JP5676240B2 - 椅子の体圧支持体 - Google Patents

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Description

本願発明は、椅子において、クッションを有する体圧支持体に関する。ここにいう体圧支持体には、背や座を代表例として、ヘッドレスト、シェルダーレスト、肘当てパッドなどが包含される。
椅子の背が背板にクッションを張った構造である場合、クッションは表皮材(張地)で覆われている。そして、表皮材の弛みを防止したり、表皮材及びクッションと背板との重なり状態を保持したり、或いはデザイン上の理由により、表皮材に設けたライン状の引き込み部を背板に向けて引き込むことが行われている。座の表皮材を下方に引き込むこともある。
そして、表皮材の引き込み手段として留め具(引き込み具)を使用することが提案されている。その例として特許文献1には、留め具(張地止)を表皮材の前面に重なる横長の本体部から後ろ向きの突起が複数設けられた構成として、突起の先端に設けた爪部を背板に設けた係合穴に弾性に抗して嵌め込むことが開示されている。
また、特許文献2には、特許文献1と同様の留め具(引き込み具)を表皮材の裏に縫着して、留め具に設けた爪部をクッションの裏側に配置した中板に嵌め込むことが開示されている。また、特許文献3には、留め具(係止具)を棒状に形成して先端に笠状の引掛部を設け、引掛部を係止板に設けた開口(穴)に強制嵌合させることが開示されている。
更に特許文献4では、留め具(吊り込み具)は2本の足部を有する門型の形状になっており、足部の先端に大径の係合部を設ける一方、シートフレームには大径部と小径部とが連続したダルマ形穴を設け、足部の係合部をダルマ型穴の大径部に挿入してからスライドさせることにより、止め具の係合部をダルマ形穴の小径部の裏側に位置させて抜け不能に保持することが開示されている。
特許第3838413号公報 特開2007−330398号公報 特開2009−90089号公報 実開昭61−86100号のマイクロフィルム
特許文献1は、留め具(張地止)の大分部が表皮材の表面(前面)に重なっているため美感を損なう可能性がある。また、留め具の爪部を窄まり変形することにより、係合穴に嵌合するスナップ方式になっており、背板に対する取付け強度は弾性復元力に依存しているため、取付けの容易性と取り外しの容易性とが相反している。このため、例えば表皮材のみを交換する場合、ユーザーが簡単に取り外しできるとは言い難い。
また、特許文献2,3の留め具は表皮材の裏側に取付けられているため美観の問題はないが、留め具は背板等に嵌め込むと簡単には取り外しできない所謂はめ殺し状態になっており、このため、特許文献1と同様に、ユーザーが表皮材を取り外して交換することを簡単に行えるとは言い難い。
他方、特許文献4の留め具は、その長手方向にずらして係合部をダルマ型穴の大径部の箇所に位置させることでシートフレームから取り外すことができ、このため、表皮材の交換は他の先行文献に比べて容易であると言える。しかし、特許文献4では、クッション及び表皮材の取付け(すなわち座席の組み立て)に際しては、表皮材を所定の状態からずらした状態で留め具をシートフレームのダルマ型穴に嵌め込まねばならないため、クッション及び表皮材の取付け作業が面倒になるおそれがある。クッションが予め位置決めされている場合は、取付けは特に面倒になるおそれがある。
本願発明は、このような現状を改善すべく成されたものである。
求項1の発明では、基板とこれに重ねたクッション、及び、前記クッションを覆う表皮材を備えており、前記表皮材に設けた引き込み部が、当該引き込み部に固定されると共に前記クッションを貫通した板状の留め具によって前記基板に引っ張り保持されている構成にいて、
記基板に、前記留め具が貫通する取付け穴を設け、前記取付け穴の箇所に係合爪を設けている一方、
前記留め具には、前記係合爪に嵌まる係合穴を設けており、前記留め具の先端部は、人が操作し得るようにその先端部を基板の裏側に露出させている。
請求項2の発明は請求項1の発明を具体化したもので、この発明では、前記留め具は帯板状の形態である一方、前記取付け穴は細長いスリットになっている
請求項3の発明は請求項1又は2の発明を好適に具体化したもので、この発明では、前記基板における取付け穴の箇所に、前記留め具を取付け穴に差し込むと前記係合穴が前記係合爪に嵌まるようにガイドする案内部が形成されている。この場合、案内部は係合爪を挟んだ両側に配置するのが好ましい。
