JP5657936B2 - 易滑性ポリエステルフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

易滑性ポリエステルフィルムおよびその製造方法 Download PDF

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本発明は、離型材料として好適な易滑性ポリエステルフィルムに関する。
ポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエステルフィルムは、優れた機械特性や耐熱性、耐薬品性を有することから、産業分野および工業分野に広く使用されている。その中でも工程材料の需要は、近年著しい伸びを示しており、特に工程材料の一つである離型材料は電子・電機分野で広く用いられている。離型材料の用途例としては、粘着シート、粘着テープなどの粘着材料の粘着・接着面保護材料または工程材料、プリント配線板、フレキシブルプリント配線板、多層プリント配線板等の製造のための工程材料、液晶ディスプレー用部品である偏光板や位相差板の保護材料、さらには、シート状構造体の成形用途などが挙げられる。
ポリエステルフィルムを離型材料として使用するためには、離型剤を含む離型層を積層して基材表面に離型性を付与したものが一般的である。ところが、離型性を有する樹脂は概して高価であるため、前者のように離型性を有する樹脂自体をフィルム化して得られた離型材料は高価になってしまう。そのため、離型材料を得るにあたって安価な樹脂を基材フィルムに用い、このフィルム表面をコーティングすることによって離型層を形成させる方法が数多く提案されている。
コーティングによる積層は、離型層の薄膜化という点では効果的な処方であり、様々な方法が提案されている。溶剤系のコーティング剤を用いる方法としては、例えば、ビニル基含有ポリジメチルシロキサンを積層する方法(特許文献1)、フッ素化合物を積層する方法(特許文献2)が開示されている。
水系の離型用コーティング剤を用いる方法としては、ワックス類(特許文献3)や低分子量のシリコーン化合物、フッ素系界面活性剤を離型層として積層する方法が挙げられるが、剥離の際にこれらの離型剤が転写し、被着体の機能、例えば、粘着性などを低下させるという問題がある。
そこで、コーティング工程を経て、シリコーン樹脂を積層する方法(特許文献4、5)や、フッ素含有樹脂を積層する方法(特許文献6)、特殊な組成のポリオレフィン樹脂を積層する方法(特許文献7、8)が開示されている。
特開2002−182037号公報 特開2007−002066号公報 特公平5−62897号公報 特開平07−196984号公報 特開2005−125656号公報 特開2004−114620号公報 特開2007−031639号公報 特開2002−265719号公報
しかしながら、特許文献1に記載の樹脂層は、積層、硬化のために高温での処理を必要とする課題があった。また、特許文献2や6に記載の樹脂は、高価なうえ、使用後の廃棄焼却処理において燃焼しにくく、かつ、有毒ガスを発生するという問題があった。またいずれも、離型剤を均一にコーティングするためには大量の有機溶剤を使用するという問題がある。
水系のコーティング剤を使用する特許文献3に記載のオレフィン系水性液は、実質的に低分子量のオレフィン系ワックスを積層したものであり、しかも界面活性剤を含んでいるため、被着体を汚染するおそれがある。特許文献4、5に記載の樹脂層は、基材との密着性に乏しく、しかも離型性等が不十分であるという課題がある。
これらの問題を解決するために、特許文献7、8のコーティング剤を使用する方法が提案されているが、特許文献7では実際に離型用シートとしての評価がなされていない。しかもコーティング剤に界面活性剤が含まれるため、被着体を汚染するおそれがある。一方、特許文献8で使用されている樹脂は高価であり、しかも融点が高いため、離型用シートとするために高温での処理を必要とする。
一方、離型フィルムには、単に離型フィルムと被着体との離型性だけでなく、フィルム表面の平坦化への要求も高い。離型フィルム面に存在する突起等が被着体表面に転写されると、これが被着体表面の欠点の原因となる場合があるからである。このため、フィルム表面の突起の微小化や突起数の低減がなされてきた。ところが、フィルム表面の平坦化により滑り性が悪化するために、フィルムの製造工程中のロール走行時や巻取り、巻き返し、スリット等で支障を及ぼし、フィルム表面にすり傷が入ったり、巻きシワの発生や静電気の発生、さらには、静電気による塵埃が付着する等の問題があった。また、フィルムを種々の加工に供する場合にも、滑り性が悪いために加工速度が低下することも多かった。
ポリエステルフィルムの滑り性を改善する手段としては、酸化ケイ素やカオリン、タルク、炭酸カルシウムあるいはアルミナ等の種々のフィラーの粒子を添加する方法が一般的で、フィルム表面を平坦化する際にも、フィラーの粒径を微小化する方法が提案されている。しかし、微小粒子の添加は、微小粒子の凝集による粗大突起の発生や、フィルム内への添加量の増加による透明性の悪化、また、フィルム表面の粒子の脱落などの問題を残している。また、他の手法として、微小粒子を含有する塗膜をフィルム表面に設ける方法が知られているが、フィルム表面の粒子が脱落するなどの問題もある。
本発明は、かかる問題を解消し、平坦性、製膜・加工時の易滑性に優れ、離型材料として好適な易滑性ポリエステルフィルムを提供する。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、基材ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、特定組成のポリオレフィン樹脂と特定量の架橋剤を含有する樹脂層を設けることにより、樹脂層の表面状態を高い平坦性と易滑性を両立することができる状態に制御することができ、離型性に優れるとともに被着体を汚染することがない離型材料として有効であることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は下記(1)〜()である。
(1)基材ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、酸変性ポリオレフィン樹脂(酸変性ポリオレフィン樹脂を構成するポリオレフィンがプロピレン系重合体と親水性高分子とからなる共重合ポリオレフィンであるものを除く)と架橋剤を含有する樹脂層を有し、樹脂層は酸変性成分の割合が1〜10質量%の酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部と架橋剤1〜50質量部を含有し、
樹脂層の表面粗さSRaが5〜20nm、Szが1.0〜4.0μm、SPcが30〜200pks/mm であることを特徴とする易滑性ポリエステルフィルム。
(2)樹脂層がさらにポリビニルアルコールを含有し、ポリビニルアルコールの含有量が
酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して50〜100質量部である(1)の易滑性ポリエステルフィルム。
(3)樹脂層が、粗面化物質としての無機粒子および/または有機粒子を実質的に含有しない(1)または(2)記載の易滑性ポリエステルフィルム。
)(1)〜()のいずれかに記載の易滑性ポリエステルフィルムを製造する方法であって、樹脂層が酸変性成分の割合が1〜10質量%の酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して架橋剤を1〜50質量部含有する液状物を基材ポリエステルフィルムの製造工程中に塗布し、基材と共に乾燥、配向延伸および熱処理する工程を含むことを特徴とする易滑性ポリエステルフィルムの製造方法。
)液状物に含まれる液状媒体が水性媒体である()記載の易滑性ポリエステルフィルムの製造方法。
)一軸方向に延伸された基材ポリエステルフィルムに前記液状物を塗布し、その後、基材ポリエステルフィルムを前記方向と直交する方向にさらに延伸することを特徴とする()または()に記載の易滑性ポリエステルフィルムの製造方法。
本発明のポリエステルフィルムは高い平坦性と易滑性を両立し、かつ、離型性を備えている。しかも離型性を発現するにあたって、ワックス類や低分子量のシリコーン化合物、界面活性剤などの離型剤を必要としない。このため、剥離の際に被着体を汚染することがない。また、フッ素などハロゲン元素を含む離型剤を用いなくて済むので、廃棄時の環境への負荷も少ない。
本発明のポリエステルフィルムは、粘着材料や液晶ディスプレー用部品などの保護材料や、プリント配線板を製造する際の工程材料、イオン交換膜やセラミックグリーンシートなどのシート状構造体成形用途などに好適である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の易滑性ポリエステルフィルムは、基材ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤を含有する樹脂層を有している。
酸変性ポリオレフィン樹脂の酸変性成分の割合は、1〜10質量%であることが必要で、2〜10質量%がより好ましく、2〜9質量%が特に好ましい。酸変性成分の割合が1質量%未満の場合は、樹脂層に含まれる酸変性ポリオレフィン樹脂中の極性基の割合が少なくなるため、基材との十分な密着性が得られないことがあり、被着体を汚染する可能性がある。さらに、当該樹脂を安定的に水性分散化するのが困難になる傾向がある。一方、酸変性成分の割合が10質量%を超える場合は、極性基の割合が多くなるため樹脂層と基材との密着性が十分にはなるが、樹脂層と被着体との密着性も同時に高くなるため、被着体との離型性が低下する傾向がある。
酸変性ポリオレフィン樹脂を構成する酸変性成分としては、不飽和カルボン酸成分が挙げられる。不飽和カルボン酸成分としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、フマル酸、クロトン酸等のほか、不飽和ジカルボン酸のハーフエステル、ハーフアミド等が挙げられる。中でも、樹脂の分散安定性の面から、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸が好ましく、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸が特に好ましい。これらの酸変性成分は酸変性ポリオレフィン樹脂中に2種類以上含まれていてもよい。
また、基材との接着性をさらに向上させる理由から、上記の酸変性成分1〜10質量%の酸変性ポリオレフィン樹脂は、側鎖に酸素原子を含むエチレン性不飽和成分を含有していることが望ましい。側鎖に酸素原子を含むエチレン性不飽和成分としては、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜30のアルコールとのエステル化物が挙げられ、中でも入手のし易さの点から、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜20のアルコールとのエステル化物が好ましい。そのような化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。これらの混合物を用いてもよい。この中で、基材フィルムとの接着性の点から、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチルがより好ましく、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチルがさらに好ましく、アクリル酸エチルが特に好ましい。「(メタ)アクリル酸〜」とは、「アクリル酸〜またはメタクリル酸〜」を意味する。
側鎖に酸素原子を含むエチレン性不飽和成分は、酸変性成分と同様、分子内に極性基を有している。そのため側鎖に酸素原子を含むエチレン性不飽和成分を酸変性ポリオレフィン樹脂中に含めることによって、基材との密着性が高くなる一方、側鎖に酸素原子を含むエチレン性不飽和成分量が多すぎるとオレフィン由来の樹脂の性質が失われ、被着体との離型性が低下する可能性がある。酸変性ポリオレフィン樹脂中に含まれる側鎖に酸素原子を含むエチレン性不飽和成分の割合は、1〜40質量%であることが好ましく、2〜35質量%であることがより好ましく、3〜30質量%であることがさらに好ましく、6〜18質量%であること特に好ましい。
なお、側鎖に酸素原子を含むエチレン性不飽和成分を含有する酸変性ポリオレフィン樹脂を用いても、基材との接着性以外に樹脂層が有する離型性を損ねることがない。
酸変性ポリオレフィン樹脂は、オレフィン成分を主成分として含有していることが必要である。オレフィン成分としては、特に限定されないが、エチレン、プロピレン、イソブチレン、2−ブテン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン等の炭素数2〜6のアルケンが好ましい。これらの混合物であってもよい。この中で、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン等の炭素数2〜4のアルケンがより好ましく、エチレン、プロピレンがさらに好ましく、エチレンが最も好ましい。
本発明に用いられる酸変性ポリオレフィン樹脂には、その他のモノマーが、少量、共重合されていても良い。例えば、ジエン類、(メタ)アクリロニトリル、ハロゲン化ビニル類、ハロゲン化ビリニデン類、一酸化炭素、二酸化硫黄等が挙げられる。
酸変性ポリオレフィン樹脂を構成する各成分は、酸変性ポリオレフィン樹脂中に共重合されていればよく、その形態は限定されない。共重合の状態としては、例えば、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合(グラフト変性)などが挙げられる。
