JP5666675B2 - 重油組成物およびその製造方法 - Google Patents
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- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Description
これらの重油組成物のうち、A重油は、一般にハウス加温栽培用暖房機やビル等の暖房機用の燃料油として用いられ、B重油及びC重油は、船舶用大型ディーゼルエンジンの燃料油や、工場、発電所、地域冷暖房などの大規模ボイラーの燃料油として用いられている。
(1)(A)硫黄分含有量0.05〜0.4質量%、残留炭素分含有量2〜6質量%、実在セジメント含有量0.01〜1質量%、アスファルテン含有量4質量%以下で、15℃における密度が0.916〜0.931g/cm3である直接脱硫重油を65〜98容量%含むとともに、
(B)実在セジメント含有量0〜0.03質量%、残留炭素分含有量5.5質量%以下であるスラリーオイル1〜25容量%と、
(C)50℃における動粘度が380〜1620mm2/sに調整された、直接脱硫重油およびスラリーオイル以外の重油基材の混合物1〜10容量%と
を含んでなることを特徴とする重油組成物、
(2)重油組成物を製造する方法であって、
(A)硫黄分含有量0.05〜0.4質量%、残留炭素分含有量2〜6質量%、実在セジメント含有量0.01〜1質量%、アスファルテン含有量4質量%以下で、15℃における密度が0.916〜0.931g/cm3である直接脱硫重油を65〜98容量%と、
(B)実在セジメント含有量0〜0.03質量%、残留炭素分含有量5.5質量%以下であるスラリーオイルを1〜25容量%と、さらに、
(C)50℃における動粘度が380〜1620mm2/sに調整された、直接脱硫重油およびスラリーオイル以外の重油基材の混合物1〜10容量%とを
混合する
ことを特徴とする重油組成物の製造方法
を提供するものである。
本発明の重油組成物は、
(A)硫黄分含有量0.05〜0.4質量%、残留炭素分含有量2〜6質量%、実在セジメント含有量0.01〜1質量%、アスファルテン含有量4質量%以下で、15℃における密度が0.916〜0.931g/cm3である直接脱硫重油を65〜98容量%含む
とともに、
(B)実在セジメント含有量0〜0.03質量%、残留炭素分含有量5.5質量%以下であるスラリーオイル1〜25容量%と、
(C)50℃における動粘度が380〜1620mm2/sに調整された、直接脱硫重油およびスラリーオイル以外の重油基材の混合物1〜10容量%と
を含んでなることを特徴とするものである。
(A)直接脱硫重油中の硫黄分量が上記範囲内にあることにより、重油組成物を効率的、経済的に作製することができ、また、工業炉やボイラーなどで燃焼した際に排出されるSOx量を抑制して、環境負荷を低減し、煙道腐食の発生を抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記硫黄分は、JIS K2541に準じて測定した値を意味する。
(A)直接脱硫重油中の残留炭素分量が上記範囲内にあることにより、工業炉やボイラーなどで燃焼時に排出される煤煙の量を低減することができる。
なお、本出願書類において、上記残留炭素分は、JIS K2270に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(A)直接脱硫重油の残留炭素分量が上記範囲内にあるとともに灰分が上記範囲内にあることにより、工業炉やボイラーなどで燃焼時に排出される煤煙の量を一層低減することができる。
なお、本出願書類において、上記灰分は、JIS K2272に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(A)直接脱硫重油中の実在セジメント量が上記範囲内にあることにより、本発明の重油組成物を高温下に加熱ないしは貯蔵した際や、長期間にわたる熱履歴を有することになった場合であっても、生成するスラッジ量を抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記実在セジメントは、IP375法に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(A)直接脱硫重油中のアスファルテン量が4質量%以下であることにより、工業炉やボイラーなどで使用した際における、スラッジ堆積量を抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記アスファルテン量は、JPI−5S−22−83に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(A)直接脱硫重油中の窒素分が上記範囲内にあることにより、工業炉やボイラー等で燃焼した際に排出されるNOx量を低減できるため、環境負荷を低減することができる。
なお、本出願書類において、上記窒素分は、JIS K2609に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(A)直接脱硫重油の水分が0.5質量%以下であることにより、工業炉やボイラー等で使用した際に、燃焼の不均一性や失火等を抑制し、金属腐食や冬季におけるフィルター目詰まりを抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記水分は、JIS K2275に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(A)直接脱硫重油の15℃における密度が上記範囲内にあることにより重油組成物に十分な体積当たりの発熱量を与することができ、工業炉やボイラー等での使用時における燃焼の不均一性や失火等を抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記15℃における密度は、JIS K2249に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(A)直接脱硫重油の50℃における動粘度が上記範囲内にあることにより、工業炉やボイラー等へ重油組成物を安定して供給することが可能になり、重油使用時における燃焼の不均一や失火等を抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記50℃における動粘度は、JIS K2283に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(A)直接脱硫重油の引火点が90℃以上であることにより、重油組成物を容易に取り扱うことができる。
