JP5675661B2 - 固体電解質型燃料電池セルチューブの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解質型燃料電池セルチューブの製造方法に関するものである。
固体電解質型燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:SOFC)は、燃料極に燃料ガスを、空気極に酸素を含む流体(空気)を供給することで発電がなされる電池である(特許文献1及び特許文献2参照)。SOFCの一態様として、円筒横縞型SOFCが挙げられる。円筒横縞型SOFCは、円筒状の複数のセルチューブが平行に並べられ、各セルチューブの両端部が金属部材で支持されたカートリッジ構造をとる。
円筒横縞型SOFCのセルチューブは、多孔質の基体管を有し、該基体管の外周面上に、燃料極、固体電解質及び空気極が順に積層された発電セルを備える。発電セルは、基体管の中央部に、長手方向に沿って複数形成され、隣接する発電セル同士は、インターコネクタを介して電気的に接続されている。
燃料極、固体電解質及びインターコネクタ等の各機能膜は、通常、基体管上にスクリーン印刷法で成膜する。図9に、曲面を有する基体管上への機能膜の成膜方法の概略を示す。セルチューブ31には長手方向に沿って中子軸32を通す。中子軸32の両端部にはローラ33が配置されている。セルチューブ31の被印刷面にスクリーン膜34を載せ、スクリーン膜34に張力を与えながらスクリーン膜の上からスキージ35で機能膜の材料を押圧する。スクリーン膜34を前後に動かすことで,セルチューブ31と中子軸32がローラ33で回転し,基体管31上に機能膜をスクリーン印刷する。
基体管上に印刷された機能膜の材料は、基体管とともに一体焼成される。円筒横縞型SOFCでは、基体管表面の円周方向に機能膜材料が塗布されているため、基体管を横置きした状態では機能膜材料が自由に焼結収縮できない部分が生じる。そのため、焼成は、基体管を吊下げた状態で行われる。
特開平5−209293号公報(段落[0001]〜[0003]) 特開2011−60758号公報(請求項1)
円筒横縞型SOFCのセルチューブにおいて、長手軸方向中央部は発電セルが形成された発電部とされ、両端部は非発電部(リード部)とされる。セルチューブの両端部を支持する金属部材は高温になりすぎると金属が酸化されて寿命が低下するため、円筒横縞型SOFC稼働時の金属部材の温度は500℃程度に抑えることが好ましい。一方、500℃程度の温度環境では発電部の発電効率が低くなるため、円筒横縞型SOFC稼働時の発電部の温度は900℃程度が好適とされる。従って、セルチューブの長手軸方向には弓なりの温度分布が生じる。セルチューブはある限られた温度範囲で作動することで、性能及び耐久性を維持できるため、金属部材と発電部との間の温度分布が重要となる。該温度分布を緩和させ、且つ、発電部での出力を高めるためには、セルチューブ両端部の非発電部(熱交換部)の長さを十分に確保する必要がある。例えば、セルチューブ両端部の非発電部は、それぞれセルチューブ長の1/6程度とすると良い。
固体電解質型燃料電池セルチューブの出力を上げるためには、発電部を長くすると良いが、それに伴って非発電部も長くする必要があるため、セルチューブの全長が長くなる。図10に、長い基体管上に機能膜を成膜する場合の概略を示す。スクリーン印刷では、機能膜材料を塗布する際に、スキージ35によって基体管31に荷重をかける。そのため、基体管31の長さが長くなると、荷重によって基体管31が曲がり、スキージ35と基体管31との間に隙間が発生し、機能膜材料が上手く塗布できないという問題がある。
また、近年、円筒横縞型SOFCの電池性能を高めるために、カートリッジへのセルチューブの充填本数を増やし、発電部の表面積を多くする試みがなされている。カートリッジへ充填するセルチューブの数を増やすためには、基体管を細径化すると良い。しかしながら、基体管の径を細くすると、スキージの荷重により基体管が曲がり易くなり、スクリーン印刷で機能膜材料を塗布することが難しくなる。すなわち、基体管を細径化する場合には、セルチューブ長に対する制限が大きくなり、基体管の長さを短くして機能膜を成膜することになる。
セルチューブを長尺化するためには、複数のセルを連結すれば良い。特許文献1及び特許文献2には、セルチューブの接合方法が記載されている。特許文献1では、固体電解質とインターコネクタとの間に絶縁材を配置し、約1500℃の高温状態で加圧接合している。特許文献2では、単位セルの中空部分を貫通し、ねじ構造を有する支持部材を用いてセルチューブ同士を接合させている。しかしながら、ねじ構造を用いて接合させる場合には、加工が大変になる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、セルチューブを支持する金属部材と、セルチューブの発電部との温度差を十分につけられるよう長尺化でき、細径化も可能な固体電解質型燃料電池の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の固体電解質型燃料電池セルチューブの製造方法は以下の手段を採用する。
