JP2000180316A - ダイオキシン類の抽出方法及び定量分析方法並びにそのシステム - Google Patents

ダイオキシン類の抽出方法及び定量分析方法並びにそのシステム

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JP2000180316A
JP2000180316A JP10362358A JP36235898A JP2000180316A JP 2000180316 A JP2000180316 A JP 2000180316A JP 10362358 A JP10362358 A JP 10362358A JP 36235898 A JP36235898 A JP 36235898A JP 2000180316 A JP2000180316 A JP 2000180316A
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dioxins
dioxin
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carrier gas
adsorbent
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Jiyunnosuke Nakaya
潤之助 仲谷
Shizuma Kuribayashi
志頭真 栗林
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来に比べて短い時間でダイオキシン類存在
媒体に含まれるダイオキシン類を定量化することのでき
る定量分析システムを提供する。 【解決手段】 加熱炉5によりダイオキシン類存在媒体
3を約100℃〜約200℃に加熱し、これによりガス
化したダイオキシン類は、ボンベ2から供給されるキャ
リアガスと一緒に、第2の管路9を通って超音速ノズル
37からイオン化室31の中に放出される。この超音速
ノズル37を通過することにより、ダイオキシン類の分
子が過冷却される。質量分析計32に通じるイオン化室
31は、真空ポンプ33により約10-6torr〜約10-3
torrの真空状態に保たれており、イオン化用レーザ34
から放出されたパルスレーザ光35(波長200〜40
0nm)によって、イオン化室31の中のダイオキシン
類は選択的にイオン化され、イオン化したダイオキシン
類は質量分析計32によって定量される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ダイオキシン類
の抽出方法及び定量分析方法並びにそのシステムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ダイオキシン類は、例え僅かな量であっ
ても例えば焼却炉から出る灰や土壌等の固体の中に含ま
れていることは、環境に重大な影響を及ぼす。焼却炉か
ら出る灰のようなダイオキシン類存在媒体からダイオキ
シン類を抽出してこれを分析する従来の手法の一例を図
1に示す。
【0003】図1の分析フローから理解できるように、
この従来の分析方法によれば、微量(通常はng/gオーダ
ーである)のダイオキシン類をダイオキシン類存在媒体
から完全に抽出するために、トルエン等の溶媒を用いて
多数回且つ長時間に亘る抽出操作を行い、次いで、多数
回且つ長時間に亘る濃縮操作を行い、この一連の操作を
繰り返した後に、ダイオキシン類を含む濃縮液を、多層
シリカゲルカラムクロマトグラフィー及びアルミナカラ
ムクロマトグラフィーでダイオキシン類以外の共存物質
から分離した後に、質量分析計でダイオキシン類を定量
化していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の方法
によれば、多数回の抽出操作及び濃縮操作並びに分離操
作を必要とするため、これに要する時間は膨大であり、
最終的な分析結果を得るのに例えば2〜4週間を要する
ものであった。そこで、本発明の第1の目的は、従来に
比べて短い時間でダイオキシン類存在媒体からダイオキ
シン類を抽出することのできる抽出方法を提供すること
にある。また、本発明の他の目的は、従来に比べて短い
時間でダイオキシン類存在媒体に含まれるダイオキシン
類を定量化することのできる定量分析方法及びそのシス
テムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の目的は、
第1の観点によれば、ダイオキシン類存在媒体に含まれ
るダイオキシン類を定量化するために、ダイオキシン類
存在媒体からダイオキシン類を抽出する方法であって、
ダイオキシン類存在媒体を容器に充填する工程と、前記
容器に充填されたダイオキシン類存在媒体を加熱して該
ダイオキシン類存在媒体からダイオキシン類をガス化さ
せる工程と、前記容器にキャリアガスを通過させて該キ
ャリアガスに前記ダイオキシン類のガスを随伴させる工
程と、該キャリアガスに随伴された前記ダイオキシン類
を溶媒に溶かす工程とを有する抽出方法を提供すること
により達成される。
【0006】また、本発明の第1の目的は、別の観点に
よれば、ダイオキシン類存在媒体に含まれるダイオキシ
ン類を定量化するために、ダイオキシン類存在媒体から
ダイオキシン類を抽出する方法であって、ダイオキシン
類存在媒体を容器に充填する工程と、前記容器に充填さ
れたダイオキシン類存在媒体を加熱して該ダイオキシン
類存在媒体からダイオキシン類をガス化させる工程と、
前記容器にキャリアガスを通過させて該キャリアガスに
前記ダイオキシン類のガスを随伴させる工程と、該キャ
リアガスに随伴された前記ダイオキシン類を、冷却した
捕集ビンの中で凝結させる工程とを有する抽出方法を提
供することによって達成される。
【0007】本発明の他の目的は、第1の観点によれ
ば、ダイオキシン類存在媒体からダイオキシン類を抽出
して、該ダイオキシン類を定量分析する方法であって、
ダイオキシン類存在媒体を容器に充填する工程と、前記
容器に充填されたダイオキシン類存在媒体を加熱して該
ダイオキシン類存在媒体からダイオキシン類をガス化さ
せる工程と、前記容器にキャリアガスを通過させて該キ
ャリアガスに前記ダイオキシン類のガスを随伴させる工
程と、該ダイオキシン類を随伴したキャリアガスを過冷
却させる工程と、該過冷却したダイオキシン類にイオン
化レーザを照射して該ダイオキシン類をイオン化させる
工程と、該イオン化したダイオキシン類を定量する工程
とを有する定量分析方法を提供することによって達成さ
れる。
【0008】本発明の他の目的は、第2の観点によれ
ば、ダイオキシン類存在媒体からダイオキシン類を抽出
して、該ダイオキシン類を定量分析する方法であって、
ダイオキシン類存在媒体を第1の容器に充填する工程
と、前記第1の容器に充填されたダイオキシン類存在媒
