JP5681330B2 - セルロースエーテルからアルキレンハロゲノヒドリンを除去する方法 - Google Patents

セルロースエーテルからアルキレンハロゲノヒドリンを除去する方法 Download PDF

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Description

本発明は、セルロースエーテルからアルキレンハロゲノヒドリンを除去する方法に関する。本発明は更に、そのようなアルキレンハロゲノヒドリンの低減された濃度を含む、低分子量のヒドロキシアルキルアルキルセルロースを生成する方法に関する。
導入
低分子量セルロースエーテルは、例えば、医薬カプセル中又は淡色の食品組成物中の、錠剤上の皮膜コーティング材料としてなどの医薬品用途又は食品において広く使用されている。そのような用途のための好ましいセルロースエーテルは、メチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
非常に広い範囲の用途のために、異なる置換度を有するセルロースエーテルを調製する。アルキル置換は、一般に、セルロースエーテル化学におけるDSにより記載されている。DSは、アンヒドログルコース単位当たりの置換されたOH基の平均数である。メチル置換は、例えば、DS(M)として記載されている。通常は、ヒドロキシアルキル置換は、MSにより記載されている。MSは、無水グルコース単位のモル当たりの、エーテル様結合を形成するエーテル化試薬の平均モル数である。エーテル化試薬エチレンオキシドを用いたエーテル化は、例えば、MS(HE)として記載されており、エーテル化試薬プロピレンオキシドを用いたエーテル化は、MS(HP)として記載されている。側基の決定は、ツァイゼル法により行われる(文献:G.Bartelmus and R.Ketterer,Z.Anal.Chem.286(1977)161−190)。
製品の様々な特性は、例えば、熱凝集点、溶解性、粘度、皮膜形成、保水性及び接着力などの、エーテル化の度合い及び置換基の種類により、確立される。
化学の基礎の概要及び、調製の原則(調製プロセス及びプロセスステップ)及び、物質のリスト及び、特性の説明及び、様々な誘導体の潜在的な使用は、例えば、Houben−Weyl,Methoden der Organischen Chemie,Makromolekulare Stoffeにおいて記載されている[Methods of Organic Chemistry,Macromolecular Substances],4th edition,volume E 20,page 2042 (1987)。
1)セルロースエーテルの原料生成及び、2)低分子量セルロースエーテルを生成するための解重合、の二つの生成ステップに分けることができる、低分子量セルロースエーテルを生成するための多種多様な方法が存在する。第一のステップにおいて、高分子量セルロースエーテルを形成するために、セルロースパルプをアルカリ化し、生成したアルカリセルロースをエーテル化することにより、セルロースエーテルを生成する。次の第二のステップにおいて、低分子量セルロースエーテルを形成するために、酸触媒により分解することによって、セルロースエーテルの解重合を典型的に達成する。
例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)生成時、特に、プロピレンクロロヒドリン(PCH)の形成は、問題のあるマイナーな副産物である。最も顕著には、それは、塩化水素(HCl)を、プロピレンオキシド、開裂されたヒロドキシプロピル側基又はプロピレングリコールと反応させることにより、HClの適用を介して、HPMCの粘度を低減させるためのプロセス中で形成される可能性がある。セルロース上でメトキシ及びヒドロキシプロピル置換を形成するために、プロピレンオキシド及び塩化メチル(MeCl)とアルカリセルロースとの意図された反応の横で、プロピレンオキシド及び塩が二次反応として互いに反応する場合、置換反応器におけるHPMCを製造するプロセスの間の別の供給源は、PCHの形成である。
HPMCは、それについての規制が存在し得るPCHの量を制限する、食品又は医薬品用途が意図されている場合、PCH含有HPMCが問題となる。例えば、E464(HPMC)についての欧州経済共同体の食品規制は、現在、0.1ppm以下でPCHレベルが存在することを必要としている。
White Technical Research Group 217/795−4437,11/16/00により作られたCorn Refiner Association, inc.からの「食品安全情報論文:残留化学物質」において、ヒドロキシプロピルデンプンは、プロピレンオキシドとデンプンとの反応によって生成されること、及び多くの場合、改良された機能を有するヒドロキシプロピル化及び架橋したデンプンを作るために、ヒドロキシプロピルデンプンは、更にオキシ塩化リンを用いて架橋されていることが言及されている。プロピレンクロロヒドリンは、アルカリ条件下における、残留プロピレンオキシドとオキシ塩化リンとの反応の制御された副生成物であることも言及されている。その論文において、プロピレンクロロヒドリン、マンガン、酢酸及びリン酸は、デンプン改質反応由来の化学的残基であること、及びそれらは、洗浄及び乾燥によって承認されるレベルまで低減することが更に言及されている。改質された食用デンプン中のプロピレンクロロヒドリンの制限は、≦5ppmであることが、論文に記載されている。
