JP4896549B2 - 構造物の沈設方法 - Google Patents

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本発明は、複数のジャッキの圧入力で構造物を沈設するための方法に関する。
地中構造物の一種であるオープンケーソンの圧入沈設は、躯体上に圧入桁を設置し、この圧入桁上に地中にアンカーをとった複数の圧入ジャッキを均等に配置し、各ジャッキの圧入力を圧入桁を介して躯体に作用させながら、躯体内部の地盤を掘削することにより行われる。
ところで、この圧入沈設中には、躯体の傾斜を検出し、これを随時修正する姿勢制御が必要となる。従来の姿勢制御は、各ジャッキの作動量を個々に制御することにより行われ、より具体的には傾斜を検出した際、躯体の頂高点に集中的にジャッキの圧入力を作用させることにより、躯体の傾斜を徐々に修正するようにしている(例えば、下記特許文献1参照)。
特開平9−59994号公報
しかしながら、従来工法では各ジャッキのアンカーがそれぞれ地中に打設されているため、アンカーの打設に多くの労力を要する。特にケーソン躯体が脆弱なセグメント構造である場合、圧入力による躯体の変形、座屈を防止するために小容量のジャッキを多数配置しなければならず、これに伴ってアンカーの設置数が大幅に増える点が問題となる。
また、従来の姿勢修正のように、各ジャッキの作動量を個々に制御した場合、躯体の頂高部のみならず最低点も同時に沈下する、いわゆる共下りを生じる。そのため、姿勢修正までに多くの沈下距離を要し、迅速な姿勢修正が困難となる。また、姿勢修正に伴って躯体の水平位置が変位し、さらには偏土圧を生じて沈下抵抗力が増大するおそれがある。
さらに、従来では、クローラクレーン等に掘削機を取り付けて躯体内部の地盤掘削を行っているが、掘削反力によりクレーンが振動する場合があり、この振動が過大となるとクレーンが転倒するおそれもある。
本発明は、これらの課題を解決するものである。
上記目的を達成するため、本発明は、複数のジャッキの圧入力を、構造物の上端に配置された加圧桁を介して構造物に付与することにより、構造物を地中に沈設するに際し、構造物に隣接して配置された、地盤にアンカー固定された台座と、台座に結合した反力支柱とを有する反力台を設置し、各ジャッキの圧入反力を反力台で支持し、加圧桁に矯正力発生源を設置し、加圧桁を反力支柱で仮受けした状態で矯正力発生源を起動し、矯正反力を、加圧桁および反力支柱を介して反力台で支持しながら、矯正力発生源で構造物に水平方向の矯正力を与えて構造物の姿勢を修正することを特徴とするものである。
この場合、台座を大容量のアンカーで地盤に固定しておけば、各ジャッキの緊張材は反力台(台座、反力支柱の何れでもよい)に連結すれば足り、地盤にアンカー固定する必要はない。従って、地盤へのアンカーの打設数を減じることができ、その設置工程を大幅に簡略化することができる。
また、この反力台は、構造物の傾斜修正を行う際、構造物の姿勢矯正力の反力を反力台で支持することにより、鉛直方向以外の向き(例えば水平方向)の矯正力を構造物に直接作用させることができる。これにより、鉛直方向の力で姿勢修正を行う従来方法に比べ、効率よく傾斜修正を行うことが可能となる。躯体周りの多数点に選択的に矯正力を作用させることで、任意方向の傾斜修正を行うことが可能となる。この場合、躯体の半径方向で対向する二箇所のうち、一方を押圧し他方を牽引する等して対向二箇所に同方向の矯正力を作用させることで、より高い姿勢矯正効果が得られる。
