JP4918984B2 - 多孔質燃料電池セパレータ用導電性樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

多孔質燃料電池セパレータ用導電性樹脂組成物およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、多孔質燃料電池セパレータ用導電性樹脂組成物およびその製造方法に関する。
燃料電池は、水素等の燃料と大気中の酸素とを電池に供給し、これらを電気化学的に反応させて水を作り出すことで直接発電させるものである。この燃料電池は、高エネルギー変換可能で、環境適応性に優れていることから、小規模地域発電、家庭用発電、キャンプ場等での簡易電源、自動車、小型船舶等の移動用電源、人工衛星、宇宙開発用電源等の各種用途向けに開発が進められている。
このような燃料電池、特に固体高分子型燃料電池は、板状体の両側面に複数個の水素、酸素などの通路を形成するための凸部を備えた2枚のセパレータと、これらセパレータ間に固体高分子電解質膜と、ガス拡散電極(カーボンペーパー)とを介在させてなる単電池(単位セル)を数十個以上並設して(これをスタックという)なる電池本体(モジュール)から構成されている。
この燃料電池セパレータは、各単位セルに導電性を持たせる役割、並びに単位セルに供給される燃料および空気(酸素)の通路を確保するとともに、それらの分離境界壁としての役割を果たすものである。このため、セパレータには、高電気導電性、高ガス不浸透性、(電気)化学的安定性、親水性などの諸性能が要求される。
従来、燃料電池セパレータは、多孔質焼成カーボンを切削加工して溝を形成する方法や、黒鉛粉末、バインダー樹脂およびセルロース繊維をスラリー状にしたものを抄紙後、黒鉛化する方法(特許文献1:米国特許第6,187,466号明細書)などにより製造されている。
また、これらの多孔質セパレータは、強度的に問題があるため、気孔を埋めて緻密質部を形成し、強度を高めたセパレータも用いられている。気孔を埋める手法としては、理論的に必要なバインダー量よりも少量のバインダーを使用し、高圧成形で得られたセパレータの空隙部に含浸剤を含浸させ、緻密質部を形成する方法が知られている(特許文献2:特開平11−195422号公報)。
また、同様にセパレータ内の空隙を低減させる手法として、重量減少率の小さな樹脂を用いること等により、黒鉛の表面を薄く被膜する方法が知られている(特許文献3:特開2003−297382号公報)。
一方、黒鉛と樹脂との混合物をモールド(圧縮成形)してなるセパレータが知られている。このようなモールド成形で製造されるセパレータにおいては、そのガスリークを防ぐため、従来、緻密質とすることが主流であった。
しかし、緻密質セパレータは、ガス流路部におけるフラッディング(形成水による溝の閉塞)を生じ易く、この問題点を解消すべく、モールドセパレータにおいても、内部を多孔質にするという技術が開発された(特許文献4:オーストリア特許第389020号明細書)。
多孔質セパレータでは、多孔部において生成した水を吸収し、しかも、その吸収した生成水が多孔部をキャップする作用を有している。このため、多孔質であってもガスリークを防ぐことができる。
しかし、多孔質セパレータは、多孔質であるため強度に問題があり、スタックとして組み立てる際に、割れたり、ひびが入ったりするといった問題があった。
そこで、燃料電池セパレータのうち、スタック形成時に組み立て圧力のかかる部分を緻密質にし、ガス流路部分を多孔質にするといった技術も開発されている(特許文献5:特開2004−79194号公報)。
ところで、多孔質セパレータに特に要求される性能として、吸水率の向上が挙げられる。すなわち、上述のフラッディングを防止するためには、ある一定量以上の水を吸収することが必要であり、そのために適度な多孔を有する多孔質燃料電池セパレータが求められている。
米国特許第6,187,466号明細書 特開平11−195422号公報 特開2003−297382号公報 オーストリア特許第389020号明細書 特開2004−79194号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、生成水の吸収性に優れる(結果として、ガス浸透性の低い)とともに、不純物の溶出の少ない(発電効率の高い)多孔質燃料電池セパレータを与える多孔質燃料電池セパレータ用導電性樹脂組成物およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、導電性材料および所定の流れ性を有する樹脂を含む導電性樹脂組成物から得られたプレートが、水の吸収性、およびその結果得られるガス低浸透性に優れるとともに、不純物の溶出の少ないものであり、燃料電池セパレータ用プレートとして好適であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1. 導電性材料と、125℃での流れ性が5〜55mmである樹脂と、を含むことを特徴とする多孔質燃料電池セパレータ用導電性樹脂組成物、
