JP6852969B2 - X線診断装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、X線診断装置に関する。
X線診断装置が有するX線管装置は、フィラメントに電流を流して熱電子を放出させ、この熱電子をターゲットに衝突させることにより、X線を発生させる。このX線の特性は、フィラメントとターゲットとの間に流れる管電流に依存する。また、この管電流は、フィラメントが放出する熱電子の数に依存する。そして、フィラメントが放出する熱電子の数は、フィラメントの温度に依存する。フィラメントの温度は、フィラメントの抵抗とフィラメントに流れる電流に依存する。したがって、X線管装置は、フィラメントを流れる電流を調整することにより、管電流を変化させ、X線の特性を調整している。しかし、フィラメントの温度変化には時間がかかるため、管電流を変化させるのに時間を要し、設定したX線条件(管電流)となるまで時間がかかってしまう。
特開2004−139790号公報
本発明が解決しようとする課題は、X線画像の明るさを目標とする明るさに安定させるまでの時間を短縮させることである。
実施形態に係るX線診断装置は、X線管装置と、グリッド電位制御部と、管電流検出部と、フィラメント電流制御部とを備える。X線管装置は、電子を放出するフィラメントと、前記電子を受けることによりX線を発生させるターゲットと、前記フィラメントの周囲の電位勾配を調整するための電位を有するグリッドとを有する。グリッド電位制御部は、前記グリッドの電位を、前記フィラメントの周囲の電位勾配が前記フィラメントの電位及び前記ターゲットの電位により発生する電位勾配よりも大きくなる電位に切り替える。管電流検出部は、前記フィラメントと前記ターゲットとの間に流れている管電流を検出する。フィラメント電流制御部は、前記フィラメントを流れるフィラメント電流を制御する。前記フィラメント電流制御部は、目標管電流の切り替えに伴って、前記フィラメント電流の設定値を前記目標管電流に対応する値に変更する。前記グリッド電位制御部は、前記目標管電流の切り替えに伴って、前記グリッドの電位を、前記フィラメントの周囲の電位勾配が前記フィラメントの電位及び前記ターゲットの電位により発生する電位勾配よりも大きくなる電位に切り替えた後、前記管電流検出部が検出した管電流が前記目標管電流より大きくなった場合、前記グリッドの電位を低くし、前記管電流検出部が検出した管電流が目標管電流より小さくなった場合、前記グリッドの電位を高くする制御を行う。
図1は、第1の実施形態に係るX線診断装置の構成例を示すブロック図である。 図2は、従来の高電圧発生回路、X線管装置及び処理回路の一例を示す図である。 図3は、フィラメントの電位及びターゲットの電位により発生する電位勾配の一例を示す図である。 図4は、図3に示した矢印上の電位勾配の一例を示す図である。 図5は、フィラメントの電位、ターゲットの電位及びグリッドの電位により発生する電位勾配の一例を示す図である。 図6は、図5に示した矢印上の電位勾配の一例を示す図である。 図7は、フィラメントを流れる電流の設定値及びフィラメントの温度の時間変化の一例を示す図である。 図8は、従来のX線診断装置に係るグリッド電位制御回路が行うグリッドの電位の制御の一例を示す図である。 図9は、図8に示したグリッドの電位の制御による管電流の時間変化の一例を示す図である。 図10は、第1の実施形態に係る高電圧発生回路、X線管装置、処理回路及び管電流検出部が検出した管電流の値を送信する経路の一例を示す図である。 図11は、第1の実施形態に係るX線診断装置が行う処理の一例を示すフローチャートである。 図12は、第1の実施形態に係るグリッド電位制御回路が行うグリッドの電位の制御の一例を示す図である。 図13は、フィラメントの電位、ターゲットの電位及びグリッドの電位により発生する電位勾配及びフィラメントの電位及びターゲットの電位により発生する電位勾配の一例を示す図である。 図14は、図13に示したグリッドの電位の制御による管電流の時間変化の一例を示す図である。 図15は、第1の実施形態に係るグリッド電位制御回路が行うグリッドの電位の制御の一例を示す図である。 図16は、図15に示したグリッドの電位の制御による管電流の時間変化の一例を示す図である。 図17は、第2の実施形態に係るX線診断装置が行う処理の一例を示すフローチャートである。 図18は、第2の実施形態に係るグリッド電位制御回路が行うグリッドの電位の制御の一例を示す図である。 図19は、図18に示したグリッドの電位の制御による管電流の時間変化の一例を示す図である。 図20は、第1の実施形態から第3の実施形態に係るX線診断装置が有するグリッドの一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら実施形態に係るX線診断装置を説明する。なお、以下の実施形態では、重複する説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
まず、図1を参照しながら、第1の実施形態に係るX線診断装置1の構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係るX線診断装置の構成例を示すブロック図である。X線診断装置1は、図1に示すように、撮影装置10と、コンソール20とを備える。なお、X線診断装置1の構成は、下記の構成に限定されるものではない。
撮影装置10は、高電圧発生回路11と、X線絞り調整回路12と、天板13と、X線管装置14と、X線絞り15と、X線検出器16と、Cアーム17と、駆動回路18とを備える。
高電圧発生回路11は、X線管装置14にX線を発生させるための高電圧を供給する。高電圧発生回路11は、後述する記憶回路25に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、その機能を実現する。X線絞り調整回路12は、X線絞り15を制御して、X線管装置14が発生させたX線の照射範囲を調整する。X線絞り調整回路12は、後述する記憶回路25に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、その機能を実現する。
天板13は、被写体Pが載せられる板状の部材である。X線管装置14は、高電圧発生回路11から供給される高電圧により、被写体Pに照射するX線を発生させる。X線管装置14の詳細については、後述する。
X線絞り15は、X線管装置14が発生させたX線の照射範囲を調整する。X線絞り15は、X線管装置14とX線検出器16との間に配置される。X線絞り15は、例えば、スライド可能な四枚のX線絞り羽根を有し、これらのX線絞り羽根をスライドさせることで、X線管装置14が発生させたX線が照射される範囲を調整する。
X線検出器16は、被写体Pを透過したX線を検出する。X線検出器16は、例えば、FPD(Flat Panel Detector)である。X線検出器16は、マトリックス状に配置された検出素子を有する。検出素子は、被写体Pを透過したX線を電気信号に変換して蓄積する。蓄積された電気信号は、生成回路23へ送信される。
Cアーム17は、X線管装置14及びX線絞り15と、X線検出器16とを、天板13及び被写体Pを挟んで対向するように保持する。
