JP5670595B2 - 立坑構築方法 - Google Patents

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Description

本発明は、立坑構築方法に関するものである。
従来、このような分野の技術として、下記特許文献1に記載されたオープンケーソンの沈設方法が知られている。この沈設方法では、ケーソン躯体の厚さよりやや大きめの幅を有する溝孔をオープンケーソン設置深さまで多数形成して、溝孔に泥土を充填する。そして、ケーソン躯体を溝孔に沈設させる。ケーソン躯体に設けられた複数の上下方向に連通した中空部から溝孔中の泥土を排出させながら、ケーソン躯体は溝孔に沈設される。
特開平7−76844号公報
ところで、近年、より大深度の立坑を構築する方法が検討されている。このような大深度の立坑は大規模工事であるため、立坑の構築において行われる種々の工程における施工性の向上が望まれている。本発明は、施工性の向上を図ることが可能な立坑構築方法を提供することを目的とする。
本発明の一形態は、両端が開口した筒形状のケーソン躯体を利用して、立坑を構築するための立坑構築方法であって、地盤を砕石で置換した砕石置換部又は地盤を土質材料で置換した地盤改質部を立坑の筒形状に対応するように地上から構築する工程と、砕石置換部又は地盤改質部の周囲に埋め込まれたアンカーとアンカーの地上側の端部を支持する地上に配置されたガイド壁とを有するケーソン圧入部を構築する工程と、砕石置換部又は地盤改質部に囲まれた領域を水中掘削しつつ、ケーソン圧入部を利用してケーソン躯体の刃口部側からケーソン躯体を砕石置換部又は地盤改質部が形成された領域に沈設させる工程と、ケーソン躯体の刃口部を塞ぐように、ケーソン躯体の先端部に水中コンクリートを打設する工程と、水中コンクリートを打設する工程の後に、ケーソン躯体の内部に満たされた水を排水する工程と、水を排水する工程の後に、立坑本体構造を構築する工程と、を備える。
この立坑構築方法によれば、ケーソン躯体が砕石置換部又は地盤改質部が形成された領域に沈設される。この砕石置換部又は地盤改質部は、周囲の地盤よりも比較的一様な性質を有しているので、ケーソン躯体を深い位置まで確実且つ容易に沈設することが可能になる。従って、立坑の構築における施工性を向上させることができる。
また、水中コンクリートを打設する工程の後であり、水を排水する工程の前に、ケーソン躯体内に設けられた凍結管に冷媒を流動させることにより、ケーソン躯体の刃口部と水中コンクリートとの接触面を含む刃口部近傍の領域に凍結止水部を形成する工程を備えることとしてもよい。
この工程によれば、ケーソン躯体の刃口部と水中コンクリートとの接触面に凍結止水部が形成される。凍結止水部によれば、ケーソン躯体の刃口部と水中コンクリートとの接触面から地下水が浸入することが防止されるので、ケーソン躯体と水中コンクリートとの間の止水性を容易に確保することができる。従って、立坑構築における施工性を向上させることができる。
また、水中コンクリートは水圧に対抗してその位置を維持する必要がある。凍結止水部によれば、ケーソン躯体に対する水中コンクリートの接合強度が高まる。そうすると、水中コンクリートは、水中コンクリート自体の重量、ケーソン躯体の重量、及び水中コンクリートに接合されたケーソン躯体とケーソン躯体背面地盤と間の摩擦力をもって、水圧に対抗することになる。この場合には、水中コンクリート自体の重量のみによって水圧に対抗する構造と比較して、水中コンクリートの重量を低減することが可能になる。従って、水中コンクリートの打設作業に要する作業量が低減されるので、立坑構築における施工性を更に向上させることができる。
また、水中コンクリートを打設する工程の後であり、水を排水する工程の前に、ケーソン躯体内に設けられた薬液注入管から薬剤を注出させて、ケーソン躯体の刃口部と水中コンクリートとの接触面を含む刃口部近傍の領域に改質止水部を形成する工程を備えることとしてもよい。
この改質止水部によれば、ケーソン躯体の刃口部と水中コンクリートとの接触面から地下水が浸入することが防止されるので、ケーソン躯体と水中コンクリートとの間の止水性を容易に確保することができる。また、改質止水部によれば、ケーソン躯体に対する水中コンクリートの接合強度が高まるので、水中コンクリートは、水中コンクリート自体の重量、ケーソン躯体の重量、及び水中コンクリートに接合されたケーソン躯体とケーソン躯体背面地盤との間の摩擦力をもって、水圧に対抗することになる。そうすると、水中コンクリートの重量を低減することが可能になるので、水中コンクリートの打設作業に要する作業量が低減される。従って、立坑構築における施工性を更に向上させることができる。