なお、本出願書類において、上記引火点は、JIS K2265に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(A)直接脱硫重油の流動点が15℃以下であることにより、冬季における重油組成物の流動性を確保し、重油組成物を安定して供給することができる。
なお、本出願書類において、上記流動点は、JIS K2269に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(A)直接脱硫重油の反応が中性であることにより、燃料タンクや燃料配管等において優れた貯蔵安定性を発揮することができる。
なお、本出願書類において、上記反応は、JIS K2252に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(A)直接脱硫重油の含有割合が上記範囲内にあることにより、重油組成物中の実在セジメント量を所望範囲に抑制することができ、重油組成物中の硫黄分を所望範囲に抑制することができる。
本発明の重油組成物において、(B)スラリーオイルの硫黄分含有量が上記範囲内にあることにより、重油組成物を効率的、経済的に作製することができるとともに、工業炉やボイラーなどで燃焼した際に排出されるSOx量を低減して、環境負荷を低減し、煙道腐食を抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記硫黄分は、JIS K2541に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(B)スラリーオイルの残留炭素分が5.5質量%以下であることにより、重油組成物を工業炉やボイラーなどで燃焼した際に排出される煤煙量を低減することができる。
なお、本出願書類において、上記残留炭素分は、JIS K2270に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(B)スラリーオイルの残留炭素分が上記範囲内にあるとともに灰分が0.5質量%以下であることにより、重油組成物を工業炉やボイラーなどで燃焼した際に排出される煤煙の量を一層低減することができる。
なお、本出願書類において、上記灰分は、JIS K2272に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(B)スラリーオイルの実在セジメント量が上記範囲内にあることにより、本発明の重油組成物を高温下に加熱ないしは貯蔵した際や、長期間にわたる熱履歴を有することになった場合であっても、生成するスラッジ量を抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記実在セジメントは、IP375法に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(B)スラリーオイル中のアスファルテン量が5.0質量%以下であることにより、工業炉やボイラーなどで使用した際における、スラッジ堆積量を抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記アスファルテン量は、JPI−5S−22−83に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(B)スラリーオイルの窒素分が0.5質量%以下であることにより、重油組成物を工業炉やボイラー等で燃焼した際に排出されるNOx量を低減することができ、環境負荷を低減することができる。
なお、本出願書類において、上記窒素分は、JIS K2609に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(B)スラリーオイルの水分が1質量%以下であることにより、重油組成物を工業炉やボイラー等で使用した際に、燃焼の不均一性や失火等を抑制し、金属腐食や冬季のフィルター目詰まりを抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記水分は、JIS K2275に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(B)スラリーオイルの15℃における密度が上記範囲内にあることにより、重油組成物に十分な体積当たりの発熱量を付与することができ、工業炉やボイラー等での使用時における燃焼の不均一や失火等を抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記15℃における密度は、JIS K2249に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(B)スラリーオイルの50℃における動粘度が上記範囲内にあることにより、工業炉やボイラー等に対して重油組成物を安定して供給することが可能になり、燃焼の不均一や失火等を抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記50℃における動粘度は、JIS K2283に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(B)スラリーオイルの引火点が60℃以下であることにより、重油組成物の取り扱いが容易になる。
なお、本出願書類において、上記引火点は、JIS K2265に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(B)スラリーオイルの流動点が10℃以下であることにより、冬季における重油組成物の流動性を確保し、重油組成物を安定して供給することが可能になる。
なお、本出願書類において、上記流動点は、JIS K2269に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(B)スラリーオイルの反応が中性であることにより、燃料タンクおよび燃料配管において重油組成物が優れた貯蔵安定性を発揮することができる。
なお、本出願書類において、上記反応は、JIS K2252に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(B)スラリーオイルの含有割合が上記範囲内にあることにより、本発明の重油組成物を高温下に加熱ないしは貯蔵した際や、長期間にわたる熱履歴を有することになった場合であっても、生成するスラッジ量を抑制することができるとともに、スラリーオイル中に含まれる残留触媒の重油組成物への持ち込み量を抑制することができる。
減圧蒸留残油は、上記常圧蒸留残油をさらに減圧蒸留して減圧軽油を留出させたときの残留油である。
