JP5659351B2 - 微粒子組成分析方法及び微粒子組成分析装置 - Google Patents

微粒子組成分析方法及び微粒子組成分析装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、空気中に浮遊する微粒子(エアロゾル)の化学組成別の質量濃度などを定量するのに適した微粒子組成分析方法及び微粒子組成分析装置に関するものである。
近年、大気環境による健康への影響について、大気微粒子濃度についての新たな環境基準が設定されるなど、関心が高まっている。例えば、ディーゼル排気微粒子は、肺胞などの気道の奥に沈着するなどして健康に害を与える。微粒子の粒子の大きさは、健康リスクにとって重要なファクターであり、粒子の大きさが小さいほど、人の呼吸器である口、鼻、気管から気管支を経て、肺胞にまで達して健康に害を与える危険が大きくなる。そこで、空気力学径が2.5μm以下の粒子(PM2.5)の大気中濃度に基づく基準なども知られている。また、クリーンルーム、製造環境、医療環境など、より高度な大気環境の清浄性が要請される特殊環境にあっては、より感度の高い大気微粒子濃度の計測方法が求められる。
健康影響リスクの回避や、クリーンルーム、製造環境、医療環境などの特殊大気環境を利用した製品やサービスの質の劣化のリスク低減のためには、大気微粒子による汚染濃度の状況をモニターすることが重要であるが、更に進んで、大気微粒子の化学組成別の質量濃度の情報を得ることが、発生原因を特定して大気環境を改善する目的のために重要である。
従来、大気微粒子の化学組成を計測する方法として、フィルター捕集・オフライン化学分析法が広く用いられてきた。大気を吸引してフィルターに微粒子を捕集し、分析室等に移送した後に溶液抽出又は熱処理等を経て化学分析する手法である。しかしながら、この方法では、平均的な大気環境濃度レベルを分析するために概して数時間から数日の捕集時間が必要となる。揮発性の高い成分については捕集・移送の際に蒸発することがあり、また気相成分が捕集中に吸着し干渉となる場合もあるため、定量性に問題がある。また、オフライン分析であるため、 長期間にわたってデータを継続的に取得するには多大な労力を要する。
したがって、大気微粒子の化学組成や特性等をオンライン計測する方法の開発が望まれている。そのようなオンライン計測に応用可能性のある装置・方法としては、例えば、下記特許文献1に、粒子を高真空チェンバーに導入し、飛行する粒子にレーザーを照射して構成成分をイオン化してこれを質量分析する方法が記載されている。また、下記特許文献2、下記非特許文献1,2には、気体中の微粒子の粒子線を生成する粒子線生成器(エアロダイナミックレンズ)で生成した粒子線を高真空チェンバーに導入し、モリブデン箔を表面に配した銅基板やタングステンなどを熱したものに粒子を衝突させて加熱ガス化してこれをイオン化して質量分析する方法が記載されている。
米国特許第4,383,171号明細書 米国特許第6,040,574号明細書
HERBERT J. TOBIAS、ほか8名、「Chemical Analysis of Diesel Engine Nanoparticles Using a Nano-DMA/Thermal Desorption Particle Beam Mass Spectrometer」、2001年、ENVIRONMENTAL SCIENCE & TECHNOLOGY, 35 (11), p.2233-2243 John T. Jayne、ほか7名、「Development of an Aerosol Mass Spectrometer for Size and Composition Analysis of Submicron Particles」、2000年、Aerosol Science and Technology, 33, p.49-70
しかしながら、上記特許文献1に記載の方法では、飛行する粒子の構成成分をイオン化するために必要な強度のレーザーが照射される微粒子は全体のごく一部であることや、粒子の物性の違いがイオン化効率に大きく影響を与えてしまうことなどから、定性的な分析にしか適用できず定量的な分析には適用できなかった。また、上記特許文献2、非特許文献1,2に記載の方法では、真空に導入される微粒子の粒子線は毎秒数十から数百メートルの速度を持ち、例えば、一部無機塩、煤、一部有機物等から成る微粒子が加熱ガス化のために配された基板等に衝突すると、その大部分又は全てが跳ね返ってしまって加熱ガス化することができないことなどから、そのような微粒子に対しては定性的な分析にしか適用できず定量的な分析には適用できなかった。
したがって、本発明の目的は、大気微粒子の化学組成別の質量濃度をオンラインで定量的に分析することができる、微粒子組成分析方法及び微粒子組成分析装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、メッシュ状の構造体を有する捕捉体を用いることで、粒子線生成器(エアロダイナミックレンズ)で生成した大気微粒子の粒子線からその微粒子を、比較的狭い空間領域に効率よく濃縮し、捕捉することができ、更に、捕捉された微粒子にエネルギー線を照射して、分析に供される脱離成分を効率よく生じせしめて、これを分析部分に導入することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の微粒子組成分析方法は、気体試料中の微粒子の粒子線を収束させ、余剰の気相成分を除去して前記粒子線中の微粒子を捕捉するためのメッシュ状の構造体を有する捕捉体の狭い領域に照射して該微粒子を捕捉させた後、前記狭い領域にエネルギー線を集中照射して前記捕捉体に捕捉された微粒子を気化、昇華又は反応させて脱離成分を生じせしめ、前記脱離成分を分析することを特徴とする。
本発明の微粒子組成分析方法によれば、気体試料中の微粒子の粒子線を収束させ、更に余剰の気相成分を除去してメッシュ状の構造体を有する捕捉体に気体試料中の微粒子の粒子線を照射してその微粒子を捕捉するので、大気微粒子を、比較的狭い空間領域に効率よく濃縮し、捕捉することができる。そして、捕捉体にエネルギー線を照射して捕捉体に捕捉された微粒子を気化、昇華又は反応させて脱離成分を生じせしめるので、捕捉された大気微粒子にエネルギーを集中させることができ、短時間に高濃度の脱離成分を生じせしめてこれを分析することができる。これにより、大気微粒子の化学組成別の質量濃度をオンラインで定量的に分析することができる。その一方で、捕捉体にエネルギー線を照射すると、捕捉体に捕捉された大気微粒子は短時間に脱離して、捕捉体は次の微粒子を捕捉できる状態となるので、平均的な大気環境濃度レベルに対しても高い時間分解能(数分〜1時間)でオンライン計測が可能である。
更に、前記微粒子を構成する成分のエネルギー吸収特性に応じて前記エネルギー線を選択、制御することによって、種々多様な化学組成の微粒子に対応することが可能である。
更に、前記微粒子を捕捉体に捕捉するときに、前記捕捉体の温度を、前記捕捉体に捕捉された微粒子の揮発性の高い成分の蒸発が低減される温度に制御することにより、揮発性の高い成分を捕捉・分析することができる。
更に、触媒体を用いて前記脱離成分を他の物質に変換し、変換された前記物質を分析することにより、例えば、有機物から加熱脱離する複数種の炭素化合物を全て酸化して二酸化炭素に変換し、その有機物を集約的かつ効率的に検出することができる。
本発明の微粒子組成分析方法においては、前記メッシュ状の構造体は、触媒作用を有する貴金属で構成されたものであることが好ましい。これによれば、前記捕捉体が、大気微粒子を効率よく捕捉する捕捉作用を有するとともに、前記脱離成分を分析に供する形態に変換する触媒作用も合わせ有する。