2. 前記樹脂が、粉末状のレゾール型フェノール樹脂であることを特徴とする1の多孔質燃料電池セパレータ用導電性樹脂組成物、
3. 前記レゾール型フェノール樹脂が、固形アンモニアレゾール型フェノール樹脂であることを特徴とする2の多孔質燃料電池セパレータ用導電性樹脂組成物、
4. 前記導電性材料が、粒径の異なる2種以上の黒鉛を含むことを特徴とする1〜3のいずれかの多孔質燃料電池セパレータ用導電性樹脂組成物、
5. 導電性材料と、125℃での流れ性が5〜55mmである樹脂と、を混合することを特徴とする多孔質燃料電池セパレータ用導電性樹脂組成物の製造方法
を提供する。
本発明の多孔質燃料電池セパレータ用導電性樹脂組成物は、導電性材料と、所定範囲の流れ性を有する樹脂とを含むものであり、これを用いることで、生成水の吸収性が高く(その結果、ガスの浸透性が低く)、かつ不純物の溶出の少ない燃料電池セパレータを得ることができ、フラッディングを防止し、燃料電池の発電性能を向上させることが可能となる。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
本発明に係る多孔質燃料電池セパレータ用導電性樹脂組成物は、導電性材料と、125℃での流れ性が5〜100mmである樹脂とを含むことを特徴とする。
本発明における樹脂は、125℃での流れ性が5〜100mmのものである。ここで、「流れ性」とは、樹脂の硬化速度を表す指標となる値であり、JIS K6910に準拠し、125℃の条件下で測定した値をいう。
本発明において、樹脂の流れ性を5〜100mm、好ましくは10〜90mm、より好ましくは20〜80mm、より一層好ましくは25〜60mmの範囲とすることにより、成形性が良く、かつ、吸水性の高いセパレータを得ることができるうえに、得られるセパレータからの不純物の溶出を効果的に抑えることができる。この理由は定かではないが、適度な流れ性を有する樹脂を使用することにより、導電性材料同士が、面ではなく点で接着される結果、得られるプレート内が適度な多孔質となるためであると考えられる。
これに対し、樹脂の流れ性が100mmを超えると、導電性材料同士が、点ではなく面で接着されることになるためか、適度な多孔質を有するプレートを得ることが困難となる結果、上述の特性を有するセパレータが得られなくなる。なお、樹脂の流れ性が5mm未満では成形性が悪化する可能性が高い。
また、JIS K6910に準拠して測定した場合の樹脂のゲル化時間は、50〜400秒が好ましく、より好ましくは60〜350秒、より一層好ましくは75〜300秒である。樹脂のゲル化時間を上記範囲とすることで、加圧条件下で適度な溶融性を示し、好適な気孔構造を形成し易くなる。これに対し、50秒未満であると、加圧条件下でも樹脂が溶融せず、成型が困難になる虞があり、400秒を超えると、加圧条件下で樹脂が導電性粉末を覆ってしまうため、気孔構造を形成することが困難になる虞がある。
使用可能な樹脂としては、上記範囲の流れ性を有するものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、カルボジイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、ジアリルフタレート樹脂等が挙げられる。中でも、多孔質セパレータに求められる親水性を向上させるという観点から、樹脂そのものの親水性が良好であるフェノール樹脂が好ましく、特に、レゾール型フェノール樹脂を用いることが好ましい。レゾール型フェノール樹脂を用いることにより、当該樹脂の硬化に要する有機物(ヘキサメチレンテトラミンなど)の使用を抑えることができる結果、得られたセパレータ表層からの当該有機物の流出を、より一層減らすことができ、セパレータの発電能力のロスを減少させることができる。
また、樹脂の形態としては、粉末のものを用いることが好ましい。これにより、導電性粉末と樹脂とを混合(コンパウンド化)する際に、導電性粉末の周囲が樹脂で覆われる現象を防止できる。
