JP5682540B2 - 質量分析データ処理方法、質量分析データ処理装置、及び質量分析装置 - Google Patents
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Description
[ステップ1]分析対象である試料に含まれる各種物質をLC、CE等により分離し、その溶出液を分取・分画して多数のサンプルを調製する(以下、分取・分画により得られた個々のサンプルを「分画試料」と呼ぶ)。なお、試料を分取・分画する際には、予め決めた一定の時間間隔で分画を行う又は一定量の試料液を採取するように分画を行うことにより、該試料中の物質ができるだけ漏れなくいずれかの分画試料に含まれるようにする。
[ステップ3]上記ステップ2で選択したピークをプリカーサイオンに設定して当該分画試料に対しMS2分析を実行し、その結果に基づいてデータベース検索やデノボシーケンスサーチを行い、分画試料に含まれる物質を同定する。
[ステップ5]上記ステップ2〜4の処理を複数の分画試料それぞれに対して行い、元の試料に含まれている様々な物質を網羅的に同定する。
a)所定の試料を分離し分画することで得られた複数の分画試料に対するMSn-1分析により求まるMSn-1ピークの質量電荷比、該MS n-1 ピークのSN比、及び、該各MSn-1ピークをプリカーサイオンとして実行されたMSn分析の結果に基づいて前記複数の分画試料にそれぞれ含まれる物質の同定を試みたときに十分な確度で何らかの物質が特定可能であったか否かの同定結果を利用し、質量電荷比とSN比との関係におけるMS n-1 ピークの分布を調べ、その分布の中で十分な確度で何らかの物質が特定できた同定成功のMS n-1 ピークが高い密度で分布している領域に存在するMS n-1 ピークに対する順位が高くなるように、MSn-1ピークの順位を決めるための順位付け情報を求めるとともに、同種試料に由来する複数のMSn-1ピークを前記順位付け情報に基づく順位に従ってプリカーサイオンとして選択してMSn分析及び同定を実行していったときのMSnピークの累積数と同定成功のMS n-1 ピークの数との関係に基づく同定確率推定モデルを求め、前記順位付け情報及び前記同定確率推定モデルを表現する同定確率推定モデル情報を記憶する同定確率推定モデル構築ステップと、
b)同定対象である試料から得られた少なくとも1つの分画試料に対するMSn-1分析により求まるMSn-1ピークについて、前記順位付け情報を利用してその順位を算出するピーク順位算出ステップと、
c)前記同定確率推定モデル情報より求まる同定確率推定モデルを参照して、前記ピーク順位算出ステップで算出されたMSn-1ピークの順位から該MSn-1ピークの同定確率推定値を算出する同定確率推定ステップと、
を有し、同定対象である試料から得られた分画試料に対するMSn分析前に、該分画試料に対するMSn-1ピークをプリカーサイオンとしたMSn分析及び同定を行ったとしたときの同定確率推定値を得られるようにしたことを特徴としている。
a)前記順位付け情報及び前記同定確率推定モデルを表現する同定確率推定モデル情報が記憶されている同定確率推定情報記憶手段と、
b)同定対象である試料から得られた少なくとも1つの分画試料に対するMSn-1分析により求まるMSn-1ピークについて、前記同定確率推定情報記憶手段に記憶されている順位付け情報を利用してその順位を算出するピーク順位算出手段と、
c)前記同定確率推定情報記憶手段に記憶されている同定確率推定モデル情報より求まる同定確率推定モデルを参照して、前記ピーク順位算出手段で算出されたMSn-1ピークの順位から該MSn-1ピークの同定確率推定値を算出する同定確率推定手段と、
を備えることを特徴としている。
d)同定対象である試料から得られた分画試料に対するMSn分析前に、該分画試料に対するMSn-1ピークをプリカーサイオンとしたMSn分析及び同定を行ったとしたときの同定確率推定値を前記同定確率推定手段により取得し、その結果に基づいて該MSn-1ピークをプリカーサイオンとしたMSn分析を実行するか否かを決定するプリカーサイオン選択手段と、