駆動回路18は、Cアーム17を移動又は回転させる。駆動回路18は、X線管装置14とX線検出器16との距離であるSID(Source Image receptor Distance)を変更する。また、駆動回路18は、Cアーム17に保持されているX線検出器16を検出素子がマトリックス状に配置された面内で回転させることができる。さらに、駆動回路18は、被写体Pが載せられる天板を水平方向及び垂直方向へ移動させる。駆動回路18は、後述する記憶回路25に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、その機能を実現する。
コンソール20は、入力回路21と、ディスプレイ22と、生成回路23と、画像記憶回路24と、記憶回路25と、処理回路26とを備える。
入力回路21は、指示や設定を入力するユーザにより使用される。入力回路21は、例えば、マウス、キーボードに含まれる。入力回路21は、ユーザが入力した指示や設定を処理回路26に転送する。入力回路21は、例えば、プロセッサにより実現される。
ディスプレイ22は、ユーザが参照するモニタである。ディスプレイ22は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイである。ディスプレイ22は、例えば、X線画像、ユーザが指示や設定を入力する際に使用するGUI(Graphical User Interface)を表示する旨の指示を処理回路26から受けて、X線画像及びGUIを表示する。
生成回路23は、各検出素子が出力した電気信号に基づいてX線画像を生成する。生成回路23は、後述する記憶回路25に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、その機能を実現する。なお、生成回路23は、例えば、プロセッサにより実現される。
画像記憶回路24は、生成回路23により生成されたX線画像を記憶する。
記憶回路25は、高電圧発生回路11、X線絞り調整回路12及び駆動回路18が上述した機能を実現するためのプログラムを記憶する。記憶回路25は、生成回路23及び処理回路26が後述する機能それぞれを実現するためのプログラムを記憶する。
画像記憶回路24及び記憶回路25は、記憶されている情報をコンピュータにより読み出すことができる記憶媒体を有する。記憶媒体は、例えば、ハードディスクである。
処理回路26は、撮影制御機能261と、制御機能262とを有する。処理回路26は、例えば、プロセッサにより実現される。
撮影制御機能261は、高電圧発生回路11、X線絞り調整回路12、駆動回路18及び生成回路23を制御し、X線画像を撮影する機能である。具体的には、撮影制御機能261は、次のような制御を行う。まず、撮影制御機能261は、駆動回路18を制御して、X線管装置14、X線絞り15及びX線検出器16を撮影に適した位置に移動させる。次に、撮影制御機能261は、高電圧発生回路11及びX線絞り調整回路12を制御し、被写体PにX線を照射する。そして、撮影制御機能261は、生成回路23を制御し、X線画像を生成させる。なお、動画を撮影する場合、撮影制御機能261は、生成回路23を制御し、上述した処理を動画のフレームごとに行う。
制御機能262は、後述する管電流検出回路145が検出した管電流の値を受け取り、この値に基づいて後述するグリッド電位制御回路113を制御する機能である。また、制御機能262は、撮影装置10及びコンソール20の各構成要素を目的に応じて適切なタイミングで動作させる機能及びその他の機能を含む。
次に、図2を参照しながら、従来のX線診断装置が備える高電圧発生回路、X線管装置及び処理回路について説明する。図2は、従来の高電圧発生回路、X線管装置及び処理回路の一例を示す図である。
図2に示すように、従来のX線診断装置は、高電圧発生回路1100と、X線管装置1400と、処理回路2600と、高圧ケーブル3100と、高圧ケーブル3200とを有する。
高電圧発生回路1100は、管電流検出回路1110と、管電圧制御回路1120と、グリッド電位制御回路1130と、フィラメントトランス1140と、フィラメント電流制御回路1150とを備える。
管電流検出回路1110は、後述するフィラメント1410と、後述するターゲット1420との間に流れる管電流を検出する。具体的には、フィラメント1410とターゲット1420との間に流れる管電流の時系列データを収集する。管電圧制御回路1120は、フィラメント1410とターゲット1420との間に印加される管電圧を制御する。グリッド電位制御回路1130は、後述するグリッド1430の電位を制御する。フィラメントトランス1140は、後述するフィラメント1410を流れる電流を制御する。フィラメント電流制御回路1150は、フィラメントトランス1140に対し、これを制御するための信号を送信する。なお、管電流検出回路1110、管電圧制御回路1120、グリッド電位制御回路1130及びフィラメント電流制御回路1150は、例えば、プロセッサにより実現される。
X線管装置1400は、フィラメント1410と、ターゲット1420と、グリッド1430と、ガラスバルブ1440とを備える。
フィラメント1410は、電子を放出する。具体的には、フィラメント1410は、後述するフィラメントトランス1140から供給される電流により加熱され、熱電子を放出する。ターゲット1420は、フィラメント1410が放出した電子を受けることによりX線を発生させる。グリッド1430は、フィラメント1410の周囲に設けられた構造物である。グリッド1430は、フィラメント1410の周囲の電位勾配を調整し、ターゲット1420が発生させるX線のオンオフを切り替える。ガラスバルブ1440は、フィラメント1410、ターゲット1420及びグリッド1430を収納するガラス製の容器である。なお、グリッド1430の詳細については、後述する。
高圧ケーブル3100及び高圧ケーブル3200は、高電圧発生回路1100とX線管装置1400とを電気的に接続する。管電流は、高電圧発生回路1100、X線管装置1400、高圧ケーブル3100及び高圧ケーブル3200に亘る一つの閉回路を流れる。高圧ケーブル3100及び高圧ケーブル3200は、中心部に配置された管電流が流れる導線と、この導線の周囲に配置されたアース線を有する。高圧ケーブル3100の導線とアース線との間には、浮遊容量FC10が発生する。高圧ケーブル3200の導線とアース線との間には、浮遊容量FC20が発生する。
処理回路2600は、撮影制御機能2610と、制御機能2620とを有する。処理回路2600は、例えば、プロセッサにより実現される。
撮影制御機能2610は、高電圧発生回路1100、X線絞り調整回路、駆動回路及び生成回路を制御し、X線画像を撮影する機能である。具体的には、撮影制御機能2610は、次のような制御を行う。まず、撮影制御機能2610は、駆動回路を制御して、X線管装置1400、X線絞り及びX線検出器を撮影に適した位置に移動させる。次に、撮影制御機能2610は、高電圧発生回路1100及びX線絞り調整回路を制御し、被写体PにX線を照射する。そして、撮影制御機能2610は、生成回路を制御し、X線画像を生成させる。なお、動画を撮影する場合、撮影制御機能2610は、生成回路を制御し、上述した処理を動画のフレームごとに行う。制御機能2620は、撮影装置及びコンソールの各構成要素を目的に応じて適切なタイミングで動作させる機能及びその他の機能である。
