JP5678602B2 - 画像処理装置及び画像形成システム - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも黒の色材(可視波長域の光を一様に吸収する色材)を含む複数の色材を用いて記録媒体上にカラー画像を形成する画像形成装置を対象として、入力画像データに擬似中間調処理を施し各色材の出力レベルに応じた出力画像データを生成する画像処理装置、及び画像処理装置と画像形成装置を有する画像形成システムに関する。
電子写真方式のカラー複写機、カラーレーザービームプリンタ、これら複数の機能を備えた複合機、インクジェット方式のカラープリンタなどの画像形成装置では、異なる分光特性を持つ複数の色材を記録媒体上で重ね合わせることで色再現を行っている。一般的な画像形成装置で用いられている色材の組み合わせはブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色である。記録媒体として白色用紙にカラーレーザービームプリンタを用いて形成した各色の単色画像の分光反射率を、分光光度計で測定した例を図8に示す。図8からK色材は可視波長域の光を一様に吸収する特性を持っているのに対して、C、M、Y色材は特定の波長域の光を吸収する特性を持っていることが分かる。画像形成装置では、このような分光特性の異なる複数の色材の組み合わせや色材量を変えて記録媒体上で重ね合わせることで様々な色を持つ画像の再現を可能としている。このとき再現できる色の範囲を色再現範囲(色域)などと呼ぶ。入力画像データをより正確に再現するために、再現できる色再現範囲を拡大することが画像形成装置を更に発展させていく上で重要な課題となっている。
一方で色再現を行うにあたり、一般的な画像形成装置では色材量に関する制約が存在する。例えば電子写真方式の画像形成装置では、画像形成に使用する色材量が多すぎると色材が記録媒体に完全に定着されない、ドット密度の高い部分で色材が抜けてしまうなどの画像不良が発生する。インクジェット方式の画像形成装置の場合でも同様に、使用するインク量が多すぎるとインクが滲んでしまうなどの不具合が生じる。そこでこのような色材量過多による画像不良を防ぐために、画像処理の段階で色材量の総量を規制する技術が提案されている。
例えば特許文献1、2では、色材過多による転写不良や定着不良を防ぐ目的で、画像形成装置の状態に応じて画像データの信号レベルを低減する画像処理装置が開示されている。具体的にはC、M、Y、Kの各信号の総和と予め設定した制限値とを比較し、総和が制限値を超えている場合には、C、M、Y信号またはC、M、Y、K信号を同率で低減させる構成となっている。
これらの技術では画像形成装置の状態に応じて設定した制限値を超えないように信号レベルを減少させることで、画像形成に使用する色材量を低減させ、上述したような色材量過多による画像不良を防ぐことができる。しかしながら使用できる色材量に制限をかけるため、色材総量値を越える色材量を必要とする色(特に明度の低い色)が再現できなくなるという問題がある。
この問題について、例としてグリーン(G)100%(C100%、Y100%)に対して、Kを10%ずつ加えていった3次色画像(G0〜G10)を、総量規制(220%に設定)がある場合とない場合とでそれぞれカラーレーザービームプリンタで、白色用紙上に形成する場合を説明する。総量規制処理前のC、M、Y、K各色の信号値をVc,Vm、Vy、Vk(0〜100%に規格化)、総量規制処理後の各色の信号値をVc’,Vm’、Vy’、Vk’と表し、色材総量値が220%を超える場合には次の総量規制処理を行った。
t=(220−Vk)/(Vc+Vm+Vy)
Vc’=t×Vc
Vm’=t×Vm
Vy’=t×Vy
Vk’=Vk
すなわちKの信号値は変化せず、C、M、Yの信号値を一定割合で低減させることで、色材総量値が220%以下になるようにする。総量規制がある場合とない場合のG0〜G10の各色の信号値は図9のようになる。図9に示すように、G3〜G10で総量規制がかかり、CとYの信号値が減少する。
このとき出力画像の明度L*と彩度C*を分光測色計で計測した結果を図10に示す。両者の値を比較すると、総量規制のかからないG0〜G2ではほぼ同等であるが、総量規制が係るG3〜G10にかけては総量規制ありの場合のラインの方が内側(明度L*が高く彩度C*が小さい側)になっており、総量規制が係ることで色再現範囲が大きく減少していることが分かる。
このように総量規制処理によって色再現範囲が大きく減少してしまうのは、総量規制処理により色再現に寄与している色材が低減してしまうためである。総量規制が係ると、図9に示したようにC、M、Yの信号値が減少し、擬似中間調処理後のC、M、Y色材の面積率が減少する。そうすると各色材による光の吸収量が減少してしまい、その結果、総量規制がない場合のようなダーク側の色再現範囲が再現できなくなる。
また特許文献3では、グレー色の100%下色除去と両立し、低濃度部での彩度低下がなく、総トナー量制限と両立してかつ最大限の色再現域を得ることを目的として、K信号生成後にC、M、Y信号を調整する構成が開示されている。しかしこの技術についても、C、M、Y信号の調整範囲は予め設定された総トナー量制限を越えない範囲で行うため、やはり特許文献1、2同様に総量規制の係る明度の低いダーク側で色再現範囲が減少してしまう。