本発明は、燃料極と固体電解質と空気極が積層された発電セルを備えた固体電解質型燃料電池用のセルチューブを製造する方法であって、多孔質材料からなる基体管上に、燃料極用スラリーまたは燃料極用スラリー及びリード膜用スラリー、固体電解質用スラリー、及びインターコネクタ用スラリーをスクリーン印刷法により順に印刷する印刷工程と、前記基体管と同じ材質からなり、基体管の内径よりも小さな外径を有する筒状の接合部材の外周面に、前記基体管と同質材料の固体粒子を有する接着スラリーを塗布し、前記接合部材の一端を、前記印刷工程を経た第1の基体管に同軸に挿入し、前記接合部材の他端を前記印刷工程を経た第2の基体管に同軸に挿入して、前記接合部材と前記第1の基体管とを前記接着スラリーを介して密着させ、前記接合部材と前記第2の基体管とを前記接着スラリーを介して密着させ、かつ前記第1の基体管の端面と前記第2の基体管の端面とを密着させる接合工程と、互に密着させた前記接合部材、前記第1の基体管及び前記第2の基体管を、吊り下げ焼成する焼成工程と、を備える固体電解質型燃料電池セルチューブの製造方法を提供する。
上記発明によれば、外周上に燃料極用スラリーまたはリード膜用スラリー、固体電解質用スラリー、及びインターコネクタ用スラリーが印刷された基体管同士を、接合部材により接合する。すなわち、基体管同士は、長すぎない基体管に燃料極用スラリーなどをスクリーン印刷して焼結した後に接合される。これにより、セルチューブを長尺化できるとともに、セルチューブを細径化させることが可能となる。また、接合部材を基体管内に挿入することにより、接合部分の機械的強度を確保できる。
接合部材表面には接着スラリーが塗布されており、該接着スラリーにより接合部材と2つの基体管とが相互に密着される。これを吊下げた際、下側の基体管の自重は、接着スラリーの剪断力によって支持され得る。接着スラリーを介して接合部材に接合された基体管は、焼成することで各スラリーが焼結されて一体構造のセルチューブとなる。焼成は、接合部材により接合された基体管を吊下げた状態で実施する。そうすることで基体管の外周面に印刷された各スラリーに外力が偏在することがないため、各スラリーが比較的自由に熱収縮することを可能にする。
接合部材及び接着スラリーは、基体管と同質材料であり、熱収縮挙動は基体管と同様となる。そのため、基体管と接合部材とを良好な状態で接合させることができる。また、接合部材及び接着スラリーを基体管と同質材料とすることにより、基体管と同様に接合部分においてガスが透過可能となる。そのため、接着スラリー及び接合部材のいずれかが発電部に重ねて配置された場合であっても、発電部へのガスの供給経路を確保することができる。
上記発明の一態様において、前記印刷工程で、少なくとも基体管の一端部側で、前記基体管の端部が露出し、且つ、燃料極またはリード膜の一端部、及び固体電解質の一端部が順次内側にずれて配置されるよう、前記基体管上に、燃料極用スラリーまたはリード膜用スラリー、及び固体電解質用スラリーを塗布し、前記接合工程において、前記接合部材の一端を、前記印刷工程を経た第1の基体管の一端部側に同軸に挿入し、且つ、前記接合部材の他端を、前記印刷工程を経た第2の基体管の一端部側に同軸に挿入し、前記接合工程の後、前記第1の基体管上に印刷された燃料極用スラリーと前記第2の基体管上に印刷された燃料極用スラリーとの間で露出した基体管を覆うよう、前記燃料極用スラリーまたは前記リード膜スラリーと同質材料の固体粒子を有する燃料極接合用スラリーまたはリード膜接合用スラリーを塗布し、前記燃料極接合用スラリーまたは前記リード膜接合用スラリーを覆い、且つ、前記第1の基体管上に印刷された固体電解質用スラリーと前記第2の基体管上に印刷された固体電解質用スラリーとの間を埋めるよう、前記固体電解質用スラリーと同質材料の固体粒子を有する前記固体電解質接合用スラリーを塗布する接合用スラリー塗布工程を更に備え、前記接合用スラリー塗布工程の後、前記焼成工程を行うことが好ましい。
上記発明の一態様によれば、基体管上に印刷する際に、燃料極用スラリーまたはリード膜用スラリー、及び固体電解質用スラリーの端部を順次内側にずらすことで生じた隙間に、接合用スラリーを塗布することで、接合部分の強度を補強することができる。燃料極接合用スラリーまたはリード膜接合用スラリーは、燃料極用スラリーまたはリード膜スラリーと同じ固体粒子を有するため、隣接する燃料極用スラリーまたはリード膜スラリーとの接合性も良好となる。燃料極接合用スラリーまたはリード膜接合用スラリーは、完全に固体電解質接合用スラリーで覆われる。固体電解質接合用スラリーは、固体電解質用スラリーと同質材料からなるため、固体電解質接合用スラリーを焼結した固体電解質は、ガス透過を遮断するシール層としても機能し得る。
また、接合部材がガス透過性であることから、基体管上に燃料極用スラリー及び固体電解質用スラリーを印刷して焼結した後、燃料極及び固体電解質が積層された上に空気極を載せることで、接合部分を発電部とすることができる。また、基体管上にリード膜用スラリー及び固体電解質用スラリーを印刷して焼結した場合には、その上に空気極を載せずに、接合部分を非発電部としても良い。