具体的には、加圧桁を反力支柱で支持し、かつ加圧桁と構造物の上端との間に隙間を設けた状態で、加圧桁に設置した矯正力発生源を起動して、その駆動力で構造物に水平方向の矯正力を与える方法が考えられる。この構成では、構造物の姿勢修正は、圧入作業の停止中に行うことができる。従って、構造物の刃口が地盤に全く貫入していない沈設開始時にも姿勢修正を行うことが可能となる。矯正力発生源の動力は任意であり、ウィンチ等の別の動力を新たに設置する他、圧入用のジャッキを転用することもできる。沈設後の姿勢修正は、周囲の土圧が大きくなる関係上、どうしても難しくなるが、土圧が作用せず、あるいは極小である沈設開始時には姿勢修正が極めて容易に行える。
また、加圧桁と反力台の反力支柱との間にテーパ面を介在させ、構造物の壁体の内側および外側を拘束する拘束部を設置し、拘束部と加圧桁とを結合した状態で加圧桁を降下させることによりテーパ面で矯正力を発生させ、この矯正力を拘束部を介して構造物に与えると共に、その反力を反力台で支持することもでき、これにより、構造物の沈下に伴う加圧桁の降下運動を利用して矯正力を構造物に与えることができる。これは構造物に付与される圧入力の一部または全部を矯正力に変換するものである。一般に圧入力は大容量であるから、これを矯正力に変換すれば、容易により大きな矯正力が得られるようになる。従って、この構成は、特に沈設後、構造物に土圧が作用する状況下での姿勢修正に有効となる。
加圧桁と反力台との間に配したガイド機構で、加圧桁を上下方向にガイドすることにより、加圧桁の位置変位が上下方向を除いて拘束されるため、構造物の傾斜を未然に防止することができる。特に沈設開始時は、構造物が高重心であることもあって傾斜が発生し易くなるが、上記のように加圧桁をガイドしておけば、傾斜の発生を未然に防止することができる。
反力台に、構造物の内部地盤を掘削するための掘削機を取り付けておけば、掘削反力がアンカー固定された反力台によって確実に支持されるので、掘削機での振動の発生を抑制し、さらには掘削機の転倒を確実に防止することができる。
このように本発明によれば、設備全体でのアンカーの打設数を減じることができるので、周辺地山への影響も抑えることができ、かつ工期も短縮することができる。
また、反力台は圧入姿勢を修正する際の矯正力の反力支持に使用される。このように反力源が確保されることで、構造物に直接矯正力を付与してその姿勢を修正することが可能となり、精度のよい傾斜修正が迅速に行えるようになる。この場合、躯体の水平位置が変位したり、偏土圧を生じるようなことはない。
この他、反力台に取り付けた掘削機で地盤を掘削することができ、これにより掘削機を据付けた際の振動発生や転倒を防止することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を、地中に圧入する構造物としてオープンケーソンを例に挙げて説明する。
図1〜図3は、本発明にかかるケーソン躯体1の沈設装置の概略構造を示すものである。この沈設装置は、ケーソン躯体1を圧入方式で地中に沈設するためのもので、複数のジャッキ2と、ジャッキ2からの圧入力を躯体1に伝達する加圧桁3と、躯体1と水平方向で係合可能の制御盤4と、躯体1に隣接して配置された反力台5とを具備する。躯体1として、図2では、断面円筒状のものを例示しているが、これ以外の形状、例えば断面角筒状の躯体を採用することもできる。また、躯体1として、円周方向の複数箇所で分割したセグメント構造も採用することができる。
加圧桁3は、H型鋼等からなり、躯体1の上端部に配置される。この加圧桁3は、ジャッキ2からの圧入力を均等に躯体1に伝達するためのもので、ジャッキ2による躯体1の圧入時には、躯体1の沈下に伴って降下する。図示例の加圧桁3は、躯体1の上端面を覆うリング状に形成され、その円周方向に等配した複数箇所(例えば4箇所)に外径側に突出する突出部3aが設けられている。各突出部3aに油圧式のジャッキ2(例えばセンターホールジャッキ)が設置されている。