体を加熱して該ダイオキシン類存在媒体から前記ダイオ
キシン類をガス化させる工程と、前記第1の容器にキャ
リアガスを通過させて前記ガス化したダイオキシン類を
キャリアガスに随伴させる工程と、該ダイオキシン類を
随伴したキャリアガスを、冷却した吸着材を収容した第
2の容器を通過させて、該吸着材に前記ダイオキシン類
を捕獲させる工程と、前記吸着材を加熱して、該吸着材
に吸着されているダイオキシン類をガス化させる工程
と、該吸着材から脱離してガス化したダイオキシン類を
過冷却させる工程と、該過冷却したダイオキシン類にイ
オン化レーザを照射して該ダイオキシン類をイオン化さ
せる工程と、該イオン化したダイオキシン類を定量する
工程とを有する定量分析方法を提供することによって達
成される。
【0009】本発明の他の目的は、別の観点によれば、
ダイオキシン類存在媒体からダイオキシン類を抽出し
て、該ダイオキシン類を定量分析する方法であって、ダ
イオキシン類存在媒体を第1の容器に充填する工程と、
前記第1の容器に充填されたダイオキシン類存在媒体を
加熱して該ダイオキシン類存在媒体から前記ダイオキシ
ン類をガス化させる工程と、前記第1の容器にキャリア
ガスを通過させて前記ガス化したダイオキシン類をキャ
リアガスに随伴させる工程と、該ダイオキシン類を随伴
したキャリアガスをイオン化室の中の冷却した吸着材で
捕獲する工程と、該吸着材を加熱して該吸着材からダイ
オキシン類をガス化する工程と、該吸着材から脱離して
ガス化したダイオキシン類を過冷却させる工程と、該過
冷却したダイオキシン類にイオン化レーザを照射して該
ダイオキシン類をイオン化させる工程と、該イオン化し
たダイオキシン類を定量する工程とを有する定量分析方
法を提供することによって達成される。
【0010】また、本発明の他の目的は、更に別の観点
によれば、ガス化したダイオキシン類をイオン化室に導
き、該イオン化室の中でダイオキシン類ガスにレーザ光
を照射することにより選択的にイオン化させてこれを定
量分析するダイオキシン類定量分析システムであって、
キャリアガス源と、ダイオキシン類存在媒体を収容する
ための容器と、該容器を加熱するための加熱手段と、前
記キャリアガス源から前記容器を通って前記イオン化室
に通じる管路手段とを備え、前記容器の中のダイオキシ
ン類存在媒体を前記加熱手段によって加熱してダイオキ
シン類をガス化させ、このガス化したダイオキシン類を
前記キャリアガス源から供給されるキャリアガスに随伴
させて、前記イオン化室に導入することを特徴とするダ
イオキシン類定量分析システムを提供することによって
達成される。本発明の他の目的およびその利点は、以下
の本発明の好ましい実施例から明らかになろう。
【0011】
【実施例】第1実施例(図2、図3) この第1実施例は、従来の分析フローでのダイオキシン
類抽出工程に代わることのできる新しい抽出方法及びそ
のシステムを提案するものである。図2は、この実施例
におけるダイオキシン類抽出システム1の概略構成図で
ある。ダイオキシン類抽出システム1は、キャリアガス
ボンベ2と、試料であるダイオキシン類存在媒体3を充
填するための容器4と、この充填容器4を加熱するため
に容器4の回りに配置された加熱炉5と、トルエン等の
溶媒6を収容した吸収ビン7とを有する。ボンベ2と充
填容器4とは、第1の開閉バルブV1を備えた第1の管
路8によって連通されており、他方、充填容器4と吸収
ビン7とは、第2の開閉バルブV2を備えた第2の管路
9によって連通されている。焼却炉(図示せず)から出
た灰などのダイオキシン類存在媒体3は、ガスの通過を
許す支持体10によって容器4の中に収容されている。
ボンベ2の中のキャリアガスは、不活性ガスであればよ
く、好ましくは、Arガス、Heガスである。
【0012】抽出システム1を用いてダイオキシン類存
在媒体3からダイオキシン類を抽出するときには、第
1、第2のバルブV1、V2を開いて、ボンベ2から出
たキャリアガスを充填容器4を通過させると共に、加熱
炉5にエネルギーを供給して充填容器4の中のダイオキ
シン類存在媒体3を約200℃〜約300℃程度に加熱
する。これにより、ダイオキシン類存在媒体3からガス
化したダイオキシン類は、充填容器4を通過するキャリ
アガスに随伴され、このガス化したダイオキシン類は、
キャリアガスと一緒に吸収ビン7の中に入り、吸収ビン
7の中の溶媒6で捕集される。図2では、溶媒6を収容
した吸収ビン7を一つ描いてあるが、これを複数配置し
てもよい。
【0013】図3は、抽出システム1を用いたダイオキ
シン類の抽出方法を含めたダイオキシン類分析フローを
示す。ここに、S1で示すステップは、抽出システム1
を用いてダイオキシン類存在媒体3からダイオキシン類
を抽出する工程を示す。このステップS1で抽出された
ダイオキシン類は、従来の分析フロー(図1)と同様の
操作を経て最終的に質量分析計で定量化される。
【0014】この第1実施例の抽出方法及びシステムに
よれば、ダイオキシン類存在媒体を加熱してダイオキシ
ン類をガス化させ、これを溶媒6に吸収させるようにし
てあるため、図1に示す従来の抽出方法に比べて、ダイ
オキシン類存在媒体の種類によって左右されるが通常は
2時間程度でダイオキシン類を抽出することが可能にな
り、ダイオキシン類の分析に要する時間を大幅に短縮す
ることができる。
【0015】第2実施例(図4、図5) この第2実施例は、上述した第1実施例の変形例でもあ
る。なお、この第2実施例及び後に説明する他の実施例
の説明において、互いに共通する要素には同一の参照符
号を付すことにより、適宜、その説明を省略する。
【0016】図4は、第2実施例におけるダイオキシン
類抽出システム20の構成図である。この抽出システム
20にあっては、充填容器4は、第2の管路9を介し
て、捕集ビン21に連通されている。捕集ビン21はデ
ュアービン22の中に収容されており、このデュアービ
ン22と捕集ビン21との間に寒剤23が収容されてい
る。捕集ビン21は、第3の管路24を介して真空ポン
プ25に連通され、第3の管路24には第3の開閉バル
ブV3が介装されている。
【0017】抽出システム20を用いてダイオキシン類
存在媒体3からダイオキシン類を抽出するときには、真
空ポンプ24を起動させた後に、第2、第3のバルブV
2、V3を開いて、ダイオキシン類存在媒体充填容器4
を含めて、この充填容器4よりも下流側つまり充填容器
4及び捕集ビン21の内部を真空に保つ。次いで、加熱
炉5にエネルギを供給して、充填容器4の中のダイオキ
シン類存在媒体3を約100℃〜約200℃程度に加熱
する。また、第1のバルブV1を開いてボンベ2から出
たキャリアガスを充填容器4を通過させる。このとき、
好ましくは充填容器4の内部の圧力が数torr〜数10to
rrに維持されるように、充填容器4に接続した圧力計2