次に、図3から図6を参照しながら、グリッド1430について説明する。図3は、フィラメントの電位及びターゲットの電位により発生する電位勾配の一例を示す図である。図4は、図3に示した矢印上の電位勾配の一例を示す図である。図5は、フィラメントの電位、ターゲットの電位及びグリッドの電位により発生する電位勾配の一例を示す図である。図6は、図5に示した矢印上の電位勾配の一例を示す図である。
フィラメント1410及びターゲット1420は、管電圧制御回路1120により電位が与えられる。また、ターゲット1420の電位は、フィラメント1410の電位より高い。フィラメント1410は、例えば、−75kVの電位が与えられる。ターゲット1420は、例えば、75kVの電位が与えられる。
フィラメント1410の電位及びターゲット1420の電位は、例えば、図3に示した点線D1、点線D2、点線D3、点線D4、点線D5及び点線D6により表される電位勾配を発生させる。点線D1、点線D2、点線D3、点線D4、点線D5及び点線D6は、電位が等しい点を結んだ線である。電位は、フィラメント1410からターゲット1420へ向かうにつれて高くなる。図3に示した矢印A1上の電位は、図4に示すように、フィラメント1410からターゲット1420へ向かう傾きが正の直線で表される。したがって、図3に示した矢印A1上の電位勾配は、一定である。
この場合、フィラメント1410が放出した電子は、ターゲット1420に衝突することができる。このため、グリッド1430は、フィラメント1410が放出した電子をターゲット1420に衝突させ、X線を発生させることができる。
ところが、グリッド電位制御回路1130がグリッド1430に電位を与えた場合、図3及び図4に示した電位勾配は、次に述べるように変化する。
フィラメント1410の電位、ターゲット1420の電位及びグリッド1430の電位は、例えば、図5に示した点線D10、実線S20、点線D30、点線D40、点線D50及び点線D60により表される電位勾配を発生させる。点線D1、点線D2、点線D3、点線D4、点線D5及び点線D6は、電位が等しい点を結んだ線である。実線S20上の電位は、電位が−78kVの点を結んだ線である。
電位は、フィラメント1410から実線S20へ向かうにつれて低くなり、実線S20からターゲット1420へ向かうにつれて高くなる。図5に示した矢印A2上の電位は、図6に示すように、フィラメント1410から図5に示した矢印A2と実線S20との交点までは傾きが負の直線で表され、図5に示した矢印A2と実線S20との交点からターゲット1420までは傾きが正の直線で表される。したがって、図5に示した矢印A2上の電位勾配は、フィラメント1410から図5に示した矢印A2と実線S20との交点までは一定の負の値であり、図5に示した矢印A2と実線S20との交点からターゲット1420までは一定の正の値である。
この場合、フィラメント1410が放出した電子は、ターゲット1420に衝突することができない。なぜなら、フィラメント1410が放出した電子は、フィラメント1410の周囲に負の電位勾配が発生しているからである。このため、グリッド1430は、フィラメント1410が放出した電子がターゲット1420に衝突することを防止し、X線を発生させないようにすることができる。
次に、図7から図9を参照しながら、従来のX線診断装置が管電流を当該管電流よりも大きな目標管電流に変化させる方法について説明する。図7は、フィラメントを流れる電流の設定値及びフィラメントの温度の時間変化の一例を示す図である。図8は、従来のX線診断装置に係るグリッド電位制御回路が行うグリッドの電位の制御の一例を示す図である。図9は、図8に示したグリッドの電位の制御による管電流の時間変化の一例を示す図である。以下の説明では、従来のX線診断装置がパルス透視を行う場合を例に挙げる。
フィラメント電流制御回路1150は、図7に実線で示したように、フィラメント1410を流れる電流の設定値をI(ini)=100mAからI(fin)=120mAに切り替える。I(fin)=120mAは、I(ini)=100mAより大きい。このため、フィラメント1410の温度は、図7に一点鎖線で示したように、次第に上昇し、一定の温度に収束する。また、グリッド電位制御回路1130は、グリッド1430の電位を周期的に変化させる。グリッド電位制御回路1130は、例えば、図8に示すように、X線を照射する場合はグリッド1430の電位を0kVとし、X線を照射しない場合はグリッド1430の電位を−3kVとする。
なお、グリッド電位制御回路1130は、フィラメント1410とグリッド1430との間で放電が発生しない範囲でグリッド1430の電位を調整する。上述した−3kVは、フィラメント1410とグリッド1430との間で放電が発生しない最大の電位差の例である。
フィラメント1410の温度が上昇すると、フィラメント1410が放出する熱電子の数が増加し、管電流が大きくなる。したがって、管電流は、例えば、図9に示すように、フィラメント1410の温度の変化に伴い、100mAから次第に上昇し、目標管電流である120mAに収束する。
このように、フィラメント1410を流れる電流の設定値を切り替えても、フィラメント1410の温度が上昇するのに時間を要する。このため、X線管装置1400は、発生させるX線の特性を素早く切り替えることが困難なことがある。したがって、X線管装置1400がX線の発生を開始する場合や透視時自動照度調整(Automatic Brightness Control)が作動しており、かつ、被写体の厚みが変化した場合、目標とするX線画像の明るさになるまでに時間がかかってしまうことがある。
次に、図10を参照しながら、第1の実施形態に係るX線診断装置1が備えるX線管装置、高電圧発生回路、処理回路及び管電流検出部が検出した管電流の値を送信する経路について説明する。図10は、第1の実施形態に係る高電圧発生回路、X線管装置、処理回路及び管電流検出部が検出した管電流の値を送信する経路の一例を示す図である。以下の説明では、第1の実施形態に係るX線診断装置1がパルス透視を行う場合を例に挙げる。
高電圧発生回路11は、管電圧制御回路112と、グリッド電位制御回路113と、フィラメント電流制御回路115とを備える。
管電圧制御回路112は、後述するフィラメント141と、後述するターゲット142との間に印加される管電圧を制御する。グリッド電位制御回路113は、後述するグリッド143の電位を、フィラメント141の周囲の電位勾配がフィラメント141の電位及びターゲット142の電位により発生する電位勾配よりも大きくなる電位に切り替える。グリッド電位制御回路113の詳細については、後述する。フィラメント電流制御回路115は、後述するフィラメントトランス146に対し、これを制御するための信号を送信する。なお、管電圧制御回路112、グリッド電位制御回路113及びフィラメント電流制御回路115は、例えば、プロセッサにより実現される。
X線管装置14は、フィラメント141と、ターゲット142と、グリッド143と、ガラスバルブ144と、管電流検出回路145と、フィラメントトランス146とを備える。
