JP5682006B2 - 車両用コンソールボックス装置 - Google Patents
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Description
このような車両用コンソールボックス装置において、例えば、特許文献1及び2に開示されているように、コンソールドアに衝撃荷重が作用したときに、その衝撃荷重をボックス体側で吸収(緩和)するように構成したものがある。
すなわち、特許文献1においては、ボックス体の底壁部に下方に突出して車体側のブラケットに当接する当て部が設けられ、当て部の車体後方側に破断可能な切り欠き溝部を有する脆弱部が形成されている。
そして、コンソールドアに衝撃荷重が作用したときには、脆弱部としての切り欠き溝部が破断されることで衝撃荷重を吸収するようにしている。
また、特許文献2においては、フロアパネルとボックス体との間に荷重吸収構造部が設けられる。この荷重吸収構造部においては、フロアパネルから上方へ向けて突設されたフロア突起部と、このフロア突起部の上方に位置して配設されたコンソール本体の内部に固定のフロアブラケットとがフロア固定部を介して固定されることによって構成されている。
そして、コンソールドアに衝撃荷重が作用したときには、コンソール本体を下方へ退避させることにより、衝撃荷重を吸収するようにしている。
前記ボックス体の高さ方向の一部には、前記ボックス体の後壁部から左右の両側壁部にわたって平面形コの字状の衝撃吸収構造部が設けられ、
前記コンソールドアに衝撃荷重が作用して前記ボックス体に伝達されたときには、前記ボックス体が前記衝撃吸収構造部において変形する構成とされていることを特徴とする。
このため、衝撃吸収構造部に対する専用の配設スペースを確保する必要性を解消することができる。
前記衝撃吸収構造部は、前記ボックス体の後壁部から左右の両側壁部に連続する高さ方向の一部が切除された切除部を備えていることを特徴とする。
前記切除部は、前記ボックス体の後壁部から左右の両側壁部に連続して切除された平面形コの字状に形成されていることを特徴とする。
また、衝撃荷重によるボックス体の変形に伴って塞ぎ部材の連結部が破断されるため、ボックス体の変形が塞ぎ部材によって妨げられることを抑制することができる。
前記衝撃吸収構造部は、前記ボックス体の後壁部から左右の両側壁部にわたり、かつ高さ方向の一部に連続して形成されると共に、衝撃荷重で圧縮変形する蛇腹部によって構成されていることを特徴とする。
また、コンソールドアに衝撃荷重が作用してボックス体に伝達されると、その衝撃荷重をボックス体の後壁部から左右の両側壁部に連続する高さ方向の一部に設けた蛇腹部が圧縮しながらボックス体が変形することで吸収することができる。
図1〜図3に示すように、車両(主として自動車)の車室内に配設される運転席と助手席との間に装着される車両用コンソールボックス装置は、コンソール本体10と、ボックス体20と、コンソールドア50とを備えている。
コンソール本体10は、合成樹脂材によって形成されると共に、シフトレバー、サイドブレーキ、カップホルダ、小物入れ(図示しない)等が配設される前側ケース部11と、ボックス体20を覆う後側ケース部12とを一体連続状に備えている。
また、ボックス体20の上縁部には、コンソール本体10の後側ケース部12の上端開口部を覆うようにして結合されるフランジ状のドア受け部38が水平状に張り出されている。そして、ドア受け部38の上面には、物品収納室21の上端開口部の外周を取り囲むようにして環状のシール部材(パッキン)38aが装着されている。このシール部材38aは弾性圧縮可能なゴム、軟質樹脂等によって形成されている。
また、コンソール本体10とボックス体20との間の空間部(例えば後側空間部)には、ボックス体20の物品収納室21に冷気を送る冷却装置(熱交換器、モータ等を備える)39が配設されている。
また、ボックス体20の後壁部23から左右の両側壁部24に対する切除部31の高さ位置及び高さ方向の幅寸法は、衝撃荷重に対する減速度(G)やストローク(mm)を考慮して適宜に設定される。
すなわち、切除部31の高さ位置及び高さ方向の幅寸法を適宜に変更することによって、減速度(G)やストローク(mm)を所望とする値に容易に設定することが可能となる。
この実施例1において、塞ぎ部材32は、切除部31の高さ方向の寸法よりも大きい幅寸法を有すると共に、ボックス体20の後壁部23及び左右の両側壁部24の内面側にそれぞれ沿う後板部32a及び左右の両側板部32bを有して平面形コの字状に形成されている。
さらに、塞ぎ部材32の後板部32aと左右の両側板部32bのうち、少なくとも一つの板部(この実施例1では後板部32a)には、上下対をなす連結爪(この発明の連結部に相当する)33が突設されている。この連結爪33がボックス体20の壁部(この実施例1では後壁部23)の切除部31の上下両縁に弾性的に係合することで塞ぎ部材32をボックス体20に対して塞ぎ状態に保持可能としている。そして、衝撃荷重が作用したときのボックス体20の変形に伴って上下対をなす連結爪33のうち、少なくとも一方(例えば、下側の連結爪33a)が破断される構成とされている。
また、上側の凹部31aと下側の凹部31bのうち、一方の凹部(この実施例1では上側の凹部31a)の高さ方向の寸法よりも他方の凹部(この実施例1では下側の凹部31b)の高さ方向の寸法が適宜に大きく設定されている。これによって、切除部31の上方に位置する後壁部23の部分23a及び左右の両側壁部24の部分24aの下向きの変形が塞ぎ部材32で阻止されることなく許容されるようになっている(図参照)。