欧州特許出願EP0210917B1は、高い重合度を有する出発セルロースエーテル由来の低減された平均重合度を有する、セルロースエーテルの調製方法に関する。この特許は、調製方法において、水の量が出発セルロースエーテル及び塩化水素の水溶液の全体的な量に基づいて、3〜8重量%の範囲であるような量で、出発セルロースエーテルを粉状形態で、塩化水素の水溶液と接触させ、塩化水素を混合物から除去することを開示している。文書は、水の量が少なすぎる場合、反応速度はそれに応じて増加するが、得られた生成物は黄色に着色されていることを教示する。一方、水の量が多すぎる場合、セルロースエーテル粒子の凝集体が、反応速度の低下に加えて形成し得る。
米国特許第4,431,800号は、デンプンの中和前に、過剰のプロピレンオキシドを反応混合物から除去する、プロピレンクロロヒドリンを含まない、ヒドロキシプロピル化デンプンを製造するプロセスを開示する。プロピレンオキシドの除去は、プロピレンクロロヒドリンの形成を防止し、従って、その除去の必要性を軽減する。本特許明細書の導入部において、クロロヒドリンの存在は、十分に洗浄することにより許容可能なレベルまで低減することができるが、この洗浄は著しいデンプンの損失を生じることが記載されている。
米国特許第4,783,242号は、蒸発可能な成分を含有する水性媒体を受け入れるための蒸留カラムを含み、成分の少なくとも一部を蒸発させるために、蒸気を直接水性媒体へ接触させるようにカラムへ蒸気を通過させる、水性媒体から蒸発可能な成分を除去するための蒸留システム及びプロセスを開示する。この特許によると、「蒸発可能な成分」は、例えば、トリクロロエタン、プロピレンクロロヒドリン、臭素、塩化メチレン、ベンゼン、トルエン及びそれらの混合物を含み得る。
例えば、E464(HPMC)についてのEEC食品規制に従って、0.1ppm以下などの、食品又は医薬品中に存在することが許されるPCHレベルに対する厳しい要件を満たすために、これらの製品の製造に用いられる、例えばHPMCなどのセルロースエーテル中のPCHを制御する及び/又は減少させるために、改善された方法が必要とされている。
乾燥前に余剰の水をセルロースエーテルへ加える場合又は、蒸気又は蒸気混合物を、乾燥媒体として、空気、窒素又は真空の代わりに使用する場合、アルキレンハロゲノヒドリンを効率的にセルロースエーテルから除去することができることを、発明者らは発見した。
本発明の第一の態様において、セルロースエーテルからアルキレンハロゲノヒドリンを除去する方法を提供する。その方法は、セルロースエーテルを提供することを含み、水をセルロースエーテルへ加え、その後、アルキレンハロゲノヒドリン及び水を、蒸発によってセルロースエーテルから除去することを特徴とする。
本発明の第二の態様において、セルロースエーテルからアルキレンハロゲノヒドリンを除去する方法を提供し、その方法は、セルロースエーテルを提供することを含み、蒸気又は蒸気混合物を、セルロースエーテルを横切って又はセルロースエーテル全体にわたって、散布することを特徴とする。
本発明の第三の態様において、a)ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを提供するステップ、及びb)より低い分子量及びより低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースへヒドロキシアルキルアルキルセルロースを部分的に解重合するために、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースと酸とを接触させるステップを含む、アルキレンハロゲノヒドリンの低減した濃度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースの製造方法を提供し、解重合ステップb)の後に、その方法は、以下の:c)より低い分子量及びより低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースの反応混合物へ水を加えるステップ、及び(d)蒸発により、反応混合物からアルキレンハロゲノヒドリン及び水を除去するステップを含むことを特徴とする。
本発明の第四の態様において、a)ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを提供するステップ、b)より低い分子量及びより低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースへヒドロキシアルキルアルキルセルロースを部分的に解重合するために、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースと酸とを接触させるステップを含む、アルキレンハロゲノヒドリンの低減された濃度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースの製造方法を提供し、ステップb)の後に、その方法は、以下の:c)より低い分子量及びより低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースを横切って又はより低い分子量及びより低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロース全体にわたって、蒸気又は蒸気混合物を散布するステップを含むことを特徴とする。
驚くべきことに、例えば、更に10重量%の水をHPMCへ加えた場合、真空下100℃で、水平プラウシェアミキサー(DRUVATHERM(登録商標など)反応器又は、Gebr. Loedige Maschinenbau GmbH及びLittleford Day IncのPloughshare(登録商標)ミキサー又は、AVA−Huep GmbH & Co. KGのHTKにおいて、HPMC中のPCHレベルを顕著に速く低減させることができる。又は、別の例として、驚くべきことに、130℃の窒素を散布した場合に比べて、60psi(150℃)の飽和水蒸気を散布した場合、そのPCHを顕著に速く除去することができる。
