JP5671955B2 - 感熱記録体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ロイコ染料と顕色剤との発色反応を利用した感熱記録体及びその製造方法に関するものである。
従来、ロイコ染料と顕色剤との熱による発色反応を利用した感熱記録体はよく知られている。かかる感熱記録体は比較的安価であり、また記録機器がコンパクトで且つその保守も比較的容易であるため、ファクシミリや各種ラベル、その他の出力用記録媒体としてのみならず、超音波画像やX線画像等の非破壊検査装置あるいは医療診断装置のプリンターに使用される、いわゆる画像診断用の記録媒体としても広く使用されている。
記録画像の均一性、高解像度が必要な画像用プリンターには、複層構造を有する合成紙や、必要に応じて無機顔料を含有する二軸延伸した熱可塑性樹脂フィルムを支持体とする感熱記録体が使用されている。近年では、環境面における関心の高さから、支持体として再生可能な紙を用いて、低濃度から高濃度に至る階調再現性に優れ、且つ銀塩写真に匹敵するような高画質な記録画像が得られる感熱記録体への要望が高まっている。
ヘッドカス付着及びスティッキングを防止するため、合成シリカ及び/又は合成ケイ酸アルミニウムを含有する原紙に感熱発色層を塗布すること(特許文献1参照)が提案されている。また、支持体が吸油量100ml/100g以上の無機顔料を含有した紙である感熱記録体(特許文献2参照)、支持体が吸油量70ml/100g以上の炭酸カルシウムを15〜30重量%含有した紙である感熱記録体(特許文献3参照)が提案されている。これらの感熱記録体は、ヘッドカス付着を抑制、防止する、いわゆるカス取り効果によって、ドット再現性を向上しようとするものであるが、合成紙や熱可塑性樹脂フィルムを支持体とするものに比べて発色ムラが著しく、画像診断用記録媒体に求められる画質に関しては、必ずしも満足すべき結果が得られていないのが現状である。また、製造工程の平版加工や小巻仕上げにおけるカッターやスリッター、あるいはプリンターに付属するカッターによって、顔料の粉落ちや紙の毛羽立ちが起き易く、画像に欠陥を生じさせ、医療現場では衛生上の問題を引き起こす。
特開昭61−68291号公報 特開昭61−98584号公報 特開平5−58027号公報
本発明は、発色ムラがなく画質に優れた感熱記録体及びその製造方法を提供することを主な目的とする。
本発明者らは、上記従来技術に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、上記問題点を解決するに至った。即ち、本発明は下記の感熱記録体及びその製造方法に係る。
項1:密度が0.60〜0.85g/cmの紙支持体上に、接着剤を含有する下塗り層、及びロイコ染料と顕色剤を含有する感熱記録層を備えた感熱記録体であって、
前記紙支持体が填料として比表面積180m/g以上の非晶質シリカを含有することを特徴とする感熱記録体。
項2:前記非晶質シリカの含有割合が、前記紙支持体の全固形量中3〜7質量%である、項1に記載の感熱記録体。
項3:前記接着剤が水不溶性重合体を含む、項1又は2に記載の感熱記録体。
項4:水不溶性重合がブタジエン系共重合体である、項3に記載の感熱記録体。
項5:ブタジエン系共重合体がスチレン−ブタジエン−アクリロニトリル系共重合体である、項4に記載の感熱記録体。
項6:スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル系共重合体における単量体成分として、さらにメタアクリル酸メチルを含有する、項5に記載の感熱記録体。
項7:アクリロニトリルの含有割合が3〜20質量%である項5又は6に記載の感熱記録体。
項8:水不溶性重合体のガラス転移温度が20℃以下である項3〜7のいずれかに記載の感熱記録体。
項9:前記接着剤の含有割合が、前記下塗り層の全固形量中5〜50質量%である、項1〜8のいずれか1項に記載の感熱記録体。
項10:水不溶性重合体が、前記接着剤中、50〜100質量%含む、項3〜9のいずれかに記載の感熱記録体。
項11:前記紙支持体の押圧10kg/cmの加圧下で測定した光学的表面粗さが10μmより小さい、項1〜10のいずれか1項に記載の感熱記録体。
項12:感熱記録層の上に更に保護層を備えた、項1〜11に記載の感熱記録体。
項13:画像診断用記録媒体として使用される、項1〜12に記載の感熱記録体。
項14:紙支持体上に接着剤を含有する下塗り層、及びロイコ染料と顕色剤を含有する感熱記録層を設ける感熱記録体の製造方法であって、填料として比表面積が180m/g以上の非晶質シリカを含有し、密度が0.60〜0.85g/cmの前記紙支持体を使用することを特徴とする感熱記録体の製造方法。
本発明の感熱記録体は、発色ムラがなく画質に優れる。また、粉落ちや毛羽立ちがなくカッター適性に優れる。
本発明における紙支持体は、パルプ繊維、填料として非晶質シリカから構成される。
非晶質シリカとしては、画像均一性の観点から合成非晶質シリカが好ましく、ハロゲン化ケイ素を熱分解して得られる乾式法シリカ、並びにケイ酸ナトリウムを酸分解して得られる湿式シリカ及びシリカゲルのいずれも使用できる。これらの中でも湿式シリカが好ましい。非晶質シリカ以外のタルク、カオリン、デラミネーテッドカオリン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン等の無機顔料、並びに尿素ホルムアルデヒド樹脂の微粉末等の有機顔料を併用することもできる。
本発明における非晶質シリカは、BET式比表面積が180m/g以上である。かかる微細なシリカを用いることによって、感熱記録体に用いられる紙支持体の密度を0.60〜0.85g/cm、より好ましくは0.65〜0.80g/cm、特に好ましくは0.68〜0.75g/cmの範囲となるように調整することができ、紙支持体の凹凸を軽減し、尚且つ空隙を保持して、画質を向上することができる。BET式比表面積が180m/gより小さいと、発色ムラが現れる。ここで、発色ムラとは、テストパターンに置き換えていえば、ハーフトーンのベタ印画で目立ち難くとも、階調印画で隣接する異なる濃度を跨ぐようにして顕在化するものであり、記録時の熱エネルギーの変化に追従できないために生じる画像の欠陥である。斯様な発色ムラは、熱エネルギーによって中間調を均一に再現することはもとより、理想的な階調曲線に沿って濃度レベルが主副走査方向で常に変化する画像を再現することが求められる用途において、潜像として生じていないことが好ましい。より好ましくは、比表面積が190m/g以上である。一方、比表面積を400m/g以下とすることにより、紙力が下がって生じ易くなる粉落ちを効果的に抑えることができるため、好ましい。また、紙支持体上に塗布する塗液の浸透ムラを抑え、均一な塗工層を形成して、画質を向上する効果も得られる。より好ましくは、350m/g以下、更に好ましくは、300m/g以下である。本発明によれば、紙力低下を引き起こす、いわゆる嵩高剤を使用することなく、紙支持体を低密度で且つ高平滑にすることができ、画像用途に好適な紙支持体を形成することができる。
