で固化させ、各即席ルー用油脂組成物を用いた即席カレールーを作製した。
(4)カレールーの白色化試験(色むら試験)及びトレーからの剥離性の評価
上記(3)で調製した各カレールーを30℃の恒温槽に移し、4週間保管した。そして、保管前、保管開始から1週間、2週間、4週間、8週間、16週間及び32週間後に、それぞれカレールー表面の白色化の程度及びトレーからの剥離性を肉眼観察し評価した。得られた結果を表2、表3に示した。
(5)カレーソースの作成
上記(3)で調製した各固形カレールウ40gをお湯200gに溶かすことでカレーソースを調製した。
(6)カレーソースの官能評価
上記(5)で得られた各カレーソースの口溶けとコク味を、20人のパネラーによる官能評価を行い、各パネルの評価の平均値を算出した。得られた結果を表4に示した。
表2、表3、表4に示したように、実施例1〜6の油脂組成物を用いて作製したルーは、牛脂分別硬質部の極度硬化油と牛脂分別軟質部を一定の割合以上含有する油脂組成物を、エステル交換し作製したトランス脂肪酸含量が2%以下の油脂組成物からなるため、流通又は保管中に色むらが発生せず、トレーからの剥離性の良いものであり、これを用いて作製したカレーは口溶けが良く十分なコク味を有するものとなった。
これに対して、牛脂極度硬化油と牛脂とを混合し、エステル交換して作製した比較例1の油脂組成物を用いて作成したルーは、色むら抑制効果や、トレーからの剥離性がやや劣り、得られたカレールーの口溶けが悪かった。
また、牛脂極度硬化油と、豚脂とを混合し、エステル交換して作製した比較例2の油脂組成物を用いて作成したルーは、色むら抑制効果や、トレーからの剥離性が更に劣り、得られたカレールーのコク味が乏しかった。

Claims (4)

  1. 牛脂を分別処理して得られる牛脂分別硬質部の極度硬化油と、牛脂を分別処理して得られる牛脂分別軟質部とを混合してなる油脂混合物(A)を含む油脂組成物を、エステル交換反応させて得られ、トランス脂肪酸含量が2%以下であることを特徴とする即席ルー用油脂組成物。
  2. 前記油脂混合物(A)50〜90質量部に対し、動物油脂及び/又は植物油脂10〜50質量部を混合してなる油脂組成物を、エステル交換反応させて得られたものである請求項1記載の即席ルー用油脂組成物。
  3. 前記油脂混合物(A)が、牛脂の分別処理の際に硬質部と軟質部との質量比が30:70〜70:30になるように分別処理した牛脂分別硬質部の極度硬化油と、牛脂分別軟質部とを混合してなる油脂混合物である請求項1又は2記載の即席ルー用油脂組成物。
  4. 前記請求項1〜3のいずれか1つに示した油脂組成物を含有することを特徴とする即席ルー。
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