上記発明の一態様において、前記焼成工程で、前記相互に密着させた接合部材、前記第1の基体管及び前記第2の基体管を吊り下げ焼成する際に、重力方向下側に位置する基体管を、重力方向上側に位置する基体管よりも短くすることが好ましい。
上述のように、接合部材により接合された基体管を吊下げた場合、下側の基体管の自重は、接着スラリーの剪断力によって支持される。上記発明の一態様によれば、下側に配置される基体管の方が短くすることで、接着スラリーにかかる剪断力を小さくできるため、接合部分において破壊が発生しにくくなる。
また、本発明は、基体管の内径よりも小さな外径を有する筒状の接合部材の外周面に、固体電解質用スラリーと同質材料の固体粒子を有する接着スラリーを塗布した後、前記接合部材の一端及び他端を、外周面上に燃料極が形成され、該燃料極の端部側上面にインターコネクタが形成され、且つ、前記燃料極上に前記インターコネクタと隣接するよう固体電解質が形成された多孔質材料からなる第1の基体管及び第2の基体管の前記インターコネクタ側からそれぞれ同軸に挿入し、前記第1の基体管と前記第2の基体管とが間隔をあけた状態で前記接合部材に前記第1の基体管及び前記第2の基体管を密着させる接合工程と、前記第1の基体管及び前記第2の基体管の向い合う端部を覆うよう、前記第1の基体管と前記第2の基体管との間を前記接着スラリーで埋めてシール層を形成するシール工程と、発電セルを構成するための空気極用スラリーを前記固体電解質上に塗布する一方で、前記シール層を覆い、且つ、前記第1の基体管及び前記第2の基体管の端部に形成されたインターコネクタに接触するよう接合部分を構成するための空気極用スラリーを塗布する空気極用スラリー塗布工程と、前記空気極用スラリーまで塗布した前記第1の基体管、前記第2の基体管及び前記接合部材を、吊り下げ焼成する焼成工程と、を備える固体電解質型燃料電池セルチューブの製造方法を提供する。
上記発明によれば、外周上に空気極用スラリーが塗布された基体管同士を、接合部材により接合する。すなわち、基体管同士は、長すぎない基体管に燃料極用スラリーなどをスクリーン印刷して焼結した後に接合される。これにより、セルチューブを長尺化できるとともに、セルチューブを細径化させることが可能となる。また、接合部材を基体管内に挿入することにより、接合部分の機械的強度を確保できる。
接合部材表面には接着スラリーが塗布されており、該接着スラリーにより接合部材に2つの基体管が密着される。また、基体管及び基体管上に形成された燃料極及びインターコネクタの一端部は接着スラリーに埋まった状態となる。これを吊下げた際、下側の基体管の自重は、接着スラリーの剪断力によって支持され得る。接着スラリーを介して接合部材に接合された基体管は、焼成することで各スラリーが焼結されて一体構造のセルチューブとなる。焼成は、接合部材により接合された基体管を吊下げた状態で実施する。そうすることで基体管の外周面に印刷されたスラリーに外力が偏在することがないため、スラリーが比較的自由に熱収縮することを可能にする。
接着スラリーは、固体電解質用スラリーと同質材料であるため、ガス透過を遮断することができる。また、接着スラリーは、固体電解質用スラリーと同質材料であるため、高温下での熱膨張係数が他の構成部材と同程度となる。
上記発明の一態様において、前記接合部材に密着させた前記第1の基体管及び前記第2の基体管を吊り下げた際に、重力方向下側に位置する基体管を、重力方向上側に位置する基体管よりも短くすることが好ましい。
上述のように、接合部材により接合された基体管を吊下げた場合、下側の基体管の自重は、接着スラリーの剪断力によって支持される。上記発明の一態様によれば、下側に配置される基体管の方が短くすることで、接着スラリーにかかる剪断力を小さくできるため、接合部分において破壊が発生しにくくなる。
本発明によれば、接合部材及び接着スラリーを用いて基体管同士を接合することで、セルチューブを長尺化させることができる。これにより、発電部の長さを長くできるとともに、非発電部の長さも確保できるため、セルチューブの両端部を支持する金属部材と発電セルの最高温度部との距離が離れることから、カートリッジ内の温度管理が容易な固体電解質型燃料電池となる。また、金属部材と発電セルの最高温度部との距離が離れることで、金属部材の温度を低く抑えられるカートリッジが提供できる。また、スクリーン印刷が可能な長さの基体管を接合すれば良いため、細径化した基体管であってもセルチューブを長尺化させることが可能となる。それにより、カートリッジ内への発電セルの体積充填率を高くできるようになる。
本発明に係るセルチューブによるカートリッジの概略を示す図である。 本発明に係るセルチューブの側面図である。 セルチューブの発電部の部分断面図である。 第1実施形態に係る固体電解質型燃料電池用セルチューブの製造方法の工程図である。 S7における固体電解質型燃料電池用セルチューブ接合部分の断面図である。 S7における固体電解質型燃料電池用セルチューブ接合部分の断面図である。 第2実施形態に係る固体電解質型燃料電池用セルチューブの製造方法の工程図である。 S30の後の固体電解質型燃料電池用セルチューブ接合部分の断面図である。 曲面を有する基体管上への機能膜の成膜方法の概略を示す図である。 長い基体管上に機能膜を成膜する場合の概略を示す図である。