非晶質シリカの含有割合は、紙支持体の全固形量中3〜7質量%程度が好ましい。3質量%以上とすることにより、紙支持体の密度を効果的に抑えて、画質をより一層高めることができる。また、非晶質シリカの含有割合を7質量%以下とすることにより、紙支持体上に塗布する塗液の浸透ムラを抑えて、より一層優れた画質を得ることができる。さらに、紙支持体の強度を高めて優れたカッター適性を発揮し、紙が毛羽立つのを抑え、切り口から紙粉や填料が粉落ちするのを抑制できる。より好ましくは、3.5質量%以上、6.5質量%以下である。なお、非晶質シリカの含有割合は、紙支持体中の灰分を、例えば、JIS P 8251に基づいて測定することにより求めることができる。
紙支持体を構成する繊維としては、広葉樹パルプ、針葉樹パルプのいずれも使用できる。かかるパルプには、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、TMP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプが挙げられる。必要に応じてガラス繊維、各種合成パルプを併用することもできる。これらの中でも、機械パルプは繊維が剛直であり、低密度化には有利であるが、画質を向上する観点から化学パルプが好ましく使用される。特に、紙腰を下げてサーマルヘッドに対する追従性を高め、画質を向上させる観点から、LBKPを主体として用いることが好ましく、LBKPのみを用いることが特に好ましい。
パルプのJIS P 8121に規定されるフリーネス(CSF)は、300〜550mlが好ましく、400〜500mlが更に好ましい。550ml以下とすることにより、パルプの柔軟化、フィブリル化が進み、繊維間結合が強固になり支持体としての強度が増す。また、パルプの繊維長を短くでき、地合を良くして平滑性を高めて、画質を向上できる。一方、300ml以上とすることにより、抄紙する際にパルプの脱水性が低下しすぎるのを防げ、抄紙効率を高くできる。
フリーネスは、例えば、ビーダー、ジョルダン、コニカル型リファイナー、ドラム型リファイナー、ディスク型リファイナー等の叩解装置を用いて叩解することにより調整できる。一般に、叩解にエネルギーを費やすほど、フリーネスは低下するが、叩解処理は、低密度化とは相反するため、できるだけ行なわない方が望ましい。
内添サイズ剤としては、通常用いられるサイズ剤、例えば、ロジン系、アルケニル無水コハク酸系、アルキルケテンダイマー、エポキシ化脂肪酸アミド等を用いることができる。その添加量は、パルプ原料100質量部に対し、0.05〜1.5質量部程度が好ましい。
サイズ剤の定着剤としては、硫酸バンド、カチオン化澱粉等を用いることができる。その添加量は、パルプ原料100質量部に対し、0.05〜5.0質量部程度が好ましい。
紙力増強剤としては、ポリアクリルアミド、ポリアクリルアミド誘導体、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン、ポリエチレンイミン等を用いることができる。その添加量は、パルプ原料100質量部に対し、0.01〜5.0質量部程度が好ましい。
その他の助剤として、歩留向上剤、嵩高剤、着色染料、蛍光増白剤等を用いることができる。
本発明において用いられる紙支持体は、填料が添加され、必要により各種助剤を添加されたパルプスラリーを抄紙して得ることができる。紙支持体の抄紙方法は、特に限定されず。長網マシン、丸網マシン、ヤンキードライヤーマシン等を用いて、酸性抄紙、中性抄紙、アルカリ性抄紙のいずれの方式も使用できる。
用いられる紙支持体の坪量は、20〜300g/m程度が好ましく、30〜200g/m程度がより好ましい。
紙支持体は、サイズプレス、ゲートロール等を用いたサイズ処理により、澱粉、ポリビニルアルコール、カチオン樹脂等を塗布あるいは含浸させ、表面強度を向上させたり、塗液の浸透を調整したりできる。本発明では、画質を向上させるとともに、下塗り層の接着剤成分を浸透させてカッター適性を向上させる観点から、サイズ度を低く調整することが好ましい。例えば、坪量70g/mの紙を基準とした場合、紙支持体のステキヒトサイズ度は、1〜50秒程度が好ましく、2〜30秒程度がより好ましく、3〜10秒程度が特に好ましい。
また、カレンダー等により紙支持体表面を平滑化処理することにより、紙支持体上の塗工層を均一に形成し易くするとともに、紙支持体の密度を調整して、画質をより一層高めることができる。本発明では、紙支持体中に特定の非晶質シリカを含有することにより、通常のカレンダーで処理しても感度を低下させることなく、好ましい範囲の平滑度に調整することができる。紙支持体の王研式平滑度は、好ましくは50〜90秒程度、より好ましくは60〜80秒程度である。通常のカレンダーとしては、例えば、金属製のチルドロールで構成されるチルドニップカレンダー、金属製のチルドロールと弾性を有する樹脂ロールで構成されるソフトニップカレンダー、金属製のチルドロールとコットンロールで構成されるスーパーカレンダー等が挙げられる。 本発明における紙支持体は、押圧10kg/cmの加圧下で測定した光学的表面粗さが10μmより小さいことが好ましい。押圧を10kg/cmとすることにより、記録時におけるサーマルヘッドの加圧状態を再現して、紙支持体のクッション性を加味した評価ができる。表面粗さを10μmより小さくすることにより、サーマルヘッドに対する追従性に優れた感熱記録体が得られ、画質をより一層高めることができる。光学的表面粗さは、8μmより小さいことが特に好ましい。光学的表面粗さの下限は、特に限定されないが、製造工程上、平版での積層時や巻取り取扱い時の表裏ズレ防止の観点から、0.5μmより大きいことが好ましい。ここで、光学的表面粗さは、(株)東洋精機製作所の表面試験機「マイクロトポグラフ」により、5.5cm径の加圧接触子を用いて、接触時間990msの条件で、5箇所の測定値から最大値及び最小値を除いた3箇所の平均値を求めたものである。
本発明では、紙支持体と感熱記録層との間に、接着剤を含有する下塗り層を備える。これにより、紙支持体への感熱記録層用塗液の浸透を抑えて画質を向上でき、また、優れたカッター適性を得ることができる。
