JP5680147B2 - 燃料電池用セパレータおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
H2 → 2H+ + 2e− (1)
(1/2)O2+ 2H+ + 2e− →H2O (2)
H2+(1/2)O2 → H2O (3)
[1] 炭素質材料(A)と樹脂(B)を含む樹脂組成物からなる表面に、ガス流路用の凹部を有する燃料電池用セパレータの製造方法であって、
前記ガス流路用凹部の表面を、算術平均粗さ(以下「Ra」と略す)0.5〜10μmに粗面化する工程と、
前記ガス流路用凹部の表面を、フッ素含有ガスにより親水化し、前記ガス流路用凹部の表面の全フッ素原子比率を2〜45(Atomic%)とする工程と、
を有することを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
[2] 前記ガス流路用凹部表面をフッ素含有ガスにより親水化する工程において、フッ素含有ガスとして、フッ素、酸素、窒素からなる混合ガスを用いて、前記ガス流路用凹部表面の全酸素原子比率を1〜60(Atomic%)とする、[1]に記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
[3] 前記ガス流路用凹部の表面への粗面化を、ブラスト加工、およびレーザー加工の少なくとも一方で行う、[1]または[2]に記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
[4] 粗面化されたセパレータ成形金型表面を成形加工の工程で転写する方法により、前記ガス流路用凹部の表面を粗面化する、[1]または[2]に記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
[5] 炭素質材料(A)と樹脂(B)を含む樹脂組成物からなる表面にガス流路用の凹部を有する燃料電池用セパレータであって、
前記ガス流路用凹部表面のRaが0.5〜10μmである表面粗さを有し、前記ガス流路用凹部表面の全フッ素原子比率が2〜45(Atomic %)であることを特徴とする燃料電池用セパレータ。
[6] 前記ガス流路用凹部表面の全酸素原子比率が1〜60(Atomic%)である、[5]に記載の燃料電池用セパレータ。
[7] [5]または[6]に記載の燃料電池用セパレータであって、前記組成物からなる燃料電池用セパレータ(を短冊状に切断した試験片)を常温で30秒間水中に浸漬後、1秒以内に水面より1cm以上垂直方向に引き上げたときに、表面に形成された均一な液膜が保持する時間が10秒以上であることを特徴とする燃料電池セパレータ。
本発明の製造方法は、炭素質材料(A)と樹脂(B)を含む樹脂組成物からなる表面に、ガス流路用の凹部を有する燃料電池用セパレータの製造方法である。本発明の方法は、前記ガス流路用凹部の表面を、算術平均粗さ(以下「Ra」と略す)0.5〜10μmに粗面化する工程と、前記ガス流路用凹部を、フッ素含有ガスにより親水化する工程とを有することを特徴とする。
先ず、本発明における粗面化工程について述べる。
本発明において、ガス流路用凹部表面の粗面化は、ブラスト加工およびレーザー加工の少なくとも一方により実施することができる。本発明における表面粗さは、算術平均粗さRaで0.5〜10μmである。ただし、上記加工法で粗面化する場合、Raを大きくしていくとセパレータ表面の研磨量が多くなる傾向があるため、厚み精度の観点からRaが6μm以下であることが好ましい。また、凹凸が小さい場合にもフラッディング防止にバラつきがある傾向があるため、Raが3μm以上であることが好ましい。
また、別の方法として粗面化されたセパレータ成形金型表面を成形加工の工程で転写する方法により、前記ガス流路用凹部の表面を粗面化することができる。その場合は、ブラスト処理やレーザー加工と異なり実質的な磨耗は無いので粗さの上限は緩やかで良く、最も安定的にフラッディング防止が可能なRa範囲として、Raが3〜10μmであることが好ましい。
炭素質材料(A)と樹脂(B)を含む樹脂組成物からなる表面にガス流路用の凹部を有する燃料電池用セパレータにおいて、前記ガス流路用凹部表面の算術平均粗さが0.5〜10μmである表面粗さを有するのみならず、更に前記ガス流路用凹部表面をフッ素含有ガスで処理することにより表面を親水化することが、本発明の目的を達成するためには必須である。
固体表面の親水化とは、水に対する濡れ方を現状よりも良くすること、または、接触角を小さくすることである。逆に、水に対する濡れ方を現状より悪くすること、接触角を大きくすることを撥水化という。固体表面を親水性にするためには、表面を電気的に分極した分子構造に変えることが有効であり、そのためには、極性が高いカルボキシル基、カルボニル基、ヒドロキシ基、アミノ基、スルホン基、シアノ基などの官能基や、電気陰性度が高い元素をバランス良く導入することが好ましい。その方法としては、所定の雰囲気下でプラズマ処理、コロナ処理、オゾン処理、UV処理などの高エネルギー処理を行う方法と、反応性のガスと接触させる方法、また、強酸などの化学薬品に浸漬する方法などがある。その他、親水性のコーティング剤を表面コートする方法、スパッタリングにより表面改質する方法などがある。
