JP5676096B2 - X線撮影装置 - Google Patents

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Description

この発明は、X線管から出射され被検体を通過したX線をX線検出器で検出するX線撮影装置に関する。
このようなX線撮影装置に使用されるX線管は、フィラメントを備えた陰極から放出された熱電子を陽極に衝突させることにより、X線を発生させる構成を有する。そして、フィラメントに供給するフィラメント電流の電流値が大きくなった場合には、より多くの熱電子が陰極から陽極に向かって放出されることになり、管電流値が大きくなってより大きな線量のX線が照射されることになる。
このようなX線管においては、経年変化によりX線管のフィラメントが劣化する。そして、X線管のフィラメントが劣化した場合には、このフィラメントに同じフィラメント電流を供給した場合にも、X線管の管電流が大きくなることが知られている。このように経年変化で劣化したフィラメントをそのままのフィラメント電流で使用した場合には、管電流値が大きくなって必要以上の線量のX線が照射されることになるばかりではなく、フィラメント温度が上昇してフィラメントの蒸発が増大され、さらにフィラメントがやせ細ってその劣化が促進されることになる。
このため、X線を照射しているときの実際のX線管の管電流値を実測し、これに応じてフィラメント電流の電流値をフィードバック制御すれば、管電流値を一定に維持することは可能である。しかしながら、X線管においては、フィラメントに供給されたフィラメント電流値に対するフィラメント温度の応答速度は比較的遅く、管電流値や管電圧値が安定するまでに一定の時間が必要となる。このため、このようなフィードバック制御を実行するためには、比較的長い時間X線照射を行わないと、管電流値等の誤差により正確なフィードバック制御を行うことはできない。
このため、特許文献1に記載されたX線発生装置においては、管電流値とフィラメント電流値の関係を示すデータの初期値と、現時点の管電流値とフィラメント電流値の関係を示すデータとを比較し、必要な管電流値を得るためのフィラメント電流値を演算するようにしている。
特開平9−161990号公報
フィラメント電流値を一定としたときの管電流値は経時的に変動するが、その管電流値には時間的な波がある。このため、特許文献1に記載されてように、現時点の測定値を利用してそのままフィラメント電流値を補正した場合には、測定値の変動誤差がそのまま補正値に反映されることになり、必ずしも正確な補正が行われるわけではない。また、測定値に誤差があった場合にも、その誤差がそのまま補正値に反映されることになる。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、X線管におけるフィラメントの劣化に伴う管電流値の変動を、経時的な変動誤差や測定誤差の影響を低減して適正に補正することが可能なX線撮影装置を提供することを目的とする。
また、このようなX線撮影装置においては、X線診断時においてフィラメントの切断によりX線管からX線を照射できなくなると、被験体である患者の容体によっては、患者の生命等に危険を伴う可能性もある。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、フィラメントの寿命によるX線撮影装置の故障を予測することが可能なX線撮影装置を提供することを第2の目的とする。
請求項1に記載の発明は、X線管から出射され被検体を通過したX線をX線検出器で検出するX線撮影装置において、X線撮影時に前記X線管に供給すべき管電流と管電圧との撮影条件から、その撮影条件下で前記X線管のフィラメントに供給すべきフィラメント電流を設定フィラメント電流値として記憶する記憶手段と、あるフィラメント電流でX線照射を行ったときの管電流の予想値と、実際にそのフィラメント電流でX線照射を行ったときの管電流の測定値との誤差を、管電流値誤差として経時的に測定する管電流値誤差測定手段と、一定期間中の複数回のX線照射における前記管電流値誤差の演算処理値が、予め設定した設定値を超えたときに、管電流値誤差が小さくなるように前記記憶手段に記憶した設定フィラメント電流値を補正する設定フィラメント電流値補正手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記一定期間中の管電流値誤差の演算処理値は、管電流値誤差の平均値または加重平均値である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記設定フィラメント電流値の補正回数が、ある期間に設定回数を超えたときに、前記フィラメントの寿命について警告表示を行う警告表示手段を備えている。