6を監視する。
【0018】これにより、ダイオキシン類存在媒体3か
らガス化したダイオキシン類は、充填容器4を通過する
キャリアガスに随伴されて容器4の中から捕集ビン21
まで運ばれ、寒剤23により冷却された捕集ビン21の
中で冷却されて凝縮し、この捕集ビン21の中に蓄積さ
れる。この工程を数時間継続した後、全てのバルブV1
〜V3を閉じ、次いで、捕集ビン21をデュアービン2
2の中から取り出す。次いで、取り出した捕集ビン21
の内圧を大気圧まで戻し、トルエン等の溶媒を捕集ビン
21の中に入れて、捕集ビン21の中のダイオキシン類
を溶媒に溶かす。なお、図4では、捕集ビン21、デュ
アービン22および寒剤23からなる一組のダイオキシ
ン類捕集手段を描いてあるが、この捕集手段を複数配置
してもよい。
【0019】図5は、抽出システム20を用いたダイオ
キシン類の抽出方法を含めたダイオキシン類分析フロー
を示す。この図5に示すステップS10は、抽出システ
ム1を用いてダイオキシン類存在媒体3からダイオキシ
ン類を抽出する工程を示すものであり、また、ステップ
S11は、捕集ビン21の中に溶媒を入れてダイオキシ
ン類を溶媒に溶かす工程を示す。このステップS11で
ダイオキシン類を溶媒に溶かした後は、このダイオキシ
ン類を含む溶媒は、従来の分析フロー(図1)と同様の
操作を経て最終的に質量分析計で定量化される。この第
2実施例の抽出方法及びシステムによれば、後に詳しく
説明する理由から、真空状態でダイオキシン類存在媒体
3に含まれるダイオキシン類を分解させることなくガス
化することができる。
【0020】第3実施例(図6、図7) この第3の実施例以降の実施例は、試料であるダイオキ
シン類存在媒体からダイオキシン類を抽出し、次いで、
この抽出したダイオキシン類を定量化することのできる
ダイオキシン類分析システムを提案するものである。図
6に示す第3実施例の分析システム30は、イオン化室
31と、このイオン化室31に通じる質量分析計32と
を有し、分析計32には真空ポンプ33が連結されてい
る。イオン化室31には、イオン化用レーザ34からの
レーザ光35が通過する窓36が設けられている。ま
た、イオン化室31は、その内部に臨むようにして超音
速ノズル37が設けられ、この超音速ノズル37は、第
2の管路9を介して充填容器4に連通されている。
【0021】この第3実施例に係る分析システム30に
あっては、加熱炉5によりダイオキシン類存在媒体3を
約100℃〜約200℃に加熱し、これによりガス化し
たダイオキシン類は、ボンベ2から供給されるキャリア
ガスと一緒に、第2の管路9を通って超音速ノズル37
からイオン化室31の中に放出される。この超音速ノズ
ル37を通過することにより、ダイオキシン類の分子が
過冷却される。質量分析計32に通じるイオン化室31
は、真空ポンプ33により約10-6torr〜約10-3torr
の真空状態に保たれており、イオン化用レーザ34から
放出されたパルスレーザ光35(波長200〜400n
m)によって、イオン化室31の中のダイオキシン類は
選択的にイオン化され、イオン化したダイオキシン類は
質量分析計32によって定量される。図7は、超音波ノ
ズル37を通過させて過冷却状態にしたダイオキシン類
をイオン化用レーザ34によってイオン化させたときの
吸収スペクトルを示す。
【0022】第3実施例の分析システム30を用いるこ
とによる利点は次のとおりである。 (1)ダイオキシン類存在媒体3を加熱することによる
ダイオキシン類のガス化は、ダイオキシン類存在媒体の
種類によって左右されるが通常は数時間であり、従来に
比べて極めて短時間で可能になると共に、従来必要とさ
れた濃縮のための複雑な操作を必要としない。 (2)ガス化されたダイオキシン類は、イオン化レーザ
の波長を適当に設定することによって、選択的にダイオ
キシン類をイオン化することができるため、特別な分離
法を必要としない。したがって、分析時間を従来に比べ
て大幅に短縮することができる。
【0023】この第3実施例に係る分析システム30の
他の使用方法を以下に説明する。加熱炉5による加熱に
先だって、真空ポンプ33を作動させて、ダイオキシン
類存在媒体充填容器4を含めて、この充填容器4よりも
下流側つまり充填容器4及びイオン化室31の内部の圧
力が数torr〜数10torrに維持されるように、充填容器
4に結合した圧力計26を監視する。これにより、後に
詳しく説明する理由から、真空加熱によるダイオキシン
類のガス化により、ダイオキシン類存在媒体3に含まれ
るダイオキシン類を分解させることなくガス化させるこ
とができる。
【0024】第4実施例(図8) この第4実施例の分析システム40は、上述した分析シ
ステム30の構成に次の要素を付加した構成を有する。
すなわち、分析システム40は、概略的に、キャリアガ
スボンベ2と、ダイオキシン類存在媒体充填容器4と、
加熱炉5と、超音速ノズル37と、イオン化室31と、
質量分析計32とを含み、更に、ダイオキシン類存在媒
体充填容器4とイオン化室31との間に、石英などの触
媒作用の無い且つ吸着分子に対して脱離性に優れた吸着
材41を収容した第2の容器42が介装されており、こ
の第2の容器42の回りには、吸着材41を冷却又は加
熱するための冷却・加熱装置43が配設されている。
【0025】また、バルブを含む管路の構成は、充填容
器4と第2の容器42とを連結するための第2の管路4
4と、この第2の管路44を開閉するための第2のバル
ブV2と、第2の容器42と超音速ノズル37とを連結
するための第3の管路45と、この第3の管路45を開
閉するための第3のバルブV3の他に、充填容器4をバ
イパスしてボンベ2からのキャリアガスを直接的に第2
の容器42に供給するためのバイパス管路46と、この
バイパス管路46を開閉するための第4のバルブつまり
バイパスバルブV4と、第3の管路45からの分岐した
開放用管路47と、この開放用管路47を開閉するため
の第5のバルブV5とで構成されている。ここに、バイ
パス管路46は、その上流端が第1の管路8におけるボ
ンベ2とバルブV1との間に接続され、下流端が第2の
管路44における第2のバルブV2と第2の容器42と
の間に接続されており、また、開放用管路47は、第3
の管路45における第2の容器42と第3のバルブV3
との間に接続されている。
【0026】ダイオキシン類存在媒体3からダイオキシ
ン類を抽出する工程では、第1、第2、第5のバルブV
1、V2、V5を開き、第3、第4のバルブV3、4を
閉じると共に、冷却・加熱装置43によって吸着材41
を約−70℃〜−190℃に冷却する。加熱炉5でダイ
オキシン類存在媒体3を約100℃〜約200℃に加熱
することによりガス化したダイオキシン類は、ボンベ2
から供給されるキャリアガスに随伴されて第2の容器4
2の中に入り、ガス化したダイオキシン類は、吸着材4