また、ケーソン躯体は、刃口部において水中コンクリートと接する位置に配置された補強板部を有し、補強板部は、長辺方向がケーソン躯体の高さ方向に沿い、短辺方向がケーソン躯体の半径方向に沿っていてもよい。この補強板部によれば、ケーソン躯体に対する水中コンクリートの接合強度を一層高めることができる。
本発明の立坑構築方法によれば、施工性の向上を図ることができる。
本発明の立坑構築方法により構築される立坑の断面図である。 本発明の一形態に係る立坑構築方法のフロー図である。 砕石置換工程とケーソン圧入部設置工程とを示す断面図である。 砕石置換工程とケーソン圧入部設置工程とを示す平面図である。 ケーソン圧入部設置工程とオープンケーソン構築工程とを示す断面図である。 水中コンクリート打設工程と止水前処理工程とを示す断面図である。 排水工程と底版構築工程とを示す断面図である。
以下、本発明の立坑構築方法の実施形態について詳細に説明する。図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図1に示されるように、本実施形態の立坑1は、例えば直径約35m、深さ約110mといった大深度の円筒形の立坑である。立坑1は、地上Gに開口を有しており、例えばシールドマシーンを搬入するための立坑として使用される。立坑1の内部は、オープンケーソン2、水中コンクリート部3及び底版(立坑本体構造)4によって周囲の地盤から仕切られている。この立坑1を通じてシールドマシーン(図示せず)が底部に搬入され、シールドマシーンによって立坑1の底部から水平方向に延びるシールドトンネル5が施工される。
両端が開口した円筒状のオープンケーソン2は、円筒状のケーソン躯体6を深さ方向に沿って複数連結したものである。オープンケーソン2の先端におけるケーソン躯体6Aは、先端部に向かって厚さが徐々に薄くなった刃口部7を有している。この刃口部7の斜面7aには、アスファルト材料からなる保護膜が形成されていてもよい。
水中コンクリート部3は、オープンケーソン2の掘削床付け部において、地中側の開口を塞ぐように形成されている。水中コンクリート部3は、その重量をもって水圧に対抗するためのものである。水中コンクリート部3は、オープンケーソン2の地中側端部において、刃口部7を覆うように形成されている。完成した立坑1では、水中コンクリート部3とオープンケーソン2との間は止水性が確保されていない。水中コンクリート部3の厚さは、例えば14m程度である。
立坑本体構造をなす底版4は、オープンケーソン2の内部において水中コンクリート部3の上面3bとオープンケーソン2の内周面2aとに沿って形成されている。側壁4aは、オープンケーソン2の内周面2aに対して水密に接合され、側壁4aとオープンケーソン2の内周面2aとの間で止水性が確保されている。また、側壁4aは、オープンケーソン2の内周面2aに対して機械的強度を有して接合されている。従って、立坑1では、底版4の重量、側壁4aの重量、オープンケーソン2の重量、及びオープンケーソン2と背面地盤との間の摩擦力をもって、水中コンクリート部3に作用する水圧に対抗している。
以下、図2〜図7を参照しつつ、立坑1を構築するための立坑構築方法について説明する。
(砕石置換工程)
図3(a)に示されるように、砕石置換工程S1では、砕石置換部8を地上Gから構築する。砕石置換工程S1では、地上Gから連壁掘削機M1によって深さ約130m且つ直径3mの穴10を複数掘削し、その穴10の内部に単粒度の砕石を詰め込む。この砕石置換部8は、複数の穴10のそれぞれに砕石が詰め込まれた部分であり、周囲の地盤と比較して強度及び密度が比較的均質な領域である。砕石置換部8は、周囲の地盤に対して強度及び密度が異なる領域であり、より具体的には周囲の地盤に対して強度及び密度が小さい場合もあるし、刃口部7の地盤の均質性を担保するため、周囲の地盤に対して強度及び密度が大きい場合もある。砕石置換部8は、立坑1の円筒形状に対応する仮想円C1,C2の間において均等間隔で複数形成されている(図4参照)。なお、砕石置換部8は、立坑1の円筒形状に対応するリング状の穴に砕石が詰め込まれたものであってもよい。