フィラメント141は、電子を放出する。具体的には、フィラメント141は、後述するフィラメントトランス146から供給される電流により加熱され、熱電子を放出する。ターゲット142は、フィラメント141が放出した電子を受けることによりX線を発生させる。グリッド143は、フィラメント141の周囲に設けられた構造物である。グリッド143は、フィラメント141の周囲の電位勾配を調整するための電位を有する。グリッド143の詳細については、後述する。なお、グリッド143は、この電位により、ターゲット142が発生させるX線のオンオフを切り替えることもできる。ガラスバルブ144は、フィラメント141、ターゲット142及びグリッド143を収納するガラス製の容器である。
管電流検出回路145は、図10に示すように、X線管装置14内に設けられる。管電流検出回路145は、フィラメント141とターゲット142との間に流れる管電流を検出する。具体的には、フィラメント141とターゲット142との間に流れる管電流の時系列データを即時に収集する。管電流検出回路145が検出した管電流の値は、後述する経路Rを通じて処理回路26へ送信される。
フィラメントトランス146は、図10に示すように、X線管装置14内に設けられる。フィラメントトランス146は、フィラメント141を流れる電流を制御する。これにより、フィラメントトランス146は、フィラメント141が放出する熱電子の数を調整し、管電流を変化させる。
経路Rは、管電流検出回路145が検出した管電流の値を処理回路26へ送信するための経路である。例えば、経路Rは、光ケーブル、或いは、処理回路26に接続された光検出器である。なお、経路Rが処理回路26に接続された光検出器である場合、管電流検出回路145は、例えば、LEDを含む。経路Rは、管電流検出回路145が検出した管電流が流れる経路とは異なるものである。また、経路Rは、X線管装置14が有する電子部品、高圧ケーブル31及び高圧ケーブル32から電気的に絶縁されている。
次に、図7及び図11から図16を参照しながら、第1の実施形態に係るX線診断装置1が行う処理の一例について説明する。図11は、第1の実施形態に係るX線診断装置が行う処理の一例を示すフローチャートである。図12は、第1の実施形態に係るグリッド電位制御回路が行うグリッドの電位の制御の一例を示す図である。図13は、フィラメントの電位、ターゲットの電位及びグリッドの電位により発生する電位勾配及びフィラメントの電位及びターゲットの電位により発生する電位勾配の一例を示す図である。図14は、図13に示したグリッドの電位の制御による管電流の時間変化の一例を示す図である。図15は、第1の実施形態に係るグリッド電位制御回路が行うグリッドの電位の制御の一例を示す図である。図16は、図15に示したグリッドの電位の制御による管電流の時間変化の一例を示す図である。
処理回路26は、図11に示すように、記憶回路25から制御機能262に相当するプログラムを読み出して実行することにより、管電流を目標管電流に切り替える旨を受け付けたか否かを判定する(ステップS11)。処理回路26は、例えば、図14に示した120mAの目標管電流に切り替える旨を受け付けたか否かを判定する。管電流を目標管電流に切り替える旨を受け付けたと判定した場合(ステップS11肯定)、処理回路26は、処理をステップS12へ進める。管電流を目標管電流に切り替える旨を受け付けていないと判定した場合(ステップS11否定)、処理回路26は、管電流を目標管電流に切り替える旨を受け付けるまで待機する。また、管電流を目標管電流に切り替える旨には、管電流を流し始める旨が含まれる。
フィラメント電流制御回路115は、図11に示すように、フィラメント141を流れる電流を設定する(ステップS12)。フィラメント電流制御回路115は、例えば、図7に実線で示したように、フィラメント141を流れる電流の設定値をI(ini)=100mAからI(fin)=120mAに切り替える旨の信号をフィラメントトランス146に送信する。これにより、フィラメントトランス146は、フィラメント141にI(fin)=120mAの電流を流す。
処理回路26は、図11に示すように、記憶回路25から制御機能262に相当するプログラムを読み出して実行することにより、カットオフ中か否かを判定する(ステップS13)。ここで、カットオフとは、X線診断装置1がパルス透視を行う場合において、グリッド電位制御回路113がグリッド143の電位をフィラメント141の電位より低くすることより、X線を発生させないようにすることである。
カットオフ中であると判定した場合(ステップS13肯定)、処理回路26は、カットオフが終了するまで待機する。カットオフ中でないと判定した場合(ステップS13否定)、処理回路26は、処理をステップS14へ進める。
グリッド電位制御回路113は、例えば、図12に示すように、カットオフ中のグリッド143の電位を−3kVとする。また、図12においてグリッド143の電位が0kV以上となっている各時間は、パルス透視の各フレームに対応する。したがって、グリッド143の電位の時間変化は、図12に示すように、−3kVから周期的に立ち上がるパルスとなる。
管電流検出回路145は、管電流を検出する(ステップS14)。具体的には、管電流検出回路145は、管電流を即時に検出する。管電流検出回路145は、例えば、図14に示した100mAの管電流を即時に検出する。なお、図14において管電流が0mAとなっている時間は、図12においてグリッド143の電位が−3kVとなっている時間に対応する。すなわち、図14において管電流が0mAとなっている時間は、カットオフ中である。また、図14において管電流が0mAとなっていない各時間は、パルス透視の各フレームに対応する。
グリッド電位制御回路113は、図11に示すように、ステップS14で検出した管電流とステップS11で受け付けた目標管電流との差に基づいて、グリッド143の電位を切り替える(ステップS15)。グリッド電位制御回路113は、例えば、図12に示すように、ステップS14で検出した100mAの管電流とステップS11で受け付けた120mAの目標管電流との差に基づいて、グリッド143の電位を0kVから+3kVに切り替える。これにより、フィラメント141とターゲット142との間の電位勾配は、図13に示した点線が示す電位勾配から図13に示した実線が示す電位勾配へ切り替わる。
グリッド電位制御回路113がグリッド143の電位を切り替える前におけるフィラメント141の周囲の電位勾配は、図13に示した点線が示す電位勾配である。グリッド電位制御回路113がグリッド143の電位を切り替えた後におけるフィラメント141の周囲の電位勾配は、図13に示した曲線Cで囲まれた実線が示す電位勾配である。図13に示すように、図13に示した実線が示す電位勾配のうち曲線Cで囲まれた部分の電位勾配は、図13に示した点線が示す電位勾配より大きい。したがって、フィラメント141が放出する熱電子の数は、グリッド電位制御回路113がグリッド143の電位を切り替えることにより、一気に増加する。このため、グリッド電位制御回路113は、例えば、図14に示すように、管電流を100mAから目標管電流である120mAに切り替えることができる。