また、上記減圧蒸留残油には、高粘度の潤滑油に適した重質留分とアスファルト留分とが混在しており、潤滑油に適した重質留分が溶剤抽出油である。
脱硫減圧軽油は、軽質脱硫減圧軽油と重質脱硫減圧軽油の総称であって、軽質脱硫減圧軽油は上記減圧軽油を間接脱硫処理して得られる軽油留分のうち軽質なものである。また、重質脱硫減圧軽油は上記減圧軽油を間接脱硫処理して得られる軽油留分のうち重質なものである。
接触分解軽油は、流動接触分解装置又は残油流動接触分解装置から生成する150〜380℃の留分である。
直接脱硫軽油は、上記常圧蒸留残油、減圧蒸留残油又はこれらの混合物を水素化脱硫して得られる軽質な留分である。
本発明の重油組成物において、(C)重油基材の混合物の硫黄分が上記範囲内にあることにより、重油組成物を効率的、経済的に作製することができ、工業炉やボイラー等で燃焼した際に排出されるSOx量を低減して、環境負荷を低減し、煙道腐食を抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記硫黄分は、JIS K2541に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(C)重油基材の混合物の残留炭素分が18.0質量%以下であることにより、重油組成物を工業炉やボイラー等で燃焼した際に排出される煤煙量を低減することができる。
なお、本出願書類において、上記残留炭素分は、JIS K2270、灰分は、JIS K2272に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(C)重油基材の混合物の残留炭素分が18.0質量%以下であり、灰分が0.5質量%以下であることにより、重油組成物を工業炉やボイラー等で燃焼した際に排出される煤煙量をより一層低減することができる。
なお、本出願書類において、上記灰分は、JIS K2272に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(C)重油基材の混合物の実在セジメントが0.05質量%以下であることにより、本発明の重油組成物を高温下に加熱ないしは貯蔵した際や、長期間にわたる熱履歴を有することになった場合であっても、生成するスラッジ量を抑制することができる。
なお、本出願書類において上記実在セジメントは、IP375法に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(C)重油基材の混合物のアスファルテン量が10質量%以下であることにより、重油組成物を工業炉やボイラー等で使用した際におけるスラッジ堆積量を抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記アスファルテン量は、JPI−5S−22−83に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(C)重油基材の混合物の窒素分が0.5質量%以下であることにより、工業炉やボイラー等で燃焼した際に排出されるNOx量を低減して、環境負荷を低減することができる。
なお、出願書類において、上記窒素分は、JIS K2609に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(C)重油基材の混合物の水分が0.5質量%以下であることにより、重油組成物を工業炉やボイラー等で使用した際における燃焼の不均一や失火を抑制することができ、金属腐食や冬季のフィルター目詰まりを抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記水分は、JIS K2275に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(C)重油基材の混合物の50℃における動粘度が上記範囲内にあることにより、工業炉やボイラー等に重油組成物を安定して供給することができ、燃焼の不均一や失火等を抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記50℃における動粘度は、JIS K2283に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(C)重油組成物の混合物の15℃における密度が上記範囲内にあることにより、重油組成物に対して十分な体積当たりの発熱量を付与することができ、工業炉やボイラー等で使用した際に燃焼の不均一や失火等を抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記15℃における密度は、JIS K2249に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(C)重油基材の混合物の引火点が75℃以上であることにより、重油組成物を容易に取り扱うことができる。
なお、本出願書類において、上記引火点は、JIS K2265に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(C)重油基材の混合物の流動点が7.5℃以下であることにより、重油組成物の冬季における流動性を確保することができ、重油組成物を安定して供給することができる。
なお、本出願書類において、上記流動点は、JIS K2269に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(C)重油基材の混合物の反応が中性であることにより、燃料タンクおよび燃料配管において重油組成物が優れた貯蔵安定性を発揮することができる。
なお、本出願書類において、上記反応は、JIS K2252に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、(C)重油基材の混合物の含有割合が上記範囲内にあることにより、重油組成物中の実在セジメント量を抑制することができ、重油組成物中の硫黄分の量を所望範囲内に制御して、燃焼ガス中のSOx量を低減することができ、環境負荷を低減し、煙道腐食を抑制することができる。
本発明の重油組成物において、硫黄分が上記範囲内にあることにより、硫黄分量を効果的に制御して、工業炉やボイラー等で使用した際に排出されるSOx量を抑制し、環境負荷を低減して、煙道腐食を抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記硫黄分含有量は、JIS K2541に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、残留炭素分が上記範囲内にあることにより、工業炉やボイラー等で燃焼した際に排出される煤煙量を低減することができる。
