JPH0864388A - X線高電圧装置 - Google Patents

X線高電圧装置

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JPH0864388A
JPH0864388A JP19930394A JP19930394A JPH0864388A JP H0864388 A JPH0864388 A JP H0864388A JP 19930394 A JP19930394 A JP 19930394A JP 19930394 A JP19930394 A JP 19930394A JP H0864388 A JPH0864388 A JP H0864388A
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voltage
ray tube
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JP19930394A
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Fumio Ishiyama
文雄 石山
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィラメントの断線を未然に知ることができ
るX線高電圧装置を提供する。 【構成】 設定電圧が供給されるディジタル−アナログ
変換器23と、アナログ−ディジタル変換器31と、デ
ィジタル−アナログ変換器23とアナログ−ディジタル
変換器31から出力される電圧からX線管のフィラメン
ト特性を求め、その求められたフィラメント特性の係数
kf がメモリ回路33に設定されている限界値kfL以上
となったとき、X線管15のフィラメントの断線を予測
し、その旨を警告灯、警告音、または、文字や図形の表
示によって操作者に知らせるシーケンス制御部を備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線を発生するX線管
に電子加速用高電圧とフィラメント加熱用の電流を供給
するX線高電圧装置に係わり、特に、X線管のフィラメ
ントの断線を予測することが可能なX線高電圧装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、X線を発生するX線管の
フィラメントは、使用していくうちにフィラメントを構
成している金属が徐々に蒸発して細径化していく。そし
て、最後には断線によって使用不可能な状態になる。
【0003】従来、フィラメントの細径化については未
検出であり、X線管の交換時期は操作者の経験によって
判断していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来、X
線管の交換時期は操作者の経験によって判断していたた
め、フィラメントが突然断線する場合があり、このた
め、X線装置が突然使用不可能になるという問題があ
る。
【0005】本発明は上記事情に鑑みて成されたもので
あり、その目的は、フィラメントの断線を未然に知るこ
とができるX線高電圧装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、X線管のフィラメントに加わる電圧をフ
ィラメント電圧として検出するフィラメント電圧検出手
段と、前記X線管のフィラメントに流れる電流をフィラ
メント電流として検出するフィラメント電流検出手段
と、前記フィラメント電圧検出手段により検出されたフ
ィラメント電圧と前記フィラメント電流検出手段により
検出されたフィラメント電流を基に、X線管のフィラメ
ント電圧に対するフィラメント電流の特性をフィラメン
ト特性として演算する演算手段と、前記フィラメント特
性の係数の限界値を設定する限界設定手段と、前記演算
手段により演算されたフィラメント特性の係数が前記限
界設定手段に設定されている限界値以上となったとき、
フィラメントの断線を予測してフィラメント断線予告信
号を生成する比較手段と、を具備することを特徴として
いる。
【0007】また、前記フィラメント電圧検出手段によ
り検出されたフィラメント電圧と前記フィラメント電流
検出手段により検出されたフィラメント電流を基に、X
線管のフィラメント電圧に対するフィラメント電流の特
性をフィラメント特性として演算し、そのフィラメント
特性の係数を求める演算手段と、前記フィラメント特性
の係数の経時変化量の限界値を設定する限界設定手段
と、前記演算手段により演算されたフィラメント特性の
係数を基に、フィラメント特性の係数の経時変化量を求
め、その経時変化量が前記限界設定手段に設定されてい