フィラメント141が放出する熱電子の数は、フィラメント141の周囲の電位勾配が大きくなるにつれて増加する。したがって、グリッド電位制御回路113は、ステップS15において、ステップS14で検出した管電流とステップS11で受け付けた目標管電流との差が大きい程、グリッド143の電位を、より高い電位に切り替える。
また、グリッド電位制御回路113は、フィラメント141とグリッド143との間で放電が発生しない範囲でグリッド143の電位を調整する。すなわち、グリッド電位制御回路113は、フィラメント141が放出した熱電子がグリッド143に引き寄せられない範囲でグリッド143の電位を調整する。なぜなら、X線診断装置1は、X線を発生させるため、フィラメント141が放出した電子をターゲット142に衝突させる必要があるからである。
なお、上述した+3kVは、フィラメント141とグリッド143との間で放電が発生しない最大の電位差の例である。これにより、グリッド電位制御回路113は、フィラメント141の周囲の電位勾配を最大とし、フィラメント141が放出する熱電子の数を最大とすることができる。
処理回路26は、図11に示すように、記憶回路25から制御機能262に相当するプログラムを読み出して実行することにより、パルス透視を終了する旨を受け付けたか否かを判定する(ステップS16)。パルス透視を終了する旨を受け付けた場合(ステップS16肯定)、処理回路26は、処理を終了させる。パルス透視を終了する旨を受け付けていない場合(ステップS16否定)、処理回路26は、処理をステップS17へ進める。
処理回路26は、図11に示すように、記憶回路25から制御機能262に相当するプログラムを読み出して実行することにより、カットオフ中か否かを判定する(ステップS17)。カットオフ中であると判定した場合(ステップS17肯定)、処理回路26は、処理をステップS16へ戻す。カットオフ中でないと判定した場合(ステップS17否定)、処理回路26は、処理をステップS18へ進める。
処理回路26は、図11に示すように、記憶回路25から制御機能262に相当するプログラムを読み出して実行することにより、現在の管電流がステップS11で受け付けた目標管電流と一致しているか否かを判定する(ステップS18)。処理回路26は、例えば、現在の管電流が目標管電流である120mAと一致しているか否かを判定する。なぜなら、ステップS12において、フィラメントを流れる電流が切り替えられたことにより、フィラメント141の温度が変化し、現在の管電流が目標管電流と一致していないことがあるからである。
現在の管電流がステップS11で受け付けた目標管電流と一致していると判定した場合(ステップS18肯定)、処理回路26は、処理をステップS16へ戻す。現在の管電流がステップS11で受け付けた目標管電流と一致していないと判定した場合(ステップS18否定)、処理回路26は、処理をステップS19へ進める。
グリッド電位制御回路113は、図11に示すように、グリッドの電位を調整する(ステップS19)。グリッド電位制御回路113は、例えば、ステップS15においてフィラメント141とターゲット142との間に流れていた管電流を目標管電流に切り替えた後、管電流検出回路145が検出した管電流が目標管電流より大きくなった場合、グリッド143の電位を低くし、管電流検出回路145が検出した管電流が目標管電流より小さくなった場合、グリッド143の電位を高くする制御を行う。これにより、グリッド電位制御回路113は、現在の管電流を、処理回路26がステップS11で受け付けた目標管電流と一致させることができる。グリッド電位制御回路113は、グリッドの電位の調整が完了した後、処理をステップS16へ戻す。
なお、X線診断装置1は、パルス透視のフレームごとに、図11に示したステップS16からステップS19までの処理を行う。すなわち、グリッド電位制御回路113は、パルス透視が行われる場合、パルス透視のフレームレートごとに上述した制御を行う。
また、図7に実線で示したように、フィラメント141を流れる電流の設定値をI(ini)=100mAからI(fin)=120mAに切り替えた場合、フィラメント141の温度は、次第に上昇する。このため、フィラメント141が放出する電子の数は、フィラメント141の温度が上昇するにつれて増加する。したがって、管電流は、フィラメント141の温度が上昇するにつれて増加する。この場合、X線診断装置1は、ステップS16からステップS19までの処理を繰り返し、図12に示すように、管電流の増加に合わせてグリッド143の電位を次第に下げていく。これにより、X線診断装置1は、管電流を目標管電流である120mAに一致させる。
以上、第1の実施形態に係るX線診断装置1について説明した。上述したように、グリッド電位制御回路113は、グリッド143の電位を、フィラメント141の周囲の電位勾配がフィラメント141の電位及びターゲット142の電位により発生する電位勾配よりも大きくなる電位に切り替える。これにより、X線診断装置1は、フィラメント141とターゲット142との間に流れている管電流を、この管電流よりも大きな目標管電流に切り替えることができる。すなわち、X線診断装置1は、フィラメント141の温度の上昇による熱電子の数の増加を待つことなく、即座に目標管電流に切り替えることができる。したがって、X線診断装置1は、X線管装置14がX線の発生を開始する場合や透視時自動照度調整(Automatic Brightness Control)が作動しており、かつ、被写体Pの厚みが変化した場合でも、X線画像の明るさを目標とする明るさに安定させるまでの時間を短縮させることができる。
また、グリッド電位制御回路113は、グリッド143の電位を、フィラメント141の周囲の電位勾配がフィラメント141の電位及びターゲット142の電位により発生する電位勾配よりも大きくなる電位に切り替えた後、管電流検出回路145が検出した管電流が目標管電流より大きくなった場合、グリッド143の電位を低くし、管電流検出回路145が検出した管電流が目標管電流より小さくなった場合、グリッド143の電位を高くする制御を行う。これにより、X線診断装置1は、フィラメント141とターゲット142との間に流れている管電流を目標管電流に近い管電流に保つことができる。したがって、X線診断装置1は、X線画像の明るさを一定に保つことができる。
さらに、管電流検出回路145及びフィラメントトランス146は、X線管装置14内に設けられている。このため、管電流検出回路145は、高圧ケーブル31の浮遊容量FC1及び高圧ケーブル32の浮遊容量FC2の影響を受けることなく、フィラメントトランス146が発生させた管電流を即時に検出することができる。また、管電流検出回路145が検出した管電流の値は、X線管装置14が有する電子部品、高圧ケーブル31及び高圧ケーブル32から電気的に絶縁されている経路Rを経由して処理回路26へ送信される。このため、X線診断装置1は、正確な管電流の値を検出し、この値をX線管装置14が有する電子部品、高圧ケーブル31及び高圧ケーブル32の影響を受けることなく処理回路26へ送信することができる。したがって、X線診断装置1は、上述したパルス透視のフレームごとのグリッド143の電位の制御を管電流の変化に合わせて正確かつ迅速に行うことができる。