(ケーソン圧入部設置工程)
ケーソン圧入部設置工程S2では、ケーソン躯体6A,6を砕石置換部8に圧入するためのケーソン圧入部11を設置する。このケーソン圧入部11は、アンカー12とガイド壁16とを備え、アンカー12はアンカー部14とワイヤ13とを有している。まず、ワイヤ13の先端に取り付けられたアンカー部14を砕石置換部8が形成された領域の外周から1m程度外側に離間した円周に沿って等間隔で配置し、それぞれのアンカー部14を砕石置換部8よりも深い位置に掘削機M2を用いて埋め込む(図3(b)及び図4参照)。続いて、ワイヤ13の地上G側の端部を支持するガイド壁16を配置する(図5(a)参照)。
(オープンケーソン構築工程)
オープンケーソン構築工程S3では、オープンケーソン2を構築する。まず、図5(a)に示されるように、刃口部7を有するケーソン躯体6Aを砕石置換部8が形成された領域にリフト打設する。続いて、図5(b)に示されるように、砕石置換部8が形成された領域の内側を水中掘削しつつ、ケーソン圧入部11を利用してオープンケーソン2’を沈設させる。当該オープンケーソン2’は、ケーソン躯体6Aの上にケーソン躯体6を順次継ぎ足したものである。ケーソン圧入部11は、アンカー12に反力を取りつつオープンケーソン2’を下方に沈設させる。この水中掘削する工程では、ドリル掘削機M3を利用して掘削する地盤に対して複数の細孔17を形成することにより地盤を崩しやすくする。そして、クラムシェルを有する重機M4を利用して地盤を崩しつつ、土砂を取り除く。
ここで、砕石置換部8近傍の土砂を取り除くと、砕石置換部8内の砕石がケーソン躯体6の内部側へ向かって崩れる。これは、刃口部7の斜面7aがケーソン躯体6の内側を向いているので、ケーソン躯体6に重力が作用してケーソン躯体6が下方へ引っ張られたとき、刃口部7の斜面7aと接する砕石には、ケーソン躯体6内へ向かう力が作用するためである。また、砕石置換部8では、砕石同士の粘着力が周囲の地盤よりも低いので、刃口部7の斜面7aから作用する力に対抗することもできない。従って、砕石置換部8近傍の土砂を取り除くと共にケーソン圧入部11によってオープンケーソン2’を下方へ押し込むと、容易に砕石が崩れ落ち、それに伴ってオープンケーソン2’が下方へ沈み込む。
オープンケーソン2が沈み込んだ後に、新たなケーソン躯体6をオープンケーソン2の地上G側の端部に形成し、再び水中掘削と圧入とを行う。以上のように、水中掘削、圧入及び新たなケーソン躯体6の継ぎ足しを繰り返し実施してオープンケーソン2を構築する。
(水中コンクリート打設工程)
図6(a)に示されるように、水中コンクリート打設工程S4では、オープンケーソン2の地中側開口部に水中コンクリート部3を打設する。詳細には、地上Gのコンクリートポンプ車M6やトラックミキサー車M7から未硬化の水中コンクリートを、ケーソン躯体6の刃口部7を塞ぐようにオープンケーソン2内に供給する。未硬化のコンクリートは、底面18、ケーソン躯体6の内周面6a、及び刃口部7の斜面7aに囲まれた領域に溜まり、水中コンクリート部3が形成される。
(止水前処理工程)
図6(b)に示されるように、止水前処理工程S5では、水中コンクリート部3とオープンケーソン2との間を止水する。オープンケーソン2には、凍結管19が埋め込まれている。凍結管19の両端は、冷凍機21に接続され、冷凍機から−20℃程度の塩化カリウムといった冷媒が凍結管19内に流通される。凍結管19は、オープンケーソン2の刃口部7まで延在している。
止水前処理工程S5では、ケーソン躯体6内に設けられた凍結管19に冷媒を流動させることにより刃口部近傍の領域に存在する水分が凍結されて、凍結止水部22を形成する。この凍結止水部22は、オープンケーソン2の刃口部7における斜面7aと、水中コンクリート部3の外周面3cとの間、すなわちオープンケーソン2と水中コンクリート部3との接触部を含んでいる。従って、水中コンクリート部3とオープンケーソン2との間が止水される。また、凍結止水部22は、オープンケーソン2の刃口部7における斜面7aと、水中コンクリート部3の外周面3cとの間の接合強度を高める。そうすると、水中コンクリート部3の下面3aに対して作用する水圧に対して、水中コンクリート部3の重量、オープンケーソン2の重量、及びオープンケーソン2と背面地盤との間の摩擦力をもって対抗することができる。