反力台5は、躯体1の周囲に形成された連続基礎状梁からなる台座5aと、台座5aの上方に延びる反力支柱5bおよびガイド支柱5cと、加圧桁3の突出部3aを囲むように形成された上部構造体5dとを有する。台座5aは、図2に示すように、平面視で矩形枠状をなし、その複数箇所(例えば対向二辺の中央部)に打設したアンカー7を介して地盤に固定されている。アンカー7としては、台座5aに作用する総反力(圧入反力、姿勢矯正反力、掘削反力等)を考慮し、これを上回る耐力が得られるように大容量のものが打設される。反力支柱5bは、加圧桁3の各突出部3aを円周方向両側から挟むように配置され、台座5aに強固に固定されている。ガイド支柱5cは各突出部3aの外径面と対向させて配置され、同様に台座5aに強固に固定されている。上部構造体5dは、タワークレーン状の構造を有し、反力台5の台座5a、反力支柱5b、およびガイド支柱5cとそれぞれ結合されている。この上部構造体5dには、加圧桁3やジャッキ2等の圧入設備を据付けるためのホイスト8等が取り付けられている。上部構造体5dは、作業員の足場としても機能する。
図2に示すように、加圧桁3と反力台5との間にはガイド機構9が設けられる。このガイド機構9は、加圧桁3をガイド支柱5cで上下方向にガイドするものであり、加圧桁3の各突出部3aと、これに対向する各ガイド支柱5cとの間にそれぞれ設けられる。詳細には、図4に示すように、加圧桁3の突出部3cに凸部9aを一体または別体に設け、この凸部9aを、ガイド支柱5cに形成した鉛直方向に延びる溝状の凹部9bに嵌合することでガイド機構9が構成される。図示例とは逆に、凸部9aをガイド支柱5cに設け、凹部9bを突出部3aに設けてもよい。このガイド機構9を、各突出部3aの外径面と、これに対向する各ガイド支柱5cとの間にそれぞれ設けることにより、加圧桁3は、水平方向の移動が規制され、上下方向にのみ移動可能となる。図示のように、凸部9aにローラ9cを設け、このローラ9cを凹部9bで転動させることにより、加圧桁3の上下移動をよりスムーズに行うことが可能となる。
制御盤4は加圧桁3に内蔵され、図2に示すように、ジャッキ2の内径側に隣接して円周方向の複数箇所に配置される。制御盤4は、図5に示すように、加圧桁3に固定した本体4aと、本体4aの内側に延び、躯体1の壁体の上端部に嵌合してこれを内側および外側から拘束する拘束部4bとを具備する。
さらに制御盤4には、第1の姿勢修正機構10が連結される。この姿勢修正機構10は、拘束部4bに付与した水平力で躯体1の姿勢修正を行うもので、加圧桁3に設置した矯正力発生源としてのジャッキ2と、拘束部4bの外側に配置された案内部材10aと、案内部材10aの内側に配置された加圧部材10bとで構成される。拘束部4bの外側端は、加圧部材10bを摺動自在に貫通して案内部材10aに固定されている。本体4aと案内部材10aとは、両者を結合一体化した結合状態と、案内部材10aが本体4aと独立して半径方向に移動可能となる非結合状態との間で切り替え可能になっている。案内部材10aと加圧部材10bの対向面10a1、10b1は、何れも互いに面接触可能のテーパ面状になっている。加圧部材10bは、圧入用ジャッキ2のピストンに連結されており、ジャッキ2を下向きに駆動すれば、加圧部材4dも連動して降下するようになっている。
以上の構成から、案内部材10aと本体4aとを非結合状態とし、拘束部4bを半径方向にフリー移動可能とした状態で、加圧部材10bをジャッキ2で押し下げると、対向面10a1、10b1同士のテーパ接触により、案内部材10aが外側に案内され、拘束部4bが外径側にスライド移動する。これにより、拘束部4bで拘束された躯体1に水平方向外向きの矯正力が作用し、図6に示すように、躯体1の姿勢が正規の鉛直姿勢に修正される。この時、矯正力の反力は、加圧部材10b、ジャッキ2、さらには加圧桁3を介して、反力台5の反力支柱5bで支持される。
