JP2006121653A - Mems振動子の周波数調整方法およびmems振動子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 MEMS振動子の可動電極および集積回路へのダメージがなく、簡易に周波数の調整ができるMEMS振動子の周波数調整方法を提供する。
【解決手段】 半導体基板41に形成したMEMS振動子1において、あらかじめMEMS振動子1の周波数を所望の共振周波数より高く作りこみ、可動電極30の重り部33に、インクジェット方式によりインク61を塗布し、その後硬化処理をすることにより、可動電極30の質量を増加させ、MEMS振動子1の共振周波数が低くなる方向に調整を行う。
【選択図】 図2

Description

本発明は、MEMS振動子の周波数調整方法、および当該周波数調整方法にて周波数調整されたMEMS振動子に関する。
近年、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用い、微小なMEMS振動子が製作されている。ここで、MEMS振動子とは、半導体製造技術を用いて製作された微小な機能素子にて構成された振動子と、定義する。このMEMS振動子は、従来使用されてきた水晶などの圧電材料を利用した振動子または共振器とは異なり、固定部と可動部を備え、固定部と可動部間に生ずる静電力により可動部が励振振動するように構成されている。
このような、MEMS振動子において、製造工程のばらつきから、従来の振動子と同じく周波数調整を行う必要がある。その場合には、例えば、特許文献1に示すようなレーザアシストエッチング加工技術を用いて、可動部(振動部)をエッチングして、MEMS振動子の周波数を調整する方法がとられている。
特開平8−146029号公報
しかしながら、レーザアシストエッチング加工を行うには大規模な設備を必要とし、レーザ照射により可動部にダメージを与えるおそれがある。また、MEMS振動子の周辺に機能回路を設けた場合に、集積回路へダメージを与えるという問題がある。
本発明の目的は上記課題を解消し、MEMS振動子の可動部とその周辺に設けた集積回路へのダメージがなく、簡易に周波数の調整ができるMEMS振動子の周波数調整方法および、当該MEMS振動子の周波数調整方法で周波数が調整されたMEMS振動子を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のMEMS振動子の周波数調整方法は、基板上に形成され櫛歯部を備えた固定電極としての駆動電極と、前記駆動電極に対向するように配置され櫛歯部を備えた固定電極としての検出電極と、前記駆動電極と前記検出電極の間に配置された可動電極と、を有するMEMS振動子であって、前記可動電極は、前記駆動電極と前記検出電極のそれぞれの櫛歯部と噛み合うように設けられた櫛歯部を有する重り部と、前記重り部と連結される梁部と、前記梁部に連結され前記基板上に固定され前記重り部および前記梁部を前記基板との空間を保って支持する支持部と、を備え、前記可動電極の前記重り部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することにより、MEMS振動子の共振周波数を調整することを特徴とする。
このMEMS振動子の周波数調整方法によれば、MEMS振動子における可動電極の重り部にインクジェット方式でインクを塗布し、その後、インクを硬化処理することで重り部に質量を付加し、その質量効果で共振周波数を低くする方向で周波数を調整ができる。そして、インク塗布後のインクの硬化処理は低温で処理が可能であり、MEMS振動子の可動電極にダメージを与えることなく、信頼性を向上させることができる。このように、簡易な方法で周波数の調整ができるMEMS振動子の周波数調整方法を提供できる。
また、本発明のMEMS振動子の周波数調整方法は、基板上に形成され櫛歯部を備えた固定電極としての駆動電極と、前記駆動電極に対向するように配置され櫛歯部を備えた固定電極としての検出電極と、前記駆動電極と前記検出電極の間に配置された可動電極と、を有するMEMS振動子であって、前記可動電極は、前記駆動電極と前記検出電極のそれぞれの櫛歯部と噛み合うように設けられた櫛歯部を有する重り部と、前記重り部と連結される梁部と、前記梁部に連結され前記基板上に固定され前記重り部および前記梁部を前記基板との空間を保って支持する支持部と、を備え、前記梁部から前記基板にかけてインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することによりMEMS振動子の共振周波数を調整することを特徴とする。
このMEMS振動子の周波数調整方法によれば、可動電極における梁部から基板にかけてインクジェット方式でインクを塗布し、その後、インクを硬化処理することにより梁部の一部と基板とを固着する。このことから、梁部の長さが短くなり、梁部のバネ定数を大きくし、共振周波数を高くする方向で周波数を調整することが可能となる。そして、インク塗布後のインクの硬化処理は低温で処理が可能であり、MEMS振動子の可動電極にダメージを与えることなく、信頼性を向上させることができる。このように、簡易な方法で周波数の調整ができるMEMS振動子の周波数調整方法を提供できる。
また、本発明のMEMS振動子の周波数調整方法は、基板上に形成され櫛歯部を備えた固定電極としての駆動電極と、前記駆動電極に対向するように配置され櫛歯部を備えた固定電極としての検出電極と、前記駆動電極と前記検出電極の間に配置された可動電極と、を有するMEMS振動子であって、前記可動電極は、前記駆動電極と前記検出電極のそれぞれの櫛歯部と噛み合うように設けられた櫛歯部を有する重り部と、前記重り部と連結される梁部と、前記梁部に連結され前記基板上に固定され前記重り部および前記梁部を前記基板との空間を保って支持する支持部と、を備え、前記梁部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することによりMEMS振動子の共振周波数を調整することを特徴とする。
このMEMS振動子の周波数調整方法によれば、可動電極の梁部にインクジェット方式でインクを塗布し、その後、インクを硬化処理することにより梁部のバネ定数を大きくし、共振周波数を高くする方向で周波数を調整することが可能となる。そして、インク塗布後のインクの硬化処理は低温で処理が可能であり、MEMS振動子の可動電極にダメージを与えることなく、信頼性を向上させることができる。このように、簡易な方法で周波数の調整ができるMEMS振動子の周波数調整方法を提供できる。
また、本発明のMEMS振動子の周波数調整方法は、基板上に形成され櫛歯部を備えた固定電極としての駆動電極と、前記駆動電極に対向するように配置され櫛歯部を備えた固定電極としての検出電極と、前記駆動電極と前記検出電極の間に配置された可動電極と、を有するMEMS振動子であって、前記可動電極は、前記駆動電極と前記検出電極のそれぞれの櫛歯部と噛み合うように設けられた櫛歯部を有する重り部と、前記重り部と連結される梁部と、前記梁部に連結され前記基板上に固定され前記重り部および前記梁部を前記基板との空間を保って支持する支持部と、を備え、前記可動電極の前記重り部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理すること、および前記梁部から前記基板にかけてインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することによりMEMS振動子の共振周波数を調整することを特徴とする。
このMEMS振動子の周波数調整方法によれば、例えば、MEMS振動子の共振周波数を下げる方向である重り部へのインク塗布・硬化処理を行い、そのときに所望の共振周波数から低い周波数にはずれてしまった場合に、次に共振周波数を上げる方向である梁部から基板にかけてのインク塗布を行えば、所望の共振周波数を得ることができる。また、その逆も可能であり、このような調整を繰り返して行うことにより、高精度に共振周波数を合わせ込む事も可能となる。
また、本発明のMEMS振動子の周波数調整方法は、基板上に形成され櫛歯部を備えた固定電極としての駆動電極と、前記駆動電極に対向するように配置され櫛歯部を備えた固定電極としての検出電極と、前記駆動電極と前記検出電極の間に配置された可動電極と、を有するMEMS振動子であって、前記可動電極は、前記駆動電極と前記検出電極のそれぞれの櫛歯部と噛み合うように設けられた櫛歯部を有する重り部と、前記重り部と連結される梁部と、前記梁部に連結され前記基板上に固定され前記重り部および前記梁部を前記基板との空間を保って支持する支持部と、を備え、前記可動電極の前記重り部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理すること、および前記梁部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することによりMEMS振動子の共振周波数を調整することを特徴とする。