図1に、本実施形態に係るカートリッジ40の断面概略図を示す。複数のセルチューブ1は発電部3と非発電部4から構成されており、発電部3には発電セル2が配置されており、非発電部4にはリード膜41が配置されている。セルチューブ1は接合部44により複数のセルチューブユニットが連結される構成となっている。
管板42は、高耐熱性の金属合金であり、複数のセルチューブ1の両端を支持固定するためにセルチューブ1との間で接着材を介して接合している。また、管板42と発電部3との間にはセラミックスからなる断熱材43を介在しており、セルチューブ1の外側を流れるガスとセルチューブ1の内側を流れるガスとの間で熱交換を促進する構造としている。
セルチューブ1は、発電セルの最高温度部分45がセルチューブ1の中央部に存在し、非発電部4に向けて温度が降下する温度分布を持っている。セルチューブ1は、外側と内側にそれぞれ逆向きに燃料ガスまたは空気ガスによるガス流46があることから、それらのガスの熱交換により、中心部で最も温度が高い温度勾配となっている。よって、セルチューブ1の両端に近づくにつれて温度が下がる温度分布を持っている。
図2に、セルチューブの側面図を示す。セルチューブ1は、円筒状の基体管と、基体管の長手方向中央の外周面に周方向全周にわたり帯状に形成された複数の発電セル2とを備えている。セルチューブ1において、発電セル2が形成された中央部分は発電部3、発電部の両端の領域は非発電部4とされる。
図3に、セルチューブの発電部の部分断面図を示す。発電部3では、基体管5上に、基体管側から順に燃料極6、固体電解質7、空気極8が積層された発電セル9が複数形成されている。隣接する発電セル同士は、インターコネクタ10で電気的に直列に接続され、セルチューブを形成する。端部に位置する発電セル9には、集電部材としてリード膜(図示せず)が接続されている。
基体管5は、カルシア安定化ジルコニア(CSZ)またはCSZと酸化ニッケル(NiO)との混合物(CSZ+NiO)などを主とする多孔質材料からなる。
燃料極6は、酸化ニッケル(NiO)とジルコニア系電解質材料との複合材で構成されている。複合材としては、例えば、NiOとイットリア安定化ジルコニア(YSZ)の混合物とされる。
固体電解質7は、電子絶縁性であり、ガスを通さない気密性と高温での高いイオン透過性とを有することが求められる。そのため、固体電解質は、主としてYSZなどとされる。
空気極8は、ランタンマンガネート系の材料で形成され、空気から酸素イオンを生成するものとされる。
インターコネクタ10は、チタン酸ストロンチウム系などのM1−xTiO(Mはアルカリ土類金属元素、Lはランタノイド元素)で表される導電性ペロブスカイト型酸化物から構成され、燃料ガスと空気とが混合しないように緻密な膜となっている。
リード膜は、例えば、NiO、YSZ及び酸化アルミニウム(Al)の混合物とされる。
〔第1実施形態〕
本実施形態に係る固体電解質型燃料電池用セルチューブの製造方法は、接合部材及び接着スラリーを用いて、複数のセルチューブユニットを接合し、吊下げ焼成することを特徴とする。本実施形態では、2つのセルチューブユニットを接合する方法を例に挙げて説明する。
図4に、本実施形態に係る固体電解質型燃料電池用セルチューブ(以降、セルチューブと略す)の製造方法の工程図を示す。
(スラリーの印刷)
まず、基体管11を押出成形法により管状に成形し、乾燥させる(S1)。基体管11の外径は、直径12mm〜37mmとすると良い。2つのセルチューブユニットを接合する場合には、一方のセルチューブユニットの基体管長さが、他方の基体管よりも短くなるよう成形すると良い。例えば、全長2mのセルチューブを製造する場合、一方の基体管長さを0.5m、他方の基体管の長さを1.5mなどとする。
次に、スクリーン印刷法により燃料極用スラリー12またはリード膜用スラリーを基体管の外周面上に印刷する(S2)。本実施形態では燃料極用スラリー12を印刷したものとして、以降の工程を説明する。燃料極用スラリー12は、NiOとイットリア安定化ジルコニア(YSZ)との混合粉末にスキージオイルなどのビヒクルを添加し、3本ローラにより混合して調製する。燃料極用スラリー12は、少なくとも基体管11の一端部側において、基体管11の端部が露出するよう端部を内側にずらして印刷すると良い。
次に、スクリーン印刷法により固体電解質用スラリー13を燃料極用スラリーの上に印刷する(S3)。固体電解質用スラリー13は、YSZ粉末にスキージオイルなどのビヒクルを添加し、3本ローラにより混合して調製する。固体電解質用スラリー13は、少なくとも基体管の一端部側において、燃料極用スラリー12が露出するよう端部を内側にずらして印刷すると良い。
次に、スクリーン印刷法によりインターコネクタ用スラリー(図示せず)を、隣接する発電セルが電気的に直列接続されるよう適所に印刷する(S4)。インターコネクタ用スラリーは、ランタンをドープしたチタン酸ストロンチウム(Sr1−xLaTiO)粉末にスキージオイルなどのビヒクルを添加し、3本ローラにより混合して調製する。