e)前記プリカーサイオン選択手段によりMSn分析を実行すると決定されたMSn-1ピークをプリカーサイオンに設定してMSn分析を実行する分析制御手段と、
を備えることを特徴としている。
まず、モデル構築用試料から得られた多数の分画試料に対するMS1分析が実施され、MS1分析データが収集される。さらに、このMS1分析データに基づいて抽出される各MS1ピークに対してMS2分析が実施されてMS2分析データが収集され、そのMS2分析データを用いた同定処理が試みられる。上述したように保持時間に応じて分画された各分画試料に含まれる物質を同定する場合には、各分画試料のMS1スペクトルを保持時間順に並べて3次元的なMS1スペクトルを求め、該スペクトルに対して質量電荷比m/z−保持時間の2次元平面上でピーク検出を行ってMS1ピークを抽出し、該ピークの質量電荷比をプリカーサイオンとしてMS2分析を行いMS2スペクトルを取得する。そして、そのMS2スペクトルに基づいて所定の同定アルゴリズム(例えばデノボシーケンスやMS/MSイオンサーチなど)により物質の同定を試みる。この同定はMS1ピーク毎に行われるから、3次元MS1スペクトルから抽出されるMS1ピーク毎に同定の成功又は失敗(同定できず)が決まる。
後述する同定確率はMS1スペクトルのノイズレベルの影響を受ける。そこで、モデル構築用試料に対するMS1スペクトルのノイズレベルを評価する。本例では、次のステップS121〜S123の手順により、 MS1分析により得られた生データ(加工されていないデータ)であるMS1ロー(raw)プロファイル(以下、単に「ロープロファイル」という)からノイズレベルを分画試料毎に、つまりMS1スペクトル毎に評価する。以下の説明では、離散化されたロープロファイルの信号強度をRmとおく。ただし、m=0、1、…は評価対象である試料のロープロファイルのサンプリング点の質量電荷比の順序を示す番号である。ロープロファイルに含まれるサンプリング点全体の集合はMで表すものとする。
ロープロファイルの最大ピーク強度をP(max)とおく。つまり、次の(1)式のようにおく。
P(max)=max Rm …(1)
(ただしm∈M)
ここで、ピーク近傍の判定用閾値μ(0<μ<1)を適切に選び、強度がP(max)のμ倍以上であるサンプリング点をピークの一部分であるとみなす。そして、ピーク部分に含まれるサンプリング点、つまりμP(max)以上であるサンプリング点からの距離がw以内であるサンプリング点、を除いたサンプリング点の集合M’(w,μ)を求める。図4はMS1スペクトルのロープロファイルに対してサンプリング点集合M’(w,μ)を求めた例であり、(b)は(a)のm/z 1070-m/z 1075の範囲の拡大図である。
次に、ピーク部分及びピーク近傍を除外したサンプリング点集合M’(w,μ)において、通過帯域が半値幅wであるフィルタによりロープロファイルを平滑化した、平滑化プロファイル*Rm(w,μ)を求める。つまり、*Rm(w,μ)は次の(2)式で求まる。
*Rm(w,μ)={1/(2w+1)}ΣRm’ …(2)
(ただしm’∈M’(w,μ))
ここで、Σはm’=−wからwまでの総和である。この平滑化プロファイル*Rm(w,μ)と元のロープロファイルとの差を局所的な変動量と定義し、ΔRm(w,μ)で表す。つまり、ΔRm(w,μ)は次の(3)式で求まる。
ΔRm(w,μ)=Rm−*Rm(w,μ) …(3)
ここでは、上記局所的な変動量ΔRm(w,μ)の2乗平均のc倍をノイズレベルN(Rm;w,μ)と定義する。cはノイズレベルを定義するための適当な定数である。つまり、N(Rm;w,μ)の定義式は次の(4)式である。
N(Rm;w,μ) =c・√{ΣΔRm(w,μ) 2 } …(4)
なお、ノイズレベルの定義は上記説明のものに限定されず、MS1スペクトルのノイズレベルを適切に定義できる方法でありさえすればよい。
実際の2つのMS1ロープロファイルに基づいて上記方法によりノイズレベルN(Rm;w,μ)を算定した結果の例を図5に示す。