このMEMS振動子の周波数調整方法によれば、例えば、MEMS振動子の共振周波数を下げる方向である重り部へのインク塗布・硬化処理を行い、そのときに所望の共振周波数から低い周波数にはずれてしまった場合に、次に共振周波数を上げる方向である梁部にインク塗布を行えば、所望の共振周波数を得ることができる。また、このような調整を繰り返して行うことにより、高精度に共振周波数を合わせ込む事も可能となる。
また、本発明のMEMS振動子の周波数調整方法は、基板上に形成された固定電極としての駆動電極と検出電極とを有し、前記基板上に空間を保って配置される可動電極と、を備えたMEMS振動子であって、前記可動電極は前記検出電極上に配置された重り部と、前記重り部と連結される梁部と、前記梁部と連結され前記駆動電極に接続され前記重り部と前記梁部を前記基板との空間を保って支持する支持部と、を備え、前記可動電極の前記重り部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することにより、MEMS振動子の共振周波数を調整することを特徴とする。
このMEMS振動子の周波数調整方法によれば、MEMS振動子における可動電極の重り部にインクジェット方式でインクを塗布し、その後、インクを硬化処理することで重り部に質量を付加し、その質量効果で共振周波数を低くする方向で周波数を調整ができる。そして、インク塗布後のインクの硬化処理は低温で処理が可能であり、MEMS振動子の可動電極にダメージを与えることなく、信頼性を向上させることができる。このように、簡易な方法で周波数の調整ができるMEMS振動子の周波数調整方法を提供できる。
また、本発明のMEMS振動子の周波数調整方法は、基板上に形成された固定電極としての駆動電極と検出電極とを有し、前記基板上に空間を保って配置される可動電極と、を備えたMEMS振動子であって、前記可動電極は前記検出電極上に配置された重り部と、前記重り部と連結される梁部と、前記梁部と連結され前記駆動電極に接続され前記重り部と前記梁部を前記基板との空間を保って支持する支持部と、を備え、前記梁部から前記基板にかけてインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することによりMEMS振動子の共振周波数を調整することを特徴とする。
このMEMS振動子の周波数調整方法によれば、可動電極における梁部から基板にかけてインクジェット方式でインクを塗布し、その後、インクを硬化処理することにより梁部の一部と基板とを固着する。このことから、梁部の長さが短くなり、梁部のバネ定数を大きくし、共振周波数を高くする方向で周波数を調整することが可能となる。そして、インク塗布後のインクの硬化処理は低温で処理が可能であり、MEMS振動子の可動電極にダメージを与えることなく、信頼性を向上させることができる。このように、簡易な方法で周波数の調整ができるMEMS振動子の周波数調整方法を提供できる。
また、本発明のMEMS振動子の周波数調整方法は、基板上に形成された固定電極としての駆動電極と検出電極とを有し、前記基板上に空間を保って配置される可動電極と、を備えたMEMS振動子であって、前記可動電極は前記検出電極上に配置された重り部と、前記重り部と連結される梁部と、前記梁部と連結され前記駆動電極に接続され前記重り部と前記梁部を前記基板との空間を保って支持する支持部と、を備え、前記梁部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することによりMEMS振動子の共振周波数を調整することを特徴とする。
このMEMS振動子の周波数調整方法によれば、可動電極の梁部にインクジェット方式でインクを塗布し、その後、インクを硬化処理することにより梁部のバネ定数を大きくし、共振周波数を高くする方向で周波数を調整することが可能となる。そして、インク塗布後のインクの硬化処理は低温で処理が可能であり、MEMS振動子の可動電極にダメージを与えることなく、信頼性を向上させることができる。このように、簡易な方法で周波数の調整ができるMEMS振動子の周波数調整方法を提供できる。
また、本発明のMEMS振動子の周波数調整方法は、基板上に形成された固定電極としての駆動電極と検出電極とを有し、前記基板上に空間を保って配置される可動電極と、を備えたMEMS振動子であって、前記可動電極は前記検出電極上に配置された重り部と、前記重り部と連結される梁部と、前記梁部と連結され前記駆動電極に接続され前記重り部と前記梁部を前記基板との空間を保って支持する支持部と、を備え、前記可動電極の前記重り部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することによりMEMS振動子の共振周波数を調整すること、および前記梁部から前記基板にかけてインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することによりMEMS振動子の共振周波数を調整することを特徴とする。
このMEMS振動子の周波数調整方法によれば、例えば、MEMS振動子の共振周波数を下げる方向である重り部へのインク塗布・硬化処理を行い、そのときに所望の共振周波数から低い周波数にはずれてしまった場合に、次に共振周波数を上げる方向である梁部から基板にかけてのインク塗布・硬化処理を行えば、所望の共振周波数を得ることができる。また、その逆も可能であり、このような調整を繰り返して行うことにより、高精度に共振周波数を合わせ込む事も可能となる。
また、本発明のMEMS振動子の周波数調整方法は、基板上に形成された固定電極としての駆動電極と検出電極とを有し、前記基板上に空間を保って配置される可動電極と、を備えたMEMS振動子であって、前記可動電極は前記検出電極上に配置された重り部と、前記重り部と連結される梁部と、前記梁部と連結され前記駆動電極に接続され前記重り部と前記梁部を前記基板との空間を保って支持する支持部と、を備え、前記可動電極の前記重り部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することによりMEMS振動子の共振周波数を調整すること、および前記梁部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することによりMEMS振動子の共振周波数を調整することを特徴とする。
このMEMS振動子の周波数調整方法によれば、例えば、MEMS振動子の共振周波数を下げる方向である重り部へのインク塗布・硬化処理を行い、そのときに所望の共振周波数から低い周波数にはずれてしまった場合に、次に共振周波数を上げる方向である梁部にインク塗布・硬化処理を行えば、所望の共振周波数を得ることができる。また、このような調整を繰り返して行うことにより、高精度に共振周波数を合わせ込む事も可能となる。
また、本発明のMEMS振動子の周波数調整方法は、基板上に形成された固定電極としての駆動電極と検出電極とを有し、前記検出電極上に配置された重り部と、前記重り部に連結され前記駆動電極に接続され前記重り部を前記基板との空間を保って支持する支持部を設けた可動電極と、を備えたMEMS振動子であって、前記可動電極の前記重り部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することにより、MEMS振動子の共振周波数を調整することを特徴とする。
このMEMS振動子の周波数調整方法によれば、MEMS振動子の可動電極の重り部にインクジェット方式でインクを塗布し硬化処理することで、質量を付加し、その質量効果で周波数を低くする方向で周波数を調整ができる。また、MEMS振動子の可動電極の重り部にインクジェット方式でインクを、重り部のバネ定数が大きくなる程度に多量に塗布し硬化処理をすれば、共振周波数を高くする方向で周波数を調整することができる。そして、インク塗布後のインクの硬化処理では低温で処理が可能であり、MEMS振動子の可動電極にダメージを与えることなく、信頼性を向上させることができる。このように、簡易な方法で周波数の調整ができるMEMS振動子の周波数調整方法を提供できる。
また、本発明のMEMS振動子の周波数調整方法において、前記インクは金属を含むことが望ましい。
また、本発明のMEMS振動子の周波数調整方法において、前記インクは無機物を含むことが望ましい。
また、本発明のMEMS振動子の周波数調整方法において、前記インクは有機物を含むことが望ましい。
このように、インクジェット方式で吐出されるインクの材料として、金属を含むインクを用いた場合には、金属の比重が大きいため、少量のインクで質量を付加することができ、生産性が良いMEMS振動子の周波数調整ができる。また、無機物あるいは有機物を含むインクを用いた場合には、金属に比べて比重が小さいため、周波数調整精度の良いMEMS振動子の周波数調整ができる。
さらに、インク材料として金属または無機物の中で、硬さの硬い材料を選択し、厚くインクを塗布することで、可動電極のバネ定数を大きくすることにより周波数を調整することも可能である。
また、本発明のMEMS振動子は、上記MEMS振動子の周波数調整方法にて周波数調整されたMEMS振動子であることを特徴とする。
このように、上記MEMS振動子の周波数調整方法で周波数調整されたMEMS振動子は、精度よく周波数調整される。また、MEMS振動子の可動電極へのダメージがなく、信頼性を向上させ、特性の良好なMEMS振動子を得ることができる。