1に選択的に冷却吸着される。これにより、ダイオキシ
ン類存在媒体3から放出されたダイオキシン類ガスは、
その全量が吸着材41によって捕獲され、これによりダ
イオキシン類ガスは吸着材41で濃縮される。
【0027】この抽出及び濃縮工程は、ダイオキシン類
存在媒体3に含まれるダイオキシン類の全てがガス化す
るまでの時間、通常は数時間(ただし、この時間はダイ
オキシン類存在媒体の種類によって左右される)が経過
した後、次の再ガス化工程に移行する。再ガス化工程
は、第1、第2、第5のバルブV1、V2、V5を閉
じ、他方、第3、第4のバルブV3、V4を開くと共
に、冷却・加熱装置43によって吸着材41を約100
℃〜約400℃に加熱する。吸着材41を加熱すること
により、ダイオキシン類ガスが再びガス化して吸着材4
1から脱離する。吸着材41は、先に説明したように、
触媒作用が無く且つ吸着分子に対して脱離性に優れてい
るため、短時間で吸着材41からダイオキシン類が脱離
してガス化することができるので、冷却・加熱装置43
による加熱と同時に第3、第4のバルブV3、4を開い
てもよい。
【0028】吸着材41で濃縮されたダイオキシン類
は、上述の再ガス化工程により、速やかに吸着材41か
らパージされて、ボンベ2から直接的に供給されるキャ
リアガスと一緒に超音速ノズル37を通ってイオン化室
31の中に導入される。上述した第3実施例で説明した
とおり、超音速ノズル37を通過することにより、ダイ
オキシン類の分子が過冷却される。イオン化室31は、
真空ポンプ33により約10-6torr〜約10-3torrの真
空状態に保たれており、レーザ34から放出されたイオ
ン化用レーザ光(波長200〜400nm)によって、
イオン化室31の中のダイオキシン類は選択的にイオン
化され、イオン化したダイオキシン類は質量分析計32
によって定量される。
【0029】第4実施例の分析システム40を用いるこ
とによる利点は次のとおりである。 (1)ダイオキシン類存在媒体3を加熱することによる
ダイオキシン類のガス化は、ダイオキシン類存在媒体の
種類によって左右されるが通常は数時間であり、従来に
比べて極めて短時間で足りる。 (2)吸着材41からダイオキシン類を再度ガス化させ
て脱離させることは、従来の長時間に亘る濃縮操作に要
した時間に比べて極めて短時間で足りる。 (3)ガス化されたダイオキシン類は、イオン化レーザ
の波長を適当に設定することによって、選択的にダイオ
キシン類をイオン化することができるため、特別な分離
法を必要としない。したがって、分析時間を従来に比べ
て大幅に短縮することができる。
【0030】(4)吸着材41を用いた濃縮により、高
濃度のダイオキシン類をイオン化レーザによってイオン
化できるので、極微量のダイオキシン類しか含まないダ
イオキシン類存在媒体中のダイオキシン類の分析又は少
量のダイオキシン類存在媒体に対する分析が可能にな
る。 (5)濃縮により、高濃度のダイオキシン類をイオン化
することから、イオン化量を増加できるので分析精度を
向上することができる。
【0031】第5実施例(図9) この第5実施例は、上述した第4実施例の変形例でもあ
る。この図9に示す実施例の分析システム50は、第4
実施例(図8)の構成に加えて、ダイオキシン類存在媒
体充填容器4に第1の圧力計51が設けられ、吸着材4
1を収容した第2の容器42に第2の圧力計52が設け
られている。また、分析システム50は、開放用管路4
7に接続された第2の真空ポンプ53を備えている。
【0032】この分析システム50にあっては、ダイオ
キシン類存在媒体3からダイオキシン類を抽出する工程
では、第2の真空ポンプ53を起動させると共に第2、
第5のバルブV2、V5を開いて、媒体充填容器4及び
吸着材容器42を数torrから数10torrの真空にし、ま
た、第3、第4のバルブV3、4を閉じると共に冷却・
加熱装置43によって吸着材41を約−70℃〜−19
0℃に冷却する。次いで、加熱炉5によりダイオキシン
類存在媒体3を約100℃〜約200℃程度に加熱する
と共に第1バルブV1を開けて、ボンベ2からのキャリ
アガスを充填容器4に流通させて、ダイオキシン類存在
媒体3からガス化したダイオキシン類をキャリアガスに
随伴させる。キャリアガスを充填容器4に流通させる際
に、充填容器4の中の圧力が数torr〜数10torrに維持
されるように、第1の圧力計51を監視する。これによ
り、後に詳しく説明する理由から、ダイオキシン類存在
媒体3に含まれるダイオキシン類を分解させることなく
ガス化させることができる。
【0033】次いで、加熱炉5でダイオキシン類存在媒
体3を加熱することによりガス化したダイオキシン類
は、ボンベ2から供給されるキャリアガスと一緒に第2
の容器42の中に入り、ガス化したダイオキシン類は、
上述した第4実施例と同様に、吸着材41に選択的に冷
却吸着される。
【0034】この抽出及び濃縮工程の後の再ガス化工程
では、第1、第2、第5バルブV1、V2、V5を閉じ
第2の真空ポンプ53を停止させ、他方、第1真空ポン
プ33を起動させると共に第3、第4バルブV3、V4
を開くと共に、冷却・加熱装置43によって吸着材41
を約100℃〜約400℃に加熱する。吸着材41を加
熱することにより、上述した第4実施例と同様に、ダイ
オキシン類ガスが再びガス化して吸着材41から脱離す
るが、この再ガス化が真空状態で行われるため、後に説
明する理由から、ダイオキシン類を分解させることなく
ガス化させることができる。これ以降の操作は上述した
第4実施例と同じであるので、その説明は省略する。
【0035】この第5実施例による分析システム50を
用いることによる利点は、上述した第4実施例の分析シ
ステム40の利点に加えて次の利点がある。 (1)ダイオキシン類存在媒体3に含まれるダイオキシ
ン類のガス化および吸着材41からの再ガス化が、後に
詳しく説明する理由により、真空加熱によってダイオキ
シン類の分解を抑制することができるので、正確な定量
分析が可能になる。
【0036】第6実施例(図10) この第6実施例の分析システム60は、概略的に、キャ
リアガスボンベ2と、ダイオキシン類存在媒体充填容器
4と、加熱炉5と、超音速ノズル37と、質量分析計3
2に通じるイオン化室31と、イオン化用レーザ34
と、質量分析計32に連結された真空ポンプ33とを有
する。イオン化室31の中には、ステージ61を加熱又
は冷却するための冷却・加熱装置62が配設されてい
る。このステージ61は、石英板のように、平滑で触媒
作用の無い且つ吸着分子に対して脱離性に優れたダイオ
キシン吸着材料から作られる。
【0037】ボンベ2と充填容器4とは、第1のバルブ
V1によって開閉される第1の管路8によって連通さ
れ、充填容器4とイオン化室31とは、第2のバルブV
2によって開閉される第2の管路9によって連結され、