接着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール及びその誘導体、澱粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタアクリル酸エステル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、カゼイン、ゼラチン及びそれらの誘導体等の水溶性高分子材料、並びにポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル系共重合体等の水不溶性重合体を挙げることができる。なお、水不溶性重合体を接着剤として用いるときは、ラテックスの状態で用いればよい。これらの中でも、紙支持体表面の被覆性を高めて毛羽立ちを抑え、カッター適性を向上する観点から、水不溶性重合体を含む接着剤を用いることが好ましい。
かかる水不溶性重合体としては、ブタジエン系共重合体が好ましく、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル系共重合体が地肌カブリと毛羽立ちを抑える観点からより好ましい。特に、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル系共重合体において、単量体成分としてメタアクリル酸メチルを含有することが、地肌カブリを抑える効果を向上でき、かつ、記録部の保存性を向上できるという観点からさらに好ましい。
前記ブタジエン系共重合体の単量体成分であるブタジエンとしては、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン等が挙げられ、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられるが、中でも1,3−ブタジエンが好ましい。
前記ブタジエンの使用割合は、全単量体の合計量中、40〜60質量%の範囲が好ましい。前記ブタジエンの使用割合を全単量体の合計量中40質量%以上とすることにより、毛羽立ちを抑える効果を向上できる。一方、60質量%以下とすることにより記録濃度を向上できる。
前記共重合体の単量体成分としてスチレンを含む場合におけるスチレンの使用割合は、全単量体の合計量中、35〜55質量%の範囲が好ましい。前記スチレンの使用割合を全単量体の合計量中35質量%以上とすることにより、地肌カブリを抑える効果を向上でき、55質量%以下とすることにより、記録部の画質を向上できる。
前記共重合体の単量体成分としてアクリロニトリルを含む場合におけるアクリロニトリルの使用割合は、全単量体の合計量中、3〜20質量%の範囲が好ましく、3〜15質量%がより好ましく、3質量%以上10質量%未満が最も好ましい。前記アクリロニトリルの使用割合を全単量体の合計量中3質量%以上とすることにより、毛羽立ちを抑える効果を向上でき、20質量%以下とすることにより地肌カブリを抑える効果を向上できる。
前記共重合体の単量体成分としてメタクリル酸メチルを含む場合におけるメタアクリル酸メチルの使用割合は、全単量体の合計量中、1〜25質量%の範囲が好ましく、1〜20質量%がより好ましく、1〜10質量%が最も好ましい。前記メタアクリル酸メチルの使用割合を全単量体の合計量中1質量%以上とすることにより、地肌カブリを抑える効果を向上でき、25質量%以下とすることにより記録部の保存性を向上できる。
前記共重合体の単量体成分としては、上記のスチレン、ブタジエン、アクリロニトリル、メタアクリル酸メチル以外には、エチレン系不飽和カルボン酸単量体が挙げられ、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のジカルボン酸、これらジカルボン酸の無水物、マレイン酸メチル、イタコン酸メチル等のジカルボン酸のモノエステル(半エステル)等が挙げられる。前記単量体は単独で又は2種以上を組み合わせて用いられるが、これらの中で、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、イタコン酸が好ましい。
前記共重合体の単量体成分としてエチレン系不飽和カルボン酸単量体を含む場合におけるエチレン系不飽和カルボン酸単量体の使用割合は、全単量体の合計量中、0.2〜4.0質量%の範囲が好ましい。前記エチレン系不飽和カルボン酸単量体の使用割合を全単量体の合計量中0.2質量%以上とすることにより、下塗り層用塗液の調製時の機械的安定性を向上できる。一方、4.0質量%以下とすることにより、地肌部の耐熱性を向上できる。
更に、前記共重合体のガラス転移温度は、20℃以下が好ましく、5℃以下がより好ましく、0℃以下が特に好ましい。一方、下限値としては−50℃以上が好ましく、−40℃以上がより好ましい。ガラス転移温度を20℃以下とすることにより、柔軟性を向上でき、特に折り割れ耐性に優れる。
かかる共重合体の製造方法については、特に限定されるものではなく、例えば、連続乳化重合、一括乳化重合等の公知の乳化重合法が採用でき、また、その際に各種公知の乳化剤、連鎖移動剤、重合開始剤、電解質、キレート化剤等、一般の乳化重合に用いられる添加剤が適宜使用でき、更に重合温度も高温あるいは低温のいずれを選ぶこともできる。なお、これら添加剤の使用量を極力少なく、中でも添加剤は使用せずに製造したものがより好ましい。
接着剤の含有割合は、下塗り層の全固形量中5〜50質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましく、15〜40質量%が特に好ましい。5質量%以上とすることにより、サイズ度が比較的低い支持体においても接着剤成分が浸透しても下塗り層の塗膜強度が低下することなく、しかも支持体中に浸透した接着剤成分がカッター適性を高めることができる。また、50質量%以下とすることにより、感度を向上できる。
接着剤として水不溶性重合体を含む場合の、水不溶性重合体の含有割合としては、接着剤中、50〜100質量%が好ましく、70〜100質量%がより好ましい。50質量%以上とすることにより、サイズ度が比較的低い支持体においても接着剤成分が浸透しても下塗り層の塗膜強度が低下することなく、しかも支持体中に浸透した接着剤成分がカッター適性を高めることができる点、支持体表面を被覆して毛羽立ちを抑えることができる点で好ましい。