る限界値以上となったとき、フィラメントの断線を予測
してフィラメント断線予告信号を生成する比較手段と、
を具備することを特徴としている。
【0008】さらに、前記X線管のフィラメント予備加
熱時の前記フィラメントに加わる電圧をフィラメント電
圧として検出するフィラメント電圧検出手段と、前記X
線管のフィラメント予備加熱時のフィラメント電圧の限
界値を設定する限界設定手段と、前記フィラメント電圧
検出手段により検出されたフィラメント予備加熱時のフ
ィラメント電圧が前記限界設定手段に設定されている限
界値以上となったとき、フィラメントの断線を予測して
フィラメント断線予告信号を生成する比較手段と、を具
備することを特徴としている。
【0009】さらに、前記X線管のフィラメント予備加
熱時のフィラメント電圧の経時変化量の限界値を設定す
る限界設定手段と、前記フィラメント電圧検出手段によ
り検出されたフィラメント予備加熱時のフィラメント電
圧を基に、フィラメント予備加熱時のフィラメント電圧
の経時変化量を求め、その経時変化量が前記限界設定手
段に設定されている限界値以上となったとき、フィラメ
ントの断線を予測してフィラメント断線予告信号を生成
する比較手段と、を具備することを特徴としている。
【0010】さらに、前記比較手段によりフィラメント
断線予告信号が生成されたとき、フィラメント断線予告
を画面表示、音の発生、表示灯の点灯の内、少なくとも
一つによりフィラメントの断線予告を操作者に知らせる
警告手段を具備する。
【0011】
【作用】上記構成によれば、フィラメント電圧検出手段
は、X線管のフィラメントに加わる電圧をフィラメント
電圧として検出する。また、フィラメント電圧検出手段
は、前記X線管のフィラメント予備加熱時の前記フィラ
メントに加わる電圧をフィラメント電圧として検出す
る。フィラメント電流検出手段は、前記X線管のフィラ
メントに流れる電流をフィラメント電流として検出す
る。演算手段は、前記フィラメント電圧検出手段により
検出されたフィラメント電圧と前記フィラメント電流検
出手段により検出されたフィラメント電流を基に、X線
管のフィラメント電圧に対するフィラメント電流の特性
をフィラメント特性として演算する。また、演算手段
は、前記フィラメント電圧検出手段により検出されたフ
ィラメント電圧と前記フィラメント電流検出手段により
検出されたフィラメント電流を基に、X線管のフィラメ
ント電圧に対するフィラメント電流の特性をフィラメン
ト特性として演算し、そのフィラメント特性の係数を求
める。
【0012】そして、比較手段は、前記演算手段により
演算されたフィラメント特性の係数が限界設定手段に予
め設定されている限界値以上となったとき、フィラメン
トの断線を予測してフィラメント断線予告信号を生成す
る。また、比較手段は、前記演算手段により演算された
フィラメント特性の係数を基に、フィラメント特性の係
数の経時変化量を求め、その経時変化量が前記限界設定
手段に設定されている限界値以上となったとき、フィラ
メントの断線を予測してフィラメント断線予告信号を生
成する。さらに、比較手段は、前記フィラメント電圧検
出手段により検出されたフィラメント予備加熱時のフィ
ラメント電圧が前記限界設定手段に設定されている限界
値以上となったとき、フィラメントの断線を予測してフ
ィラメント断線予告信号を生成する。さらに、比較手段
は、前記フィラメント電圧検出手段により検出されたフ
ィラメント予備加熱時のフィラメント電圧を基に、フィ
ラメント予備加熱時のフィラメント電圧の経時変化量を
求め、その経時変化量が前記限界設定手段に設定されて
いる限界値以上となったとき、フィラメントの断線を予
測してフィラメント断線予告信号を生成する。
【0013】また、警告手段は、前記比較手段によりフ
ィラメント断線予告信号が生成されたとき、フィラメン
ト断線予告を画面表示、音の発生、表示灯の点灯の内、
少なくとも一つによりフィラメントの断線予告を操作者
に知らせる。
【0014】
【実施例】図1は、本発明に係るX線高電圧装置の一実
施例を示すブロック図である。
【0015】図1に示すように、X線高電圧装置1は、
X線管フィラメント加熱部3と、フィラメント加熱制御
部5から成る。
【0016】X線管フィラメント加熱部3は、交流電源
7と、交流電源7から供給される交流電圧を直流に変換
する整流平滑回路9と、整流平滑回路9から出力されて
くるパルスのON時間とOFF時間の比、いわゆるデュ
ーティ比に比例させて電圧を変換するDC/DCコンバ
ータ11と、前記DC/DCコンバータ11により変換
された交流電圧を直流に変換するインバータ回路13
と、前記インバータ回路13により変換された直流電圧