つまりこれら従来の擬似中間調処理前の段階で色材総量値を規制する画像処理技術では、色材量過多による画像不良は防ぐことができるものの、再現できる色再現範囲が特にダーク側の色で大きく減少してしまうという問題があった。
本願発明は上記の問題を鑑みてなされたものであり、色材量過多による画像不良を発生することなく、かつ従来技術と比較して再現できる色再現範囲を拡大できる画像処理装置及び画像形成システムを提供する。
上記課題を解決するために本願発明に係る画像処理装置及び画像形成システムは、具体的には下記(1)〜(6)に記載の技術的特徴を有する。
(1):本発明に係る画像処理装置は、少なくとも黒の色材(可視波長域の光を一様に吸収する色材)を含む複数の色材を用いて記録媒体上に画像形成を行う画像形成装置を対象として、入力画像データに擬似中間調処理を施し各色材の出力レベルに応じた出力画像データを生成する画像処理装置であって、擬似中間調処理前の画像データに基づき擬似中間調処理後に黒と重なる色材量の予測値を算出する手段と、この予測値に基づき第1の色材総量値を決定する手段と、擬似中間調処理前の画像データの色材総量値が第1の色材総量値を超えないように各色の信号値を低減させる第1の総量規制手段と、擬似中間調処理後の画像データについて、色材総量値が対象とする画像形成装置の画像形成の能力に基づき予め設定された第2の色材総量値を超えないように、黒と重なる画素の信号値を低減させる第2の総量規制手段とを備えることを特徴とする。
(2):第1の色材総量値をT1、予測値をΔT2pre、第2の色材総量値をT2としたとき、第1の色材総量値T1は、T1=T2+ΔT2preで求まる値であることを特徴としている。
(3):擬似中間調処理は、黒と黒以外の色で少なくともスクリーン角度が異なるディザマトリクスを用いて対象とする画像データに擬似中間調処理を施し、かつ予測値ΔT2preは、第1の総量規制処理後の黒の信号値をVk’、黒以外の色の信号値をVi’(iは各色の色を表す添字)としたとき(信号値は0〜1に規格化)、ΔT2pre=Σ(Vk’×Vi’)で算出される値であることを特徴としている。
(4):擬似中間調処理は、各色について同一のディザマトリクスを用いて対象とする画像データに擬似中間調処理を施し、かつ予測値ΔT2preは、第1の総量規制処理後の黒の信号値をVk’、黒以外の色の信号値をVi’(iは各色の色を表す添字)としたとき(信号値は0〜1に規格化)、ΔT2pre=Σmin(Vk’、Vi’)で算出される値であることを特徴としている。
(5):擬似中間調処理後の画像データの色材総量値は、任意の領域内における各色の信号値の平均を合計した値で表されることを特徴としている。
(6):本発明に係る画像形成システムは、上記(1)から(5)のいずれか1つに記載の画像処理装置と、少なくとも黒の色材を含む複数の色材を用いて記録媒体上に画像形成を行う画像形成装置を備えたる画像形成システムであって、画像形成装置は画像処理装置で生成された出力画像データに基づき各画素の色材量を制御し画像形成を行うことを特徴としている。
本発明に係る画像処理装置によれば、疑似中間調処理前に行う第1の総量規制手段に加えて、疑似中間調処理後に黒と重なる画素の信号値を低減させる第2の総量規制手段を備えているため、第2の総量規制後に色材量過多による画像不良が生じないように設定した色材総量値以下となれば良く、第1の色材総量値は第2の総量規制手段で低減できる色材量に応じて従来よりも大きな値に設定することができる。さらに第2の総量規制手段は、色再現への寄与が小さい黒と重なる色材のみを選択的に減少させるため、第1の総量規制手段と比較して色材量低減による色再現範囲の減少が小さくなるというメリットがある。よって、色材量の低減を色再現範囲への影響が小さい第2の総量規制手段で優先的に実施し、色再現範囲への影響が大きい第1の総量規制手段での色材低減量を減らすことで、色再現範囲の減少を抑えることができ、総量規制を満たしながら従来技術と比較して再現できる色再現範囲を拡大することが可能となる。
本発明に係る画像形成システムによれば、上記効果を得られる構成の画像処理装置と、少なくとも黒の色材を含む複数の色材を用いて記録媒体上に画像形成を行う画像形成装置を有し、画像形成装置は画像処理装置で生成された出力画像データに基づき各画素の色材量を制御し画像形成を行うので、色材量過多による画像不良が発生することなく、かつ擬似中間調処理前のみで総量規制を行っていた従来の画像形成システムと比較して広い色再現範囲を持つ画像を再現することができる。
第1から3の実施形態に係る画像処理装置の概略構成を表す図である。 第1から3の実施形態に係る画像処理部の構成と処理の流れを表すブロック図である。 第1から3の実施形態に係る第1の総量規制手段における第1の総量規制処理の流れを示すフローチャートである。 第1から3の実施形態に係る第2の総量規制手段における第2の総量規制処理の流れを示すフローチャートである。 本発明に係る画像形成システムの一形態を示す概略構成図である。 K色材の画像と、KとC色材を重ねた画像の分光反射率を表す図である。 擬似中間調処理後の画像データでの色の重なりを表す模式図である。 C、M、Y、K各色材の画像を画像形成装置の一形態であるカラーレーザービームプリンタで白色用紙上に形成したときの分光反射率を表す図である。 総量規制がある場合とない場合のG0〜G10の各色の信号値を表す図である。 総量規制がある場合とない場合の明度L*と彩度C*を分光測色計で計測した結果を表す図である。
