JP2008203355A - 共振周波数調整装置および共振周波数調整方法 - Google Patents

共振周波数調整装置および共振周波数調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】極めて効率的に共振周波数を調整することのできる共振周波数調整装置および共振周波数調整方法を提供すること。
【解決手段】共振周波数調整装置は、アクチュエータ6の共振周波数を測定する測定手段2と、アクチュエータ6の可動板611の板面上に、樹脂材料を含む液体の液滴を付与する液滴付与手段4と、測定手段2の測定結果に基づいて、可動板611の板面上における液滴の付与位置および当該付与位置における液滴数の組み合わせを求め、それを実行するように液滴付与手段4を制御する制御手段3とを有し、可動板611の板面上に液滴を付与した後、それを硬化または固化させて、可動板611の回動中心軸Xまわりの慣性モーメントを増加させ、アクチュエータ6の共振周波数を調整するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、共振周波数調整装置および共振周波数調整方法に関するものである。
例えば、プリンタ等にて光走査により描画を行うための光スキャナとして、捩り振動子で構成されたアクチュエータを用いたものが知られている。一般に、このような捩り振動子は、ミラー基板と、ミラー基板を支持するねじり梁とで構成されている。
このような捩り振動子においては、ミラー基板の回動中心軸まわりの慣性モーメントとねじり梁のバネ定数とで定まる共振周波数と等しい周波数で駆動させることで、ミラー基板の回動角を大きくすることができる。
一般には、このような捩り振動子は、シリコン基板をエッチングすることで、ミラー基板とねじり梁とを一体的に形成する。そのため、エッチングの精度などによっては、ミラー基板の回動中心軸まわりの慣性モーメントおよび/またはねじり梁のバネ定数が目的の値からずれてしまい、捩り振動子の実際の共振周波数が目的の共振周波数からずれてしまう場合がある。
そこで、このような共振周波数のずれを補正する方法として、ミラー基板の板面に樹脂などの質量片を付着させ、ミラー基板の回動中心軸まわりの慣性モーメントを増加させることで、捩り振動子の共振周波数を目的の共振周波数に合わせ込む方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、特許文献1の方法では、捩り振動子の共振周波数が目的の共振周波数と一致するまで、ミラー基板の板面の同一部位に質量片を付着させていくため、質量片とミラー基板の板面との接触面積が大きくなりやすい。ここで、ミラー基板の回動中心軸まわりでの慣性モーメントの増加量は、質量片の質量および質量片の回動中心軸からの距離とで定められる。そのため、質量片とミラー基板の板面との接触面積が大きくなればなるほど、質量片の回動中心軸からの距離が曖昧になり、質量片を付着させることによるミラー基板の回動中心軸まわりでの慣性モーメントの増加量が目的の増加量に対してずれる場合がある。
そこで、捩り振動子の共振周波数を目的の共振周波数に合わせ込むには、質量片を付着する工程と、付着した後の捩り振動子の共振周波数を測定する工程とを交互に繰り返す必要がある。すなわち、捩り振動子の共振周波数を目的の共振周波数に合わせ込む効率が非常に悪い。
特開2004−219889号公報
本発明の目的は、極めて効率的に共振周波数を調整することのできる共振周波数調整装置および共振周波数調整方法を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の共振周波数調整装置は、回動可能に支持された可動板を備える振動系の共振周波数を測定する測定手段と、
前記可動板の板面上に、樹脂材料を含む液体の液滴を付与する液滴付与手段と、
前記測定手段の測定結果に基づいて、前記可動板の板面上における前記液滴の付与位置および当該付与位置における液滴数の組み合わせを求め、それを実行するように前記液滴付与手段を制御する制御手段とを有し、
前記測定手段の測定結果に基づいて前記液滴付与手段を作動させ、前記可動板の板面上に前記液滴を付与した後、それを硬化または固化させて、前記可動板の回動中心軸まわりの慣性モーメントを増加させ、前記振動系の共振周波数を調整するように構成されていることを特徴とする。
これにより、極めて効率的にかつ正確に前記振動系の共振周波数を調整することができる共振周波数調整装置を提供することができる。
本発明の共振周波数調整装置では、前記制御手段は、前記可動板の板面上における前記可動板の回動中心軸から遠位の部位を優先的に前記液滴の付与位置とするように構成されていることが好ましい。
これにより、前記振動系の共振周波数を調整するために必要な液滴数を少なくすることができ、極めて効率的に前記振動系の共振周波数を調整することができる。
本発明の共振周波数調整装置では、前記制御手段は、前記可動板の重心を通り、かつ、前記回動中心軸に直交する線分に近い位置を優先的に前記液滴の付与位置とするように構成されていることが好ましい。
これにより、前記可動板の平面視にて、前記可動板の重心を前記回動中心軸上のほぼ中央に保つことができる。その結果、極めて優れた回動特性を備える前記振動系を提供することができる。
本発明の共振周波数調整装置では、前記制御手段は、前記液滴の付与位置を複数決定し、
前記各付与位置における液滴数には、上限値が定められていることが好ましい。