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発明において、前記設定フィラメント電流値補正手段は、前記一定期間中の管電流値誤差の演算処理値が予め設定した設定値を超えたときに、前記管電流値誤差に対応するフィラメント電流の補正値よりも小さい最小補正値で前記設定フィラメント電流値を補正する。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記設定フィラメント電流値補正手段は、前記管電流値誤差が、管電流値が増加する誤差であるときには、前記設定フィラメント電流値が小さくなる補正を実行し、前記管電流値誤差が、管電流値が減少する誤差であるときには、前記設定フィラメント電流値の補正を行わない。
請求項1および請求項2に記載の発明によれば、一定期間中の電流値誤差の演算処理値に基づいて設定フィラメント電流値を補正することにより、X線管におけるフィラメントの劣化に伴う管電流値の変動を、経時的な変動誤差や測定誤差の影響を低減して適正に補正することが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、設定フィラメント電流値の補正状況を監視することにより、フィラメントの寿命によって発生するX線撮影装置の故障を予め予測することが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、電流値誤差に対応するフィラメント電流の補正値よりも小さい最小補正値で設定フィラメント電流値を補正することにより、経時的な変動誤差や測定誤差があった場合にも、設定フィラメント電流値を緩やかに補正することが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、管電流値が増加する管電流値誤差が生じたときに設定フィラメント電流値を小さくなるように補正し、管電流値が減少する管電流値誤差が生じた場合には、設定フィラメント電流値を補正しないことから、フィラメントの劣化特性に対応した補正を行うことができ、また、フィラメント電流値が過剰に増大することを防止することが可能となる。
この発明に係るX線撮影装置の概要図である。 X線管制御部5を、X線管3、制御部6および記憶部7とともに示すブロック図である。 フィラメント電流を一定としたときの管電流値の変動を示すグラフである。 この発明に係るX線撮影装置におけるフィラメント電流値の補正動作等を示すフローチャートでる。 X線管3に供給すべき管電流および管電圧と、そのときの設定フィラメント電流値との関係を示すテーブルである。 毎日測定した管電流の予想値と管電流の測定値との誤差を示す表である。 設定フィラメント電流値の補正日および補正回数を示す表である。 X線管3に供給すべき管電流および管電圧と、そのときの設定フィラメント電流値との関係を示すテーブルである。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はこの発明に係るX線撮影装置の概要図である。
このX線撮影装置は、被検体である被検者1を載置するテーブル2と、X線管3と、フラットパネルディテクタ4と、X線管3に付与する管電圧や管電流を制御するX線管制御部5と、制御部6と、記憶部7と、インターネット等のネットワークに接続された接続部61と、CRT等の表示部62とを備える。
このX線撮影装置は、X線管3からテーブル2上の被検者1に向けてX線を照射し、被検者1を通過したX線をフラットパネルディテクタ4により検出し、制御部6において検出されたX線を画像処理し、画像処理されたX線による映像信号を利用して表示部62にX線像を表示する構成を有する。
図2は、上述したX線管制御部5を、X線管3、制御部6および記憶部7とともに示すブロック図である。
このX線管制御部5は、商用の交流電源54と接続された、高電圧供給回路51およびフィラメント電流供給回路52を備える。高電圧供給回路51は、制御部6からの制御信号を受け、X線管3に付与する管電圧を制御する。また、フィラメント電流供給回路52は、制御部6からの制御信号を受け、X線管3のフィラメント31に付与するフィラメント電流を制御する。X線管3においては、フィラメント電流を付与され加熱された陰極のフィラメント31からは、熱電子Aが発生する。この熱電子Aは、陽極32に衝突してX線Bを照射させる。このときの、X線管3がX線を照射するときの管電流値は、管電流検出部53により検出される。