また、上記本発明のMEMS振動子において、前記MEMS振動子と、集積回路が同一半導体基板に形成されたことが望ましい。
このように、MEMS振動子の可動電極および周辺に形成された集積回路へのダメージがなく、信頼性を向上させ、特性の良好なMEMS振動子を得ることができる。また、例えば集積回路に発振回路を設ければ、発振回路の出力周波数をモニターしながらMEMS振動子の周波数調整を行うことが可能となる。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従い説明する。
(第1の実施形態)
実施形態の説明に先立って、横振動型MEMS振動子の一例について、作動原理を説明する。
図1は櫛歯構造の電極を持つMEMS振動子の構成を示す構成図であり、図1(a)は斜視図、図1(b)は平面図、図1(c)は同図(b)のA−A断線に沿う断面図である。
MEMS振動子1は、半導体基板2の上に成膜された絶縁膜3上に形成され、駆動電極10、検出電極20、可動電極30から構成されている。駆動電極10は、絶縁膜3上に形成された固定電極であり、櫛歯部11と、櫛歯部11に接続するパッド部12を有している。また、検出電極20は、絶縁膜3上に形成された固定電極であり、櫛歯部21と、櫛歯部21に接続するパッド部22を有し、駆動電極10と対向するように配置されている。
そして、対向する駆動電極10と検出電極20の間には、可動電極30が配置されている。可動電極30は、絶縁膜3上に形成された支持部31と、支持部31から延出した梁部32と、梁部32に接続される重り部33と、重り部33から2方向に伸びる櫛歯を持った櫛歯部34,35から構成されている。可動電極30は、支持部31により絶縁膜3上に固定され、梁部32、重り部33、櫛歯部34,35が絶縁膜3との間に空間を保つように配置されている。また、重り部33は駆動電極10と検出電極20との間の信号経路も兼ねている。
また、可動電極30の櫛歯部34と駆動電極10の櫛歯部11、および可動電極30の櫛歯部35と検出電極20の櫛歯部21が噛み合う状態で配置されている。なお、可動電極30は、シリコン、ポリシリコンあるいは金属の薄膜で形成され、電極として作用し、特定の共振周波数fで振動が生ずるように寸法、形状、質量、材質を最適化し設計されている。
このような構成のMEMS振動子1において、可動電極30に直流電圧が印加されると、可動電極30の櫛歯部34と駆動電極10の間および、可動電極30の櫛歯部35と検出電極20の間に電位差が生ずる。そして、駆動電極10と検出電極20の電極表面にはそれぞれの電位差に応じた電荷がチャージされる。この状態で、駆動電極10に交流電圧(共振周波数fの信号)を印加すると、駆動電極10の櫛歯部11と、可動電極30の櫛歯部34の間に静電力が働く。例えば、駆動電極10と可動電極30の電位差が大きくなると、静電力が大きくなり可動電極30が駆動電極10に引き寄せられ、また、駆動電極10と可動電極30の電位差が小さくなると、静電力も小さくなり、可動電極30に設けられた梁部32の復元力により元の位置に押し戻される。
ここで、駆動電極10と可動電極30の電位差が最大になった場合、電位差に加え電極間の容量も増加するため、駆動電極10と検出電極20に励起される電荷は増大する。これに対して、可動電極30が駆動電極10側に移動することにより、検出電極20と可動電極30の間隔が増大するため、可動電極30と検出電極20の間の容量は減少し、かつ、電位差は変わらないため電極表面の電荷が減少する。つまり、電荷の移動が生じ、検出電極20に電流が流れる。
逆に、駆動電極10と可動電極30の電位差が減少していった場合、可動電極30の梁部32の復元力により、可動電極30は駆動電極10側から離れ、梁部32のバネ性により元の位置以上に動き、検出電極20側へ移動する。このときに、可動電極30と検出電極20との間の容量が増大し、かつ、電位差は変わらないため、再び電極表面の電荷が増加する。つまり、電荷の移動が生じ、検出電極20に前記と逆方向に電流が流れる。
以上の動作が繰り返され、可動電極30が図1(b)の矢印Vで示す方向に振動し、検出電極20から固有の共振周波数fを有する信号が出力される。
なお、共振周波数f以外の信号を駆動電極10に印加した場合には、可動電極30が可動しないため、共振周波数fは出力されない。
このように、MEMS振動子1は、固定部(駆動電極10、検出電極20)と可動部としての可動電極30を備え、駆動電極10と可動電極30間に生ずる静電力により可動電極30が励振振動し、その振動により励起される電荷の移動を検出電極20が検出して、共振周波数fを得るように構成されている。
また、MEMS振動子1の共振周波数fは、可動電極の質量をm(以下、「質量m」と書く)とし、可動電極のバネ定数(構造体の硬さ)をk(以下、「バネ定数k」と書く)とすると、下記の式(1)で表される。
f=(1/2π)×(k/m)0.5 (1)
この式(1)は、質量mを大きくすると共振周波数fは低くなり、質量mを小さくすると共振周波数fは高くなることを示している。また、バネ定数kを大きくすると共振周波数fは高くなり、バネ定数kを小さくすると共振周波数fは低くなることを示している。このように、微小な質量mまたはバネ定数kの変化が、共振周波数fを大きく増減させることがわかる。
以下、本発明に係るMEMS振動子の周波数調整方法について説明する。
図2は、第1の実施形態の周波数調整方法について説明する図である。図2(a)はインクジェット方式でインクを塗布する方法の模式断面図、図2(b)はインクを塗布する領域を示すMEMS振動子1の平面図である。
MEMS振動子1の周波数調整は、あらかじめMEMS振動子1の共振周波数を所望の周波数より高く作りこみ、図2(a)に示すように、インクジェットヘッド60からインク61を吐出させ、可動電極30の重り部33にインク61を塗布することで行われる。インク61は、例えば、5nm程度の銀ナノ粒子紛と有機溶媒としてのバインダー樹脂とを混合したものを使用する。インク61を塗布後、熱処理などの硬化処理が行われる。また、図2(b)に示すように、インク61を塗布する領域は重り部33のインク塗布領域62内である。周波数の調整量に応じて、インク塗布領域62の全面あるいは一部に塗布する。インク61の塗布量(以下、「インク塗布量」と書く)は、硬化処理における質量の変化があるため、インク塗布量と硬化処理後の質量の関係をあらかじめ把握しておき、硬化処理後に共振周波数が所望の値になる量である。
このインク塗布領域62に塗布するインク61の塗布位置について詳しくは、例えば、MEMS振動子1の共振周波数の初期値が所望の共振周波数に近い場合には、図3(a)に示すように、重り部33の中心部から図中左右に中心線H−Hに沿うようにインク61の塗布が行われる。また、MEMS振動子1の共振周波数の初期値が所望の共振周波数から大きく離れている場合には、図3(b)に示すように、重り部33の中心部から図中左右に中心線H−Hに沿うようにインク61の塗布を行った後、その両側(図中上下方向)へ均等にインク61を塗布する。
このようにすれば、可動電極30へのインク61による質量付加はバランスよく形成でき、可動電極30の安定な動作を確保することができる。
次に、MEMS振動子1における周波数調整の手順の一例について説明する。図4は周波数調整の手順を示すフローチャートである。
可動電極30の支持部31に直流のバイアス電圧を印加した状態で、駆動電極10を計測機器であるネットワークアナライザの入力側に、検出電極20を前記ネットワークアナライザの出力側にプローブピンにより接続する。前記ネットワークアナライザの入力側から所望の共振周波数Ftg付近の信号を、例えば設計共振周波数Ftg±3%の周波数帯域で周波数スイープし、共振周波数Frを計測する(ステップS1)。
次に、計測された共振周波数Frがあらかじめ規定した所望の範囲内、即ち共振周波数Ftgに入っているか確認する(ステップS2)。
上記計測された共振周波数Frが所望の範囲内に収まっている場合は周波数調整を終了するが、上記計測された共振周波数Frが所望の範囲内に収まっていない場合は、計測された共振周波数Frから塗布するインク塗布量を計算し、インク塗布量の設定を行う(ステップS3)。そして、重り部33にインク塗布を行う(ステップS4)。
その後、インクの熱処理などの硬化処理を行い(ステップS5)、再度、共振周波数Frの測定をする(ステップS6)。
測定した共振周波数Frが目標値に収まっている場合は、MEMS振動子1の周波数調整を終了するとともに、インク塗布量をデータとして保管し、次回以降の周波数調整に適用する(ステップS7)。また、測定した共振周波数Frが目標値に収まっていない場合は、ステップS3に戻り、以下同様に、周波数調整の作業が継続する。
なお、インクジェット方式とは、質量となる材料を溶媒に溶解または分散させたインクを用い、そのインクの組成物をインクジェットヘッドから吐出させ、所定の位置に塗布して、その後、乾燥、熱処理などの硬化処理を経て、インクの組成物を被吐出物に定着させる方式である。