また、もともと極性基が存在する素材や、表面の静的接触角が80°以下の素材などの場合、表面をブラスト加工などによって粗面化処理することだけで親水化される場合もある。
本発明者は、粗面化処理とフッ素含有ガスでの処理を併用する方法が、最もフラッディングを持続的に抑制できることを見出した。この方法で処理されたセパレータ流路面の親水性の持続性は極めて大きくなり、上述した先行特許文献で開示された処理に較べても、はるかに大きな持続性を保持できる。
本発明において、上記した粗面化および/又は親水化のためのブラスト加工条件は、特に制限されない。所望の処理結果が容易に得られる点からは、例えば、表層面から20〜1000mm離れた位置から、平均粒子径5〜200μmの研削材を用いて、噴射圧0.1〜1.0MPa、処理時間0.05〜5秒/cm2、噴射量0.1〜5kg/minの条件でエアブラスト処理することが望ましい。その他、ウェットブラストによる処理を使用することもできる。
本発明において、上記した粗面化および/又は親水化のためのレーザー加工については特に制限されない。所望の処理結果が容易に得られる点からは、例えば、エキシマレーザー、半導体レーザー、YAGレーザー、CO2レーザー、フェムト秒レーザーなどが利用可能である。特に、熱によるダメージが少ない紫外領域の波長で加工できる、エキシマレーザーやUV−YAGレーザーが好ましい。ブラスト加工に比べてレーザー加工では所定の表面粗さを得るに際して、セパレータの肉厚減少が抑制されるため、工程管理は容易である。
本発明の転写によるセパレータの粗面化処理は、予め成形金型の少くともセパレータの凹部に対応する部分の表面をブラスト処理やフォトエッチング処理などの粗面化処理をし、その金型を用いてセパレータを成形し表面に転写する方法を使用することができる。この方法は、セパレータ成形後に粗面化処理を施さないので低コスト化が実現できる。
本発明において、フッ素含有ガスとしては、例えばフッ素ガス、フッ化水素ガス等を使用することができる。本発明における親水化のためのフッ素含有ガス処理方法は特に制限されない。簡便な親水化処理方法という点からは、例えばセパレータを耐食性の密閉容器に投入し、容器内の雰囲気は窒素ガス等で低濃度に希釈されたフッ素ガスとし、所定温度、所定時間浸漬することにより、セパレータ表面近傍で、徐々に分子内へフッ素を導入させて親水化することが好ましい。
セパレータ表面からのフッ素の浸透深さ、フッ素処理後の材料中のフッ素含有率は、通常、フッ素処理中のフッ素ガス濃度、フッ素処理温度、フッ素処理時間に依存して変化する。これらの条件については特に制限はないが、フッ素濃度が高い場合、処理時間が長い場合、処理温度が高い場合は、フッ素含有率が高くなる傾向があり、セパレータ表面は充分には親水化されない可能性もある。本発明の目的のためには、フッ素と窒素からなる混合ガスにおいて、フッ素ガス濃度が0.01〜20vol.%である雰囲気下で、温度10〜100℃、処理時間1分〜30分、圧力0.9〜1.2atmで処理することが好ましい。更には、フッ素、酸素、窒素からなる混合ガスにおいて、フッ素ガス濃度が0.01〜10vol.%、酸素ガス濃度が1〜90vol.%(フッ素ガス濃度+酸素ガス濃度<100vol.%)である雰囲気下で、温度10〜100℃、処理時間1分〜30分、圧力0.9〜1.2atmで処理することが好ましい。ここで、フッ素、酸素、窒素からなる混合ガスにおいて、フッ素ガス濃度が0.01〜10vol.%、酸素濃度がフッ素濃度の1〜100倍である雰囲気下で、温度10〜100℃、処理時間1分〜30分、圧力0.9〜1.2atmで処理することが、より好ましい。酸素ガスが多く含まれる雰囲気では、セパレータ表面にフッ素以外に酸素も導入される傾向があるので、より親水性が向上する点から好ましい。
フッ素含有ガス処理によりセパレータ表面(例えば、約20〜50オングストロームの深さまで)に導入されたフッ素原子や酸素原子の含有率は、例えばX線電子分光法(ESCA)によって分析することができる。本発明のフッ素含有ガス処理後のセパレータ表面の全フッ素原子比率は、2〜45(Atomic %)であることが好ましく、更には4〜30(Atomic %)であることが好ましく、特に5〜20(Atomic %)であること好ましい。この全フッ素原子比率が2(Atomic %)未満では、ほとんど親水化されない傾向がある。他方、全フッ素原子比率が45(Atomic %)を超えると、接触角が元に戻りやすくなる傾向があるので好ましくない。
