JP2000311695A - 燃料電池用セパレータ及びその製造法並びに燃料電池用セパレータを用いた燃料電池 - Google Patents

燃料電池用セパレータ及びその製造法並びに燃料電池用セパレータを用いた燃料電池

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JP2000311695A
JP2000311695A JP11173949A JP17394999A JP2000311695A JP 2000311695 A JP2000311695 A JP 2000311695A JP 11173949 A JP11173949 A JP 11173949A JP 17394999 A JP17394999 A JP 17394999A JP 2000311695 A JP2000311695 A JP 2000311695A
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Akitsugu Tashiro
了嗣 田代
Harufumi Hasuda
春文 蓮田
Tomonori Seki
智憲 関
Atsushi Fujita
藤田  淳
Kuniaki Sato
国昭 佐東
Toshiyuki Hachiya
利幸 八矢
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気抵抗、優れたガスの不浸透性、液膨潤
性、機械強度等のセパレータ特性において問題がなく、
成形性が良好で、リブ間と生成水との親水性(濡れ性)
に優れ、かつ安価な燃料電池用セパレータ及びその製造
法並びに燃料電池用セパレータを用いた燃料電池を提供
する。 【解決手段】 表面の水との接触角が40度以下である
成形体からなる燃料電池用セパレータ、膨張黒鉛粉、成
形用樹脂及び高吸水性樹脂を含む成分を均一に混合した
後、成形することを特徴とする燃料電池用セパレータの
製造法、膨張黒鉛粉、フェノール樹脂及びエポキシ樹脂
を含む成分を均一に混合した後、成形することを特徴と
する燃料電池用セパレータの製造法、親水性樹脂
(A)、親水性樹脂(B)、親水性樹脂(C)、黒鉛粉
及び膨張黒鉛粉を含む成分を混合した後、成形すること
を特徴とする燃料電池用セパレータの製造法並びに前記
のセパレータ又は前記の製造法により得られるセパレー
タを有してなる燃料電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池用セパレ
ータ及びその製造法並びに燃料電池用セパレータを用い
た燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は近年、省エネルギー、無公害
の観点から非常に注目されている。燃料電池におけるセ
パレータの役割は、セルを積層したときに燃料極に入る
空気との混合を防ぐことや、セルをつなぐための電子導
電体の働きである。従って、リブ付きセパレータの場
合、材質は勿論のこと、リブの寸法精度や形状が発電量
などを含む電気特性に大きく影響する。また、もう一つ
の重要な働きは、電気を発生中に生じる生成水の速やか
な排出であり、セパレータのリブ部に生成水がとどこっ
た場合、前記同様安定した反応が確保できず電気特性が
悪化する。また、生成水を円滑に排出する上で重要なポ
イントとなるのは、セパレータに形成されたリブ間と生
成水との親水性(濡れ性)にある。
【0003】従来型の燃料電池用セパレータの材質は、
黒鉛ブロックを加工し不浸透化した不浸透化物、耐食性
金属及び膨張黒鉛シート積層成形体に液状樹脂を含浸さ
せ硬化させた液状樹脂含浸物であるが、共にセパレータ
として最も重要なリブ部を形成するのが難しく、高精度
の切削機や高価な高圧成形機が必要となり、コスト高に
なると共にリブ間と生成水との親水性が劣るという欠点
を有していた。
【0004】この改善策として、WO97/02612
などに示されるように膨張黒鉛粉と成形用樹脂を混合し
た低コストの燃料電池用セパレータがあるが、しかしな
がらこの方法においてもリブ間と生成水との親水性は期
待する程の効果は得られず、前記のセパレータとほぼ同
等であった。
【0005】一方、セパレータのリブ部に残存した生成
水の除去(排出)方法として現在は、撥水効果の大きな
フッ素樹脂などをリブ部に塗工法などで付着させ、生成
水の接触角を大きくして対処している。しかしながらこ
の方法では、フッ素樹脂を使用した場合、セパレータ自
身の導電性が低下すること及びコストが上がるという問
題点があった。
【0006】生成水のもう一つの除去(排出)方法とし
て、前記とは逆にセパレータに親水性を付与し、生成水
をセパレータ内部に浸透させ解決する方法が考えられ
る。この方法によれば浸透した生成水により、セパレー
タ導電性が向上し、燃料電池の中枢となる固体高分子電
解質膜を適度な湿度に保つことができ、電解質膜の活性
化を促すことができるが、セパレータの最も重要な材質
としての高気密性、コスト、製造時の作業性等を考慮す
ると好ましいものではなく、最適な方法がないのが現状
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】請求項1〜13記載の
発明は、電気抵抗、優れたガスの不浸透性、液膨潤性、
機械強度、導電性等のセパレータ特性において問題がな
く、成形性が良好で、リブ間と生成水との親水性が向上
し、生成水の排出が速やかで、かつ安価な燃料電池用セ
パレータを提供するものである。請求項14〜25記載
の発明は、電気抵抗、優れたガスの不浸透性、液膨潤
性、機械強度、導電性等のセパレータ特性において問題
がなく、成形性が良好で、リブ間と生成水との親水性が
向上し、かつ安価な燃料電池用セパレータの製造法を提
供するものである。請求項26及び27記載の発明は、
セパレータの電気抵抗、優れたガスの不浸透性、液膨潤
性、機械強度、導電性等の特性において問題がなく、成
形性が良好で、リブ間と生成水との親水性が向上し、か
つ安価なセパレータを有する、高性能な燃料電池を提供
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、表面の水との
接触角が40度以下である成形体からなる燃料電池用セ
パレータに関する。また、本発明は、成形体が、膨張黒
鉛粉、成形用樹脂及び高吸水性樹脂を含む成形体からな
る前記の燃料電池用セパレータに関する。また、本発明
は、成形用樹脂が、開環重合により硬化反応するフェノ
ール樹脂である前記の燃料電池用セパレータに関する。
また、本発明は、高吸水性樹脂が、3次元架橋された粉
末である前記の燃料電池用セパレータに関する。