本発明の微粒子組成分析方法においては、前記メッシュ状の構造体は、前記粒子線が照射される正面側に所定空隙率の第1のメッシュ状の構造体を配し、該第1のメッシュ状の構造体に連なる前記粒子線が照射される反対面側に、前記第1のメッシュ状の構造体よりも空隙率の小さい第2のメッシュ状の構造体を配して構成されたものであることが好ましい。これによれば、一度メッシュ状の構造体の内部に入り込んだ微粒子を、前記第1のメッシュ状の構造体で捕捉することができ、前記第1のメッシュ状の構造体を通り抜けた微粒子を前記第2のメッシュ状の構造体で捕捉することができ、更に前記第1のメッシュ状の構造体を通り抜けた微粒子であって前記第2のメッシュ状の構造体によって跳ね返された微粒子を前記第1のメッシュ状の構造体で捕捉することができる。よって、微粒子を外部に取り逃がすことを防ぎ、大気微粒子を効率よく捕捉することができる。
本発明の微粒子組成分析方法においては、前記メッシュ状の構造体は、前記粒子線が照射される正面側に所定空隙率のメッシュ状の構造体が配され、該メッシュ状の構造体に連なる前記粒子線が照射される反対面側に、空隙を有さない板体が配されたものであることが好ましい。これによれば、一度メッシュ状の構造体を通り抜けた微粒子であって、前記板体によって跳ね返された微粒子を前記メッシュ状の構造体で捕捉することができる。よって、微粒子を外部に取り逃がすことを防ぎ、大気微粒子を効率よく捕捉することができる。
一方、本発明の微粒子組成分析装置は、
チェンバー内が減圧され、チェンバー内に所定の気流が生成される減圧チェンバーと、
一端が前記チェンバー外に配され、他端が前記チェンバー内に配され、前記減圧チェンバーの減圧により外気を取り込み前記外気中の微粒子の粒子線を前記チェンバー内に照射するように構成された粒子線生成器と、
前記チェンバー内の前記粒子線が照射される位置に配され、前記粒子線中の微粒子を捕捉するためのメッシュ状の構造体を有する捕捉体と、
前記捕捉体にエネルギー線を照射して、前記捕捉体に捕捉された微粒子を気化、昇華又は反応させて脱離成分を生成するためのエネルギー線供給器と、
前記粒子線の入射口および前記エネルギー線が入射する光学窓が設けられ、前記捕捉体が内部に配置されて、前記入射口から余剰の気相成分が除去された前記粒子線を前記捕捉体に照射させるように配された捕捉体保持容器と、
前記捕捉体保持容器に接続された導管と、
前記捕捉体保持容器内の前記脱離成分が前記導管を介して供給され、前記脱離成分を分析するための分析器と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の微粒子組成分析装置によれば、前記粒子線生成器により、気体中の微粒子がビーム状に濃縮した粒子線を形成し、余剰の気相成分を除去して前記捕捉体保持容器内のメッシュ状の構造体を有する前記捕捉体に照射して保持させる。したがって、大気微粒子を、比較的狭い空間領域に効率よく濃縮し、捕捉することができる。そして、前記エネルギー線供給器により、捕捉体にエネルギー線を照射して捕捉体に捕捉された微粒子を気化、昇華又は反応させて脱離成分を生じせしめるので、捕捉された大気微粒子にエネルギーを集中させることができ、短時間に高濃度の脱離成分を生じせしめることができる。そして、生じた脱離成分を、前記捕捉体保持容器により拡散するのを防ぎつつ前記導管により前記分析器に効率よく誘導して、これを分析することができる。これにより、大気微粒子の化学組成別の質量濃度をオンラインで定量的に分析することができる。その一方で、捕捉体にエネルギー線を照射すると、捕捉体に捕捉された大気微粒子は短時間に脱離して、捕捉体は次の微粒子を捕捉できる状態となるので、平均的な大気環境濃度レベルに対しても高い時間分解能(数分〜1時間)でオンライン計測が可能である。
更に、前記減圧チェンバーに、前記粒子線生成器が配された第1空間と前記捕捉体保持容器が配された第2空間とを隔てる第1隔壁を設け、前記第1隔壁には前記粒子線の通過口を設け、前記粒子線の通過口と前記捕捉体保持容器の前記粒子線入射口とをそれぞれスキマー構成とし、前記第2空間の気圧が前記第1空間の気圧よりも低圧となるように前記第1、第2空間を減圧することにより、粒子線を第1空間から第2空間に効率的に導入しつつ、第1空間と第2空間に圧力差を設け、第1空間の減圧状態を保つうえで、余剰の空気を取り除くことができる。更に、捕捉体保持容器には、余剰の気相成分を除去して粒子線を入射させることができる。
更に、捕捉体に温度制御手段を設け、前記微粒子を捕捉体に捕捉するときに、捕捉体の温度を、捕捉体に捕捉された微粒子の揮発性の高い成分の蒸発が低減される温度に制御することにより、揮発性の高い成分を捕捉・分析することができる。
更に、前記導管の空間内部に、前記脱離成分を他の物質に変換する触媒体を設けることにより、脱離成分が分析器に誘導される一連の過程で脱離成分を他の物質に変換し、変換された物質を分析することができ、例えば、有機物から加熱脱離する複数種の炭素化合物を全て酸化して二酸化炭素に変換し、その有機物を集約的かつ効率的に検出することができる。
更に、前記減圧チェンバーに、前記捕捉体保持容器が配置された第2空間と前記分析器が配置された第3空間とを隔てる第2隔壁を設け、前記第3空間の気圧が前記第2空間の気圧よりも低圧となるように第2、第3空間を減圧するとともに、前記第2隔壁に前記導管を貫通させ、前記捕捉体保持容器内の前記脱離成分を前記分析器に誘導することにより、第2空間側から第3空間側へと緩やかな気流を生じさせ、エネルギー線の照射により生じせしめた脱離成分を効率的に分析器に誘導することができる。
更に、前記導管に流路制御機構を設け、前記分析器による前記脱離成分の分析時に、前記流路制御機構により前記導管の流路空間を遮蔽し又は絞り、前記第3空間を真空に減圧することにより、分析部は真空でなければならない質量分析を行うことができる。また、揮発性の高い物質などを分析する際に捕捉部分を大気圧にし、分析部分を真空にすることもできる。
更に、前記導管を複数に分岐することにより、前記捕捉体保持容器内の前記脱離成分を、複数の前記分析器に誘導することができる。
本発明の微粒子組成分析装置においては、前記メッシュ状の構造体は、触媒作用を有する貴金属で構成されたものであることが好ましい。これによれば、前記捕捉体が、大気微粒子を効率よく捕捉する捕捉作用を有するとともに、前記脱離成分を分析に供する形態に変換する触媒作用も合わせ有する。
本発明の微粒子組成分析装置においては、前記メッシュ状の構造体は、前記粒子線が照射される正面側に所定空隙率の第1のメッシュ状の構造体を配し、該第1のメッシュ状の構造体に連なる前記粒子線が照射される反対面側に、前記第1のメッシュ状の構造体よりも空隙率の小さい第2のメッシュ状の構造体を配して構成されたものであることが好ましい。これによれば、一度メッシュ状の構造体の内部に入り込んだ微粒子を、前記第1のメッシュ状の構造体で捕捉することができ、前記第1のメッシュ状の構造体を通り抜けた微粒子を前記第2のメッシュ状の構造体で捕捉することができ、更に前記第1のメッシュ状の構造体を通り抜けた微粒子であって前記第2のメッシュ状の構造体によって跳ね返された微粒子を前記第1のメッシュ状の構造体で捕捉することができる。よって、微粒子を外部に取り逃がすことを防ぎ、大気微粒子を効率よく捕捉することができる。
本発明の微粒子組成分析装置においては、前記メッシュ状の構造体は、前記粒子線が照射される正面側に所定空隙率のメッシュ状の構造体が配され、該メッシュ状の構造体に連なる前記粒子線が照射される反対面側に、空隙を有さない板体が配されたものであることが好ましい。これによれば、一度メッシュ状の構造体を通り抜けた微粒子であって、前記板体によって跳ね返された微粒子を前記メッシュ状の構造体で捕捉することができる。よって、微粒子を外部に取り逃がすことを防ぎ、大気微粒子を効率よく捕捉することができる。