本願発明では、留め具は背板や座板のような基板の取付け穴に嵌め込むことで位置決めすることができ、係合穴が係合爪に嵌まることにより、留め具は抜け不能に保持される。この場合、留め具の動きは自身の弾性変形を利用することも可能であるし、クッションを圧縮変形させて動きを確保することも可能であり、いずれにしても、留め具はずらし移動させる必要はない。このため取付けを正確にかつ簡単に行える。特に、クッションが予め基板に位置決めされている場合でも、留め具は取付け穴に差し込むことで所定位置にセットされる。
そして、基板の係合爪に対する留め具の引っ掛かりの解除、基板の裏側から留め具を操作することで簡単に行える。従って、本願発明では表皮材を引き込むための留め具の取付け・取り外しを簡単に行える。このためユーザーが表皮材を交換する場合であっても、作業を簡単に行える。
請求項2のように、留め具を帯板状の形態とする一方、基板の取付け穴としてスリットを設けると、姿勢安定性に優れているため、表皮材の形状保持機能にも優れている。また、請求項3のように案内部を設けると、作業性が高い。従って、ユーザー自身で表皮材を取り替える場合に特に好適である。
(A)〜(C)は椅子の外観図であり、(A)は前方から見た斜視図、(B)は後ろから見た斜視図、(C)は側面図である。(D)は、表皮材と留め具との関係を示す一部破断表面図である。 (A)〜(C)はクッションを省略した状態での背もたれの外観図で、(A)は前方から見た斜視図、(B)は側面図、(C)は後ろから見た斜視図、(D)は留め具の斜視図、(E)〜(H)は表皮材への留め具の固定例を示す断面図である。 背もたれを後ろから見た分離斜視図である。 (A)はメインメンバーの部分背面図、(B)はメインメンバーを後ろから見た部分斜視図、(C)は表皮材の端部の部分正面図、(D)(E)は表皮材の取付け態様を示す平断面図である。 背板の構成部材であるメインメンバーを示す図であり、(A)は部分背面図、(B)は部分斜視図、(C)は部分破断斜視図である。 背板の構成部材であるメインメンバーを示す図であり、(A)は部分背面図、(B)は部分斜視図である。 (A)は背もたれを図(C)の VIIA-VIIA視方向から見た平断面図、(B)は背板に取り付ける前のクッションのうち引き込み部の箇所での平断面図である。 (A)は図(A)の VIIIA-VIIIA視における分離断面図、(B)はクッションをセットした状態での(A)の箇所での断面図、(C)は留め具をセットした状態での図(A)の VIIIC-VIIIC断面図、(D)は留め具とクッションとの関係を示す斜視図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は事務用に多用されている回転式ロッキング椅子に適用している。本願では方向を特定するため「前後」「左右」といった文言を使用するが、これは普通の姿勢で着座した人の向きを基準にしている。正面視は着座した人と対向した方向になる。
(1).椅子の概要
まず、主として図1,2を参照して椅子の概要を説明する。図1に示すように、椅子は大きな要素として脚1と座2と背もたれ3とを備えている。脚1は放射方向に延びる枝足を有しているが図示は省略しており、ガスシリンダよりなる脚支柱4のみを表示している。脚支柱4の上端にはベース5が固定されており、ベース5の上方に座2が配置されている。背もたれ3がベース5に後傾動自在に連結されており、背もたれ3の後傾動に連動して座2は上昇しつつ後退動するが、説明は省略する。
背もたれ3は、着座者の体圧がかかるシェル状の背板(背インナーシェル)6とこれが取付けられたシェル状のバックサポート7とを有しており、背板6の前面に背クッション8が張られている。背クッション8はクロス等の表皮材9で前から覆われている。背板6はバックサポート7の手前に配置されたメインメンバー10と、メインメンバー10の上に重ね配置されたトップメンバー11との2つの部材(パーツ)に分離している。両メンバー10,11は、樹脂を材料にして製造された射出成形品である。
メインメンバー10の前面とトップメンバー11の前面は滑らかに連続している。従って、着座した人は一体構造の背もたれと同様に違和感なく凭れる掛かることができる。本実施形態のトップメンバー11は、上から後ろに曲がって下向きにUターンした形状をしており、従って、おおよそ下向き開口U字に近い側面視形態になっていると共に、左右両端にはサイド凹所12が開口している。
背板6におけるメインメンバー10の上端とバックサポート7の上端とは略同じ高さになっており、背板6のトップメンバー11はバックサポート7の上面に重なっている。そして、背板6を構成するトップメンバー11は、バックサポート7の上部後方に回り込むように後ろにオーバーハングしている。従って、トップメンバー11は上から後ろに滑らかなカーブを描いて後ろ側にカールしており、側面視では逆U型の形態を成している。