上述の説明では、グリッド電位制御回路113がパルス透視のフレームごとにグリッド143の電位の制御を行う場合を例に挙げた。しかし、グリッド電位制御回路113は、パルス透視が行われる場合、パルス透視のフレームレートより短い周期でグリッド143の電位の制御を行ってもよい。この場合、X線診断装置1は、次のような処理を行う。
X線診断装置1は、現在の管電流である100mAを目標管電流である120mAに切り替える前後において、パルス透視の各フレームにおいて、図11に示したステップS16からステップS19までの処理と同様の処理を複数回繰り返す。これにより、グリッド143の電位は、図15に示すように、パルス透視の各フレームに対応する各パルスにおいて、グリッド電位制御回路113により複数回調整される。したがって、X線診断装置1は、図16に示すように、パルス透視の各フレームにおいて、フィラメント141とターゲット142との間に流れている管電流を100mA又は120mAに近い値に保つことができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係るX線診断装置について説明する。第2の実施形態の説明では、上述した実施形態の説明で使用した符号と同様の符号を使用する。なお、上述した実施形態と重複する内容については、詳細な説明を省略する。
第1の実施形態では、X線診断装置1がパルス透視を行う場合を例に挙げて説明した。そこで、第2の実施形態では、図17から図19を参照しながら、X線診断装置1が連続透視を行う場合を例に挙げて説明する。図17は、第2の実施形態に係るX線診断装置が行う処理の一例を示すフローチャートである。図18は、第2の実施形態に係るグリッド電位制御回路が行うグリッドの電位の制御の一例を示す図である。図19は、図18に示したグリッドの電位の制御による管電流の時間変化の一例を示す図である。
処理回路26は、図17に示すように、記憶回路25から制御機能262に相当するプログラムを読み出して実行することにより、管電流を目標管電流に切り替える旨を受け付けたか否かを判定する(ステップS21)。ステップS21の処理は、第1の実施形態に係るステップS11と同様である。処理回路26は、例えば、図19に示した4mAの目標管電流に切り替える旨を受け付けたか否かを判定する。
フィラメント電流制御回路115は、図17に示すように、フィラメント141を流れる電流を設定する(ステップS22)。フィラメント電流制御回路115は、例えば、図7に実線で示したように、フィラメント141を流れる電流の設定値をI(ini)=0.5mAからI(fin)=4mAに切り替える旨の信号をフィラメントトランス146に送信する。これにより、フィラメントトランス146は、フィラメント141にI(fin)=4mAの電流を流す。
管電流検出回路145は、管電流を検出する(ステップS23)。具体的には、管電流検出回路145は、管電流を即時に検出する。管電流検出回路145は、例えば、図19に示した0.5mAの管電流を即時に検出する。
グリッド電位制御回路113は、図17に示すように、ステップS23で検出した管電流とステップS21で受け付けた目標管電流との差に基づいて、グリッド143の電位を切り替える(ステップS24)。グリッド電位制御回路113は、例えば、ステップS23で検出した0.5mAの管電流とステップS21で受け付けた4mAの目標管電流との差に基づいて、グリッド143の電位を0kVから+3kVに切り替える。これにより、フィラメント141の周囲の電位勾配は、フィラメント141の電位及びターゲット142の電位により発生する電位勾配よりも大きな電位勾配に切り替わる。したがって、グリッド電位制御回路113は、例えば、図19に示すように、管電流を0.5mAから目標管電流である4mAに切り替えることができる。
処理回路26は、図17に示すように、記憶回路25から制御機能262に相当するプログラムを読み出して実行することにより、連続透視を終了する旨を受け付けたか否かを判定する(ステップS25)。連続透視を終了する旨を受け付けた場合(ステップS25肯定)、処理回路26は、処理を終了させる。連続透視を終了する旨を受け付けていない場合(ステップS25否定)、処理回路26は、処理をステップS26へ進める。
処理回路26は、図17に示すように、記憶回路25から制御機能262に相当するプログラムを読み出して実行することにより、現在の管電流がステップS21で受け付けた目標管電流と一致しているか否かを判定する(ステップS26)。ステップS26の処理は、第1の実施形態に係るステップS18と同様である。処理回路26は、例えば、現在の管電流が目標管電流である4mAと一致しているか否かを判定する。
グリッド電位制御回路113は、図17に示すように、グリッドの電位を調整する(ステップS27)。ステップS27の処理は、第1の実施形態に係るステップS18と同様である。
なお、X線診断装置1は、ステップS25からステップS27までの処理を任意のタイミングで行う。
また、図7に実線で示したように、フィラメント141を流れる電流の設定値をI(ini)=0.5mAからI(fin)=4mAに切り替えた場合、フィラメント141の温度は、次第に上昇する。この場合、X線診断装置1は、ステップS25からステップS27までの処理を繰り返し、図18に示すように、管電流の増加に合わせてグリッド143の電位を次第に下げていく。これにより、X線診断装置1は、管電流を目標管電流である4mAに一致させる。
以上、第2の実施形態に係るX線診断装置1について説明した。第2の実施形態に係るX線診断装置1は、第1の実施形態に係るX線診断装置1と同様の効果を奏する。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係るX線診断装置について説明する。第3の実施形態の説明では、上述した実施形態の説明で使用した符号と同様の符号を使用する。なお、上述した実施形態と重複する内容については、詳細な説明を省略する。
第1の実施形態又は第2の実施形態に係るX線診断装置1は、管電流検出回路145により現在の管電流を検出した後、検出した管電流と目標管電流との差に基づいてグリッド143の電位を切り替えた。しかし、第3の実施形態に係るX線診断装置1は、撮影条件に応じた目標管電流とグリッド143の電位との関係に基づいてグリッド143の電位を切り替える。
記憶回路25は、撮影条件に応じた目標管電流とグリッド143の電位との関係を記憶する。記憶回路25は、例えば、フィラメント141とターゲット142との間に流れている管電流、目標管電流、管電圧、フィラメント141を流れる電流及びグリッド143の電位の関係を記憶する。この関係は、例えば、これら五つのパラメータの対応関係を表にまとめたものである。また、撮影条件に応じた目標管電流とグリッド143の電位との関係は、実測、或いは、シミュレーションにより求められる。ここでいう実測とは、例えば、実際にX線診断装置1を動作させ、撮影条件に応じた目標管電流とグリッド143の電位との関係に関するデータを収集することである。また、ここでいうシミュレーションとは、例えば、計算により撮影条件に応じた目標管電流とグリッド143の電位との関係を導出することである。