本発明は、セルロースエーテルからアルキレンハロゲノヒドリンを除去する問題、特に、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)からなど、ヒロドキシプロピル含有セルロースエーテルからプロピレンクロロヒドリン(PCH)を除去する問題に対処する。その最も広い態様において、本発明は、セルロースエーテルを含有するアルキレンハロゲノヒドリンへ水を加え、その後、蒸発により水の少なくとも一部又は全てを除去することを特徴とする。水とともにアルキレンハロゲノヒドリンも除去される。水を加え、蒸発により水を除去する代わりに、蒸気又は蒸気混合物を、セルロースエーテルを横切って又はセルロースエーテル全体にわたって散布することにより、アルキレンハロゲノヒドリンを除去することができる。この場合、アルキレンハロゲノヒドリンを、蒸気によりセルロースエーテルから分離し、蒸気の流れを用いて除去することができる。
本明細書で使用される用語「蒸気」は、水の気相又は、ミスト(水の気相から凝縮された水として定義される)又は、ミスト及び水の気相の混合物(湿った蒸気)を指す。「蒸気」は、液体の水と平衡状態で蒸気である飽和水蒸気を含み、所定の圧力でその沸点よりも高い温度で蒸気である過熱水蒸気を含む。本明細書で使用される用語「蒸気混合物」は、上記で定義した蒸気及び気体状の水以外の気体の、任意の混合物を指す。蒸気混合物の例は、蒸気及び熱い空気の混合物、蒸気及び窒素の混合物、並びに蒸気及び別の不活性気体の混合物である。
第一の代替の場合、即ち、水を加え、蒸発により除去する場合、水をセルロースエーテルへ加える前に、セルロースエーテルを少なくとも部分的に乾燥させる又は少なくとも部分的にミル乾燥させることは、選択可能である。
第二の代替の場合、即ち、蒸気又は蒸気混合物を、セルロースエーテルを横切って又はセルロースエーテル全体にわたって散布する場合、蒸気又は蒸気混合物を、セルロースエーテルを横切って又はセルロースエーテル全体にわたって散布する前及び/又は後に、セルロースエーテルを少なくとも部分的に乾燥させる又は、少なくとも部分的にミル乾燥させることは、選択可能である。
本発明による上記の代替法の両方は、セルロースエーテルが完全に水性媒体中に溶解されていない場合、特に有利である。セルロースエーテルは、固体、水で湿ったセルロースエーテル、ペーストとして、又は、水中の固体セルロースエーテルのスラリー若しくは分散液として、即ち、液相(主に水)及び固相(主にセルロースエーテル)から成る二相混合物としても、存在し得る。
本発明の特に好ましい実施形態において、セルロースエーテルは、ヒドロキシプロピル化されたセルロース、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース若しくはヒドロキシプロピルセルロースを含む、又はヒドロキシプロピルメチルセルロース若しくはヒドロキシプロピルセルロースから成る。商業的な観点から、特に好ましく適切であるものは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
ヒドロキシプロピル化されたセルロースを考慮する場合、目的のアルキレンハロゲノヒドリンは、プロピレンクロロヒドリン(PCH)の二つの異性体、即ち、その異性体である1−クロロ−2−プロパノール(1C2P)及び2−クロロ−1−プロパノール(2C1P)を含む、又はその異性体である1−クロロ−2−プロパノール(1C2P)及び2−クロロ−1−プロパノール(2C1P)から成る。
セルロースエーテルからのアルキレンハロゲノヒドリンの除去を促進及び/又は改善するために、水を加えながら、並びに/又は、アルキレンハロゲノヒドリン及び水若しくは少なくとも一部の水を蒸発させながら、セルロースエーテルを混合又は攪拌することが望ましい。同じ理由から、蒸気又は蒸気を含む混合物を、セルロースエーテルを横切って又はセルロースエーテル全体にわたって、散布しながら、セルロースエーテルを混合又は攪拌することが望ましい。この文脈において、用語「混合」及び/又は「攪拌」はまた、流動化する、動きまわる及び同様の処理などの手段を含む。
本発明はまた、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)などの、低分子量のヒドロキシプロピル含有セルロースエーテルを製造する場合、低減したアルキレンハロゲノヒドリン濃度を有する、特に、低減したプロピレンクロロヒドリン(PCH)濃度を有する、低分子量のヒドロキシアルキルアルキルセルロースの製造の問題に対処する。その最も広い態様において、本発明は、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースの製造方法が、以下の:
a)ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを提供するステップ、及び
b)より低い分子量及びより低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースへ、部分的にヒドロキシアルキルアルキルセルロースを解重合するために、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースと酸とを接触させるステップ
を含むことを特徴とし、解重合ステップb)の後に、その方法は、以下の:
c)より低い分子量及びより低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースの反応混合物へ水を加えるステップ、及び