(接合部材の作製)
接合部材14を押出成形法により管状(筒状)に成形し、乾燥させる(S5)。接合部材14は、基体管11と同質材料からなり、カルシア安定化ジルコニア(CSZ)またはCSZと酸化ニッケル(NiO)との混合物(CSZ+NiO)などを主とする多孔質材料から形成される。接合部材14の外径は、基体管14の内径よりも小さく、基体管内に挿入可能な大きさとされる。接合部材14の外径は、基体管11の内径より5%程度小さくすると良い。接合部材14の厚さは、接合される基体管11の径及び長さなどに応じて適宜設定されるが、好ましくは基体管11の厚さ以下とする。そうすることで、基体管内部に供給されるガスの流路を広くできるとともに、ガスの透過距離を短くすることができる。接合部材14の長さは、基体管11を接合した際に、接合部材14に塗布した接着スラリーの剪断力によって下側に位置する基体管の自重(燃料極用スラリーなどの重さも含む)を支えられ得るだけの接合面積を確保できるよう設定すると良い。接合部材14の長さは、予め必要な剪断力を測定した後に設定することが好ましい。
(基体管の接合)
接合部材14の外周面上に接着スラリー15を塗布する(S6)。接着スラリー15は、基体管と同質材料とされ、基体管と同じ固体粒子を有する。接着スラリー15は、CSZ粉末またはCSZ+NiO混合粉末にスキージオイルなどのビヒクルを添加し、3本ローラをより混合して調製する。接着スラリー15の塗布は、スプレー塗布、ディスペンサ、またははけ塗りなどによって行われる。接着スラリー15は、基体管11に接合部材14を挿入した際に、基体管11と接合部材14との隙間を埋めるに十分な厚さで塗布する。
接着スラリー15を塗布した接合部材14の両端を、それぞれ接合させる2つの基体管11に同軸に挿入する(S7)。その際、2つの基体管11は、該基体管11の露出された端部を対向させる。挿入は、接着スラリー15が基体管11の内面に押し出されるよう基体管11を滑らせ、基体管同士が接合されるまで行い、接合部材14及び基体管11を相互に密着させる。その後、基体管11の外周側にはみ出た接着スラリー15を拭い取る。図5及び図6に、S7における接合部分の断面図を示す。図5は基体管に接合部材を挿入している途中、図6は挿入終了後の断面図である。
(接合用スラリーの塗布)
密着させた基体管11同士の接合部分、すなわち、露出した基体管11の上に、該露出した基体管を完全に覆うよう燃料極接合用スラリー16を塗布する(S8)。燃料極接合用スラリー16は、燃料極用スラリー12と同質材料であり、同じ固体粒子を有する。燃料極接合用スラリー16は、NiOとYSZとの混合粉末にスキージオイルなどのビヒクルを添加し、3本ローラにより混合して調製する。燃料極接合用スラリー16の塗布は、はけ塗りまたはディスペンサ等により行う。塗布した燃料極接合用スラリー16は、燃料極用スラリー12の印刷に用いられたスクリーン膜と同程度の厚さとされる。燃料極接合用スラリー16は、焼成後、燃料極接合膜となる。
次に、燃料極接合用スラリー16の上に、該燃料極接合用スラリー16を覆い、且つ、2つの基体管11に印刷された固体電解質用スラリー13同士の隙間を埋めるよう、固体電解質接合用スラリー17を塗布する(S9)。固体電解質接合用スラリー17の塗布は、はけ塗りまたはディスペンサ等により行う。固体電解質接合用スラリー17は、焼成後、固体電解質接合膜となる。
(焼成)
密着させた接合部材14及び各スラリーが印刷された基体管11を一体焼成する(S10)。焼成は、密着させた接合部材及び各スラリーが印刷された基体管11を吊下げた状態で行う。吊下げる際、長さが短い方の基体管11を重力方向下側に配置させる。焼成は、例えば電気炉を用いて1400℃で5時間の条件で行われる。
(空気極用スラリーの印刷)
上記で焼成した焼結体の所定領域に、スクリーン印刷法により空気極用スラリー(図示せず)を印刷する(S11)。空気極用スラリーは、例えばLaSrMnO粉末にスキージオイルなどのビヒクルを添加し、3本ローラにより混合して調製する。
(焼成)
空気極用スラリーを印刷した焼結体を、吊下げ焼成する(S12)。焼成は、例えば電気炉を用いて1400℃で5時間の条件で行われる。
なお、上記実施形態では、基体管上に燃料極用スラリーを印刷することとしたが、燃料極用スラリーに替えて、リード膜用スラリーを印刷しても良い。その場合、燃料極接合用スラリーはリード膜接合用スラリーに替える。
また、上記実施形態では、2つのセルチューブユニットを接合したが、2以上のセルチューブユニットを接合することもできる。その場合、吊下げ焼成の際に接着スラリーにかかる剪断力が吊下げられるセルチューブユニットの自重に耐えうるよう考慮する。
本実施形態によれば、複数のセルチューブユニットを接合して1つのセルチューブとするため、1.5m以上の長尺のセルチューブを製造することが可能となる。これにより、発電部の長さを長くできるとともに、非発電部の長さも確保できるため、管板と発電セルの最高温度部との距離が十分取れる。燃料極用スラリー及び固体電解質用スラリーは、接合前の基体管に印刷するため、セルチューブの長尺化により印刷が困難となることはない。そのため、セルチューブを従来よりも細径化することが可能となる。それにより、カートリッジへの発電セルの体積充填率を高められる。