なお、本出願書類において、上記残留炭素分は、JIS K 2270に準拠した方法により測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、重油組成物中の残留炭素分が上記範囲内にあるとともに灰分が0.5質量%以下であることにより、重油組成物を工業炉やボイラー等で燃焼した際に排出される煤煙量を一層低減することができる。
なお、本出願書類において、上記灰分は、JIS K 2272に準拠した方法により測定した値を意味する。
本発明の重油組成物においては、実在セジメントが上記範囲内にあることにより、重油組成物が長時間の加熱された状態であったとしてもスラッジの生成を抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記実在セジメントは、IP375法に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、アスファルテン量が5.0質量%以下であることにより、重油組成物を工業炉やボイラー等で使用した際におけるスラッジ堆積量を低減することができる。
なお、本出願書類において、上記アスファルテン量は、JPI−5S−22−83に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、窒素分が0.5質量%以下であることにより、工業炉やボイラー等で燃焼した際に排出されるNOx量を低減し、環境負荷を低減することができる。
なお、本出願書類において、上記窒素分含有量は、JIS K2609に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、水分が1.0質量%以下であることにより、工業炉やボイラー等で使用した際に燃焼の不均一や失火等を抑制することができ、金属腐食や冬季のフィルター目詰まりを抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記水分含有量は、JIS K2275に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物においては、50℃における動粘度が上記範囲内にあることにより、燃焼の不均一性や失火を抑制することができ、重油組成物を安定して供給することができる。
なお、本出願書類において、上記50℃における動粘度は、JIS K2283に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、15℃における密度が上記範囲内にあることにより、十分な体積当たりの発熱量を発揮することができ、タンク保管時の水分分離が容易になる。また、工業炉やボイラー等の失火を抑制することができ、好適な燃焼性を発揮することができる。
なお、本出願書類において、上記15℃における密度は、JIS K2249に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物において、引火点が上記範囲内にあることにより、重油組成物を容易に取り扱うことができる。
なお、本出願書類において、上記引火点は、JIS K2265に準じて測定した値を意味する。
重油組成物の流動点が12.5℃以下であることにより、冬季における重油組成物の流動性を確保し、重油組成物を安定して供給することができる。
なお、本出願書類において、上記流動点は、JIS K2269に準じて測定した値を意味する。
本発明の重油組成物の反応が中性であることにより、燃料タンクや燃料配管において重油組成物が優れた貯蔵安定性を発揮することができる。
なお、本出願において、上記反応は、JIS K2252に準じて測定した値を意味する。
(A)硫黄分含有量0.05〜0.4質量%、残留炭素分含有量2〜6質量%、実在セジメント含有量0.01〜1質量%、アスファルテン含有量4質量%以下で、15℃における密度が0.916〜0.931g/cm3である直接脱硫重油を65〜98容量%と、
(B)実在セジメント含有量0〜0.03質量%、残留炭素分含有量5.5質量%以下であるスラリーオイルを1〜25容量%と、さらに、
(C)50℃における動粘度が380〜1620mm2/sに調整された、直接脱硫重油およびスラリーオイル以外の重油基材の混合物1〜10容量%とを
混合する
ことを特徴とするものである。
まず各重油組成物20gを採取して測定試料とし、採取した試料を遠心管中で80℃で5分間加温した後、65℃で5分間、3000rpmで遠心分離を行った。遠心分離後、試料の付着した遠心管を逆さにして80℃で30分間加温し、室温になるまで放冷した。
その後付着物の量(g)を測定し以下の式によって沈殿物量を算出した。
沈殿物量(質量%)=(付着物量(g)/試料採集量(g))×100
表1に示す性状を有する直接脱硫重油(DDSP−1〜DDSP−6)と、表2に示す性状を有するスラリーオイル(SLO−1〜SLO−4)と、減圧蒸留残油と分解軽油を配合してなる表3に示す性状を有する重油基材の混合物(CBR−H−1〜CBR−H−3)とを用いて、表4〜表6に示す割合で配合することにより、実施例1〜実施例10および比較例1〜比較例5に係る重油組成物を作製した。
得られた各重油組成物の性状を表4〜表6に示す。
Claims (2)
- (A)硫黄分含有量0.05〜0.4質量%、残留炭素分含有量2〜6質量%、実在セジメント含有量0.01〜1質量%、アスファルテン含有量4質量%以下で、15℃における密度が0.916〜0.931g/cm3である直接脱硫重油を65〜98容量%含むとともに、
(B)実在セジメント含有量0〜0.03質量%、残留炭素分含有量5.5質量%以下であるスラリーオイル1〜25容量%と、
(C)50℃における動粘度が380〜1620mm2/sに調整された、直接脱硫重油およびスラリーオイル以外の重油基材の混合物1〜10容量%と
を含んでなることを特徴とする重油組成物。 - 重油組成物を製造する方法であって、
(A)硫黄分含有量0.05〜0.4質量%、残留炭素分含有量2〜6質量%、実在セジメント含有量0.01〜1質量%、アスファルテン含有量4質量%以下で、15℃における密度が0.916〜0.931g/cm3である直接脱硫重油を65〜98容量%と、
(B)実在セジメント含有量0〜0.03質量%、残留炭素分含有量5.5質量%以下であるスラリーオイルを1〜25容量%と、さらに、
(C)50℃における動粘度が380〜1620mm2/sに調整された、直接脱硫重油およびスラリーオイル以外の重油基材の混合物1〜10容量%とを
混合する
ことを特徴とする重油組成物の製造方法。
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