本発明の樹脂層に含まれる酸変性ポリオレフィン樹脂の融点は80〜150℃であることが好ましく、90〜130℃がより好ましい。融点が150℃を超える場合は基材表面への機能層形成時に高温処理が必要となる場合がある。一方、融点が80℃未満では離型性が低下する。
酸変性ポリオレフィン樹脂のビカット軟化点は、50〜130℃であることが好ましく、53〜110℃がより好ましく、55〜90℃がより好ましい。ビカット軟化点が50℃未満の場合は基材にコーティングして得られる樹脂層が溶融しやすくなるため被着体との密着性が高くなり離型性が低下する。一方、130℃を超える場合は基材表面への樹脂層形成時に高温下での処理が必要となる。
酸変性ポリオレフィン樹脂のメルトフローレートは、190℃、2160g荷重において1〜1000g/10分であることが好ましく、1〜500g/10分であることがより好ましく、1〜100g/10分であることがさらに好ましい。特に、ポリオレフィン樹脂100質量%中に含まれる酸変性成分の割合が10質量%以上の場合には、メルトフローレートは1〜30g/10分であることが好ましい。メルトフローレートが1g/10分未満の場合は、後述する分散安定性の優れた水性分散体の製造が困難となる。一方、メルトフローレートが1000g/10分を超える場合は、基材にコーティングして得られる機能層と基材との密着性が低下する場合がある。
本発明に用いることができる酸変性ポリオレフィン樹脂としては、三井・デュポン ポリケミカル社製の酸変性ポリオレフィン樹脂であるニュクレルシリーズ(商品名)、日本ポリエチレン社製の酸変性ポリエチレン樹脂であるレクスパールシリーズ(商品名)が挙げられる。具体的な商品名として、ニュクレルシリーズの「AN42115C」、「N1050H」、「N1110H」、レクスパールシリーズの「A210K」などがある。
また、本発明に用いることができる側鎖に酸素原子を含むエチレン性不飽和成分を含む酸変性ポリオレフィン樹脂としては、アルケマ社製の無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂であるボンダインシリーズ(商品名)が挙げられる。具体的な商品名として、「LX−4110」、「HX−8210」、「HX−8290」、「TX−8030」などがある。
樹脂層に含まれる架橋剤としては、自己架橋性を有する架橋剤、カルボキシル基と反応する官能基を分子内に複数個有する化合物等を用いることができ、このうちイソシアネート化合物、メラミン化合物、尿素化合物、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、オキサゾリン基含有化合物等が好ましく、特に、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物が効果的である。これらの架橋剤は組み合わせて使用してもよい。架橋剤を含むことにより樹脂層の凝集力や耐水性などの各種性能をさらに向上させることができる。架橋剤の添加量は、酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して1〜50質量部であることが必要であり、より好ましくは2〜40質量部、さらに好ましくは2〜30質量部である。
カルボジイミド化合物は、分子中に1つ以上のカルボジイミド基を有しているものであれば特に限定されるものではない。カルボジイミド化合物は、1つのカルボジイミド部分において、酸変性ポリオレフィン樹脂の酸変性部分における2つのカルボキシル基とエステルを形成し、架橋を達成する)。カルボジイミド化合物の具体例として、例えば、p−フェニレン−ビス(2,6−キシリルカルボジイミド)、テトラメチレン−ビス(t−ブチルカルボジイミド)、シクロヘキサン−1,4−ビス(メチレン−t−ブチルカルボジイミド)などのカルボジイミド基を有する化合物や、カルボジイミド基を有する重合体であるポリカルボジイミドが挙げられる。これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、取り扱いやすさから、ポリカルボジイミドが好ましい。
ポリカルボジイミドの市販品としては、日清紡社製のカルボジライトシリーズが挙げられる。商品名を用いて説明すると、より具体的には、水溶性タイプの「SV−02」、「V−02」、「V−02−L2」、「V−04」;エマルションタイプの「E−01」、「E−02」;有機溶液タイプの「V−01」、「V−03」、「V−07」、「V−09」;無溶剤タイプの「V−05」が挙げられる。
オキサゾリン化合物は、分子中にオキサゾリン基を2つ以上有しているものであれば、特に限定されるものではない。オキサゾリン化合物は、2つのオキサゾリン部分のそれぞれにおいて、酸変性ポリオレフィン樹脂の酸変性部分における1つのカルボキシル基とアミドエステルを形成し、架橋を達成する。オキサゾリン化合物の具体例として、例えば、2,2’−ビス(2−オキサゾリン)、2,2’−エチレン−ビス(4,4’−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2’−p−フェニレン−ビス(2−オキサゾリン)、ビス(2−オキサゾリニルシクロヘキサン)スルフィドなどのオキサゾリン基を有する化合物や、オキサゾリン基含有ポリマーが挙げられる。これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、取り扱いやすさからオキサゾリン基含有ポリマーが好ましい。
オキサゾリン基含有ポリマーの市販品としては、日本触媒社製のエポクロスシリーズが挙げられる。商品名を用いて説明すると、より具体的には、水溶性タイプの「WS−500」、「WS−700」;エマルションタイプの「K−1010E」、「K−1020E」、「K−1030E」、「K−2010E」、「K−2020E」、「K−2030E」などが挙げられる。
本発明において、樹脂層はポリビニルアルコールを含有していることが好ましい。ポリビニルアルコールは、特に限定されないが、ビニルエステルの重合体を完全または部分ケン化したものなどが挙げられる。ポリビニルアルコールは樹脂層中、酸変性ポリオレフィン樹脂中に分散されることによって、酸変性ポリオレフィン樹脂が奏する剥離性を適度に軽減して発揮させると同時に、自身が奏する密着性を発揮する。また、架橋剤と併用することで、樹脂層の表面に微小突起を形成するため易滑性が著しく向上する。本発明におけるポリビニルアルコールは、後述のように、液状物として使用する場合のために、水溶性を有していることが好ましい。
ポリビニルアルコールの平均重合度は、特に限定されるものではなく、例えば、300〜5,000であってよく、樹脂層のコート液の安定性向上の観点からは300〜2,000が好ましい。
市販のポリビニルアルコールとしては、商品名を用いて説明すると、日本酢ビ・ポバール社の「J−ポバール」の、具体的な商品名「JC−05」、「VC−10」、「ASC−05X」、「UMR−10HH」;クラレ社の「クラレポバール」の具体的な商品名「PVA−103」、「PVA−105」や、「エクセバール」の具体的な商品名「AQ4104」、「HR3010」;電気化学工業社の「デンカ ポバール」の具体的な商品名「PC−1000」、「PC−2000」などが挙げられる。