このように、各付与部位における液滴数の上限値を定めることで、液滴の垂れ、にじみ等を防止することができ、極めて正確に振動系の共振周波数を調整することができる。
本発明の共振周波数調整装置では、前記可動板の一方の面には、光反射性を有する光反射部が設けられており、
前記制御部は、前記可動板の前記光反射部が設けられている面とは反対の面上にて、前記液滴の付与部位を決定するように構成されていることが好ましい。
これにより、前記可動板の前記光反射部が設けられていない側の板面の全域から、前記液滴の付与位置を決定することができるため、前記振動系の共振周波数を広い範囲にて、かつ、正確に調整することができる。また、前記可動板の小型化を図ることもできる。
本発明の共振周波数調整装置では、前記可動板の一方の面には、光反射性を有する光反射部が設けられており、
前記制御部は、前記可動板の前記光反射部が設けられている面上にて、前記液滴の付与部位を決定するように構成されていることが好ましい。
通常、前記可動板の前記光反射部が設けられた面は、光走査を行うために外部に露出している。そのため、前記可動板の光反射部が設けられた面に前記液滴を付与するように構成することで、極めて簡単に可動板の板面上に液滴を付与することができる。
本発明の共振周波数調整方法は、可動板の板面上に樹脂材料を含む液体の液滴を付与することで、回動可能に支持された前記可動板を備える振動系の共振周波数を調整する共振周波数調整方法であって、
前記振動系の共振周波数を測定する第1の工程と、
前記第1の工程の測定結果に基づいて、前記可動板の板面上における前記液滴の付与位置および当該付与位置における液滴数の組み合わせを求める第2の工程と、
前記第2の工程で求められた前記組み合わせに基づいて前記可動板の板面上に前記液滴を付与したのち、それを硬化または固化させる第3の工程とを含んでいることを特徴とする。
これにより、極めて効率的にかつ正確に前記振動系の共振周波数を調整することができる。
本発明の共振周波数調整方法では、前記第2の工程では、前記可動板の板面上における前記可動板の回動中心軸から遠位の部位を優先的に前記液滴の付与位置とすることが好ましい。
これにより、前記振動系の共振周波数を調整するために必要な液滴数を少なくすることができ、極めて効率的に前記振動系の共振周波数を調整することができる。
本発明の共振周波数調整方法では、前記第2の工程では、前記可動板の重心を通り、かつ、前記回動中心軸に直交する線分に近い位置を優先的に前記液滴の付与位置とすることが好ましい。
これにより、前記可動板の平面視にて、前記可動板の重心を前記回動中心軸上のほぼ中央に保つことができる。その結果、極めて優れた回動特性を備える前記振動系を提供することができる。
本発明の共振周波数調整方法では、前記第2の工程では、前記液滴の付与位置を複数決定し、
前記各付与位置における液滴数には、上限値が定められていることが好ましい。
このように、各付与部位における液滴数の上限値を定めることで、液滴の垂れ、にじみ等を防止することができ、極めて正確に振動系の共振周波数を調整することができる。
以下、本発明の共振周波数調整装置および共振周波数の調整方法の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の共振周波数調整装置の第1実施形態を説明する。
図1は、本発明の共振周波数調整装置の第1実施形態を示す斜視図、図2は、図1に示す共振周波数調整装置で共振周波数の調整が行われるアクチュエータを示す部分断面斜視図、図3は、図2に示すアクチュエータに印加する交流電圧の一例を示す図、図4は、図1に示す共振周波数調整装置が備える測定装置を示すブロック図、図5は、図1に示す共振周波数調整装置が備える液滴付与装置を示す図、図6は、アクチュエータが備える可動板の上面図、図7は、図1に示す共振周波数調整装置の作動を示すフローチャート、図8は、図7に示すS2のサブルーチンを示すフローチャートである。
なお、以下では、説明の便宜上、図1に示すような互いに直交する軸をそれぞれ「X軸」、「Y軸」、「Z軸」とし、さらに、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」とする。
図1に示すように、共振周波数調整装置1は、アクチュエータ6を固定(保持)するステージ5と、ステージ5を移動させる移動装置7と、アクチュエータ6が備える後述する振動系60の共振周波数を測定する測定装置(測定手段)2と、アクチュエータ6が備える可動板611の板面上に液体Tの液滴を付与する液滴付与装置(液滴付与手段)4と、測定装置2の測定結果に基づいて、液滴付与装置4の作動を制御する制御部(制御手段)3とを備えている。
まず、共振周波数調整装置1によって共振周波数の調整が行われるアクチュエータ6について簡単に説明する。なお、以下、説明の便宜上、図2中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」と言う。
図2に示すように、アクチュエータ6は、振動系60を備える基体61と、接合層63を介して基体61を支持する支持基板62と、支持基板62の下面に接合している対向基板64と、対向基板64の上面に設けられた1対の固定電極651、652とを備えている。
基体61は、可動板611と、可動板611を支持するための支持部612と、可動板611と支持部612とを連結する1対の連結部613、614とを備えている。