下塗り層は、無機顔料及び有機顔料のいずれも含有することができる。無機顔料としては、例えば、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、タルク、水酸化アルミニウム、無定形シリカ、結晶性シリカ等が挙げられる。これらの中でも、JIS K 5101−1991の方法に従い求められる吸油量が70ml/100g以上、特に80〜150ml/100g程度の吸油性顔料が好ましい。有機顔料としては、プラスチック中空粒子が好ましい。プラスチック中空粒子としては、例えば、膜材がアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等からなる、中空率が50〜99%程度の粒子が挙げられる。ここで、中空率は、(d/D)×100で求められる値である。式中、dは有機中空粒子の内径を示し、Dはプラスチック中空粒子の外径を示す。プラスチック中空粒子の体積平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(商品名:SALD2200、島津製作所社製)による50%値で、0.5〜10μm程度、特に1〜3μm程度が好ましい。プラスチック中空粒子の含有割合は、下塗り層の全固形量中3〜30質量%程度が好ましい。
下塗り層は、例えば、水を媒体とし、接着剤、顔料、助剤等を混合して得られる下塗り層用塗液を紙支持体上に塗布及び乾燥することにより形成される。助剤としては、滑剤、消泡剤、濡れ剤、防腐剤、蛍光増白剤、分散剤、増粘剤、着色剤、帯電防止剤、架橋剤等、公知のものを用いることができる。
紙支持体上に下塗り層を形成する方法としては、エアナイフ法、ブレード法、ロッド法、グラビア法、ロールコーター法、カーテンコーター法、スプレー法、ディップ法、バー法、及びエクストルージョン法等の既知の塗布方法のいずれを利用してもよい。塗布量としては、乾燥重量が1〜20g/m、好ましくは3〜12g/mの範囲で調整される。また、下塗り層を2層以上に分けて塗布して形成することもできる。
本発明の感熱記録体は、下塗り層上に感熱記録層が形成されている。本発明における感熱記録層は、ロイコ染料と呈色剤を含有し、必要に応じて、接着剤、各種公知の保存性改良剤、増感剤、助剤等を含有していてもよい。
ロイコ染料には、各種のものが使用できる。例えば、黒色発色を与えるロイコ染料としては、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アリニノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−イソアミル−N−エチルアミノ)−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−2−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−〔N−(3−エトキシプロピル)−N−エチルアミノ〕−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−〔N−(3−エトキシプロピル)−N−メチルアミノ〕−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ(n−ブチルアミノ)−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン等の少なくとも1種を用いることができる。また、必要に応じて、ロイコ染料としては、黒とは異なる色調に発色する、例えば赤、赤紫、オレンジ、青、緑等の発色色調を与えるロイコ染料を使用してもよい。
ロイコ染料は、ポリビニルアルコール、メチルセルロース等の保護コロイド剤と共にサンドミル等で湿式分散された固体微粒子の形態で感熱記録層中に含有されていてもよいし、ロイコ染料を溶剤に溶解した後、この溶液を水中で安定化剤とともに乳化分散後、この乳化液から溶剤を蒸発させロイコ染料を固体微粒子化して使用することもできるし、ロイコ染料と疎水性樹脂を含む複合粒子を形成した形態で感熱記録層中に含有されていてもよい。
ロイコ染料と疎水性樹脂とを含む複合粒子を形成した形態としては、
(1)1種以上のロイコ染料を疎水性樹脂を壁膜としてマイクロカプセル化した形態、
(2)1種以上のロイコ染料を多価イソシアネート等の疎水性樹脂からなる母材中に含有せしめた形態、又は、
(3)1種以上のロイコ染料の微粒子表面に不飽和炭素結合を有する化合物を重合せしめた形態、
が挙げられる。
(1)の形態の粒子の作製方法としては、特開昭60−244594号公報に記載された方法が挙げられる。(2)の形態の粒子の作製方法としては、特開平9−263057号公報に記載された方法が挙げられる。(3)の形態の粒子の作製方法としては、特開2000−158822号公報に記載された方法が挙げられる。これら複合粒子中のロイコ染料は外部との隔離性が高く、熱や湿度による地肌カブリ、記録部の消色等が少ない。更に、(1)及び(2)の形態はロイコ染料がイソシアネートや有機溶媒に溶解されているため、感熱記録層の透明性がロイコ染料を固体微粒子の形態で使用する場合に比較して優れている。
複合粒子の粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定した体積平均粒子径として0.5〜3.0μm程度、特に好ましくは0.5〜1.5μm程度である。また、固体微粒子の形態で用いるロイコ染料の体積平均粒子径は、0.1〜3.0μm程度、特に好ましくは0.1〜1.0μm程度である。
呈色剤としては、公知の化合物を使用することができる。かかる呈色剤の具体例としては、例えば、4−tert−ブチルフェノール、4−アセチルフェノール、4−tert−オクチルフェノール、4,4’−sec−ブチリデンジフェノール、4−フェニルフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルサルファイド、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、及びビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル等のフェノール性化合物;4−ヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキシ安息香酸メチル、4−ヒドロキシ安息香酸プロピル、4−ヒドロキシ安息香酸−sec−ブチル、4−ヒドロキシ安息香酸フェニル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸トリル、4−ヒドロキシ安息香酸クロロフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル等のフェノール性化合物又は安息香酸;p−tert−ブチル安息香酸、トリクロル安息香酸、テレフタル酸、サリチル酸、3−tert−ブチルサリチル酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−ベンジルサリチル酸、3−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸等の芳香族カルボン酸及びこれらフェノール性化合物;芳香族カルボン酸と例えば亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウムなどの多価金属との塩等の有機酸性物質;N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、N−(p−トルエンスルホニル)-N’-(p−ブトキシカルボイル)ウレア、N−p−トリルスルホニル−N’−フェニルウレア等のウレア化合物が挙げられる。