処理回路26は、例えば、撮影条件としてフィラメント141とターゲット142との間に流れている管電流、目標管電流及び管電圧が設定された場合、記憶回路25から制御機能262に相当するプログラムを読み出して実行することにより、次のような制御を行う。処理回路26は、フィラメント141とターゲット142との間に流れている管電流、目標管電流、管電圧、フィラメント141を流れる電流及びグリッド143の電位の関係の中から撮影条件に応じたフィラメント141とターゲット142との間に流れている管電流、目標管電流、管電圧、フィラメント141を流れる電流及びグリッド143の電位を選択する。
処理回路26は、グリッド電位制御回路113に、グリッド143の電位を選択した電位に切り替えさせる。この電位は、フィラメント141の周囲の電位勾配がフィラメント141の電位及びターゲット142の電位により発生する電位勾配よりも大きくなる電位である。また、処理回路26は、フィラメント電流制御回路115にフィラメント141に流れる電流を、フィラメント141とターゲット142との間に流れている管電流、目標管電流、管電圧、フィラメント141を流れる電流及びグリッド143の電位の関係の中から選択された電流に切り替える旨の信号をフィラメントトランス146に送信させる。これにより、X線診断装置1は、現在の管電流を目標管電流に切り替えることができる。
X線診断装置1は、現在の管電流を目標管電流に切り替えた後、上述したステップS16からステップS19までの処理又は上述したステップS25からステップS27までの処理と同様の処理を繰り返す。これにより、X線診断装置1は、現在の管電流を目標管電流と一致させることができる。
以上、第3の実施形態に係るX線診断装置1について説明した。上述したように、グリッド電位制御回路113は、グリッド143の電位を、フィラメント141の周囲の電位勾配がフィラメント141の電位及びターゲット142の電位により発生する電位勾配よりも大きくなる電位に切り替える。また、グリッド電位制御回路113は、グリッド143の電位を、フィラメント141の周囲の電位勾配がフィラメント141の電位及びターゲット142の電位により発生する電位勾配よりも大きくなる電位に切り替えた後、管電流検出回路145が検出した管電流が目標管電流より大きくなった場合、グリッド143の電位を低くし、管電流検出回路145が検出した管電流が目標管電流より小さくなった場合、グリッド143の電位を高くする制御を行う。したがって、第3の実施形態に係るX線診断装置1は、第1の実施形態又は第2の実施形態に係るX線診断装置1と同様、X線画像の明るさを目標とする明るさに安定させるまでの時間を短縮させ、X線画像の明るさを一定に保つことができる。
また、グリッド電位制御回路113により切り替えられた後のグリッド143の電位は、処理回路26が撮影条件に応じた目標管電流とグリッド143の電位との関係の中から撮影条件に応じて選択した電位である。このため、第3の実施形態に係るX線診断装置1は、管電流やフィラメント141に流れる電流を即時に検出することなく、グリッド143の電位を、フィラメント141の周囲の電位勾配がフィラメント141の電位及びターゲット142の電位により発生する電位勾配よりも大きくなる電位に切り替えることができる。したがって、第3の実施形態に係るX線診断装置1は、管電流検出回路145及びフィラメントトランス146を任意の位置に設けることができる。すなわち、第3の実施形態に係るX線診断装置1は、高電圧発生回路及びX線管装置の構成に関係無く、上述した効果を奏することができる。
なお、フィラメント141は、経年により次第に細くなる。このため、フィラメント141は、経年により熱電子を放出し易くなる。したがって、撮影条件に応じた目標管電流とグリッド143の電位との関係は、フィラメントの太さに応じて更新されることが好ましい。或いは、撮影条件に応じた目標管電流とグリッド143の電位との関係は、定期的に更新されることが好ましい。撮影条件に応じた目標管電流とグリッド143の電位との関係は、例えば、X線診断装置1がメンテナンスされる際に更新される。
また、X線診断装置1は、撮影条件に応じた目標管電流とグリッド143の電位との関係が含むパラメータの一部を測定された値で置き換えてから、上述した処理を行ってもよい。これにより、X線診断装置1は、撮影条件に応じた目標管電流とグリッド143の電位との関係が含むパラメータの一部が変化した場合でも、X線画像の明るさを一定に保つことができる。
X線診断装置1は、例えば、フィラメント141とターゲット142との間に流れている管電流、目標管電流、管電圧、フィラメント141を流れる電流及びグリッド143の電位の関係が含むパラメータのうちフィラメント141を流れる電流を測定された値で置き換えてから、上述した処理を行う。この場合、X線診断装置1は、フィラメント141を流れる電流を測定するフィラメント電流測定回路を有する。或いは、X線診断装置1は、フィラメント141の温度を測定するフィラメント温度測定回路を有する。
まず、X線診断装置1がフィラメント電流測定回路を有する場合について説明する。フィラメント電流測定回路は、フィラメント141を流れる電流を測定する。処理回路26は、フィラメント電流測定回路が測定したフィラメント141を流れる電流に基づいて、フィラメント電流制御回路115にフィラメント141に流れる電流を、フィラメント141とターゲット142との間に流れている管電流、目標管電流、管電圧、フィラメント141を流れる電流及びグリッド143の電位の関係の中から選択された電流に切り替える旨の信号をフィラメントトランス146に送信させる。そして、処理回路26は、グリッド電位制御回路113に、グリッド143の電位を選択した電位に切り替えさせる。この電位は、例えば、フィラメント電流測定回路が測定したフィラメント141を流れる電流及び撮影条件として設定されたフィラメント141とターゲット142との間に流れている管電流、目標管電流及び管電圧から決定される電位である。つまり、グリッド電位制御回路113は、フィラメント141とターゲット142との間に流れている管電流、目標管電流、管電圧、フィラメント141を流れる電流及びグリッド143の電位の関係及びフィラメント電流測定回路が測定した電流に基づいてグリッド143の電位を切り替える。
次に、X線診断装置1がフィラメント温度測定回路を有する場合について説明する。フィラメント温度測定回路は、フィラメント141の温度を測定する。処理回路26は、フィラメント温度測定回路が測定したフィラメント141の温度に基づいて、フィラメント電流制御回路115にフィラメント141に流れる電流を、フィラメント141とターゲット142との間に流れている管電流、目標管電流、管電圧、フィラメント141を流れる電流及びグリッド143の電位の関係の中から選択された電流に切り替える旨の信号をフィラメントトランス146に送信させる。そして、処理回路26は、グリッド電位制御回路113に、グリッド143の電位を選択した電位に切り替えさせる。この電位は、例えば、フィラメント温度測定回路が測定したフィラメント141の温度及び撮影条件として設定されたフィラメント141とターゲット142との間に流れている管電流、目標管電流及び管電圧から決定される電位である。つまり、グリッド電位制御回路113は、フィラメント141とターゲット142との間に流れている管電流、目標管電流、管電圧、フィラメント141を流れる電流及びグリッド143の電位の関係及びフィラメント温度測定回路が測定した温度に基づいてグリッド143の電位を切り替える。なお、フィラメント温度測定回路は、例えば、フィラメント141の周囲に設けられた非接触の温度計に含まれる。
