JP5682361B2 - 振動デバイス、振動デバイスの製造方法、モーションセンサー、および電子機器 - Google Patents
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Description
また、このようなセンサーデバイスとして、振動素子としてのジャイロ振動片と回路素子としての半導体装置(以下、半導体基板という)とを備えたセンサーデバイスがパッケージに収納された角速度センサー(ジャイロセンサー)が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
この構成では、半導体基板が支持基板に固着され、支持基板に形成されたリード配線部と電気的に接続されている。また、センサー素子(ジャイロセンサー素子)は、センサー素子と半導体基板との間に配置されたポリイミドフィルムに固着されたインナーリード部に接続されることによって、半導体基板と空隙を保ち、該半導体基板と平面視で重なるように配置されている。なお、インナーリード部は、ポリイミドフィルムに固着されるとともに支持基板に固着されている。
そして、センサー素子は、レーザー光などを用い、センサー素子の主面(表裏面)に形成された錘層(質量調整部)を除去するチューニング(周波数調整)が行われ、高精度の機能を有することとなる(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
本発明のある形態に係る振動デバイスは、一方の主面に能動領域を含んでいる半導体基板と、振動部、および、前記振動部に設けられている質量調整部、を含む振動素子と、を備え、前記半導体基板の前記一方の主面側に前記振動素子が配置されている振動デバイスであって、前記半導体基板の前記一方の主面側からの平面視で、前記半導体基板の前記一方の主面の前記能動領域とは異なる領域と重なる領域に、前記質量調整部が配置されており、前記半導体基板の前記一方の主面側からの平面視で、前記半導体基板の前記一方の主面側の、前記能動領域と前記一方の主面側における前記質量調整部に重なる領域との間に、ガードリングが設けられていることを特徴とする。
本発明のある別の形態に係る振動デバイスは、一方の主面に能動領域を含んでいる半導体基板と、振動部、および、前記振動部に設けられている質量調整部、を含む振動素子と、を備え、前記半導体基板の前記一方の主面側に前記振動素子が配置されている振動デバイスであって、前記半導体基板の前記一方の主面側からの平面視で、前記半導体基板の前記一方の主面の前記能動領域とは異なる領域と重なる領域に、前記質量調整部が配置されており、前記半導体基板の前記一方の主面側からの平面視で、前記半導体基板の前記一方の主面と前記振動素子との間の、前記質量調整部と重なる領域に、レーザー光を減衰させる膜が設けられていることを特徴とする。
本発明のある別の形態に係る振動デバイスは、一方の主面に能動領域を含んでいる半導体基板と、振動部、および、前記振動部に設けられている質量調整部、を含む振動素子と、を備え、前記半導体基板の前記一方の主面側に前記振動素子が配置されている振動デバイスであって、前記半導体基板の前記一方の主面側からの平面視で、前記半導体基板の前記一方の主面の前記能動領域とは異なる領域と重なる領域に、前記質量調整部が配置されており、前記振動素子の前記振動部が、駆動用振動部と、検出用振動部とを含むことを特徴とする。
本発明のある別の形態に係る振動デバイスは、前記半導体基板の前記一方の主面側に外部接続端子を備え、前記振動素子が、前記外部接続端子を介して前記半導体基板に保持されていることを特徴とする。
本発明のある別の形態に係る振動デバイスは、前記半導体基板と前記外部接続端子との間に応力緩和層が設けられていることを特徴とする。
本発明のある別の形態に係る振動デバイスは、前記半導体基板の前記一方の主面側に設けられ、前記外部接続端子に電気的に接続されている第1の電極と、前記第1の電極と前記外部接続端子との間を電気的に接続し、前記一方の主面側に設けられている再配置配線と、を備えることを特徴とする。
本発明のある別の形態に係る振動デバイスは、前記外部接続端子は、突起電極であることを特徴とする。
本発明のある形態に係るモーションセンサーは、上述の振動デバイスと、前記振動デバイスを収納するパッケージと、を備えていることを特徴とする。
本発明のある別の形態に係るモーションセンサーは、上述の振動デバイスと、複数の前記振動デバイスを収容するパッケージと、を備え、前記複数の振動デバイスは、前記各振動素子の主面同士の成す角度が略直角となるように前記パッケージ内に配置され収容されていることを特徴とする。
本発明のある別の形態に係るモーションセンサーは、少なくとも1つの前記振動素子の主面は、前記パッケージの外部部材に接続される被接続面と略平行であることを特徴とする。
本発明のある形態に係る振動デバイスの製造方法は、一方の主面に能動領域を含んでいる半導体基板と、振動部、および、前記振動部に設けられている質量調整部、を含む振動素子と、を備え、前記半導体基板の前記一方の主面側に前記振動素子が配置され、前記半導体基板の前記一方の主面側からの平面視で、前記半導体基板の前記一方の主面の前記能動領域とは異なる領域と重なる領域に、前記質量調整部が配置されている振動デバイスの製造方法であって、前記半導体基板の前記一方の主面側に前記振動素子を接続する振動素子接続工程と、前記振動素子接続工程の後で、前記質量調整部にレーザー光を照射することにより、前記質量調整部の質量を調整する調整工程と、を含むことを特徴とする。