顕色剤の分散液は、サンドミル等で、顕色剤、及びポリビニルアルコール、メチルセルロース等の保護コロイド剤を添加し、動的光散乱式粒径分布測定装置を用いて測定した体積平均粒子径が0.1〜3.0μm程度、特に好ましくは0.1〜1.0μm程度となるように粉砕して調製することができる。
ロイコ染料と呈色剤の使用割合は、ロイコ染料と呈色剤の種類に応じて適宜選択すべきもので、特に限定するものではないが、一般に、ロイコ染料を、感熱記録層の全固形量中3〜50質量%程度、特に5〜40質量%程度とするのが好ましい。顕色剤の含有量は、ロイコ染料1質量部に対して、好ましくは0.8〜10質量部、より好ましくは0.8〜6質量部程度である。
更に、記録感度を向上するため、増感剤を併用することもできる。増感剤の具体例としては、例えば、ステアリン酸アミド、メトキシカルボニル−N−ステアリン酸ベンズアミド、N−ベンゾイルステアリン酸アミド、N−エイコサン酸アミド、エチレンビステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、N−メチロールステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジオクチル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、2−ナフチルベンジルエーテル、m−ターフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸−ジ−p−メチルベンジル、シュウ酸−ジ−p−クロロベンジル、p−ベンジルビフェニル、トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(2−メチルフェノキシ)エタン、p−メチルチオフェニルベンジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチオ)ブタン、p−アセトトルイジド、p−アセトフェネチジド、N−アセトアセチル−p−トルイジン、ジ(β−ビフェニルエトキシ)ベンゼン、p−ジ(ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1−イソプロピルフェニル−2−フェニルエタン等が例示される。増感剤を使用する場合、その配合割合は、増感のために有効な量とすればよいが、通常は、感熱記録層の全固形量中0.5〜40質量%程度、特に1〜25質量%程度の範囲で配合されるのが好ましい。
また、所望の効果を損なわない限り、記録画像の保存性を更に高めるために、保存性改良剤を併用することもできる。かかる保存性改良剤の具体例としては、例えば2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−(2,2−プロピリデン)ビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メトキシ−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(5−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−クロロ−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メトキシ−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、1−〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕−4−〔α’,α’−ビス(4”−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、4,4’−チオビス(3−メチルフェノール)、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラブロモジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルスルホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合物、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)リン酸ソーダ等が挙げられる。保存性改良剤を使用する場合、その配合割合は、保存性改良のために有効な量とすればよいが、通常は、感熱記録層の全固形量中1〜30質量%程度、特に2〜20質量%程度の範囲で配合されるのが好ましい。
感熱記録層は、一般に水を分散媒体とし、ロイコ染料の分散液、顕色剤の分散液、必要により増感剤、保存性改良剤、接着剤等を混合することにより調製された感熱記録層用塗液を、下塗り層上に乾燥後の塗布量が好ましくは2〜20g/m程度、より好ましくは3〜10g/m程度となるように塗布及び乾燥して形成される。 感熱記録層中に添加される接着剤は、下塗り層に使用できるものの中から適宜選択することができる。これらの中でも、ポリビニルアルコール及びその誘導体、とりわけ、完全又は部分鹸化ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール類が、塗膜強度を向上する観点から好ましい。接着剤の配合割合としては、感熱記録層の全固形量中5〜50質量%程度、特に好ましくは8〜40質量%程度の範囲で配合される。
本発明においては、感熱記録層の白色度向上、及び画像の均一性向上のために、白色度が高く、平均粒径が10μm以下の微粒子顔料を感熱記録層に含有させることもできる。例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、焼成クレー、シリカ、ケイソウ土、合成ケイ酸アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、表面処理された炭酸カルシウムやシリカ等の無機顔料、並びに尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂、ポリスチレン樹脂等の有機顔料が使用できる。顔料の配合割合は、発色濃度を低下させない程の量、即ち感熱記録層の全固形量中50質量%以下であることが好ましい。