本発明の微粒子組成分析方法によれば、気体試料中の微粒子の粒子線を収束させ、更に余剰の気相成分を除去してメッシュ状の構造体を有する捕捉体に気体試料中の微粒子の粒子線を照射してその微粒子を捕捉するので、大気微粒子を、比較的狭い空間領域に効率よく濃縮し、捕捉することができる。そして、捕捉体にエネルギー線を照射して捕捉体に捕捉された微粒子を気化、昇華又は反応させて脱離成分を生じせしめるので、捕捉された大気微粒子にエネルギーを集中させることができ、短時間に高濃度の脱離成分を生じせしめてこれを分析することができる。これにより、大気微粒子の化学組成別の質量濃度をオンラインで定量的に分析することができる。また、その一方で、捕捉体にエネルギー線を照射すると、捕捉体に捕捉された大気微粒子は短時間に脱離して、捕捉体は次の微粒子を捕捉できる状態となるので、平均的な大気環境濃度レベルに対しても高い時間分解能(数分〜1時間)でオンライン計測が可能である。
本発明の微粒子組成分析装置によれば、前記粒子線生成器により、気体中の微粒子がビーム状に濃縮した粒子線を形成し、余剰の気相成分を除去して前記捕捉体保持容器内のメッシュ状の構造体を有する前記捕捉体に照射して保持させる。したがって、大気微粒子を、比較的狭い空間領域に効率よく濃縮し、捕捉することができる。そして、前記エネルギー線供給器により、捕捉体にエネルギー線を照射して捕捉体に捕捉された微粒子を気化、昇華又は反応させて脱離成分を生じせしめるので、捕捉された大気微粒子にエネルギーを集中させることができ、短時間に高濃度の脱離成分を生じせしめることができる。そして、生じた脱離成分を、前記捕捉体保持容器により拡散するのを防ぎつつ前記導管により前記分析器に効率よく誘導して、これを分析することができる。これにより、大気微粒子の化学組成別の質量濃度をオンラインで定量的に分析することができる。また、その一方で、捕捉体にエネルギー線を照射すると、捕捉体に捕捉された大気微粒子は短時間に脱離して、捕捉体は次の微粒子を捕捉できる状態となるので、平均的な大気環境濃度レベルに対しても高い時間分解能(数分〜1時間)でオンライン計測が可能である。
本発明の微粒子組成分析方法の概念図である。 エアロダイナミックレンズの一例を表した模式図である。 捕捉体のメッシュ状の構造体の一例を表した模式図(A)及びそのメッシュ状の構造体に連なるように空隙を有さない板体を配した態様を表した模式図(B)である。 捕捉体のメッシュ状の構造体を構成するメッシュ構造基板の一例を表した斜視図であり(A)は上部側から見た斜視図であり(B)は下部側から見た斜視図である。 メッシュ構造基板のメッシュの部分の拡大図(A)及び図4(A)に図示したA−A’線におけるメッシュ構造基板の断面図(B)である。 メッシュ構造基板を複数積層してメッシュ状の構造体を有する微細加工成形体を形成する説明図である。 捕捉体のメッシュ状の構造体の他の一例を表した模式図であり(A)は粒子線照射方向からの模式図であり(B)は捕捉体の断面方向からの模式図である。 捕捉体のメッシュ状の構造体の更に他の一例を表した模式図であり(A)は粒子線照射方向からの模式図であり(B)は捕捉体の断面方向からの模式図である。 本発明の微粒子組成分析装置の一実施形態を示す図である。 捕捉体の拡大図(A)及び捕捉体保持容器の拡大図(B)である。 本発明で用いられる捕捉体保持容器及びこれに接続された導管の別の例を示す図である。 本発明で用いられる捕捉体保持容器及びこれに接続された導管の更に別の例を示す図である。 質量ピークm/z 64のイオン信号の経時的変化を示す図である。 硫酸アンモニウム粒子に対して、微粒子積算質量とイオン信号の時間積算量との正の相関性を示す図である。 油(オレイン酸)で被覆された単分散の硝酸カリウム粒子を含むエアロゾルを生成する工程を表すフローチャートである。 硝酸カリウム粒子に対して、微粒子積算質量とイオン信号の時間積算量との正の相関性を示す図である。
図1には、本発明の微粒子組成分析方法の概念図を示す。
図1に示すように、本発明の微粒子組成分析方法においては、粒子線生成部分で気体試料中の微粒子の粒子線を収束し、その粒子線を、余剰の気相成分を除去しつつ、メッシュ状の構造体を有する粒子捕捉部分の狭い領域に照射し、その微粒子を粒子捕捉部分に捕捉する。ここで、「狭い領域」とは、後述のエネルギー線を照射したときに、捕捉された微粒子にエネルギーを効率よく付与できる程度に狭い領域をいう。好ましくは、微粒子が入射する捕捉体の被照射面により形成される粒子線の断面円状の投影像の直径にして1mm〜3mm程度の領域をいう。
また、エネルギー線供給部分で生成したエネルギー線をメッシュ状の構造体を有する粒子捕捉部分に向けて集中照射し、そのエネルギー線のエネルギーによって、粒子捕捉部分に捕捉した微粒子を気化、昇華又は反応させて脱離成分を生じせしめる。ここで、「集中照射」とは、エネルギー線を照射したときに、そのエネルギーを捕捉された微粒子に効率よく付与できる程度に集中して照射することをいう。好ましくは、エネルギー線が入射する捕捉体の被照射面により形成されるエネルギー線の断面円状の投影像の直径にして0.1mm〜5mm程度のエネルギー線を照射することをいう。このとき、上記微粒子が捕捉された狭い領域をスキャンするようにエネルギー線を照射することもできる。
また、粒子捕捉部分に捕捉した微粒子を気化、昇華又は反応させて生じせしめた脱離成分を組成分析部分に誘導し、その脱離成分を組成分析部分で分析する。ここで、「脱離成分」とは、捕捉体から脱離して、組成分析部分に移動できる状態になった成分をいう。具体的には、微粒子の構成成分の酸化によって生じるCO、HO、NO、SOなどである。
本発明の微粒子組成分析方法においては、微粒子を構成する成分のエネルギー吸収特性に応じて上記エネルギー線を選択、制御してもよい。具体的には、微粒子を構成する成分が硫酸塩、硝酸塩、有機物などであるときは、赤外レーザーを照射し、微粒子を構成する成分が、すす、金属などであるときは、可視又は赤外レーザーを照射する。これにより種々多様な化学組成の微粒子に対応することが可能である。
本発明において、気体試料中の微粒子の粒子線とは、固体又は液体で構成された微粒子の空力学的特性を利用して、微粒子が浮遊した気体試料(エアロゾル)から、各微粒子が気体試料中で同じような飛行・移動特性を持つようにビーム状に離隔濃縮されてなる微粒子の粒子線である。このような粒子線は、エアロダイナミックレンズのような、オリフィス、ノズル又はそれらの組み合わせ等の機構を具備した粒子線生成器を用いて、例えば、その粒子線生成器の一端を減圧チェンバー外に配し、その他端を減圧チェンバー内に配して、減圧チェンバーの減圧により外気を取り込むことにより生成することが可能である。
図2には、エアロダイナミックレンズの機構の模式図を示す。このエアロダイナミックレンズ1は、チューブ状のハウジング20の内部に数段のオリフィス21a〜dを連ねた構造をしており、その一端の側面には、気体試料が流入する試料入口22が設けられ、その他端の側面には、生成した微粒子の粒子線を排出する試料出口23が設けられている。この図では、試料入口22は外気に配され、試料出口23は減圧雰囲気に配された状態となっている。その圧力差によって、外気側から試料入口22を通って気体試料が流入し、エアロダイナミックレンズを気体試料が通り抜けるときには、その媒質である気体は拡散しながら移動するので、オリフィス21により直線的な移動が妨げられるのに対して、固体又は液体で構成された微粒子は、気体分子に比べて直進性が高いので、初段のオリフィス21aを通過した微粒子の移動が、2段目以降のオリフィス21b〜dにより大きく妨げられることなく、各微粒子がビーム状に収束しつつ、試料出口23を通って減圧雰囲気側に微粒子の粒子線を排出することができる。なお、このエアロダイナミックレンズ1では、試料出口23にはノズル24が設けられ生成した微粒子の粒子線を、より収束し加速させるようになっている。
このようなビーム状の粒子線を生成することができる微粒子の大きさはエアロダイナミックレンズの構造や圧力に依存し、通常、空気力学径が3μm程度以下の微粒子であるが、本願発明の微粒子組成分析方法の適用される範囲は、必ずしもこれらの微粒子の大きさに制限されるわけではない。また、気体試料中の微粒子の粒子線の生成方法も、エアロダイナミックレンズによる方法に制限されるわけではない。