可動板611の上面には、光反射性を有する光反射部611aが設けられている。これにより、アクチュエータ6を加速度センサ、角速度センサなどのMEMS応用センサや、光スキャナ、光スイッチ、光アッテネータなどの光学デバイスに用いることができる。
このような可動板611は、1対の連結部613、614を介して支持部612に支持されている。
1対の連結部613、614は、それぞれ長手形状をなしており弾性変形可能である。連結部613、614のそれぞれは、可動板611を支持部612に対して回動可能とするように、可動板611と支持部612とを連結している。このような1対の連結部613、614は、同軸的に設けられており、この軸を回動中心軸Xとして、可動板611が支持部612に対して回動するように構成されている。
このような1対の連結部613、614を介して可動板611を支持する支持部612は、枠状をなし、可動板611の平面視にて、可動板611の外周を囲むように設けられている。
以上のような基体61は、例えば、シリコンを主材料として構成されていて、可動板611と、支持部612と、1対の連結部613、614とが一体的に形成されている。
以上のような基体61は、接合層63を介して支持基板62と接合している。
このような支持基板62は、例えば、ガラスやシリコンを主材料として構成されている。支持基板62は、枠状をなし、可動板611の平面視にて、支持部612とほぼ同一形状をなしている。
支持基板62と基体61との間に形成された接合層63は、例えば、ガラス、シリコン、またはSiOを主材料として構成されている。
支持基板62の下面には、対向基板64が接合されている。このような対向基板64は、板状をなしており、その上面に可動板611を回動駆動させるための1対の固定電極651、652が設けられている。
1対の固定電極651、652は、可動板611の平面視にて、可動板611に対応するように対向基板64の上面に設けられている。また、1対の固定電極651、652は、可動板611の平面視にて、回動中心軸Xを介して互いに離間するように、かつ、回動中心軸Xに対して対称となるように設けられている。
このようなアクチュエータ6は、以下の様に駆動する。
まず、基体61をアースする。そして、例えば、図3(a)に示すような電圧を固定電極651に印加するとともに、図3(b)に示すような電圧を固定電極652に印加する。すなわち、固定電極651にのみ電圧を印加している状態と、固定電極652にのみ電圧を交互に印加している状態とを交互に繰り返す。これにより、可動板611と固定電極651との間に静電引力(クーロン力)が発生している状態と、可動板611と固定電極652との間に静電引力が発生している状態とを交互に繰り返すことができる。その結果、1対の連結部613、614のそれぞれを捩り変形させて可動板611を回動中心軸Xまわりに回動させることができる。このことから、可動板611と1対の連結部613、614とで振動系60を構成していると言える。
ここで、1対の固定電極651、652のそれぞれに印加する電圧の周波数を振動系60の共振周波数と一致させることで、可動板611を大きく回動させることができる。
以上、アクチュエータ6について説明した。以下、このようなアクチュエータ6が備える振動系60の共振周波数を調整するための共振周波数調整装置1について詳述する。共振周波数調整装置1は、前述したように、アクチュエータ6を固定するステージ5と、ステージ5を移動させる移動装置7と、振動系60の共振周波数を測定する測定装置2と、可動板611の板面上に液体Tの液滴(以下、単に「液滴」ともいう)を付与する液滴付与装置4と、測定装置2の測定結果に基づいて、液滴付与装置4の作動を制御する制御部3とを備えている。
このような共振周波数調整装置1は、可動板611の板面上に液滴を付与した後、それを固化または硬化(以下、単に「固化」という)させて、可動板611の回動中心軸Xまわりの慣性モーメントを増加させ、振動系60の共振周波数を調整するように構成されている。
移動装置7は、ステージ5を図1中のX軸方向へ移動させるための装置である。図1に示すように、移動装置7は、制御部3と接続されており、制御部3によりその作動が制御されている。
このような移動装置7の進行方向の途中には、振動系60の共振周波数を測定する測定装置2と、可動板611に液滴を付与する液滴付与装置4とが設けられている。すなわち、共振周波数調整装置1は、アクチュエータ6をステージ5上に固定した状態で移動装置7を作動させることで、測定装置2で振動系60の共振周波数を測定し、液滴付与装置4で可動板611の板面上に液滴を付与するように構成されている。これにより、極めて効率的に振動系60の共振周波数を変更、調整することができる。
このような移動装置7上には、ステージ5が設けられている。ステージ5は、図1に示すように、移動装置7に固定された基台51と、基台51に対して回転可能な回転盤52とを備えている。
回転盤52は、基台51の上面に対向するように設けられている。そして、回転盤52は、基台51に対してZ軸まわりに回転可能である。このような回転盤52は、制御手段3と接続されており、制御手段3によりその作動(回転運動)が制御されている。また、回転盤52の上面は、X−Y平面と平行な面をなしており、この面上にアクチュエータ6が固定される。なお、アクチュエータ6を固定する際には、アクチュエータ6を回動駆動可能な状態としておく。