本発明においては、セパレータ表面に全酸素原子比率が1〜60(Atomic %)の酸素原子が更に含まれることが好ましい。この全酸素原子比率は、より好ましくは5〜60(Atomic %)であり、更に好ましくは5〜40(Atomic %)である。全酸素原子比率が60(Atomic %)を超えると、表面が加水分解し易くなり、燃料電池の運転中に不純物イオンが遊離する傾向があるので好ましくない。
親水性の評価方法には種々の方法があり、液滴の静的接触角の測定によって評価する方法が一般的である。しかしながら、実用性の観点からすると必ずしも静的な接触角だけでは充分な性能評価にはなっておらず、ひとつの目安にしかならないため、用途によって実用性評価が考案されている。その他、動的接触角による測定、JIS K6768に記載されているぬれ試薬による表面エネルギーの測定などが一般的に行われている。
親水性とは、一般に具体的な定義があるわけではなく、本発明において燃料電池におけるフラッディング防止に対して実用性がある親水性としては、以下の評価方法により評価した結果を定義している。
本発明においては、炭素質材料(A)と樹脂(B)を含む樹脂組成物からなる表面にガス流路用の凹部を有する燃料電池用セパレータのガス流路の親水性評価方法であって、上記組成物からなる試験片を30秒間水中に浸漬後、1秒以内に水面より1cm以上引き上げて、表面に形成された均一な液膜が10秒以上保持できることが本発明の目的達成の評価として最も簡便で有効である。従って、本発明の目的においては、この条件が満たされた表面をもつセパレータが、フラッディング防止に対して実用性がある親水性が付与されたと定義する。試験片の表面に形成される均一な液膜の保持時間は、好ましくは30秒以上、より好ましくは60秒以上、更に好ましくは90秒以上である。
フラッディング防止に必要な表面濡れ特性としては、親水性を大きくする目的で静的接触角を小さくして濡れやすくするだけでは不充分で、液滴が流路を閉塞しないようにすることが極めて好ましい。このためには、動的接触角測定によるヒステリシス(後退接触角と前進接触角の差)を小さくする必要がある。従って、例えばウィルヘルミー型動的接触角測定装置によって、ヒステリシス測定して評価する方法も有効である。
しかしながら、本発明の評価法を用いると、非常に簡便で再現性良くフラッディング防止に有効な親水性が評価できる。
本発明の炭素質材料である(A)成分としては、カーボンブラック、炭素繊維、アモルファスカーボン、膨張黒鉛、人造黒鉛、天然黒鉛、キッシュ黒鉛、気相法炭素繊維、カーボンナノチューブ、フラーレンの中から選ばれた1ないし2種類以上の組み合わせが挙げられる。これらの中でも、ホウ素を含有する人造黒鉛が特に好適に使用可能である。
上述した炭素質材料の一例であるカーボンブラックとしては、天然ガス等の不完全燃焼、アセチレンの熱分解により得られるケッチェンブラック、アセチレンブラック、炭化水素油や天然ガスの不完全燃焼により得られるファーネスカーボン、天然ガスの熱分解により得られるサーマルカーボン等が挙げられる。
上記した炭素繊維としては、重質油、副生油、コールタール等から作られるピッチ系と、ポリアクリロニトリルから作られるPAN系が挙げられる。
上記したアモルファスカーボンを得るためには、フェノール樹脂を硬化させて焼成処理し粉砕して粉末とする方法、または、フェノール樹脂を球状、不定形状の粉末の状態で硬化させて焼成処理する方法等がある。導電性の高いアモルファスカーボンを得るためには2000℃以上に加熱処理することが適する。
上記した膨張黒鉛粉末は、例えば、天然黒鉛、熱分解黒鉛等高度に結晶構造が発達した黒鉛を、濃硫酸と硝酸との混液、濃硫酸と過酸化水素水との混液の強酸化性の溶液に浸漬処理して黒鉛層間化合物を生成させ、水洗してから急速加熱して、黒鉛結晶のC軸方向を膨張処理することによって得られた粉末や、それを一度シート状に圧延したものを粉砕した粉末である。
上記したキッシュ黒鉛は、溶けた銑鉄が、溶銑予備処理等で温度低下するのに伴い析出した、平面的に結晶化した炭素のことである。このキッシュ黒鉛はスラグや酸化鉄に混じったものとして発生するため、選鉱によって純度の高いキッシュ黒鉛を回収して更に粉砕して用途に合うサイズに仕上げた粉末である。
上記した人造黒鉛を得るためには、通常は先ずコークスを製造する。コークスの原料は石油系ピッチ、石炭系のピッチ等が用いられる。これらの原料を炭化してコークスとする。コークスから黒鉛化粉末にするには一般的にコークスを粉砕後黒鉛化処理する方法、コークス自体を黒鉛化した後粉砕する方法、あるいはコークスにバインダーを加え成形、焼成した焼成品(コークスおよびこの焼成品を合わせてコークス等という)を黒鉛化処理後粉砕して粉末とする方法等がある。原料のコークス等はできるだけ、結晶が発達していない方が良いので、2000℃以下、好ましくは1200℃以下で加熱処理したものが適する。
黒鉛化方法は、粉末を黒鉛ルツボに入れ直接通電するアチソン炉を用いる方法、黒鉛発熱体により粉末を加熱する方法等を使用することができる。