本発明のある形態に係る振動デバイスの製造方法は、一方の主面に能動領域を含んでいる半導体基板と、振動部、および、前記振動部に設けられている質量調整部、を含む振動素子と、を備え、前記振動部は、駆動用振動部と、検出用振動部とを含み、前記半導体基板の前記一方の主面側に前記振動素子が配置され、前記半導体基板の前記一方の主面側からの平面視で、前記半導体基板の前記一方の主面の前記能動領域とは異なる領域と重なる領域に、前記質量調整部が配置されている振動デバイスの製造方法であって、前記振動素子を前記半導体基板と接続する前に、前記駆動用振動部の前記質量調整部と、前記検出用振動部の前記質量調整部とに、レーザー光を照射して前記質量調整部の質量を調整することにより、前記駆動用振動部の振動周波数と、前記検出用振動部の振動周波数との差を補正する離調周波数調整工程と、前記半導体基板の前記一方の主面側に前記振動素子を接続する振動素子接続工程と、前記振動素子接続工程の後で、前記駆動用振動部の前記質量調整部にレーザー光を照射することにより、前記振動素子が慣性力を受けていない状態において前記駆動用振動部を振動させたときに、前記検出用振動部が振動しないように前記駆動用振動部の前記質量調整部の質量を調整する周波数調整工程と、を含むことを特徴とする。
本発明のある形態に係る電子機器は、上述の振動デバイス、または上述のモーションセンサーを備えていることを特徴とする。
上記適用例によれば、質量調整部にレーザー光を照射することにより周波数調整を行う際に、レーザー光が振動素子を透過して半導体基板の一方の主面に到達した場合でも、能動領域にレーザー光が照射されるのを防ぐことができる。したがって、レーザー光によってトランジスターやメモリー素子などの半導体素子や配線などを含んで構成される集積回路が溶融して特性を損なうことなどを回避できる。
したがって、上記適用例の能動領域の配置による効果に加えて、周波数調整用のレーザー光が半導体基板の能動領域に及ぼす悪影響を抑制する効果をより絶大に得ることができる。
また、モーションセンサーは、各振動デバイスが各センサー素子の主面同士の成す角度が略直角となるようにパッケージ内に配置され、収納されていることから、1つで、複数軸に対応したセンシングが可能となる。
したがって、精緻な周波数調整がなされていることにより優れた振動特性を有するとともに、高信頼性を備えた振動デバイスを製造することができる。
図1および図2は、第1実施形態にかかる振動デバイスとしてのセンサーデバイスの概略構成を示す模式図であり、図1は、振動素子としての振動ジャイロ素子側(上側)から俯瞰した平面図、図2(a)は、図1の矢印F側からみた側面図、図2(b)は、図1の矢印S側から見た側面図である。また、図3は、センサーデバイスのシリコン基板を上側から俯瞰した平面図である。
そして、振動ジャイロ素子20は、水晶結晶軸において直交するX軸及びY軸で規定される平面に沿って切り出されて平板状に加工され、平面と直交するZ軸方向に所定の厚みを有している。なお、所定の厚みは、発振周波数(共振周波数)、外形サイズ、加工性などにより適宜設定される。
振動ジャイロ素子20は、フォトリソグラフィー技術を用いたエッチング(ウエットエッチングまたはドライエッチング)により形成されている。なお、振動ジャイロ素子20は、1枚の水晶ウェハーから複数個取りすることが可能である。
振動ジャイロ素子20は、中心部分に位置する基部21と、基部21からY軸に沿って延伸された振動部としての1対の検出用振動腕22a,22bと、検出用振動腕22a,22bと直交するように、基部21からX軸に沿って延伸された1対の連結腕23a,23bと、検出用振動腕22a,22bと平行になるように、各連結腕23a,23bの先端側からY軸に沿って延伸された振動部としての各1対の駆動用振動腕24a,24b,25a,25bとを備えている。
さらに、振動ジャイロ素子20は、基部21からY軸に沿って延伸された複数(本例では4本)の保持腕47と、保持腕47から延設された2つの素子接続部48a,48bとを備えている。
振動ジャイロ素子20は、検出用振動腕22a,22bで、角速度を検出する検出振動系を構成し、連結腕23a,23bと駆動用振動腕24a,24b,25a,25bとで、振動ジャイロ素子20を駆動する駆動振動系を構成している。
錘部26a,26b,27a,27b,28a,28bのそれぞれの面上には、質量調整部としての錘電極41が形成されている。
これらの構成を用いることにより、振動ジャイロ素子20は、小型化および角速度の検出感度の向上が図られている。
また、錘電極41が形成された錘部26a,26b,27a,27b,28a,28bは、振動ジャイロ素子20の周波数調整の際に利用される。即ち、各振動腕の錘部26a,26b,27a,27b,28a,28bにレーザーを照射する方法などにより、錘電極41の一部を除去して質量を変化(減少)させて各振動腕の周波数を変化(上昇)させることにより、所望の周波数に調整することができる(詳細は後述する)。