また、インクの材料としては、非絶縁基板であるシリコン基板との絶縁を確保するために、導体材料以外のものを使用するが、基板表面に酸化膜または窒化膜などの絶縁物が形成されている場合には、銀などの導体材料を利用することができる。具体的には、銀以外の他の金属あるいは無機物の微小粒子と有機溶媒を混合したペースト状のもの、あるいは樹脂から構成される有機物であっても使用できる。例えば、5nm程度の粒径を有するセラミック微小粒子紛と有機溶媒としてのバインダー樹脂とを混合したもの、UV硬化樹脂、熱硬化樹脂などであってもよい。
また、比重の軽い物質をインクとして選択し質量として付加することで、より精度の高い周波数調整が行える。
このように、インクジェット方式によりインク61を可動電極30の重り部33に塗布することにより、重り部33の質量が大きくなり、共振周波数Frが低くなる方向に周波数が調整され、所望の共振周波数Ftgを得ることができる。そして、インク塗布後のインクの硬化処理は低温で処理が可能であり、MEMS振動子の可動電極にダメージを与えることなく、信頼性を向上させることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態として、上記第1の実施形態で示した横振動型MEMS振動子における、他の周波数調整方法について説明する。この横振動型MEMS振動子は第1の実施形態と同様な構成のため、構成要素については同符号を付し、説明を省略する。
図5はMEMS振動子の周波数調整方法について説明する説明図であり、図5(a)は平面図、図5(b)は同図(a)のE−E断面図である。
本実施形態におけるMEMS振動子1の周波数調整方法は、可動電極30の梁部32から半導体基板2の上に形成された絶縁膜3にかけて、インク65を塗布・硬化処理して、梁部32と絶縁膜3とを固着することで行われる。つまり、梁部32と絶縁膜3とを固着することで梁部32の長さを短くして梁部32のバネ定数kを大きくし、可動電極30の共振周波数が高くなる方向で周波数の調整を可能としている。
例えば、あらかじめMEMS振動子の共振周波数を所望の周波数より低く作りこみ、まず、可動電極30における支持部31と梁部32との連結部に、梁部32から半導体基板2の絶縁膜3にかけて、インク65を塗布する。このインク65の塗布は、支持部31に連結される4本の梁についてほぼ同位置でインク塗布量はほぼ同量に行われる。
そして、インク65を熱処理などの硬化処理を行って、梁部32と半導体基板2の絶縁膜3を固着し、その結果、梁部32の長さが短くなり、梁部32のバネ定数kが大きくなる。このことから、MEMS振動子の共振周波数が高くなり、所望の周波数に調整が可能となる。また、共振周波数が所望の周波数に至らないときには、図7の梁部の部分平面図に示すように、再度、インク65を梁部32から半導体基板2の絶縁膜3にかけて塗布する。周波数調整量によりこの塗布位置を調整することができ、周波数調整量が少ないときには、前にインクを塗布した位置に少しずらすことで微調整することができる。また、周波数調整量が多く必要なときには、前にインクを塗布した位置から離して、梁の長さが短くなる位置にインクを塗布すれば共振周波数を大きく調整することができる。
次に、MEMS振動子1における周波数調整の手順の一例について説明する。図6は周波数調整の手順を示すフローチャートである。
まず、ネットワークアナライザの入力側から所望の共振周波数Ftg付近の信号を、例えば設計共振周波数Ftg±3%の周波数帯域で周波数スイープし、共振周波数Frを計測する(ステップS11)。
次に、計測された共振周波数Frがあらかじめ規定した所望の範囲内、即ち共振周波数Ftgに入っているか確認する(ステップS12)。
上記計測された共振周波数Frが所望の範囲内に収まっている場合は周波数調整を終了するが、上記計測された共振周波数Frが所望の範囲内に収まっていない場合は、計測された共振周波数Frから塗布するインク塗布量を計算し、インク塗布量の設定を行う(ステップS13)。そして、梁部32から半導体基板2の絶縁膜3にかけてインク塗布を行う(ステップS14)。その後、インクの熱処理などの硬化処理を行い(ステップS15)、再度、共振周波数Frの測定をする(ステップS16)。
測定した共振周波数Frが目標値に収まっている場合は、MEMS振動子1の周波数調整を終了するとともに、インク塗布量をデータとして保管し、次回以降の周波数調整に適用する(ステップS17)。また、測定した共振周波数Frが目標値に収まっていない場合は、ステップS13に戻り、以下同様に、周波数調整の作業が継続する。
このMEMS振動子1の周波数調整方法によれば、可動電極30における梁部32から半導体基板2にかけてインクジェット方式でインク65を塗布しインク65を硬化処理することにより、梁部32の一部と半導体基板2とを固着する。このことから、梁部32の長さが短くなり、梁部32のバネ定数kを大きくし、共振周波数を高くする方向で周波数を調整することが可能となる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態として、上記第1および第2の実施形態で示した横振動型MEMS振動子における、他の周波数調整方法について説明する。
第3の実施形態におけるMEMS振動子の周波数調整方法は、第2の実施形態と異なり、梁部32のみにインクを塗布する実施形態である。この横振動型MEMS振動子は第1の実施形態と同様な構成のため、構成要素については同符号を付して説明を省略し、可動電極における梁部の部分平面図のみを図8に示す。
本実施形態では、可動電極30における梁部32のインク塗布領域66にインクを塗布し、インクの硬化処理を行う。インク塗布領域66は、支持部31に連結する付近の梁部32に設けられ、このインク塗布領域66部分は、可動電極30の固有振動に大きく影響を与える部分である。
このように、インク塗布領域66部分にインクを塗布して硬化させることにより、梁部32のバネ定数kが大きくなり、共振周波数を高くする方向で周波数を調整することが可能となる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態としては、上記第1の実施形態における周波数調整方法と第2の実施形態における周波数調整方法または第3の実施形態における周波数調整方法を組み合わせた実施形態である。
周波数調整前のMEMS振動子は、製造のばらつきから所望の共振周波数に対して、高い周波数および低い周波数が存在する。また、一方向の周波数調整(例えば、周波数を低くする方向だけの周波数調整)では周波数調整中に所望の共振周波数を超えて、周波数調整がそれ以上できない場合がある。このような場合に対応できるように、本実施形態では周波数を低くする調整方法と周波数を高くする周波数調整方法を組み合わせている。
図9は、上記第1の実施形態における周波数調整方法と第2の実施形態における周波数調整方法の両者を用いた周波数調整方法の手順を示すフローチャートである。
まず、ネットワークアナライザの入力側から所望の共振周波数Ftg付近の信号を、例えば設計共振周波数Ftg±3%の周波数帯域で周波数スイープし、共振周波数Frを計測する(ステップS21)。
次に、計測された共振周波数Frがあらかじめ規定した所望の範囲内、即ち共振周波数Ftgに入っているか確認する(ステップS22)。
上記計測された共振周波数Frが所望の範囲内に収まっている場合は周波数調整を終了するが、上記計測された共振周波数Frが所望の範囲内に収まっていない場合は、次に共振周波数Frが所望の範囲から高い周波数であるか低い周波数であるかを判断する(ステップS23)。
ここで、共振周波数Frが所望の範囲から低い周波数である場合、ステップS30に進む。また、共振周波数Frが所望の範囲から高い周波数である場合、可動電極30の重り部33にインクを塗布すべく、塗布するインク塗布量を計算し、インク塗布量の設定を行う(ステップS24)。そして、重り部33にインクの塗布を行う(ステップS25)。その後、インクの熱処理などの硬化処理を行い(ステップS26)、再度、共振周波数Frの測定をする(ステップS27)。
そして、測定した共振周波数Frが目標値に収まっているかどうかの判断を行う(ステップS28)。測定した共振周波数Frが目標値に収まっている場合は、MEMS振動子1の周波数調整を終了するが、測定した共振周波数Frが目標値に収まっていない場合は、共振周波数Frが所望の範囲から高い周波数であるか低い周波数であるかを判断する(ステップS29)。共振周波数Frが所望の範囲から高い周波数である場合には、ステップS24に戻り、以下同様に、周波数調整の作業が継続する。
また、ステップS29で共振周波数Frが所望の範囲から低い周波数であった場合には、可動電極30の梁部32から半導体基板の絶縁膜にかけてインクを塗布すべく、塗布するインク塗布量を計算し、インク塗布量の設定を行う(ステップS30)。
そして、梁部32から半導体基板2の絶縁膜3にかけてインク塗布を行う(ステップS31)。その後、インクの熱処理などの硬化処理を行い(ステップS32)、再度、共振周波数Frの測定をする(ステップS33)。