本発明において、メッシュ状の構造体を有する捕捉体とは、上記粒子線中の微粒子を捕捉するための捕捉体である。図3(A)には、本発明で用いられる捕捉体のメッシュ状の構造体の一例を表した模式図を示す。図3(A)に示すように、このメッシュ状の構造体40は、構造のうえで、複数のメッシュ層40a〜dを複数積層して全体としてメッシュ状の構造体となっているものと、みなすことができる。そして、上記微粒子の粒子線を捕捉体に照射すると、個々の微粒子は、固有の確率で、メッシュ層の空隙を通ってある深さまで通過し(図中手前側から微粒子の粒子線2を照射するものとする。)、その深さに位置するメッシュ層に衝突して一部は捕捉され他は減速されながら跳ね返る。跳ね返った粒子は手前側に位置するメッシュ層に更に衝突し、一部が捕捉され他は減速されながら跳ね返る。その後同様の作用を繰り返しながら、跳ね返った粒子はやがては速度を失い、上記捕捉体に捕捉される。
図3(B)には、図3(A)のメッシュ状の構造体において、微粒子の粒子線が照射される反対面側に、そのメッシュ状の構造体に連なるように空隙を有さない板体43が配されている態様のメッシュ状の構造体45を示す。この態様によれば、一度メッシュ状の構造体を通り抜けた微粒子であって、板体によって跳ね返された微粒子を前記メッシュ状の構造体で捕捉することができる。
上記メッシュ状の構造体の材質としては、微粒子を気化、昇華又は反応させて脱離成分を生じせしめるエネルギー線を繰り返し照射しても、その構造に実質的に変化しないものであることが好ましい。これにより、複数回の使用に耐え、一定時間をかけて採集、集積した微粒子について分析を行なった後、更に、次の一定時間をかけて採集、集積した微粒子について分析を行なうことが可能となり、これを連続的に行なうことも可能となる。そのような材質としては、白金、金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、及びそれらの合金などが挙げられる。なお、これら材質は、上記メッシュ状の構造体を成形するための骨格、骨組み、枠組みなどに用いられた部材の表面への薄膜形成等により、上記メッシュ状の構造体の表面に配するようにしてもよい。
このようなメッシュ状の構造体としては、金属、合金、又はその化合物の繊維よりなる不織布で構成されているものを利用することができる。例えば、市販の白金不織布「白金シート」(田中貴金属社製、平均空隙率:約24%、厚さ0.1mm程度)などを用いることができる。
また、メッシュ状の構造体は、微細加工によって形成したメッシュ状のシートを複数積層して形成された微細加工成形体で構成されているものを利用してもよい。そのような微細加工成形体は、例えば、シリコン、金属等の微細加工によって得ることができる。
図4〜6には、微細加工成形体で構成された捕捉体のメッシュ状の構造体の一例を示す。このメッシュ状の構造体は、SOI基板をフォトエッチングにより加工したメッシュ構造基板を、複数枚貼り合わせることにより積層して形成されている。
図4(A)には、メッシュ構造基板100を上部側から見た斜視図を示す。また、図4(B)には、メッシュ構造基板100を下部側から見た斜視図を示す。メッシュ構造基板100は、格子状の開口部を形成するメッシュ101と、そのメッシュの外周を支持する支持枠体102とで構成されている。その大きさは、典型的には、縦横5〜8mm四方程度であり、そのメッシュ101の領域がφ3〜8mm程度であり、支持枠体102の厚みが100〜300μm程度である。
図5(A)には、メッシュの部分の拡大図を示す。図5(A)に示すように、メッシュには微細加工により格子状の開口部が形成されている。その格子サイズは、典型的には、枠幅1〜10μm程度、孔開き10〜100μm程度である。
図5(B)には、図4(A)に図示したA−A’線におけるメッシュ構造基板100の断面図を示す。図4(B)と併せて示されるように、メッシュ101の下部には、微細加工により、メッシュ101とメッシュの外周を支持する支持枠体102とで囲まれた、円柱状に空洞化された空間が形成されている。ここで、メッシュ101の厚さは典型的には10〜100μm程度、支持枠体102の厚みは前述したように100〜300μm程度である。
図6には微細加工成形体200を示す。このような微細加工成形体200は、例えば、上記メッシュ101のシリコン材質の部分に予め白金、金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、及びそれらの合金などの薄膜形成等を施し、上記支持枠体102のシリコン材質の部分を貼り合わせることにより得ることができる。図6ではメッシュ構造基板100の複数枚(100a〜100eの5枚)を貼り合わせて形成されている。貼り合わせる方法としては、例えば、低融点ガラスを300℃〜500℃で加熱溶解させこれを介して接着することができる。また、ガラス基板を利用した陽極接合による貼り合わせでもよい。また、メッシュ構造基板100の上記支持枠体102のシリコン材質の部分に白金、金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、及びそれらの合金などの薄膜形成等を施して、その薄膜層を介して接合してもよい。更に、メッシュ構造基板100の材質が金属の場合には、他の接着用の材料を介さずに直接接合してもよい。あるいは、その構造が許す場合には単に重ねるだけでもよい。
上記メッシュ構造基板100を1層で、又は典型的には2〜10層、好ましくは3〜6層を貼り合わせて積層して微細加工成形体200を形成すると、そのメッシュ状の構造体の空隙率が80〜99%程度のものを得ることができる。なお、ここでの微細加工成形体200で構成されるメッシュ状の構造体は、そのメッシュの部分が、その下部に形成された円柱状に空洞化された空間を介して複数層に積層した構造により構成されている。したがってその空隙率は、そのメッシュの部分が微粒子が入射する方向から見て奥行きに達するまでに占める体積当たりの空隙率をいい、円柱状空洞及び支持枠体を含めない空隙率である。
微細加工成形体200のメッシュの孔開きパターンは、典型的には四角形状の格子パターンであるが、形状やピッチに特に制限はなく、円形、楕円形、多角形などの形状を採用してもよく、複数の形状の組み合わせを採用してもよい。ハニカム構造なども挙げられる。また、形状やピッチやそれらの位相は、積層する層ごとにずらしたり、異なるものにしたりしてもよい。
本発明においては、上記メッシュ状の構造体は、上記粒子線が照射される正面側に所定空隙率の第1のメッシュ状の構造体を配し、前記粒子線が照射される反対面側に、第1のメッシュ状の構造体よりも空隙率の小さい第2のメッシュ状の構造体を配して構成されたものであることが好ましい。
図7には、そのように構成された他のメッシュ状の構造体の一例を示す。図7(A)は粒子線照射方向からの模式図であり、図7(B)は捕捉体の断面方向からの模式図である。
このメッシュ状の構造体40は、粒子線が照射される正面側に比較的空隙率の大きい第1のメッシュ状の構造体41が配されている。また、粒子線が照射される反対面側に、第1のメッシュ状の構造体よりも空隙率の小さい第2のメッシュ状の構造体42が配されている。第1のメッシュ状の構造体41としては、前述の微細加工成形により得られ、その大きさは縦横3〜8mm四方程度、格子サイズが枠幅1〜10μm程度、孔開き10〜100μm程度、格子の厚み10〜100μm程度、スペーサー厚み100〜300μm程度、層の数1〜10層程度の微細加工成形体で構成されたものを用いることができる。このような微細加工成形体は、上述のとおりそのメッシュ状の構造体の空隙率が80〜99%程度となっている。また、第2のメッシュ状の構造体42としては、前述の白金不織布「白金シート」(田中貴金属社製、平均空隙率:約24%、厚さ0.1mm程度)などを用いることができる。