ポリビニルアルコールの含有量は、熱処理温度(乾燥温度)による剥離性への影響がより低くなることから、酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して5質量部以上とすることが好ましく、また、樹脂層のコート液の安定性が良好に保ち塗布斑を生じにくくするために200質量部以下であることが好ましい。ポリビニルアルコールの含有量は10〜100質量部が特に好ましく、20〜50質量部が最も好ましい。
本発明において、樹脂層は、粗面化物質として無機粒子および/または有機粒子を含有していてもよいが、必ずしも含んでいる必要はない。通常、フィルムに滑り性を付与するために、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ケイ素、ケイ酸ソーダ、水酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化錫、三酸化アンチモン、カーボンブラック、二硫化モリブデン等の無機粒子や、アクリル系架橋重合体、スチレン系架橋重合体、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フェノール樹脂、ナイロン樹脂、ポリエチレンワックス等の有機粒子等が添加されていることが多い。しかし、無機粒子の場合は、水分散液中での粒子の凝集による粗大粒子の発生や、沈降、また、樹脂層表面からの粒子の脱落などの問題を残している。無機粒子は、酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して0.5量部以下であることが好ましく、0.1質量部以下であることがより好ましく、含んでいないことが特に好ましい。一方、有機粒子の場合は、シリコーン化合物、フッ素化合物、ワックス類や界面活性剤の添加によりフィルムの滑り性は著しく向上するが、基材ポリエステルと樹脂層の界面および樹脂層表面への低分子量成分のブリードアウトして、樹脂層と基材との密着性が低下したり、剥離時の被着体が汚染されるという問題がある。そのため、有機粒子は、酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して0.5質量部以下であることが好ましく、0.1質量部以下であることがより好ましく、含んでいないことが特に好ましい。
上記でいうワックス類とは、数平均分子量が10,000以下の、植物ワックス、動物ワックス、鉱物ワックス、石油化学ワックス等を意味する。具体的には、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワックス、木蝋、ベリーワックス、ホホバワックス、シアバター、蜜蝋、セラックワックス、ラノリンワックス、鯨蝋、モンタンワックス、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、合成ポリエチレンワックス、合成ポリプロピレンワックス、合成エチレン−酢酸ビニル共重合体ワックス等が挙げられる。
また、上記でいう界面活性剤とは、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性(非イオン性)界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤、反応性界面活性剤等が挙げられる。一般に乳化重合に用いられるもののほか、乳化剤類も含まれる。
例えば、アニオン性界面活性剤としては、高級アルコールの硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸およびその塩、アルキルベンゼンスルホン酸およびその塩、ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート塩、ビニルスルホサクシネート等が挙げられる。ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロック共重合体、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体等のポリオキシエチレン構造を有する化合物や、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のソルビタン誘導体等が挙げられる。両性界面活性剤としては、ラウリルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。反応性界面活性剤としては、アルキルプロペニルフェノールポリエチレンオキサイド付加物やこれらの硫酸エステル塩、アリルアルキルフェノールポリエチレンオキサイド付加物やこれらの硫酸エステル塩、アリルジアルキルフェノールポリエチレンオキサイド付加物やこれらの硫酸エステル塩等の、反応性二重結合を有する化合物が挙げられる。
本発明において、樹脂層は、酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤を液状媒体中に含有してなる液状物を、基材ポリエステルフィルムに塗布したのち乾燥するという製造方法によって、工業的に簡便に得ることができる。液状媒体は水性媒体であることが好ましい。
本発明において、水性媒体とは、水と両親媒性有機溶剤とを含み水の含有量が2質量%以上である溶媒を意味し、水のみでもよい。両親媒性有機溶剤とは、20℃における有機溶剤に対する水の溶解性が5質量%以上である有機溶剤をいう(20℃における有機溶剤に対する水の溶解性については、例えば「溶剤ハンドブック」(講談社サイエンティフィク、1990年第10版)等の文献に記載されている)。具体的には、メタノール、エタノール(以下「EA」と略称する)、n−プロパノール(以下「NPA」と略称する)、イソプロパノール(以下「IPA」と略称する)等のアルコール類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、炭酸ジメチル等のエステル類、そのほか、アンモニアを含む、ジエチルアミン(以下「DEA」と略称する)、トリエチルアミン(以下「TEA」と略称する)、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン(以下「DMEA」と略称する)、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−ジエタノールアミン等の有機アミン化合物、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンなどのラクタム類等を挙げることができる。
液状物には、その性能が損なわれない範囲で、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、着色剤などを添加することもできる。