次に、測定した共振周波数Frが目標値に収まっているかどうかを判断する(ステップS34)。測定した共振周波数Frが目標値に収まっている場合は、MEMS振動子1の周波数調整を終了するが、測定した共振周波数Frが目標値に収まっていない場合は、ステップS23に戻り、以下同様に、周波数調整の作業が継続する。
このMEMS振動子の周波数調整方法によれば、例えば、MEMS振動子の共振周波数を下げる方向である重り部へのインク塗布・硬化処理を行い、そのときに所望の共振周波数から低い周波数にはずれてしまった場合に、次に共振周波数を上げる方向である梁部から半導体基板にかけてのインク塗布・硬化処理を行えば、所望の共振周波数を得ることができる。また、その逆も可能であり、また、このような調整を繰り返して行うことにより、高精度に共振周波数を合わせ込む事も可能となる。
また、第1の実施形態における周波数調整方法と第3の実施形態における周波数調整方法を用いた周波数調整方法も可能であり、上記と同様の効果を得ることができる。
以上の横振動型のMEMS振動子1において、インクジェット方式を用い、可動電極30の重り部33にインクの塗布・硬化処理を行い、質量mを大きくすることで、MEMS振動子1の共振周波数が低くなる方向で調整できる。また、梁部32から半導体基板2の絶縁膜3にかけてインクを塗布・硬化処理を行い、梁部32のバネ定数kを大きくすることで、MEMS振動子1の共振周波数が高くなる方向で調整できる。さらに、インクジェット方式を用い、インクを可動電極30の梁部32に塗布・硬化処理を行い、バネ定数kを大きくすることで、MEMS振動子1の共振周波数が高くなる方向で調整できる。
また、このインクジェット方式を用いれば、インク塗布後のインクの硬化処理ではおおよそ200℃以下の低温で処理が可能であり、MEMS振動子1の可動電極30へのダメージがなく、良好に周波数の調整ができるMEMS振動子1の周波数調整方法を提供できる。さらに、従来のように周波数調整に大規模な設備を必要とせず、簡易な設備でMEMS振動子1の周波数調整ができる。
(第5の実施形態)
次に他の実施形態として、以下に縦振動型MEMS振動子における周波数の調整方法について説明をする。実施形態の説明に先立ち、縦振動型MEMS振動子の一例について、作動原理を説明する。
図10は縦振動型MEMS振動子の構成を示す構成図であり、図10(a)は平面図、図10(b)は同図(a)のF−F断線に沿う断面図である。
MEMS振動子120は、半導体基板130の上に成膜された絶縁膜131上に形成され、駆動電極121、検出電極122、可動電極132から構成されている。駆動電極121および検出電極122は、絶縁膜131上に形成された固定電極である。
可動電極132は駆動電極121上に形成された支持部125と、支持部125から延出した梁部124と、梁部124に接続される重り部123から構成されている。重り部123は検出電極122の上方に位置し、梁部124および重り部123と半導体基板130の絶縁膜131との間に空間を保つように、支持部125により支持されている。
なお、可動電極132は、シリコン、ポリシリコンあるいは金属の薄膜で形成され、電極として作用し、特定の共振周波数で振動が生ずるように寸法、形状、質量、材質を最適化し設計されている。
このようなMEMS振動子120において、駆動電極121を介して、可動電極132に直流電圧が印加されると、可動電極132と検出電極122の間に電位差が生じ、可動電極132と検出電極122の間に静電力が働く。ここで、さらに可動電極132に可動電極部の固有振動数と等しい周波数の交流電圧が印加されると、駆動電極121と可動電極132の間の静電力に変位が生じ、可動電極132が図10(b)に示す矢印T方向に振動する。このとき、検出電極122の電極表面では、電荷の移動が生じ、検出電極122に電流が流れる。そして、振動が繰り返されることから、検出電極122から固有の共振周波数が出力される。
以上の構成の縦振動型MEMS振動子における周波数調整方法を、図11にて説明する。図11はMEMS振動子120の周波数調整について説明する平面図である。
MEMS振動子120の周波数調整は、あらかじめMEMS振動子120の共振周波数を所望の周波数より高く作りこみ、インクジェット方式によりインク126を可動電極132の重り部123に塗布し、熱処理などの硬化処理をすることで行われる。インク126の質量が重り部123に付加され、MEMS振動子120の共振周波数は低くなる方向で共振周波数の調整が行われる。
インク塗布量は、周波数調整量により応じて決定され、インクの硬化処理における質量変化があるため、インク塗布量と硬化処理後の質量の関係をあらかじめ把握しておき、硬化処理後に共振周波数が所望の値になる量を塗布する。
また、インク126を塗布する位置は、重り部123の中心部より塗布し、この中心部より外側に向かい、中心に対して点対称となる位置に塗布されるのが好ましい。
このようにすることで、重り部123のバランスが保たれ、安定した振動を確保することができる。
以上のMEMS振動子120の周波数調整方法によれば、MEMS振動子120における可動電極132の重り部123にインクジェット方式でインク126を塗布し硬化処理することで、重り部123に質量を付加し、その質量効果で共振周波数を低くする方向で周波数を調整ができる。そして、インク塗布後のインクの硬化処理では低温で処理が可能であり、MEMS振動子120の可動電極132にダメージを与えることなく、信頼性を向上させることができる。
(第6の実施形態)
次に、上記縦振動型MEMS振動子における、他の周波数調整方法について説明する。 図12は、他の周波数調整方法を説明する説明図であり、図12(a)は平面図、図12(b)は同図(a)のG−G断線に沿う断面図である。
この縦振動型MEMS振動子は第5の実施形態と同様な構成のため、構成要素については同符号を付し、説明を省略する。
MEMS振動子120の周波数調整は、あらかじめMEMS振動子120の共振周波数を所望の周波数より低く作りこみ、インクジェット方式によりインク127を可動電極132の梁部124から半導体基板130の絶縁膜131にかけて塗布し、熱処理などの硬化処理をすることで行われる。このようにすることで、梁部と半導体基板130の絶縁膜131とが固着され、梁部124の長さが短くなる。このため、梁部124のバネ定数kが大きくなり、MEMS振動子120の共振周波数は高くなる方向で共振周波数の調整が行われる。
インク127の塗布位置は、まず可動電極132における支持部125と梁部124とが連結される部分に行われ、各4本の梁部124にほぼ均等な量のインクを塗布する。さらに、周波数の調整量が必要な場合には、支持部125から重り部123に向かい、各梁部124の長さが短くなる方向に、ほぼ同位置にインクを塗布・硬化処理を行う。
上記、MEMS振動子120の周波数調整方法によれば、可動電極132における梁部124から半導体基板130の絶縁膜131にかけてインクジェット方式でインク127を塗布しインクを硬化処理することにより、梁部124の一部と半導体基板130の絶縁膜131とを固着する。このことから、梁部124の長さが短くなり、梁部124のバネ定数kを大きくし、共振周波数を高くする方向で周波数を調整することが可能となる。そして、インク塗布後のインクの硬化処理では低温で処理が可能であり、MEMS振動子120の可動電極132にダメージを与えることなく、信頼性を向上させることができる。
(第7の実施形態)
次に、上記縦振動型MEMS振動子における、他の周波数調整方法について説明する。 図13は、他の周波数調整方法を説明する平面図である。この縦振動型MEMS振動子は第5の実施形態と同様な構成のため、構成要素については同符号を付し、説明を省略する。
MEMS振動子120の周波数調整は、あらかじめMEMS振動子120の共振周波数を所望の周波数より低く作りこみ、インクジェット方式によりインクを可動電極132の梁部124の一面135に塗布し、熱処理などの硬化処理をすることで行われる。
梁部124へのインクの塗布はほぼ梁部124の一面135に均一に行うことが望ましく、その厚さは、梁部124の断面積が大きくなり梁部124のバネ定数kを変化させる程度に厚く塗布するのが好ましい。
このようにすることで、梁部124の断面積が大きくなり、梁部124のバネ定数kが大きくなり、MEMS振動子120の共振周波数は高くなる方向で共振周波数の調整が行われる。
このMEMS振動子120の周波数調整方法によれば、可動電極132における梁部124の一面135にインクジェット方式でインクを塗布しインクを硬化処理することにより、梁部124のバネ定数を大きくし、共振周波数を高くする方向で周波数を調整することが可能となる。そして、インク塗布後のインクの硬化処理では低温で処理が可能であり、MEMS振動子120の可動電極132にダメージを与えることなく、信頼性を向上させることができる。
(第8の実施形態)
第8の実施形態は、上記第5の実施形態における周波数調整方法と第6の実施形態における周波数調整方法または第7の実施形態における周波数調整方法を組み合わせた実施形態である。