この態様によれば、第1のメッシュ状の構造体41の空隙率が比較的大きくとられているので、上記粒子線中の微粒子が捕捉体の表面で跳ね返る確率が小さく、第1のメッシュ状の構造体41の内部や第2のメッシュ状の構造体42に到達し易くなっている。そして、微粒子は第1又は第2のメッシュ状の構造体で捕捉されるか、あるいは、第2のメッシュ状の構造体42から跳ね返ったとしても、第1のメッシュ状の構造体41を構成するいずれかの格子層(図7(B)では、41a、41b、又は41c)に衝突して速度が弱められ捕捉されるので、メッシュ状の構造体40の空隙中に微粒子を確実に捕捉することができる。
本発明の別の態様においては、上記メッシュ状の構造体は、上記粒子線が照射される正面側に所定空隙率のメッシュ状の構造体が配され、そのメッシュ状の構造体に連なる前記粒子線が照射される反対面側に、空隙を有さない板体が配されたものであることが好ましい。
図8には、そのように構成されたメッシュ状の構造体の一例を示す。図8(A)は粒子線照射方向からの模式図であり、図8(B)は捕捉体の断面方向からの模式図である。
このメッシュ状の構造体45には、粒子線が照射される正面側に、図7に説明した比較的空隙率の大きい第1のメッシュ状の構造体41が配されている。また、粒子線が照射される反対面側に、図7に説明した第2のメッシュ状の構造体42のかわりに空隙を有さない板体43が配されている。その板体43としては、微粒子を反射する材質のものであればよく、具体的には、白金、金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、及びそれらの合金等を用いることができる。また、その表面が、微粒子の乱反射を引き起こす凹凸を有するものであることが好ましい。
この態様によれば、第1のメッシュ状の構造体41の空隙率が比較的大きくとられているので、上記粒子線中の微粒子が捕捉体の表面で跳ね返る確率が小さく、第1のメッシュ状の構造体41の内部や板体43に到達し易くなっている。そして、微粒子は第1のメッシュ状の構造体で捕捉されるか、あるいは、板体43で跳ね返えされて、第1のメッシュ状の構造体41を構成するいずれかの格子層(図8(B)で、41a、41b、又は41c)に衝突して速度が弱められ捕捉されるので、第1のメッシュ状の構造体41及び板体43により形成された空隙中に微粒子を確実に捕捉することができる。
上記捕捉体の別の態様としては、微粒子の粒子線から微粒子を捕捉するためのメッシュ状の構造体であって、粒子線の照射面側に配置された第1メッシュ状構造体と、粒子線の照射面に対して背面側に配置された第2メッシュ状構造体又は空隙を有さない板体とを有し、その第1メッシュ状構造体は、所定空隙率のメッシュ状の構造体からなり、その第2メッシュ状構造体は、第1メッシュ状構造体よりも空隙率の小さいメッシュ状の構造体からなるものであるメッシュ状の構造体、を具備するものであってもよい。
この場合、上記第1メッシュ状構造体と上記第2メッシュ状構造体とは粒子線の照射面側から背面側にむけて徐々に、又は段階的に、又は空洞を挟んだ層状に空隙率が小さくなるように形成された一体のメッシュ状構造体で構成されていてもよい。更に、上記第1メッシュ状構造体と上記第2メッシュ状構造体とは、それぞれが徐々に、又は段階的に、又は空洞を挟んだ層状に空隙率が変化するように形成されたメッシュ状構造体で構成されていてもよい。
また、上記第1メッシュ状構造体は、空隙率が80〜99%程度であることが好ましい。
また、上記第1メッシュ状構造体は、格子状の開口部を有するメッシュと、そのメッシュの外周を支持する支持枠体とで形成されたメッシュ構造基板を、複数枚積層して構成されていることが好ましい。メッシュ構造基板の層の数は、典型的には2〜10層であり、3〜6層であることが好ましい。なお、積層間隔部分の空洞や支持枠体の体積は空隙率に含めないものとする。
この場合、各メッシュ基板単体に関しては、粒子線が照射される側から見た所定の第一方向に対し(例えば基板が平らな場合は基板に垂直な方向)、その第一方向に直交する面にメッシュを投影したときの面積空隙率が80〜99%程度であることが好ましい。さらに、第一方向から所定角度離れた第二方向に対し(例えば45度程度)、第二方向に直交する面にメッシュを投影したときの面積空隙率が上記より小さくなることが好ましい。これを実現するためには、上記格子状の開口部を有するメッシュの格子枠は、例えばその格子枠の平面方向から見た線幅は、1〜10μmであり、その格子枠の側面方向から見た高さは10〜100μmであり、その格子枠による孔径幅は10〜100μmであるようにすることが好ましい。さらに、上記第1メッシュ状構造体における上記メッシュの積層間隔は100〜300μmであるようにすることが好ましい。
このように構成することで、上記第1メッシュ状構造体では、粒子線が照射される側から見た面積空隙率が比較的大きくとられているので、微粒子が捕捉体の表面で跳ね返る確率が小さく、微粒子がメッシュ状構造体の内部にまで到達しやすい。そして、いったん内部に入り込んだ微粒子が跳ね返るときには角度をもって跳ね返るので、その微粒子が上記格子枠の側面の部分で捕捉されるか、または更に跳ね返って他の部分に衝突して速度が弱められて捕捉される。これにより微粒子を外部に取り逃がすことを防ぎ、大気微粒子を効率よく捕捉することができる。
さらに、上記メッシュ構造基板が複数枚積層して構成された上記メッシュ状構造体の空隙率や積層間隔が比較的大きくとられているので、微粒子の脱離成分を生じせるために照射するエネルギー線も、内部にまで到達しやすく、エネルギー線のエネルギーを、微粒子が捕捉されたメッシュ状の構造体の全体に効率よくいきわたらせることができる。例えばエネルギー線がレーザー光の場合、枠体における反射や回折等を利用するか、あるいは照射方向をスキャンするなどすることにより、効率よくいきわたらせることができる。
本発明においては、上記微粒子の粒子線が照射されているときに、上記捕捉体の温度を、上記捕捉体に捕捉された微粒子の揮発性の高い成分の蒸発が低減される温度に制御することもできる。温度制御は、捕捉体に接し支持する捕捉体支持部(後述)を熱伝導性のある銅等の材質で構成し、これに熱電対温度計や、ペルチエ冷却素子を埋め込むことにより行うことができる。これにより、揮発性の高い成分を捕捉・分析することができる。
例えば、揮発性の高い硝酸塩や一部有機物(炭化水素など)を被測定対象とする場合、捕捉体の温度を−20〜0℃の範囲に冷却することにより殆ど蒸発は回避できる。
本発明において、エネルギー線は、上記捕捉体に捕捉された微粒子を気化、昇華又は反応させて、微粒子の組成分析に適する脱離成分を生じせしめるものであればよく、特に制限はないが、例えば、赤外レーザーの供給器、可視レーザーの供給器、紫外レーザーの供給器、X線の供給器、及びイオンビームの供給器により供給されるエネルギー線であることが好ましい。これによれば、レーザー光、X線、イオンビームにより狭い領域にエネルギーを集中させて、上記微粒子の脱離成分を効率よく生じせしめることができる。
本発明において、上記エネルギー線は、予め検出の目的とされた成分のエネルギー吸収特性に応じて、その種類、波長、強度等を選択することができる、これにより、複数の成分を同時に定量分析することも可能となる。
上記脱離成分を生じせしめた後の捕捉体は、微粒子が捕捉体から脱離して次の微粒子を採集、集積して捕捉できる状態になる。したがって、上述のとおり、一定時間をかけて採集、集積した微粒子について分析を行なった後、更に、次の一定時間をかけて採集、集積した微粒子について分析を行なうことが可能である。また、これを連続的に行なうことも可能である。このとき、微粒子の粒子線の照射や分析を行なう操作モードとは別に、脱離成分を生じせしめる第1のエネルギー線を捕捉体に更に照射して、捕捉体に残着した成分を高温に加熱して、捕捉体をより完全に清浄化する操作モードを設けてもよい。また、その清浄化のため、微粒子の脱離成分を生じせしめるために用いられたエネルギー線とは別に、捕捉体に残着した成分を高温に加熱して捕捉体をより完全に清浄化するための第2のエネルギー線を照射してもよい。