本発明においては、更に、炭素質材料中にホウ素が0.05〜5質量%含まれることが好ましい。ホウ素量が0.05質量%未満では、目的とする高導電性の黒鉛粉末が得られ難い傾向がある。ホウ素量が5質量%を超えて含まれていても、炭素材料の導電性向上に寄与し難くなる傾向がある。炭素質材料に含まれるホウ素の量の測定方法としては特に制限はない。本発明では誘導型プラズマ発光分光分析法(以下、「ICP」と略す。)又は誘導型プラズマ発光分光質量分析法(以下、「ICP−MS」と略す。)により測定した値を用いる。具体的には試料に硫酸および硝酸を加え、マイクロ波加熱(230℃)して分解(ダイジェスター法)し、更に過塩素酸(HClO4)を加えて分解したものを水で希釈し、これをICP発光分析装置にかけて、ホウ素量を測定する。
ホウ素を含有させる方法としては、天然黒鉛、人造黒鉛、キッシュ黒鉛、膨張黒鉛、カーボンブラック、炭素繊維、気相法炭素繊維、カーボンナノチューブ等の単品、あるいはそれらの1種以上の混合物にホウ素源として、B単体、B4C、BN、B2O3、H3BO3等を添加し、よく混合して約2300〜3200℃で黒鉛化処理することによって、炭素質材料中にホウ素を含有させることができる。ホウ素化合物の混合が不均一な場合には、黒鉛粉末が不均一になるのみならず、黒鉛化時に焼結する可能性が高くなる。ホウ素化合物を均一に混合させるために、これらのホウ素源は50μm以下、好ましくは20μm以下程度の粒径を有する粉末にしてコークス等の粉末に混合することが好ましい。
また、黒鉛中にホウ素および/またはホウ素化合物が混合されている限り、ホウ素の含有の形態は特に制限されないが、黒鉛結晶の層間に存在するもの、黒鉛結晶を形成する炭素原子の一部がホウ素原子に置換されたものも、より好適なものとして挙げられる。また、炭素原子の一部がホウ素原子に置換された場合のホウ素原子と炭素原子の結合は、共有結合、イオン結合等どのような結合様式であっても構わない。
コークス、人造黒鉛および天然黒鉛等の粉砕には、高速回転粉砕機(ハンマーミル、ピンミル、ケージミル)や各種ボールミル(転動ミル、振動ミル、遊星ミル)、撹拌ミル(ビーズミル、アトライター、流通管型ミル、アニュラーミル)等が使用できる。また、微粉砕機であるスクリーンミル、ターボミル、スーパーミクロンミル、ジェットミルでも条件を選定することによって使用可能である。これらの粉砕機を用いてコークスおよび天然黒鉛等を粉砕し、その際の粉砕条件の選定、および必要により粉末を分級し、平均粒径や粒度分布をコントロールする。
コークス粉末、人造黒鉛粉末および天然黒鉛粉末等を分級する方法としては、分離が可能であれば何れでも良いが、例えば、篩分法や強制渦流型遠心分級機(ミクロンセパレーター、ターボプレックス、ターボクラシファイアー、スーパーセパレーター)、慣性分級機(改良型バーチュウアルインパクター、エルボジェット)等の気流分級機が使用できる。また湿式の沈降分離法や遠心分級法等も使用できる。
本発明の(A)成分中には、気相法炭素繊維、および/またはカーボンナノチューブを0.1〜50質量%含むことが好ましい。より好ましくは、0.1〜45質量%であり、更に好ましくは、0.2〜40質量%である。
更に気相法炭素繊維またはカーボンナノチューブ中には0.05〜5質量%のホウ素を含有することが好ましい。より好ましくは、0.06〜4質量%であり、更に好ましくは、0.06〜3質量%である。0.05質量%未満では、ホウ素を添加したことで導電性を向上させる効果が小さい。また、5質量%を超えた添加では、不純物量が多くなり、他の物性の低下をもたらす傾向が生じ易くなる。
気相法炭素繊維とは、例えばベンゼン、トルエン、天然ガス、炭化水素系ガス等の有機化合物を原料に、フェロセン等の遷移金属触媒の存在下で、水素ガスとともに800〜1300℃で熱分解反応させることによって得られる、繊維長が約0.5〜10μm、繊維径が200nm以下の炭素繊維である。繊維径のより好ましいサイズは160nm以下であり、更に好ましくは120nm以下である。200nmよりも大きいサイズでは、高い導電性を得る効果が小さくなるので好ましくない。更に、その後繊維を約2300〜3200℃で黒鉛化処理することが好ましい。より好ましくは、ホウ素、炭化ホウ素、ベリリウム、アルミニウム、ケイ素等の黒鉛化触媒とともに約2300〜3200℃、不活性ガス雰囲気中で黒鉛化処理する。
カーボンナノチューブとは、近年その機械的強度のみでなく、電界放出機能や、水素吸蔵機能が産業上注目され、更に磁気機能にも目が向けられ始めている。この種のカーボンナノチューブは、グラファイトウィスカー、フィラメンタスカーボン、グラファイトファイバー、極細炭素チューブ、カーボンチューブ、カーボンフィブリル、カーボンマイクロチューブ、カーボンナノファイバー等とも呼ばれており、繊維径が約0.5〜100nmのものである。カーボンナノチューブにはチューブを形成するグラファイト膜が一層である単層カーボンナノチューブと、多層である多層カーボンナノチューブがある。本発明では、単層および多層カーボンナノチューブのいずれも使用可能であるが、単層カーボンナノチューブを用いた方が、より高い導電性や機械的強度の組成物が得られる傾向があるため好ましい。