周波数調整前のMEMS振動子は、製造のばらつきから所望の共振周波数に対して、高い周波数および低い周波数が存在する。また、一方向の周波数調整(例えば、周波数を低くする方向だけの周波数調整)では周波数調整中に所望の共振周波数を超えて、周波数調整がそれ以上できない場合がある。このような、場合に対応できるように、本実施形態では周波数を低くする調整方法と周波数を高くする周波数調整方法を組み合わせている。
周波数調整方法として、例えば、MEMS振動子の共振周波数を下げる方向である重り部へのインク塗布(第5の実施形態)を行い、そのときに所望の共振周波数から低い周波数にはずれてしまった場合に、次に共振周波数を上げる方向である梁部から半導体基板にかけてのインク塗布(第6の実施形態)を行えば、所望の共振周波数を得ることができる。また、その逆も可能であり、このような調整を繰り返して行うことにより、高精度に共振周波数を合わせ込む事も可能となる。
もう一つの周波数調整方法として、例えば、MEMS振動子の共振周波数を下げる方向である重り部へのインク塗布(第5の実施形態)を行い、そのときに所望の共振周波数から低い周波数にはずれてしまった場合に、次に共振周波数を上げる方向である梁部にインク塗布(第7の実施形態)を行えば、所望の共振周波数を得ることができる。また、その逆も可能であり、このような調整を繰り返して行うことにより、高精度に共振周波数を合わせ込む事も可能となる。
以上の縦振動型のMEMS振動子120において、インクジェット方式を用い、可動電極132の重り部123にインクの塗布・硬化処理を行い、質量mを大きくすることで、MEMS振動子120の共振周波数が低くなる方向で調整できる。また、梁部124から半導体基板130の絶縁膜131にかけてインクを塗布・硬化処理を行い、梁部124のバネ定数kを大きくすることで、MEMS振動子120の共振周波数が高くなる方向で調整できる。さらに、インクジェット方式を用い、インクを可動電極132の梁部124に塗布・硬化処理を行い、バネ定数kを大きくすることで、MEMS振動子120の共振周波数が高くなる方向で調整できる。
また、このインクジェット方式を用いれば、インク塗布後のインクの硬化処理ではおおよそ200℃以下の低温で処理が可能であり、MEMS振動子120の可動電極132へのダメージがなく、良好に周波数の調整ができるMEMS振動子120の周波数調整方法を提供できる。さらに、従来のように周波数調整に大規模な設備を必要とせず、簡易な設備でMEMS振動子120の周波数調整ができる。
(第9の実施形態)
次に、他の縦振動型MEMS振動子における周波数調整方法について説明する。
図14は、他の縦振動型MEMS振動子の構成を示す構成図であり、図14(a)は斜視図、図14(b)は平面図、図14(c)は同図(b)のD−D断線に沿う断面図である。
縦振動型のMEMS振動子100は、半導体基板110の上に成膜された絶縁膜111上に形成され、駆動電極102,103、検出電極101、可動電極104から構成されている。駆動電極102,103および検出電極101は、絶縁膜111上に形成された固定電極である。駆動電極102と駆動電極103の間のほぼ中央部には検出電極101が配置されている。そして、可動電極104は、駆動電極102,103の上に形成された支持部106に支持され、検出電極101を跨ぎ、絶縁膜111および検出電極101の間に空間を保つように配置されている。
なお、可動電極104は、シリコン、ポリシリコン、金属などの薄膜で形成され、電極として作用し、特定の共振周波数で振動が生ずるように寸法、形状、質量、材質を最適化し設計されている。
このようなMEMS振動子100において、駆動電極102,103を介して、可動電極104に直流電圧が印加されると、可動電極104と検出電極101の間に電位差が生じ、可動電極104と検出電極101の間に静電力が働く。ここで、さらに可動電極104に可動電極部の固有振動数と等しい周波数の交流電圧が印加されると、駆動電極102,103と可動電極104との間の静電力に変位が生じ、可動電極104が図14(a)に示す矢印S方向に振動する。このとき、検出電極101の電極表面では、電荷の移動が生じ、検出電極101に電流が流れる。そして、振動が繰り返されることから、検出電極から固有の共振周波数が出力される。
図15は縦振動ビーム型のMEMS振動子における、MEMS振動子100の周波数調整について説明する図である。図15(a)はインクジェット方式でインクを塗布するMEMS振動子100の模式断面図、図15(b)はインクを塗布する領域を示すMEMS振動子100の平面図である。
MEMS振動子100の周波数調整は、あらかじめMEMS振動子100の共振周波数を所望の周波数より高く作りこみ、図15(a)に示すように、インクジェットヘッド60からインク61を吐出させ、可動電極104のインク塗布領域105にインク61を塗布する。インク塗布領域105には、周波数調整量に応じて、インク塗布領域105の全面または一部にインクが塗布され、インク塗布後、熱処理などの硬化処理が行われる。インク61の塗布量は、硬化処理における質量の変化があるため、インク塗布量と硬化処理後の質量の関係をあらかじめ把握しておき、硬化処理後に共振周波数が所望の値になる量を塗布する。
このように、インクジェット方式によりインク61を可動電極104のインク塗布領域105に塗布することにより、可動電極104の質量mが大きくなり、共振周波数が低くなる方向に周波数が調整され、所望の共振周波数を得ることができる。
さらに、可動電極104のインク塗布領域105に、硬さの硬い材料のインクなどを厚く塗布することによってもMEMS振動子の周波数調整を行うこともできる。あらかじめMEMS振動子の共振周波数を所望の周波数より低く作りこみ、例えばセラミック微粒子紛を主成分とするインクを可動電極104のインク塗布領域105に厚く塗布する。このことにより、可動電極104のバネ定数kが大きくなり、共振周波数が高くなる方向に調整でき、所望の共振周波数を得ることができる。
以上、縦振動型MEMS振動子100の周波数調整において、インクジェット方式を用い、インク61を可動電極104のインク塗布領域105に塗布し、質量mを大きくすることで、MEMS振動子100の共振周波数が低くなる方向で調整できる。また、インクジェット方式を用い、インクを可動電極104のインク塗布領域105に厚く塗布し、バネ定数kを大きくすることで、MEMS振動子100の共振周波数が高くなる方向で調整が可能である。
なお、MEMS振動子の周波数調整に使用されるインクの材料として、金属を含むもの、無機物を含むもの、有機物を含むもの、それぞれを混合したものなどが使用できる。
インクジェット方式で吐出されるインクの材料として、金属を含むインクを用いた場合には、金属の比重が大きいため、少量のインクで質量を付加することができ、生産性が良いMEMS振動子の周波数調整ができる。また、無機物あるいは有機物を含むインクを用いた場合には、金属に比べて比重が小さいため、周波数調整精度の良いMEMS振動子の周波数調整ができる。
さらに、インク材料として金属または無機物の中で、硬さの硬い材料を選択し、厚くインクを塗布することで、可動電極のバネ定数を大きくすることにより周波数を調整することも可能である。
また、上記においては半導体基板上にMEMS振動子を形成した例を示しているが、この限りではなく、その他の電子部品における各種基板上に形成したMEMS振動子に関しても上記の周波数調整方法は実施可能である。
また、上記MEMS振動子の周波数調整方法で周波数調整されたMEMS振動子は、精度よく周波数調整され、MEMS振動子の可動電極および周辺に形成された集積回路へのダメージがなく、特性が良好で信頼性に優れたMEMS振動子を得ることができる。
(第10の実施形態)
図16は、半導体基板内に集積回路とMEMS振動子を一体形成した実施形態を示す。図16(a)は斜視図であり、図16(b)は同図(a)のB−B断線に沿う断面図である。
集積回路を備えたMEMS振動子40は、半導体基板41上に形成されている。半導体基板41には、IC形成部42が設けられ、IC形成部42上には接続パッド46,52が配置されている。IC形成部42は発振回路の能動回路部及びMEMS振動子1のバイアス電圧供給回路が構成されている。半導体基板41上には絶縁膜43が形成され、絶縁膜43上にはアルミ配線48,54が設けられている。そして、絶縁膜43を貫通するように設けられたスルホール配線47,53により、接続パッド46,52とアルミ配線48,54がそれぞれ接続されている。
さらに、絶縁膜43上には、絶縁膜44が設けられ、絶縁膜44上には図1で説明したMEMS振動子1が形成されている。MEMS振動子1は、駆動電極10、検出電極20、可動電極30から構成されている。そして、絶縁膜44を貫通するように設けられたスルホール配線49により、アルミ配線48とMEMS振動子1の駆動電極10が接続されている。また、一方、絶縁膜44を貫通するように設けられたスルホール配線55により、アルミ配線54とMEMS振動子1の検出電極20が接続されている。
そして、絶縁膜44上にはMEMS振動子1を除く部分に絶縁膜45が設けられている。絶縁膜45上には駆動電極側引出し部51および検出電極側引出し部57が形成され、絶縁膜45を貫通するように設けられたスルホール配線50,56により、駆動電極側引出し部51とMEMS振動子1の駆動電極10および、検出電極側引出し部57とMEMS振動子1の検出電極20が接続されている。