をX線管15のフィラメント加熱電圧に変換するフィラ
メントトランス17と、フィラメントトランス17の1
次電流を検出するカレントトランス19とから成る。
【0017】フィラメント加熱制御部5は、X線管15
の管電流特性から得られたフィラメント電流(X線管1
5のフィラメントに流れる電流)とフィラメントトラン
ス17の巻数比n(n=n1 /n2 , n1 ;一次側コ
イルの巻数,n2 ;2次側コイルの巻数)を基に設定電
圧を演算するシーケンス制御回路21と、前記シーケン
ス制御回路21により演算された設定電圧(ディジタル
信号)をアナログ信号に変換するディジタル−アナログ
変換器23と、カレントトランス19により検出された
フィラメントトランス17の1次電流を直流電圧に変換
する交流−直流変換回路25と、前記ディジタル−アナ
ログ変換器23によりアナログ化された設定電圧と、前
記交流−直流変換回路25により変換された直流電圧と
の差を増幅する差動増幅器27と、前記差動増幅器27
により得られた電圧差に応じてパルス幅を変動させるパ
ルス幅変調回路29と、前記DC/DCコンバータ11
により変換された交流電圧(アナログ信号)をディジタ
ル信号に変換するアナログ−ディジタル変換器31と、
X線管15のフィラメント電圧Vf に対するフィラメン
ト電流If の特性(以下フィラメント特性と記す)の係
数kf の限界値kfL を記憶するメモリ回路33とから
成る。
【0018】整流平滑回路9は、例えば図2に示すよう
に、4つのダイオードによるブリッジ回路41と、コン
デンサ43とから成る。
【0019】DC/DCコンバータ11は、例えば図3
に示すように、駆動回路45と、駆動回路45によりそ
のON/OFFが制御されるトランジスタ47と、ダイ
オード49と、コンデンサ51と、コイル53とから成
る。
【0020】インバータ回路13は、例えば図4に示す
ように、矩形波発振器55と、4つの駆動回路57a,
57b,57c,57dと、この4つの駆動回路57
a,57b,57c,57dによりそのON/OFFが
制御されるトランジスタ59a,59b,59c,59
dとから成る。
【0021】シーケンス制御回路21のX線管フィラメ
ント断線予測回路21aは、例えば図5に示すように、
X線管15のフィラメント特性(フィラメント電圧Vf
に対するフィラメント電流If の特性)の係数kf を保
持するkf レジスタ61と係数kf の限界値kfLを保持
するkfLレジスタ63と、kf レジスタ61に保持され
ている係数kf とkfLレジスタ63に保持されている限
界値kfLを比較するディジタルコンパレータ65と、k
f レジスタ61に保持されている係数kf がkfLレジス
タ63に保持されている限界値kfLより大きい、また
は、等しいときON信号を出力する論理和回路67とか
ら成る。
【0022】なお、図5に示す例では、ディジタル回路
により構成しているが、これに限らず、X線管フィラメ
ント断線予測の基準を後述の予備加熱時フィラメント電
圧Vf(PRH)にする場合は図6に示すように、アナログコ
ンパレータ69とディジタル−アナログ変換器23-2か
ら成るアナログ回路21bにより構成するようにしても
良い。この場合、DC/DCコンバータ11から出力さ
れる電圧はアナログコンパレータ69のプラス側に供給
され、予備加熱時フィラメント電圧限界値Vf(PRH)L
は、ディジタル−アナログ変換器23-2でアナログ信号
に変換されてアナログコンパレータ69のマイナス側に
供給される。
【0023】次に、本実施例のX線高電圧装置1の作用
を説明する。
【0024】初めに、X線フィラメント加熱部3の作用
を説明する。まず、交流電源7から供給された交流電圧
は、整流平滑回路9によって直流に変換され、DC/D
Cコンバータ11で電圧が変換される。その後、インバ
ータ回路13で再び交流に変換され、フィラメントトラ
ンス17を介してX線管15のフィラメントを加熱す
る。このとき、カレントトランス19により、フィラメ
ントトランス17の一次電流が検出される。
【0025】次に、フィラメント加熱制御部5の作用を
説明する。
【0026】まず、シーケンス制御回路21では、デー
タ入力部(図示せず)を介して管電圧−管電流信号が入
力されると、予め求められているX線管15の管電流特
性を基にフィラメント電流If が求められる。その後、
フィラメント電流If をフィラメントトランス17の巻
数比nで割った値を電圧設定値として演算する。この演
算された電圧設定値は、ディジタル−アナログ変換器2
3でアナログ信号に変換され、差動増幅器27のプラス
側に供給される。
【0027】一方、フィラメントトランス17の一次電