さらに、レゾール型フェノール樹脂としては、アンモニア,1級アミン,2級アミンなどのアミン化合物を硬化触媒として得られる固形アンモニアレゾール型フェノール樹脂が好適である。この樹脂は、その製造時に用いる硬化触媒に金属分が含まれないため、金属分が残留することがなく、得られたセパレータ表層からの金属分溶出をより一層低減できる。
なお、上記の樹脂を2種以上混合したものを用いることも可能である。この場合、その樹脂混合物における125℃の流れ性が、上記範囲内であることが必要である。
上記導電性材料としては、特に限定はなく、従来公知の導電性材料から適宜選択して用いればよく、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛等を用いることができる。なお、2種以上の導電性材料を混合して用いることもできる。導電性材料の平均粒径としては、特に限定はないが、10〜100μm、好ましくは25〜60μmである。
中でも、人造黒鉛または球状化天然黒鉛を使用することが好ましい。これらの黒鉛は、比較的球に近い形状をしているので、得られるセパレータに適度な気孔を形成し易い。
本発明においては、特に、人造黒鉛が最適である。この人造黒鉛は、高純度である(不純物の含有量が低い)ため、カーボンが表面に露出して不純物が溶出し易い多孔質セパレータには好都合である。
また、粒径の異なる2種以上の導電性材料を用いることもできる。このように異種粒径の導電性材料を併用することで、得られるセパレータにおける生成水の浸透性や吸収力が増大する。特に、吸水力を向上させるということを考慮すると、平均粒径30〜100μmの黒鉛と、平均粒径5〜30μmの黒鉛とを併用することが好適である。なお、上記と同様の理由から、この場合にも人造黒鉛を用いることが好ましい。
本発明の導電性樹脂組成物における導電性粉末と樹脂との配合割合は、特に限定されるものではないが、組成物全体を100質量部として、導電性材料50〜95質量部、特に70〜95質量部、樹脂10〜30質量部、特に10〜20質量部で配合すればよい。また、導電性粉末を2種使用する場合、その混合割合は任意であるが、組成物全体を100質量部として、平均粒径の大きい導電性粉末を40〜80質量部、特に50〜75質量部、平均粒径の小さい導電性粉末を5〜25質量部、特に10〜20質量部とすることが好ましい。
なお、本発明の導電性樹脂組成物には、上記各必須成分のほかに、必要に応じて有機繊維、内部離型剤、炭素繊維,カーボンブラック,カーボンナノチューブ,フラーレンなどの炭素材料等を、組成物全体に対して、0.1〜20質量部、好ましくは1〜10質量部添加することもできる。
本発明の導電性樹脂組成物を成形するにあたっては、上記各成分を配合したものを、コンパウンド化した原料を用いることが好ましい。この場合、コンパウンド化の方法には特に限定はなく、公知の方法により、攪拌、造粒、乾燥したものを用いることができる。
また、コンパウンド化したものは、二次凝集しないように篩い分けし、粒度を揃えて用いることが好ましい。この場合、その粒度としては、使用する導電性粉末の粒径にもよるが、平均粒径60μm以上が好ましく、粒度分布としては、10μm〜2.0mm、好ましくは30μm〜1.5mm、特に50μm〜1.0mmとすることが好適である。
本発明の導電性樹脂組成物(およびコンパウンド化した原料)を成形する方法としては、多孔質セパレータが作製できる成形法であれば特に限定はなく、圧縮成形、射出成形、押出成形、シート成形等を採用することができるが、均一な気孔形成が可能であることから、圧縮成形を採用することが好ましい。
圧縮成形を行う際の圧力は、特に限定はなく、必要とする多孔質セパレータに応じて適宜設定すればよいが、通常0.1〜20MPa(面圧、以下同様)であり、好ましくは1.0〜15MPa、より好ましくは2.0〜10MPaである。
ここで、成形圧力が0.1MPa未満であると、多孔質成形体の形状を維持できるほどの強度が得られない虞があり、一方、20MPaを超えると、成形機および金型の歪みが発生し、最終的に得られる燃料電池セパレータの面および寸法精度が低下する虞があるだけでなく、気孔が埋まってしまい、多孔質セパレータにおける気孔の制御が困難になる虞がある。
上記多孔質セパレータの気孔率は、1〜50%が好ましく、10〜30%がより好ましい。気孔率が1%未満であると、発電時に生じた水の吸収力が低下する結果、ガス流路となる溝部を水が閉塞する虞があり、一方、気孔率が50%を超えると、形状を精密に形成することができない上、強度が低下する虞がある。