また、絶縁膜45上に形成された電極引出し部58及び59はIC形成部42と接続されており(図示せず)、IC形成部42内の半導体回路の電源供給部または信号出力部となる。また、MEMS振動子1内の可動電極30の支持部31はスルホールおよび内部のアルミ配線により前記IC形成部42に接続され(図示せず)、バイアス電圧が供給される。
なお、半導体基板の材質としては、例えば、Si、Ge、SiGe、SiC、SiSn、PbS、GaAs、InP、GaP、GaN、ZnSeなどを用いることができる。
このような構成の集積回路を備えたMEMS振動子40において、駆動電極10に交流電圧を印加し、可動電極30に直流電圧を印加することにより、可動電極30が振動を行い、検出電極20に電流が流れ、固有の共振周波数を得ることができる。
このように、集積回路が半導体基板に形成されたMEMS振動子1においても、MEMS振動子1の周波数調整は第1の実施形態から第4の実施形態の説明で述べた方法を用いることができる。なお、図5で説明したMEMS振動子120を用いた場合には、第5の実施形態から第8の実施形態の説明で述べた周波数調整方法を用いることができる。
本実施形態のように半導体基板41にMEMS振動子1と集積回路を一体化し、発振回路を構成している場合は、発振回路の出力周波数をモニターしながらMEMS振動子1の周波数調整を行うことも可能となる。即ち、最初に、発振回路を動作させた状態でその出力信号の周波数を確認する。発振周波数が所望の周波数より高い場合は、前記可動電極30のインク塗布領域62にインク61を、発振回路の動作を停止した状態で塗布する。また、発振周波数が所望の周波数より低い場合は、前記可動電極30の梁部32にインク65を発振回路の動作を停止した状態で塗布する。その後、乾燥、熱処理などの硬化処理を経てインクの組成物を被吐出物に定着させた後、再度発振回路を動作させ、周波数を確認する。確認された発振周波数が所望の目標値に到達している場合は、周波数調整を終了するとともに、塗布したインク量をデータとして保管する。確認された発振周波数が所望の目標値に到達していない場合は、再度同様な調整作業を所望の発振周波数が得られるまで繰り返す。
以上のように、このインクジェット方式による周波数調整方法を用いれば、インク塗布後のインクの硬化処理ではおおよそ200℃以下の低温で処理が可能であり、MEMS振動子1の可動電極30と集積回路へのダメージがなく、良好に周波数の調整ができるMEMS振動子1の周波数調整方法を提供できる。さらに、従来のように周波数調整に大規模な設備を必要とせず、簡易な設備でMEMS振動子1の周波数調整ができる。
(第11の実施形態)
図17は、半導体基板内に集積回路とMEMS振動子を一体形成した他の実施形態を示す。図17(a)は斜視図であり、図17(b)は同図(a)のC−C断線に沿う断面図である。
集積回路を備えたMEMS振動子70は、ICが形成していない領域に絶縁膜を積層して、MEMS振動子1が積層され形成されている。
半導体基板71には、IC形成部72が設けられ、IC形成部72上には接続パッド76,81が配置されている。半導体基板71上には絶縁膜73が形成され、絶縁膜73上にはアルミ配線78,82が設けられている。そして、絶縁膜73を貫通するように設けられたスルホール配線77,86により、接続パッド76,81とアルミ配線78,82がそれぞれ接続されている。また、絶縁膜73上に設けたアルミ配線84は、アルミ配線78に接続されている。さらに、絶縁膜73上には絶縁膜74が形成され、絶縁膜74上にはMEMS振動子1が形成されている。MEMS振動子1は、IC形成部72から離れた位置(IC形成部72の上方でない位置)に配置され、駆動電極10、検出電極20、可動電極30から構成されている。
そして、絶縁膜74を貫通するように設けられたスルホール配線83により、アルミ配線82とMEMS振動子1の駆動電極10が接続されている。また、一方、絶縁膜74を貫通するように設けられたスルホール配線85により、アルミ配線84とMEMS振動子1の検出電極20が接続されている。また、MEMS振動子1内の可動電極30の支持部31はスルホールおよび内部のアルミ配線により前記IC形成部72に接続され(図示せず)、バイアス電圧が供給される。
そして、絶縁膜74上にはMEMS振動子1を除く部分に絶縁膜75が設けられている。絶縁膜75上にはパッド80が形成され、絶縁膜75および絶縁膜74を貫通するように設けられたスルホール配線79により、接続パッド89を介してパッド80とIC形成部72が接続されている。
このような集積回路を備えたMEMS振動子70においても同様に、インクジェット方式を用いることで共振周波数の周波数調整が可能であり、前記実施形態と同様の効果を享受できる。
また、本実施形態ではMEMS振動子の周波数調整方法について説明をしたが、MEMS技術を利用したジャイロセンサなどのセンサの周波数調整においても、実施が可能である。
本発明の周波数調整方法で調整されたMEMS振動子は、バンドパスフィルタ等に利用され、通信機器などの電子機器に備えることにより、特性が優れた電子機器を提供することができる。
横振動型MEMS振動子の構成を示す構成図であり、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は同図(b)のA−A断線に沿う断面図。 第1の実施形態における横振動型MEMS振動子の周波数調整について説明する図であり、(a)はインクジェット方式でインクの塗布を説明する模式断面図、(b)はインクを塗布する領域を示す平面図。 (a)、(b)は第1の実施形態における横振動型MEMS振動子のインクの塗布状態を説明する説明図。 第1の実施形態における周波数調整の手順を示すフローチャート。 第2の実施形態における周波数調整について説明する説明図であり、(a)は平面図、(b)は同図(a)のE−E断線に沿う断面図。 第2の実施形態における周波数調整の手順を示すフローチャート。 第2の実施形態におけるインク塗布位置を示す部分平面図。 第3の実施形態におけるインク塗布領域を示す部分平面図。 第4の実施形態における周波数調整の手順を示すフローチャート。 縦振動型MEMS振動子の構成を示す構成図であり、(a)は平面図、(b)は同図(a)のF−F断線に沿う断面図。 第5の実施形態におけるインク塗布位置を示す平面図。 第6の実施形態における周波数調整について説明する説明図であり、(a)は平面図、(b)は同図(a)のG−G断線に沿う断面図。 第7の実施形態におけるインク塗布領域を示す平面図。 他の縦振動型MEMS振動子の構成を示す構成図であり、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は同図(b)のD−D断線に沿う断面図。 第9の実施形態として縦振動型MEMS振動子の周波数調整について説明する図であり、(a)はインクジェット方式でインクの塗布を説明する模式断面図、(b)はインクを塗布する領域を示す平面図。 MEMS振動子と集積回路を一体形成した第10の実施形態を示し、(a)は斜視図であり、(b)は同図(a)のB−B断線に沿う断面図。 他のMEMS振動子と集積回路を一体形成した第11の実施形態を示し、(a)は斜視図、(b)は同図(a)のC−C断線に沿う断面図。
符号の説明
1…MEMS振動子、2…基板としての半導体基板、3…絶縁膜、10…駆動電極、11…櫛歯部、12…パッド部、20…検出電極、21…櫛歯部、22…パッド部、30…可動電極、31…支持部、32…梁部、33…重り部、34,35…櫛歯部、60…インクジェットヘッド、61…インク、62…インク塗布領域、100…MEMS振動子、101…検出電極、102,103…駆動電極、104…可動電極、106…支持部、105…インク塗布領域、120…MEMS振動子、121…駆動電極、122…検出電極、123…重り部、124…梁部、125…支持部、132…可動電極。

Claims (16)

  1. 基板上に形成され櫛歯部を備えた固定電極としての駆動電極と、
    前記駆動電極に対向するように配置され櫛歯部を備えた固定電極としての検出電極と、 前記駆動電極と前記検出電極の間に配置された可動電極と、を有するMEMS振動子であって、
    前記可動電極は、前記駆動電極と前記検出電極のそれぞれの櫛歯部と噛み合うように設けられた櫛歯部を有する重り部と、
    前記重り部と連結される梁部と、
    前記梁部に連結され前記基板上に固定され前記重り部および前記梁部を前記基板との空間を保って支持する支持部と、を備え、
    前記可動電極の前記重り部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することにより、MEMS振動子の共振周波数を調整することを特徴とするMEMS振動子の周波数調整方法。
  2. 基板上に形成され櫛歯部を備えた固定電極としての駆動電極と、
    前記駆動電極に対向するように配置され櫛歯部を備えた固定電極としての検出電極と、 前記駆動電極と前記検出電極の間に配置された可動電極と、を有するMEMS振動子であって、