以下、本願発明の実施の形態について図面を説明する。尚、以下に述べる実施の形態は、本願発明の好適な実施の形態であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本願発明の範囲は以下の説明において本願発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
(第1の実施形態)
本実施形態に係る画像処理装置は、少なくとも黒の色材(可視波長域の光を一様に吸収する色材)を含む複数の色材を用いて記録媒体上に画像形成を行う画像形成装置を対象として、入力画像データに擬似中間調処理を施し各色材の出力レベルに応じた出力画像データを生成する。さらに擬似中間調処理前に色材総量を規制する第1の総量規制手段と、擬似中間調処理後に色材総量を規制する第2の総量規制手段とを備え、第2の総量規制手段で低減できる色材量に応じて第1の色材総量値を設定することで、色材量過多による画像不良が発生することなく、かつ擬似中間調処理前のみで総量規制を行っていた従来の画像処理装置と比較して、広い色再現範囲を再現できる出力画像データを生成することを特徴とする。また擬似中間調処理は、黒(ブラック)と黒以外の色で異なるスクリーン角度をつける処理である。
図1に本実施形態に係る画像処理装置の一構成を示す。この画像処理装置1は、パーソナルコンピュータ(PC)2からネットワークの一形態であるローカルエリアネットワーク(LAN)3を経由して送られてくるなどして外部から入力された画像データを受信する画像データ入力部10、入力画像データを対して種々の処理を行い対象とする画像形成装置4で出力するための画像形式(出力画像データ)に変換する画像処理部20、各構成要素を制御する中央演算部であるCPU30、制御プログラムを記憶しておく記録部であるROM40、入力データの記憶領域や作業用記憶領域を提供するRAM50、画像メモリ60を備えている。
図2は画像処理部20で行われる処理の流れを示す。画像処理部20は、入力画像データに対して色変換処理を行う色変換処理手段21、墨生成処理を行う墨生成処理手段22、第1の総量規制処理を行う第1の総量規制手段23、擬似中間調処理を行う擬似中間調処理手段24、第2の総量規制処理を行う第2の総量規制手段25を有し、各部においてそれぞれの処理を施し、対象とする画像形成装置4に応じた出力画像データを出力する。本実施形態において、画像処理部20は、各画素がR、G、Bの3つの信号値で表された入力画像データを、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色の色材で画像形成を行う画像形成装置を対象とした出力画像データに変換するものであり、以下に色変換処理から第2の総量規制処理の各処理の内容について説明する。
色変換処理手段21による色変換処理では、入力画像データをR、G、Bの各データからC、M、Y、Kの各データへ変換する。本実施形態では色変換の方法として、四面体補間を利用したメモリマップ補間法を用いる。メモリマップ補間法では、R、G、Bの各色信号レベルを各々n分割し、各格子点に対応する出力CMYK値を三次元ルックアップテーブル(LUT)として予め作成しておき、格子点間に位置する入力RGB値については、近傍の格子点に対応するCMYK階調値をLUTから読み出して補間により出力CMYK値を算出する。色変化の方法は四面体補間を利用したメモリマップ補間法に限らず、その他公知の変換方法を用いても良い。
墨生成処理手段22による墨生成処理では、色変換処理手段21で算出されたCMY信号値からCMYK信号値を求める。K信号値はCMY信号値のグレー成分(C=M=Yとなる信号成分)を置き換えることで生成する。CMY信号値はK信号値に置き換えた分を各信号値から減算した信号値とする。このような墨生成処理については公知の方法で構わない。
第1の総量規制手段23による第1の総量規制処理は、画像データのCMYKの色材総量値が第1の色材総量値を超えないように各色の信号値の低減を行う処理である。本実施形態に係る画像処理装置1では、擬似中間調処理手段24による擬似中間調処理の前に色材総量値を規制する第1の総量規制手段23による第1の総量規制処理に加えて、擬似中間調処理24後に色材総量値を規制する第2の総量規制手段25による第2の総量規制処理を備えている。そのため第1の総量規制手段23における第1の色材総量値は、第2の総量規制手段25で低減できる色材量だけ大きく設定することが可能である。第1の総量規制手段23による第1の総量規制処理の流れについて図3を用いて説明する。