d)蒸発により、反応混合物からアルキレンハロゲノヒドリン及び水を除去するステップ
を含むことを特徴とする。
水を加え、蒸発によって水を除去する代わりに、アルキレンハロゲノヒドリンを、その蒸気中から除去することができる、又は蒸気混合物を、セルロースエーテルを横切って若しくはセルロースエーテル全体にわたって、散布する。この場合、アルキレンハロゲノヒドリンを、蒸気の流れを用いて除去する。その最も広い態様において、本発明の代替的な方法は、以下の:
a)ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを提供するステップ、
b)より低い分子量及びより低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースへ、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを部分的に解重合するために、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースと酸とを接触するステップ
を含み、ステップb)の後に、その方法は、以下の:
c)より低い分子量及びより低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースを横切って又はヒドロキシアルキルアルキルセルロースにわたって、蒸気又は蒸気混合物を散布するステップ
を含むことを特徴とする。
第一の代替の場合、即ち、水を加え蒸発により除去する場合において、ステップb)の後及びステップc)の前に、より低い分子量及びより低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースを、少なくとも部分的に乾燥させる又は少なくとも部分的にミル乾燥させることを選択可能である。
第二の代替の場合、即ち、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを横切って又はヒドロキシアルキルアルキルセルロース全体にわたって、蒸気又は蒸気混合物を散布する場合、ステップb)の後及びステップc)の前に、より低い分子量及びより低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースを、少なくとも部分的に乾燥させる又は少なくとも部分的にミル乾燥させること、及び/又は、ステップc)の後に、より低い分子量及びより低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースを、少なくとも部分的に乾燥させる又は少なくとも部分的にミル乾燥させることを選択可能である。
本発明による上記の代替の方法は両方、セルロースエーテルが完全に水性媒体中に溶解されていない場合、特に有利である。両方の代替方法において、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを、固体として提供する、又は水で湿った固体として提供する、又は少なくとも二相の混合物として提供する場合、それは好ましく、その混合物は、液相及び固相を含む又は液相及び固相から成り、その固相は、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを含む又はヒドロキシアルキルアルキルセルロースから成り、又は、ステップb)の前に、水をヒドロキシアルキルアルキルセルロースへ加える。言い換えると、両方の代替の方法において、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースが溶液として存在しないが、固体形態として存在することが有利である。ヒドロキシアルキルアルキルセルロースはまた、固体の水で湿ったヒドロキシアルキルアルキルセルロース、ペースト又は、水中の固体ヒドロキシアルキルアルキルセルロースのスラリー若しくは分散液、即ち、液相(水)及び固相(ヒドロキシアルキルアルキルセルロース)から成る二相混合物として存在し得る。
本発明によると、ステップc)における水の添加を、ブレンダー、攪拌反応器、流動床、タンブラー、パイプ又はダクトを含むがそれらに限定されない、任意の適切な装置中で行うことができる。また本発明の代替の方法において、ステップd)における蒸気又は蒸気混合物の散布を、ブレンダー、攪拌反応器、流動床、タンブラー、パイプ又はダクトを含むがそれらに限定されない、任意の適切な装置中で行うことができる。
本発明の方法によると、加えられた水は、10〜100℃の範囲の温度とすることができる。しかしながら、加えられた水は熱く、より具体的には、セルロースエーテルの溶解温度よりも高い温度であることが好ましい。本発明の特に好ましい実施形態において、加えられた水は、45〜100℃の範囲の温度である。熱水の利点は、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、特にHPMCの水和が防止されることである。熱水及び蒸気は、セルロースエーテルの溶解を回避するのに十分に高い温度である。好ましくは、水の場合、温度は45℃〜沸点、より好ましくは55℃〜沸点であり、蒸気の場合、温度は好ましくは最大180℃、より好ましくは最大150℃である。しかしながら、熱水及び蒸気の使用が好ましいが、例えば、10℃以上の温度などの比較的低い温度の水を使用する場合には、アルキレンハロゲノヒドリンはまた、セルロースエーテルから効果的に除去することができることが見出された。
本発明のそれぞれの代替の方法において、液体の水又は凝縮された蒸気経由の加えられる水の量は、セルロースエーテル及び水の合計量に基づき、好ましくは、2〜50重量%、より好ましくは8〜50重量%の水の含有量をもたらす。