このように、シリコン基板10の能動面10aにおいて、振動ジャイロ素子20の質量調整部としての錘電極41と平面視で重なる領域を非能動領域とすることにより、錘電極41にレーザーを照射して周波数調整を行う際に、レーザーが振動ジャイロ素子20を透過して能動面10aに到達したときに、能動領域の集積回路にダメージが加わるのを回避することができる。
なお、本実施形態のセンサーデバイス1では、シリコン基板10の能動面10aにおいて、振動ジャイロ素子20の振動腕のうち、駆動用振動腕24a,24b,25a,25bの質量調整部としての錘電極41を含む錘部27a,27b,28a,28bと平面視で重なる領域を非能動領域としている。ここで、検出用振動腕22a,22bの錘部26a,26bに設けられた質量調整部としての錘電極41と平面視で重なる領域を能動領域に含めているのは、検出用振動腕22a,22bの周波数調整(離調周波数調整)を実施するのが、後述するように、シリコン基板10上に接合する前の振動ジャイロ素子20単独の状態の時であるためである。仮に、シリコン基板10上に振動ジャイロ素子20を接合した後で検出用振動腕22a,22bの周波数調整を行う必要がある場合には、シリコン基板10の能動面10aの、検出用振動腕22a,22bの錘部26a,26b、若しくは錘部26a,26bに設けられた錘電極41と平面視で重なる領域を非能動領域とする構成にすることができる。
また、本実施形態では、シリコン基板10の能動面10aにおいて、各駆動用振動腕24a,24b,25a,25bの錘電極41を含む錘部27a,27b,28a,28bと平面視で重なる領域を非能動領域としている。非能動領域は、少なくとも質量調整部としての錘電極41と平面視で重なる領域を含めばよいが、本実施形態では、製造マージンを考慮してこのようにしている。
このような構成によって第1の電極11は、開口部内にて外側に露出した状態となっている。
このような構成のもとに、シリコン基板10に形成された集積回路は、第1の電極11および外部接続端子12を介して振動ジャイロ素子20と電気的に接続されるようになっている。
この際、センサーデバイス1は、外部接続端子12が突起電極となっていることから、振動ジャイロ素子20とシリコン基板10との間に隙間が設けられる。
接続用端子13は、電気的、あるいは機械的な接続を成すためのパッド状のものであって、例えば、金(Au)、アルミニウム(Al)などの金属が用いられたワイヤー(ボンディングワイヤー)45などの接続部材によって、外部基板(ベース基板85)と接続される。
なお、本例では、接続用端子13とベース基板85との接続にワイヤー45を用いる構成で説明したが、ワイヤー45に替えてフレキシブル配線基板(FPC:Flexible Printed Circuits)を用いて接続することもできる。
このようにすることで、特にさびによる接触性、接合性の低下を防止することができる。また、ハンダメッキ、ハンダプリコートなどの最表面処理を施したものとしてもよい。
ベース基板85は、例えばセラミック基板のような絶縁性材料で形成されており、シリコン基板10と接合される接続面には接続部82が形成され、この接続部82には、金(Au)、銀(Ag)などの金属被膜が形成されている。
そして、接続部82とシリコン基板10に形成された接続用端子13とがワイヤー45によって接続されている。
ベース基板85が板状の基板である場合は、ベース基板85上に接続されたシリコン基板10や振動ジャイロ素子20などは、ベース基板85に接続される図示しない金属製キャップなどにより気密的に封止される。
また、ベース基板85が、周囲に側壁を有し中央部が凹形状のパッケージ(収納容器)である場合は、パッケージ内に収納されたシリコン基板10や振動ジャイロ素子20などは、パッケージの外壁に開口面に接合される図示しない金属製リッドなどを用いて気密的に封止される。
なお、振動ジャイロ素子20は、基部21及び各振動腕の表裏面を主面とする。ここでは、基部21において外部と電気的に接続する面を一方の主面20aといい、一方の主面20aと対向する面を他方の主面20bという。
これにより、振動ジャイロ素子20は、シリコン基板10に保持されている。
ここで、センサーデバイス1の振動ジャイロ素子20の動作について説明する。
図4及び図5は、振動ジャイロ素子の動作を説明する模式平面図である。図4は駆動振動状態を示し、図5(a)、図5(b)は、角速度が加わった状態における検出振動状態を示している。
なお、図4及び図5において、振動状態を簡易に表現するために、各振動腕は線で表してあり、保持腕47および接続部は省略している。
まず、シリコン基板10の集積回路(駆動回路)から駆動信号が印加されることにより、振動ジャイロ素子20は角速度が加わらない状態において、駆動用振動腕24a,24b,25a,25bが矢印Eで示す方向に屈曲振動を行う。この屈曲振動は、実線で示す振動姿態と2点鎖線で示す振動姿態とを所定の周波数で繰り返している。
まず、図5(a)に示すように、駆動振動系を構成する駆動用振動腕24a,24b,25a,25b及び連結腕23a,23bには、矢印B方向のコリオリ力が働く。また同時に、検出用振動腕22a,22bは、矢印B方向のコリオリ力に呼応して、矢印C方向に変形する。