図3のステップS23−1では、対象とする画像データに基づき、第1の色材総量値T1の算出を行う。第1の総量規制処理前のK色の信号値をVkとしたとき、本実施形態のようにブラックとブラック以外の色で異なるスクリーン角度のディザを適用する場合の第1の色材総量値T1は、次式で求まる値である(信号値は0〜1に規格化)。
T1=(T2−Vk^2)/(1−Vk) (式1)
ただしT2は後述する第2の色材総量値であり、対象とする画像形成装置で画像形成を行った際に色材量過多による画像不良が発生しないように予め設定された値である。例えば電子写真方式の画像形成装置の場合は2.0〜3.0程度の値が用いられる。式1は後述するステップS23−3での処理及び画像データに基づき予測した第2の総量規制手段25で低減できる色材量に基づき算出された式である。導出方法については本実施形態の最後に記述する。
ステップS23−2では、画像データの色材総量値TがステップS23−1で算出した第1の色材総量値T1を超えているかどうか判定する。色材総量値TはC、M、Y、Kの信号値をそれぞれVc、Vm、Vy、Vkとしたとき次式で求まる値とする。
T=Vc+Vm+Vy+Vk (式2)
ステップS23−2では、T>T1となった画素について、色材総量値Tが第1の色材総量値T1を超えないように各色の信号値を低減する。第1の総量規制処理後のC、M、Y、K各色の信号値Vc’、Vm’、Vy’、Vk’(0〜1に規格化)は次式で求まる信号値である。
t1=(T1−Vk)/(Vc+Vm+Vy)
Vc’=t1×Vc
Vm’=t1×Vm
Vy’=t1×Vy
Vk’=Vk (式3)
以上のようにCMYの信号値を低減することで、色材総量値を第1の色材総量値T1以下にすることができる。なおステップS23−2にてT≦T1となった画素については、第1の総量規制処理前の信号値Vc、Vm、Vy、Vkをそのまま第1の総量規制処理後の信号値Vc’、Vm’、Vy’、Vk’として出力する。また本実施形態では、式3によりCMY信号値の同割合で低減しているが、色材総量値を第1の色材総量値T1以下にすることができれば別の方法を用いても構わない。その場合でも同様の考え方で、ステップS23−1の第1の色材総量値T1を導くことで、本発明の目的を達成することができる。
擬似中間調処理手段24による擬似中間調処理では、第1の総量規制手段23による第1の総量規制処理後のCMYK信号値を所定の閾値と比較することで擬似中間調処理後の信号値(4bit)を決定し、CMYK各色の擬似中間調処理データを生成する。本実施形態ではディザ法による擬似中間調処理を行う。すなわち所定の閾値はディザマトリクスとして予め記憶されており、CMYK各色について対象画像データの信号値を閾値マトリクスと比較することで擬似中間調処理後の信号値を決定し、CMYK各色の擬似中間調処理データを生成する。また本実施形態では、ブラックとブラック以外の色で異なるスクリーン角度を持つディザマトリクスを用いる。なお本実施形態の擬似中間調処理では、処理後の信号値の量子化数を2bit(4値)として説明したが、それ以外の量子化数であっても構わない。例えば1bit、4bit、8bitや、3値や5値などの量子化数でも良い。
さらに擬似中間調処理後の画像データに対して第2の総量規制手段25による第2の総量規制処理では、第2の色材総量値を超えないように各色の信号値を低減し出力画像データを生成する。第2の総量規制手段25による第2の総量規制処理の流れについて図4を用いて説明する。
図4のステップS25−1では、擬似中間調処理手段24による擬似中間調処理後の画像データに基づき色材総量値Tを算出する。このとき色材総量値は、前記画像データを擬似中間調処理で用いたディザマトリクスの大きさ単位で分割した領域ごとに算出し、同一領域内におけるCMYK各色の信号値の平均を合計した値で求める。色材総量値は必ずしもディザマトリクスの大きさ単位で算出する必要はなく、より大きい領域ごとに算出するなど他の大きさ単位で求めても構わない。ただし擬似中間調処理手段24による擬似中間調処理後の画像データは、ディザマトリクスの大きさ単位で階調を表現するため、少なくともディザマトリクスの大きさより大きい領域単位で求めることが望ましい。
ステップS25−2では、ステップS25−1で求めた色材総量値Tが、第2の色材総量値T2より大きいかどうか判定する。ステップS25−3では、ステップS25−2でT>T2と判定された領域について、色材総量値Tが第2の色材総量値T2を超えないようにブラックと重なるCMYの信号値を低減させる。任意の領域について、Kの信号値をVk、領域内の平均値をE(Vk)、Kと重なる画素のCMY信号値をVck,Vmk、Vyk、領域内の平均値をE(Vck)、E(Vmk)、E(Vyk)、Kと重ならない画素のCMY信号値をVcp、Vmp、Vyp、領域内の平均値をE(Vcp)、E(Vmp)、E(Vyp)、とする。このとき、
t2=(T2−E(Vk)−E(Vcp)−E(Vyp)−E(Vmp))
/(E(Vck)+E(Vmk)+E(Vyk)) (式4)
とすると、Kと重なる画素の第2の総量規制処理後のCMY信号Vck’、Vmk’、Vmk’は、
Vck’=t2×Vck
Vmk’=t2×Vmk
Vyk’=t2×Vyk (式5)
Kと重ならない画素の第2の総量規制処理後のCMY信号Vcp’、Vmp’、Vmp’は、
Vcp’=Vcp