第一の代替の場合、即ち、水を加え蒸発により除去する場合、低塩含有量が製品において必要とされない場合、加えられた水は塩を含有していてもよい。熱水又は蒸気の使用の代わりに又は加えて、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースと酸を接触させる前に、好ましくは45℃以上の温度まで、より好ましくは50〜100℃の温度まで、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを加熱することができる。本発明の両方の代替的な方法において、ステップb)の後、即ち、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースと酸とを接触させた後、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースの標的粘度に達したときに、解重合を停止させる。部分的又は実質的に、塩基性化合物を用いて酸を中和することにより、解重合を停止させることができる。別の方法として、蒸発により酸を除去するために真空を適用することにより、解重合を停止することができる。解重合を停止させるために蒸発を用いる場合、低分子量のヒドロキシアルキルアルキルセルロースから、酸、例えばHClを、確実に、実質的に除去しなければならない。
部分解重合前に、セルロースエーテルの粘度は、典型的には、50mPa−sより大きく、好ましくは500〜200,000mPa−sであり、より好ましくは500〜100,000mPa−sであり、最も好ましくは1,000〜80,000であり、2.55s−1の剪断速度で、Haake RS600を用いて20℃で、1.5重量%水溶液中で測定した。
部分解重合後に、セルロースエーテルの粘度は、典型的には、1.2〜200mPa−sであり、好ましくは2〜100mPa−sであり、より好ましくは2.5〜50mPa−sであり、ASTM D2363〜79(2006年再承認)にしたがって、20℃で、2重量%の水溶液として測定した。
本発明の両方の代替の方法の場合において、解重合を、ステップb)の後、及びステップc)の前、又はステップc)の間に停止することができる。例えば、第二の代替の方法の場合、即ち、ステップc)が散布する蒸気を含む場合、蒸気及び酸の両方を除去するために、真空が引かれるのと同時に、蒸気を容器内に散布することができる。蒸気からの熱は、揮発性の酸の除去を改善する。あるいは、塩基性化合物を中和のために加えることができ、例えば、蒸気を容器を通して散布するのと同時に、重炭酸カリウムを粉末として加えることができる。
本発明の好ましい実施形態において、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを提供した後、解重合を停止した時まで、比較的低い分子量及び比較的低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロース又はヒドロキシアルキルアルキルセルロースの反応混合物へ加えられる水も蒸気も水分も存在しない。粘度分解が完了した後、水分添加(液体の水又は蒸気のいずれかとして)が完了する。これは、粘度分解及び、オフカラー粒子(OCP)形成を最小限にするために高い運動速度を維持するのに有用である。更に、粘度分解反応器内での非常に高い水のレベルは、セルロースエーテル粉末の取り扱い及び流動性に悪影響を与え得る。
本発明の特に好ましい実施形態において、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースは、ヒドロキシプロピル化アルキルセルロース、好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースを含むか、それらから成る。ヒドロキシプロピルメチルセルロースが特に好ましい。ヒドロキシプロピル化セルロース又はヒドロキシプロピルメチルセルロースを考慮すると、目的のアルキレンハロゲノヒドリンは、その異性体である、1−クロロ−2−プロパノール(1C2P)及び2−クロロ−1−プロパノール(2C1P)を含む、プロピレンクロロヒドリン(PCH)を含む又はそれらから成る。
比較的低い分子量及び比較的低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースからのアルキレンハロゲノヒドリンの除去を促進及び/又は改善するために、水の添加中並びに/又はアルキレンハロゲノヒドリン及び水若しくは水の一部の蒸発中に、比較的低い分子量及び比較的低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースを混合又は攪拌することが望ましい。同じ理由から、比較的低い分子量及び比較的低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースを横切る又は全体にわたる、蒸気を含む蒸気又は混合物を散布しながら、比較的低い分子量及び比較的低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースを混合又は攪拌することが望ましい。
本発明の一部はまた、1.0ppm未満、好ましくは0.5ppm未満、特に好ましくは0.1ppm未満、のアルキレンハロゲノヒドリンを有するセルロースエーテル又はヒドロキシアルキルアルキルセルロースであり、そのセルロースエーテル又はヒドロキシアルキルアルキルセルロースは、それぞれ、上記の方法のいずれかに記載の方法にしたがって、それぞれ処理又は作られている。
また、本発明の一部は、それぞれ前述した、セルロースエーテル又はヒドロキシアルキルアルキルセルロースを含む生成物である。