本発明においては、上記脱離成分を分析する手段に特に制限はなく、通常の当業者に用いることができる分析手段を適宜選択して適用することができる。特に、オンライン計測のためには、上記脱離成分の分子種に対応する信号を瞬時に、又は高い時間分解能で検出する機構を有する手段であることが好ましい。例えば、質量分析、分光分析などを好ましく例示できる。また、これらの組み合わせによって分析してもよい。
本発明においては、触媒体を用いて上記脱離成分を他の物質に変換し、変換された物質を分析することもできる。触媒体の材質としては、白金、金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、及びそれらの化合物又は合金などが挙げられる。
触媒体による他の物質への変換は、捕捉体保持容器に接続された導管(後述)の流路内部に触媒体を載置して、上記脱離成分が分析部分に誘導される間に接触させることで行うことができる。
また、上記メッシュ状の構造体を、触媒作用を有する貴金属で構成してもよい。これによれば、上記捕捉体が、大気微粒子を効率よく捕捉する捕捉作用を有するとともに、上記脱離成分を分析に供する形態に変換する触媒作用も合わせ有する。そのような貴金属としては、上記白金不織布の白金に加えて、金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、及びそれらの合金などが挙げられる。なお、これら材質は、上記メッシュ状の構造体を成形するための骨格、骨組み、枠組みなどに用いられた部材の表面への薄膜形成等により、上記メッシュ状の構造体の表面に配するようにしてもよい。
次に、図9を参照して、本発明の微粒子組成分析装置の一実施形態について説明する。
この微粒子組成分析装置50では、減圧チェンバー11a、11b、11cが、第1隔壁12、第2隔壁13によって区切られており、全体として3つに分室した構造の減圧チェンバー11を構成している。減圧チェンバー11a、11b、11cが、それぞれ排気装置14a、14b、14cによって減圧されるようになっている。そして、減圧チェンバー11aと11bとを隔てる第1隔壁12には後述するスキマー3を構成する連通口が形成され、減圧チェンバー11bと11cとを隔てる第2隔壁13には、後述する導管8の部分に連通口が形成されている。この減圧チェンバー11は、そのチェンバー内が外気雰囲気に対して減圧された状態を形成することができるとともに、各排気装置14a〜cによる、各減圧チェンバー11a〜cの減圧の度合いを調整することによって、所定の気流を生じさせることができるようになっており、この減圧チェンバー11a、11b、11cは、それぞれ気圧の異なる第1空間、第2空間、第3空間を提供している。
また、上記図2に説明した、気体中の微粒子の粒子線を生成する粒子線生成器であるエアロダイナミックレンズ1が、減圧チェンバー11aの外気雰囲気に接する側壁を、減圧を損なわないように貫通して配設されており、その一端の試料入口22が減圧チェンバー11のチェンバー外に配され、その他端の試料出口23が減圧チェンバー11aのチェンバー内に配されている。
上記減圧チェンバー11aのチェンバー内に配された試料出口23は、減圧チェンバー11aと11bとの第1隔壁12に形成された連通口に向けられており、生成した微粒子の粒子線2が、この連通口を通り減圧チェンバー11bのチェンバー内に達するようになっている。また、減圧チェンバー11bが提供する第2空間の気圧が、減圧チェンバー11aが提供する第1空間の気圧よりも低圧となるように、排気装置14a、14b及び第1隔壁12により調整されている。したがって、減圧チェンバー11aから減圧チェンバー11bへの気流が生じており、微粒子の粒子線2の減圧チェンバー11a側から減圧チェンバー11b側への飛行を助ける。
また、減圧チェンバー11aと11bとの隔壁に形成された連通口は、微粒子の粒子線2が入射する方向に向けて口細に構成されたスキマー3とされており、粒子線2を減圧チェンバー11aから11bに効率的に導入しつつ、余剰の気相成分は取り除かれるようになっている。また、そのスキマー3の開口が先細になっていることにより、減圧チェンバー11aが提供する第1空間の気圧と、減圧チェンバー11bが提供する第2空間の気圧との圧力差を維持するのを助けている。
次に、図10を参照して捕捉体及び捕捉体保持容器について説明する。
図10(A)には、捕捉体の拡大図を示す。この例では、捕捉体7が、メッシュ状の構造体40と、それを支持する捕捉体支持部7aとで構成されており、その捕捉体支持部7aの一側面には、斜めに傾斜する支持面が形成され、これにメッシュ状の構造体40が載置されている。これにより、上記微粒子の粒子線2が上記捕捉体7に入射する角度と、上記エネルギー線供給器5からのレーザー5aが上記捕捉体7に入射する角度との、両者の角度を調整して、上記捕捉体7による微粒子の捕捉効率と、上記エネルギー線による微粒子の脱離成分の生成効率の両方を最適なものにすることができる。
また、この態様では、上記メッシュ状構造体40の温度を制御する温度制御機構を備えている。すなわち、捕捉体支持部7aが熱伝導性の高い金属、例えば銅で形成されており、熱電対温度センサ15及びペルチエ冷却素子16が埋め込まれている。そして、微粒子を捕捉体に捕捉するときに、捕捉体の温度を、捕捉体に捕捉された微粒子の揮発性の高い成分の蒸発が低減される温度に下げることができるようになっている。また、エネルギー線を照射するときには、冷却を止めて、温度が上昇するようになっている。これによれば、揮発性の高い成分を捕捉・分析することに都合がよい。
図10(B)には、捕捉体保持容器の拡大図を示す。捕捉体保持容器17には上記捕捉体7が一体として保持されている。そして、この態様では、捕捉体保持容器17には、微粒子の粒子線2が入射する方向に向けては、口細に構成されたスキマー部4が形成されており、更に、微粒子の脱離成分を分析器10に供給するための導管8が一体として形成されている。また、捕捉体保持容器17の一側壁には光学窓6bが設けられている。
図9に示す実施形態では、上記減圧チェンバー11bのチェンバー内には、上記図10に説明した、捕捉体7が、この捕捉体を保持する捕捉体保持容器17に保持され、上記エアロダイナミックレンズ1の試料出口23から排出される微粒子の粒子線2が照射される位置に配されており、上記微粒子の粒子線2を構成する微粒子が捕捉体7に捕捉される。このとき捕捉体保持容器17のスキマー部4により、捕捉体保持容器内の捕捉体に向けて粒子線2を効率的に導入しつつ、上記スキマー3と同様に、余剰の気相成分は取り除かれるようになっている。
また、上記減圧チェンバー11の外部には、エネルギー線供給器としてレーザー供給器5が配されている。そのレーザー5aは、上記減圧チェンバー11bの外気雰囲気に接する側壁に形成された光学窓6aと、上記捕捉体保持容器17の一側壁を形成された光学窓6bとを通って、上記捕捉体7に照射されるようになっており、このレーザー5aの照射により、上記捕捉体に捕捉された微粒子を気化、昇華又は反応させて脱離成分を生成させることができる。
前述したように、各減圧チェンバー11a〜cのチェンバー内は、各排気装置14a〜cによる制御によって、所定の気流を生じさせることができるようになっている。図9に示す実施形態では、減圧チェンバー11cが提供する第3空間の気圧が、減圧チェンバー11bが提供する第2空間の気圧よりも低圧となるように、排気装置14b、14c及び第2隔壁13により調整されている。したがって、減圧チェンバー11bから減圧チェンバー11cへの気流が生じており、これにより、上記レーザー5aの照射により生じさせた脱離成分が組成分析部分に誘導されるようになっている。