第1の実施形態、第2の実施形態及び第3の実施形態に係るX線診断装置1が有するグリッド143の構造は、特に限定されない。例えば、グリッド143は、図5に示したグリッド1430と同様、カップ状の構造物である。或いは、グリッド143は、図20に示すように、カップ状のグリッド143a及び板状のグリッド143bを有していてもよい。また、グリッド143bは、網目状でもよい。
第1の実施形態、第2の実施形態及び第3の実施形態では、グリッド電位制御回路113がグリッド143の電位を、フィラメント141の周囲の電位勾配がフィラメント141の電位及びターゲット142の電位により発生する電位勾配よりも大きくなる電位に切り替えることにより、フィラメント141とターゲット142との間に流れている管電流を、この管電流より大きな目標管電流に切り替える場合を例に挙げた。
しかし、いずれの実施形態においても、グリッド電位制御回路113は、グリッド143の電位を、フィラメント141の周囲の電位勾配がフィラメント141の電位及びターゲット142の電位により発生する電位勾配よりも小さくなる電位に切り替えることにより、フィラメント141とターゲット142との間に流れている管電流を、この管電流より小さな目標管電流に切り替えることができる。
上述したプロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(Programmable Logic Device:PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)である。また、プログラマブル論理デバイス(Programmable Logic Device:PLD)は、例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)である。
上述した実施形態では、高電圧発生回路11、X線絞り調整回路12、駆動回路18、生成回路23及び処理回路26は、記憶回路25に保存されたプログラムを読み出して実行することにより、その機能を実現したが、これに限定されない。記憶回路25にプログラムを保存する代わりに、これらの回路それぞれにプログラムを直接組み込んでもよい。この場合、これらの回路は、直接組み込まれたプログラムを読み出して実行することにより、その機能を実現する。
図1に示した各回路は、適宜分散又は統合されてもよい。例えば、処理回路26は、撮影制御機能261及び制御機能262それぞれの機能を実行する撮影制御回路及び制御回路に分散されてもよい。また、例えば、高電圧発生回路11、X線絞り調整回路12、駆動回路18、生成回路23及び処理回路26は、任意に統合されてもよい。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、X線画像の明るさを目標とする明るさに安定させるまでの時間を短縮させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
14 X線管装置
113 グリッド電位制御回路
1410 フィラメント
1420 ターゲット
1430 グリッド

Claims (11)

  1. 電子を放出するフィラメントと、前記電子を受けることによりX線を発生させるターゲットと、前記フィラメントの周囲の電位勾配を調整するための電位を有するグリッドとを有するX線管装置と、
    前記グリッドの電位を、前記フィラメントの周囲の電位勾配が前記フィラメント前記ターゲットとの間の電位勾配が一定である場合における当該電位勾配よりも大きくなる電位に切り替えるグリッド電位制御部と、
    前記フィラメントと前記ターゲットとの間に流れている管電流を検出する管電流検出部と、
    前記フィラメントを流れるフィラメント電流を制御するフィラメント電流制御部と
    を備え、
    前記フィラメント電流制御部は、目標管電流の切り替えに伴って、前記フィラメント電流の設定値を前記目標管電流に対応する値に変更し、
    前記グリッド電位制御部は、前記目標管電流の切り替えに伴って、前記グリッドの電位を、前記フィラメントの周囲の電位勾配が前記フィラメント前記ターゲットとの間の電位勾配が一定である場合における当該電位勾配よりも大きくなる電位に切り替えた後、前記管電流検出部が検出した管電流が前記目標管電流より大きくなった場合、前記グリッドの電位を低くし、前記管電流検出部が検出した管電流が目標管電流より小さくなった場合、前記グリッドの電位を高くする制御を行う、X線診断装置。
  2. 前記グリッド電位制御部は、パルス透視が行われる場合、前記パルス透視のフレームレートより短い周期で前記制御を行う、請求項1に記載のX線診断装置。
  3. 前記グリッド電位制御部は、パルス透視が行われる場合、前記パルス透視のフレームごとに前記制御を行う、請求項1に記載のX線診断装置。
  4. 前記フィラメント電流制御部から送信された信号に基づいて前記フィラメントを流れる電流を制御するフィラメントトランスと、
    前記管電流検出部が検出した管電流の値を受け取り、前記値に基づいて前記グリッド電位制御部を制御する制御部と、
    を更に備え、
    前記管電流検出部及び前記フィラメントトランスは、前記X線管装置内に設けられ、前記値は、前記管電流検出部が検出した管電流が流れる経路と異なる経路を経由して前記管電流検出部から前記制御部へ送信される、請求項1から請求項3のいずれか一つに記載のX線診断装置。
  5. 前記グリッド電位制御部は、撮影条件に応じた目標管電流と前記グリッドの電位との関係に基づいて前記グリッドの電位を切り替える、請求項1から請求項4のいずれか一つに記載のX線診断装置。
  6. 前記関係は、実測により求められている、請求項5に記載のX線診断装置。
  7. 前記関係は、シミュレーションにより求められている、請求項5に記載のX線診断装置。
  8. 前記関係は、前記フィラメントの太さに応じて更新される、請求項5から請求項7のいずれか一つに記載のX線診断装置。
  9. 前記関係は、定期的に更新される、請求項5から請求項7のいずれか一つに記載のX線診断装置。
  10. 前記フィラメントを流れる電流を測定するフィラメント電流測定部を更に備え、
    前記グリッド電位制御部は、前記関係及び前記フィラメント電流測定部が測定した電流に基づいて前記グリッドの電位を切り替える、請求項5から請求項9のいずれか一つに記載のX線診断装置。
  11. 前記フィラメントの温度を測定するフィラメント温度測定部を更に備え、
    前記グリッド電位制御部は、前記関係及び前記フィラメント温度測定部が測定した温度に基づいて前記グリッドの電位を切り替える、請求項5から請求項9のいずれか一つに記載のX線診断装置。
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