Vmp’=Vmp
Vyp’=Vyp (式6)
第2の総量規制処理後のK信号Vck’は、
Vk’=Vk (式7)
として求める。
すなわちKと重ならない画素のCMY信号はそのまま出力し、Kと重なる画素のCMY信号についてのみ第2の総量規制処理後の色材総量値が第2の色材総量値を超えないように低減させる。ただし式5で求めたVck’、Vmk’、Vmk’及び式6で求めたVcp’、Vmp’、Vmp’が4bitの信号値では取ることができない値の場合は、一つ下のレベルの信号値に置き換える。この第2の総量規制処理を施して生成された画像データを出力画像データとして出力する。
本実施形態の画像処理装置1で出力される出力画像データは、色材総量値が第2の色材総量値T2以下である。そのため対象とする画像形成装置4で画像形成を行った際に色材量過多による画像不良が発生することない出力画像データを提供することができる。さらに出力画像データは色再現への影響が小さいKと重なる画素のCMY信号値を第2の総量規制処理で優先的に低減させることで、色再現範囲が大きく減少してしまう第1の総量規制処理におけるCMY信号値の低減を小さくできている。これにより、擬似中間調処理前のみで総量規制を行う従来技術と比較して、より広い色再現範囲を再現できる出力画像データを提供することが可能となる。
すなわち、従来の画像処理装置では、総量規制処理を疑似中間調前の画像データについて行うため、擬似中間調処理後のCMY色材の面積率が減少し、特に明度の低いダーク側の色で色再現範囲が大きく減少してしまうという問題があった。しかし本形態に係る画像処理装置1では、従来同様疑似中間調処理前に行う第1の総量規制手段23に加えて、疑似中間調処理後にブラックと重なる画素の信号値を低減させる第2の総量規制手段25を備えている。そのため第2の総量規制手段25による第2の総量規制後に色材量過多による画像不良が生じないように設定した色材総量値以下となれば良く、第1の色材総量値は第2の総量規制手段25で低減できる色材量に応じて従来よりも大きな値に設定することができる。さらに第2の総量規制手段25は、色再現への寄与が小さいブラックと重なる色材のみを選択的に減少させるため、後述するように第1の総量規制手段23と比較して色材量低減による色再現範囲の減少が小さくなるというメリットがある。よって色材量の低減を色再現範囲への影響が小さい第2の総量規制手段25で優先的に実施し、色再現範囲への影響が大きい第1の総量規制手段23での色材低減量を減らすことで、色再現範囲の減少を抑えることができ、総量規制を満たしながら従来技術と比較して再現できる色再現範囲を拡大することが可能となる。
以下にブラックと重なる色材の色再現への寄与が小さい理由について説明する。図8に示したように、一般的な画像形成装置で用いられるCMYK色材はそれぞれ異なる分光特性を持っている。このうちK色材は他のCMY色材とは異なり可視波長域の光を一様に吸収するという特徴を持つ。そのためK色材とそれ以外のCMY色材が重なる画像では、CMYの色材層を透過した光も結局Kの色材層で吸収されることになり、結果検出される分光反射率はK色材のみの分光反射率とほぼ同じ形状になる。図6は、K色材の画像、及びK色材とC色材が重なった画像をそれぞれ同じ白色用紙(記録媒体P)上に形成したときの分光反射率を測定した例である。図8よりC色材は長波長側の光を吸収し、短波長側の光を透過する特性を持っているが、Cの色材層を透過した短波長側の光もKの色材層で吸収されるため、図6のようにK色の画像とK色材とC色材が重なった画像の分光反射率はほぼ同じ形状となる。すなわち再現される色はほとんど変わらない。そのため例えば図7はCMYK各色の信号値がC=50%、M=0%、Y=0%、K=50%の画像データに対して万線スクリーン型でCのスクリーン角度が15度、Kのスクリーン角度が45度となるような擬似中間調処理を施した場合の模式図であるが、このうちCの万線スクリーンとKの万線スクリーンが重なるC+Kの部分のC色は上述したように色再現への寄与が小さく、取り除いても再現される色はほとんど変化しない。これはMやY色材がK色材と重なる場合にも同様に言える。よって擬似中間調処理後の画像データからCMY色材がK色材と重なるかどうかを判定し、K色材と重なっているCMY色材を選択的に減らすことで、色再現範囲を狭めることなく効果的に色材量を低減させることができる。
(第1の実施形態における第1の色材総量値T1の導出方法)
第1の色材総量値T1(式1)の導出方法について説明する。いま擬似中間調処理後にKと重なるCMY色材量の予測値ΔT2preを考える。本実施形態の画像処理装置1では、擬似中間調処理手段24による擬似中間調処理において、ブラックとブラック以外の色で異なるスクリーン角度となるディザを適用する。この場合ブラックとブラック以外の色のスクリーンは中間調において完全に重なることはなく、例えば信号値VcのC色と信号値VkのK色が重なる確率(色材量の期待値)はVc’×Vk’で予測することができる。よって式3による総量規制処理を施す場合の擬似中間調処理後にブラックと重なるCMYの色材量ΔT2preは、次式で表すことができる。
ΔT2pre=Vk’(Vc’+Vm’+Vy’)