流は、カレントトランス19により検出され、交流−直
流変換回路25で直流電圧に変換されて差動増幅器27
のマイナス側に供給される。
【0028】そして、差動増幅器27は、前記プラス
側、マイナス側の二つの入力電圧の差を増幅してパルス
幅変調回路29に供給する。
【0029】パルス幅変調回路29は、例えば図7に示
すように増幅器71から成り、図8に示すように入力電
圧Vp に対応させてデューティ比を変化させる。
【0030】そして、DC/DCコンバータ11は、前
記デューティ比に比例させて入力に対する出力比(VOU
T /VIN)を増加させる。
【0031】ここで、ディジタル−アナログ変換器23
に供給される設定電圧は、フィラメント電流If の1/
n(n;フィラメントトランス17の巻数比)に対応す
る電圧値を表すことになる。
【0032】したがって、フィラメントトランス17の
一次電流は、ディジタル−アナログ変換器23に供給さ
れた設定電圧を基にフィードバック制御される。
【0033】また、DC/DCコンバータ11から出力
される電圧は、アナログ−ディジタル変換器31に供給
され、アナログ−ディジタル変換器31によりディジタ
ル信号に変換された後、シーケンス制御回路21に供給
される。
【0034】ここで、アナログ−ディジタル変換器31
によりディジタル信号に変換された電圧は、フィラメン
ト電圧Vf のn倍となる(Vf ;X線管15のフィラメ
ントに印加される電圧,n;フィラメントトランス17
の巻数比)。
【0035】このため、ディジタル−アナログ変換器2
3に供給される設定電圧と、アナログ−ディジタル変換
器31から出力される電圧からX線管15のフィラメン
ト特性を知ることができる。
【0036】次に、本実施例のX線高電圧装置1のX線
管15のフィラメント断線予測動作を説明する。
【0037】X線管15のフィラメント特性(フィラメ
ント電圧Vf に対するフィラメント電流If の特性)
は、図9に示すようにフィラメント電圧Vf がフィラメ
ント電流If の約2.1乗に比例する特性を持ってい
る。ここで、フィラメント電圧Vf とフィラメント電流
If の関係を式に表すと以下に示す式1のようになる。 Vf =kf ・If 2.1 …(1) (kf ;X線管15のフィラメント特性の係数) ここで、係数kf の値は、各X線管15によって異な
る。また、X線管15のフィラメントは、使用していく
うちにフィラメントを構成している金属が徐々に蒸発し
て細径化する。このため、同一のX線管15であって
も、係数kf の値は経時変化する(X線管15据付時は
図9の実線で示すフィラメント特性であるが、経時変化
により係数kf の値が大きくなり、破線で示すフィラメ
ント特性となる)。そこでここでは、この特性を利用し
てX線管15のフィラメントの断線を予測している。
【0038】まず、X線管15の据付時に、X線管15
のフィラメント特性を2点以上採取する(ここでは4
点)。そして採取したVf1〜Vf4に寿命限界係数kを乗
じ、それぞれkVf1,kVf2,kVf3,kVf4とする。
ここで、kVf −If カーブ(図10破線)は、フィラ
メントの限界特性を示す。そして、この(If1,kVf
1),(If2,kVf2),(If3,kVf3),(If4,
kVf4)をメモリ回路33に記憶する。
【0039】この状態で、X線管15を使用する毎、例
えば撮影をする毎にフィラメント電流If とフィラメン
ト電圧Vf を測定する。このときの値をIfA,VfAとし
たとき、kVf −If カーブからIfAに対する限界値k
Vfaを求める(補間計算により求める)。そして、kV
fa≦VfAならX線管15のフィラメントの消耗が限界に
達したと判断して断線予告信号を図示しない警告手段に
出力する。そして前記警告手段は、警告灯、警告音、ま
たは、文字や図形の表示によって操作者に知らせる。こ
のため、X線管15のフィラメントの断線を未然に知る
ことができる。
【0040】次に、X線管15のフィラメント断線予測
の第2の方法を説明する。
【0041】X線管15の据付時に特定のフィラメント
電流If に対するフィラメント電圧Vf を1点採取す
る。例えばX線管15のフィラメント予備加熱時のフィ
ラメント電流If とフィラメント電圧Vf を採取する。
このときVf をVfiとする。そして、Vfiに寿命限界係
数kを乗じたkVfiをメモリ回路33に記憶する。
【0042】この状態で、X線管15を使用する毎のフ
ィラメント予備加熱時のフィラメント電圧Vf を測定し
VfPとする。そして、このVfPとメモリ回路33に記憶
されているkVfiと比較し、kVfi≦VfPならX線管1