振動ジャイロ素子20は、この一連の動作を交互に繰り返して新たな振動が励起される。
なお、矢印B,B’方向の振動は、重心Gに対して周方向の振動である。そして、振動ジャイロ素子20は、検出用振動腕22a,22bに形成された検出電極が、振動により発生した水晶の歪を検出することで角速度が求められる。
ここで、第1実施形態のセンサーデバイス1の製造方法について説明する。
なお、本実施形態では、図1に示すセンサーデバイス1において、ベース基板85として凹部を有するパッケージを用いて、そのパッケージ内にセンサーデバイス1を接合し蓋体により封止する態様のセンサーデバイスの製造方法を説明する。
図6は、センサーデバイスの製造工程を示すフローチャートであり、図7は、センサーデバイスの製造工程で用いる振動ジャイロ素子用ウェハーを上側から俯瞰した平面図である。
まず、セラミック基板などで形成されたベース基板85を準備する。ベース基板85の一面には、シリコン基板10との電気的接続を行うための接続部82が形成されている(ステップS1)。
次に、シリコン基板10を形成する工程について説明する。
シリコン基板10は、半導体製造プロセスを用いて、シリコンウェハーに複数一括して形成する。この工程において、シリコンウェハーに形成される各シリコン基板10の能動面10a上の、集積回路の導電部となる位置に、第1の電極11、接続用端子13、及び図示しない他の電極を形成する。
ついで、周知のフォトリソグラフィー法及びエッチング法によって第1の電極11及び他の電極を覆う第1絶縁膜の一部を除去し、開口部を形成する。これにより、これら開口部内に第1の電極11、他の電極、および接続用端子13を露出させる。
接続用端子13については、その表面にニッケル(Ni)、金(Au)のメッキを施すことにより、ワイヤーボンディングの際の接合性を高めておく。なお、ハンダメッキ、ハンダプリコートなどの最表面処理を施したものとしてもよい。
ついで、第1の電極11上に、Auスタッドバンプで形成された外部接続端子12を形成する。なお、外部接続端子12は、Auスタッドバンプの他に銅、アルミ(Al)やはんだボール、はんだペーストの印刷など他の導電性材料にて形成することもできる(ステップS2−1)。
ついで、シリコン基板10の非能動面10b側を、ベース基板85の接続部82の形成されている一面に接着剤などの接合部材(図示せず)を介して接合する。
ついで、シリコン基板10の接続用端子13とベース基板85の接続部82とを、ワイヤーボンディング法によりワイヤー45を用いて接続する(ステップS4)。
ついで、前述した構成にて振動ジャイロ素子20を形成する。
振動ジャイロ素子20は、図7に示す振動ジャイロ素子用ウェハー2を用いて多数個取りにて形成することができる。
まず、振動ジャイロ素子用ウェハー2にフォトリソグラフィー技術を用いたエッチングにより複数の振動ジャイロ素子20の外形を形成する(ステップS3−1)。
ついで、フォトリソグラフィー技術を用いたスパッタリングや蒸着により、振動ジャイロ素子に、駆動電極、検出電極、引き出し電極29などの電極や配線を形成する。この電極形成工程にて、振動ジャイロ素子20の駆動用振動腕24a,24b,25a,25bの錘部27a,27b,28a,28b、および、検出用振動腕22a,22bの錘部26a,26bに質量調整部としての錘電極41を同時に形成することができる(ステップS3−2)。
ついで、レーザー光を用いて振動ジャイロ素子20の離調周波数調整を行う。
離調周波数調整工程では、検出用振動腕22a,22bと、駆動用振動腕24a,24b,25a,25bとの屈曲振動周波数の差をみて、その差を補正するバランス調整(チューニング)を行うものであり、振動ジャイロ素子用ウェハー2の状態で行うことができる。
チューニングは、振動ジャイロ素子20の錘部26a,26b,27a,27b,28a,28bのそれぞれに形成された錘電極41に、集光されたレーザー光を照射して行う。レーザー光が照射された錘電極41は、レーザー光のエネルギーによりその一部が溶融、蒸発する。この錘電極41の溶融、蒸発により、検出用振動腕22a,22b、駆動用振動腕24a,24b,25a,25bの質量が変化する。これによって、検出用振動腕22a,22b、駆動用振動腕24a,24b,25a,25bの共振周波数が変化するので、各振動腕のバランス調整(チューニング)を行うことができる(ステップS3−3)。
ついで、振動ジャイロ素子用ウェハー2をブレイクして個片の振動ジャイロ素子20を得る個片化を行う。個片化は、ステップS3−1の外形形成工程にて振動ジャイロ素子用ウェハー2の振動ジャイロ素子20の外形の一部の連結部分にミシン目や溝を形成しておくことにより、そのミシン目や溝に沿ってブレイクすることによって行うことができる(ステップS3−4)。
ついで、振動ジャイロ素子20をシリコン基板10に載置し、シリコン基板10の外部接続端子12と、振動ジャイロ素子20の素子接続部48a,48bの一方の主面20aに形成された引き出し電極29とを接続する(ステップS5)。