図2に明示するように、バックサポート7の下端には前向きに延びる左右一対のアーム7aが一体に形成されており、左右のアーム12は金具13(図1(B)に僅かに露出している。)を介してベース5に連結されている。バックサポート7の下端部はアーム7aの付け根よりも下方に突出している。また、バックサポート7の下部の背面にはロアカバー14が装着されている。
バックサポート7は表皮材たるバックシート15で後ろから覆われており、ロアカバー14もバックシート15で覆われている。図1(A)に示すように、表皮材9の上部には左右横長の引き込み部9aが設けられており、引き込み部9aは、図2(D)〜(G)に示す留め具16により、背板6におけるメインメンバー10の上部に引っ張られた状態に保持されている。この点が本願発明の実施形態の要部である。
(2).背もたれの概要
留め具16の説明に先立って背もたれ3の概要を説明する。トップメンバー11はメインメンバー10に対して着脱自在である。このため、トップメンバー11として高さが違うものを複数種類用意しておくことにより、メインメンバー10とバックサポート7とは1種類のままで、高さが相違する背もたれ3を得ることができる。
図3に示すように、メインメンバー10とトップメンバー11とで背板6を構成し、この状態でバックサポート7に取付けたり取り外したりすることができる。メインメンバー10とトップメンバー11との連結構造や背板6とバックサポート7との連結構造は本願発明と直接の関係はないので、これらの説明は省略する。なお、背もたれは単一構造であってもよいことは言うまでもない。
例えば図2から理解できるように、バックサポート7とメインメンバー10とは上端の横幅より下端の横幅が小さくなっており、従って、両者とも正面視で逆台形の形状を成している。図1〜3から理解できるように、バックサポート7と背板6はいずれも平面視で前向き凹状に緩く湾曲しており、かつ、両者とも着座者の腰部が当たる部分が最も前に位置するように側面視で前向き凸状に湾曲している(すなわち、背板6はランバーサポート部を有している。)。
例えば図2に示すように、メインメンバー10の左右両側部には前向きに突出した角形のサイド突条18が形成され、メインメンバー10の下端にも前向きに突出した角形のボトム突条19が形成されている。両突条18,19は互いに連続している。図3から推測できるように、両突条18,19は後ろ向きに開口してチャンネル状の形態を成している。
図2,3に示すように、留め具16の左右側縁にもメインメンバー10のサイド突条18に連続した状態でサイド突条18が形成されてい。トップメンバー11のサイド突条18はトップメンバー11の形状に倣ってトップメンバー11の裏側まで延びており、トップメンバー11のサイド突条18は左右横長のエンド突条20に連続している。従って、背板6の周囲は突条18,19,20で囲われており、これら突条18,19,20で囲われた内部に背クッション8がずれ不能に配置されている。また、背クッション8はトップメンバー11の裏面まで回り込んでいる。
そして、図4に示すように、表皮材9の外周縁に、樹脂板より成る帯板状の縁板21が縫着されている一方、メインメンバー10の背面のうち突条18,19のやや内側に位置した部位と、トップメンバー11におけるサイド凹所22の底面(図示せず)と、トップメンバー11のオーバーハングの前面とには、キャッチ突起23を適宜間隔で数形成しており、縁板21に形成したキャッチ穴24をキャッチ突起23に嵌め込んでいる。縁板21は適当な長さに切断されたものを多数使用している。
キャッチ突起26は正面視で十字形に形成されており、先端部には縁板21の抜け止めのための膨出部23aを形成している。他方、縁板21のキャッチ穴24は、縁板21の長手方向に長い長穴になっている。このため、表皮材9の多少の位置ずれを吸収できると共に、キャッチ突起23への嵌脱も容易に行える。
図4(C)に示すように、縁板21は、全体を表皮材9に重ねると共に前端を表皮材9の内側に受けた状態で表皮材9に縫着している(縫着部を符号25で示す。)。従って、表皮材9を背板6に取り付けると、図4(E)に示すように、表皮材9の周縁部は縫着部25を中心にして折り返された状態になっている(他の図では折り返し状態は省略して簡略的に表示している。)。
そして、縁板21を全体的に表皮材9に重ねて縫着すると、ミシン掛けを安定的に正確に行える利点である(縁板21を表皮材9に部分的に重ねた状態でミシン掛けを行うと、縁板21の安定性が悪くなるため、縁板21の位置ずれが発生しやすくなる。)。図4(D)に示すように、バックシート15の外周縁にも縁板26を縫着しており、この縁板26をバックサポート7に設けたキャッチ突起等に係合させているが、本願発明との直接の関係はないので説明は省略する。
(3).留め具の構成