【0009】また、本発明は、成形体が、膨張黒鉛粉、
フェノール樹脂及びエポキシ樹脂を含む成形体からなる
前記の燃料電池用セパレータに関する。また、本発明
は、フェノール樹脂が、開環重合により硬化反応するフ
ェノール樹脂である前記の燃料電池用セパレータに関す
る。また、本発明は、エポキシ樹脂が、粉末状である前
記の燃料電池用セパレータに関する。
【0010】また、本発明は、成形体が、親水性樹脂
(A)、親水性樹脂(B)、親水性樹脂(C)、黒鉛粉
及び膨張黒鉛粉を含む成形体からなる前記の燃料電池用
セパレータに関する。また、本発明は、親水性樹脂
(A)が、自己硬化系のレゾール型フェノール樹脂であ
る前記の燃料電池用セパレータに関する。また、本発明
は、親水性樹脂(B)が、アミン変性系のレゾール型フ
ェノール樹脂である前記の燃料電池用セパレータに関す
る。
【0011】また、本発明は、親水性樹脂(C)が、エ
ポキシ基を2つ以上有するエポキシ樹脂である前記の燃
料電池用セパレータに関する。また、本発明は、黒鉛粉
が、平均粒径5μm〜100μmの範囲である前記の燃
料電池用セパレータに関する。また、本発明は、膨張黒
鉛粉が、平均粒径10μm〜1000μmの範囲である
前記の燃料電池用セパレータに関する。
【0012】また、本発明は、膨張黒鉛粉、成形用樹脂
及び高吸水性樹脂を含む成分を均一に混合した後、成形
することを特徴とする燃料電池用セパレータの製造法に
関する。また、本発明は、成形用樹脂が、開環重合によ
り硬化反応するフェノール樹脂である前記の燃料電池用
セパレータの製造法に関する。また、本発明は、高吸水
性樹脂が、3次元架橋された粉末である前記の燃料電池
用セパレータの製造法に関する。
【0013】また、本発明は、膨張黒鉛粉、フェノール
樹脂及びエポキシ樹脂を含む成分を均一に混合した後、
成形することを特徴とする燃料電池用セパレータの製造
法に関する。また、本発明は、フェノール樹脂が、開環
重合により硬化反応するフェノール樹脂である前記の燃
料電池用セパレータの製造法に関する。また、本発明
は、エポキシ樹脂が、粉末状である前記の燃料電池用セ
パレータの製造法に関する。
【0014】また、本発明は、親水性樹脂(A)、親水
性樹脂(B)、親水性樹脂(C)、黒鉛粉及び膨張黒鉛
粉を含む成分を均一に混合した後、成形することを特徴
とする燃料電池用セパレータの製造法に関する。また、
本発明は、親水性樹脂(A)が、自己硬化系のレゾール
型フェノール樹脂である前記の燃料電池用セパレータの
製造法に関する。また、本発明は、親水性樹脂(B)
が、アミン変性系のレゾール型フェノール樹脂である前
記の燃料電池用セパレータの製造法に関する。
【0015】また、本発明は、親水性樹脂(C)が、エ
ポキシ基を2つ以上有するエポキシ樹脂である前記の燃
料電池用セパレータの製造法に関する。また、本発明
は、黒鉛粉が、平均粒径5μm〜100μmの範囲であ
る前記の燃料電池用セパレータの製造法に関する。ま
た、本発明は、膨張黒鉛粉が、平均粒径10μm〜10
00μmの範囲である前記の燃料電池用セパレータの製
造法に関する。
【0016】また、本発明は、前記のセパレータ又は前
記の方法で得られるセパレータを有してなる燃料電池に
関する。さらに、本発明は、固体高分子型である前記の
燃料電池に関する。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明で得られる成形体は、表面
の水との接触角が40度以下、好ましくは30度以下、
より好ましくは25度以下、さらに好ましくは20度以
下と角度が小さくなる程好ましく、0度が最も好まし
い。なお表面の水との接触角が40度を越えるとリブ間
と生成水との親水性が劣り、本発明の目的を達成するこ
とができない。
【0018】前記の成形体の材質としては、炭素材料と
成形用樹脂を含む材料を成形して得られるもので、特に
炭素材料が成形用樹脂中に分散された構造のものが成形
性、ガスの不浸透性等に優れ、安価であるので好まし
い。前記炭素材料としては、機械強度などの点で膨張黒
鉛粉を用いることが好ましい。表面の水との接触角を4
0度以下とするための成形体の材質に特に制限はなく、
例えば、膨張黒鉛粉、成形用樹脂及び高吸水性樹脂を含
む成形体からなるもの、膨張黒鉛粉、フェノール樹脂及
びエポキシ樹脂を含む成形体からなるもの、親水性樹脂
(A)、親水性樹脂(B)、親水性樹脂(C)、黒鉛粉
及び膨張黒鉛粉を含む成形体からなるものなどが挙げら
れる。
【0019】本発明に用いられる膨張黒鉛粉は、例えば
原料黒鉛を、酸性物質及び酸化剤を含む溶液中に浸漬し
て黒鉛層間化合物を生成させる工程、前記黒鉛層間化合
物を加熱して黒鉛結晶のC軸方向を膨張させて膨張黒鉛
とする工程、前記膨張黒鉛を圧縮成形した後粉砕する工
程、また必要に応じて行う前記粉砕粉の水洗、乾燥工程
を含むことにより得ることができる。
【0020】前記の原料黒鉛としては特に制限はない
が、天然黒鉛、キッシュ黒鉛、熱分解黒鉛等の高度に結
晶が発達した黒鉛が好ましいものとして挙げられる。得
られる特性と経済性のバランスを考慮すると天然黒鉛が
好ましい。用いる天然黒鉛としては、特に制限はなく、
F48C(日本黒鉛(株)製、商品名)、H−50(中越
黒鉛(株)製、商品名)等の市販品を用いることができ
る。
【0021】原料黒鉛の処理に用いられる酸性物質は、
一般に硫酸又は硫酸と硝酸との混液が使用される。酸の
濃度は、95重量%以上であることが好ましい。酸性物
質の使用量については特に制限はなく、目的とする膨張
倍率で決定され、例えば、黒鉛100重量部に対して1
00〜1000重量部使用することが好ましい。
【0022】また、酸性物質と共に用いられる酸化剤と
しては、過酸化水素、塩酸を用いることが、良好な膨張
黒鉛粉が得られるので好ましい。酸化剤として過酸化水
素を用いる場合、過酸化水素の濃度については特に制限
はないが、20〜40重量%が好ましい。その量につい
ても特に制限はないが、黒鉛100重量部に対して過酸
化水素水として5〜60重量部配合することが好まし
い。
【0023】前記黒鉛を膨張黒鉛にする方法に特に制限
はなく、公知の方法としては、前記黒鉛を硫酸又は硫酸
と硝酸との混液である酸性物質に浸漬し、さらに過酸化
水素、塩酸等の酸化剤を添加して処理することにより黒
鉛層間化合物を生成させ、次いで水洗してから急速加熱
して、黒鉛結晶のC軸方向を膨張処理する方法が挙げら
れる。これにより、膨張した黒鉛が虫状形となり方向性
のない複雑に絡み合った形態となる。
【0024】前記に示すような方法で得られた膨張黒鉛
粉は、密度が0.7g/cm3〜1.7g/cm3であることが好
ましい。前記のような密度の膨張黒鉛粉を得るには、前