(排水工程)
排水工程S6では、オープンケーソン2と水中コンクリート部3とに囲まれた領域に満たされた水Wを排出する。図7(a)に示されるように、この排水工程S6中も、凍結管19には、冷媒が供給されている。従って、排水工程S6中においても、オープンケーソン2と水中コンクリート部3との接触部には凍結止水部22が形成されているので、地下水がオープンケーソン2に浸入することはない。
(底版構築工程)
底版構築工程S7では、立坑本体構造としての底版4及び側壁4aを構築する。この底版構築工程S7中も、凍結管19には、冷媒が供給されている。従って、底版構築工程S7中においても、オープンケーソン2と水中コンクリート部3との接触部には凍結止水部22が形成されているので、地下水がオープンケーソン2内に浸入することはない。
図7(b)に示されるように、底版4を形成するコンクリートが硬化して底版4が完成した後に、冷媒の供給を停止する。冷媒の供給を停止すると、凍結止水部22は消失し、オープンケーソン2と水中コンクリート部3との間の止水性も失われる。一方、底版4とオープンケーソン2との間で止水性が確保されているので、地下水がオープンケーソン2と底版4とに囲まれた領域に浸入することはない。また、凍結止水部22の消失と同時にオープンケーソン2と水中コンクリート部3との間の接合強度も失われる。一方、水中コンクリート部3上には底版4が構築され、更に底版4とオープンケーソン2との間で接合強度が確保されている。従って、凍結止水部22が消失した後には、オープンケーソン2と水中コンクリート部3との間を伝わって底版4の下面4bに対して作用する水圧に対して、底版4の重量、側壁4aの重量、オープンケーソン2の重量、及びオープンケーソン2と背面地盤との間の摩擦力をもって対抗する。
続いて、上述した本実施形態の立坑構築方法による作用効果について説明する。この立坑構築方法では、砕石置換部8が形成された領域にケーソン躯体6が圧入される。この砕石置換部8は、周囲の地盤よりも比較的一様な性質を有しているので、ケーソン躯体6を深い位置まで確実且つ容易に沈設することが可能になる。また、砕石置換部8によれば、オープンケーソン2’を沈設する際に、不等沈下により傾かせることなく、鉛直方向に平行な方向に沈設させることが可能になる。従って、立坑1の構築における施工性を向上させることができる。
止水前処理工程S5によれば、ケーソン躯体6の刃口部7と水中コンクリート部3との接触面に凍結止水部22が形成される。凍結止水部22によれば、ケーソン躯体6の刃口部7と水中コンクリート部3との接触面から地下水が浸入することが防止されるので、ケーソン躯体6と水中コンクリート部3との間の止水性を容易に確保することができる。従って、立坑構築における施工性を向上させることができる。
また、水中コンクリート部3は水圧に対抗してその位置を維持する必要がある。凍結止水部22によれば、ケーソン躯体6に対する水中コンクリート部3の接合強度が高まる。そうすると、水中コンクリート部3は、水中コンクリート部3自体の重量、及びケーソン躯体6と背面地盤と間の摩擦力をもって、水圧に対抗することになる。この場合には、水中コンクリート部3自体の重量のみによって水圧に対抗する構造と比較して、水中コンクリート部3の重量を低減することが可能になる。従って、水中コンクリート部3の打設作業に要する作業量が低減されるので、立坑1の構築における施工性を更に向上させることができる。
すなわち、止水前処理工程S5は、水中コンクリート部3の構築から底版4の構築までの間の一時的な止水性と接合強度を得るものである。この止水前処理工程S5によれば、予めオープンケーソン2に埋め込まれた凍結管19に冷媒を流通させるだけで、止水性と耐水圧性を得ることができる。従って、立坑1の構築過程において一時的な止水性と接合強度を容易に得ることができる。
また、この立坑構築方法では、土留壁や遮水壁の構築が不要であり、更に水中における掘削であるため掘削底面の安定を図るための土質改良が不要である。従って、立坑構築における施工性をより向上させることができる。また、この立坑構築方法では、オープンケーソン構築工程S3において、ケーソン躯体6を大気中で構築している。従って、良好な品質が確保されたオープンケーソン2を構築することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形したものであってもよい。例えば、実施形態では円筒形の立坑1に本発明を適用しているが、本発明は、例えば、正多角筒形、楕円筒形など、完全な円筒形以外の立坑にも適用することができる。