以下の実施例は、本発明を制限することなく、本発明の使用を説明することを意図している。
実施例
プロピレンクロロヒドリンの測定
1−クロロ−2−プロパノール及び2−クロロ−1−プロパノールの測定のための方法は、内部標準定量を用いた選択イオンモニタリング(SIM)モードで、ジエチルエーテルを用いた後に、質量選択検出器操作を用いた気液クロマトグラフィーによる定量化を用いた、分析物の抽出に基づいている。プロピレンクロロヒドリン含有量を、それぞれ個々の異性体として、又は二つの異性体(mg/kg)の和として、報告する。
機器
質量選択検出器Agilent5973又は5975又は同等物に適合する、ガスクロマトグラフAgilent6890又は7890
クロマトグラフィカラム
DB624(不活性融解シリカ)、30m、1.4μmフィルム
J&W Scientific、P/N 122−1334、Agilent、USAから入手可能な0.25内径
クロマトグラフィー条件
225℃の最終インジェクター温度、230℃の最終オーブン温度、1.4mL/分の一定のヘリウム流
質量分析条件
トランスファーライン260℃、MS供給源230℃、MSクワッド150℃
選択イオンモニタリング(SIM)イオン
o−キシレン−dlO:標的イオン=116amu:定性イオン=98amu
1C2P:標的イオン=79amu:定性イオン=81amu
2C1P:標的イオン=58amu、定性イオン=31amu
内部標準溶液
連続希釈を介して、0.5mLメタノール及び245.5mLジエチルエーテル中の、0.0000008(8E−7)グラムのo−キシレン−dlO(CAS 56004−61−6)
標準溶液
ジエチルエーテルを用いた、1−クロロ−2−プロパノール、2−クロロ−1−プロパノールの連続希釈
試料調製
ガラスバイアル中に約1gの試料を秤量する。定量的に、5.0mLの内部標準溶液を試料へ加え、2時間混合する。5μLのアリコートの注入前に、試料を15分間静置する。
実施例1(比較)
ASTM D2363−79(再承認2006年)にしたがって、20℃で2重量%の水溶液として測定した、1.93のDS(メチル)及び、0.28のMS(ヒドロキシプロピル)及び5.9mPa−sの粘度を有するヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)は、0.132ppmの1−クロロ−2−プロパノール(1C2P)及び、0.082ppmの2−クロロ−1−プロパノール(2C1P)を含んでいた。本試料の水分含有量は、3重量%未満である。HPMCの試料を、Loedige M−5(Gebr. Loedige Maschinenbau GmbH)の5リットル実験室用ミキサーにいれた。ミキサーは、190mmの直径及び172mmの長さを備えるジャケット付きドラムであり、5リットルの公証体積及び3.5リットルの有効作業体積を与える。攪拌は、188rpmで操作された、二つの完全なシャベル及び二つの半分のシャベルで構成されている。ミキサーは、3360rpmで作動する固定された速度チョッパーを有していた。ジャケット温度を100℃に設定した。容器の圧力は、完全真空(≧980ミリバールの圧力差)に接続し、試料を分析のために定期的に取り出した。結果を表1に示す。4時間後に、真空下での試料の加熱のみが、ゆっくりとPCHのレベルを低下させた。
Figure 0005681330
実施例2(比較)
同じHPMCロット及びLoedige M−5容器を用いて、PCHの蒸発を、加熱された窒素を使用して試みた。ジャケットを再び、3でのアジテータ設定で、100℃に設定した。窒素を、130℃に加熱し、毎分80標準リットルの速度でHPMCポリマーへ注入した。試料を定期的に取り出し、PCHを分析した。結果を表2に示す。真空下では、HPMCポリマーからPCHを除去する際に、蒸発よりも窒素を流すことがより効果的であった。
Figure 0005681330
実施例3
同じHPMCロット及びLoedige M−5容器を用いて、PCHのストリッピングを、蒸気を使用して試みた。ジャケットを再び3に設定したアジテータを用いて100℃に設定し、4.14barの蒸気を、135.5mbarの真空に設定した容器圧力を有するHPMCポリマーへ注入した。試料を試験のために、定期的に取り出した。結果を表3に示す。1時間後に高温窒素を用いて達成されるのと同じ蒸気を用いたレベルに達するのに、10分しか要さないため、蒸気はPCHを除去するのに非常に効果的である。
Figure 0005681330
実施例4
同じHPMCロット及びLoedige M−5容器を用いて、促進されたPCHの蒸発を、HPMCポリマーへ水分を加えることによって試みた。アジテータを3に設定した。ポリマーの湿度を10重量%へ設定するために、ポリマーを30℃の水と接触させた。ジャケット温度設定点を100℃へ上げ、試料を完全真空下で乾燥させた。温度は、30分後に80℃、60分後に100℃に達した。試料を定期的に取り出し、分析した。PCHレベルに加えて、水分を測定した。結果を表4に示す。加えられた水は、真空のみ(実施例1)及び高温窒素の下での乾燥(実施例2)と比較して、初期のPCH除去速度を改善したが、PCH除去率は1時間後に著しく低下し、その時点で、試料中の水分レベルは、1重量%未満へ低下した。
Figure 0005681330
本開示は以下も包含する。
[1] セルロースエーテルからアルキレンハロゲノヒドリンを除去する方法であって、前記方法はセルロースエーテルを提供することを含み、水を前記セルロースエーテルへ加え、その後、蒸発により、アルキレンハロゲノヒドリン及び水をセルロースエーテルから除去することを特徴とする方法。