図6はモデル構築用試料由来の全てのMS1ピークの質量電荷比m/zとSN比とをプロットした結果の例である。ここで、SN比はピーク強度とステップS12で求めたノイズレベルとの比である。図6に●印で示したプロット点はMS1ピークを示している。また、●印に□印を重ねて示したプロット点は、そのMS1ピークをプリカーサイオンとしたMS2分析によって物質同定が可能であった、即ち、同定に成功したMS1ピークを示している。図6を見ると、この例では、SN比が大きいほど同定に成功するMS1ピークが多い傾向があり、さらに、同じSN比であっても質量電荷比m/zが小さいほうが同定に成功する傾向が高いことも分かる。即ち、本例では、同定に成功するMS1ピークは質量電荷比m/zとSN比とを座標軸とする平面上で左上部の領域に多く存在していることが分かる。
次に、上記のような質量電荷比m/z及びSN比を2軸とする平面上における全MS1ピークの分布結果を利用して、各MS1ピークを順位付けする。ここでは、MS1ピークを順位付けするために、各MS1ピークを特徴付ける特徴量(スカラー値)を以下のように定義する。
即ち、図7に示すように、質量電荷比m/z、SN比をそれぞれ、x軸、y軸に割り当てる。その上で、角度θ(0°≦θ≦180°)を或る値に固定し、原点を始点とする法線ベクトル(cosθ,sinθ)に直交する直線群xcosθ+ysinθ=dを考える。つまり、角度θが固定されていれば、全ての直線xcosθ+ysinθ=dは平行である。このとき、図7中に示すように、dは原点と直線xcosθ+ysinθ=dとの(符号付き)距離となり、x−y平面上で直線xcosθ+ysinθ=dが上方に平行移動するほどdは大きくなる。なお、最適な角度θの選び方については後述する。上記のように直線群を定義した上で、各MS1ピークのプロット点を通る直線と原点との間の距離dを各MS1ピークの特徴量とする。そして、MS1ピークをこの特徴量、つまり距離dの大きい順に並べることにより、MS1ピークを順位付けする。
上記順位付けされた順番にMS1ピークを1つずつプリカーサイオンに選出してそれぞれMS2分析を実行した場合に、そのうちの何個のMS1ピークにおいて同定に成功するかを考える。例えば、図8に示した例では、直線Pを上から下方に移動させながら、順位#5までの5個のMS1ピークに対してMS2分析を行うと、そのうちの3個のMS1ピークで同定に成功する。このように順位順にMS1ピークを選出してMS2分析を行い同定を試みたときに、同定に成功したMS1ピークの個数の累積値を求めると、図9に実線で示すような階段状のプロファイルが得られる。
続いて、上記階段状のプロファイルに対し解析的な関数を用いてフィッティングを行い、MS1ピークの累積数と同定成功累積数との滑らかなカーブ状の関係を求める。ここでは、フィッティング関数の形状として、次の(5)式の双曲線関数を用いた。
N(ident)tanh{n/(N(all)σ)} …(5)
ただし、nは或る順位よりも上位順位であるMS1ピーク数であり、N(all)及びN(ident)はそれぞれMS1ピークの総数及び同定に成功したMS1ピークの総数である。また、σはフィッティング関数の立ち上がりの速さを定めるパラメータであり、先に求めた階段状のプロファイルにフィットするように算出する。図9中に階段状のプロファイルにフィットさせたカーブを一点鎖線で示している。このカーブが同定確率推定モデルであり、σはこのモデルを規定するパラメータである。
ステップS16で求めた同定確率推定モデルには、角度θの選び方に任意性が残っている。例えば、θ=90°である場合は、質量電荷比m/zに依存せず、単にSN比が大きい順に順位付けすることに相当する。少ないMS2実行回数でできるだけ多くの物質を同定するという観点においては、同定に成功するMS1ピークが順位上位に集中するほうが優れたMS2分析順序であるといえる。そこで、(5)式で示したフィッティング関数の立ち上がりが早くなるように、即ちσが小さくなるように角度θを選ぶことが望ましい。図10はσの相違によるフィッティングカーブの相違の例を示した図である。実際には、図7におけるθを変化させながら、つまりは直線xcosθ+ysinθ=dの傾きを変化させながら、(5)式におけるσを求めることにより、σが最小となるθを求めることができる。図11は図8に示した例に基づくθとσとの関係を示す図である。この例ではθ=157°付近でσが最小であり、θ=157°における同定確率推定モデルが最適であるといえる。