カーボンナノチューブは、例えば、斉藤・板東「カーボンナノチューブの基礎」(23〜57頁、コロナ社出版、1998年発行)に記載のアーク放電法、レーザー蒸発法および熱分解法等により作製し、更に純度を高めるために水熱法、遠心分離法、限外ろ過法、および酸化法等により精製することによって得られる。より好ましくは、不純物を取り除くために約2300〜3200℃の不活性ガス雰囲気中で高温処理する。更に好ましくは、ホウ素、炭化ホウ素、ベリリウム、アルミニウム、ケイ素等の黒鉛化触媒とともに、不活性ガス雰囲気中、約2300〜3200℃で高温処理する。
本発明において、(A)成分の平均粒子径は、レーザー回折散乱法、(日機装(株)製のマイクロトラックHRA装置)で測定した。その測定条件は、サンプル50mgを秤量し、50mlの蒸留水に添加する。更に2%Triton(界面活性剤;和光純薬工業製社製)水溶液0.2mlを加えて3分間超音波分散させた後、数平均粒子径を測定した。
またA成分中に含まれる炭素質繊維の平均繊維長の測定は、SEM(日本電子社製、JSM−5510)を用いて観察した100本の繊維長を画像解析することによって数平均繊維長を測定した。(ここで言う繊維とは、(長軸の長さ/短軸の長さ)の比が10以上ものをいう。)
本発明における樹脂成分である(B)成分としては特に制限されない。この(B)成分は、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂からなることができる。耐久性の観点から、セパレータ成形品の融点、またはガラス転移温度が120℃以上である樹脂が好ましい。
更に、耐熱水性を向上させるためには、セパレータ成形品に1,2−ポリブタジエン、3,4−ポリイソプレン、ノボラック型エポキシ樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリシクロオレフィン、ポリブテン−1、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素樹脂、または液晶ポリマーより選ばれる1成分以上を0.5質量%〜30質量%含まれることが望ましく、特に1,2−ポリブタジエン、3,4−ポリイソプレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1が最適である。
本発明のセパレータ樹脂組成物の成分としては、上述した(A)成分、(B)成分の他に、モノマー、反応開始剤、エラストマー、ゴム、及び樹脂改質剤などを含有させることができる。
本発明におけるセパレータ樹脂組成物は、混練または混合した後、成形機や金型への材料供給を容易にする目的で、粉砕あるいは造粒することができる。粉砕には、ホモジナイザー、ウィレー粉砕機、高速回転粉砕機(ハンマーミル、ピンミル、ケージミル、ブレンダー)等が使用でき、材料同士の凝集を防ぐため冷却しながら粉砕することが好ましい。造粒には、押出機、ルーダー、コニーダー等を用いてペレット化する方法、あるいはパン型造粒機等を使用する方法がある。
更に、セパレータの寸法精度を良くするために、予備賦形シートを圧延ロールによって成形することが好ましい。
セパレータの成形加工方法としては、特に制限されないが、例えば射出成形、圧縮成形、射出圧縮成形、シートスタンピング成形、またはシートプレス成形によってセパレータを成形できる。
燃料電池の使用環境では、特にガスの利用率が高い条件で水滴がセパレータ流路に形成され、フラッディング現象が起きやすい。その対策として流路を親水化することによって均一な薄い水膜が形成されて、流路の濡れ性が改善され水滴で流路が塞がらなくなる。従来より、セパレータ素材の評価方法として静的な接触角測定によって、水濡れ性を評価されることが多かったが、静的接触角は初期の濡れ方の評価にしかなっておらず、セパレータの表面に均一な水膜が持続的に、液切れせずに濡れるかどうかまでの評価になっていない。重要なことは乾いた状態から直ちに表面全体が均一に濡れ、その状態をいつまでも持続できることが、フラッディング対策に最も効果的である。従って、水濡れ性評価として、以下のような方法によって、サンプル表面に形成された均一な液膜の保持性を評価した。
試験片形状:50mm×10mm×0.5mmt
水:蒸留水(温度23℃、導電率10μS以下)
測定環境:23℃、RH50%
手順:(図1参照)
1)100ccの蒸留水に試験片を30mmまで浸漬し、30秒間放置
2)30秒間浸漬後、図1に示すように試験片を1秒以内で水面より垂直方向に10mm以上の空気中に引き上げ
3)引き上げ直後から水に浸漬していた部分(均一な水膜)が液切れするまでの時間を計測
液切れと判断するタイミング:
以下のいずれかの場合に、「液切れ」と判断する。