留め具16は弾性を有する合成樹脂シートを使用しており、このため弾性を有していて撓み変形し得る。留め具16は背板6を構成するメインメンバー10の上部に取付けられている。背板6及び背クッション8はメインメンバー10の上部の箇所において平面視で前向き凹に緩く湾曲しけており、このため、留め具16もメインメンバー10の湾曲に沿って平面視で弓なりに反った形状になっている。留め具16の前後幅寸法は背クッション8の厚さと概ねの同じ寸法になっているが、背クッション8の厚さより大きい寸法に設定してもよい。
表皮材9の引き込み部9aへの留め具16の固定手段としては、本実施形態では縫着を採用している。縫着構造の具体例を図2(E)〜(H)に表示しており、縫着部は符号27で表示している。(E)に示す例では、留め具16の前端寄り部位を表皮材9に単純に縫着している。(F)に示す例では、引き込み部9aを2つ折りした2枚重ね構造として、2枚重ねされた部分を留め具16の片面に縫着している。
(G)に示す例では、表皮材9で留め具16の表裏両面を覆って、表皮材9を留め具16の両面に縫着している。更に(H)に示す例では、表皮材9に、留め具16の表面に重なる2つ折り状の2枚重ね部と裏面に重なる2つ折り状の2枚重ね部とを形成し、両方の2枚重ね部を留め具16に縫着している。
これらの固定方法とは別に、(F)に一点鎖線で示すように、表皮材9とは別体の添え布(或いは撓み変形自在な添えシート)28を用意し、添え布28を表皮材9と留め具16とに縫着することも可能である。更に、留め具16はかがり縫いによって表皮材9に縫着したり、接着や溶着によって固定することも可能である。更に、留め具16を、表皮材9に重なる帯状の基板部と後ろ向き突出部とから成るT形に形成し、基板部を表皮材9に縫着又は溶着するといったことも可能である(この場合、基板部は後ろ向き突出部との連接部を中心にして屈曲するように構成するの好ましい。)。
留め具16には、請求項に記載した係合部として左右一対の係合穴30を設けている。係合穴30は左右横長の長穴になっている。また、留め具16の左右中間部には後ろ向きに開口した切欠き部31を形成している。あえて述べるまでもないが、背クッション8には留め具16が貫通する切り込み32を形成している。
(4).留め具の係合構造
図5以下の図面に示すように、背板6を構成するメインメンバー10の上部には、留め具16が嵌まる左右横長のスリット33を設けており、例えば図8に示すように、留め具16のうち切欠き部31を除いた部分はスリット33から後ろに貫通している。図2(D)では留め具16の挿入方向を矢印Aで示している。
メインメンバー10のうちスリット33を挟んだ上下両側の部位は左右中間部において角形ブロック状の後ろ向きブリッジ部34で連結されており、そこで、留め具16の左右中間部には後ろ向きブリッジ部34と干渉しないように切欠き部31が形成されている。後ろ向きブリッジ部34の存在により、左右横長のスリット33を形成したことによるメインメンバー10の強度低下を防止し、かつ、留め具16は後ろ向きブリッジ部34の左右両側においてメインメンバー10の後ろに露出しているため、倒し操作は支障なく行える。
図5〜8に示すように、スリット33の上内面には、背板6の係合部として、留め具16の係合穴30が嵌合する係合爪35を下向きに突設している。係合爪35は側面視で後ろ向き鉤状に形成されており、係合穴30が係合爪35に嵌合することにより、留め具16は前向き抜け不能に保持されている。更に正確に述べると、係合爪35は後ろに行くほど下がるように傾斜しており、このため、係合爪35の前面35aは側面視で水平に対して後傾した傾斜面になっている。
例えば図8(C)に示すように、メインメンバー10のうちスリット33の上面の箇所でかつ後ろ向きブリッジ部34の左右外側の部位には、後ろ向きの上フランジ36を後ろ向きに突設している。このため、スリット33の上内面は下面よりも広幅になっている。このため、留め具16は上下にバタ付くことなく安定した状態に保持される。上フランジ36の箇所には肉厚を均等化するため前向き開口の凹部37を設けている。
更に、スリット33の下内面のうち係合爪35を挟んだ左右両側の部位には、請求項に記載した案内手段の一例としてガイド突起38を後ろ向きに突設している。ガイド突起38は後ろに行くほど高くなるように傾斜しており、後端は係合爪35の下端よりも高い位置になっている。従って、ガイド突起38の前面37aは水平に対して前傾していると共に、係合爪35とガイド突起38とは側面視で部分的に側面視でオーバーラップしている。