まず、目的試料から得られた多数の分画試料に対するMS1分析データが収集される。そして、各分画試料のMS1スペクトルを保持時間順に並べて3次元的なMS1スペクトルを求め、該スペクトルに対して質量電荷比m/z−保持時間の2次元平面上でピーク検出を行ってMS1ピークを抽出する。
次に、上記ステップS12と同様にして、各分画試料に対するMS1スペクトルのノイズレベルをそれぞれ評価する。
上述した(5)式に基づくMS1ピークの順位付けは、最適なθ及びσを求めるために用いたMS1ピーク(以下、「最適化用MS1ピーク」という)に基づいて引かれた直線で定まるdによる順位値が用いられており、これをそれ以外のMS1ピークにそのまま適用とすることはできない。そこで、任意の質量電荷比m/z及びSN比を有するMS1ピークに対する適切な順位付けを行うために、図6又は図8において任意の質量電荷比m/z及びSN比に対応するプロット点を通る直線xcosθ+ysinθ=dと原点との距離dを用いる連続関数n(d)を導入する。この連続関数n(d)では、例えば、最適化用MS1ピークでのn(d)の値が(5)式に基づく順位に等しいものとし、それ以外の点は補間によって求めるようにすればよい。また、実用的には、近似順位がより滑らかな値になるように、n(d)を平滑化した関数*n(d)を用いることが望ましい。図12は近似順位付けのための連続関数n(d)とそれを平滑化した関数*n(d)の一例を示す図である。
(5)式のフィッティング関数の傾きが1であるということは100%、その傾きが0.5であるということは50%の確率で以て同定に成功することを示している。したがって、フィッティング関数の微分である次の(6)式により、最適化用MS1ピークに対し、その順位値nから同定に成功する確率を推定することができる。
{N(ident)/(N (all) σ)}sech2 {n/(N(all)σ)} …(6)
図13は図9に上記微分関数で示される推定確率を重ねて示したものであり、右目盛りが同定成功の推定確率である。
{N(ident)/(N(all)σ)}sech2{n(d)/(N(all)σ)} …(7)
{N(ident)/(N(all)σ)}sech2{*n(d)/(N(all)σ)} …(8)
即ち、上述したステップS11〜S18の処理によって既に同定確率推定モデルは構築されているので、同定確率を推定したいMS1ピークの近似順位値さえ求まれば、このMS1ピークの同定確率は簡単な演算で推定可能である。図14は上記例における任意の質量電荷比m/z及びSN比を示すMS1ピークについての距離dと同定確率推定値との関係を示す図であり、図中、n(d)は(7)式に基づく場合、*n(d)は(8)式に基づく場合である。
図1において、分析部1は、液体試料中の各種物質を保持時間に応じて分離するLC部11と、LC部11で分離された物質を含む試料を分取・分画してそれぞれ異なる分画試料を調製する分取分画部12と、複数の分画試料のうちの1つを選択して該分画試料に対する質量分析を実行するMS部13と、を含む。MS部13は、MALDIイオン源、イオントラップ、飛行時間型質量分析計を含むMALDI−IT−TOFMSであり、MS1分析だけでなく、イオン選択とイオン解離とを繰り返すMSn分析が可能となっている。ただし、MS1分析及びMS2分析のみを実行すればよい場合(nが3以上のMSn分析が不要である場合)には、三連四重極型質量分析計のような、より簡単な構成の質量分析装置を利用することができる。
11…LC部
12…分取分画部
13…MS部
2…制御部
3…データ処理部
31…スペクトルデータ収集部