この第2の管路9の下流端はステージ61を上方から臨
むようにして配置されている。また、超音速ノズル37
はステージ61に向けて配置されており、この超音速ノ
ズル37は、第3のバルブV3によって開閉される第3
の管路63を介してボンベ2に連結されている。更に、
イオン室31は第4のバルブV4を介して質量分析計3
2に連結され、また、イオン化室31には第5の管路つ
まり開放用管路64が接続され、この開放用管路64に
は第5の開閉バルブV5が介装されている。
【0038】第6実施例の分析システム60の操作方法
を以下に説明する。先ず、収集した試料つまりダイオキ
シン類存在媒体3を充填容器4の中に入れた後、加熱炉
5によって媒体3を約100℃〜約200℃に加熱する
と共に、第1、第2、第5バルブV1、V2、V5を開
き、他方、第3、第4バルブV3、V4を閉じる。ま
た、イオン化室31内のステージ61は冷却・加熱装置
62によって約−70℃〜約−190℃に冷却される。
【0039】上記の工程により、ダイオキシン類存在媒
体3からガス化したダイオキシン類は、ボンベ2から供
給されるキャリアガスに随伴され、キャリアガスと共に
第2の管路9を通ってステージ61の吸着面に吹き付け
られ、ステージ61に冷却・吸着されて、このステージ
61で濃縮される。この抽出及び濃縮工程は、ダイオキ
シン類存在媒体3に含まれるダイオキシン類の全てがガ
ス化するまでの時間、通常は数時間(ただし、この時間
はダイオキシン類存在媒体の種類によって左右される)
が経過した後、次の分析工程に移行する。
【0040】分析工程は、第1、第2、第5のバルブV
1、V2、V5を閉じ、他方、第4のバルブV4を徐々
に開いてイオン化室31を約10-6torr〜約10-3torr
まで真空にする。次いで、冷却・加熱装置62によって
ステージ61を約100℃〜約400℃に加熱する。こ
のステージ61の加熱に伴うステージ61からのダイオ
キシン類の再ガス化に同期して第3バルブV3を開き、
ボンベ2からのキャリアガスを超音速ノズル37を介し
てステージ61に向けて噴射させる。キャリアガスを超
音速ノズル37から噴出させることによってキャリアガ
スは過冷却し、この過冷却したキャリアガスによって蒸
発したダイオキシン類が過冷却され、レーザ34から放
出されたイオン化用レーザ光(波長200〜400n
m)によって、イオン化室31の中のダイオキシン類は
選択的にイオン化され、イオン化したダイオキシン類は
質量分析計32によって定量される。
【0041】第6実施例の分析システム60を用いるこ
とによる利点は次のとおりである。 (1)ダイオキシン類存在媒体3を加熱することによる
ダイオキシン類の加熱によるガス化は、従来の長時間に
亘る抽出操作に比べて、極めて短時間で可能である。 (2)また、このガス化と同時にステージ61でダイオ
キシン類の濃縮を行い、また、ステージ61上に濃縮さ
れたダイオキシン類の再ガス化は短時間で足りることか
ら、従来の長時間に亘る濃縮操作に比べて、極めて短時
間に濃縮工程を完了することができる。 (3)ガス化されたダイオキシン類は、イオン化レーザ
の波長を適当に設定することによって、選択的にダイオ
キシン類をイオン化することができるため、特別な分離
法を必要としない。したがって、分析時間を従来に比べ
て大幅に短縮することができる。
【0042】(4)ステージ61を用いた濃縮により、
高濃度のダイオキシン類をイオン化レーザによってイオ
ン化できるので、極微量のダイオキシン類しか含まない
ダイオキシン類存在媒体中のダイオキシン類の分析又は
少量のダイオキシン類存在媒体に対する分析が可能にな
る。 (5)濃縮により、高濃度のダイオキシン類をイオン化
することから、イオン化量を増加できるので分析精度を
向上することができる。
【0043】第7実施例(図11) 第7実施例の分析システム70は、上述した第6実施例
の分析システム60の変形例でもある。図11に示す分
析システム70は、上述した図10の分析システム60
から開放用管路64及び第5の開閉バルブV5が省か
れ、他方、ダイオキシン類存在媒体充填容器3に圧力計
71が接続された構成を有する。
【0044】第7実施例の分析システム70の操作方法
は概略的には上述した第6実施例のシステム60と同様
であり、以下に、その相違する点を中心にして、この第
7実施例のシステム70の操作方法を説明する。先ず、
加熱炉5によってダイオキシン類存在媒体3を加熱する
のに先だって、真空ポンプ33を起動させると共に、第
2、第4バルブV2、V4を開いて、充填容器4及び質
量分析計32を含むイオン化室31を約10-6torr〜約
10-3torrまで真空にする。次いで、加熱炉5によって
ダイオキシン類存在媒体3を約100℃〜約200℃に
加熱すると共に、第1バルブV1を開く。
【0045】ダイオキシン類存在媒体3からガス化した
ダイオキシン類は、ボンベ2から供給されるキャリアガ
スに随伴され、キャリアガスと共に第2の管路9を通っ
てステージ61の上に吹き付けられ、冷却・加熱装置6
2により冷却されているステージ61に吸着されて、こ
のステージ61で濃縮される。このダイオキシン類の抽
出及び濃縮工程では、常に、充填容器4の中の圧力が数
torr〜数10torrに維持されるように、圧力計71を監
視する。これにより、後に詳しく説明する理由により、
ダイオキシン類存在媒体3に含まれるダイオキシン類を
分解させることなくガス化させることができる。この抽
出及び濃縮工程が完了したら、第1、第2バルブV1、
V2を閉じて、次の分析工程に移行する。この分析工程
は上述した第6実施例と同様であるのでその説明を省略
する。
【0046】第7実施例の分析システム70を用いるこ
とによる利点は、上述した第6実施例の分析システム6
0の利点に加えて次の利点がある。すなわち、ダイオキ
シン類存在媒体3に含まれるダイオキシン類のガス化お
よび吸着材41からの再ガス化が、後に詳しく説明する
理由により、真空加熱によってダイオキシン類の分解を
抑制することができるので、正確な定量分析が可能にな
る。
【0047】第8実施例(図12) 図12に示す第8実施例の分析システム80は、図10
の第6実施例の分析システム60の変形例でもある。こ
の分析システム80にあっては、第6実施例の分析シス
テム60にアブレーションレーザ81を付加した構成を
有し、このアブレーションレーザ81はステージ61に
向けてレーザ光を照射するように配置されている。アブ
レーションレーザは、当業者であれば理解できるよう
に、レーザ波長を選択することによって、固体を瞬時に
気化できるものである。このアブレーションレーザ81
を用いることにより、ステージ61でダイオキシン類を
濃縮するときに、冷却・加熱装置62を用いてこのステ
ージ61を冷却すればよく、このためだけに冷却・加熱