記膨張黒鉛を、ロール、プレス等で加圧して、膨張黒鉛
同士の接触を大きくして、密度が0.7g/cm3〜1.7g
/cm3の、例えばシート状の成形体に成形する。次いでこ
れを粉砕し、必要に応じて分級することにより得ること
ができる。
【0025】ここで、密度が0.7g/cm3未満のシート
を使用した場合、電気特性の向上があまり認められず、
一方、1.7g/cm3を越えるシートを使用した場合、成
形体の製造時に大きな圧力が必要となり、作業性及び生
産性が低下する傾向にある。最適密度に調整したシート
状の成形体は、各種粉砕装置を用いて粉砕し、良好な膨
張黒鉛粉を得ることができる。粉砕した膨張黒鉛粉は、
硫酸イオンを低減するため必要に応じて水洗、乾燥して
使用される。
【0026】また、膨張黒鉛粉の平均粒径に特に制限は
ないが、粉末状の樹脂との乾式混合などを考慮すると、
10μm〜1000μmの範囲が好ましく、25μm〜
500μmの範囲がより好ましい。ここで、平均粒径が
10μm未満の膨張黒鉛粉を使用した場合、成形したセ
パレータの給水率が低下すると共に機械的強度が低下す
る傾向にあり、一方、1000μmを越える膨張黒鉛を
使用した場合、粉末状の樹脂との混合性が低下し均一な
成形体が得られにくくなる他、均一な物性値を示すセパ
レータが得られにくくなる傾向にある。
【0027】本発明において、前記膨張黒鉛粉と共に用
いられる成形用樹脂(熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂)
としては、粉末状の熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂を用
いることが好ましい。その構造については特に制限はな
く、例えば、固形エポキシ樹脂、メラミン樹脂、アクリ
ル樹脂、レゾールタイプ、ノボラックタイプ等の各種フ
ェノール樹脂、粉末状ポリアミド樹脂、粉末状ポリアミ
ドイミド樹脂、フェノキシ樹脂等が使用される。これら
の樹脂は必要に応じて、硬化剤、硬化促進剤、硬化触媒
等を併用することができる。例えば、エポキシ樹脂は、
硬化剤と硬化促進剤が併用して使用される。これらの樹
脂の中で、優れた特性バランスを示し、経済性、作業性
等にも優れることから、フェノール樹脂が好ましい。
【0028】また、前記膨張黒鉛粉及びエポキシ樹脂と
共に用いられるフェノール樹脂は粉末状であれば特に制
限はなく、例えば、レゾールタイプ型、ノボラックタイ
プ型のフェノール樹脂、これらの変性タイプのフェノー
ル樹脂等が使用される。また必要に応じて、添加剤(内
部離型剤、成形性向上剤)が使用される。
【0029】フェノール樹脂としては、硬化反応時に発
生ガスが少なく、成形性が良くまた良好な諸特性を有す
る開環重合により硬化反応するフェノール樹脂が特に好
ましいものとして用いられる。開環重合により硬化反応
するフェノール樹脂としては、粉末状の樹脂が好まし
く、一般式(a)
【化1】 に示されるジヒドロベンゾオキサジン環を含む樹脂が成
形性、耐熱性等に優れ、好ましい。この樹脂は、加熱に
より開環重合反応を起こし、触媒や硬化剤を用いること
なく、揮発分を発生させることなく優れた特性を持つ架
橋構造を形成することができる。
【0030】前記ジヒドロベンゾオキサジン環を含む樹
脂としては、一般式(b)
【化2】 (式中、芳香環に結合する水素はヒドロキシル基のオル
ト位の1つを除き、置換基で置換されていてもよい)に
示す化学構造単位と一般式(c)
【化3】 (式中、R1は炭化水素基であり、芳香環に結合する水
素は、置換基て置換されていてもよい)に示す化学構造
単位を含むものが揮発性ガスの発生を抑制する効果が高
いので好ましく、一般式(b)/一般式(c)のモル比
が4/1〜1/9で含むものが耐熱性等の点でより好ま
しい。なお、この比は、用いる材料の比率等により調整
できる。
【0031】前記一般式(b)及び一般式(c)で示さ
れる化学構造単位において、芳香環に結合する水素の代
わりに置換されていてもよい置換基としては特に制限は
ないが、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル
基などの炭素原子数1〜10のアルキル基が好ましいも
のとして挙げられる。また、一般式(b)において、ヒ
ドロキシル基のオルト位の1つは硬化反応のために水素
を持つ。また、一般式(c)において、R1で示される
炭化水素基としては、メチル基、エチル基、シクロヘキ
シル基、フェニル基、置換フェニル基等の炭素原子数1
〜10のものが挙げられる。
【0032】前記各化学構造単位の数は、1分子中に含
まれる一般式(b)の数をm、一般式(c)の数をnと
するときに、mが1以上、nが1以上であればよいが、
数平均でm+nが3〜10であることが、硬化物の特
性、例えば耐熱性等の点で好ましい。
【0033】前記各化学構造単位は、互いに直接結合し
ていてもよく、各種の基を介して結合していてもよい。
このような基としては、有機基として、アルキレン基、
キシリレン基等の炭化水素基などが好ましいものとして
挙げられ、具体的には、
【化4】 で示される基(但し、R2は、水素原子又はメチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、フェニル基、
置換フェニル基等の炭素原子数1〜20の炭化水素基を
示す)、炭素原子数5〜20の鎖状アルキレン基等が挙
げられる。これは、原料として用いるフェノール性水酸
基を有する化合物の種類などにより選択できる。
【0034】前記ジヒドロベンゾオキサジン環を含む樹
脂は、例えば、フェノール性水酸基を有する化合物、ホ
ルムアルデヒド類及び第1級アミンから合成することが
できる。これらの材料からジヒドロベンゾオキサジン環
を含む樹脂を合成する方法としては、フェノール性水酸
基を有する化合物と第1級アミンとの混合物を好ましく
は70℃以上に加熱したホルムアルデヒド類中に添加し
て、好ましくは70℃〜110℃、より好ましくは90
℃〜100℃で、好ましくは20分〜120分反応さ
せ、その後好ましくは120℃以下の温度で減圧乾燥す
る方法が挙げられる。
【0035】前記フェノール性水酸基を有する化合物と
しては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビフェ
ノール等のビスフェノール化合物、トリスフェノール化
合物、テトラフェノール化合物等の低分子フェノール化
合物やフェノール樹脂を挙げることができる。フェノー
ル樹脂としては、フェノール若しくはキシレノール、t
−ブチルフェノール、オクチルフェノール等のアルキル