測定装置2は、ステージ5上に固定されたアクチュエータ6の振動系60の共振周波数を測定する。このような測定装置2は、図4に示すように、アクチュエータ6の可動板611の振幅(すなわち、回転角度(振れ角))を測定するレーザードップラーベロシティ(以下、単に「LDV」という)21と、アクチュエータ6の固定電極651、652に印加する交流電圧の周波数を変更(設定)するFFTアナライザー22とを備えている。
振動系60の共振周波数の測定方法としては、まず、FFTアナライザー22により、固定電極651、652に印加する交流電圧の周波数を所定値(例えば、1Hz)に設定し、その交流電圧を固定電極651、652に印加してアクチュエータ6を駆動する。そして、LDV21により、可動板611(光反射部611a)にレーザー光を照射し、その反射光を受光して、可動板611の回転角度を測定する。この場合、実際は、LDV21により、可動板611の振幅が測定される。
次に、FFTアナライザー22により、固定電極651、652に印加する交流電圧の周波数を所定数高い値に変更し、その周波数にてアクチュエータ6を駆動させて、LDV21により、可動板611の回転角度を測定する。
そして、固定電極651、652に印加する交流電圧の周波数が所定値(例えば、32KHz)になるまで、可動板611の回転角度の測定を繰り返し行う。この測定結果から、振動系60の共振周波数が求まる。
測定装置2にて求められた振動系60の共振周波数のデータは、制御部3に送られる。そして、制御部3は、測定装置2にて測定された振動系60の共振周波数が目的の共振周波数と一致するような、可動板611の板面上の液滴の付与位置および、その付与位置における液滴数の組み合わせを求める。そして、制御部3は、求められた組み合わせに基づいて液滴付与装置4を作動させる。
液滴付与装置4は、制御部3と接続されており、制御部3によりその作動が制御されている。このような液滴付与装置4は、図5に示すように、液体Tを保持するタンク41と、チューブ42を介してタンク41から液体Tが供給され、その液体Tの液滴を吐出する液滴吐出部43と、液滴吐出43の位置を制御する位置制御装置44とを備えている。
このような液滴吐出装置4は、アクチュエータ6の可動板の上面(光反射部611aが設けられている面)上に液滴を吐出するように構成されている。可動板611の上面は、外部に露出している。そのため、可動板611の上面に液滴を付与するように構成することで、液滴付与装置4は、極めて簡単に可動板611の板面上に液滴を付与することができる。
液滴吐出部43は、液滴をZ軸方向へ吐出するように設けられた図示しないノズルを備えている。このノズルから吐出される液滴の吐出量は、可動板611の慣性モーメントの微調整が十分に可能な程度の量であれば特に限定されない。例えば、液体材料の比重によっても異なるが、前記ノズルからの液滴の吐出量は、0.1pl〜50pl程度であることが好ましく、1pl〜10plであることがさらに好ましい。これにより、極めて正確に、可動板611の慣性モーメントを変更、調整することができる。
前記ノズルから液滴を吐出する方法としては、特に限定されない。例えば、圧電素子や静電アクチュエータなどの駆動素子を駆動(振動)させることで液滴を前記ノズルから吐出する構成であってもよい。また、駆動素子として電気熱変換素子を用い、この電気熱変換素子による材料の熱膨張を利用して液滴を前記ノズルから吐出する構成であってもよい。
前記ノズルから吐出される液滴の吐出量は、一定に保たれている。だたし、前記ノズルから吐出される液滴の吐出量が一定の範囲内で変更可能となっていてもよい。
また、前記ノズルの数は、特に限定されず、1つであってもよいし、2以上の複数であってもよい。前記ノズルが複数個設けられている場合には、制御部3が複数のノズルから、吐出動作を行うノズルと吐出動作を行わないノズルとを設定(選択)するように構成されていてもよい。
このようなノズルから吐出される液体Tは、樹脂材料を含んでいる。樹脂材料を含んでいることで、可動板611と液体Tの液滴との接着性を優れたものとすることができ、極めて正確かつ簡単に振動系60の共振周波数を変更、調整することができる。このような樹脂材料としては、可動板611の板面上に固着することができれば、特に限定されず、各種熱硬化性樹脂、各種熱可塑性樹脂を好適に用いることができる。このような液体材料は、前記ノズルから吐出可能な粘度を有している。
位置制御装置44は、制御部3からの信号に応じて、液滴吐出部43をY軸方向、およびZ軸方向に沿って移動させる。さらに、位置制御装置44は、制御部3からの信号に応じてZ軸まわりにも液滴吐出部43を回転させる。
一方、アクチュエータ6が固定されているステージ5は、前述したように、移動装置7によってX軸方向に移動可能となっているとともに、回転盤52がZ軸まわりに回転可能となっている。したがって、このような液滴付与装置4とステージ5とを用いることで、前記ノズルと可動板611との相対的位置関係を自在に変更することができ、極めて正確に液滴を可動板611上の付与位置に付与することができる。
このような液滴付与装置4にて可動板611上に付与された液滴は、共振周波数調整装置1が備える図示しない固化手段によって固化される。このような固化手段としては、可動板611に付与された液滴を固化することができれば、特に限定されない。例えば、液体Tが含んでいる樹脂材料が紫外線硬化性樹脂材料である場合には、可動板611に付与された液滴に紫外線を照射することで可動板611上に付与された液滴を固化してもよい。また、可動板611を減圧下および/または高温化に置くことで可動板611上に付与された液滴を固化してもよい。