また、コンソールドア50の自由端部(開閉ヒンジ機構40と反対側端部)と、コンソール本体10の後側ケース部12の前側壁上端部との間には、コンソールドア50を閉じ状態にロック並びにロック解除可能なドアロック部材45を有する周知のドアロック機構43が配設されている。
したがって、通常時には、ボックス体20の衝撃吸収構造部30をなす平面形コの字状の切除部31が塞ぎ部材32によって塞がれることで、ボックス体20としての本来の機能を充分に達成することができる。
また、この実施例1において、塞ぎ部材32の後板部32a及び左右の両側板部32bの外側面に貼り付けられた断熱材34によってボックス体20はクールボックスとしての機能を充分達成し得る。
このようにして衝撃吸収構造部30をボックス体20の後壁部23から左右の両側壁部24に連続する高さ方向の一部に設けた切除部31によって構成することができるため、専用の配設スペースを確保することなく衝撃吸収機能をもたすことができる。
図8〜図10に示すように、この実施例2においても、ボックス体120は、実施例1と同様にして前壁部122、後壁部123、左右の両側壁部124及び底板部125とを備えて上方に開口する物品収納室121を構成する箱形状に形成されている。
衝撃吸収構造部130は、ボックス体120の後壁部123から左右の両側壁部124にわたり、かつ高さ方向の一部に連続して一体状に形成されると共に、衝撃荷重で圧縮変形する薄肉の蛇腹部131によって構成されている。
また、蛇腹部131の後側部及び左右の両側部の外側面には、発泡ウレタン等の断熱性を有する断熱材134が貼り付けられている。これによってボックス体120はクールボックスとしての機能を充分達成し得るようになっている。
この実施例2のその他の構成は、実施例1と同様に構成されるため、同一構成部分に対し同一符号を付記してその説明は省略する。
したがって、通常時は、衝撃吸収構造部130を蛇腹部131で構成することによってボックス体120としての本来の機能を充分に達成することができる。
また、蛇腹部131の後側部及び左右の両側部の外側面に貼り付けられた断熱材134によってボックス体120はクールボックスとしての機能を充分達成し得る。
このようにして衝撃吸収構造部130をボックス体120の後壁部123から左右の両側壁部124に連続する高さ方向の一部に設けた蛇腹部131によって構成することができるため、専用の配設スペースを確保することなく衝撃吸収機能をもたすことができる。
例えば、前記実施例1及び2においては、ボックス体20の物品収納室21の上方開口部を覆蓋するコンソールドア50が開閉ヒンジ機構40のヒンジ軸42を中心として開閉可能に構成される場合を例示したが、前後方向、又は左右方向へスライド開閉可能にコンソールドア50が組み付けられ場合においてもこの発明を実施することができる。
20 ボックス体
21 物品収納室
22 前壁部
23 後壁部
24 左右の両側壁部
25 底板部
30 衝撃吸収構造部
31 切除部
32 塞ぎ部材
33 連結爪(連結部)
50 コンソールドア
120 ボックス体
121 物品収納室
122 前壁部
123 後壁部
124 左右の両側壁部
125 底板部
130 衝撃吸収構造部
131 蛇腹部
Claims (6)
- 上方に開口する物品収納室を有する有底箱形状のボックス体と、前記物品収納室の上方開口部を開閉可能に覆蓋するコンソールドアとを備えた車両用コンソールボックス装置であって、
前記ボックス体の高さ方向の一部には、前記ボックス体の後壁部から左右の両側壁部にわたって平面形コの字状の衝撃吸収構造部が設けられ、
前記コンソールドアに衝撃荷重が作用して前記ボックス体に伝達されたときには、前記ボックス体が前記衝撃吸収構造部において変形する構成とされていることを特徴とする車両用コンソールボックス装置。 - 請求項1に記載の車両用コンソールボックス装置であって、
前記衝撃吸収構造部は、前記ボックス体の後壁部から左右の両側壁部に連続する高さ方向の一部が切除された切除部を備えていることを特徴とする車両用コンソールボックス装置。 - 請求項2に記載の車両用コンソールボックス装置であって、
前記切除部は、前記ボックス体の後壁部から左右の両側壁部に連続して切除された平面形コの字状に形成されていることを特徴とする車両用コンソールボックス装置。 - 請求項2又は3に記載の車両用コンソールボックス装置であって、
前記切除部は塞ぎ部材によって塞がれ、
前記塞ぎ部材は、前記ボックス体の後壁部と左右の両側壁部とのうち、少なくとも一方の壁部に連結部を介して装着され、
前記連結部は、衝撃荷重が作用したときの前記ボックス体の変形に伴って破断される構成とされていることを特徴とする車両用コンソールボックス装置。 - 請求項4に記載の車両用コンソールボックス装置であって、
前記塞ぎ部材の連結部は、前記塞ぎ部材の後板部と左右の両側板部のうち、少なくとも一つの板部に形成され、かつ前記ボックス体の切除部の上下両縁に弾性的に係合する上下対をなす連結爪によって構成され、
衝撃荷重が作用したときの前記ボックス体の変形に伴って前記上下対をなす連結爪のうち、少なくとも一方の連結爪が破断される構成とされていることを特徴とする車両用コンソールボックス装置。 - 請求項1に記載の車両用コンソールボックス装置であって、
前記衝撃吸収構造部は、前記ボックス体の後壁部から左右の両側壁部にわたり、かつ高さ方向の一部に連続して形成されると共に、衝撃荷重で圧縮変形する蛇腹部によって構成されていることを特徴とする車両用コンソールボックス装置。
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