この例では、加圧部材10bの押し下げで水平方向の矯正力を得ているが、テーパ面10a1、10b1の傾斜方向を逆にすれば、加圧部材10bの押し上げで水平方向の矯正力を得ることもできる。また、図示例とは逆に案内部材10aを内側に配置し、加圧部材10bを外側に配置しておけば、加圧部材10bの押し下げまたは引き上げにより、拘束部4bを内径側にスライドさせることもできる。各制御盤4には、このように外向きの矯正力を発生させるための姿勢修正機構10と、内向きの矯正力を発生させるための姿勢修正機構10とを突出部3aを挟む円周方向両側にそれぞれ設け、両者の何れか一方を選択して作動させるようにしておく。姿勢修正時には、図2に示すように、半径方向の対向位置にある二つの制御盤4において、拘束部4bの移動方向P1、P2を同方向とし(一方を外向きP1、他方を内向きP2に移動させる)、躯体1に、牽引による矯正力と押圧による矯正力の双方を同時に作用させて姿勢修正を行うのが望ましい。
この姿勢修正機構10による姿勢修正の際には、図5に示すように、予め加圧桁3を反力支柱5bに仮受けさせ、加圧桁3の下面と躯体1の上端面との間に隙間δを形成しておく。隙間δがないと、躯体1の姿勢修正に伴って、躯体1と加圧桁3との間に摩擦力が作用するため、大きな駆動力が必要となるが、隙間δを形成することにより、この種の摩擦力の発生を防止することができ、小動力でもスムーズな姿勢修正が可能となる。
この例では、矯正力の発生源として圧入用ジャッキ2を使用している。このように矯正力発生源として圧入用のジャッキ2を転用すれば、専用の矯正力発生源を別途設置する必要はなく、経済性が増す。もちろん特に問題がなければ、圧入用ジャッキ2とは別に矯正力発生源となる駆動手段(ジャッキ、ウィンチ等)を別途設け、この駆動力で加圧部材10bを昇降させることもできる。
また、以上の例では、案内部材10aと加圧部材10bとをテーパ接触させることにより、矯正力発生源2の駆動力(垂直方向)を水平方向の矯正力に変換しているが、適当な矯正力発生源で直接水平方向の駆動力を発生させ、これを矯正力として拘束部4bに直接作用させてもよい。例えばワイヤの一端を拘束部4bに結合し、ワイヤの他端を加圧桁3や反力台5に設置したウィンチ等で牽引するようにしてもよい。
図6(a)(b)に示すように、加圧桁3と反力支柱5bとの間には、第2の姿勢修正機構12が設けられる。この姿勢修正機構12は、加圧桁3の降下運動を躯体1の姿勢矯正力に変換するものであり、加圧桁3の突出部3aに固定したガイド部材13と、反力支柱5bに固定したガイド部材14とをテーパ接触させて構成される。図6(a)に示すように、躯体1がθだけ傾斜している状態で、両ガイド部材13、14を所定位置に取り付け、さらに加圧桁3の高頂点をジャッキ2で押し下げると、両ガイド部材13,14のテーパ面13a、14a同士が面接触する。この際、反力支柱5bで反力が支持されるので、加圧桁3の降下により、加圧桁3は矢印に示すようにテーパ面13a、14aを延長した斜め下方向に案内される。ここで、第1の姿勢修正機構10の案内部材10aを制御盤4の本体4aと結合し、拘束部4bを加圧桁3に一体にしておけば、加圧桁3の姿勢変化が制御盤4の拘束部4bを介して姿勢矯正力として躯体1に伝達される。従って、図6(b)に示すように、躯体1が正規の鉛直姿勢に修正される。
図6では、加圧桁3にプレート状のガイド部材13を取り付け、反力支柱5bにブロック状のガイド部材14(トライド)を取り付けた場合を例示しているが、両ガイド部材13、14間に何れか一方のテーパ面13a、14aが介在している限り、姿勢修正機構12の構成はこれに限られない。プレート状のガイド部材13を反力支柱5bを取り付け、ブロック状のガイド部材14を加圧桁3に取り付けても構わない。また、双方のガイド部材13、14をブロック状に形成してもよい。この第2の姿勢修正機構12も半径方向の対向位置に配置し、一方では外向きの力を、他方では内向きの力をそれぞれ同時に躯体1に作用させるのが望ましい。