(i) 水が弾けた瞬間
(ii) 濡れている部分が二つ以上に分離した瞬間
(iii) 濡れている幅、または濡れている面積が半分以下になった瞬間
評価基準:(図2参照)
水膜が均一に形成されている時間が10秒以上(試験片5本の平均値)である場合を合格とした。
本評価法によって水膜保持時間が10秒以上の水膜保持がされた素材については、固体高分子形燃料電池(PEFC)10セルスタックで、燃料利用率85%、空気利用率70%、セル温度70℃、電流密度0.4A/cm2の運転条件で全負荷発電を24時間継続し、安定した出力が得られた。一方、水膜保持時間が10秒間未満の素材は、出力が不安定でありフラッディング傾向であった。図3はその結果を示したものである。
炭素質材料として、非針状コークスであるエム・シー・カーボン(株)製MCコークスをパルベライザー(ホソカワミクロン(株)製)で3mm以下の大きさに粗粉砕した。この粗粉砕品をジェットミル(IDS2UR、日本ニューマチック(株)製)で微粉砕した。その後、分級により所望の粒径に調整した。5μm以下の粒子除去は、ターボクラシファイアー(TC15N、日清エンジニアリング(株)製)を用い、気流分級を行った。この調整した微粉砕品の一部14.85kgに炭化ホウ素(B4C)0.15kgを加え、ヘンシェルミキサーにて800rpmで5分間混合した。この1kgを、容積1.5リットルの蓋付き黒鉛ルツボに封入し、黒鉛ヒーターを用いた黒鉛化炉に入れて、炉内を一旦真空にしてアルゴンガス置換し、内圧1.2atm、アルゴンガス雰囲気の気流下で2800℃の温度で黒鉛化した。これをアルゴンガス雰囲気で放冷後、粉末を取り出し、0.94kgの黒鉛微粉(A1)を得た。得られた黒鉛微粉の平均粒径は20μmであった。
更に、フッ素処理するため、これら4種類の表面粗さの異なる試験片を、内容積3リットルのテフロン(登録商標)容器に3枚ずつ仕込み、容器の中を真空ポンプによって真空状態にした後、フッ素ガス4vol.%、酸素ガス80vol.%、窒素ガス16vol.%の混合比で容器内へ導入し、圧力1atm、温度40℃の状態で20分間処理した。その後、一旦容器内を窒素置換して試験片を取出し、60℃の温水に15時間浸漬して、60℃の熱風乾燥機で3時間乾燥した。ESCA分析(PHI社製Quantera SXM)によって、フッ素処理した試験片の表面の全フッ素原子比率、及び全酸素原子比率を測定した結果、F:23.4(Atomic %)、O:8.5(Atomic %)であった。
実施例1の黒鉛樹脂組成物のグリーンシートを実施例1で用いた金型、およびRa=0.016μm、Rmax=0.186μmに鏡面仕上げされた金型を用いて、実施例1同様の方法で硬化し、その後フッ素処理を行わずに100mm×100mm×0.5mmtの表面粗さの異なる5種類の試験片を得た。各試験片の表面粗さは表3に示した。
その試験片を50mm×10mm×0.5mmtの大きさにカットし、水濡れ性試験(SDK法)によって評価した。その結果を表3に示した。その結果、1秒以下で水膜が弾けてしまい、ほとんど水膜が保持できなかった。
比較例1で成形した表面粗さがRa=0.05μmの試験片を、実施例1と同様なフッ素処理を施した後、50mm×10mm×0.5mmtの大きさにカットし、水濡れ性試験(SDK法)によって評価した。その結果を表3に示した。
比較例1で成形した表面粗さがRa0.05の試験片を、内容積3リットルのテフロン(登録商標)容器に3枚仕込み、容器の中を真空ポンプによって真空状態にした後、フッ素ガス13vol.%、酸素ガス34vol.%、窒素ガス53vol.%の混合比で容器内へ導入し、圧力1atm、温度40℃の状態で10分間処理し、その後、一旦排気して真空状態にし、新たにフッ素ガス13vol.%、窒素ガス87vol.%の混合比で容器内へ導入し、圧力1atm、温度40℃の状態で10分間処理した。その後、一旦容器内を窒素置換して試験片を取出し、60℃の温水に15時間浸漬して、60℃の熱風乾燥機で3時間乾燥した。
上記処理により得られた試験片を50mm×10mm×0.5mmtの大きさにカットし、水濡れ性試験によって評価した。その結果を表3に示した。
表3より比較例2、3は比較例1よりは水膜は保持されたが、10秒間未満であり不合格であった。
実施例1の黒鉛樹脂組成物のグリーンシートをRa=0.016μm、Rmax=0.186μmに鏡面仕上げされた金型を用いて、実施例1同様の方法で硬化し、100mm×100mm×0.5mmtの表面粗さのRa0.07の試験片を得た。更に、不二製作所製の直圧式サンドブラスト装置を用いて、メディアとしてフジランダムC、噴射量を1.5kg/分に統一して、表4に示したような4条件で試験片の両面を処理した。ブラスト処理後の試験片表面粗さは表4に示した。