ついで、レーザー光を用いて振動ジャイロ素子20の周波数調整(バランスチューニング)を行う。
バランスチューニングは、振動ジャイロ素子20の各振動腕のうち、駆動用振動腕24a,24b,25a,25bの錘部27a,27b,28a,28bのそれぞれに形成された錘電極41に、上記ステップS3−3の離調周波数調整と同様に、集光されたレーザー光を照射して行う。レーザー光が照射された錘電極41は、レーザー光のエネルギーにより溶融、蒸発し、その質量変化により駆動用振動腕24a,24b,25a,25bの共振周波数が変化させることによって、各振動腕のバランス調整(チューニング)を行うことができる(ステップS6)。具体的には、センサーデバイス1(振動ジャイロ素子20)が回転していない状態において駆動用振動腕24a,24b,25a,25bを励振して振動させたときに、検出用振動腕22a,22bが振動しないように各駆動用振動腕24a,24b,25a,25bの錘電極41(質量調整部)の質量調整による周波数調整を行う。
なお、本実施形態のセンサーデバイス1の製造方法において、半導体基板としてのシリコン基板10上に振動ジャイロ素子20を配置してから行う周波数調整(ステップS6)では、駆動用振動腕24a,24b,25a,25bのみ質量調整を行うことによりバランス調整行う構成について説明している。上述したとおり、検出用振動腕22a,22bの錘部26a,26bと平面視で重なる領域は、能動領域に含めているが、シリコン基板10上に振動ジャイロ素子を配置する振動ジャイロ接続工程(ステップS5)の後で、検出用振動腕22a,22bの錘部26a,26bの質量調整(周波数調整)が必要な場合は、錘部26a,26bと平面視で重なる領域も非能動領域とする必要がある。
ついで、ベース基板(パッケージ)85上に蓋体としてのリッドを接合することにより、シリコン基板10および振動ジャイロ素子が接合されたベース基板85の凹部を封止する。例えば、金属製のリッド(蓋体)を、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)合金等からなるシールリングを介してシーム溶接することにより接合することができる。このとき、必要に応じて、ベース基板85の凹部とリッドとにより形成されるキャビティーを減圧空間、または不活性ガス雰囲気にして密閉・封止することができる(ステップS7)。
また、別のリッド接合方法としては、リッドをはんだ等の金属ろう材を介してベース基板85上に接合したり、または、ガラス製のリッドを用いて、低融点ガラス等でベース基板85上に接合することもできる。
ついで、封止された状態のセンサーデバイス1を、所定温度のオーブンに所定時間投入するベーキングを行う(ステップS8)。
そして、電気特性検査や外観検査などの特性検査を行って、規格外の不良品を取り除き(ステップS9)、一連のセンサーデバイス1の製造工程が終了する。
なお、この形態は、以降の実施形態にも適用される。
図8を用いて、センサーデバイスの変形例1について説明する。図8は、センサーデバイスの変形例1の概略構成の一部を拡大して示す模式図であり、(a)は、上側からみた部分拡大平面図、(b)は、(a)の正断面図である。なお、本変形例にかかるセンサーデバイスは、上記第1実施形態の構成と能動領域と非能動領域との境界部分に新たな構成を加えた点が異なるものである。よって、シリコン基板の上方に配置される振動ジャイロ素子、および、シリコン基板が載置されるベース基板は図示を省略している。また、上記第1実施形態との共通部分については、同一符号を付して説明を省略し、上記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
ここで、シリコン基板110の能動面110aにおいて、駆動用振動腕の錘部(質量調整部)と平面視で重なる領域を、非能動領域と呼ぶ。
以下、ガードリング40構造の一例について説明する。
シリコン基板110の能動面110a上には、第1絶縁膜111が形成されている。また、第1絶縁膜111上には、第1層間絶縁膜112、配線18、第2層間絶縁膜113、およびパッシベーション膜となる第2絶縁膜114が順次積層されている。アルミや銅などからなる配線18は能動領域に形成され、図示しない第1の電極あるいはシリコン基板110に形成されたトランジスターやメモリー素子などの半導体素子と接続されている。
また、第1層間絶縁膜112と第2層間絶縁膜113との間には、ガードリング33が形成され、ガードリング33から第1層間絶縁膜112を貫通してベースガードリング31に全周を接する貫通ガードリング32が形成されている。
さらに、第2層間絶縁膜113と第2絶縁膜114との間にはガードリング35が形成され、ガードリング35から第2層間絶縁膜113を貫通してガードリング33と全周を接する貫通ガードリング34が形成されている。
これらベースガードリング31、ガードリング33,35、貫通ガードリング32,34により構成されたガードリング40は、上記非能動領域と能動領域との間に、上記非能動領域を囲むような形状にて形成されている。