5のフィラメントの消耗が限界に達したと判断して断線
予告信号を図示しない警告手段に出力する。そして前記
警告手段は、警告灯、警告音、または、文字や図形の表
示によって操作者に知らせる。このため、X線管15の
フィラメントの断線を未然に知ることができる。
【0043】次に、X線管15のフィラメント断線予測
の第3の方法を説明する。
【0044】まず、X線管15の据付時に、X線管15
のフィラメント特性を採取し、メモリ回路33に記憶す
る。これをVfI−If カーブとする。
【0045】そしてX線管15を使用する毎にフィラメ
ント電流If とフィラメント電圧Vf を測定する。この
とき求めた値をIfA,VfAとしたとき、据付時のVfI−
IfカーブからIfAに対するVfIa を求める。また、Vf
aのVfIa に対する比kfhを求める。これを式に表すと
以下に示す式2のようになる。 Vfa/VfIa =kfh…(2) ここで1回目撮影時のkfhをkfh1 、2回目撮影時のk
fhをkfh2 、n回目撮影時のkfhをkfhn とするとkfh
−撮影回数のグラフは図11に示すようになる。その
後、kfhの2階微分kfh”を求め、その経時変化を取っ
ていく。そしてこの経時変化量(上昇の度合い(傾
き))が予めメモリ記憶回路33に記憶されているしき
い値を越えた場合、フィラメントの消耗が限界に達した
と判断して断線予告信号を図示しない警告手段に出力す
る。そして前記警告手段は、警告灯、警告音、または、
文字や図形の表示によって操作者に知らせる。このた
め、X線管15のフィラメントの断線を未然に知ること
ができる。
【0046】なお、X線管15のフィラメント予備加熱
時、前記kfhはフィラメント電圧Vf に比例するので、
X線管15のフィラメント予備加熱時のフィラメント電
圧Vf を用いても良い。この場合、前述同様、X線管1
5のフィラメント予備加熱時のフィラメント電圧Vf の
2階微分Vf ”を求め、その経時変化を取り、この経時
変化量(上昇の度合い(傾き))が予めメモリ記憶回路
33に記憶されているしきい値を越えた場合、フィラメ
ントの消耗が限界に達したと判断し、その旨を警告灯、
警告音、または、文字や図形の表示によって操作者に知
らせる。
【0047】このように本実施例のX線高電圧装置1
は、ディジタル−アナログ変換器23に供給される設定
電圧と、アナログ−ディジタル変換器31から出力され
る電圧からX線管15の据付時のフィラメント特性を測
定するとともに限界特性を求め、X線管15のフィラメ
ント特性が経時変化により前記限界特性を越えたとき、
X線管15のフィラメントの断線を予測し、その旨を警
告灯、警告音、または、文字や図形の表示によって操作
者に知らせるようにしているので、X線管15のフィラ
メントの断線を未然に知ることができる。
【0048】また、X線管15据付時の予備加熱時フィ
ラメント電圧Vを測定するとともに、その限界値を求
め、X線管15の予備加熱時フィラメント特性が経時変
化により前記限界値を越えたとき、フィラメントの消耗
が限界に達したと判断し、その旨を警告灯、警告音、ま
たは、文字や図形の表示によって操作者に知らせるよう
にしているので、X線管15のフィラメントの断線を未
然に知ることができる。
【0049】さらに、X線管15据付時のフィラメント
特性と使用回数n時のフィラメント特性の比(2階微
分)が予めメモリ記憶回路33に記憶されているしきい
値を越えた場合、フィラメントの消耗が限界に達したと
判断し、その旨を警告灯、警告音、または、文字や図形
の表示によって操作者に知らせるようにしているので、
X線管15のフィラメントの断線を未然に知ることがで
きる。
【0050】さらに、X線管15据付時の予備加熱時フ
ィラメント電圧Vと使用回数n時の予備加熱時フィラメ
ント電圧の比(2階微分)が予めメモリ記憶回路33に
記憶されているしきい値を越えた場合、フィラメントの
消耗が限界に達したと判断し、その旨を警告灯、警告
音、または、文字や図形の表示によって操作者に知らせ
るようにしているので、X線管15のフィラメントの断
線を未然に知ることができる。
【0051】さらに、X線管15のフィラメントの断線
を未然に知ることができるので、フィラメントの断線に
よるX線装置の突然の使用不能という事態を回避するこ
とができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、フ
ィラメント電圧検出手段により検出されたフィラメント
電圧と前記フィラメント電流検出手段により検出された
フィラメント電流を基に、X線管のフィラメント特性を
演算し、このフィラメント特性の係数が前記限界設定手