本実施形態によれば、複数のセルチューブユニットは、接着スラリー及び接合部材を焼成することにより接合される。焼成の工程は、燃料極用スラリー及び固体電解質用スラリーと共に一体焼成により行われるため、ねじ部材などを用いた接合構造よりも加工が容易であることから、接合構造の不良による歩留りの低下を抑制できる。また、接合部材を挿入することにより、接合部分の機械的強度を確保できる。
本実施形態によれば、吊下げ焼成することで、各スラリーが自由に熱収縮することを可能にする。焼成前の状態において、密着させた接合部材と基体管を吊下げると、下側に位置する基体管は、接着スラリーの剪断力によって支持されている。よって、下側に配置される基体管の長さを上側に配置される基体管よりも短くすることで、接着スラリーにかかる剪断力を小さくすることができるため、接合部分での破壊が発生しにくくなる。
本実施形態によれば、接合部材及び接着スラリーを基体管と同質材料とすることで熱収縮挙動が基体管と同様となるため、基体管と接合部材とを良好な状態で接合させることができる。また、接合部材及び接着スラリーを基体管と同質材料とすることにより、基体管と同様に接合部分においてガスが透過可能となる。そのため、接着スラリー及び接合部材のいずれかが発電部に重ねて配置された場合であっても、発電部へのガスの供給経路を確保することができる。接合部分は、発電部または非発電部のいずれとしても良い。
本実施形態によれば、接合したセルチューブユニットの燃料極同士は、燃料極接合膜により接合されるため、接合したセルチューブユニット同士は燃料極/燃料極接合膜/燃料極で電気的に接続される。また、燃料極/燃料極接合膜/燃料極の上は、固体電解質/固体電解質接合膜/固体電解質で完全に覆われているため、基体管内部に供給されたガスの透過を防止できる。
本実施形態によれば、発電部と管板との離間距離を長くすることができることから、管板部分での温度調整が容易であり、管板付近の温度を管板に用いられる金属材料の耐熱温度よりも十分低く抑えることができる。
本実施形態によれば、セルチューブを連結することで、非発電部の長さを十分にとることでセルチューブ内外に流れるガスの熱交換による管板部分での温度を調整することができる。これにより、管板の熱伸びによる不良の発生を低減することができる。さらに、管板部分の温度を十分低く抑えられるように非発電部分により、管板に用いる耐熱性金属性材料の選択性を拡げることが可能となる。
〔第2実施形態〕
本実施形態は、接合部材及び接着スラリーを焼成させるタイミングが第1実施形態と異なる。
図7に、本実施形態に係るセルチューブの製造方法の工程図を示す。図8に、S30の後のセルシューブの接合部分の断面図を示す。
(スラリーの印刷)
まず、基体管を押出成形法により管状に成形し、乾燥させる(S21)。基体管21の外径は、直径が12〜37mmとされる。2つのセルチューブユニットを接合する場合には、一方のセルチューブユニットの基体管長さが、他方の基体管よりも短くなるよう成形すると良い。例えば、一方の基体管長さを0.5m、他方の基体管の長さを1.5mなどとする。
次に、スクリーン印刷法により燃料極用スラリーまたはリード膜用スラリーを基体管の外周面上に印刷する(S22)。本実施形態では燃料極用スラリーを印刷したものとして、以降の工程を説明する。燃料極用スラリーは、NiOとイットリア安定化ジルコニア(YSZ)との混合粉末にスキージオイルなどのビヒクルを添加し、3本ローラにより混合して調製する。燃料極用スラリーは、少なくとも基体管の一端部側において、基体管21の端部上を覆うよう印刷する。
次に、スクリーン印刷法により固体電解質用スラリーを燃料極用スラリーの上に印刷する(S23)。固体電解質用スラリーは、YSZ粉末にスキージオイルなどのビヒクルを添加し、3本ローラにより混合して調製する。固体電解質用スラリーは、少なくとも基体管の一端部側において、燃料極用スラリーが露出するよう端部を内側にずらして印刷する。
次に、スクリーン印刷法によりインターコネクタ用スラリーを、上記で露出させた燃料極用スラリーの上に、該露出させた燃料極用スラリーを完全に覆うよう印刷する(S24)。インターコネクタ用スラリーは、固体電解質用スラリーと隣接している。また、接合される各基体管上において、隣接する発電セルが電気的に直列接続されるようインターコネクタ用スラリーを適所に印刷する。インターコネクタ用スラリーは、ランタンをドープしたチタン酸ストロンチウム(Sr1−xLaTiO)粉末にスキージオイルなどのビヒクルを添加し、3本ローラにより混合して調製する。
(焼成)
燃料極用スラリー、固体電解質用スラリー、及びインターコネクタ用スラリーを印刷した基体管を一体焼成する(S25)。焼成は、基体管を吊下げた状態で電気炉に入れ、1400℃で5時間の条件などで行われる。これにより、基体管21上に燃料極22、固体電解質23、及びインターコネクタ24が形成される。
(接合部材の作製)