感熱記録層用塗液中には、必要に応じて各種の助剤を添加することができ、例えばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の界面活性剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の金属石鹸、グリオキザール、アジピン酸ジヒドラジド等の架橋剤が挙げられる。
本発明の感熱記録体は、保存性を向上させたり、記録時の走行性を向上させるために、感熱記録層上に保護層を設けることが好ましい。保護層は水を媒体とし、接着剤と顔料を主成分として、必要により添加される各種助剤を混合して得られる保護層用塗液を、感熱記録層上に塗布及び乾燥して得ることができる。
保護層に使用する顔料としては、例えば無定形シリカ、カオリン、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸化チタン、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、コロイダルシリカ、合成層状雲母、尿素−ホルマリン樹脂フィラー等のプラスティックピグメント等が挙げられる。
また、保護層用塗液に使用する接着剤として、例えばポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、アクリル樹脂、澱粉及びその誘導体、セルロース及びその誘導体、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子、並びにポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びスチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体等の水不溶性重合体のラテックスが挙げられる。
なかでも、顔料とのバインダー効果、可塑剤や油等の溶剤に対する記録部の保存性に特に優れていることから、ポリビニルアルコール又は変性ポリビニルアルコールが好ましく、とりわけアセトアセチル変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール等の各種変性ポリビニルアルコールがより好ましく用いられる。
接着剤の含有割合は、保護層の全固形量中20〜85質量%程度が好ましく、より好ましくは35〜80質量%程度である。
その他、保護層中に公知の助剤、例えば、滑剤、消泡剤、濡れ剤、防腐剤、蛍光増白剤、分散剤、増粘剤、着色剤、帯電防止剤、架橋剤等の各種助剤を適宜添加してもよい。
保護層用塗液の塗布量は、乾燥重量で0.5〜10g/m程度、好ましくは1〜5g/m程度である。
感熱記録層用塗液及び保護層用塗液の塗布方法としては、特に限定されず、前記の下塗り層用塗液の塗布方法に挙げた従来公知の塗布方法がいずれも採用できる。また、印刷機等を使用して本発明の感熱記録層用塗液を部分印刷して使用することもできる。
各塗液は1層ずつ塗布及び乾燥して各層を形成してもよく、同一の塗液を2層以上に分けて塗布してもよい。更に2つ以上の層を同時に塗布する同時多層塗布を行ってもよい。
同時多層塗布する方法としては、スロットコーティング、エクストルージョンコーティング、スライドコーティング、カーテンコーティングにおける各種ビード塗布及びカーテン塗布を挙げることができる。これらの中でも、スライドコーティングにより同時多層塗布して形成する態様が好ましい。ここで同時多層塗布とは、2層以上の層を塗布するに際し、上下層を同時に塗布する方法であり、下層を塗布した後に乾燥することなく上層を塗布する方法を含む。
各層を形成し終えた後、あるいは、全ての層を形成し終えた後の任意の過程でスーパーカレンダーによる平滑化処理を施すこともできる。
本発明においては、光沢のある保護層を設けることにより、製品の付加価値を高めることもできる。また、より製品の付加価値を高めるため、多色感熱記録体とすることもできる。一般に多色感熱記録体は、加熱温度の差、又は熱エネルギーの差を利用する試みであり、一般に、支持体上に異なる色調に発色する高温発色層と低温発色層を順次積層して構成されたものであってこれらを大別すると消色型と加色型の2種類、マイクロカプセルを用いた方法及び有機高分子とロイコ染料からなる複合粒子を使用して多色感熱記録体を製造する方法がある。
また、必要に応じて感熱記録体の紙支持体の裏面側に、裏面からの油や可塑剤の浸透を抑制したり、カールコントロールしたりするためにバック層を設けたり、印刷用塗被層、磁気記録層、帯電防止層、熱転写記録層、インクジェット記録層等を設けたり、紙支持体裏面に粘着剤処理を施して粘着ラベルに加工したり、感熱記録体にミシン目を入れたりする等、感熱記録体製造分野における各種の公知技術が必要に応じて付加し得るものである。
以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。また、例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り、それぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
実施例及び比較例で使用したロイコ染料の体積平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置SALD2200(島津製作所社製)を用いて測定し、顕色剤の体積平均粒子径は動的光散乱式粒径分布測定装置LB−500(堀場製作所製)を用いて測定した。
実施例1
・紙支持体の作製
パルプ原料として広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP、フリーネスCSF460ml)を使用し、填料として比表面積190m/gの非晶質シリカ(商品名:トクシールGU−N、トクヤマ社製)を紙支持体中の5質量%(紙支持体中の灰分5%)の含有割合、パルプ原料100質量部当たり、市販サイズ剤0.3部、硫酸バンド1.5部、紙力増強剤1.5部となるように調整したパルプスラリーを用いて、長網抄紙機にて抄造し、酸化澱粉(商品名:王子エースA、王子コーンスターチ社製)の水溶液を用いてステキヒトサイズ度7秒となるようにサイズ処理を施し、坪量70g/mの原紙を得た。更にカレンダー処理を施して厚さ97μmの紙支持体を得た。紙支持体の王研式平滑度は70秒、密度は0.72g/cm、光学的表面粗さは6.59μmであった。なお、得られた原紙や紙支持体について、坪量は、JIS P 8124、厚さと密度は、JIS P 8118に基づいて求めた。
・下塗り層用塗液の調製