なお、上述した記憶部7は、X線撮影時にX線管3に供給すべき管電流と管電圧との撮影条件から、その撮影条件下でX線管3のフィラメント31に供給すべきフィラメント電流を設定フィラメント電流値として記憶する記憶手段として機能する。また、上述した管電流検出部53は、制御部6とともに、一定のフィラメント電流でX線照射を行ったときの管電流の予想値と、実際にそのフィラメント電流でX線照射を行ったときの管電流の測定値との誤差を、管電流値誤差として経時的に測定する管電流値誤差測定手段として機能する。さらに、上述したフィラメント電流供給回路52は、制御部6とともに、管電流値誤差の一定期間中の平均値が予め設定した設定値を超えたときに、記憶部7に記憶した設定フィラメント電流値を補正する設定フィラメント電流値補正手段として機能する。
図3は、フィラメント電流値を一定としたときの管電流値の変動を示すグラフである。なお、この図において、縦軸は管電流値を示し、横軸は経過日数を示している。
このグラフは、フィラメント電流値を、管電流値が500mAとなると予想される一定に維持し、実際の管電流値が経時的にどのように変化するのかを示したものである。このグラフに示すように、フィラメント電流値を一定に維持した場合であっても、管電流値はフィラメントの劣化に伴い徐々に増大する。但し、管電流値は、その劣化に伴ってリニアに増加するのではなく、増加と減少とを繰り返しながら、徐々に増大していることがわかる。
次に、以上のような構成を有するX線撮影装置において、X線管3におけるフィラメント31の劣化に伴い、フィラメント31に供給するフィラメント電流値を補正する補正動作について説明する。図4は、この発明に係るX線撮影装置におけるフィラメント電流値の補正動作等を示すフローチャートである。
このX線撮影装置においては、装置設置時等に初期設定を行う(ステップS1)。この初期設定時には、X線撮影を行う撮影条件に対応し得るように、X線管3に供給すべき管電流と管電圧とに基づいて、その撮影条件下でX線管3のフィラメント31に供給すべきフィラメント電流を設定フィラメント電流値として設定する。このX線管3に供給すべき管電流および管電圧と、そのときの設定フィラメント電流値との関係は、テーブルとして図1および図2に示す記憶部7に記憶される。
図5(a)は、このようにして記憶されたX線管3に供給すべき管電流および管電圧と、そのときの設定フィラメント電流値との関係を示すテーブルである。なお、このテーブルの数字に付すべき単位はAである。
この図に示すように、所定の管電圧と管電流とによりX線撮影を実行するための設定フィラメント電流値が、テーブルとして記憶部7に記憶されている。なお、これらの設定フィラメント電流値は、予め実験的に求められている。管電圧および管電流として、このテーブルに表示されていない値を採用するときには、このテーブルを用いて補間された値を使用する。
一日のうち最初にX線撮影装置を使用するときに、X線管3からX線を照射したときの管電流値を測定する(ステップS2)。このときの管電圧と管電流の値は、最初にX線撮影を実行するときの撮影条件に合わせたものでよい。なお、一日のうち最初にX線撮影装置を使用するときに管電流値を測定するかわりに、エージング時に、X線管3のフィラメント31に所定のフィラメント電流を付与して、そのときの管電流値を測定してもよい。
次に、そのときの管電流値に対応したフィラメント電流でX線照射を行ったときの管電流値として予め設定された管電流の予想値と、実際にそのフィラメント電流でX線照射を行ったときの管電流の測定値との誤差を管電流値誤差として測定し、その誤差の一定期間中の平均値を演算する(ステップS3)。
図6は、毎日測定した管電流の予想値と管電流の測定値との誤差を示す表である。
この表に示すように、最初の日においては、管電流値が400mAとなるフィラメント電流値でX線管3を駆動させたときに、図2に示す管電流検出部53により実際に検出された管電流値が414mAであり、フィラメント31の劣化により管電流値が3.5%増加していることを示している。この場合には、管電流値誤差は3.5%となる。他の日についても、これと同様である。
次に、この管電流値誤差の一定期間中(例えば、3日間)の平均値が、予め設定した設定値(例えば、5%)を超えたか否かを判定する(ステップS4)。一定期間中の管電流値誤差の平均値が、予め設定した設定値を超えていない場合には、撮影が終了するまで(ステップS9)処理を継続する。一方、一定期間中の管電流値誤差の平均値が、予め設定した設定値を超えた場合には、記憶部7に記憶したテーブルにおける設定フィラメント電流値を補正する(ステップS5)。そして、補正後に、図6に示す過去の管電流の予想値と管電流の測定値との誤差のデータをリセットする。