=Vk(T1―Vk) (式8)
ここで上述したようにKと重なるCMY色材は色再現への寄与が小さく、第2の総量規制処理で低減することができる。そこで第1の総量規制処理における第1の色材総量値T1は、T2よりΔT2preだけ大きく設定することが可能であり、
T1=T2+ΔT2pre (式9)
である。(式8)を(式9)に代入し、T1について解くと次の式1を導くことができる。
T1=(T2−Vk^2)/(1−Vk) (式1)
すなわち、本形態に係る画像処理装置1では、第1の色材総量値T1を、擬似中間調処理後にブラックと重なる色材量の予測値ΔT2preと第2の色材総量値T2を用いて、T1=T2+ΔT2pre(式9)で求める。つまり第1の色材総量値T1を、第2の総量規制手段25で低減できる色材量ΔT2preだけ大きく設定するため、色再現範囲への影響が大きい第1の総量規制手段23での色材低減量を従来に比べて小さくすることができる。これにより総量規制を満たし、かつ最大の色再現範囲を得ることが可能となる。
本形態に係る画像処理装置1では、擬似中間調処理手段24による擬似中間調処理において、ブラックとブラック以外の色で少なくともスクリーン角度が異なるディザマトリクスを用いる。この場合、ブラックとブラック以外の色のスクリーンは中間調において完全に重なることはない。そのため擬似中間調処理後にブラックと重なる色材量ΔT2preは、第1の総量規制処理後の信号値を用いて(信号値は0〜1に規格化)、ΔT2pre=Σ(Vk’×Vi’)で予測することができる。これは、(式9)を用いることで総量規制を満たし、かつ最大の色再現範囲が得られる第1の色材総量値を設定することができることになる。さらに擬似中間調処理で各色に対して同一のディザマトリクスを用いているため、第1の色材総量値T1を、第2の総量規制手段25による第2の総量規制処理で低減できる色材量ΔT2preだけ大きく設定する画像処理装置と比較して、擬似中間調処理後にKと重なるCMYの色材量が増加し、第2の総量規制処理で低減できる色材量が多くなる。このため第1の総量規制処理で低減する色材量をより減らすことが可能となり、より広い色再現範囲を持つ出力画像データの提供が可能である。
(第2の実施形態)
第2の実施形態も第1の実施形態同様、少なくともブラックの色材(可視波長域の光を一様に吸収する色材)を含む複数の色材を用いて記録媒体上に画像形成を行う画像形成装置を対象として、入力画像データに擬似中間調処理を施し各色材の出力レベルに応じた出力画像データを生成する画像形成装置であるが、擬似中間調処理手段24による擬似中間調処理で用いる各色のディザマトリクスが同一であり、第1の総量規制手段23による第1の総量規制処理におけるステップS23−1の処理が異なる。
第1の総量規制手段23による第1の総量規制処理におけるステップS23−1の処理ついて以下に説明する。
ステップS23−1では、対象とする画像データに基づき、第1の色材総量値T1の算出を行う。第1の総量規制処理前のCMYK各色の信号値をそれぞれVc、Vm、Vy、Vkとしたとき、本実施形態のように各色に対して同一のディザマトリクスを用いて擬似中間調処理を行う場合の第1の色材総量値T1は次式で求まる値である(信号値は0〜1に規格化)。
T1=(T2(Vc+Vm+Vy)−Vk×M)/(Vc+Vm+Vy−M)
ただし、
M=min(Vk,Vc)+min(Vk,Vm)+min(Vk,Vy)
(式10)
式10の導出方法については本実施形態の最後に記述する。
画像処理装置1の構成、及び第1の総量規制手段23による第1の総量規制処理におけるステップS23−1と擬似中間調処理手段24による擬似中間調処理部以外の処理は第1の実施形態と同様で良く、ステップS23−1で算出した第1の色材総量値に基づき第1の総量規制処理を実行し、各色同一のディザマトリクスによる擬似中間調処理、第2の総量規制処理を施すことで出力画像データを得ることができる。
本実施形態の画像処理装置1で出力される出力画像データは、第1の実施形態同様、色材総量値が第2の色材総量値T2以下である。そのため対象とする画像形成装置4で画像形成を行った際に色材量過多による画像不良が発生することない出力画像データを提供することができる。さらに出力画像データは色再現への影響が小さいKと重なる画素のCMY信号値を第2の総量規制処理で優先的に低減させることで、色再現範囲が大きく減少してしまう第1の総量規制処理におけるCMY信号値の低減を小さくできている。これにより擬似中間調処理前のみで総量規制を行う従来技術と比較して、より広い色再現範囲を再現できる出力画像データを提供することが可能となる。さらに擬似中間調処理で各色に対して同一のディザマトリクスを用いているため、第1の実施形態と比較して擬似中間調処理後にKと重なるCMYの色材量が増加し、第2の総量規制処理で低減できる色材量が多くなる。このため第1の総量規制処理で低減する色材量をより減らすことが可能となり、より広い色再現範囲を持つ出力画像データの提供が可能である。
(第2の実施形態2における第1の色材総量値T1の導出方法)