次に、振動系60の共振周波数の調整方法(すなわち、共振周波数調整装置1の作動)について図7および図8に基づいて説明する。なお、以下、説明の便宜上、アクチュエータ6をステージ5に固定する時のステージ5の位置を「第1の位置」とし、測定装置2によって振動系60の共振周波数を測定する時のステージ5の位置を「第2の位置」とし、液滴付与装置4によって可動板611上に液滴を付与する時のステージ5の位置を「第3の位置」とする。また、振動系60の共振周波数を「f」とし、目的の共振周波数を「f」とする。
このような共振周波数調整方法は、図7に示すように、振動系60の共振周波数を測定する工程(S1)と、S1の測定結果に基づいて、可動板611の板面上における液滴を付与する付与位置および当該付与位置における液滴数の組み合わせを求める工程(S2)と、S2で求められた組み合わせに基づいて可動板611の板面上に液滴を付与した後、それを硬化または固化させる工程(S3)とを含んでいる。
まず、移動装置7を作動し、ステージ5を第1の位置に移動する。そして、ステージ5の回転盤52上にアクチュエータ6を固定するとともに、アクチュエータ6を回動駆動可能な状態とする。なお、アクチュエータ6は、振動系60の共振周波数fが目的の共振周波数fに対して若干高くなるように予め製造(設計)されている。
そして、移動装置7を作動し、ステージ5を第2の位置に移動する。そして、測定装置2により振動系60の共振周波数fを測定する。測定方法としては、前述した通りであるため、その説明を省略する。測定装置2により測定された振動系60の共振周波数fのデータは、制御部3に送られ蓄積させる。
次に、移動装置7を作動し、ステージ5を第3の位置に移動する。そして、液滴吐出装置4により、可動板611の板面上であって、予め定められた位置に、予め定められた滴数(すなわち、重量)の液滴を付与し、この液滴を固化する(S201)。なお、以下、説明の便宜上、可動板611に付与された液滴が固化したものを「質量片」という場合もある。
このように、可動板611の板面上の予め定められた位置に、予め定められた滴数の液滴を付与することで、可動板611上に形成された質量片の回動中心軸Xまわりの慣性モーメント(以下、この慣性モーメントを「I」という)を算出することができる。具体的には、質量片と回動中心軸Xとの離間距離をR(m)とし、質量片の重量をM(kg)としたとき、慣性モーメントIは、以下に示す式(1)で求められる。
=M×R(kg・m)‥‥‥(1)
次に、移動装置7を作動し、ステージ5を再び第2の位置に移動する。そして、測定装置2により、可動板611に前記質量片が形成された状態の振動系60の共振周波数(以下、この共振周波数を「f」という)を測定する(S202)。測定された共振周波数fのデータは制御部3に送られ蓄積される。
この時点で制御部3には、共振周波数f、共振周波数fおよび共振周波数fのそれぞれのデータが蓄積されていることとなる。そして、制御部3は、この3つの共振周波数f、f、fのデータから共振周波数fと共振周波数fとを用いて、振動系60を構成する可動板611の回動中心軸Xまわりの慣性モーメント(以下、この慣性モーメントを「I」という)と、1対の連結部613、614の捩れバネ定数(以下、このバネ定数を「K」とする)とを求める(S203)。具体的には、以下に示す式(2)に共振周波数fの値を代入し、同様に、以下に示す式(3)に共振周波数fの値および慣性モーメントIの値をそれぞれ代入する。その結果、慣性モーメントIとバネ定数Kとを求めることができる。
=1/2π√(k/I)‥‥‥(2)
=1/2π√{k/(I+I)}‥‥‥(3)
このようにして、慣性モーメントIとバネ定数Kとを求めた後、共振周波数fを共振周波数fに一致させるために必要な慣性モーメントIの増加量ΔIを算出する(S204)。具体的には、以下に示す式(4)に、共振周波数fの値と、バネ定数Kの値と、慣性モーメントIの値とを代入することでΔIを算出する。
=1/2π√{k/(I+I+ΔI)}‥‥‥(4)
次に、制御手段3は、算出されたΔIに基づいて、可動板611の板面上の液滴の付与位置およびその付与位置における液滴数(すなわち、付与位置に付与する液滴の重量)の組み合わせを求める。以下、付与位置および付与位置における液滴数の組み合わせの求め方について説明するが、後述する慣性モーメントの増加量ΔI、ΔI、ΔIの合計は、ΔIよりも大きい(すなわち、ΔI≦ΔI+ΔI+ΔIの関係を満たす)ものとする。
図6に示すように、可動板611の板面(上面)上には、互いに異なる位置に設けられた複数の液滴付与可能位置P〜P30が定められている。このような液滴付与可能位置P〜P30は、光反射部611上には定められていない。また、本実施形態では、液滴付与可能位置は合計30箇所定められている。
このような液滴付与可能位置P〜P30は、回動中心軸Xに平行な複数の線分L1〜L6と、可動板611の平面視にて回動中心軸Xに直交する複数の線分L7〜L11との交点上に位置している。
線分L1〜L6のそれぞれは、回動中心軸Xからの距離に基づいて決定される。さらに、線分L1と線分L2、線分L3と線分L4、線分L5と線分L6のそれぞれは、回動中心軸Xに対して対称である。
線分L7は、可動板611の平面視にて、可動板611の重心を通り、回動中心軸Xに直交する線分である。そして、線分L8と線分L9、および、線分L10と線分L11のそれぞれは、線分L7に対して対称である。
液滴付与可能位置P〜P30のそれぞれには、付与することのできる液滴数の上限値が定められている。このような上限値は、液滴付与可能位置P〜P30について、互いに等しく設定されている。ただし、液滴付与可能位置P〜P30について、それぞれ異なる上限値が定められていてもよい。