酸変性ポリオレフィン樹脂の液状物としては、水性分散体を用いることができる。水性分散化する方法は、特に限定されないが、例えば、国際公開WO02/055598号に記載された方法が挙げられる。
水性媒体中の酸変性ポリオレフィン樹脂の分散粒子径は、他の成分との混合時の安定性および混合後の保存安定性の点から、数平均粒子径が1μm以下であることが好ましく、0.8μm以下であることがより好ましい。このような粒径はWO02/055598号に記載の製法により達成可能である。なお、酸変性ポリオレフィン樹脂の数平均粒子径は動的光散乱法によって測定される。
水性分散体の固形分含有率は、特に限定されるものではないが、水性分散体の粘性を適度に保つためには、1〜60質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。
水性分散体と架橋剤を混合して得られる液状物の固形分含有率は、積層条件、目的とする厚さや性能等により適宜選択でき、特に限定されるものではない。しかし、液状物の粘性を適度に保ち、かつ、均一な樹脂層を形成させるためには、2〜30質量%が好ましく、3〜20質量%がより好ましい。
液状物を基材に塗工する方法としては、公知の方法、例えばグラビアロールコーティング、リバースロールコーティング、ワイヤーバーコーティング、リップコーティング、エアナイフコーティング、カーテンフローコーティング、スプレーコーティング、浸漬コーティング、はけ塗り法等を挙げることができる。
本発明において、基材ポリエステルフィルムを構成するポリエステルは、芳香族二塩基酸又はそのエステル形成性誘導体とジオール又はそのエステル形成性誘導体とから合成される線状飽和ポリエステルである。かかるポリエステルの好ましい具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリ(1,4―シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレン―2,6―ナフタレンジカルボキシレート等や、それらの共重合体が挙げられる。共重合することができる成分としては特に限定されず、酸成分としてイソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸、無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等のジカルボン酸、4−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラクトンや乳酸などが挙げられる。また、アルコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールAやビスフェノールSのエチレンオキシド付加体等が挙げられる。さらに、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の3官能化合物等を少量用いてもよい。これらの共重合成分は2種以上併用してもよい。また、2種以上のポリエステルをブレンドして用いても良い。これらの中、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレン―2,6―ナフタレートが特に好ましい。
基材ポリエステルフィルムの固有粘度は0.55〜0.80であることが好ましく、より好ましくは0.60〜0.75である。固有粘度が上記範囲未満であると、フィルムの製膜時に切断が起こり易く、安定に生産するのが困難であり、得られたフィルムの強度も低い。一方、固有粘度が上記範囲を超える場合にはフィルムの生産工程において樹脂の溶融押出時に剪断発熱が大きくなり、熱分解やゲル化物が増加してフィルム中の表面欠点、異物、表面粗大突起が増加したり、押出し機にかかる負荷が大きくなり、生産速度を犠牲にせざるを得なかったり、フィルムの厚み制御も難しくなる等、フィルムの生産性が低下する。また、あまりに極限粘度の高いものは、重合時間や重合プロセスが長く、コストを押し上げる要因ともなる。
基材ポリエステルの原料の重合方法は特に限定されず、例えば、エステル交換法、直接重合法等で重合することができる。エステル交換触媒としては、Mg、Mn、Zn、Ca、Li、Tiの酸化物、酢酸塩等が挙げられる。また、重縮合触媒としては、Sb、Ti、Ge酸化物、酢酸塩等の化合物が挙げられる。
重合後のポリエステルは、モノマーやオリゴマー、副生成物のアセトアルデヒド等を含有しているため、減圧もしくは不活性ガス流通下、200℃以上の温度で固相重合することが好ましい。
ポリエステルの重合においては必要に応じ添加剤、例えば酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等を添加することができる。酸化防止剤としては、例えばヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物等を、熱安定剤としては、例えばリン系化合物等を、紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系の化合物等を挙げることができる。
また、ポリエステル中には、本発明の目的を損わない範囲で当業界でよく知られた粗面化物質、例えば二酸化ケイ素、炭酸カルシウム、カオリナイト、二酸化チタン、シリカアルミナ等の無機粒子や、シリコーンやポリメタクリル酸メチル、エチルビニルベンゼン等の有機粒子を、単独または2種以上を組み合わせて用いることが出来る。
粗面化物質の平均粒径は2.0μm以下が好ましく、1.8μm以下がより好ましい。延伸後のポリエステルフィルムの平坦性とフィルムの製造工程中の巻取り性やスリ傷性の面から、平均粒径1.0〜1.8μmと0.3〜1.0μmの2種以上の粒子を併用することで、より平坦化が図れる。
本発明のポリエステルフィルムの表面形状は特に限定されないが、平坦性が要求される用途では、中心線平均粗さSRaが20nm以下、十点平均粗さSzが4.0μ以下、ピークカウントSPcが200pks/mm以下あることが好ましい。SRa、Sz、SPcのいずれも粗さを表現する数値であり、これらがより低いとフィルム表面の平坦性がより高くなり好ましい。しかしながら、フィルム表面の平坦性が高くなると、滑り性が悪化してフィルムの製造工程中のロール走行時や巻取り、巻き返し、スリット等で支障を及ぼし、フィルム表面にすり傷が入ったり、巻きシワの発生や静電気が発生し易い。また、フィルムを種々の加工に供する場合にも、滑り性が悪いために加工速度を低下せざるを得ない場合がある。
そのために、平坦化を進めると同時にフィルム表面に滑り性を付与することが重要である。本発明における樹脂層は、詳細は不明であるが、この樹脂層を基材ポリエステルフィルムの表面に形成することにより、ナノオーダーの微小突起を形成することができ、基材ポリエステルフィルムの平坦性を失うことなく高い滑り性を付与することができる。平坦性と滑り性の両特性を満足する表面形状の範囲として、SRaが5〜20nm、Szが1.0〜4.0μm、SPcが30〜200pks/mm が必要である