32…同定確率推定モデル構築部
33…同定確率推定パラメータ記憶部
34…MS1ピーク近似順位算出部
35…同定確率推定値算出部
36…同定処理部
4…表示部
Claims (3)
- 各種物質が含まれる試料を分離用パラメータに従って分離し分画することで得られた複数の分画試料に対しMSn分析(nは2以上の整数)をそれぞれ実行することで得られたMSnスペクトルに基づいて、各分画試料に含まれる物質を同定する質量分析データ処理方法であって、
a)所定の試料を分離し分画することで得られた複数の分画試料に対するMSn-1分析により求まるMSn-1ピークの質量電荷比、該MS n-1 ピークのSN比、及び、該各MSn-1ピークをプリカーサイオンとして実行されたMSn分析の結果に基づいて前記複数の分画試料にそれぞれ含まれる物質の同定を試みたときに十分な確度で何らかの物質が特定可能であったか否かの同定結果を利用し、質量電荷比とSN比との関係におけるMS n-1 ピークの分布を調べ、その分布の中で十分な確度で何らかの物質が特定できた同定成功のMS n-1 ピークが高い密度で分布している領域に存在するMS n-1 ピークに対する順位が高くなるように、MSn-1ピークの順位を決めるための順位付け情報を求めるとともに、同種試料に由来する複数のMSn-1ピークを前記順位付け情報に基づく順位に従ってプリカーサイオンとして選択してMSn分析及び同定を実行していったときのMSnピークの累積数と同定成功のMS n-1 ピークの数との関係に基づく同定確率推定モデルを求め、前記順位付け情報及び前記同定確率推定モデルを表現する同定確率推定モデル情報を記憶する同定確率推定モデル構築ステップと、
b)同定対象である試料から得られた少なくとも1つの分画試料に対するMSn-1分析により求まるMSn-1ピークについて、前記順位付け情報を利用してその順位を算出するピーク順位算出ステップと、
c)前記同定確率推定モデル情報より求まる同定確率推定モデルを参照して、前記ピーク順位算出ステップで算出されたMSn-1ピークの順位から該MSn-1ピークの同定確率推定値を算出する同定確率推定ステップと、
を有し、同定対象である試料から得られた分画試料に対するMSn分析前に、該分画試料に対するMSn-1ピークをプリカーサイオンとしたMSn分析及び同定を行ったとしたときの同定確率推定値を得られるようにしたことを特徴とする質量分析データ処理方法。 - 請求項1に記載の質量分析データ処理方法を利用して物質を同定する質量分析データ処理装置であって、
a)前記順位付け情報及び前記同定確率推定モデルを表現する同定確率推定モデル情報が記憶されている同定確率推定情報記憶手段と、
b)同定対象である試料から得られた少なくとも1つの分画試料に対するMSn-1分析により求まるMSn-1ピークについて、前記同定確率推定情報記憶手段に記憶されている順位付け情報を利用してその順位を算出するピーク順位算出手段と、
c)前記同定確率推定情報記憶手段に記憶されている同定確率推定モデル情報より求まる同定確率推定モデルを参照して、前記ピーク順位算出手段で算出されたMSn-1ピークの順位から該MSn-1ピークの同定確率推定値を算出する同定確率推定手段と、
を備えることを特徴とする質量分析データ処理装置。 - 請求項2に記載の質量分析データ処理装置を含む質量分析装置であって、
d)同定対象である試料から得られた分画試料に対するMSn分析前に、該分画試料に対するMSn-1ピークをプリカーサイオンとしたMSn分析及び同定を行ったとしたときの同定確率推定値を前記同定確率推定手段により取得し、その結果に基づいて該MSn-1ピークをプリカーサイオンとしたMSn分析を実行するか否かを決定するプリカーサイオン選択手段と、
e)前記プリカーサイオン選択手段によりMSn分析を実行すると決定されたMSn-1ピークをプリカーサイオンに設定してMSn分析を実行する分析制御手段と、
を備えることを特徴とする質量分析装置。
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