制御部3は、各液滴付与可能位置P〜P30の回動中心軸Xからの距離(m)および各液滴付与可能位置P〜P30に付与することのできる液滴数の上限値のそれぞれに関するデータ(情報)を有している。そのため、液滴付与可能位置P〜P30のうちの、どの液滴付与可能位置にどれだけの数の液滴を付与すれば、それによる可動板611の回動中心軸Xまわりの慣性モーメントの増加量がΔIと等しくなるかを極めて簡単に求めることができる。
具体的には、まず、制御部3は、線分L1上の液滴付与可能位置P〜Pおよび線分L2上の液滴付与可能位置P〜P10のそれぞれに、前記上限値と等しい滴数の液滴を付与した場合の可動板611の回動中心軸Xまわりの慣性モーメントの増加量(以下、この増加量を「ΔI」とする)と、ΔIとを比較する(S205)。
ΔIがΔIよりも小さい場合には、制御部3は、液滴付与可能位置P〜P10上に付与すべき液滴の液滴数を求める。すなわち、液滴付与可能位置P〜P10上に何滴の液滴を付与すれば、それにより増加する可動板611の回動中心軸Xまわりの慣性モーメントがΔIと等しくなるかを求める。そして、求められた液滴数に基づいて、液滴付与可能位置P〜P10から液滴の付与位置を選択するとともに、選択された付与位置における液滴数を決定する(S206)。
このとき、制御部3は、選択される付与位置の数が最小となるように、液滴付与可能位置P〜P10から少なくとも1つの付与位置を選択する。例えば、各液滴付与可能位置P〜P10における液滴数の上限値が10滴であり、各液滴付与可能位置P〜P10上に合計36滴の液滴を付与する場合には、各液滴付与可能位置P〜P10から4つの付与位置を選択する。そして、例えば(1)選択した4つの付与位置のうちの3つの付与位置における液滴数を上限値の10滴、残りの1の付与位置における液滴数を6滴としたり、(2)選択した4つの付与位置のそれぞれにおける液滴数を9滴としたりする。これにより、液滴付与装置4の作動時間を短くすることができ、振動系60の共振周波数を効率的に調整することができる。
また、制御部3は、回動中心軸Xに対してなるべく対称となるように、液滴付与可能位置P〜P10から付与位置を選択する。これにより、可動板611の重心を回動中心軸X上に保ちつつ、振動系60の共振周波数を調整することができる。すなわち、極めて優れた回動特性を備えるアクチュエータ6を提供することができる。
また、制御部3は、線分L1上の液滴付与可能位置P〜Pのうち、可動板611の重心を通り、かつ回動中心軸Xに直交する線分に近い方から優先的に付与位置として選択する。すなわち、制御部3は、まず、液滴付与可能位置Pを付与位置として選択し、次に、PまたはPの一方を付与位置として選択し、次に、PまたはPの他方を付与位置として選択し、次に、PまたはPの一方を付与位置として選択し、最後に、PまたはPの他方を付与位置として選択する。これにより、可動板611の平面視にて、可動板611の重心を回動中心軸X上のほぼ中央に保つことができる。その結果、極めて優れた回動特性を備えるアクチュエータ6を提供することができる。液滴付与可能位置P〜P10についても液滴付与可能位置P〜Pと同様であるため、その説明を省略する。
一方、ΔIがΔIよりも大きい場合には、制御部3は、液滴付与可能位置P〜P10のすべてを液滴の付与位置として選択するとともに、選択したすべての付与位置における液滴数を前記上限値とする(S207)。
そして、線分L3上の液滴付与可能位置P11〜P15および線分L4上の液滴付与可能位置P16〜P20のそれぞれに、前記上限値と等しい液滴数を付与した場合の可動板611の回動中心軸Xまわりの慣性モーメントの増加量(以下、この増加量を「ΔI」とする)と(ΔI−ΔI)とを比較する(S208)。
そして、(ΔI−ΔI)がΔIよりも小さい場合には、制御部3は、液滴付与可能位置P11〜P20上に付与すべき液滴の液滴数を求める。すなわち、液滴付与可能位置P11〜P20上に何滴の液滴を付与すれば、それにより増加する可動板611の回動中心軸Xまわりの慣性モーメントが(ΔI−ΔI)と等しくなるかを求める。そして、求められた液滴数に基づいて、液滴付与可能位置P11〜P20から付与位置を選択するとともに、選択された付与位置における液滴数を決定する(S209)。液滴付与可能位置P11〜P20から付与位置を選択する手段については、液滴付与可能位置P〜P10から付与位置を選択する手段と同様であるため、その説明を省略する。
一方、(ΔI−ΔI)がΔIよりも大きい場合には、制御部3は、液滴付与可能位置P11〜P20のすべてを付与位置として選択するとともに、選択したすべての付与位置における液滴数を前記上限値とする(S210)。
ここで、線分L5上の液滴付与可能位置P21〜P25および線分L6の液滴付与可能位置P26〜P30のそれぞれに、前記上限値と等しい液滴数を付与した場合の可動板611の回動中心軸Xまわりの慣性モーメントの増加量(以下、この増加量を「ΔI」とする)は、{ΔI−(ΔI+ΔI)}よりも大きい。
したがって、制御部3は、液滴付与可能位置P21〜P30上に付与すべき液滴の液滴数を求める。すなわち、液滴付与可能位置P21〜P30上に何滴の液滴を付与すれば、それにより増加する可動板611の回動中心軸Xまわりの慣性モーメントが{ΔI−(ΔI+ΔI)}と等しくなるかを求める。そして、求められた液滴数に基づいて、液滴付与可能位置P21〜P30から付与位置を選択するとともに、選択された付与位置における液滴数を決定する(S211)。液滴付与可能位置P21〜P30から付与位置を選択する手段については、液滴付与可能位置P〜P10から付与位置を選択する手段と同様であるため、その説明を省略する。