本発明のポリエステルフィルムの易滑性は、樹脂層を積層することで顕著に向上する。通常、滑り性の指標となる静摩擦係数が0.4を超えると、操業上の不具合が発生し易いが、本発明のポリエステルフィルムにおいては、静摩擦係数0.4未満の値を容易に達成することができる。特に静摩擦係数が0.35以下であれば操業上の問題は発生せずより好ましく、0.3以下であれば滑り性に優れた易滑性フィルムと言え、最も好ましい。
本発明のポリエステルフィルムの製造方法の一例を具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
まず、十分に乾燥されたポリエステル原料を押出機に供給し、十分に可塑化され、流動性を示す温度以上で溶融し、必要に応じて選ばれたフィルターを通過させ、その後Tダイを通じてシート状に押出す。このシートをポリエステルのガラス転移点(Tg)以下に温度調節した冷却ドラム上に密着させて未延伸フィルムを得る。
得られた未延伸フィルムを二軸延伸し二軸配向させる。延伸方法としては、特に限定はされないが逐次二軸延伸法や同時二軸延伸法を用いることができる。同時二軸延伸法では、未延伸フィルムを用いたポリエステルのTg〜Tgより50℃高い温度の範囲で長手および巾方向にそれぞれ2〜4倍程度の延伸倍率となるよう二軸延伸する。同時二軸延伸機に導く前に、1〜1.2倍程度の予備縦延伸を施しておいてもよい。
また、本発明のフィルムは逐次二軸延伸法によっても好ましく製造することができる。上記未延伸フィルムをロール加熱、赤外線等で加熱し、長手方向に延伸して縦延伸フィルムを得る。延伸は2個以上のロール周速差を利用し、ポリエステルのTg〜Tgより40℃高い温度の範囲で2.5倍以上、4.0倍以下とするのが好ましい。縦延伸フィルムは続いて連続的に、巾方向に横延伸、熱固定、熱弛緩の処理を順次施して二軸配向フィルムとする。横延伸はポリエステルのTg〜Tgより40℃高い温度で開始し、最高温度はポリエステルの融点(Tm)より(100〜40)℃低い温度であることが好ましい。横延伸の倍率は最終的なフィルムの要求物性に依存し調整されるが、3.5倍以上、さらには3.8倍以上とするのが好ましく、4.0倍以上とするのがより好ましい。
長手方向と巾方向に延伸後、さらに、長手方向および/または巾方向に再延伸することにより、フィルムの弾性率を高めたり寸法安定性を高めたりすることもできる。
延伸に続き、ポリエステルのTmより(50〜10)℃低い温度で数秒間の熱固定処理と、熱固定処理と同時にフィルム幅方向に2〜10%の弛緩することが好ましい。熱固定処理後、フィルムのTg以下に冷却して二軸延伸フィルムを得る。
本発明において、樹脂層を基材ポリエステルフィルムに積層する手法は特に限定されないが、上記液状物をポリエステルフィルムの製造工程中に塗布し、基材ポリエステルと共に乾燥、配向延伸および熱固定処理する工程を含むことが好ましい。製造工程中に塗布することにより、ポリエステルフィルム表面の配向結晶化の程度が小さい状態で樹脂層を塗布することができるため、ポリエステルフィルムと樹脂層の密着力が向上する。また、ポリエステルフィルムを緊張した状態で樹脂層により高温の熱処理できることで、ポリエステルフィルムの品位を低下させることなく、離型性や残存接着力を向上させることができる。さらに、オフラインでの塗布に比べると、製造工程を簡略化することができるばかりか、樹脂層を薄膜化によりコスト面でも有利である。なお、逐次二軸延伸法を採用する場合には、一軸方向に延伸された基材ポリエステルフィルムに前記液状物を塗布し、その後、基材ポリエステルフィルムを前記方向と直交する方向にさらに延伸することが、簡便さや操業上の理由から好ましい。
本発明において、樹脂層の厚みは、0.01〜1μmの範囲とすることが好ましく、0.03〜0.7μmであることがより好ましく、005〜0.5μmであることがさらに好ましい。0.01μm未満では十分な離型性が得られず、1μmを超える場合は、離型性は飽和状態で良化しないばかりか、残留接着率が低下する場合がある。
本発明の易滑性ポリエステルフィルムを使用することによって、樹脂層と被着体としての粘着材料とを加熱圧着した後の、樹脂層と被着体としての粘着材料との間の剥離強度を2N/cm以下、好ましくは1.8N/cm以下、より好ましくは1.6N/cm以下とすることができる。剥離強度が2N/cmを超えると、離型用フィルムとして使用することが難しい。
本発明の易滑性ポリエステルフィルムは、適度なぬれ性に由来して様々な被着体に対する良好な離型性を有していることから、樹脂層上に被着体を積層することで、積層体とすることができる。具体的には粘着材料や液晶ディスプレー用部品などの保護材料、プリント配線板のプレス工程材料やシート状構造体の成形工程材料として好適に使用できる。
以下に実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
(1)酸変性ポリオレフィン樹脂の構成
H−NMR分析(バリアン社製 GEMINI2000/300、300MHz)より求めた。オルトジクロロベンゼン(d)を溶媒とし、120℃で測定した。
(2)酸変性ポリオレフィン樹脂の融点
樹脂10mgをサンプルとし、DSC(示差走査熱量測定)装置(パーキンエルマー社製 DSC7)を用いて昇温速度10℃/分の条件で測定を行い、得られた昇温曲線から融点を求めた。
(3)酸変性ポリオレフィン樹脂のビカット軟化点
JIS K7206記載の方法で測定した。
(4)酸変性ポリオレフィン樹脂のメルトフローレート(MFR)
JIS K6730記載(190℃、2160g荷重)の方法で測定した。
(5)水性分散体の有機溶剤含有率
島津製作所社製ガスクロマトグラフGC−8Aを用い、水性分散体または水性分散体を水で希釈したものを直接装置内に投入して、有機溶剤の含有率を求めた。検出限界は0.01質量%であった。
ガスクロマトグラフの詳細条件は下記の通り。
FID検出器使用、キャリアーガス:窒素、カラム充填物質(ジーエルサイエンス社製):PEG−HT(5%)−Uniport HP(60/80メッシュ)、カラムサイズ:直径3mm×3m、試料投入温度(インジェクション温度):150℃、カラム温度:60℃、内部標準物質:n-ブタノール。
(6)水性分散体の固形分含有率
水性分散体を適量秤量し、これを150℃で残存物(固形分)の質量が恒量に達するまで加熱し、固形分含有率を求めた。
(7)酸変性ポリオレフィン樹脂粒子の数平均粒子径
日機装社製マイクロトラック粒度分布計UPA150(MODEL No.9340、動的光散乱法)を用い、数平均粒子径を求めた。粒子径算出に用いる樹脂の屈折率は1.50とした。
(9)剥離強度