以上に述べたように、加圧桁3の各突出部3aの円周方向両側に反力支柱5bを配置し、さらに望ましくは各突出部3aの円周方向両側に第2の姿勢修正機構12を配置することにより、各突出部3aと反力支柱5bとの干渉で、圧入に伴う躯体1の回転も規制することができ、より一層精度の高い圧入沈設を行うことが可能となる。
以上に説明した圧入設備によるケーソン1の沈設手順は従来と同様である。すなわち、図1に示すように、先ず現場に刃口部1aおよび1ロット分の躯体1を構築する。この際、図3に示すように、躯体1の周囲の地盤上に複数(例えば4箇所)のキャンバ11を配置し、躯体1の圧入方向を案内する。次に、ホイスト8を用い、この躯体1の上端面に加圧桁3を載置し、躯体1の壁体上端部を制御盤4の拘束部4bの間に嵌合し、水平方向で係合させる。この際、第1の姿勢修正機構10の案内部材10aは制御盤4の本体4aに結合し、制御盤4の拘束部4bと加圧桁3とを一体化させておく。
この状態で、躯体1内部の地盤を掘削しながら各ジャッキ2を駆動し、加圧桁3を押し下げる。この圧入力は、加圧桁3から制御盤4の拘束部4bを介して躯体1に伝達され、躯体1が地中に圧入される。また、圧入反力は、ジャッキ2の緊張材2a(グリッパロッド等)を介して反力台5の台座5aで支持される。この際、各ジャッキ2の緊張材2aは、台座5aに連結するだけでよく、地盤にアンカー固定する必要はないので、仮に多数のジャッキ2を躯体1周りに配置する場合でも、アンカーの打設工程を減らして施工能率を向上させることができる。
躯体1の内部地盤を掘削する際には、掘削機(図示省略)を上部構造体5dに架設した桁部材5d1に取り付けることにより、掘削反力を反力台5で支持することができ、掘削機の振動や転倒を確実に防止することができる。
図7に示す圧入前の初期段階では、躯体1が高重心であることもあり、躯体1の傾斜は多発する傾向にあるが、圧入に伴って、躯体1の下部が地盤上のキャンバ11で案内され、かつ図4に示すガイド機構9で加圧桁3が上下方向に案内されることもあり、躯体1の傾斜は未然に防止される。
1ロット分の躯体1の圧入沈設完了後、一旦加圧桁3bを吊り上げてから、沈設した躯体1の上端に次ロットの躯体1を継ぎ足し、加圧桁3の再設置後、再度ジャッキ2を起動して圧入沈設作業を行う。このように各段の躯体1の継ぎ足し作業とその圧入作業とを繰り返すことにより、所定深度まで圧入したケーソンが得られる。
この圧入作業中には、適当なセンサ類を用いて躯体1の傾斜状態を監視する。何らかの理由で躯体1に傾斜が発生した場合、その施工段階に応じて、第1および第2の姿勢修正機構10、12の何れか一方を選択して躯体1の姿勢修正が行われる。
例えば、図7に示すように、躯体1を地盤に圧入していない初期の段階で躯体1の傾斜の発生が検知された場合(破線で示す)、図5に示す第1の姿勢修正機構10により、拘束部4bを水平方向に移動させ、躯体1に水平方向の矯正力を付与して躯体1の姿勢修正を行う。この姿勢修正機構10で生じる姿勢矯正力は、個々のジャッキ2の容量に依存するので、強大な矯正力を得ることは困難であるが、初期段階であれば、躯体1に周辺土圧が作用しておらず、僅かな矯正力で躯体1の姿勢修正が可能であるので、姿勢矯正力の弱い姿勢修正機構10でも精度よく、かつ迅速に躯体1の姿勢修正を行うことができる。この際、圧入作業を行う必要はなく、圧入作業と切り離して姿勢修正作業のみを行うことができる。