    前記可動電極は、前記駆動電極と前記検出電極のそれぞれの櫛歯部と噛み合うように設けられた櫛歯部を有する重り部と、
    前記重り部と連結される梁部と、
    前記梁部に連結され前記基板上に固定され前記重り部および前記梁部を前記基板との空間を保って支持する支持部と、を備え、
    前記梁部から前記基板にかけてインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することによりMEMS振動子の共振周波数を調整することを特徴とするMEMS振動子の周波数調整方法。
  3. 基板上に形成され櫛歯部を備えた固定電極としての駆動電極と、
    前記駆動電極に対向するように配置され櫛歯部を備えた固定電極としての検出電極と、 前記駆動電極と前記検出電極の間に配置された可動電極と、を有するMEMS振動子であって、
    前記可動電極は、前記駆動電極と前記検出電極のそれぞれの櫛歯部と噛み合うように設けられた櫛歯部を有する重り部と、
    前記重り部と連結される梁部と、
    前記梁部に連結され前記基板上に固定され前記重り部および前記梁部を前記基板との空間を保って支持する支持部と、を備え、
    前記梁部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することによりMEMS振動子の共振周波数を調整することを特徴とするMEMS振動子の周波数調整方法。
  4. 基板上に形成され櫛歯部を備えた固定電極としての駆動電極と、
    前記駆動電極に対向するように配置され櫛歯部を備えた固定電極としての検出電極と、 前記駆動電極と前記検出電極の間に配置された可動電極と、を有するMEMS振動子であって、
    前記可動電極は、前記駆動電極と前記検出電極のそれぞれの櫛歯部と噛み合うように設けられた櫛歯部を有する重り部と、
    前記重り部と連結される梁部と、
    前記梁部に連結され前記基板上に固定され前記重り部および前記梁部を前記基板との空間を保って支持する支持部と、を備え、
    前記可動電極の前記重り部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理すること、および前記梁部から前記基板にかけてインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することによりMEMS振動子の共振周波数を調整するMEMS振動子の周波数調整方法。
  5. 基板上に形成され櫛歯部を備えた固定電極としての駆動電極と、
    前記駆動電極に対向するように配置され櫛歯部を備えた固定電極としての検出電極と、 前記駆動電極と前記検出電極の間に配置された可動電極と、を有するMEMS振動子であって、
    前記可動電極は、前記駆動電極と前記検出電極のそれぞれの櫛歯部と噛み合うように設けられた櫛歯部を有する重り部と、
    前記重り部と連結される梁部と、
    前記梁部に連結され前記基板上に固定され前記重り部および前記梁部を前記基板との空間を保って支持する支持部と、を備え、
    前記可動電極の前記重り部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理すること、および前記梁部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することによりMEMS振動子の共振周波数を調整するMEMS振動子の周波数調整方法。
  6. 基板上に形成された固定電極としての駆動電極と検出電極とを有し、
    前記基板上に空間を保って配置される可動電極と、を備えたMEMS振動子であって、
    前記可動電極は前記検出電極上に配置された重り部と、
    前記重り部と連結される梁部と、
    前記梁部と連結され前記駆動電極に接続され前記重り部と前記梁部を前記基板との空間を保って支持する支持部と、を備え、
    前記可動電極の前記重り部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することにより、MEMS振動子の共振周波数を調整することを特徴とするMEMS振動子の周波数調整方法。
  7. 基板上に形成された固定電極としての駆動電極と検出電極とを有し、
    前記基板上に空間を保って配置される可動電極と、を備えたMEMS振動子であって、
    前記可動電極は前記検出電極上に配置された重り部と、
    前記重り部と連結される梁部と、
    前記梁部と連結され前記駆動電極に接続され前記重り部と前記梁部を前記基板との空間を保って支持する支持部と、を備え、
    前記梁部から前記基板にかけてインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することによりMEMS振動子の共振周波数を調整することを特徴とするMEMS振動子の周波数調整方法。
  8. 基板上に形成された固定電極としての駆動電極と検出電極とを有し、
    前記基板上に空間を保って配置される可動電極と、を備えたMEMS振動子であって、
    前記可動電極は前記検出電極上に配置された重り部と、
    前記重り部と連結される梁部と、
    前記梁部と連結され前記駆動電極に接続され前記重り部と前記梁部を前記基板との空間を保って支持する支持部と、を備え、
    前記梁部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することによりMEMS振動子の共振周波数を調整することを特徴とするMEMS振動子の周波数調整方法。
  9. 基板上に形成された固定電極としての駆動電極と検出電極とを有し、
    前記基板上に空間を保って配置される可動電極と、を備えたMEMS振動子であって、
    前記可動電極は前記検出電極上に配置された重り部と、
    前記重り部と連結される梁部と、
    前記梁部と連結され前記駆動電極に接続され前記重り部と前記梁部を前記基板との空間を保って支持する支持部と、を備え、
    前記可動電極の前記重り部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することによりMEMS振動子の共振周波数を調整すること、および前記梁部から前記基板にかけてインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することによりMEMS振動子の共振周波数を調整するMEMS振動子の周波数調整方法。
  10. 基板上に形成された固定電極としての駆動電極と検出電極とを有し、
    前記基板上に空間を保って配置される可動電極と、を備えたMEMS振動子であって、
    前記可動電極は前記検出電極上に配置された重り部と、
    前記重り部と連結される梁部と、
    前記梁部と連結され前記駆動電極に接続され前記重り部と前記梁部を前記基板との空間を保って支持する支持部と、を備え、
    前記可動電極の前記重り部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することによりMEMS振動子の共振周波数を調整すること、および前記梁部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することによりMEMS振動子の共振周波数を調整するMEMS振動子の周波数調整方法。
  11. 基板上に形成された固定電極としての駆動電極と検出電極とを有し、
    前記検出電極上に配置された重り部と、前記重り部に連結され前記駆動電極に接続され前記重り部を前記基板との空間を保って支持する支持部を設けた可動電極と、を備えたMEMS振動子であって、
    前記可動電極の前記重り部にインクジェット方式でインクを塗布し前記インクを硬化処理することにより、MEMS振動子の共振周波数を調整することを特徴とするMEMS振動子の周波数調整方法。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載のMEMS振動子の周波数調整方法において、 前記インクは金属を含むことを特徴とするMEMS振動子の周波数調整方法。
  13. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載のMEMS振動子の周波数調整方法において、 前記インクは無機物を含むことを特徴とするMEMS振動子の周波数調整方法。
  14. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載のMEMS振動子の周波数調整方法において、 前記インクは有機物を含むことを特徴とするMEMS振動子の周波数調整方法。
  15. 請求項1乃至14のいずれか一項に記載のMEMS振動子の周波数調整方法にて周波数調整されたMEMS振動子。
  16. 請求項15に記載のMEMS振動子において、集積回路が同一半導体基板に形成されたことを特徴とするMEMS振動子。
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