更に、ブラスト処理によって表面粗さの異なった試験片に、実施例1と同様のフッ素処理をしたのち、50mm×10mm×0.5mmtの大きさにカットし、水濡れ性試験(SDK法)によって評価した。その結果を表4に示した。ESCA分析によって、フッ素処理した試験片の表面の全フッ素原子比率、及び全酸素原子比率を測定した結果、F:18.4(Atomic %)、O:9.1(Atomic %)であった。
実施例2でブラスト処理した試験片にフッ素処理を行わずに、50mm×10mm×0.5mmtの大きさにカットし、水濡れ性試験によって評価した。
表4の結果より、ブラスト処理だけでは、水膜の保持性が悪かったが、ブラスト処理した後にフッ素処理することによって、水膜の保持性が大幅に改善された。
実施例1の黒鉛樹脂組成物のグリーンシートをRa=0.016μm、Rmax=0.186μmに鏡面仕上げされた金型を用いて、実施例1同様の方法で硬化し、100mm×100mm×0.5mmtの表面粗さのRa0.07の試験片を得た。更に、篠崎製作所製のKrFエキシマレーザー加工システムを用いて、硬化した試験片表面にレーザー照射し、表面の算術平均粗さがRa=0.53μm、及びRa=2.11μmの試験片を得た。
次に、実施例1と同様のフッ素処理をしたのち、50mm×10mm×0.5mmtの大きさにカットし、水濡れ性試験によって評価した。その結果を表5に示した。ESCA分析によって、フッ素処理した試験片の表面の全フッ素原子比率、及び全酸素原子比率を測定した結果、F:12(Atomic %)、O:10(Atomic %)であった。
実施例3でレーザー処理した試験片にフッ素処理をせず、50mm×10mm×0.5mmtの大きさにカットし、水濡れ性試験によって評価した。その結果を表5に示した。
実施例1で製作した試験片両面が算術平均粗さRa(μm)=1.42、Ra(μm)=3.11、およびRa(μm)=5.16の試験片と、比較例1において試験片両面が算術平均粗さRa(μm)=1.42である試験片の動的接触角評価よりヒステリシスの差を比較検討した。動的接触角装置はCahn社製DCA−315を用いて、移動速度80mm/min、浸漬移動距離として水面より6mm、Dwell(30秒)の条件で、蒸留水中へ試験片を前進、後退させて、5サイクルのヒステリシス挙動を調べた。測定環境は、室温23℃、湿度RH50%の条件で行った。試験片の大きさは50mm×10mm×0.5mmtで行った。図4は2サイクル目以降の繰返しによるヒステリシス挙動である。図4より実施例1の試験片に比べて、比較例1の試験片はヒステリシスの差が大きく、水膜形成されにくいことが判明した。更に、実施例1の中でも、算術平均粗さRa(μm)が1.42よりも大きい3.11および5.16の場合にヒステリシスの差が小さいことが判明した。これはRaが概ね3μm以上に粗面化された表面にフッ素処理を施すことによって親水性がより向上することを示唆している。
<水濡れ性の持続性評価>
実施例1の黒鉛樹脂組成物のグリーンシートを、金型表面の算術平均粗さがRa1.23の金型を用いて、実施例1同様の方法で硬化し、成形品の両面が算術平均粗さRa1.47、サイズ100mm×100mm×0.5mmtの試験片を得た。その試験片を50mm×10mm×0.5mmtサイズにカットし、フッ素処理、プラズマ処理、UV−O3処理、およびエキシマランプ処理を施した試験片と何も処理しない試験片を得た。それぞれの処理条件については下記に示した。表面処理、および未処理の試験片は23℃、湿度50%の環境で12時間状態調整したのち、500mLの水が入った700mLのステンレス製密閉容器へ投入し、90℃のオーブンで状態調整し、静的接触角評価により水濡れ性の持続性を評価した。試験片の浸漬時間と静的接触角の関係を図5に示した。静的接触角測定は協和界面科学社製接触角計CA−DTを用いて、23℃、RH50%の条件で行った。90℃の熱水より取り出したサンプルについては、表面の水分をキムワイプで軽く吸取り、100℃オーブンで30分乾燥したのちに静的接触角を測定した。
試験片を内容積3リットルのテフロン(登録商標)容器に仕込み、容器の中を真空ポンプによって真空状態にした後、フッ素ガス4vol.%、酸素ガス80vol.%、窒素ガス16vol.%の混合比で容器内へ導入し、圧力1atm、温度40℃の状態で20分間処理した。その後、一旦容器内を窒素置換して試験片を取出し、60℃の温水に15時間浸漬して、60℃の熱風乾燥機で3時間乾燥した。
サムコ社製プラズマ洗浄装置 SAMCO PC−1000を用いて、高周波出力500W、ガスは酸素を用い、ガス流量を100SCCM、内圧15Paに保持して、180秒処理した。
岩崎電気社製UV−O3洗浄改質装置OC2503を用いて、ランプ25Wを3灯、照射距離25mm、紫外線照度(254nm照度)9mW/cm2、オゾン濃度300ppm、処理時間900秒、で行った。
岩崎電気社製エキシマランプ装置UEEX204/UBEX204を用いて、ランプEX240−1を4灯、照射距離2mm、紫外線照度(172nm照度)15mW/cm2、処理時間180秒で行った。