また、例えば、止水前処理工程S5は、凍結止水部22ではなく、改質止水部であってもよい。この改質止水部は、可塑性グラウトといった薬剤によって改質された部分であり、ケーソン躯体6の刃口部7と水中コンクリート部3との接触面を含む刃口部7近傍に形成される。改質止水部を形成する止水前処理工程では、水中コンクリート打設工程S4の後であり、排水工程S6の前に、ケーソン躯体6内に設けられた薬液注入管から薬剤である可塑性グラウトを注出させて、改質止水部を形成する。このような改質止水部であっても、凍結止水部22と同様の止水性と接合強度を得ることができる。また、改質止水部は、凍結止水部22のように一時的に形成される部分ではないので、底版4が完成した後も、止水性と接合強度を発揮し続けることができる。
また、ケーソン躯体6は、水中コンクリート部3と接する内面に、いわゆるジベルと呼ばれる穴あき鋼鈑(補強板部)を有していてもよい。穴あき鋼鈑は、刃口部7において水中コンクリート部3と接する位置に配置されている。穴あき鋼鈑は、長辺方向がケーソン躯体6の高さ方向に沿い、短辺方向がケーソン躯体6の半径方向に沿っている。また、穴あき鋼鈑には、複数の貫通孔が設けられている。この穴あき鋼鈑によれば、ケーソン躯体6と水中コンクリート部3との接合強度を一層高めることができる。
また、立坑構築方法では、砕石置換部8に代えて、地盤改質部を形成してもよい。この地盤改質部は、穴10内に、土質材料として、例えば泥水に固化材を混練させてなる流動化処理土や、単粒度の砂利等を充填したものであってもよい。
1…立坑、2…オープンケーソン、3…水中コンクリート部、4…底版、5…シールドトンネル、6A,6…ケーソン躯体、7…刃口部、8…砕石置換部、11…ケーソン圧入部、12…アンカー、16…ガイド壁、17…細孔、19…凍結管、21…冷凍機、22…凍結止水部、G…地上、S1…砕石置換工程、S2…ケーソン圧入部設置工程、S3…オープンケーソン構築工程、S4…水中コンクリート打設工程、S5…止水前処理工程、S6…排水工程、S7…底版構築工程、W…水。

Claims (3)

  1. 両端が開口した筒形状のケーソン躯体を利用して、立坑を構築するための立坑構築方法であって、
    地盤を砕石で置換した砕石置換部又は前記地盤を土質材料で置換した地盤改質部を前記立坑の筒形状に対応するように地上から構築する工程と、
    前記砕石置換部又は前記地盤改質部の周囲に埋め込まれたアンカーと前記アンカーの地上側の端部を支持する前記地上に配置されたガイド壁とを有するケーソン圧入部を構築する工程と、
    前記砕石置換部又は前記地盤改質部に囲まれた領域を水中掘削しつつ、前記ケーソン圧入部を利用して前記ケーソン躯体の刃口部側から前記ケーソン躯体を前記砕石置換部又は前記地盤改質部が形成された領域に沈設させる工程と、
    前記ケーソン躯体の刃口部を塞ぐように、前記ケーソン躯体の先端部に水中コンクリートを打設する工程と、
    前記水中コンクリートを打設する工程の後に、前記ケーソン躯体内に設けられた薬液注入管から薬剤を注出させて、前記ケーソン躯体の前記刃口部と前記水中コンクリートとの接触面を含む前記刃口部の近傍の領域に改質止水部を形成する工程と、
    前記改質止水部を形成する工程の後に、前記ケーソン躯体の内部に満たされた水を排水する工程と、
    前記水を排水する工程の後に、立坑本体構造を構築する工程と、を備え、
    前記改質止水部は、前記立坑本体構造の完成後も前記刃口部と前記水中コンクリートとの間の止水性と接合強度を発揮する立坑構築方法。
  2. 前記薬剤は、可塑性グラウトからなる、請求項1に記載の立坑構築方法。
  3. 前記ケーソン躯体は、前記刃口部において前記水中コンクリートと接する位置に配置された補強板部を有し、
    前記補強板部は、長辺方向が前記ケーソン躯体の高さ方向に沿い、短辺方向が前記ケーソン躯体の半径方向に沿っている、請求項1又は2に記載の立坑構築方法。
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