焼成カオリン(商品名:アンシレックス,EMC社製,吸油量110ml/100g)60部、固形分濃度48%のスチレン−ブタジエン−アクリロニトリル系共重合体(ブタジエン単量体45質量%、スチレン単量体44質量%、アクリル酸単量体3質量%、メタアクリル酸メチル単量体3質量%、アクリロニトリル単量体5質量%、ゲル含有量90質量%、ガラス転移温度−13℃)のラテックス30部、プラスチック中空粒子(商品名:マツモトマイクロスフェアーF−30、松本油脂製薬社製)10部、カルボキシメチルセルロース(商品名:セロゲンWSC,第一工業製薬社製)の5%水溶液5部、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム0.5部、水100部からなる組成物を混合して下塗り層用塗液を得た。
・ロイコ染料分散液(A液)調製
3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン10部、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン15部、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの15%水溶液10部、及び水30部からなる組成物をサンドミルで体積平均粒子径が1μmとなるように分散してA液を得た。
・呈色剤分散液(B液)調製
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン15部、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの15%水溶液10部、及び水30部からなる組成物をサンドミルで体積平均粒子径が1.5μmとなるように分散してB液を得た。
・感熱記録層用塗液の調製
A液55部、B液165部、微粒子状無水シリカ(商品名:ミズカシルP−527、水澤化学社製)25部、軽質炭酸カルシウム(商品名:ブリリアントS−15、白石カルシウム社製)5部、ジアセトン変性ポリビニルアルコール(商品名:DF−17、鹸化度98.5mol%、日本酢ビポバール社製)の10%水溶液120部、アジピン酸ジヒドラジドの30%水分散液10部、ステアリン酸亜鉛の30%分散液10部、及び水55部からなる組成物を混合して感熱記録層用塗液を得た。
・保護層用塗液の調製
カオリン(商品名:UW−90、エンゲルハード社製)の60%スラリー70部、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセファイマー(登録商標)Z−200、日本合成化学工業社製)の10%水溶液180部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩の10%水溶液2部、及び水150部からなる組成物を混合して保護層用塗液を得た。
・感熱記録体の作製
前記紙支持体を使用し、その片面上に、下塗り層用塗液、感熱記録層用塗液、保護層用塗液をそれぞれ乾燥後の塗布量が7g/m、4g/m、2g/mとなるようにブレードコーターにて塗布及び乾燥した後、スーパーカレンダー処理を行い、感熱記録体を得た。
実施例2
実施例1の紙支持体の作製において、非晶質シリカを紙支持体中3質量%(紙支持体中の灰分3%)の含有割合となるように調整して紙支持体を得た以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。紙支持体の密度は0.80g/cm、光学的表面粗さは9.52μmであった。
実施例3
実施例1の紙支持体の作製において、非晶質シリカを紙支持体中7質量%(紙支持体中の灰分7%)の含有割合となるように調整して紙支持体を得た以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。紙支持体の密度は0.68g/cm、光学的表面粗さは4.84μmであった。
実施例4
実施例1の紙支持体の作製において、非晶質シリカを紙支持体中1.5質量%(紙支持体中の灰分1.5%)の含有割合となるように調整して紙支持体を得た以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。紙支持体の密度は0.85g/cm、光学的表面粗さは10.9μmであった。
実施例5
実施例1の紙支持体の作製において、非晶質シリカを紙支持体中9質量%(紙支持体中の灰分9%)の含有割合となるように調整して紙支持体を得た以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。紙支持体の密度は0.60g/cm、光学的表面粗さは2.91μmであった。
実施例6
実施例1の紙支持体の作製において、比表面積190m/gの非晶質シリカに代えて、比表面積290m/gの非晶質シリカ(商品名:ファインシールX−60、トクヤマ社製)を用いて紙支持体を得た以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。紙支持体の密度は0.70g/cm、光学的表面粗さは6.20μmであった。
実施例7
実施例1の紙支持体の作製において、比表面積190m/gの非晶質シリカに代えて、比表面積340m/gの非晶質シリカ(商品名:ファインシールX−45、トクヤマ社製)を用いて紙支持体を得た以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。紙支持体の密度は0.60g/cm、光学的表面粗さは5.79μmであった。
実施例8
実施例1の下塗り層用塗液の調製において、固形分濃度48%のスチレン−ブタジエン−アクリロニトリル系共重合体のラテックスに代えて、固形分濃度48%のスチレン−ブタジエン系共重合体(ブタジエン単量体45質量%、スチレン単量体44質量%、アクリル酸単量体3質量%、メタアクリル酸メチル単量体8質量%、ゲル含有量90質量%、ガラス転移温度−17℃)のラテックスを用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例9
実施例1の下塗り層用塗液の調製において、焼成カオリンの量を60部に代えて35部、固形分濃度48%のスチレン−ブタジエン−アクリロニトリル系共重合体の量を30部に代えて55部、プラスチック中空粒子の量を10部に代えて7部、水の量を100部に代えて70部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例10
実施例1の下塗り層用塗液の調製において、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル系共重合体をスチレン−ブタジエン−アクリロニトリル系共重合体(ブタジエン単量体41質量%、スチレン単量体41質量%、アクリル酸単量体3質量%、メタアクリル酸メチル単量体3質量%、アクリロニトリル単量体12質量%、ゲル含有量90質量%、ガラス転移温度−20℃)に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例11