段に設定されている限界値以上となったとき、フィラメ
ントの断線を予測してフィラメント断線予告信号を生成
するようにしているので、X線管のフィラメントの断線
を未然に知ることができる。
【0053】また、フィラメント電圧検出手段により検
出されたフィラメント電圧とフィラメント電流検出手段
により検出されたフィラメント電流を基に、フィラメン
ト特性を演算し、そのフィラメント特性の係数の経時変
化量を求め、その経時変化量が前記限界設定手段に設定
されている限界値以上となったとき、フィラメントの断
線を予測してフィラメント断線予告信号を生成するよう
にしているので、X線管のフィラメントの断線を未然に
知ることができる。
【0054】さらに、フィラメント電圧検出手段により
検出されたフィラメント予備加熱時のフィラメント電圧
が前記限界設定手段に設定されている限界値以上となっ
たとき、フィラメントの断線を予測してフィラメント断
線予告信号を生成するようにしているので、X線管のフ
ィラメントの断線を未然に知ることができる。
【0055】さらに、フィラメント電圧検出手段により
検出されたフィラメント予備加熱時のフィラメント電圧
を基に、フィラメント予備加熱時のフィラメント電圧の
経時変化量を求め、その経時変化量が前記限界設定手段
に設定されている限界値以上となったとき、フィラメン
トの断線を予測してフィラメント断線予告信号を生成す
るようにしているので、X線管のフィラメントの断線を
未然に知ることができる。
【0056】さらに、フィラメント断線予告信号が生成
されたとき、フィラメント断線予告を画面表示、音の発
生、表示灯の点灯の内、少なくとも一つによりフィラメ
ントの断線予告を操作者に知らせるようにしているの
で、X線管のフィラメントの断線を未然に知ることがで
きる。
【0057】さらに、X線管のフィラメントの断線を未
然に知ることができるので、フィラメントの断線による
X線装置の突然の使用不能という事態を回避することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るX線高電圧装置の一実施例を示す
ブロック図である。
【図2】図1に示す実施例の整流平滑回路を示す回路図
である。
【図3】図1に示す実施例のDC/DCコンバータを示
す回路図である。
【図4】図1に示す実施例のインバータ回路を示す回路
図である。
【図5】図1に示す実施例のシーケンス制御回路のX線
管フィラメント断線予測回路を示す回路図である。
【図6】アナログコンパレータX線管フィラメント断線
予測回路を示す回路図である。
【図7】図3に示す実施例のパルス幅変調回路を示す回
路図である。
【図8】図7に示す実施例のパルス幅変調回路の入力電
圧Vp に対するデューティ比を示す説明図である。
【図9】図1に示す実施例のX線管の初期フィラメント
特性(実線)と寿命末期のフィラメント特性(破線)を
示す説明図である。
【図10】図9に示す特性を用いてX線管のフィラメン
トの断線を予測する例を示す説明図である。
【図11】図1に示す実施例のX線管の使用回数に対す
るkfhおよびkfhの2階微分kfh”を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 X線高電圧装置 3 X線管フィラメント加熱部 5 フィラメント加熱制御部 7 交流電源 9 整流平滑回路 11 DC/DCコンバータ 13 インバータ回路 15 X線管 17 フィラメントトランス 19 カレントトランス(フィラメント電流検出手段) 21 シーケンス制御回路(演算手段、比較手段) 23 ディジタル−アナログ変換器(フィラメント電流
検出手段) 25 交流−直流変換回路 27 差動増幅器 29 パルス幅変調回路 31 アナログ−ディジタル変換器(フィラメント電圧
検出手段) 33 メモリ回路(限界設定手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線を発生するX線管に電子加速用高電
    圧とフィラメント加熱用電流を供給するX線高電圧装置
    において、 前記X線管のフィラメントに加わる電圧をフィラメント
    電圧として検出するフィラメント電圧検出手段と、 前記X線管のフィラメントに流れる電流をフィラメント
    電流として検出するフィラメント電流検出手段と、 前記フィラメント電圧検出手段により検出されたフィラ
    メント電圧と前記フィラメント電流検出手段により検出
    されたフィラメント電流を基に、X線管のフィラメント
    電圧に対するフィラメント電流の特性をフィラメント特
    性として演算する演算手段と、 前記フィラメント特性の係数の限界値を設定する限界設