フェノールなどの1価のフェノール化合物、レゾルシノ
ール、ビスフェノールA等の多価フェノール化合物とホ
ルムアルデヒド類を反応させて得られるノボラック樹脂
若しくはレゾール樹脂、フェノール変性キシレン樹脂、
メラミン変性フェノール樹脂、ポリブタジエン変性フェ
ノール樹脂等が挙げられる。
【0036】前記ホルムアルデヒド類としては、ホルム
アルデヒドの他、ホルマリン、パラホルムアルデヒドや
ヘキサメチレンテトラミンのようなホルムアルデヒドを
発生するものを用いることもできる。第1級アミンとし
ては、メチルアミン、シクロヘキシルアミン等の脂肪族
アミン、アニリン、置換アニリン等の芳香族アミンが挙
げられる。耐熱性の面からは、芳香族アミンが好まし
い。
【0037】これらの配合比に特に制限はないが、例え
ば、フェノール性水酸基を有する化合物のヒドロキシル
基(そのオルト位の少なくとも1つが水素であるもの)
1モルに対し、第1級アミンを0.2〜0.9モル、ホ
ルムアルデヒド類を第1級アミンの2倍モル量以上の比
で反応させることが好ましい。
【0038】粉末状のフェノール樹脂を用いる場合、そ
の粒度分布に特に制限はないが、膨張黒鉛粉等の炭素材
料との混合性(特に乾式混合法の場合)、成形時に於け
る樹脂の流れ性を考慮すると、数平均粒径で1μm〜1
00μmが好ましく、5μm〜50μmがさらに好まし
い。
【0039】本発明に用いられる高吸水性樹脂は、一般
に、イオン基(カルボキシルイオン)を有した分子鎖が
3次元架橋された構造をしており、例えば高吸水性樹脂
を水に入れるとイオン基を有した分子鎖が親水性を有す
るため水に相溶しようと広がりはじめると同時に樹脂内
部のイオン濃度が外部の水よりも高いことによって生じ
る浸透圧によって樹脂内部に水が入ると共に、マイナス
イオンであるカルボキシルイオン同士がお互いに反発し
あい、さらに広がりが助長されるという性質を有する。
しかし、高吸水性樹脂は3次元架橋構造をしているた
め、ある程度以上には広がれず、魚網を広げたような状
態となり、この網目の一つ一つに水が取り込まれる。こ
のように高吸水性樹脂は、水に相溶しようとして広がる
作用と架橋構造により広がりが抑制される作用との相互
作用によって吸水作用が発現するものである。
【0040】前記に示す高吸水性樹脂としては、親水性
の効果及び他材料との混合性、無溶剤化を考慮すると、
3次元架橋された粉末状の吸水性樹脂を用いることが好
ましく、水を吸収後ゲルを形成するものがより好まし
い。吸水性樹脂の材質については特に制限はないが、成
形用樹脂との相溶性を考慮するとアクリル酸塩系の樹脂
を用いることが好ましい。
【0041】また、使用する高吸水性樹脂の平均粒径に
は制限はないが、5〜100μmの範囲が好ましく、2
0〜50μmの範囲がさらに好ましい。一方、高吸水性
樹脂の吸水量についても制限はなく、自重に対し100
〜1000倍が好ましく、400〜1000倍がさらに
好ましい。前記高吸水性樹脂は、他材料(膨張黒鉛粉及
び成形用樹脂)と混合して使用される。混合する方法に
ついても制限はない。なお高吸水性樹脂の配合量は、成
形用樹脂に対して1〜50重量%の範囲が好ましく、3
〜45重量%の範囲がさらに好ましい。1重量%未満の
場合は、吸水性の効果が少なく、50重量%を越える場
合は、一般的な電池特性を低下させる傾向がある。
【0042】また、親水性向上剤として使用されるエポ
キシ樹脂は、粉末状であれば構造及び分子量に制限なく
使用することができるので好ましい。粉末状エポキシ樹
脂のうち一般特性及びコストを考慮するとビスフェノー
ルA型のエポキシ樹脂が好ましい。粉末状のエポキシ樹
脂の粒度分布に特に制限はないが、膨張黒鉛等の炭素材
料及び粉末フェノール樹脂との混合性を考慮すると、粉
末状のフェノール樹脂と同様に、数平均粒径で1μm〜
100μmが好ましく、5μm〜50μmがさらに好ま
しい。なお本発明においては、必要に応じて、硬化剤、
硬化促進剤等を併用することができる。
【0043】フェノール樹脂とエポキシ樹脂を併用して
用いる場合、その配合比率はフェノール樹脂/エポキシ
樹脂=95/5〜50/50(重量比)の範囲が好まし
く、70/30〜50/50(重量比)の範囲がさらに
好ましい。ここで配合するフェノール樹脂の量が95/
5を越える場合、親水性向上の効果が小さく、一方、5
0/50未満の場合、導電性が低下する傾向がある。
【0044】また、使用する膨張黒鉛粉と樹脂分(成形
用樹脂及び高吸水性樹脂又はフェノール樹脂及びエポキ
シ樹脂)の混合比率は、膨張黒鉛粉/樹脂分=95/5
〜30/70(重量比)の範囲が好ましく、90/10
〜50/50(重量比)範囲がより好ましく、20/8
0〜50/50の範囲がさらに好ましい。ここで混合す
る膨張黒鉛粉の量が95/5を越える場合、機械的強度
が急激に低下する傾向があり、一方、30/70未満の
場合、導電性が低下する傾向がある。
【0045】膨張黒鉛粉と樹脂分の混合方法に特に制限
はなく、樹脂分が粉末状の場合、粉末状の樹脂分を溶媒
に溶解して、膨張黒鉛粉と良く混合し、使用樹脂の反応
が進行しない条件下で脱溶媒し、得られた混合物を最適
な大きさに粉砕、分級する方法や膨張黒鉛粉と粉末状の
樹脂分とを乾式で混合する方法(シエイカー、ミキサー
等で溶媒無しで混合する方法)などが用いられる。乾式
混合法によればコスト及び作業性の点で好ましい。
【0046】本発明で使用される親水性樹脂(A)につ
いては特に制限はないが、親水性、安全性、コスト、作
業性等を考慮するとアルコール及び水を溶媒として得ら
れる、一般式(d)
【化5】 に示される化学構造を有する自己硬化型の石炭酸系のレ
ゾール型フェノール樹脂が好ましい。このレゾール型フ
ェノール樹脂の分子量に制限はないが、得られるセパレ
ータの吸水性を考慮すると数平均分子量で、400〜1
000の範囲が好ましい。また樹脂粘度についても制限
はないが、他の樹脂と黒鉛材料との混合性及び最終特性
を考慮するとガードナ粘度で、A3〜Eの範囲が好まし
い。なお、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロ
マトグラフ法で測定し、標準ポリスチレン換算値であ
る。
【0047】また、親水性樹脂(B)についても特に制
限はないが、親水性、安全性、コスト、作業性、他の樹
脂との硬化性等を考慮すると、アルコール及び水を溶媒
として得られる、一般式(e)
【化6】 に示される化学構造を有するアミン変性のレゾール型フ
ェノール樹脂が好ましい。このレゾール型フェノール樹
脂の分子量に制限はないが、硬化後の吸水性及び他の樹
脂との硬化性を考慮すると数平均分子量で、150〜6
00の範囲が好ましい。また樹脂粘度についても制限は