以上説明したように、本発明の導電性樹脂組成物は、導電性材料と、所定範囲の流れ性を有する樹脂とを含むものであるから、これを用いて得られるプレートの多孔性を適度に調節することができる。この多孔質プレートを用いることで、フラッディングの防止性能に優れた多孔質燃料電池セパレータを得ることができる。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明において平均粒径、流れ性、ゲル化時間は、下記手法により測定した。
[1]平均粒径
粒度測定装置(Microtrak社製)により測定した。
[2]流れ性
試料樹脂1.0gを押し固めてタブレットを作り、125℃に設定した恒温槽中に設置されたガラス板の所定位置に置いた。1分後、このガラス板を30゜傾け、そのまま静置した。20分後にガラス板を取り出し、ガラス板上で樹脂が流れた距離を測定した(JIS K6910に準拠)。
[3]ゲル化時間
試料樹脂0.5gを150℃に設定した加熱板上の所定位置に置いた。予熱したヘラで試料を軽く加熱板側へ押し当て、試料が全部融けたところを0秒とし、毎秒1回、ヘラを用いて回転直径30mm程度の円状に試料を練り混ぜた。加熱板とヘラとの間で試料が糸をひかなくなった時点をゲル化時間とした(JIS K6910に準拠)。
[実施例1]
平均粒径35μmの人造黒鉛粉末75質量部、平均粒径20μmの人造黒鉛粉末15質量部、およびレゾール型フェノール樹脂(ビスフェノールA型、粉末状、流れ性29mm、ゲル化時間268秒)10質量部を混合、攪拌してなる導電性樹脂組成物を、さらに造粒、乾燥、篩い分けしてなる粒度分布0.1mm〜1.0mmの原料組成物を、溝部が形成された金型に投入後、面圧10MPa、180℃で5分間圧縮成形し、凹凸状の溝部を有する多孔質燃料電池セパレータを成形した。
[実施例2]
平均粒径35μmの人造黒鉛粉末75質量部、平均粒径20μmの人造黒鉛粉末15質量部、および固形アンモニアレゾール型フェノール樹脂(アミン系触媒、粉末状、流れ性55mm、ゲル化時間84秒)10質量部を混合、攪拌してなる導電性樹脂組成物を、さらに造粒、乾燥、篩い分けしてなる粒度分布0.1mm〜1.0mmの原料組成物を、溝部が形成された金型に投入後、面圧10MPa、180℃で5分間圧縮成形し、凹凸状の溝部を有する多孔質燃料電池セパレータを成形した。
[実施例3]
平均粒径50μmの人造黒鉛粉末75質量部、平均粒径20μmの人造黒鉛粉末15質量部、および固形アンモニアレゾール型フェノール樹脂(アミン系触媒、粉末状、流れ性46mm、ゲル化時間102秒)10質量部を混合、攪拌してなる導電性樹脂組成物を、さらに造粒、乾燥、篩い分けしてなる粒度分布0.1mm〜1.0mmの原料組成物を、溝部が形成された金型に投入後、面圧10MPa、180℃で5分間圧縮成形し、凹凸状の溝部を有する多孔質燃料電池セパレータを成形した。
[実施例4]
平均粒径35μmの人造黒鉛粉末90質量部、および固形アンモニアレゾール型フェノール樹脂(アミン系触媒、粉末状、流れ性55mm、ゲル化時間84秒)10質量部を混合、攪拌してなる導電性樹脂組成物を、さらに造粒、乾燥、篩い分けしてなる粒度分布0.1mm〜1.0mmの原料組成物を、溝部が形成された金型に投入後、面圧10MPa、180℃で5分間圧縮成形し、凹凸状の溝部を有する多孔質燃料電池セパレータを成形した。
[実施例5]
平均粒径60μmの人造黒鉛粉末45質量部、平均粒径50μmの人造黒鉛粉末45質量部、および固形アンモニアレゾール型フェノール樹脂(アミン系触媒、粉末状、流れ性55mm、ゲル化時間84秒)10質量部を混合、攪拌してなる導電性樹脂組成物を、さらに造粒、乾燥、篩い分けしてなる粒度分布0.1mm〜1.0mmの原料組成物を、溝部が形成された金型に投入後、面圧10MPa、180℃で5分間圧縮成形し、凹凸状の溝部を有する多孔質燃料電池セパレータを成形した。
[実施例6]
平均粒径30μmの天然黒鉛粉末90質量部、およびレゾール型フェノール樹脂(アミン系触媒、粉末状、流れ性55mm、ゲル化時間84秒)10質量部を混合、攪拌してなる導電性樹脂組成物を、さらに造粒、乾燥、篩い分けしてなる粒度分布0.1mm〜1.0mmの原料組成物を、溝部が形成された金型に投入後、面圧10MPa、180℃で5分間圧縮成形し、凹凸状の溝部を有する多孔質燃料電池セパレータを成形した。
[比較例1]