なお、この設定フィラメント電流値の補正は、管電流値誤差が、測定された管電流値が管電流の予想値より大きくなる方向に発生している場合においてのみ実行される。すなわち、フィラメント31の劣化により、測定された管電流値が管電流の予想値より大きくなった場合には、フィラメント31に供給するフィラメント電流の電流値を小さくすることが必要となる。これに対して、測定された管電流値が管電流の予想値より小さくなる方向である場合には、フィラメント31の経年的な劣化でいずれ管電流が大きくなると予想されることと、管電流を大きくする方向でフィラメント電流を増加させることは、X線管3に障害が起こりやすい危険側への補正であることから、設定フィラメント電流値の補正は行わない。
管電流値誤差が測定された管電流値が管電流の予想値より大きくなる方向に発生している場合には、図5(b)に示すように、管電流値が100mA未満の領域においては、各設定フィラメント電流値が0.01A小さくなるような補正を行う。また、管電流値が100mA以上の領域においては、各設定フィラメント電流値が0.02A小さくなるような補正を行う。これにより、フィラメント31の劣化により大きくなった管電流値を、その値が小さくなる方向に補正することが可能となる。
ここで、この0.01Aおよび0.02Aという設定フィラメント電流値の補正値は、5%という電流値誤差に対応するフィラメント電流の補正値よりも小さい最小補正値である。すなわち、例えば、管電流値が100mA未満の領域においては、0.01Aという設定フィラメント電流値の補正値は、約2%の管電流誤差値に相当する値となっている。このように、管電流値誤差に対応するフィラメント電流の補正値よりも小さい最小補正値で設定フィラメント電流値を補正することにより、図3に示すような経時的な変動誤差があった場合や、管電流値の測定誤差があった場合にも、設定フィラメント電流値を緩やかに補正することが可能となる。
設定フィラメント電流値の補正が終了すれば、ある期間内の設定フィラメント電流値の補正回数を演算する(ステップS6)。そして、ある期間内の設定フィラメント電流値の補正回数が一定回数を超えているか否かを判定する(ステップS7)。
図7は、設定フィラメント電流値の補正日および補正回数を示す表である。
この表に示す実施形態においては、設定フィラメント電流値の補正が終了するたびに、過去1ヶ月の間の設定フィラメント電流値の補正回数を演算している。そして、過去1ヶ月以内の補正回数が3回となった場合には、フィラメントの寿命について警告表示を行う(ステップS8)。この警告表示は、図1に示す表示部62に表示される。また、この警告表示は、インターネット等のネットワークに接続された接続部61を介して、このX線撮影装置のメンテナンスを行うサービス会社にも伝達される。この警告表示により、X線撮影装置の使用者およびメンテナンス担当者は、X線管3におけるフィラメント31の寿命によるX線撮影装置の故障を予測することが可能となる。このため、X線診断時に突然フィラメント31の故障によりX線管3からX線を照射できなくなるという現象を予め防止することができることから、被験者1である患者に危険が生ずることを未然に防止することが可能となる。
次に、この発明の他の実施形態について説明する。図8は、この発明の他の実施形態に係るX線管3に供給すべき管電流および管電圧と、そのときの設定フィラメント電流値との関係を示すテーブルである。
上述した実施形態においては、管電流値誤差の過去3日間の平均値が、管電流値が増加する方向に5%を越えた場合に、記憶部7に記憶したテーブルにおける設定フィラメント電流値を、管電流値の大きさに対応して補正する構成を採用している。これに対して、この実施形態においては、管電流値誤差の過去4日間の平均値が、予め設定した設定値(例えば、5%)を超えたか否かを判定し、一定期間中の管電流値誤差の平均値が予め設定した設定値を超えた場合には、記憶部7に記憶したテーブルにおける設定フィラメント電流値を、管電流値の誤差が生じている方向に対応して補正する構成を採用している。