得られた離型フィルムの樹脂層側に巾50mm、長さ150mmのポリエステル粘着テープ(日東電工社製No.31B/アクリル系粘着剤)をゴムロールで圧着して試料とした。試料を、金属板/ゴム板/試料/ゴム板/金属板の形で挟み、2kPa荷重、70℃の雰囲気で20時間放置し、その後30分以上冷却して常温に戻して剥離強度測定用試料を得た。剥離強度測定用試料の、粘着テープと離型フィルムとの剥離強度を、25℃の恒温室で引張試験機(インテスコ社製精密万能材料試験機2020型)にて測定した。剥離角度は180度、剥離速度は300mm/分である。
(10)残留接着率
上記剥離強度試験により離型フィルム表面から剥離した巾50mm、長さ150mmのポリエステル粘着テープ(日東電工社製No.31B/アクリル系粘着剤)を二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム(ユニチカ社製「エンブレットPET−12」、厚さ12μm)のコロナ処理面に貼付し、2kPa荷重、室温で20時間放置した。その後、ポリエステル粘着テープとフィルムの剥離強度を、25℃の恒温室で引張試験機(インテスコ社製精密万能材料試験機2020型)にて測定した。剥離角度は180度、剥離速度は300mm/分とした。この測定により得られた剥離強度をF1とする。
一方、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム(ユニチカ社製「エンブレットPET−12」、厚さ12μm)のコロナ処理面に巾50mm、長さ150mmのポリエステル粘着テープ(日東電工社製No.31B/アクリル系粘着剤)を貼付し、2kPa荷重、室温で20時間放置した。その後、ポリエステル粘着テープとフィルムの剥離強度を、25℃の恒温室で引張試験機(インテスコ社製精密万能材料試験機2020型)にて測定(剥離角度は180度、剥離速度は300mm/分)し、得られた剥離強度をF2とした。
得られた剥離強度F1、F2より下記式を用いて残留接着率を得た。
残留接着率(%)=(F1/F2)×100
粘着テープの粘着剤表面が離型フィルムにより汚染された場合、粘着テープの再粘着性が低下し、粘着テープとしての性能を損なう。すなわち、残留接着率は高い方が好ましい。
(11)表面粗さ
Taylor/Hobson社製、タリサーフCCI6000を使用し、下記の条件で中心線平均粗さSRa(nm)、十点平均粗さSz(μm)、ピークカウントSPc(個/mm) を測定し、10点平均して求めた。
測定長:0.9mm×0.9mm
カットオフ:ロバストガウシアンフィルタ、0.25mm
ピークカウントレベル:1.0μm
(12)静摩擦係数(傾斜法)
東洋精機製作所社製スリップ試験機AN−8を使用し、20℃、65%RHで2時間調湿後、樹脂層面とその反対面との摩擦係数を測定した。スライダーの接触面積は85mm×120mm、荷重は1000g、傾斜台が上昇してライダーが滑り始めた角度をθ(°)とし、下記式を用いて静摩擦係数を算出した。測定回数5回の平均値で求めた。
静摩擦係数=tanθ
<酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体の製造>
〔O−1〕
ヒーター付きの密閉できる耐圧1リットル容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、60.0gの「ボンダイン LX−4110」(アルケマ社製、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂)、90.0gのIPA(和光純薬社製)、3.0gのTEA(和光純薬社製)および147.0gの蒸留水をガラス容器内に仕込んだ。そして、撹拌翼の回転速度を300rpmとし、系内温度を140〜145℃に保って、30分間撹拌した。その後、水浴につけて、回転速度300rpmのまま撹拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した。180gの蒸留水と3.0gのDMEAを0.5Lの2口丸底フラスコに仕込み、メカニカルスターラーとリービッヒ型冷却器を設置した上で、フラスコをオイルバスで加熱していき、水性媒体を留去した。約180gの、水とIPAを留去したところで、加熱を終了し、室温まで冷却した。冷却後、フラスコ内の液状成分を300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)することで、乳白色の酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体O−1を得た。この水性媒体における有機溶剤の含有量は1.0質量%であった。
〔O−2〕
酸変性ポリオレフィン樹脂として「ボンダイン HX−8210」(アルケマ社製、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂)を用い、水性分散体O−1の製造の際と同様の操作を行って、酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体O−2を得た。
〔O−3〕
酸変性ポリオレフィン樹脂として「ボンダイン AX−8390」(アルケマ社製、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂)を用い、水性分散体O−1の製造の際と同様の操作を行って、酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体O−3を得た。
〔O−4〕
ヒーター付きの密閉できる耐圧1リットル容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、60.0gの「プリマコール5980I」(ダウケミカル社製、アクリル酸変性ポリオレフィン樹脂)、16.8gのTEA、および223.2gの蒸留水をガラス容器内に仕込んだ。そして、撹拌翼の回転速度を300rpmとし、系内温度を140〜145℃に保って、30分間撹拌した。その後、水浴につけて、回転速度300rpmのまま撹拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した。さらに、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧ろ過(空気圧0.2MPa)して、微白濁の水性分散体O−4を得た。この際、フィルター上に樹脂は殆ど残っていなかった。
〔O−5〕
ヒーター付きの密閉できる耐圧1リットル容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、30.0gのレクスパールEAA「A210K」(日本ポリエチレン社製、アクリル酸変性ポリエチレン樹脂)、105.0gのNPA(和光純薬社製)、7.8gのTEA(和光純薬社製)、および157.2gの蒸留水をガラス容器内に仕込み、撹拌翼の回転速度を300rpmとした。そして系内温度を170℃に保って30分間撹拌した。回転速度300rpmのまま攪拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した。180gの蒸留水と3.0gのDMEAを0.5Lの2口丸底フラスコに仕込み、メカニカルスターラーとリービッヒ型冷却器を設置した上で、フラスコをオイルバスで加熱していき、水性媒体を留去した。約180gの、水とIPAを留去したところで、加熱を終了し、室温まで冷却した。冷却後、フラスコ内の液状成分を300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)することで、乳白色の酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体O−5を得た。この水性媒体における有機溶剤の含有量は1.0質量%であった。