装置62を使用することになる。したがって、この実施
例では、冷却・加熱装置62は実質的に冷却装置単体と
して機能する。
【0048】図12に示す第8実施例の分析システム8
0の操作方法は、以下の点を除いて第6実施例の分析シ
ステム60と同じである。すなわち、この分析システム
80にあっては、第6実施例と同じに抽出及び濃縮工程
を行った後に、分析工程に移行し、この分析工程では、
イオン化レーザ34に同期してアブレーションレーザ8
1をステージ61上に濃縮しているダイオキシン類に照
射して気化させる。
【0049】第8実施例の分析システム80を用いるこ
とによる利点は、第6実施例の分析システムによる利点
に加えて次の利点がある。すなわち、ステージ61上に
濃縮されたダイオキシン類は、レーザアブレーションに
よって瞬時に気化するので、アブレーションレーザ81
とイオン化用レーザ34とを一緒に用いることにより、
無駄なくダイオキシン類を再ガス化およびイオン化する
ことができ、極微量のダイオキシン類しか含まないダイ
オキシン類存在媒体中のダイオキシン類の分析又は少量
のダイオキシン類存在媒体に対する分析が可能になる。
【0050】第9実施例(図13) 図13に示す第9実施例の分析システム90は、上述し
た第8実施例の分析システム80の変形例でもある。図
13に示す分析システム90は、上述した図12の分析
システム80から開放用管路64及び第5の開閉バルブ
V5が省かれ、他方、ダイオキシン類存在媒体充填容器
3に圧力計91が接続された構成を有する。
【0051】第9実施例の分析システム90の操作方法
は概略的には上述した第8実施例のシステム80と同様
であり、以下に、その相違する点を中心にして、この第
9実施例のシステム90の操作方法を説明する。先ず、
加熱炉5によってダイオキシン類存在媒体3を加熱する
のに先だって、真空ポンプ33を起動させると共に、第
2、第4バルブV2、V4を開いて、充填容器4及び質
量分析計32を含むイオン化室31を約10-6torr〜約
10-3torrまで真空にする。次いで、加熱炉5によって
ダイオキシン類存在媒体3を約100℃〜約200℃に
加熱すると共に、第1バルブV1を開く。
【0052】ダイオキシン類存在媒体3からガス化した
ダイオキシン類は、ボンベ2から供給されるキャリアガ
スに随伴され、キャリアガスと共に第2の管路9を通っ
てステージ61の上に吹き付けられ、冷却・加熱装置6
2により冷却されているステージ61に吸着されて、こ
のステージ61で濃縮される。このダイオキシン類の抽
出及び濃縮工程では、常に、充填容器4の中の圧力が数
torr〜数10torrに維持されるように、圧力計91を監
視する。これにより、後に詳しく説明するように、ダイ
オキシン類存在媒体3に含まれるダイオキシン類を分解
させることなくガス化させることができる。この抽出及
び濃縮工程が完了したら、第1、第2バルブV1、V2
を閉じて、次の分析工程に移行する。
【0053】第9実施例の分析システム90を用いるこ
とによる利点は、上述した第8実施例の分析システム8
0の利点に加えて次の利点がある。 (1)ダイオキシン類存在媒体3に含まれるダイオキシ
ン類のガス化およびステージ61からの再ガス化が、後
に詳しく説明する理由により、真空加熱によってダイオ
キシン類の分解を抑制することができるので、正確な定
量分析が可能になる。
【0054】さて、上述した幾つかの実施例の中で、真
空加熱によるダイオキシン類の分解抑制効果を述べた
が、その根拠は以下の検討結果に基づくものである。先
ず、大気圧下での灰中ダイオキシンガス化試験より得ら
れたデータから灰の中のダイオキシンに対する低分解且
つ高ガス化率を達成し得る条件(昇温条件および圧力条
件)解析を行った。各昇温条件に対する灰中ダイオキシ
ン残存率、ダイオキシンガス化率およびダイオキシン分
解率についての試験結果をまとめたのが次の表1であ
る。
【0055】
【表1】
【0056】上記表1に示すデータに基づいて上記の解
析を行った。その詳細は次のとおりである。低分解昇温条件解析 灰を昇温することによって起こる分解反応を一次反応と
仮定すると化学反応式は以下のように表すことができ
る。 A→R ……(1) ここに、A:ダイオキシンであり、 R:分解生成物である。
【0057】したがって、反応速度式はダイオキシン濃
度に依存する次の式で表すことができる。 −(dCA/dt)=k1A ……(2) ここに、CA:ダイオキシン濃度であり、 k1:反応速度定数であり、 t:反応時間である。
【0058】反応時間t=0におけるダイオキシン濃度
(初期濃度)をCA0、t=tにおけるダイオキシン濃度
をCAとして上記式(2)を積分すると次式(3)が得
られる。 CA=CA0exp{−Aexp(−Ea/RT)・t} ……(3) ただし、k1=Aexp(−Ea/RT) ここに、A:頻度因子(定数)であり、 Ea:見かけのダイオキシン分解活性化エネルギーであ
り、 R:気体定数であり、 T:反応温度である。
【0059】上記式(3)を整理すると、 ln(CA/CA0)=−A・t・exp(−Ea/RT)……(4) であるから、 α=A・exp(−Ea/RT)……(5) ただし、α=―ln(CA/CA0)/t……(6) 本試験条件からt=2hrとして表1に示した試験結果を
(5)式、(6)式に代入して、Arrheniusプロットし
たのが図14である。
【0060】本試験条件範囲内ではほぼ直線性を示して
いることから、灰中ダイオキシンの分解に対して一次反
応を仮定することは妥当であると結論できる。Arrheniu
sプロットの結果と、表1の試験結果および上記(4)式
から昇温条件をパラメータとしてダイオキシン類低分解
温度条件解析を行った結果を図15に示す。
【0061】本解析の結果、昇温条件100℃でダイオ
キシン分解率を2%以下に抑制できるものと考えられ
る。高ガス化率圧力条件解析 灰中ダイオキシンの存在形態の詳細は未だに不明な点が
多い。本試験条件では分解が支配的であったが、昇温脱
離によって微量、灰中ダイオキシンのガス化が確認され
たこと、及び本試験条件である還元雰囲気(窒素雰囲
気)において、灰中ダイオキシンの分解は脱塩素化反応
であって主に灰の中に存在しているCuなどの触媒反応
によって引き起こされることが既に知られている。この
反応は、触媒表面に吸着したダイオキシンと触媒表面と
の表面反応によってしか起こり得ず、400℃ではほぼ
100%、灰中ダイオキシンが分解してしまったことか
ら、本解析では灰中ダイオキシンの吸着脱離平衡を仮定
したLangmuirモデルを用いた。
【0062】ダイオキシン類の吸着脱離を式に表すと次
の(7)式のように表される。
【数1】 ここに、A:ダイオキシンであり、 s:吸着点であり、 k’:脱離速度定数であり、 k:吸着速度定数である。