これにより、振動ジャイロ素子接続工程(ステップS5)後にレーザー光により周波数調整を行う際に、質量調整部としての錘電極41を溶融、蒸発させたレーザー光が、振動ジャイロ素子20を透過してシリコン基板110の能動面110aの上記非能動領域に到達した場合に、レーザー光の熱が能動領域に伝搬するのを抑える効果とともに、レーザーによるチャージされた電荷が能動領域に広がるのを抑える効果を奏する遮蔽物になる。よって、例えば、メモリー素子に格納されているデータの不要な書き換えを抑制することが可能である。
したがって、本変形例1のセンサーデバイス120によれば、上記実施形態のセンサーデバイス1の効果に加えて、周波数調整用のレーザー光が半導体基板としてのシリコン基板の能動領域に及ぼす悪影響を抑制する効果をより絶大に得ることができる。
次に、図9および図10を用いて、センサーデバイスの変形例2について説明する。
図9および図10は、センサーデバイスの変形例2の概略構成を示す模式図であり、図9は、シリコン基板側(上側)から俯瞰した平面図、図10は、図9のB−B線断面図である。
なお、本変形例2にかかるセンサーデバイスは、上記第1実施形態の構成のうち、シリコン基板と振動ジャイロ素子との接合構造が異なるものであるので、上記第1実施形態との共通部分については、同一符号を付して説明を省略し、上記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。また、図9および図10では、シリコン基板を載置するベース基板は図示を省略している。
このような構成によって第1の電極11は、開口部14a内にて外側に露出した状態となっている。
また、応力緩和層15上には、再配置配線としての配線16が形成されている。配線16は、応力緩和層15を貫通して設けられたビアホール14bによって、第1絶縁膜14の開口部14a内にて第1の電極11と接続されている。この配線16は、集積回路の電極の再配置を行うためのもので、シリコン基板100の所定部に配置された第1の電極11からビアホール14bを介して中央部側に延びて形成されている。
この配線16は、シリコン基板100の第1の電極11と外部接続端子12との間を配線することから、一般的には再配置配線とよばれ、微細設計によって位置の制約が大きい第1の電極11に対して、外部接続端子12の位置を任意にずらして配置し、シリコン基板100における振動ジャイロ素子20との接続位置の自由度を高めるための重要な構成要素である。
このような構成のもとに、シリコン基板100に形成された集積回路は、第1の電極11、配線16、外部接続端子12を介して振動ジャイロ素子20と電気的に接続されるようになっている。
この際、センサーデバイス60は、外部接続端子12が突起電極となっていることから、振動ジャイロ素子20とシリコン基板100との間に隙間が設けられる。
これにより、振動ジャイロ素子20は、シリコン基板100に保持されている。
これらにより、センサーデバイス60は、シリコン基板100と外部接続端子12との間に設けられている応力緩和層15によって、外部から加わる衝撃などが吸収され緩和される。
したがって、センサーデバイス60は、従来の構成と比較して、厚さを低減することが可能となる。
次に、図11を用いて、センサーデバイスの変形例3について説明する。
図11(a)および(b)は、センサーデバイスの変形例3の概略構成のバリエーションを模式的に示す正断面図である。具体的には、図11(a)は、図10と同じ断面を示し、図11(b)は、図2(a)と同じ断面を示している。
なお、本変形例3にかかるセンサーデバイスは、上記第1実施形態および上記変形例2の構成のうち、シリコン基板と振動ジャイロ素子との間に遮蔽層を設ける点が異なるものであるので、上記第1実施形態および上記変形例2との共通部分については、同一符号を付して説明を省略し、上記第1実施形態および上記変形例2と異なる部分を中心に説明する。また、図11では、シリコン基板を載置するベース基板は図示を省略している。
図11(a)に示す本変形例3のセンサーデバイス90の一つのバリエーションは、上記変形例2のセンサーデバイス60と同一の構成を有している。即ち、センサーデバイス90は、能動面10a側に応力緩和層15が設けられたシリコン基板100’と、そのシリコン基板100’上に接合された振動ジャイロ素子20と、を備えている。応力緩和層15上には、再配置配線としての配線16が形成されている。配線16は、応力緩和層15を貫通して設けられたビアホール14bによって第1の電極11と接続されている。
図11(a)のセンサーデバイス90においては、遮蔽膜70は、応力緩和層15上に設けられている。
遮蔽膜70は、上述のような位置に設けられることにより、応力緩和層15やシリコン基板100’の能動面10aに対するレーザー光の遮蔽効果を生じることになる。
さらに、金属などの導電体により形成された遮蔽膜70は、図示しないビアホールなどを介してグランド(GND)電位に接続することができる。このようにすれば、電源、或いは導体基板の能動領域に形成されている配線などに対して伝搬するノイズをグランド(GND)電位に接続された遮蔽膜70によって遮蔽することができるため、安定した電源電位の供給を行うこと、或いはノイズによる半導体基板の電気的特性への影響を抑制する効果を奏する。