ないが、他の樹脂と黒鉛材料との混合性及び最終特性を
考慮するとガードナ粘度で、A3〜Eの範囲が好まし
い。
【0048】さらに、本発明で使用される親水性樹脂
(C)についても特に制限はないが、親水性、架橋密
度、作業性等を考慮すると、一般式(f)、一般式
(g)、一般式(h)、一般式(i)、一般式(j)、
一般式(k)及び一般式(l)に示されるように、エポ
キシ基を2つ以上有し、かつ水溶液が50重量%以上
で、エポキシ当量が160〜310の親水性エポキシ樹
脂が好ましい。
【0049】
【化7】
【0050】本発明においては、使用する親水性エポキ
シ樹脂を硬化させるための硬化剤、触媒等は特に必要と
はしない。本発明での親水性エポキシ樹脂(エポキシ
基)の硬化は、併用する前記した一般式(e)で示され
るアミン変性フェノール樹脂が有する、アミノエタノー
ル基との反応で達成される。
【0051】前記3種類の親水性樹脂の配合比率につい
ては特に制限はないが、吸水性を考慮すると、樹脂固形
分の配合比率が重量比で親水性樹脂(A)/親水性樹脂
(B)/親水性樹脂(C)=20/20/60〜40/
40/20(重量比)の範囲が好ましく、25/25/
50〜35/35/30(重量比)の範囲がより好まし
い。各樹脂の配合比率が、前記比率の範囲と異なると、
吸水性の低下や硬化不足を招く傾向がある。前記3種類
の親水性樹脂の混合方法に特に制限はなく、例えば混合
容器に各親水性樹脂の最適量をそれぞれ秤量し、攪拌は
ねを装着したモータを使用して混合すれば、短時間で樹
脂同士が均一に混合できるので好ましい。
【0052】前記で得られた親水性樹脂混合物と併用し
て用いる黒鉛粉と膨張黒鉛粉の配合比率については特に
制限はないが、吸水率を考慮すると、黒鉛粉/膨張黒鉛
粉=5/95〜50/50(重量比)の範囲が好まし
く、10/90〜45/55(重量比)の範囲がより好
ましい。黒鉛の配合量が5/95未満の場合、吸水率が
低下する傾向があり、50/50を越える場合、得られ
るセパレータの機械強度が低下する傾向がある。黒鉛粉
と膨張黒鉛粉の混合方法についても特に制限はなく、例
えばヘンシェルミキサー、シェイカー等の乾式混合機を
使用することが有効である。
【0053】親水性樹脂混合物と黒鉛・膨張黒鉛混合粉
の配合比率については特に制限はないが、吸水率、電気
特性等を考慮すると、親水性樹脂混合物(固形分)/黒
鉛・膨張黒鉛混合粉=5/95〜50/50(重量比)
の範囲が好ましく、10/90〜45/55(重量比)
の範囲がより好ましい。親水性樹脂混合物の配合量が5
/95未満の場合、機械強度が低下する傾向があり、5
0/50を越える場合電気特性が低下する傾向がある。
【0054】親水性樹脂混合物と黒鉛・膨張黒鉛混合粉
の混合方法に特に制限はなく、例えば前記方法で予め3
種類の親水性樹脂の混合物を作製し、そこに前記方法で
混合作製した黒鉛・膨張黒鉛混合粉を配合し、混合する
方法がある。この場合においても前記したように、攪拌
はねを装着したモータを使用することにより、短時間で
親水性樹脂混合物と黒鉛・膨張黒鉛混合粉とを均一に混
合できるので好ましい。
【0055】前記で得られた混合物は、脱溶媒してセパ
レータ用成形粉となる。脱溶媒の方法に特に制限はない
が、室温〜60℃以内の温度で真空乾燥することは、樹
脂の反応を抑えかつ短時間で脱溶媒することが好まし
い。得られる成形粉は、黒鉛粉と膨張黒鉛粉に親水性樹
脂が含浸又は表面に付着した性状を示す。また成形粉
は、必要に応じて粗粉砕、分級(樹脂によって凝集した
黒鉛粉及び膨張黒鉛粉を分ける)を行い、成形される。
【0056】上記の各親水性樹脂と併用して使用する黒
鉛粉については特に制限はないが、併用する樹脂及び膨
張黒鉛粉との混合性及び得られるセパレータの物性を考
慮すると、球状で平均粒径が5μm〜100μmの範囲
が好ましく、20μm〜80μmの範囲がより好まし
い。例えばKS−75(ロンサ社製…スイス)を使用す
ることが好ましい。形状が不定形で平均粒径が5μm未
満の黒鉛粉を使用した場合、得られるセパレータの吸水
率が低下する傾向があり、一方、100μmを越える黒
鉛粉を使用した場合、得られるセパレータの機械強度が
低下する傾向がある。また、上記の各親水性樹脂及び黒
鉛粉と併用して使用する膨張黒鉛粉についても特に制限
はなく、前記と同様の膨張黒鉛粉を使用することができ
る。
【0057】前記の各々の方法で得られた混合物は、必
要に応じて作業性向上のため予備成形(混合物の体積を
減少させるため、混合樹脂が溶融又は硬化しない温度例
えば室温で成形)し、その後、熱成形することができ
る。熱成形は通常の圧縮成形で行うことができ、例えば
140℃〜200℃、好ましくは160℃〜180℃に
昇温したセパレータ成形用金型に、前記混合物を充填し
(ただし予備成形した場合は予備成形品を挿設し)、圧
力を加えたまま成形することができる。
【0058】また、成形方法としては、所望のセパレー
タ形状の金型を使用する方法が直接セパレータを成形で
きるので好ましいが、予め大きめの成形体を作製し、こ
れを切削して所望の形状の大きさのセパレータにするこ
ともできる。なお熱成形時の加熱加圧保持時間は、使用
する混合樹脂の成形温度での反応時間が目安となり決定
される。さらに、より一層生産性を向上させること目的
で多段プレスを行うことも可能である。
【0059】本発明における燃料電池用セパレータの大
きさ、厚さ、形状等に特に制限はない。図1に、本発明
の燃料電池用セパレータの一例の斜視図を示す。一般
に、燃料電池用セパレータ1には、反応ガスの流路を確
保するため、図1に示されるようなリブが設けられてい
る。2はリブ部、3は溝部である。図1の(a)は両面
にリブが設けられているものであり、(b)は片面にリ
ブが設けられているものである。
【0060】本発明における燃料電池用セパレータは、
固体高分子型、固体酸化物型、溶融炭酸塩型、アルカリ
水溶液型、酸水溶液型等種々の型式の燃料電池用セパレ
ータとして使用可能である。燃料電池は、一般に、電解
質層をはさんで燃料極及び空気極の各電極層が存在し、
その両側から挟むセパレータを単位とするセルを含む。
【0061】電解質としては、アルカリ水溶液型の場合
は水酸化カリウムなどが用いられ、酸水溶液型の場合は
リン酸などが用いられ、固体高分子型の場合はイオン交
換膜などが用いられ、溶融炭酸塩型の場合は炭酸リチウ
ムなどが用いられ、固体酸化物型の場合は安定化ジルコ
ニアなどが用いられる。電極の基材としては、カーボン
繊維などのようなカーボン材などが挙げられ、必要に応
じて、白金、パラジウム、銀、ニッケル等の触媒層を表
面に設けたものが用いられる。燃料ガスである水素、炭