実施例1の下塗り層用塗液の調製において、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル系共重合体をスチレン−ブタジエン−アクリロニトリル系共重合体(ブタジエン単量体40質量%、スチレン単量体33質量%、アクリル酸単量体3質量%、メタアクリル酸メチル単量体3質量%、アクリロニトリル単量体21質量%、ゲル含有量90質量%、ガラス転移温度−25℃)に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例1
実施例1の紙支持体の作製において、比表面積190m/gの非晶質シリカに代えて、比表面積45m/gの非晶質シリカ(商品名:ミズカシルP−527、水澤化学社製)を用いて紙支持体を得た以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。紙支持体の密度は0.88g/cm、光学的表面粗さは10.6μmであった。
比較例2
実施例1の紙支持体の作製において、比表面積190m/gの非晶質シリカに代えて、比表面積7m/gの軽質炭酸カルシウム(商品名:PC−700、白石カルシム社製)を紙支持体中の含有量が1質量%、比表面積10m/gのタルク(商品名:NTL、日本タルク社製)を紙支持体中の含有量が4質量%とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。紙支持体の王研式平滑度は45秒、紙支持体の密度は0.79g/cm、光学的表面粗さは14.6μmであった。
比較例3
実施例1の紙支持体の作製において、比表面積190m/gの非晶質シリカに代えて、比表面積440m/gの非晶質シリカ(商品名:ファインシールG−70、トクヤマ社製)を用いて紙支持体を得た以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。紙支持体の密度は0.55g/cm、光学的表面粗さは5.54μmであった。
かくして得られた感熱記録体について以下の評価を行った。その結果を表1に示す。
(記録感度)
感熱記録用シミュレーター(商品名:TH−PMD、大倉電機社製)を用い、印加エネルギー0.27mJ/dotにてベタ印画を行い、記録部の反射濃度をマクベス濃度計(商品名:RD914、ビジュアルモード使用)で測定した。
(記録画質)
感熱記録体をプリンター(商品名:UP−880、ソニー社製)により、1画面中に地肌部の濃度から飽和濃度に至る連続17階調印画を行い、記録部の画質を下記のごとく評価した。
◎:均一であり、発色ムラがない。
○:発色ムラがほとんどなく、実用上問題がない。
△:隣接する異なる濃度を跨いで顕著に現れる発色ムラがあり、実用上問題である。
×:著しく不均一であり、問題がある。
(毛羽立ち) 感熱記録体をプリンター(商品名:UP−880、ソニー社製)の付属カッター刃により、手切りした切り口を目視評価した。
◎:紙の毛羽立ちがない。
○:紙の毛羽立ちがほとんどなく、繊維の脱落が極めて少ない。
△:紙の毛羽立ちが数箇所に及び、部分的に繊維が脱落する。
×:紙の毛羽立ちが全体に著しく、繊維が容易に脱落する。
(粉落ち)
感熱記録体をプリンター(商品名:UP−880、ソニー社製)の付属カッター刃によ
り、黒紙の上で手切りを連続60回繰り返し、カッティングダスト(紙粉)の程度を目視
評価した。
◎:粉落ちがない。
○:粉落ちがほとんどなく、黒紙の上に落ちた紙粉が極めて少ない。
△:粉落ちがあり、黒紙が紙粉で部分的に薄く白く汚れる。
×:粉落ちが著しく、黒紙が紙粉で全面に濃く白く汚れる。
Figure 0005671955
本発明の感熱記録体は、本発明の感熱記録体は、発色ムラがなく画質に優れる。また、粉落ちや毛羽立ちがなくカッター適性に優れる。このため、本発明の感熱記録体は、超音波画像診断用、磁気共鳴画像診断用、X線画像診断用等の医療機器用又は画像診断用の感熱記録体として、好適に用いられる。

Claims (14)

  1. 密度が0.60〜0.85g/cmの紙支持体上に、接着剤を含有する下塗り層、及びロイコ染料と顕色剤を含有する感熱記録層を備えた感熱記録体であって、
    前記紙支持体が填料として比表面積180m/g以上の非晶質シリカを含有し、前記非晶質シリカの含有割合が、前記紙支持体の全固形量中3〜7質量%であることを特徴とする感熱記録体。
  2. 前記非晶質シリカが、湿式シリカである、
    請求項1に記載の感熱記録体。
  3. 前記接着剤が水不溶性重合体を含む、請求項1又は2に記載の感熱記録体。
  4. 水不溶性重合体がブタジエン系共重合体である、請求項3に記載の感熱記録体。
  5. ブタジエン系共重合体がスチレン−ブタジエン−アクリロニトリル系共重合体である、請求項4に記載の感熱記録体。
  6. スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル系共重合体における単量体成分として、さらにメタアクリル酸メチルを含有する、請求項5に記載の感熱記録体。
  7. アクリロニトリルの含有割合が3〜20質量%である請求項5又は6に記載の感熱記録体。
  8. 水不溶性重合体のガラス転移温度が20℃以下である請求項3〜7のいずれかに記載の感熱記録体。
  9. 前記接着剤の含有割合が、前記下塗り層の全固形量中5〜50質量%である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の感熱記録体。
  10. 水不溶性重合体が、前記接着剤中、50〜100質量%含む、請求項3〜9のいずれかに記載の感熱記録体。
  11. 前記紙支持体の押圧10kg/cmの加圧下で測定した光学的表面粗さが10μmより小さい、請求項1〜10のいずれか1項に記載の感熱記録体。
  12. 感熱記録層の上に更に保護層を備えた、請求項1〜11に記載の感熱記録体。
  13. 画像診断用記録媒体として使用される、請求項1〜12に記載の感熱記録体。
  14. 紙支持体上に接着剤を含有する下塗り層、及びロイコ染料と顕色剤を含有する感熱記録層を設ける感熱記録体の製造方法であって、填料として比表面積が180m/g以上の非晶質シリカを含有し、前記非晶質シリカの含有割合が、前記紙支持体の全固形量中3〜7質量%であり、密度が0.60〜0.85g/cmの前記紙支持体を使用することを特徴とする感熱記録体の製造方法。
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