このようにして、制御部3は、液滴を付与する付与位置および当該付与位置における液滴数の組み合わせを求める。
以上より、制御部3は、複数の液滴付与可能位置P〜P30のうち、回動中心軸Xに対して遠位に位置する液滴付与可能位置を優先的に液滴の付与位置として選択するように構成されている。これにより、振動系60の共振周波数を調整するために必要な液滴数を少なくすることができ、極めて効率的かつ経済的に振動系60の共振周波数を調整することができる。
そして、決定された組み合わせに基づいて、液滴付与装置4を作動させ、可動板611の板面上に液滴を付与した後、それを前述した図示しない固化手段により固化させる(S3)。
このような共振周波数調整装置1(すなわち、共振周波数調整方法)を用いることで、極めて効率的にかつ正確に振動系60の共振周波数を調整することができる。
また、可動板611の板面上に互いに間隔を隔てて定められた液滴付与可能位置P〜P30から複数の付与位置を選択し、かつ、各付与位置における液滴数の上限値を定めることで、選択された付与部位のそれぞれに付与する液滴の液滴数を少なくすることができる。すなわち、液滴を分散させて付与することができる。これにより、液滴の垂れ、にじみ等を防止することができ、極めて正確に振動系60の共振周波数を調整することができる。
なお、本実施形態では、液滴付与可能位置が30箇所定められているが、振動系60の共振周波数fを目的の共振周波数fへ調整可能であれば、液滴付与可能位置の数は、特に限定されない。液滴付与可能位置の数としては、(1)各付与位置における液滴数の上限値、(2)液体Tの比重(液滴が可動板611で固化したときの比重)、(3)予め予想されるアクチュエータの製造段階での共振周波数のずれ、などを勘案した上で、振動系60の共振周波数のずれを十分に調整することができるような数とすることが好ましい。
<第2実施形態>
次に、本発明の共振周波数調整装置の第2実施形態について説明する。
図9は、本発明の共振周波数調整装置の第2実施形態を示す斜視図、図10は、図9に示す共振周波数調整装置によって共振周波数の調整が行われるアクチュエータが備える可動板の下面図である。なお説明の便宜上、図9中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」と言う。
以下、第2実施形態の共振周波数調整装置1Aについて、前述した第1実施形態の共振周波数調整装置1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第2実施形態にかかる共振周波数調整装置1Aは、可動板611の下面(光反射部が設けられている面とは反対の面)に、液滴を付与するように構成されている以外は、第1実施形態の共振周波数調整装置1とほぼ同様である。また、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図9に示すように、共振周波数調整装置1Aは、ステージ5Aの構成が異なる以外は、第1実施形態の共振周波数調整装置1と同様の構成である。
ステージ5Aは、移動手段5上に設けられた基台51と、基台51に対してZ軸に回転可能な回転盤52と、回転盤52上に設けられた固定部材53Aとを有している。
固定部材53Aは、アクチュエータ6のうちの基体61を支持するための部材である。ここで、基体61を固定する際には、基体61が備える可動板611の裏面(光反射部611aとは反対側の面)が図9中の上側を向くように基体61を固定する。このように基体61を固定することで、可動板611の裏面に液滴を付与することができる。
また、固定部材53Aには、基体61が備える振動系60を駆動させるための図示しない駆動手段が設けられている。固定部材53Aに固定された基体61には、振動系60を駆動させるための固定電極などの駆動手段が設けられていないため、固定部材53Aに駆動手段を設けることで、ステージ5上にて振動系60を駆動可能とする。
可動板611の裏面には、光反射部611aが設けられていない。そのため、図10に示すように、この裏面には、全域にわたって液滴付与可能位置Pが定められている。したがって、振動系60の共振周波数を広い範囲にて、かつ、正確に調整することができる。また、可動板611の光反射部611aが設けられた面に液滴を付与する場合に比べて可動板611の小型化を図ることもできる。
なお、基体61は、このような共振周波数調整装置1Aによって共振周波数が調整された後に、接合層63を介して支持基板62と接合される。さらに、固定電極651、652が設けられた対向基板64と接合させることでアクチュエータ6が製造されることとなる。
このような第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
以上、本発明の共振周波数調整装置および共振周波数調整方法について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明の共振周波数調整装置では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、前述した実施形態では、各液滴付与可能位置に付与する液滴の量(質量)が、液滴数により制御されているものについて説明したが、これに限定されず、例えば、制御部によってノズルから吐出される液滴の吐出量を制御し、1回の吐出で所望量の液滴を付与するように構成されていてもよい。