遮蔽膜70は、上述のような位置に設けられることにより、応力緩和層15やシリコン基板100’の能動面10aに対するレーザー光の遮蔽効果を生じるので、非能動領域にレーザー光が到達した場合に発生し得る熱や電荷が、能動領域に伝搬して半導体回路の誤動作を引き起こしたり、破損したりする不具合を回避することができる。
図12は、第2実施形態のモーションセンサーとしてのジャイロセンサーの概略構成を示す模式図である。図12(a)は、ジャイロセンサーをパッケージ上面から俯瞰した平面図であり、図12(b)は、(a)の正断面図である。
なお、図12(a)では、リッドを便宜上省略してある。また、上記第1実施形態との共通部分については、同一符号を付して説明を省略する。
なお、各センサーデバイス1A,1B,1Cは、後述するように、互いの主面どうしが所定の角度を有してジャイロセンサー150内に収容させる必要がある。このため、各センサーデバイス1A,1B,1Cのベース基板85には、パッケージ80の凹部内で所定の角度でセンサーデバイスを載置できるように形成された保持基板85a,85b,85cが装着されている。
パッケージ(パッケージベース)80は、セラミックグリーンシートを成形して積層し、焼成した酸化アルミニウム質焼結体などが用いられている。また、リッド94には、コバールなどの金属、ガラス、セラミックなどが用いられている。
センサーデバイス1Bは、パッケージ80の壁面91に固定、接続され、センサーデバイス1Cは、パッケージ80の壁面92に固定、接続されている。2つのセンサーデバイス1B,1Cも、図示しないパッケージ内部電極と電気的に接続されている。
なお、パッケージ内部電極は、パッケージ80の外部に設けられた外部電極(図示せず)と電気的に接続されている。外部電極、内部電極は、タングステン(W)などのメタライズ層に、ニッケル(Ni)、金(Au)などの各被膜をメッキなどにより積層した金属被膜からなる。
これにより、パッケージ80の内部は、気密に封止される。なお、パッケージ80の内部は、各センサーデバイスの振動ジャイロ素子201,202,203の振動が阻害されないように、真空状態(真空度が高い状態)、または、不活性ガス雰囲気に保持されていることが好ましい。
ここでは、パッケージ80の底面93が、互いに直交する3軸であるX’軸、Y’軸、Z’軸に対して、X’軸及びY’軸と平行で、Z’軸と直交しているものとする。
これにより、外力などによってジャイロセンサー150の姿勢が変化し、角速度が加わった場合、振動ジャイロ素子201の一方の主面20aまたは他方の主面20bとパッケージ80の底面93とが、略平行になるようにパッケージ80の内部に収納されているセンサーデバイス1Aは、振動ジャイロ素子201の一方の主面20aまたは他方の主面20bとZ’軸とが略直交していることから、Z’軸回りに対する角速度を検出する。
このことから、ジャイロセンサー150は、撮像機器の手ぶれ補正や、GPS(Global Positioning System)衛星信号を用いた移動体ナビゲーションシステムにおける車両などの姿勢検出、姿勢制御などに好適に用いられる。
以下、上記センサーデバイス、およびモーションセンサーを搭載した電子機器について、図13を参照して説明する。図13(a)〜(c)は、センサーデバイス、およびモーションセンサーを搭載した電子機器について説明するための概略図である。
図13(b)は、ビデオカメラへの適用例である。ビデオカメラ240は、受像部241、操作部242、音声入力部243、及び表示部200を備えており、図示しない制御回路部に上記センサーデバイス、およびモーションセンサーが搭載されている。
図13(c)は、情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)への適用例である。情報携帯端末400は、複数の操作ボタン401及び電源スイッチ402、および表示部200を備えており、図示しない制御回路部に上記センサーデバイス、およびモーションセンサーが搭載されている。
また、圧電体材料以外の材料を用いて振動片を形成することができる。例えば、シリコン半導体材料などを用いて振動素子を形成することもできる。
また、振動素子の駆動振動の励振方式や検出振動の検出方式は、圧電効果によるものだけに限らない。静電気力(クーロン力)を用いた静電駆動型や、磁力を利用したローレンツ駆動型などの振動片においても、本発明の構成およびその効果を発揮させることができる。
Claims (13)
- 一方の主面に能動領域を含んでいる半導体基板と、
振動部、および、前記振動部に設けられている質量調整部、を含む振動素子と、を備え、
前記半導体基板の前記一方の主面側に前記振動素子が配置されている振動デバイスであって、
前記半導体基板の前記一方の主面側からの平面視で、前記半導体基板の前記一方の主面の前記能動領域とは異なる領域と重なる領域に、前記質量調整部が配置されており、
前記半導体基板の前記一方の主面側からの平面視で、前記一方の主面側の、前記能動領域と前記一方の主面側における前記質量調整部に重なる領域との間に、ガードリングが設けられていることを特徴とする振動デバイス。 - 一方の主面に能動領域を含んでいる半導体基板と、
振動部、および、前記振動部に設けられている質量調整部、を含む振動素子と、を備え、