酸変性ポリオレフィン樹脂の組成および物性、および、得られた水性分散体の物性を表1に示す。
<基材ポリエステルフィルムの製造>
〔ポリエステルフィルム(A〜C)の作成〕
表3に示すシリカ粒子を添加したポリエチレンテレフタレート(重合触媒三酸化アンチモン、固有粘度0.62、ガラス転移温度78℃、融点255℃)を押出機(スクリュー径150mm)に投入して280℃で溶融後、厚さ380μmとなるようTダイからシート状に押出し、表面温度25℃の冷却ドラム上に密着させて冷却して未延伸シートを得た。この未延伸シートをロール式縦延伸機で85℃の条件下、3.5倍に延伸し、その後、端部をフラット式延伸機のクリップに把持させ、100℃の条件下、横4.5倍に延伸を施し、その後、横方向の弛緩率を3%として、230℃で3秒間の熱処理を施して、厚さ25μmの2軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
基材ポリエステルフィルム中の滑剤と、物性を表2に示す。比較のため、ユニチカ社製「エンブレットPET−12」(厚さ12μm)の表面物性も併せて示す。
<易滑性ポリエステルフィルムの製造>
実施例1
酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体O−3と、ポリビニルアルコール水溶液(日本酢ビ・ポバール社製「VC−10」、重合度1,000、固形分濃度10質量%)、オキサゾリン化合物の水性溶液(日本触媒社製、「エポクロスWS−700」、固形分濃度25質量%)を各成分の固形分比率が表3に示した値となるように混合し、その後水で希釈して固形分8質量%の液状物E−3を得た。この液状物を、上記ポリエステルフィルム(A)の製造工程中の縦延伸と横延伸の間に塗布工程を設け、120メッシュのグラビアロールで5g/mとなるように塗布後、50℃の熱風乾燥炉で20秒通過させた。その後連続的にシートの端部をフラット式延伸機のクリップに把持させ、上記横延伸工程を経て、易滑性ポリエステルフィルムを得た。
実施例2〜12、比較例1〜5
酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体と、ポリビニルアルコール水溶液と、オキサゾリン化合物の水性溶液を固形分の比率が表3になるように混合し、水で希釈して表3の固形分含有率の液状物を得た。その後、表4に示す基材ポリエステルフィルムの製造工程中に各液状物を塗布し、実施例1と同様にして易滑性ポリエステルフィルムを得た。PVAが含まれていない液状物E−1とE−11については、ポリエステルへの塗れ性に劣ったため、界面活性剤としてアセチレングリコールを液状物に対して0.1質量%添加した。
実施例13
基材ポリエステルフィルムの製造後、オフラインで液状物E-3をマイヤーバーで4.5g/mとなるように塗布後、120℃の熱風乾燥炉で90秒乾燥して、易滑性ポリエステルフィルムを得た。
実施例14
ユニチカ製ポリエチレンテレフタレートフィルム(エンブレットPET-12)を用いて、実施例13と同様に液状物E−3を塗布後、乾燥して易滑性ポリエステルフィルムを得た。
実施例1〜14、比較例1〜5で得られたポリエステルフィルムについて、平坦性と易滑性、離型性を評価した。結果を表4に示す。
実施例1〜14のフィルムは、離型性と易滑性に優れていた。中でも、基材ポリエステルとして(B)や(C)を使用したフィルムは、平坦性が高いにも関わらず静摩擦係数も低く、離型材料として高い平坦性が要求される用途にも好適であった。
実施例13や実施例14のフィルムは、同組成の樹脂層を基材ポリエステルフィルムに積層した実施例1に比べると、離型性の指標である剥離強度と残存接着率でやや劣っていた。
比較例1は、樹脂層中の酸変性オレフィン中の変性成分の割合が高かったため、離型性に劣っていた。
比較例2および5は、樹脂層中に架橋剤が含まれていなかったため離型性に劣っていた。
比較例3および4は、樹脂層中に架橋剤が含まれていなかったため離型性に劣っていた。さらに、基材フィルムの平坦性が高かったため静摩擦係数が高く滑り性に劣っていた。

Claims (6)

  1. 基材ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、酸変性ポリオレフィン樹脂(酸変性ポリオレフィン樹脂を構成するポリオレフィンがプロピレン系重合体と親水性高分子とからなる共重合ポリオレフィンであるものを除く)と架橋剤を含有する樹脂層を有し、樹脂層は酸変性成分の割合が1〜10質量%の酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部と架橋剤1〜50質量部を含有し、
    樹脂層の表面粗さSRaが5〜20nm、Szが1.0〜4.0μm、SPcが30〜200pks/mm であることを特徴とする易滑性ポリエステルフィルム。
  2. 樹脂層がさらにポリビニルアルコールを含有し、ポリビニルアルコールの含有量が酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して50〜200質量部である請求項1記載の易滑性ポリエステルフィルム。
  3. 樹脂層が、粗面化物質としての無機粒子および/または有機粒子を実質的に含有しない請求項1または2記載の易滑性ポリエステルフィルム。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の易滑性ポリエステルフィルムを製造する方法であって、樹脂層が酸変性成分の割合が1〜10質量%の酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して架橋剤を1〜50質量部含有する液状物を基材ポリエステルフィルムの製造工程中に塗布し、この基材と共に乾燥、配向延伸および熱処理する工程を含むことを特徴とする易滑性ポリエステルフィルムの製造方法。
  5. 液状物に含まれる液状媒体が水性媒体である請求項記載の易滑性ポリエステルフィルムの製造方法。
  6. 一軸方向に延伸された基材ポリエステルフィルムに前記液状物を塗布し、その後、基材ポリエステルフィルムを前記方向と直交する方向にさらに延伸することを特徴とする請求項またはに記載の易滑性ポリエステルフィルムの製造方法。
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