接合部材25を押出成形法により管状(筒状)に成形し、乾燥させる(S26)。接合部材25は、基体管21と熱膨張係数が同程度の材料からなる。接合部材25は、基体管21と同質材料、すなわち、カルシア安定化ジルコニア(CSZ)またはCSZと酸化ニッケル(NiO)との混合物(CSZ+NiO)などを主とする多孔質材料から形成されることが好ましい。接合部材25の外径は、基体管21の内径よりも小さく、基体管内に挿入可能な大きさとされる。接合部材25の外径は、基体管21の内径より5%程度小さくすると良い。接合部材25の厚さは、接合される基体管21の径及び長さなどに応じて適宜設定される。接合部材25の厚さは、接合部分が所望の強度を得られる程度に厚く、且つ、基体管内部に供給されるガスの流動を大きく妨げない程度に薄いことが好ましい。接合部材25の長さは、基体管21に接合させた際に、接合部材25に塗布した接着スラリーの剪断力によって下側に位置する基体管21の自重(燃料極などの重さも含む)を支えられ得るだけの接合面積を確保できるよう設定すると良い。接合部材25の長さは、予め必要な剪断力を測定した後に設定することが好ましい。
(基体管の接合)
接合部材25の外周面上に接着スラリーを塗布する(S27)。接着スラリーは、固体電解質用スラリー23と同質であり、且つ、空気極用スラリーと一体焼成可能な材料からなる。YSZ粉末にスキージオイルなどのビヒクルを添加し、3本ローラにより混合して調製する。接着スラリーの塗布は、スプレー塗布、ディスペンサまたははけ塗りなどによって行われる。接着スラリーは、基体管21に接合部材25を挿入した際に、基体管21と接合部材25との隙間を埋めるに十分な厚さで塗布する。
接着スラリーを塗布した接合部材25の両端を、それぞれ接合させる2つの基体管21に同軸に挿入する(S28)。その際、2つの基体管21は、インターコネクタ24が形成された端部を対向させる、接合部材25は、接着スラリーが基体管21の内面に押し出されるよう基体管21を滑らせて挿入し、基体管同士が接合しないよう間隔を空けた状態で止める。
次に、基体管同士に空けた隙間を接着スラリーで埋め、シール層26を成膜する(S29)。その際、向い合う基体管21の端部(すなわち、インターコネクタ24の一部)を覆うよう接着スラリーを塗布する。これにより、向い合う基体管21の端部は、シール層26に入り込んだ状態となる。接着スラリーの塗布は、はけ塗りまたはディスペンサ等により行う。
(空気極用スラリーの印刷)
シール層26及びインターコネクタ24の上に空気極用スラリー27を塗布する(S30)。また、上記S25で焼成した焼結体の所定領域に、発電セルを構成するための空気極用スラリー27を塗布する。空気極用スラリー27は、例えばLaSrMnO粉末にスキージオイルなどのビヒクルを添加し、3本ローラにより混合して調製する。
(焼成)
空気極生スラリー27まで塗布した後、吊下げ焼成する(S31)。焼成は、例えば電気炉を用いて1150℃で5時間の条件で行われる。
また、上記実施形態では、2つのセルチューブユニットを接合したが、2以上のセルチューブユニットを接合することもできる。その場合、吊下げ焼成の際に接着スラリーにかかる剪断力が吊下げられるセルチューブユニットの自重に耐えうるよう考慮する。
本実施形態によれば、複数のセルチューブユニットを接合して1つのセルチューブとするため、少なくとも1.5m以上の長尺のセルチューブを製造することが可能となる。セルチューブを長尺化することで、非発電部の長さを確保できるため、カートリッジ内部での温度管理が容易となる。また、セルチューブを長尺化することで、発電部の長さを短くしなくて済み、且つ、発電部の温度を高温にできるため、出力を高めることができる。
本実施形態によれば、燃料極用スラリー及び固体電解質用スラリーは、接合前の基体管に印刷するため、セルチューブの長尺化により印刷が困難となることはない。そのため、セルチューブを従来よりも細径化することが可能となる。それにより、カートリッジへの発電セルの体積充填率を高められる。
本実施形態によれば、複数のセルチューブユニットは、接着スラリー及び接合部材を焼成することにより接合される。焼成は、空気極用スラリーと共に一体焼成により行われるため、ねじ部材などを用いた接合構造よりも加工が容易である。また、接合部材を挿入することにより、接合部分の機械的強度を確保できる。
本実施形態によれば、吊下げ焼成することで、各スラリーが自由に熱収縮することを可能にする。焼成前の状態において、密着させた接合部材と基体管を吊下げると、下側に位置する基体管は、接着スラリーの剪断力によって支持されている。よって、下側に配置される基体管の長さを上側に配置される基体管よりも短くすることで、接着スラリーにかかる剪断力を小さくすることができるため、接合部分での破壊が発生しにくくなる。
本実施形態によれば、シール層は固体電解質と同質材料からなるため、ガスの透過を遮断することができる。それにより、特許文献2に記載のような金属部材を用いずに、接続部分を介したガスリークを防止できる。
本実施形態によれば、空気極がインターコネクタ上に形成されているため、接合されたセルチューブユニット同士が空気極を介して電気的に接続される。
1,31 セルチューブ
2,9 発電セル
3 発電部
4 非発電部
5,21 基体管
6,22 燃料極