[1] 炭素質材料(A)と樹脂(B)を含む樹脂組成物からなる表面に、ガス流路用の凹部を有する燃料電池用セパレータの製造方法であって;
前記ガス流路用凹部の表面を、算術平均粗さ(以下「Ra」と略す)0.5〜10μmに粗面化する工程と、
前記ガス流路用凹部を、フッ素含有ガスにより親水化する工程と、
を有することを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
[2] 前記ガス流路用凹部表面のRaが3〜6μmである[1]に記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
[3] 前記ガス流路用凹部の表面への粗面化を、ブラスト加工、およびレーザー加工の少なくとも一方で行う[1]または[2]に記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
[4] 粗面化されたセパレータ成形金型表面を成形加工の工程で転写する方法により、前記ガス流路用凹部の表面を粗面化する[1]または[2]に記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
[5] 炭素質材料(A)と樹脂(B)を含む樹脂組成物からなる表面にガス流路用の凹部を有する燃料電池用セパレータであって;
前記ガス流路用凹部表面のRaが0.5〜10μmである表面粗さを有し、前記ガス流路用凹部表面の全フッ素原子比率が2〜45(Atomic %)であることを特徴とする燃料電池用セパレータ。
[6] 炭素質材料(A)と樹脂(B)を含む樹脂組成物からなる表面にガス流路用の凹部を有する燃料電池用セパレータであって;、
前記ガス流路用凹部表面のRaが0.5〜10μmである表面粗さを有し、前記ガス流路用凹部表面の全フッ素原子比率が2〜45(Atomic %)、及び全酸素原子比率が1〜60(Atomic %)であることを特徴とする燃料電池用セパレータ。
[7] 前記ガス流路用凹部表面のRaが3〜10μmである[5]または[6]に記載の燃料電池用セパレータ。
[8] 炭素質材料(A)と樹脂(B)を含む樹脂組成物からなる、表面にガス流路用の凹部を有する燃料電池用セパレータの評価方法であって;前記組成物からなる燃料電池用セパレータ(を短冊状に切断した試験片)を常温で30秒間水中に浸漬後、1秒以内に水面より1cm以上垂直方向に引き上げて、表面に形成された均一な液膜が保持する時間を測定することを特徴とする燃料電池セパレータの評価方法。
Claims (7)
- 炭素質材料(A)と樹脂(B)を含む樹脂組成物からなる、表面にガス流路用の凹部を有する燃料電池用セパレータの製造方法であって、
前記ガス流路用凹部の表面を、算術平均粗さ(以下「Ra」と略す)0.5〜10μmに粗面化する工程と、
前記ガス流路用凹部の表面をフッ素含有ガスにより親水化し、前記ガス流路用凹部の表面の全フッ素原子比率を2〜45(Atomic%)とする工程と、
を有することを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。 - 前記ガス流路用凹部表面をフッ素含有ガスにより親水化する工程において、フッ素含有ガスとして、フッ素、酸素、窒素からなる混合ガスを用いて、前記ガス流路用凹部表面の全酸素原子比率を1〜60(Atomic%)とする、請求項1に記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
- 前記ガス流路用凹部の表面への粗面化を、ブラスト加工、およびレーザー加工の少なくとも一方で行う、請求項1または2に記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
- 粗面化されたセパレータ成形金型表面を成形加工の工程で転写する方法により、前記ガス流路用凹部の表面を粗面化する、請求項1または2に記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
- 炭素質材料(A)と樹脂(B)を含む樹脂組成物からなる、表面にガス流路用の凹部を有する燃料電池用セパレータであって、
前記ガス流路用凹部表面のRaが0.5〜10μmである表面粗さを有し、前記ガス流路用凹部表面の全フッ素原子比率が2〜45(Atomic%)であることを特徴とする燃料電池用セパレータ。 - 前記ガス流路用凹部表面の全酸素原子比率が1〜60(Atomic%)である、請求項5に記載の燃料電池用セパレータ。
- 請求項5または6に記載の燃料電池用セパレータであって、前記組成物からなる燃料電池用セパレータを短冊状に切断した試験片を常温で30秒間水中に浸漬後、1秒以内に水面より1cm以上垂直方向に引き上げたときに、表面に形成された均一な液膜が保持する時間が10秒以上であることを特徴とする燃料電池セパレータ。
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