このとき、上記捕捉体保持容器17は、上記レーザー5aの照射により生じさせた脱離成分を、減圧チェンバー11bのチェンバー内に拡散しないようにする役割も果たす。すなわち、前述のとおり、捕捉体保持容器17は、その減圧チェンバー11c側の端部が延伸して、脱離成分を減圧チェンバー11cへと導く導管8が一体として形成されている。そして、この導管8は、減圧チェンバー11bと11cとを隔てる第2隔壁13を貫通して、その端部が、上記減圧チェンバー11cのチェンバー内に配されている。また、その端部は先細形状になっており、減圧チェンバー11bが提供する第2空間の気圧と、減圧チェンバー11cが提供する第3空間の気圧との圧力差を維持するのを助けている。これにより、上記エネルギー線の照射により生じせしめた脱離成分を、減圧チェンバー11bのチェンバー内に散逸させることなく効率的に組成分析部分に誘導することができる。
図9に示す実施形態では、上記減圧チェンバー11cのチェンバー内には、質量分析計10が設置されている。この質量分析計10の試料導入部には、イオン化領域9が設けられ、更に、そのイオン化領域9に近接した位置に、上記導管8の出口が配されている。これにより、上記エネルギー線の照射により生じせしめた脱離成分が上記導管8を通ってその出口からイオン化領域9に移動し、イオン化されて、質量分析計10での分析に供されるようになっている。
図11,12には、本発明で用いられる捕捉体保持容器17及びこれに接続された導管8の別の例を示す。
図11では、導管8の空間内部に、微粒子の脱離成分を他の物質に変換する触媒体18が載置されている。この例では、触媒体18は微粒子の脱離成分を通すことができる孔を有するハニカム構造体であり、微粒子の脱離成分が分析部分に誘導される間に、触媒体に接触させるようになっている。触媒体としては、例えば酸化触媒作用を有する白金触媒を用いることができる。この場合、触媒体を100〜400℃程度に加熱し、触媒体の酸化触媒作用を高めることが好ましい。酸化触媒を用いると、例えば、有機物から加熱脱離する複数種の炭素化合物を全て酸化して、その炭素を二酸化炭素に集約できるので、気体試料中の有機物の濃度を効率的に定量することができる。
図12(A)では、導管8に流路制御機構が設けられている。すなわち、導管8が2つの導管8aと8bに枝分かれしており、これにより、微粒子の脱離成分を複数の前記分析器に誘導することができる。また、図12(B)では、更に、枝分かれ部分に弁19が設けられており、導管8の流路空間を遮蔽し又は絞ることができるようになっている。この場合、必要に応じ、弁19を、導管8a,8bのそれぞれに接続された分析器へ異なる比率で脱離成分を誘導する構成としてもよい。また、図12(C)のように、枝分かれした導管8a,8bに独立に2つの弁19a、19bを設けることもできる。更に枝分かれした導管8a、8bのいずれか又は両方に上記触媒体18を載置することもできる。
また、例えば、分析器として質量分析計を用いる場合、その分析を真空の雰囲気下で行なうことが要請される。図9に示す実施形態では、導管8の先端が先細形状をしており、その開口が径3mm程度のピンホールであるため、これにより、減圧チェンバー11cが提供する第3空間を真空に保つのを助けている。他の態様においては、その分析器による脱離成分の分析時に、上記弁19などにより導管8の流路空間を遮蔽し又は絞り、前記第3空間を真空に減圧することもできる。
以下実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
<試験例1> (硫酸塩エアロゾルの計測)
図9に示した微粒子組成分析装置50の構成を備えた微粒子組成分析装置を作成し、気体中の硫酸アンモニウム粒子の質量濃度の定量を行った。単分散の硫酸アンモニウム粒子を含むエアロゾルは、硫酸アンモニウム水溶液を噴霧・乾燥して多分散粒子を生成し、微分型電気移動度分級装置(DMA)を通過させて生成した。
微粒子組成分析装置は、減圧チェンバー11a、11b、11cのチェンバー内をそれぞれ10-3〜10-2[Torr]、10-5〜10-4[Torr]、10-7〜10-6[Torr]とし、エアロダイナミックレンズ1に導入される気体の流量が80〜90[cc/min]となるように調整した。キャリアガスの空気を予備的に導入した後、三方弁を切り替えて、上記硫酸アンモニウム粒子を含むエアロゾルの導入を開始し、10分後に再び三方弁を切り替えてキャリアガスの空気に切り替えて、エアロゾルの導入を止めた。その後にレーザー供給器5を作動させて捕捉体7にレーザーを2分間照射し、脱離成分を質量分析計10で計測した。上記硫酸アンモニウム粒子を含むエアロゾルの導入を開始時から継続的に動作させた。質量ピークとしては、硫酸塩の主要な質量ピークであるm/z48(SOのシグナル)とm/z64(SOのシグナル)とを測定した。
図13には質量ピークm/z64を測定した結果を示す。その結果、レーザー照射直後(〜5秒)にはシグナルはピークに達し、その後、レーザー照射後30秒までには、シグナルはほぼ収束した。したがって、レーザー照射によって瞬時に捕捉体7からの脱離成分を生成せしめることができ、その分析も、高い時間分解能で完了できることが明らかとなった。なお、質量ピークm/z48の結果は図示しないが、質量ピークm/z64の結果とほぼ比例する関係であり、同様の結果が得られた。
<試験例2> (計測の直線性・定量性)
装置に導入するエアロゾルの硫酸アンモニウム粒子の質量濃度を36、37、52、61、93、137、199μg/mと変えて、試験例1と同様の試験を行った。図14には、装置に導入した微粒子質量の積算値に対する、イオン信号の時間積算量(m/z48とm/z64の和)の関係を示す。
その結果、微粒子積算質量とイオン信号の時間積算量とは正の相関があり、試験を行った微粒子の質量の範囲で、両者の相関にはよい直線性が認められた。したがって、定量的に分析できることが明らかとなった。
<試験例3> (硝酸塩エアロゾルの計測および微粒子の捕捉効率の検討)
捕捉体の粒子捕捉効率を検討した。試験例1と同様にして硝酸カリウム粒子を含むエアロゾルの計測を行った。
なお、捕捉効率を測るためには、装置に導入して捕捉体に照射した微粒子が100%計測される状態を把握する必要がある。そこで、油(オレイン酸)で被覆された硝酸カリウム粒子を生成して計測し、その把握を図った。すなわち、従来の研究から、乾燥した硝酸カリウムや硫酸アンモニウムなどの固体粒子は高速で面に衝突するとかなりの部分が跳ね返るが、油などの液体粒子または液体である程度被覆された固体粒子はほとんど全て跳ね返らないことが知られている。つまり、後者を計測すれば、装置に導入して捕捉体に照射した微粒子が100%計測されたとみなしてよい。
そこで、図15に示すフローチャートで、乾燥した硝酸カリウム粒子に対する信号強度と、被覆した粒子に対する信号強度(いずれの場合も単位質量の硝酸カリウムを基準とした信号強度)とを測定して比較することにより、乾燥した硝酸カリウム粒子の捕捉効率を求めた。より具体的には、粒子発生装置で硝酸カリウム水溶液を噴霧し、乾燥管に通して乾燥して多分散粒子を生成した後、第1の分級装置(DMA1)に通して単分散の硝酸カリウム粒子を含むエアロゾルとした。また、そのエアロゾルが切替弁を介して枝分かれ流路により油被膜管を通るようにして油(オレイン酸)で被覆し、更に第2の分級装置(DMA2)に通して、油(オレイン酸)で被覆された単分散の硝酸カリウム粒子を含むエアロゾルとした。各エアロゾルの流路を切替弁により制御して微粒子組成分析装置に導入できるようにし、それぞれを計測した。質量ピークはm/z30(NOのシグナル)とm/z46(NOのシグナル)を計測した。
その結果、図16に示すように、乾燥した硝酸カリウム粒子に対する、微粒子積算質量とイオン信号の時間積算量との相関関係を表す回帰直線(図中Aで指し示す直線)と、油(オレイン酸)で被覆された硝酸カリウム粒子に対する、微粒子積算質量とイオン信号の時間積算量との相関関係を表す回帰直線(図中Bで指し示す直線)とは、いずれにも良い計測の直線性が認められ、両者はその外挿線上にほぼ重なり合うものであった。これにより、乾燥した硝酸カリウム粒子の捕捉効率が100%に近いことが確認され、タングステン、モリブデンなどに微粒子の粒子線を照射して測定する従来法に比べて格段に捕集効率が向上することが明らかとなった。