第1の実施形態同様に、擬似中間調処理手段24による擬似中間調処理後にKと重なるCMY色材量の予測値ΔT2preを考える。本実施形態の画像処理装置では、各色で同一のディザマトリクスを用いて擬似中間調処理を行う。よって例えばC色が擬似中間調処理後にK色と重なる確率(色材量の期待値)はmin(Vk’、Vc’)で予測できる(X、Yの最小値をmin(X,Y)で表す)。M、Yについても同様であり、式3による総量規制処理を施す場合のΔT2preは次式で求められる。
ΔT2pre=min(Vk’,Vc’)+min(Vk’,Vm’)
+min(Vk’,Vy’)
=(T1−Vk)/(Vc+Vm+Vy)×M (式11)
(式11)を(式9)に代入してT1について解くと、次の(式10)が得られる。
T1=(T2(Vc+Vm+Vy)−Vk×M)/(Vc+Vm+Vy−M)
(式10)
つまり、本形態に係る画像処理装置1では、擬似中間調処理で各色について同一のディザマトリクスを用いるため、擬似中間調処理後の各色スクリーンは信号値が同一であれば完全に一致する。このときかつ擬似中間調処理後にブラックと重なる色材量ΔT2preは、第1の総量規制処理後の信号値を用いて(信号値は0〜1に規格化)、ΔT2pre=Σmin(Vk’、Vi’)で予測することができる。この式を用いることで総量規制を満たし、かつ最大の色再現範囲が得られる第1の色材総量値を設定することが可能となる。
本形態に係る画像処理装置1では、色材総量値を任意の領域内における各色の信号値の平均を合計した値で求める。実際の印刷処理において上述したように色材量過多による画像不良は、画素単位の色材量よりも、ある程度の面積を有する領域内において使用される色材量が問題となることが多い。例えばディザマトリクスを用いた擬似中間調処理では、画像データの信号値とディザマトリクスに格納された値とを比較して各画素にドットを打つかどうか決めるため、画素単位で見た場合はCMYKが重なる400%の画素も存在することがある。ただしこのように1つの画素の色材量が規定の色材総量値を超えていても、その周囲にある画素の色材量が少ない場合には、総量規制を行わなくても画像不良は発生しにくい。一方周囲の画素も同様に色材量が多い場合には、総量規制がない場合には定着不良などの画像不良が発生しやすくなる。よって適切な領域内における各色の信号値の平均を合計した値を色材総量値として扱うことで、過剰な色材量の低減を抑えることができる。
(第3の実施形態)
本実施形態は、第1の実施形態又は第2の実施形態に記載の画像処理装置1と、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色の色材で画像を形成する画像形成装置4を備えた画像形成システムを示す。
画像処理装置1の構成は第1の実施形態又は第2の実施形態と同様で良い。画像形成装置4としてはフルカラーレーザービームプリンタを適用した例で説明する。図5に画像形成装置4の概略図を示す。画像形成装置4は、主要構成として書込みユニット100、Y、C、M、K各色の色材に対応する感光体ユニット110−Y、110−C、110−M、110−K、1次転写手段となる1次転写ローラ120−Y、120−C、120−M、120−K、中間転写体となる中間転写ベルト130、2次転写手段となる2次転写ローラ140、定着ユニット150、給紙ユニット160、及び制御手段となるエンジンコントローラ170を備えている。
感光体ユニットは、画像形成プロセスの上流側から110−Y、110−C、110−M、110−Kの順に設置されている。各感光体ユニットは潜像担持体である感光体ドラムと、感光体ドラムを所望の電位に帯電する帯電器、感光体ドラムに形成された静電潜像をトナーによって現像する現像器、感光体ドラム上に残った転写残トナーを回収するクリーナー等で構成されている。ただし各色の感光体ユニットはこの並びである必要はなく、任意の並びで構わない。
エンジンコントローラ170は、画像処理装置1から入力された出力画像データに基づき、画像形成装置4の作像動作を制御する役割を持つ。エンジンコントローラ170は、図1の画像処理部20から入力された出力画像データに基づき書込みユニット100の制御を行う書込み制御部、給紙や搬送動作を制御する駆動制御部、帯電部や現像部、転写部などの作像プロセスを統括的に制御する作像プロセス制御部、これら各構成要素を制御するCPU、制御プログラムを記憶しておくROM、作業用記憶領域と提供するRAM等を備えている。
次の画像形成システムの動作及び処理の流れについて説明する。
画像処理装置1における処理は、第1の実施形態又は第2の実施形態と同様であり、入力画像データに対して色変換処理、墨生成処理、第1の総量規制処理、擬似中間調処理、第2の総量規制処理を施し、対象とする画像形成装置4に応じた出力画像データを出力する。ただしここで用いる第2の色材総量値は、画像形成装置4で画像形成を行った際に色材量過多による画像不良が発生しない値に設定する。本実施形態では第2の色材総量値を2.2(各色の信号値を0〜1に規格化した場合)に設定している。第2の色材総量値はこの値に限らず、対象とする画像形成装置に応じて適切な値を設定すれば良い。