化水素等は、天然ガス、石油、石炭、メタノール等を反
応させて改質ガスを取り出し、これを用いることにより
供給される。本発明のセパレータは中でも、固体高分子
型燃料電池用として、特に好適である。
【0062】図2に固体高分子型燃料電池の一例のセル
の構造を表す斜視図を示す。電池の反応を起こす最小単
位のセル4は、固体高分子電解質膜5、燃料極6、空気
極7の各層から構成される3層膜8と、それを両側から
挟むセパレータ9a、9bにより構成されている。この
ように構成されたセル3が図1に示すように数段積み重
ねられ、集合体としてのセルスタック10が得られる。
【0063】
【実施例】次に実施例を説明する。 実施例1 (1)膨張黒鉛粉の製造 硫酸(濃度99重量%)600gと硝酸(濃度99重量
%)200gを3リットルのガラスビーカに入れた。こ
のものに黒鉛F48C(固定炭素99重量%以上、日本
黒鉛(株)製、商品名)400gを配合し、ガラスはねを
取り付けた撹拌モータ(60rpm)で6分間撹拌し、そ
の後、過酸化水素(濃度35重量%)32gを配合し、
15分間撹拌した。撹拌終了後、減圧濾過で酸化黒鉛と
酸成分を分離し、得られた酸化黒鉛を別容器に移し、5
リットルの水を加え、10分間撹拌し、減圧濾過で洗浄
酸化黒鉛と洗浄水を分離した。
【0064】得られた洗浄酸化黒鉛をホーロー製のバッ
トに移し平らに均し、110℃に昇温した乾燥器で1時
間熱処理して水分を乾燥させた。このものを更に800
℃に昇温した加熱炉に5分間入れ、膨張黒鉛を得た。冷
却後、この膨張黒鉛をロールで圧延して密度が1.0g/
cm3のシートに加工し、得られたシートを粗粉砕機(ホ
ソカワミクロン(株)製、ロートプレックス(商品名))
で粉砕後、微粉砕機(奈良機械製作所(株)製、自由粉砕
機M−3(商品名))で粉砕し、平均粒径が150μm
及び密度が1.0g/cm3の膨張黒鉛粉を得た。
【0065】(2)開環重合するフェノール樹脂(ジヒ
ドロベンゾオキサジン環を含む樹脂)の製造 フェノール1.9kg、ホルマリン(37重量%水溶液)
1.0kg及びしゅう酸4gを5リットルのフラスコに仕
込み、環流温度で6時間反応させた。引き続き、内部を
6666.1Pa(50mmHg)以下に減圧して未反応のフ
ェノール及び水を除去し、フェノールノボラック樹脂を
合成した。得られた樹脂は、軟化点84℃(環球法)、
3核体〜多核体/2核体比92/18(ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー法によるピーク面積比)であ
った。
【0066】次に合成したフェノールノボラック樹脂
1.7kg(ヒドロキシル基16モルに相当)をアニリン
0.93kg(10モルに相当)と混合し、80℃で5時
間撹拌し、均一な混合溶液を調製した。次いで5リット
ルフラスコ中に、ホルマリン1.62kgを仕込み90℃
に加熱し、さらに前記のノボラック/アニリン混合溶液
を30分かけて少しずつ添加した。添加終了後、30分
間、環流温度に保ち、しかる後に100℃で2時間66
66.1Pa(50mmHg)以下に減圧して縮合水を除去
し、反応し得るヒドロキシル基の71モル%がジヒドロ
ベンゾオキサジン化されたジヒドロベンゾオキサジン環
を含む樹脂を得た。すなわち、上記ジヒドロベンゾオキ
サジン環を含む樹脂は、前記一般式(A)と一般式
(B)のモル比を前者/後者で1/2.45で含むもの
である。この後前記の樹脂を粉砕機で微粉化し、反応時
発生するガスの少ない粉末状のフェノール樹脂を得た。
【0067】なお、前記フェノールノボラック樹脂にお
いて反応し得るヒドロキシル基の量は、下記のようにし
て算出したものである。すなわち、前記フェノールノボ
ラック樹脂1.7kg(ヒドロキシル基16モルに相当)
をアニリン1.4(16モルに相当)、ホルマリン2.
59kgと反応させ、反応し得るヒドロキシル基のすべて
にジヒドロベンゾオキサジン環が導入された樹脂を合成
した。過剰のアニリン及びホルマリンは乾燥中にのぞか
れ、収量は3.34kgであった。このことから、前記フ
ェノールノボラック樹脂において、反応し得るヒドロキ
シル基の量は14モル反応し、ジヒドロベンゾオキサジ
ン環化したことを示している。
【0068】(3)成形体(燃料電池用セパレータ)の
製造 実施例1(1)で得た膨張黒鉛粉48gと(2)で得た
粉末状のフェノール樹脂32g(膨張黒鉛粉/フェノー
ル樹脂=60/40(重量比))及び高吸水性樹脂ST
−500MPS(三洋化成工業(株)製、商品名)1.6
g(粉末状のフェノール樹脂に対し5重量%)を、ビニ
ール袋に計り取り空気を入れて袋を膨らませた状態で3
0秒間乾式混合を行った。得られた混合粉は材料同士が
均一に混合されていた。
【0069】前記混合粉を、180℃に昇温した燃料電
池用セパレータ成形金型に均一に充填し、温度180℃
に昇温した76トン圧縮成形機で、ゲージ圧力50kgf/
cm2(4.9MPa)、成形時間10分の条件で成形した。
成形終了後の金型からの成形体の取り出しは容易であ
り、外観が良好で片面に高さ2mmのリブ状突起物を形成
した縦140mm、横180mmの燃料電池用セパレータを
得た。このものを厚さ3mmの鉄板2枚で挟み、200℃
に昇温した乾燥器に入れ30分間熱処理した。
【0070】実施例2 実施例1で用いた高吸水性樹脂ST−500MPSを
3.2g(粉末状のフェノール樹脂に対し10重量%)
使用した以外は、実施例1と同様の工程を経て燃料電池
用セパレータを得た。
【0071】実施例3 実施例1で用いた高吸水性樹脂ST−500MPSを
6.4g(粉末状のフェノール樹脂に対し20重量%)
使用した以外は、実施例1と同様の工程を経て燃料電池
用セパレータを得た。
【0072】比較例1 実施例1で用いた高吸水性樹脂ST−500MPSを使
用しない以外は、実施例1と同様の工程を経て燃料電池
用セパレータを得た。
【0073】実施例4 実施例1(2)で得た粉末状のフェノール樹脂30.4
gとエポキシ樹脂としてエピコート1007(シェル化
学(株)製、商品名)を粉砕して分級した数平均粒径が7
μmの粉末状のエポキシ樹脂を1.6g(粉末状のフェ
ノール樹脂/粉末状のエポキシ樹脂=95/5(重量
比))を、ビニール袋に計り取り空気を入れて袋を膨ら
ませた状態で30秒間乾式混合を行った。前記混合粉に
実施例1(1)で得た膨張黒鉛粉を48g(混合粉/膨
張黒鉛粉=40/60)配合し、さらに30秒間乾式混
合を行った。得られた混合粉は材料同士が均一に混合さ
れていた。以下実施例1と同様の工程を経て燃料電池用
セパレータを得た。
【0074】実施例5 実施例1(2)で得た粉末状のフェノール樹脂を28.