[2] 蒸気又は蒸気混合物を、前記セルロースエーテルを横切って又はその全体にわたって散布することを特徴とする、セルロースエーテルからアルキレンハロゲノヒドリンを除去する方法。
[3] 水を前記セルロースエーテルへ加える前に、前記セルロースエーテルを少なくとも部分的に乾燥させる又は少なくとも部分的にミル乾燥させる、上記態様1に記載の方法。
[4] 蒸気又は蒸気混合物を、前記セルロースエーテルを横切って又はその全体にわたって散布する前及び/又は後に、前記セルロースエーテルを少なくとも部分的に乾燥させる又は少なくとも部分的にミル乾燥させる、上記態様2に記載の方法。
[5] 前記セルロースエーテルがヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む又はヒドロキシプロピルメチルセルロースから成り、前記アルキレンハロゲノヒドリンがプロピレンクロロヒドリンを含む又はプロピレンクロロヒドリンから成る、上記態様1又は2に記載の方法。
[6] a)ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを提供するステップ、及び
b)より低い分子量及びより低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースへ、前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを部分的に解重合するために、前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースと酸とを接触するステップ
を含み、前記解重合ステップb)の後に、前記方法は、以下の:
c)前記より低い分子量及び前記より低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースの前記反応混合物へ水を加えるステップ、及び
d)蒸発により、前記反応混合物から、アルキレンハロゲノヒドリン及び水を除去するステップ
を含むことを特徴とする、低減したアルキルハロゲノヒドリン濃度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースの製造方法。
[7] a)ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを提供するステップ、及び
b)より低い分子量及びより低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースへ、前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを部分的に解重合するために、前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースと酸とを接触するステップ
を含み、前記ステップb)の後に、前記方法は以下の:
c)蒸気及び蒸気混合物を、前記より低い分子量及び前記より低い粘度を有する前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを横切って又はその全体にわたって散布するステップを含むことを特徴とする、低減したアルキレンハロゲノヒドリン濃度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースの製造方法。
[8] 前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースが固体として提供される又は水で湿った固体として提供される又は少なくとも二相混合物として提供され、前記混合物は、液相及び固相を含む又は液相及び固相から成り、前記固相は、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを含む又はヒドロキシアルキルアルキルセルロースから成り、ステップb)の前に、水を前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースへ加える、上記態様6又は7に記載の方法。
[9] 前記加えられた水の温度が、前記セルロースエーテルの前記溶解温度よりも高い、上記態様6に記載の方法。
[10] 前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを前記酸と接触させた後、且つ、前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースの標的粘度へ達したときに、前記解重合を停止させる、上記態様6又は7に記載の方法。
[11] 前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを提供した後、且つ、前記解重合を停止させるまで、前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロース又は前記より低い分子量及び前記より低い粘度を有する前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースの前記反応混合物へ、水も蒸気も水分も加えない、上記態様10に記載の方法。
[12] 前記セルロースエーテルを、上記態様1又は2に記載の方法に従って処理する、1.0ppm未満のアルキレンハロゲノヒドリンを有するセルロースエーテル。
[13] 前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを、上記態様6又は7に記載の方法に従って製造する、1.0ppm未満のアルキレンハロゲノヒドリンを有するヒドロキシアルキルアルキルセルロース。
[14] 上記態様12に記載のセルロースエーテルを含む製品。