7,23 固体電解質
8 空気極
10 インターコネクタ
11 基体管(焼成前)
12 燃料極用スラリー
13 固体電解質用スラリー
14,25 接合部材
15 接着スラリー
16 燃料極接合用スラリー
17 固体電解質接合用スラリー
24 インターコネクタ
26 シール層
27 空気極用スラリー
32 中子軸
33 ローラ
34 スクリーン膜
35 スキージ
40 カートリッジ
41 リード膜
42 管板
43 断熱材
44 接合部
45 最高温度部分
46 ガス流

Claims (5)

  1. 燃料極と固体電解質と空気極が積層された発電セルを備えた固体電解質型燃料電池用のセルチューブを製造する方法であって、
    多孔質材料からなる基体管上に、燃料極用スラリーまたは燃料極用スラリー及びリード膜用スラリー、固体電解質用スラリー、及びインターコネクタ用スラリーをスクリーン印刷法により順に印刷する印刷工程と、
    前記基体管と同じ材質からなり、基体管の内径よりも小さな外径を有する筒状の接合部材の外周面に、前記基体管と同質材料の固体粒子を有する接着スラリーを塗布し、前記接合部材の一端を、前記印刷工程を経た第1の基体管に同軸に挿入し、前記接合部材の他端を前記印刷工程を経た第2の基体管に同軸に挿入して、前記接合部材と前記第1の基体管とを前記接着スラリーを介して密着させ、前記接合部材と前記第2の基体管とを前記接着スラリーを介して密着させ、かつ前記第1の基体管の端面と前記第2の基体管の端面とを密着させる接合工程と、
    互に密着させた前記接合部材、前記第1の基体管及び前記第2の基体管を、焼成する焼成工程と、
    を備える固体電解質型燃料電池セルチューブの製造方法。
  2. 前記印刷工程において、
    少なくとも基体管の一端部側で、前記基体管の端部が露出し、且つ、燃料極またはリード膜の一端部、及び固体電解質の一端部が順次内側にずれて配置されるよう、前記基体管上に、燃料極用スラリーまたはリード膜用スラリー、及び固体電解質用スラリーを塗布し、
    前記接合工程において、
    前記接合部材の一端を、前記印刷工程を経た第1の基体管の一端部側に同軸に挿入し、且つ、前記接合部材の他端を、前記印刷工程を経た第2の基体管の一端部側に同軸に挿入し、
    前記接合工程の後、
    前記第1の基体管上に印刷された燃料極用スラリーと前記第2の基体管上に印刷された燃料極用スラリーとの間で露出した基体管を覆うよう、前記燃料極用スラリーまたは前記リード膜用スラリーと同質材料の固体粒子を有する燃料極接合用スラリーまたはリード膜接合用スラリーを塗布し、
    前記燃料極接合用スラリーまたは前記リード膜接合用スラリーを覆い、且つ、前記第1の基体管上に印刷された固体電解質用スラリーと前記第2の基体管上に印刷された固体電解質用スラリーとの間を埋めるよう、前記固体電解質用スラリーと同質材料の固体粒子を有する固体電解質接合用スラリーを塗布する接合用スラリー塗布工程を更に備え
    前記接合用スラリー塗布工程の後、前記焼成工程を行う請求項1に記載の固体電解質型燃料電池セルチューブの製造方法。
  3. 前記焼成工程において、相互に密着させた前記接合部材、前記第1の基体管及び前記第2の基体管を吊り下げ焼成する際に、重力方向下側に位置する基体管を、重力方向上側に位置する基体管よりも短くする請求項1または請求項2に記載の固体電解質型燃料電池セルチューブの製造方法。
  4. 基体管の内径よりも小さな外径を有する筒状の接合部材の外周面に、固体電解質用スラリーと同質材料の固体粒子を有する接着スラリーを塗布した後、前記接合部材の一端及び他端を、外周面上に燃料極が形成され、該燃料極の端部側上面にインターコネクタが形成され、且つ、前記燃料極上に前記インターコネクタと隣接するよう固体電解質が形成された多孔質材料からなる第1の基体管及び第2の基体管の前記インターコネクタ側からそれぞれ同軸に挿入し、前記第1の基体管と前記第2の基体管とが間隔をあけた状態で前記接合部材に前記第1の基体管及び前記第2の基体管を密着させる接合工程と、
    前記第1の基体管及び前記第2の基体管の向い合う端部を覆うよう、前記第1の基体管と前記第2の基体管との間を前記接着スラリーで埋めてシール層を形成するシール工程と、
    発電セルを構成するための空気極用スラリーを前記固体電解質上に塗布する一方で、前記シール層を覆い、且つ、前記第1の基体管及び前記第2の基体管の端部に形成されたインターコネクタに接触するよう接合部分を構成するための空気極用スラリーを塗布する空気極用スラリー塗布工程と、
    前記空気極用スラリーまで塗布した前記第1の基体管、前記第2の基体管及び前記接合部材を、吊り下げ焼成する焼成工程と、
    を備える固体電解質型燃料電池セルチューブの製造方法。
  5. 前記接合部材に密着させた前記第1の基体管及び前記第2の基体管を吊り下げた際に、重力方向下側に位置する基体管を、重力方向上側に位置する基体管よりも短くする請求項4に記載の固体電解質型燃料電池セルチューブの製造方法。
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