8g及び実施例4で使用した粉末状のエポキシ樹脂を
3.2g(粉末状のフェノール樹脂/粉末状のエポキシ
樹脂=90/10(重量比))配合した以外は、実施例
4と同様の工程を経て燃料電池用セパレータを得た。
【0075】実施例6 実施例1(2)で得た粉末状のフェノール樹脂を25.
6g及び実施例4で使用した粉末状のエポキシ樹脂を
6.4g(粉末状のフェノール樹脂/粉末状のエポキシ
樹脂=80/20(重量比))配合した以外は、実施例
4と同様の工程を経て燃料電池用セパレータを得た。
【0076】実施例7 実施例1(2)で得た粉末状のフェノール樹脂を22.
4g及び実施例4で使用した粉末状のエポキシ樹脂を
9.6g(粉末状のフェノール樹脂/粉末状のエポキシ
樹脂=70/30(重量比))配合した以外は、実施例
4と同様の工程を経て燃料電池用セパレータを得た。
【0077】比較例2 粉末状のエポキシ樹脂を配合せず、実施例1(2)で得
た粉末状のフェノール樹脂を32g使用した以外は、実
施例1と同様の工程を経て燃料電池用セパレータを得
た。
【0078】評価 次に、実施例1〜7及び比較例1、2で得られた燃料電
池用セパレータを5cm×5cmの大きさに切り出して接触
角測定用試片とした。以下これらの接触角測定用試片を
用いて接触角を測定した。その測定結果を表1に示す。
なお接触角は、リブ部面ではうまく計れないため、リブ
部面の反対側の平面で測定した。
【0079】
【表1】
【0080】* 接触角の測定方法 接触角測定用試片のリブ部面の反対側の平面に、スポイ
トで水を垂らし、ゴニオメータ式接触角測定器(エルマ
光学(株)製、G・I(商品名)を用いて接触角を測定し
た。
【0081】実施例8 (1)膨張黒鉛粉の製造 硫酸(濃度99重量%)600gと硝酸(濃度99重量
%)200gを3リットルのガラスビーカに入れた。こ
のものに黒鉛F48C(固定炭素99重量%以上、日本
黒鉛(株)製、商品名)400gを配合し、ガラスはねを
取り付けた撹拌モータ(400rpm)で6分間撹拌し、
その後、過酸化水素(濃度35重量%)32gを配合
し、15分間撹拌した。撹拌終了後、減圧濾過で酸化黒
鉛と酸成分を分離し、得られた酸化黒鉛を別容器に移
し、5リットルの水を加え、10分間撹拌し、減圧濾過
で洗浄酸化黒鉛と洗浄水を分離した。この工程を2回繰
り返した。
【0082】得られた洗浄酸化黒鉛をホーロー製のバッ
トに移し平らに均し、110℃に昇温した乾燥器で1時
間熱処理して水分を乾燥させた。このものを更に850
℃に昇温した加熱炉に5分間入れ、膨張黒鉛を得た。冷
却後、この膨張黒鉛をロールで圧延して密度が1.0g/
cm3のシートに加工し、得られたシートを粗粉砕機(ホ
ソカワミクロン(株)製、ロートプレックス(商品名))
で粉砕後、微粉砕機(奈良機械製作所(株)製、自由粉砕
機M−3(商品名))で粉砕し、平均粒径が150μm
及び密度が1.0g/cm3の膨張黒鉛粉を得た。
【0083】(2)黒鉛・膨張黒鉛混合粉 実施例8(1)で得た膨張黒鉛粉80gと黒鉛KS−7
5(ロンサ社製、商品名)20gをビニール袋に計り取
り、ビニール袋に空気を入れて膨らませ2分間乾式混合
を行い、膨張黒鉛粉80重量%及び黒鉛粉20重量%の
比率で混合された黒鉛・膨張黒鉛混合粉を得た。
【0084】(3)親水性樹脂混合物の調整 親水性フェノール樹脂としてヒタノール7100B(固
形分45%)(日立化成工業(株)製、商品名)15g、
親水性アミン変性フェノール樹脂としてヒタノール71
04(固形分45%)(日立化成工業(株)製、商品名)
15g親水性エポキシ樹脂としてデナコールEX−61
4B(エポキシ当量180.2官能基、ナガセ化成工業
(株)製、商品名)15g及びエタノール(和光純薬工業
(株)製)26.5gを、300ミリリットル容量のポリ
カップに計り取り、攪拌はねを装着した攪拌モータ(2
00rpm)で1分間攪拌し均一に混合して親水性樹脂混
合物を得た。
【0085】(4)成形粉の調整 実施例8(3)で調整した親水性樹脂混合物14.3g
を1リットル容量のポリカップに計り取り、次いで実施
例8(2)で調整した黒鉛・膨張黒鉛混合粉22.88
gを前記ポリカップに秤量(親水性樹脂混合物(固形
分)/黒鉛・膨張黒鉛混合粉=20/80(重量比))
した。この後、前記秤量物を攪拌はねを装着した攪拌モ
ータ(80rpm)でゆっくりと3分間攪拌し、親水性樹
脂混合物と黒鉛・膨張黒鉛混合粉が均一に分散した混合
物を得た。得られた混合物を金属バットに移し、薬さじ
で平らに均し40℃に昇温した減圧乾燥器に入れて30
分間減圧下で乾燥した後、得られた乾燥混合物をビニー
ル袋に移し、手で揉みほぐし成形粉を得た。
【0086】(5)成形体の製造 実施例8(4)で得た成形粉20gを、水溶性離型剤を
塗布した150℃に昇温した燃料電池用セパレータ成形
金型に均一に充填し、温度180℃に昇温した76トン
圧縮成形機で、ゲージ圧力50kgf/cm2(4.9MPa)、
成形時間10分の条件で成形した。成形終了後の金型か
らの成形体の取り出しは容易であり、外観が良好で、片
面に高さ2mmのリブ状突起物を形成した縦140mm、横
180mmの燃料電池用セパレータを得た。このものを厚
さ3mmの鉄板2枚で挟み、200℃に昇温した乾燥器に
入れ30分間熱処理した。
【0087】実施例9 膨張黒鉛粉を60g及び黒鉛粉を40g使用した以外
は、実施例8と同様の材料及び工程を経て燃料電池用セ
パレータを得た。
【0088】比較例3 膨張黒鉛粉を使用しない以外は、実施例8と同様の材料
及び工程を経て燃料電池用セパレータを作製しようと数
回試みたが脱型(成形体の取り出し)時、成形体にクラ
ック生じ崩れてしまった。
【0089】評価 次に、実施例8及び9で得られた燃料電池用セパレータ
を5cm×5cmの大きさに切り出して接触角測定用試片と
した。以下これらの接触角測定用試片を用いて接触角の
測定と吸水後の変形について評価した。その結果を表2
に示す。但し、比較例3については、成形体にクラック
生じ崩れてしまったため上記の評価は行わなかった。な
お接触角は、リブ部面ではうまく計れないため、リブ部
面の反対側の平面で測定した。
【0090】
【表2】
【0091】
【発明の効果】請求項1〜13記載の燃料電池用セパレ
ータは、電気抵抗、優れたガスの不浸透性、液膨潤性、
機械強度、導電性等のセパレータ特性において問題がな
く、成形性が良好で、水との接触角が小さいためリブ間
と生成水との親水性(濡れ性)に優れ、生成水の排出が
速やかで、かつ安価な燃料電池用セパレータである。請
求項14〜25記載の燃料電池用セパレータの製造法に
よれば、電気抵抗、優れたガスの不浸透性、液膨潤性、
機械強度、導電性等のセパレータ特性において問題がな
く、成形性が良好で、水との接触角が小さいためリブ間