符合の説明
1 エアロダイナミックレンズ
2 微粒子の粒子線
3 スキマー
4 スキマー部
5 レーザー供給器
5a レーザー
6a、6b 光学窓
7 捕捉体
7a 捕捉体支持部
8、8a、8b 導管
9 イオン化領域
10 質量分析計
11a、11b、11c 減圧チェンバー
12 第1隔壁
13 第2隔壁
14a、14b、14c 排気装置
15 熱電対温度センサ
16 ペルチエ冷却素子
17 捕捉体保持容器
18 触媒体
19、19a、19b 弁
20 ハウジング
21a、21b、21c、21d オリフィス
22 試料入口
23 試料出口
24 ノズル
40、45 メッシュ状の構造体
40a、40b、40c、40d メッシュ層
41 第1のメッシュ状の構造体
41a、41b、41c 格子層
42 第2のメッシュ状の構造体
43 空隙を有さない板体
50 微粒子組成分析装置
100、100a、100b、100c、100d、100e メッシュ構造基板
101 メッシュ
102 支持枠体
200 微細加工成形体

Claims (17)

  1. 気体試料中の微粒子の粒子線を収束させ、余剰の気相成分を除去して前記粒子線中の微粒子を捕捉するためのメッシュ状の構造体を有する捕捉体の狭い領域に照射して該微粒子を捕捉させた後、前記狭い領域にエネルギー線を集中照射して前記捕捉体に捕捉された微粒子を気化、昇華又は反応させて脱離成分を生じせしめ、前記脱離成分を分析する微粒子組成分析方法において、前記メッシュ状の構造体は、前記粒子線が照射される正面側に所定空隙率の第1のメッシュ状の構造体を配し、該第1のメッシュ状の構造体に連なる前記粒子線が照射される反対面側に、前記第1のメッシュ状の構造体よりも空隙率の小さい第2のメッシュ状の構造体を配して構成されたものであることを特徴とする微粒子組成分析方法。
  2. 気体試料中の微粒子の粒子線を収束させ、余剰の気相成分を除去して前記粒子線中の微粒子を捕捉するためのメッシュ状の構造体を有する捕捉体の狭い領域に照射して該微粒子を捕捉させた後、前記狭い領域にエネルギー線を集中照射して前記捕捉体に捕捉された微粒子を気化、昇華又は反応させて脱離成分を生じせしめ、前記脱離成分を分析する微粒子組成分析方法において、前記メッシュ状の構造体は、前記粒子線が照射される正面側に所定空隙率のメッシュ状の構造体が配され、該メッシュ状の構造体に連なる前記粒子線が照射される反対面側に、空隙を有さない板体が配されたものであり、前記粒子線が照射される正面側に配された所定空隙率のメッシュ状の構造体は、格子状の開口部を有するメッシュと、そのメッシュの外周を支持する支持枠体とで形成されたメッシュ構造基板を、複数枚積層して構成されたものであることを特徴とする微粒子組成分析方法。
  3. 前記微粒子を構成する成分のエネルギー吸収特性に応じて前記エネルギー線を選択、制御する請求項1又は2記載の微粒子組成分析方法。
  4. 前記狭い領域は、直径1mm〜3mmである請求項1〜3のいずれか1つに記載の微粒子組成分析方法。
  5. 前記メッシュ状の構造体は、触媒作用を有する貴金属で構成されたものである請求項1〜のいずれか1つに記載の微粒子組成分析方法。
  6. 前記微粒子を捕捉体に捕捉するときに、前記捕捉体の温度を、前記捕捉体に捕捉された微粒子の揮発性の高い成分の蒸発が低減される温度に制御する請求項1〜のいずれか1つに記載の微粒子組成分析方法。
  7. 触媒体を用いて前記脱離成分を他の物質に変換し、変換された前記物質を分析する請求項1〜のいずれか1つに記載の微粒子組成分析方法。
  8. チェンバー内が減圧され、チェンバー内に所定の気流が生成される減圧チェンバーと、
    一端が前記チェンバー外に配され、他端が前記チェンバー内に配され、前記減圧チェンバーの減圧により外気を取り込み前記外気中の微粒子の粒子線を前記チェンバー内に照射するように構成された粒子線生成器と、
    前記チェンバー内の前記粒子線が照射される位置に配され、前記粒子線中の微粒子を捕捉するためのメッシュ状の構造体を有する捕捉体と、
    前記捕捉体にエネルギー線を照射して、前記捕捉体に捕捉された微粒子を気化、昇華又は反応させて脱離成分を生成するためのエネルギー線供給器と、
    前記粒子線の入射口および前記エネルギー線が入射する光学窓が設けられ、前記捕捉体が内部に配置されて、前記入射口から余剰の気相成分が除去された前記粒子線を前記捕捉体に照射させるように配された捕捉体保持容器と、
    前記捕捉体保持容器に接続された導管と、
    前記捕捉体保持容器内の前記脱離成分が前記導管を介して供給され、前記脱離成分を分析するための分析器と、を備え、
    前記減圧チェンバーには、前記捕捉体保持容器が配置された第2空間と前記分析器が配置された第3空間とを隔てる第2隔壁が設けられ、前記第3空間の気圧が前記第2空間の気圧よりも低圧となるように第2、第3空間を減圧することができるように構成されているとともに、前記第2隔壁に前記導管を貫通させ、前記捕捉体保持容器内の前記脱離成分を前記分析器に誘導することができるように構成されていることを特徴とする微粒子組成分析装置。
  9. 前記減圧チェンバーには、前記粒子線生成器が配された第1空間と前記捕捉体保持容器が配された第2空間とを隔てる第1隔壁が設けられ、前記第1隔壁には前記粒子線の通過口が設けられ、前記粒子線の通過口と前記捕捉体保持容器の前記粒子線入射口とをそれぞれスキマー構成とし、前記第2空間の気圧が前記第1空間の気圧よりも低圧となるように前記第1、第2空間を減圧することができるように構成されている請求項記載の微粒子組成分析装置。
  10. 前記メッシュ状の構造体は、触媒作用を有する貴金属で構成されたものである請求項又は記載の微粒子組成分析装置。
  11. 前記メッシュ状の構造体は、前記粒子線が照射される正面側に所定空隙率の第1のメッシュ状の構造体を配し、該第1のメッシュ状の構造体に連なる前記粒子線が照射される反対面側に、前記第1のメッシュ状の構造体よりも空隙率の小さい第2のメッシュ状の構造体を配して構成されたものである請求項10のいずれか1つに記載の微粒子組成分析装置。
  12. 前記メッシュ状の構造体は、前記粒子線が照射される正面側に所定空隙率のメッシュ状の構造体が配され、該メッシュ状の構造体に連なる前記粒子線が照射される反対面側に、空隙を有さない板体が配されたものである請求項10のいずれか1つに記載の微粒子組成分析装置。
  13. 前記粒子線が照射される正面側に配された所定空隙率のメッシュ状の構造体は、格子状の開口部を有するメッシュと、そのメッシュの外周を支持する支持枠体とで形成されたメッシュ構造基板を、複数枚積層して構成されたものである請求項12記載の微粒子組成分析装置。
  14. 前記捕捉体には、温度制御手段が設けられ、前記微粒子を捕捉体に捕捉するときに、前記捕捉体の温度を、前記捕捉体に捕捉された微粒子の揮発性の高い成分の蒸発が低減される温度に制御することができるように構成されている請求項〜13のいずれか1つに記載の微粒子組成分析装置。
  15. 前記導管の空間内部には、前記脱離成分を他の物質に変換する触媒体が設けられている請求項〜14のいずれか1つに記載の微粒子組成分析装置。
  16. 前記導管に流路制御機構を設け、前記分析器による前記脱離成分の分析時に、前記流路制御機構により前記導管の流路空間を遮蔽し又は絞り、前記第3空間を真空に減圧することができるように構成されている請求項8〜15のいずれか1つに記載の微粒子組成分析装置。
  17. 前記導管が複数に分岐していることにより、前記捕捉体保持容器内の前記脱離成分を、複数の前記分析器に誘導することができるように構成されている請求項16のいずれか1つに記載の微粒子組成分析装置。
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