    定手段と、 前記演算手段により演算されたフィラメント特性の係数
    が前記限界設定手段に設定されている限界値以上となっ
    たとき、フィラメントの断線を予測してフィラメント断
    線予告信号を生成する比較手段と、 を具備することを特徴とするX線高電圧装置。
  2. 【請求項2】 X線を発生するX線管に電子加速用高電
    圧とフィラメント加熱用電流を供給するX線高電圧装置
    において、 前記X線管のフィラメントに加わる電圧をフィラメント
    電圧として検出するフィラメント電圧検出手段と、 前記X線管のフィラメントに流れる電流をフィラメント
    電流として検出するフィラメント電流検出手段と、 前記フィラメント電圧検出手段により検出されたフィラ
    メント電圧と前記フィラメント電流検出手段により検出
    されたフィラメント電流を基に、X線管のフィラメント
    電圧に対するフィラメント電流の特性をフィラメント特
    性として演算し、そのフィラメント特性の係数を求める
    演算手段と、 前記フィラメント特性の係数の経時変化量の限界値を設
    定する限界設定手段と、 前記演算手段により演算されたフィラメント特性の係数
    を基に、フィラメント特性の係数の経時変化量を求め、
    その経時変化量が前記限界設定手段に設定されている限
    界値以上となったとき、フィラメントの断線を予測して
    フィラメント断線予告信号を生成する比較手段と、 を具備することを特徴とするX線高電圧装置。
  3. 【請求項3】 X線を発生するX線管に電子加速用高電
    圧とフィラメント加熱用電流を供給するX線高電圧装置
    において、 前記X線管のフィラメント予備加熱時の前記フィラメン
    トに加わる電圧をフィラメント電圧として検出するフィ
    ラメント電圧検出手段と、 前記X線管のフィラメント予備加熱時のフィラメント電
    圧の限界値を設定する限界設定手段と、 前記フィラメント電圧検出手段により検出されたフィラ
    メント予備加熱時のフィラメント電圧が前記限界設定手
    段に設定されている限界値以上となったとき、フィラメ
    ントの断線を予測してフィラメント断線予告信号を生成
    する比較手段と、 を具備することを特徴とするX線高電圧装置。
  4. 【請求項4】 X線を発生するX線管に電子加速用高電
    圧とフィラメント加熱用電流を供給するX線高電圧装置
    において、 前記X線管のフィラメント予備加熱時の前記フィラメン
    トに加わる電圧をフィラメント電圧として検出するフィ
    ラメント電圧検出手段と、 前記X線管のフィラメント予備加熱時のフィラメント電
    圧の経時変化量の限界値を設定する限界設定手段と、 前記フィラメント電圧検出手段により検出されたフィラ
    メント予備加熱時のフィラメント電圧を基に、フィラメ
    ント予備加熱時のフィラメント電圧の経時変化量を求
    め、その経時変化量が前記限界設定手段に設定されてい
    る限界値以上となったとき、フィラメントの断線を予測
    してフィラメント断線予告信号を生成する比較手段と、 を具備することを特徴とするX線高電圧装置。
  5. 【請求項5】 前記比較手段によりフィラメント断線予
    告信号が生成されたとき、フィラメント断線予告を画面
    表示、音の発生、表示灯の点灯の内、少なくとも一つに
    よりフィラメントの断線予告を操作者に知らせる警告手
    段を具備することを特徴とする請求項1乃至6いずれか
    1項記載のX線高電圧装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008077883A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Shimadzu Corp X線高電圧装置
JP2011115369A (ja) * 2009-12-03 2011-06-16 Shimadzu Corp X線撮影装置
JP2015092439A (ja) * 2013-11-08 2015-05-14 株式会社島津製作所 X線発生装置及びx線分析装置
JP2018032561A (ja) * 2016-08-25 2018-03-01 株式会社ジョブ X線装置およびx線装置の制御方法
WO2019230010A1 (ja) * 2018-06-01 2019-12-05 株式会社東芝 予兆データサーバ及びx線厚み測定システム

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