図8(a)は、上述した実施形態における図5(a)と同様、装置設置時等に初期設定において、記憶部7に予め記憶されたX線管3に供給すべき管電流および管電圧と、そのときの設定フィラメント電流値との関係を示すテーブルである。これに対して、図8(b)は、管電流値誤差の過去4日間の平均値が、管電流値が増加する方向で5%を超えた場合に設定フィラメント電流値を補正した後のテーブルを示している。この場合においては、記憶部7に記憶したテーブルにおける設定フィラメント電流値を、各々0.01A減少させる補正が実行されている。これに対して、図8(c)は、管電流値誤差の過去4日間の平均値が、管電流値が減少する方向で5%を超えた場合に設定フィラメント電流値を補正した後のテーブルを示している。この場合においては、記憶部7に記憶したテーブルにおける設定フィラメント電流値を、各々0.01A増加させる補正が実行されている。これにより、管電流値に対応して設定フィラメント電流値を補正することが可能となる。
なお、上述した実施形態において、X線管3が、大焦点用と小焦点用の一対のフィラメントを備えている場合においては、各フィラメント毎に、設定フィラメント電流値を補正するようにすればよい。
上述した実施形態においては、一定期間中の管電流値誤差の演算処理値として平均値を利用し、一定期間中の管電流値誤差の平均値が予め設定した設定値を超えたときに設定フィラメント電流値を補正しているが、この発明はこのような態様に限定されるものではない。
例えば、他の実施形態として、一定期間中の管電流値誤差のうち、最近の管電流値誤差ほど強い重み付けを持たせるような加重平均値を演算処理し、演算処理後の加重平均値が予め設定した設定値を超えたときに設定フィラメント電流値を補正するようにしてもよい。このように、平均値に替えて加重平均値を利用することにより、現在のX線管3の状態を演算結果に強く反映させることが可能となる。なお、この場合においても、一定期間中の電流値誤差の加重平均値に基づいて設定フィラメント電流値を補正することから、X線管3におけるフィラメント31の劣化に伴う管電流値の変動を、経時的な変動誤差や測定誤差の影響を低減して補正することが可能となる。
さらに、上記演算処理値として、平均値や加重平均値以外の演算処理値を利用してもよい。すなわち、経時的に測定した一定期間中の管電流値誤差を利用して、経時的な変動誤差や測定誤差の影響を排除できるような演算処理であれば、その他の演算処理方法を適用することも可能である。
1 被検者
2 テーブル
3 X線管
4 フラットパネルディテクタ
5 X線管制御部
6 制御部
7 記憶部
31 フィラメント
32 陽極
51 高電圧供給回路
52 フィラメント電流供給回路
53 管電圧検出部
61 接続部
62 表示部

Claims (5)

  1. X線管から出射され被検体を通過したX線をX線検出器で検出するX線撮影装置において、
    X線撮影時に前記X線管に供給すべき管電流と管電圧との撮影条件から、その撮影条件下で前記X線管のフィラメントに供給すべきフィラメント電流を設定フィラメント電流値として記憶する記憶手段と、
    あるフィラメント電流でX線照射を行ったときの管電流の予想値と、実際にそのフィラメント電流でX線照射を行ったときの管電流の測定値との誤差を、管電流値誤差として経時的に測定する管電流値誤差測定手段と、
    一定期間中の複数回のX線照射における前記管電流値誤差の演算処理値が、予め設定した設定値を超えたときに、管電流値誤差が小さくなるように前記記憶手段に記憶した設定フィラメント電流値を補正する設定フィラメント電流値補正手段と、
    を備えたことを特徴とするX線撮影装置。
  2. 請求項1に記載のX線撮影装置において、
    前記一定期間中の管電流値誤差の演算処理値は、管電流値誤差の平均値または加重平均値であるX線撮影装置。
  3. 請求項2に記載のX線撮影装置において、
    前記設定フィラメント電流値の補正回数が、ある期間に設定回数を超えたときに、前記フィラメントの寿命について警告表示を行う警告表示手段を備えたX線撮影装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のX線撮影装置において、
    前記設定フィラメント電流値補正手段は、前記一定期間中の管電流値誤差の演算処理値が予め設定した設定値を超えたときに、前記管電流値誤差に対応するフィラメント電流の補正値よりも小さい最小補正値で前記設定フィラメント電流値を補正するX線撮影装置。
  5. 請求項4に記載のX線撮影装置において、
    前記設定フィラメント電流値補正手段は、前記管電流値誤差が、管電流値が増加する誤差であるときには、前記設定フィラメント電流値が小さくなる補正を実行し、前記管電流値誤差が、管電流値が減少する誤差であるときには、前記設定フィラメント電流値の補正を行わないX線撮影装置。
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