平均粒径60μmの人造黒鉛粉末45質量部、平均粒径50μmの人造黒鉛粉末45質量部、およびレゾール型フェノール樹脂(アミン系触媒、液状、流れ性は測定できず、ゲル化時間450秒)10質量部を混合、攪拌してなる導電性樹脂組成物を、さらに造粒、乾燥、篩い分けしてなる粒度分布0.1mm〜1.0mmの原料組成物を、溝部が形成された金型に投入後、面圧10MPa、170℃で5分間圧縮成形し、凹凸状の溝部を有する多孔質燃料電池セパレータを成形した。
[比較例2]
平均粒径60μmの人造黒鉛粉末80質量部、およびレゾール型フェノール樹脂(アミン系触媒、液状、流れ性は測定できず、ゲル化時間450秒)15質量部を混合、攪拌してなる導電性樹脂組成物を、さらに造粒、乾燥、篩い分けしてなる粒度分布0.1mm〜1.0mmの原料組成物を、溝部が形成された金型に投入後、面圧10MPa、170℃で5分間圧縮成形し、凹凸状の溝部を有する多孔質燃料電池セパレータを成形した。
[比較例3]
平均粒径35μmの人造黒鉛粉末90質量部、およびレゾール型フェノール樹脂(アミン系触媒、粉末状、流れ性3mm、ゲル化時間75秒)10質量部を混合、攪拌してなる導電性樹脂組成物を、さらに造粒、乾燥、篩い分けしてなる粒度分布0.1mm〜1.0mmの原料組成物を、溝部が形成された金型に投入後、面圧10MPa、180℃で5分間圧縮成形し、凹凸状の溝部を有する多孔質燃料電池セパレータを成形した。
[比較例4]
平均粒径35μmの人造黒鉛粉末90質量部、およびレゾール型フェノール樹脂(アミン系触媒、粉末状、流れ性130mm、ゲル化時間250秒)10質量部を混合、攪拌し、さらに造粒、乾燥、篩い分けしてなる粒度分布0.1mm〜1.0mmの原料組成物を、溝部が形成された金型に投入後、面圧10MPa、180℃で5分間圧縮成形し、凹凸状の溝部を有する多孔質燃料電池セパレータを成形した。
上記各実施例および比較例で得られた燃料電池セパレータについて、曲げ強度、固有抵抗、吸水時間、浸漬液の導電率、および成型性を測定・評価した。その結果を表1に示す。
Figure 0004918984
表1における各特性は、以下の方法により測定した。
[1]強度
ASTM D790に準拠して、測定した。
[2]固有抵抗
JIS C2525に準拠して、測定した。
[3]吸水時間
相対湿度80%に設定した恒温槽中で、セパレータ表面に0.0025gのイオン交換水を垂らし、セパレータ表面に水が吸い込まれるまでの時間を測定した。
[4]浸漬液の導電率
熱水浸漬試験を実施した。具体的には、90℃の水400gに、得られたセパレータ15gを100時間浸漬し、その浸漬液の電気伝導度を測定した。
電気伝導度は、ポータブル電気伝導度計(CM−21P、東亜ディーケーケー(株)製)を用いて測定した値を25℃換算した。
[5]成型性
セパレータの成型状態を、目視により確認した。形状が金型どおり再現されているものを「良好」、そうでないものを「不良」として評価した。
[6]気孔率
水銀圧入法により測定した。
表1に示されるように、特定の流れ性を有する樹脂を用いた本発明の導電性樹脂組成物から得られた各実施例の燃料電池セパレータは、比較例のセパレータよりも、多孔質セパレータに求められる主要な機能である吸水性に優れているうえに、不純物の溶出が少なく、熱水浸漬液の導電率が極めて低くなっていることがわかる。さらに、強度、固有抵抗等の特性についても、比較例のそれらよりも良好であり、実用上問題のない値であることがわかる。

Claims (5)

  1. 導電性材料と、125℃での流れ性が5〜55mmである樹脂と、を含むことを特徴とする多孔質燃料電池セパレータ用導電性樹脂組成物。
  2. 前記樹脂が、粉末状のレゾール型フェノール樹脂であることを特徴とする請求項1記載の多孔質燃料電池セパレータ用導電性樹脂組成物。
  3. 前記レゾール型フェノール樹脂が、固形アンモニアレゾール型フェノール樹脂であることを特徴とする請求項2記載の多孔質燃料電池セパレータ用導電性樹脂組成物。
  4. 前記導電性材料が、粒径の異なる2種以上の黒鉛を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の多孔質燃料電池セパレータ用導電性樹脂組成物。
  5. 導電性材料と、125℃での流れ性が5〜55mmである樹脂と、を混合することを特徴とする多孔質燃料電池セパレータ用導電性樹脂組成物の製造方法。
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