また、前述した実施形態では、互いに平行な複数の線分と、その線分に直交する複数の線分との交点を液滴付与可能位置として決定していたが、液滴付与可能位置の決定方法としては、これに限定されない。例えば、可動板の上面に複数の液滴付与可能位置を無秩序に決定してもよい。また、予め可動板に複数の凹部などを形成しておき、制御部がその凹部を液滴付与可能位置として決定してもよい。
本発明の共振周波数調整装置の第1実施形態を示す斜視図である。 図1に示す共振周波数調整装置により共振周波数の調整が行われるアクチュエータを示す部分断面斜視図である。 図2に示すアクチュエータに印加する交流電圧の一例を示す図である。 図1に示す共振周波数調整装置が備える測定装置を説明するブロック図である。 図1に示す共振周波数調整装置が備える液滴付与装置を示す斜視図である。 アクチュエータが備える可動板の上面図である。 図1に示す共振周波数調整装置の作動を示すフローチャートである。 図7に示すS2のサブルーチンを示すフローチャートである。 本発明の共振周波数調整装置の第2実施形態を示す斜視図である。 図9に示す共振周波数調整装置によって共振周波数の調整が行われるアクチュエータが備える可動板の下面図である。
符号の説明
1、1A‥‥‥共振周波数調整装置 2‥‥‥測定装置(測定手段) 21‥‥‥レーザードップラーベロシティ(LDV) 22‥‥‥FFTアナライザー 3‥‥‥制御部(制御手段) 4‥‥‥液滴付与装置(液滴付与手段) 41‥‥‥タンク 42‥‥‥チューブ 43‥‥‥液滴吐出部 44‥‥‥位置制御装置 5、5A‥‥‥ステージ 51‥‥‥基台 52‥‥‥回転盤 53A‥‥‥固定部材 6‥‥‥アクチュエータ 60‥‥‥振動系 61‥‥‥基体 611‥‥‥可動板 611a‥‥‥光反射部 612‥‥‥支持部 613、614‥‥‥連結部 62‥‥‥支持基板 63‥‥‥接合層 64‥‥‥対向基板 651、652‥‥‥固定電極 7‥‥‥移動装置

Claims (10)

  1. 回動可能に支持された可動板を備える振動系の共振周波数を測定する測定手段と、
    前記可動板の板面上に、樹脂材料を含む液体の液滴を付与する液滴付与手段と、
    前記測定手段の測定結果に基づいて、前記可動板の板面上における前記液滴の付与位置および当該付与位置における液滴数の組み合わせを求め、それを実行するように前記液滴付与手段を制御する制御手段とを有し、
    前記測定手段の測定結果に基づいて前記液滴付与手段を作動させ、前記可動板の板面上に前記液滴を付与した後、それを硬化または固化させて、前記可動板の回動中心軸まわりの慣性モーメントを増加させ、前記振動系の共振周波数を調整するように構成されていることを特徴とする共振周波数調整装置。
  2. 前記制御手段は、前記可動板の板面上における前記可動板の回動中心軸から遠位の部位を優先的に前記液滴の付与位置とするように構成されている請求項1に記載の共振周波数調整装置。
  3. 前記制御手段は、前記可動板の重心を通り、かつ、前記回動中心軸に直交する線分に近い位置を優先的に前記液滴の付与位置とするように構成されている請求項1または2に記載の共振周波数調整装置。
  4. 前記制御手段は、前記液滴の付与位置を複数決定し、
    前記各付与位置における液滴数には、上限値が定められている請求項1ないし3のいずれかに記載の共振周波数調整装置。
  5. 前記可動板の一方の面には、光反射性を有する光反射部が設けられており、
    前記制御部は、前記可動板の前記光反射部が設けられている面とは反対の面上にて、前記液滴の付与部位を決定するように構成されている請求項1ないし4のいずれかに記載の共振周波数調整装置。
  6. 前記可動板の一方の面には、光反射性を有する光反射部が設けられており、
    前記制御部は、前記可動板の前記光反射部が設けられている面上にて、前記液滴の付与部位を決定するように構成されている請求項1ないし4のいずれかに記載の共振周波数調整装置。
  7. 可動板の板面上に樹脂材料を含む液体の液滴を付与することで、回動可能に支持された前記可動板を備える振動系の共振周波数を調整する共振周波数調整方法であって、
    前記振動系の共振周波数を測定する第1の工程と、
    前記第1の工程の測定結果に基づいて、前記可動板の板面上における前記液滴の付与位置および当該付与位置における液滴数の組み合わせを求める第2の工程と、
    前記第2の工程で求められた前記組み合わせに基づいて前記可動板の板面上に前記液滴を付与したのち、それを硬化または固化させる第3の工程とを含んでいることを特徴とする共振周波数調整方法。
  8. 前記第2の工程では、前記可動板の板面上における前記可動板の回動中心軸から遠位の部位を優先的に前記液滴の付与位置とする請求項7に記載の共振周波数調整方法。
  9. 前記第2の工程では、前記可動板の重心を通り、かつ、前記回動中心軸に直交する線分に近い位置を優先的に前記液滴の付与位置とする請求項7または8に記載の共振周波数調整方法。
  10. 前記第2の工程では、前記液滴の付与位置を複数決定し、
    前記各付与位置における液滴数には、上限値が定められている請求項7ないし9のいずれかに記載の共振周波数調整方法。
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