前記半導体基板の前記一方の主面側に前記振動素子が配置されている振動デバイスであって、
前記半導体基板の前記一方の主面側からの平面視で、前記半導体基板の前記一方の主面の前記能動領域とは異なる領域と重なる領域に、前記質量調整部が配置されており、
前記半導体基板の前記一方の主面側からの平面視で、前記半導体基板の前記一方の主面と前記振動素子との間の、前記質量調整部と重なる領域に、レーザー光を減衰させる膜が設けられていることを特徴とする振動デバイス。 - 一方の主面に能動領域を含んでいる半導体基板と、
振動部、および、前記振動部に設けられている質量調整部、を含む振動素子と、を備え、
前記半導体基板の前記一方の主面側に前記振動素子が配置されている振動デバイスであって、
前記半導体基板の前記一方の主面側からの平面視で、前記半導体基板の前記一方の主面の前記能動領域とは異なる領域と重なる領域に、前記質量調整部が配置されており、
前記振動素子の前記振動部が、駆動用振動部と、検出用振動部とを含むことを特徴とする振動デバイス。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の振動デバイスにおいて、
前記半導体基板の前記一方の主面側に外部接続端子を備え、
前記振動素子が、前記外部接続端子を介して前記半導体基板に保持されていることを特徴とする振動デバイス。 - 請求項4に記載の振動デバイスにおいて、
前記半導体基板と前記外部接続端子との間に応力緩和層が設けられていることを特徴とする振動デバイス。 - 請求項4または請求項5に記載の振動デバイスにおいて、
前記半導体基板の前記一方の主面側に設けられ、前記外部接続端子に電気的に接続されている第1の電極と、
前記第1の電極と前記外部接続端子との間を電気的に接続し、前記一方の主面側に設けられている再配置配線と、を備えることを特徴とする振動デバイス。 - 請求項4ないし請求項6のいずれか一項に記載の振動デバイスにおいて、前記外部接続端子は、突起電極であることを特徴とする振動デバイス。
- 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の振動デバイスと、
前記振動デバイスを収納するパッケージと、を備えていることを特徴とするモーションセンサー。 - 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の振動デバイスと、
複数の前記振動デバイスを収容するパッケージと、を備え、
前記複数の振動デバイスは、前記各振動素子の主面同士の成す角度が略直角となるように前記パッケージ内に配置され収容されていることを特徴とするモーションセンサー。 - 請求項9に記載のモーションセンサーにおいて、
少なくとも1つの前記振動素子の主面は、前記パッケージの外部部材に接続される被接続面と略平行であることを特徴とするモーションセンサー。 - 一方の主面に能動領域を含んでいる半導体基板と、
振動部、および、前記振動部に設けられている質量調整部、を含む振動素子と、を備え、
前記半導体基板の前記一方の主面側に前記振動素子が配置され、前記半導体基板の前記一方の主面側からの平面視で、前記半導体基板の前記一方の主面の前記能動領域とは異なる領域と重なる領域に、前記質量調整部が配置されている振動デバイスの製造方法であって、
前記半導体基板の前記一方の主面側に前記振動素子を接続する振動素子接続工程と、
前記振動素子接続工程の後で、前記質量調整部にレーザー光を照射することにより、前記質量調整部の質量を調整する調整工程と、を含むことを特徴とする振動デバイスの製造方法。 - 一方の主面に能動領域を含んでいる半導体基板と、
振動部、および、前記振動部に設けられている質量調整部、を含む振動素子と、を備え、
前記振動部は、駆動用振動部と、検出用振動部とを含み、
前記半導体基板の前記一方の主面側に前記振動素子が配置され、前記半導体基板の前記一方の主面側からの平面視で、前記半導体基板の前記一方の主面の前記能動領域とは異なる領域と重なる領域に、前記質量調整部が配置されている振動デバイスの製造方法であって、
前記振動素子を前記半導体基板と接続する前に、前記駆動用振動部の前記質量調整部と、前記検出用振動部の前記質量調整部とに、レーザー光を照射して前記質量調整部の質量を調整することにより、前記駆動用振動部の振動周波数と、前記検出用振動部の振動周波数との差を補正する離調周波数調整工程と、
前記半導体基板の前記一方の主面側に前記振動素子を接続する振動素子接続工程と、
前記振動素子接続工程の後で、前記駆動用振動部の前記質量調整部にレーザー光を照射することにより、前記振動素子が慣性力を受けていない状態において前記駆動用振動部を振動させたときに、前記検出用振動部が振動しないように前記駆動用振動部の前記質量調整部の質量を調整する周波数調整工程と、を含むことを特徴とする振動デバイスの製造方法。 - 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の振動デバイス、または請求項8ないし請求項10のいずれか一項に記載のモーションセンサーを備えていることを特徴とする電子機器。
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