と生成水との親水性(濡れ性)に優れ、燃料電池用セパ
レータを安価に製造することができる。請求項26及び
27記載の燃料電池は、セパレータの電気抵抗、優れた
ガスの不浸透性、液膨潤性、機械強度、導電性等の特性
において問題がなく、成形性が良好で、水との接触角が
小さいためリブ間と生成水との親水性(濡れ性)に優
れ、かつ安価なセパレータを有し、高性能なものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池用セパレータの一例を示す斜
視図であり、(a)は両面にリブが存在するもの、
(b)は片面にリブが存在するものである。
【図2】本発明の燃料電池の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 セパレータ 2 リブ部 3 溝部 4 セル 5 固体高分子電解質膜 6 燃料極 7 空気極 8 3層膜 9a、9b セパレータ 10 セルスタック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関 智憲 茨城県日立市鮎川町三丁目3番1号 日立 化成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 藤田 淳 茨城県日立市鮎川町三丁目3番1号 日立 化成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 佐東 国昭 茨城県鹿島郡波崎町大字砂山五番壱 日立 化成工業株式会社鹿島工場内 (72)発明者 八矢 利幸 茨城県鹿島郡波崎町大字砂山五番壱 日立 化成工業株式会社鹿島工場内 Fターム(参考) 5H026 AA06 CC03 EE06 EE18

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面の水との接触角が40度以下である
    成形体からなる燃料電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 成形体が、膨張黒鉛粉、成形用樹脂及び
    高吸水性樹脂を含む成形体からなる請求項1記載の燃料
    電池用セパレータ。
  3. 【請求項3】 成形用樹脂が、開環重合により硬化反応
    するフェノール樹脂である請求項2記載の燃料電池用セ
    パレータ。
  4. 【請求項4】 高吸水性樹脂が、3次元架橋された粉末
    である請求項2又は3記載の燃料電池用セパレータ。
  5. 【請求項5】 成形体が、膨張黒鉛粉、フェノール樹脂
    及びエポキシ樹脂を含む成形体からなる請求項1記載の
    燃料電池用セパレータ。
  6. 【請求項6】 フェノール樹脂が、開環重合により硬化
    反応するフェノール樹脂である請求項5記載の燃料電池
    用セパレータ。
  7. 【請求項7】 エポキシ樹脂が、粉末状である請求項5
    又は6記載の燃料電池用セパレータ。
  8. 【請求項8】 成形体が、親水性樹脂(A)、親水性樹
    脂(B)、親水性樹脂(C)、黒鉛粉及び膨張黒鉛粉を
    含む成形体からなる請求項1記載の燃料電池用セパレー
    タ。
  9. 【請求項9】 親水性樹脂(A)が、自己硬化系のレゾ
    ール型フェノール樹脂である請求項8記載の燃料電池用
    セパレータ。
  10. 【請求項10】 親水性樹脂(B)が、アミン変性系の
    レゾール型フェノール樹脂である請求項8又は9記載の
    燃料電池用セパレータ。
  11. 【請求項11】 親水性樹脂(C)が、エポキシ基を2
    つ以上有するエポキシ樹脂である請求項8、9又は10
    記載の燃料電池用セパレータ。
  12. 【請求項12】 黒鉛粉が、平均粒径5μm〜100μ
    mの範囲である請求項8、9、10又は11記載の燃料
    電池用セパレータ。
  13. 【請求項13】 膨張黒鉛粉が、平均粒径10μm〜1
    000μmの範囲である請求項8、9、10、11又は
    12記載の燃料電池用セパレータ。
  14. 【請求項14】 膨張黒鉛粉、成形用樹脂及び高吸水性
    樹脂を含む成分を均一に混合した後、成形することを特
    徴とする燃料電池用セパレータの製造法。
  15. 【請求項15】 成形用樹脂が、開環重合により硬化反
    応するフェノール樹脂である請求項14記載の燃料電池
    用セパレータの製造法。
  16. 【請求項16】 高吸水性樹脂が、3次元架橋された粉
    末である請求項14又は15記載の燃料電池用セパレー
    タの製造法。
  17. 【請求項17】 膨張黒鉛粉、フェノール樹脂及びエポ
    キシ樹脂を含む成分を均一に混合した後、成形すること
    を特徴とする燃料電池用セパレータの製造法。
  18. 【請求項18】 フェノール樹脂が、開環重合により硬
    化反応するフェノール樹脂である請求項17記載の燃料
    電池用セパレータの製造法。
  19. 【請求項19】 エポキシ樹脂が、粉末状である請求項
    17又は18記載の燃料電池用セパレータの製造法。
  20. 【請求項20】 親水性樹脂(A)、親水性樹脂
    (B)、親水性樹脂(C)、黒鉛粉及び膨張黒鉛粉を含
    む成分を均一に混合した後、成形することを特徴とする
    燃料電池用セパレータの製造法。
  21. 【請求項21】 親水性樹脂(A)が、自己硬化系のレ
    ゾール型フェノール樹脂である請求項20記載の燃料電
    池用セパレータの製造法。
  22. 【請求項22】 親水性樹脂(B)が、アミン変性系の
    レゾール型フェノール樹脂である請求項20又は21記
    載の燃料電池用セパレータの製造法。
  23. 【請求項23】 親水性樹脂(C)が、エポキシ基を2
    つ以上有するエポキシ樹脂である請求項20、21又は
    22記載の燃料電池用セパレータの製造法。
  24. 【請求項24】 黒鉛粉が、平均粒径5μm〜100μ
    mの範囲である請求項20、21、22又は23記載の
    燃料電池用セパレータの製造法。
  25. 【請求項25】 膨張黒鉛粉が、平均粒径10μm〜1
    000μmの範囲である請求項20、21、22、23
    又は24記載の燃料電池用セパレータの製造法。
  26. 【請求項26】 請求項1〜13記載のセパレータ又は
    請求項14〜25記載の製造法により得られるセパレー
    タを有してなる燃料電池。
  27. 【請求項27】 固体高分子型である請求項26記載の
    燃料電池。
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