得られる出力画像データは色材総量値が第2の色材総量値T2以下であり、また色再現への影響が小さいKと重なる画素のCMY信号値を第2の総量規制処理で優先的に低減させることで、色再現範囲が大きく減少してしまう第1の総量規制処理におけるCMY信号値の低減量を減少させた処理が施された画像データとなっている。
画像形成装置4ではエンジンコントローラ170で取得したこの出力画像データに基づき以下の動作を行う。
まず感光体ユニット110−Y、110−C、110−M、110−Kにおける感光体ドラムが帯電器によって所望の電位に一様に帯電される。書込み制御部の指示に基づき書込みユニット100は出力画像データの信号値に応じて帯電された各感光体ドラムを露光し、表面に静電潜像を形成する。この静電潜像に基づいて現像器により各色のトナーが現像され、中間転写ベルト130上の感光体ドラムと1次転写ローラ120−Y、120−C、120−M、120−Kとの間でベルト側からY、C、M、Kの順に重ねて転写される。中間転写ベルト130上に転写された画像は2次転写ローラ140との間で給紙ユニット160から供給された例えば白色用紙などの記録媒体P上に転写される。その後、定着ユニット150において熱及び圧力が加えられ、記録媒体上にトナーが定着される。定着された画像は排紙トレイに排出され、画像を得ることができる。
本実施形態に係る画像形成システムでは、画像形成装置4で画像形成した際に色材量過多による画像不良が発生しない値を第2の色材総量値とした画像処理装置1で出力画像データを生成し、この出力画像データに基づき画像形成装置4で画像形成を行っている。これにより色材量過多による画像不良が発生することなく、かつ擬似中間調処理前のみで総量規制を行っていた従来の画像形成システムと比較して広い色再現範囲を持つ画像を再現ことが可能である。
1 画像処理装置
4 画像形成装置
20 画像処理部
21 色変換処理手段
22 墨生成処理手段
23 第1の総量規制手段
24 擬似中間調処理手段
25 第2の総量規制手段
P 記録媒体
特許第3618837号公報 特開2005−101934号公報 特開2005−33348号公報

Claims (6)

  1. 少なくとも黒の色材(可視波長域の光を一様に吸収する色材)を含む複数の色材を用いて記録媒体上に画像形成を行う画像形成装置を対象として、入力画像データに擬似中間調処理手段で擬似中間調処理を施し各色材の出力レベルに応じた出力画像データを生成する画像処理装置であって、
    前記擬似中間調処理前の画像データに基づき擬似中間調処理後に黒と重なる色材量の予測値を算出する手段と、前記予測値に基づき第1の色材総量値を決定する手段と、
    前記擬似中間調処理前の画像データの色材総量値が前記第1の色材総量値を超えないように各色の信号値を低減させる第1の総量規制手段と、
    前記擬似中間調処理後の画像データについて、色材総量値が対象とする画像形成装置の画像形成の能力に基づき予め設定された第2の色材総量値を超えないように、黒と重なる画素の信号値を低減させる第2の総量規制手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記第1の色材総量値をT1、前記予測値をΔT2pre、前記第2の色材総量値をT2としてとき、第1の色材総量値T1は、
    T1=T2+ΔT2preで算出される値であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記擬似中間調処理は、黒と黒以外の色で少なくともスクリーン角度が異なるディザマトリクスを用いて対象とする画像データに擬似中間調処理を施し、
    かつ前記予測値ΔT2preは、第1の総量規制処理後の黒の信号値をVk’、黒以外の色の信号値をVi’(iは各色の色を表す添字)としたとき(信号値は0〜1に規格化)、
    ΔT2pre=Σ(Vk’×Vi’)で算出される値であることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記擬似中間調処理は、各色について同一のディザマトリクスを用いて対象とする画像データに擬似中間調処理を施し、
    かつ前記予測値ΔT2preは、第1の総量規制処理後の黒の信号値をVk’、黒以外の色の信号値をVi’(iは各色の色を表す添字)としたとき(信号値は0〜1に規格化)、
    ΔT2pre=Σmin(Vk’、Vi’)で算出される値であることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  5. 前記擬似中間調処理後の画像データの色材総量値は、任意の領域内における各色の信号値の平均を合計した値で表されることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1つに記載の画像処理装置。
  6. 請求項1ないし5の何れか1つに記載の画像処理装置と、少なくとも黒の色材を含む複数の色材を用いて記録媒体上に画像形成を行う画像形成装置とを備えた画像形成シシステムであって、
    前記画像形成装置は前記画像処理装置で生成された出力画像データに基づき各画素の色材量を制御し画像形成を行うことを特徴とする画像形成システム。
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