このため、留め具16をメインメンバー10に取付けた状態では、留め具16は係合爪35に嵌合した状態に保持されている。また、留め具16のうち係合爪35に嵌合している部分を弾性に抗して下向きに押しやる(すなわち、留め具16の一部を引き込み部9aの長手方向と直交した下向き方向に回動させる)ことにより、図8(B)に一点鎖線で示すように、留め具16を係合爪35から離脱させることができる。この場合、留め具16のうち係合爪35に嵌合していた部分を下向きに凹状に変形させねばならないので、スリット33のうち係合爪35の下方部位(左右ガイド突起38の間の部位)には下向きに抉った状態の凹所39を形成している。
そして、図8(A)(C)に示すように、係合爪35の前面35aとガイド突起38の前面38aとは側面視で交叉しているため、留め具16をスリット33に差し込もうとすると、留め具16の先端多少上下位置がずれていても、係合爪35の前面35aとガイド突起38の前面38aとの交叉部に誘い込まれる。
そして、留め具16を更に押し込むと、留め具16のうち係合穴30を設けている部分は係合爪35にガイドされて下向き回動するように変形し、ガイド突起38に当接している部分は上向き回動するように弾性に抗して変形し、留め具16を押し込み切ると、留め具16の係合穴30が係合爪35に嵌合すると共に、留め具16は弾性復元力によって平な状態に戻る。
つまり、留め具16はスリット33に向けて押し込むだけのワンタッチ的な作業により、正面視で波打ったように変形してからメインメンバー10に取付けられ、かつ、係合穴30の部分を下向きに撓み変形させることにより、簡単に取り外すことができる。更に、留め具16は係合穴30の部分を人為的に下向きに撓み変形させないと係合爪35との係合状態を解除することはできないため、取付け・取り外しが容易でありながら、取付け状態を確実に保持できるのである。
ところで、留め具16は表皮材9の引き込み部9aを中心にして上下回動するように変形するが、変形は背クッション8を若干圧縮させる程度で実現でき、留め具16の変形を許容するために留め具16や背クッション8をずらし移動させる必要はない。従って、留め具16は取付け及び取り外しとも簡単に行える。留め具16の取付けと縁板21の取付けとはどちらを先に行ってもよい。取り外しの順序も同様である。
(5).その他
上記の実施形態は椅子の背もたれに適用した場合であったが、本願発明は椅子の座にも適用できる。また、細部も様々に具体化できる。例えば係合部(係合手段)としては、留め具に係合爪を設け、背板や座板のような基板(体圧支持板)に係合爪が引っ掛かる係止部を設けることも可能である。係合爪やガイド突起は、スリットの全長にわたって長く延びるように形成することも可能である。1つの引き込み部に複数の留め具を直列配置することも可能である。
引き込み部の姿勢は、椅子の形態やデザイン上の要請等に応じて任意に設定できる。例えば背もたれについて見ると、上下2段の横長引き込み部と左右一対の縦長引き込み部とにより、正面四角形の方形引き込み部を形成するといったことも可能である。直線状の形態に限らず、波形等の形態とすることも可能である。案内部としては、スリットのような取付け穴を断面V形(漏斗形)に形成して、留め具が取付け穴に誘い込まれるように構成することも可能である。
本願発明は椅子に適用して有用性を発揮する。従って、産業上利用できる。
3 背もたれ
6 背板(基板)
7 バックサポート
8 背クッション
9 表皮材9
9a 引き込み部
10 背板を構成するメインメンバー
11 背板を構成するメインメンバー
16 留め具
18,19,20 突条
21 縁板
23 キャッチ突起
27 縫着部
30 合穴
31 切欠き部
33 スリット(取付け穴)
35 合爪
38 案内部の一例としてのガイド突起

Claims (3)

  1. 基板とこれに重ねたクッション、及び、前記クッションを覆う表皮材を備えており、前記表皮材に設けた引き込み部が、当該引き込み部に固定されると共に前記クッションを貫通した板状の留め具によって前記基板に引っ張り保持されている構成であって、
    記基板に、前記留め具が貫通する取付け穴を設け、前記取付け穴の箇所に係合爪を設けている一方、
    前記留め具には、前記係合爪に嵌まる係合穴を設けており、前記留め具の先端部は、人が操作し得るようにその先端部を基板の裏側に露出させている、
    椅子の体圧支持体。
  2. 前記留め具は帯板状の形態である一方、前記取付け穴は細長いスリットになっている、
    請求項1に記載した椅子の体圧支持体。
  3. 前記基板における取付け穴の箇所に、前記留め具を取付け穴に差し込むと前記係合穴が前記係合爪に嵌まるようにガイドする案内部が形成されている、
    請求項1又は2に記載した椅子の体圧支持体。
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