[15] 上記態様13に記載のヒドロキシアルキルアルキルセルロースを含む製品。

Claims (8)

  1. a)セルロースパルプをアルカリ化すること、及び生成したアルカリセルロースを、i)塩化メチル及びii)エチレンオキシド又はプロピレンオキシドである、エーテル化試薬でエーテル化することによって、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを提供するステップ、及び
    b)より低い分子量及びより低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースへ、前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを部分的に解重合するために、前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースと酸とを接触するステップ
    を含み、前記解重合ステップb)の後に、前記方法は、以下の:
    c)前記より低い分子量及び前記より低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースの前記反応混合物へ水を加えるステップ、及び
    d)蒸発により、前記反応混合物から、アルキレンハロゲノヒドリン及び水を除去するステップ
    を含むことを特徴とする、低減したアルキレンハロゲノヒドリン濃度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースの製造方法。
  2. a)セルロースパルプをアルカリ化すること、及び生成したアルカリセルロースを、i)塩化メチル及びii)エチレンオキシド又はプロピレンオキシドである、エーテル化試薬でエーテル化することによって、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを提供するステップ、及び
    b)より低い分子量及びより低い粘度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースへ、前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを部分的に解重合するために、前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースと酸とを接触するステップ
    を含み、前記ステップb)の後に、前記方法は以下の:
    c)蒸気又は、蒸気及び高温空気の混合物、蒸気及び窒素の混合物並びに蒸気及び別の不活性気体の混合物からなる群から選択される蒸気混合物を、前記より低い分子量及び前記より低い粘度を有する前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロース上にわたって又は前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースの全体にわたって散布するステップを含むことを特徴とする、低減したアルキレンハロゲノヒドリン濃度を有するヒドロキシアルキルアルキルセルロースの製造方法。
  3. 前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースが固体として提供される又は水で湿った固体として提供される又は少なくとも二相混合物として提供され、前記混合物は、液相及び固相を含む又は液相及び固相から成り、前記固相は、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを含む又はヒドロキシアルキルアルキルセルロースから成り、又は、ステップb)の前に、水を前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースへ加える、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記加えられた水の温度が、前記セルロースエーテルの前記溶解温度よりも高い、請求項1に記載の方法。
  5. 液体の水又は凝縮された蒸気経由で加えられる前記水の量は、セルロースエーテル及び水の合計量に基づき、2〜50重量%の水の含有量をもたらす、請求項1又は2に記載の方法。
  6. 前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを前記酸と接触させた後、且つ、前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースの標的粘度へ達したときに、前記解重合を停止させる、請求項1又は2に記載の方法。
  7. 前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを提供した後、且つ、前記解重合を停止させるまで、前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロース又は前記より低い分子量及び前記より低い粘度を有する前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースの前記反応混合物へ、水も蒸気も水分も加えない、請求項6に記載の方法。
  8. ステップb)の後及びステップc)の前に、前記より低い分子量及び前記より低い粘度を有する前記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースを、少なくとも部分的に乾燥させる又は少なくとも部分的にミル乾燥させる、請求項1又は2に記載の方法。
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