また、図8に示すように、躯体1の沈設がある程度進行した状態で傾斜が発生した場合、第1の姿勢修正機構10では、矯正力が不足する場合もある。その場合、図6に示す第2の姿勢修正機構12を用いて姿勢修正が行われる。この第2の姿勢修正機構12では、頂高点側のジャッキ2を駆動し、ガイド部材13、14の面接触で加圧桁3を斜め下方向に案内して躯体1の傾斜修正を行う。
この際、ガイド部材13、14として、テーパ角度を異ならせた複数組を予め準備し、検出した傾斜量に応じて、最適なテーパ角度を有するガイド部材13、14の組を選択して、それぞれ加圧桁3および反力支柱5bに取り付けるようにすれば、修正量を微調整することができる。
この方法であれば、構造物に付与する鉛直荷重で姿勢修正を行う従来方法と異なり、躯体1に水平方向成分を含む矯正力を直接作用させることができ、その分より直接的な姿勢修正が行えるので、迅速かつ精度の良い姿勢修正を行うことが可能となる。特に上記構成の姿勢修正機構12は大きな矯正力を発生させ得るので、土圧に抗して確実に傾斜修正を行うことができる。
図9は、複数個の躯体1を連続して配置した連続ケーソンの沈設作業に本発明を適用したものである。この場合、ケーソン列の両側にレール状の台座5aをアンカー7で固定すると共に、反力支柱5bおよび上部構造体5cを一体化して、台座5a上で走行可能の走行ユニットUを構成する。走行ユニットUを台座5aと強固に連結した状態で、第1の躯体1(図面右側)の圧入沈設を行った後、走行ユニットUを台座5aから切り離して図面左方向に移動させ(破線で示す)、台座5aに再結合してから第二の躯体1(図面中央)の沈設を行う。以後、これを繰り返して第三の躯体1(図面左側)以降の圧入沈設を順次行う。これにより、一つの反力台5で連続ケーソンの沈設作業を行うことが可能となる。
本発明にかかる沈設装置を示す図で、図2のC−C線断面図である。 図1中のA−A線での断面図である。 図1中のB−B線での断面図である。 図2中のD領域の拡大断面図である。 第1の姿勢修正機構の概略構成を示す縦断面図である。 頂高点側に配した第2の姿勢修正機構の概略構成を示す縦断面図である。 圧入開始前の施行状況を示す縦断面図である。 圧入開始後の施行状況を示す縦断面図である。 連続ケーソンの沈設工程を示す平面図である。
1 躯体(構造物)
2 ジャッキ
3 加圧桁
4 制御盤
4b 拘束部
5 反力台
5a 台座
5b 反力支柱
5c 上部構造
7 アンカー
8 ホイスト
9 ガイド機構
10 第1の姿勢修正機構
11 キャンバ
12 第2の姿勢修正機構
13a テーパ面
14a テーパ面

Claims (4)

  1. 複数のジャッキの圧入力を、構造物の上端に配置された加圧桁を介して構造物に付与することにより、構造物を地中に沈設するに際し、
    構造物に隣接して配置された、地盤にアンカー固定された台座と、台座に結合した反力支柱とを有する反力台を設置し、
    各ジャッキの圧入反力を反力台で支持し、
    加圧桁に矯正力発生源を設置し、加圧桁を反力支柱で仮受けした状態で矯正力発生源を起動し、矯正反力を、加圧桁および反力支柱を介して反力台で支持しながら、矯正力発生源で構造物に水平方向の矯正力を与えて構造物の姿勢を修正することを特徴とする構造物の沈設方法。
  2. 加圧桁と構造物の上端との間に隙間を設けた状態で、矯正力発生源を起動する請求項1記載の構造物の沈設方法。
  3. 加圧桁と反力台との間に配したガイド機構で、加圧桁を上下方向にガイドする請求項1または2に記載の構造物の沈設方法。
  4. 反力台に取り付けた掘削機で地盤を掘削する請求項1〜何れか1項に記載の構造物の沈設方法。
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