【0063】また、脱離速度式は次の(8)式で表され
る。 rd=k’θ ……(8) ここに、rd:脱離速度であり、 k’:脱離速度定数であり、 θ:被覆率である。 なお、被覆率とは、吸着点が吸着分子つまりダイオキシ
ンで覆われた割合であり、被覆率「1」とは吸着点の全
てが吸着分子で覆われていることを意味する。
【0064】また、吸着速度式は次の(9)式で表され
る。 ra=k・p・(1−θ) ……(9) ここに、ra:吸着速度であり、 k:吸着速度定数であり、 p:吸着分子の分圧である。
【0065】吸着脱離平衡では(8)式=(9)式であ
ることから、次の(10)式で表される。 θ=1/{(KA/p)+1} ……(10) KA=k’/k (吸着脱離平衡定数) ただし、KAは温度に依存する。 本解析の温度条件は低分解昇温条件の解析結果から分解
率を2%以下に抑制できると考えられる100℃とし
た。
【0066】また、KAの決定には最もガス化の起こり
にくい分子種を選ぶのが適当であるので、本試験結果か
ら最もガス化率の低かった4塩素化ダイオキシン、なか
でも蒸気圧データがあり且つダイオキシンの中でも最も
毒性の高い2,3,7,8−4塩素化ダイオキシン(蒸
気圧:4.6×10-3Pa,at100℃)を解析の対象とし
て選択した。一方、固体に対する吸着形態は物理吸着と
化学吸着の二種類があり、約10%が化学吸着している
と考えられている。吸着脱離が起こるのは物理吸着した
分子であるため被覆率を物理吸着の概略最大値と考えら
れる0.9として解析した。
【0067】以上から(10)式のKAを決定し、2,
3,7,8−4塩素化ダイオキシンの分圧をパラメータ
として圧力条件解析を行った結果を図16に示す。本解
析の結果、灰中ダイオキシンのガス化率80%を達成す
るためには全圧を760torrから数torrへ減圧すればよ
いと考えられる。以上の結果から、真空加熱によりダイ
オキシン類存在媒体からダイオキシン類を分解させるこ
となくガス化させることは可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のダイオキシン類分析方法の操作の一例を
示すフロー
【図2】本発明のダイオキシン類抽出方法を実現する装
置の一例を示す構成図。
【図3】図2の装置を用いたダイオキシン類抽出操作の
フロー。
【図4】本発明のダイオキシン類抽出方法を実現する装
置の他の例を示す構成図。
【図5】図4の装置を用いたダイオキシン類抽出操作の
フロー。
【図6】本発明にかかるダイオキシン類抽出および定量
分析のためのシステムの実施例の全体構成図。
【図7】超音波ノズルを通過させて過冷却状態にしたダ
イオキシン類をイオン化用レーザによってイオン化させ
たときの吸収スペクトル。
【図8】本発明にかかるダイオキシン類抽出および定量
分析のためのシステムの他の実施例の全体構成図。
【図9】本発明にかかるダイオキシン類抽出および定量
分析のためのシステムの他の実施例の全体構成図。
【図10】本発明にかかるダイオキシン類抽出および定
量分析のためのシステムの他の実施例の全体構成図。
【図11】本発明にかかるダイオキシン類抽出および定
量分析のためのシステムの他の実施例の全体構成図。
【図12】本発明にかかるダイオキシン類抽出および定
量分析のためのシステムの他の実施例の全体構成図。
【図13】本発明にかかるダイオキシン類抽出および定
量分析のためのシステムの他の実施例の全体構成図。
【図14】灰中のダイオキシン類の分解が一次反応と仮
定することのできる根拠を示すプロット図。
【図15】ダイオキシン類低分解温度条件解析結果を示
す図。
【図16】圧力条件解析結果を示す図。
【符号の説明】
2 キャリアガスボンベ 3 ダイオキシン類存在媒体 4 ダイオキシン類存在媒体を充填するための容器 5 ダイオキシン類存在媒体を加熱するための炉 6 溶剤 7 溶剤を収容したダイオキシン類吸収ビン 21 ダイオキシン類捕集ビン 23 寒剤 24 真空ポンプ 31 イオン化室 32 質量分析計 33 真空ポンプ 34 イオン化レーザ 37 超音速ノズル 41 吸着材 42 吸着材を収容するための容器 43 吸着材を冷却又は加熱するための冷却・加熱装
置 53 真空ポンプ 81 アブレーションレーザ

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイオキシン類存在媒体に含まれるダイ
    オキシン類を定量化するために、ダイオキシン類存在媒
    体からダイオキシン類を抽出する方法であって、 ダイオキシン類存在媒体を容器に充填する工程と、 前記容器に充填されたダイオキシン類存在媒体を加熱し
    て該ダイオキシン類存在媒体からダイオキシン類をガス
    化させる工程と、 前記容器にキャリアガスを通過させて該キャリアガスに
    前記ダイオキシン類のガスを随伴させる工程と、 該キャリアガスに随伴された前記ダイオキシン類を溶媒
    に溶かす工程とを有する抽出方法。
  2. 【請求項2】 ダイオキシン類存在媒体に含まれるダイ
    オキシン類を定量化するために、ダイオキシン類存在媒
    体からダイオキシン類を抽出する方法であって、 ダイオキシン類存在媒体を容器に充填する工程と、 前記容器に充填されたダイオキシン類存在媒体を加熱し
    て該ダイオキシン類存在媒体からダイオキシン類をガス
    化させる工程と、 前記容器にキャリアガスを通過させて該キャリアガスに
    前記ダイオキシン類のガスを随伴させる工程と、 該キャリアガスに随伴された前記ダイオキシン類を、冷
    却した捕集ビンの中で凝結させる工程とを有する抽出方
    法。
  3. 【請求項3】 前記ダイオキシン類をガス化させる工程
    が、真空状態で行われる、請求項1又は請求項2に記載
    の抽出方法。
  4. 【請求項4】 ダイオキシン類存在媒体からダイオキシ
    ン類を抽出して、該ダイオキシン類を定量分析する方法
    であって、 ダイオキシン類存在媒体を容器に充填する工程と、 前記容器に充填されたダイオキシン類存在媒体を加熱し
    て該ダイオキシン類存在媒体からダイオキシン類をガス
    化させる工程と、 前記容器にキャリアガスを通過させて該キャリアガスに
    前記ダイオキシン類のガスを随伴させる工程と、 該ダイオキシン類を随伴したキャリアガスを過冷却させ
    る工程と、 該過冷却したダイオキシン類にイオン化レーザを照射し
    て該ダイオキシン類をイオン化させる工程と、 該イオン化したダイオキシン類を定量する工程とを有す
    る定量分析方法。
  5. 【請求項5】 ダイオキシン類存在媒体を加熱して該ダ
    イオキシン類存在媒体からダイオキシン類をガス化させ
    る工程が真空状態で行われる、請求項4に記載の定量分
    析方法。
  6. 【請求項6】 前記ダイオキシン類を随伴したキャリア
    ガスを過冷却させる工程が、該ダイオキシン類を随伴し
    たキャリアガスを超音速ノズルから噴射させることによ
    り行われる、請求項4又は5に記載の定量方法。
  7. 【請求項7】 ダイオキシン類存在媒体からダイオキシ
    ン類を抽出して、該ダイオキシン類を定量分析する方法
    であって、 ダイオキシン類存在媒体を第1の容器に充填する工程
    と、 前記第1の容器に充填されたダイオキシン類存在媒体を
    加熱して該ダイオキシン類存在媒体から前記ダイオキシ
    ン類をガス化させる工程と、 前記第1の容器にキャリアガスを通過させて前記ガス化
    したダイオキシン類をキャリアガスに随伴させる工程
    と、 該ダイオキシン類を随伴したキャリアガスを、冷却した
    吸着材を収容した第2の容器を通過させて、該吸着材に
    前記ダイオキシン類を捕獲させる工程と、 前記吸着材を加熱して、該吸着材に吸着されているダイ
    オキシン類をガス化させる工程と、 該吸着材から脱離してガス化したダイオキシン類を過冷
    却させる工程と、 該過冷却したダイオキシン類にイオン化レーザ光を照射
    して該ダイオキシン類をイオン化させる工程と、 該イオン化したダイオキシン類を定量する工程とを有す
    る定量分析方法。
  8. 【請求項8】 前記吸着材から脱離してガス化したダイ
    オキシン類を過冷却させる工程が、前記吸着材から脱離
    してガス化したダイオキシン類をキャリアガスに随伴さ
    せ、該ダイオキシン類を随伴したキャリアガスを超音速
    ノズルを通過させることによって行われる、請求項7に
    記載の定量分析方法。
  9. 【請求項9】 ダイオキシン類存在媒体からダイオキシ
    ン類を抽出して、該ダイオキシン類を定量分析する方法
    であって、 ダイオキシン類存在媒体を第1の容器に充填する工程
    と、 前記第1の容器に充填されたダイオキシン類存在媒体を
    加熱して該ダイオキシン類存在媒体から前記ダイオキシ
    ン類をガス化させる工程と、 前記第1の容器にキャリアガスを通過させて前記ガス化
    したダイオキシン類をキャリアガスに随伴させる工程
    と、 該ダイオキシン類を随伴したキャリアガスをイオン化室
    の中の冷却した吸着材で捕獲する工程と、 該吸着材を加熱して該吸着材からダイオキシン類をガス
    化する工程と、 該吸着材から脱離してガス化したダイオキシン類を過冷
    却させる工程と、 該過冷却したダイオキシン類にイオン化レーザ光を照射
    して該ダイオキシン類をイオン化させる工程と、 該イオン化したダイオキシン類を定量する工程とを有す
    る定量分析方法。
  10. 【請求項10】 前記吸着材から脱離してガス化したダ
    イオキシン類を過冷却させる工程が、前記吸着材から脱
    離してガス化したダイオキシン類に、超音速ノズルから
    噴射した過冷却状態の不活性ガスを当てることにより行
    われる、請求項9に記載の定量分析方法。
  11. 【請求項11】 該吸着材を加熱して該吸着材からダイ
    オキシン類をガス化する工程が、アブレーションレーザ
    を照射しながら行われる、請求項9又は10に記載の定
    量分析方法。
  12. 【請求項12】 前記ダイオキシン類存在媒体を加熱し
    て該ダイオキシン類存在媒体からダイオキシン類をガス
    化させる工程および前記吸着材を加熱して、該吸着材に
    吸着されているダイオキシン類をガス化させる工程が、
    共に、真空状態で行われる、請求項7〜11のいずれか
    一項に記載の定量分析方法。
  13. 【請求項13】 ガス化したダイオキシン類をイオン化
    室に導き、該イオン化室の中でダイオキシン類ガスにレ
    ーザ光を照射することにより選択的にイオン化させてこ
    れを定量分析するダイオキシン類定量分析システムであ
    って、 キャリアガス源と、 ダイオキシン類存在媒体を収容するための容器と、 該容器に隣接して配置され、該容器の中のダイオキシン
    類存在媒体を加熱するための加熱手段と、 前記キャリアガス源から前記容器を通って前記イオン化
    室に通じる管路手段とを備え、 前記容器の中のダイオキシン類存在媒体を前記加熱手段
    によって加熱してダイオキシン類をガス化させ、このガ
    ス化したダイオキシン類を前記キャリアガス源から供給
    されるキャリアガスに随伴させて、前記イオン化室に導
    入することを特徴とするダイオキシン類定量分析システ
    ム。
  14. 【請求項14】 前記キャリアガスに随伴されたダイオ
    キシン類ガスを濃縮するための濃縮手段が前記管路手段
    に介装されている、請求項13に記載のダイオキシン類
    定量分析システム。
  15. 【請求項15】 前記濃縮手段が、前記管路手段に介装
    された第2の容器の中に収容された吸着材で構成され、
    更に、 前記第2の容器に隣接して配置され、該第2の容器の中
    の吸着材を選択的に加熱又は冷却させるための加熱冷却
    手段を含む、請求項13又は14のいずれか一項に記載
    のダイオキシン類定量分析システム。
  16. 【請求項16】 前記管路手段の下流端に超音波ノズル
    を備え、該超音波ノズルを介して前記イオン化室の中に
    キャリアガス随伴ダイオキシン類ガスが導入される、請
    求項13〜15のいずれか一項に記載のダイオキシン類
    定量分析システム。
  17. 【請求項17】 前記イオン化室に配置され、前記管路
    手段を通じて前記イオン化室の中に導入されたキャリア
    ガス随伴ダイオキシン類ガスを吸着するための吸着材
    と、 不活性ガス源に連結されて該不活性ガス源から供給され
    た不活性ガスを前記イオン化室の中の前記吸着材に向け
    て放出する超音波ノズルとを有し、 前記レーザ光が前記吸着材に向けて照射されることを特
    徴とする、請求項13に記載のダイオキシン類定量分析
    システム。
  18. 【請求項18】 前記吸着材に向けてアブレーションレ
    ーザ光を照射するアブレーションレーザを更に含む、請
    求項17に記載のダイオキシン類定量分析システム。
  19. 【請求項19】 前記加熱手段によって前記容器の中の
    ダイオキシン類存在媒体を加熱するときに、前記容器の
    中を真空状態にするための真空ポンプ手段を含む、請求
    項13〜18のいずれか一項に記載のダイオキシン類定
    量分析システム。
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