JP5657285B2 - 搬送装置 - Google Patents
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Description
まず第1に、コンベヤに載置され搬送される釜と反転アームとの間の位置関係が必ずしも常に一定となるとは限られないため、釜の把手の位置と反転アームの断面コ字状の開放端の位置との間にずれが生ずる場合がある。この場合、両者が適切に係合できないため、釜が適切に反転されない可能性がある。
第2に、反転アームは、釜の把手に係合することによって、釜を保持して反転させることができるものである。よって、反転アームによって反転させることが可能な釜は、予め定められた形状(特に把手の形状)を有するものに限定される。例えば、丸釜などの特殊な釜を用いることはできない。
さらに、釜の搬送は、コンベヤ、モーターローラー及びモーター等によって実現されているので、必要とされるコストが高くなる。
また、釜と蓋とはセットで用いられることが一般的である。ところが、特許文献1には、釜の搬送ラインと蓋の搬送ラインとを兼用する構成が明記されていないため、蓋の搬送ラインが釜の搬送ラインとは独立して別個に設けられていると考えられる。よって、必要とされるコストがさらに高くなる。
なお、以下に説明する本発明の実施の形態では、搬送される容器の具体例として釜及び蓋を用いる場合について説明するが、本発明は、どのような形状を有する釜、蓋及び他の容器についても同様に適用可能なものである。
図1は、本発明の実施の形態に係る搬送装置100を示す斜視図である。
本実施の形態に係る搬送装置100は、大きく分けて、主搬送装置110と、主搬送装置110の上流側に隣接して配置された上流搬送装置120と、主搬送装置110の下流側に隣接して配置された下流搬送装置130と、を含む。
概略的にいえば、上流搬送装置120により搬送されてきた釜は、主搬送装置110によって反転させられた後、下流搬送装置130により図示しない下流に設けられた別の洗浄装置にまで搬送される。一方、上流搬送装置120により搬送されてきた蓋は、主搬送装置110により反転させられることなく通過し、下流搬送装置130により釜と同様に図示しない別の洗浄装置にまで搬送される。
上流搬送装置120は、図1に示すように、搬送方向に沿って相互に平行に延びる2つのフレーム122と、フレーム122に対して取り付けられ鉛直方向に延びる複数のベース部材124と、2つのフレーム122間に相互に間隔をおいて配置され、フレーム122に対して回動可能となるように取り付けられた複数のローラー126と、により構成されている。
なお、図1においては、上流搬送装置120の一部分のみが示されているに過ぎないが、実際には、上流搬送装置120は上流側に向かってさらに延びているものである。
各ローラー126は、全体的に円柱形状又は円筒形状を有する。各ローラー126の上端面を繋ぐ平面(すなわち釜及び蓋が載置される載置面)は1つの水平な面となっている。ローラー126に載置された釜又は蓋は、図示しない操作者によって搬送方向の下流側に向かって押圧されると、釜又は蓋に当接するローラー126が回動させられることにより、ローラー126によって下流側に向かって搬送される。
図1に加えて図2及び図3を参照して主搬送装置110を説明する。
図2は、図1に示した主搬送装置110を搬送方向の上流側(図1の矢印A)からみて簡略的に示す断面図である。図3は、図1に示した主搬送装置110を搬送方向に直交する方向(図1の矢印B)からみて簡略的に示す断面図である。
回転体210は、所定の間隔をおいて対向する2つの側壁211、211と、これら2つの側壁211の間に搬送方向に沿って一列に回動自在に配置された複数の上部ローラー212と、2つの側壁211の間に上部ローラー212に対向するように搬送方向に沿って一列に回動自在に配置された複数の下部ローラー213と、によって箱型形状となるように形成されている。
各下部ローラー213もまた、全体的に円柱形状又は円筒形状を有する。各下部ローラー213の上端面を繋ぐ平面は、1つの平面を形成し、さらに、各下部ローラー213の下端面を繋ぐ平面も、1つの平面を形成している。
筐体220は、回転体210を回動自在となるように支持する。筐体220は、地面に配置される直方体形状を有する基部221と、互いに対向するように基部221に固定された2つの箱体222、223と、を含む。具体的には、基部221は、その側壁221a、221bを上方に延長させている。これら側壁221a、221bに対して、それぞれ、箱体222、223が固定されている。これにより、箱体222が、回転体210の側壁211の外面211aに対向し、箱体223が、回転体210の外面211bに対向している。
箱体222の内部には、回転体210を回動させるモーター230が収容及び固定されている。モーター230のシャフト231が回転体210のシャフト217aに機械的に接続されている。このモーター230の回転を制御する制御部、及び、この制御部に接続された操作パネルは、図示されていないが、従来のものを用いることができる。なお、操作パネル(図示しない)は、例えば箱体222の外面に設けることができる。操作者がこのような操作パネルに対する所定の押圧動作を行うことに応じて、制御部(図示しない)がモーター230のシャフト231を正転又は逆転させることにより、回転体210が正転又は逆転させられる。
図1に示すように、下流搬送装置130は、直方体形状を有するシンク131と、シンク131の底面に取り付けられ鉛直方向に延びるベース部材132と、シンク131の上面に配置された搬送部133と、を含む。
また、図1には示されていないが、シンク131内には、ローラー135の上に載置された釜又は蓋に対して下方から洗浄液を噴出する洗浄装置を搭載してもよい。この場合、下流搬送装置130は、主搬送装置110から受け入れた釜及び蓋を搬送するだけでなく洗浄することもできる。
上記のように説明した構成を有する搬送装置100の動作について、先に用いた図1〜図3に加え、図4〜図7を参照して説明する。
図4〜図6は、本発明の実施の形態に係る搬送装置100が釜10を搬送する動作を示す模式図である。図7は、本発明の実施の形態に係る搬送装置100が蓋20を搬送する動作を示す模式図である。
上流搬送装置120の各ローラー126の上端面を繋ぐ平面、すなわち、各ローラー126により形成される載置面Xは、水平面となっている。下流搬送装置130の各ローラー135の上端面を繋ぐ平面、すなわち、各ローラー135により形成される載置面Zもまた、水平面となっている。
図4と比較すると、図6は、主搬送装置110の回転体210が第2状態(反転状態)で静止している様子を示している。すなわち、回転体210が第2状態にあるときには、上部ローラー212が下部ローラー213の下方に位置している。回転体210が第2状態にあるときには、各上部ローラー212の下端面を繋ぐ平面、すなわち、各上部ローラー212により形成される載置面Y'は、搬送方向の下流側に向かって下降する傾斜面となっている。
一方、図6に戻って、主搬送装置110の載置面Y'と、下流搬送装置130の載置面Zとの関係について説明すると、下流搬送装置130の載置面Zが主搬送装置110の(第2状態にある回転体210の)載置面Y’の下流側の端部Y'2とが略同一の高さとなるように、載置面Z及び載置面Y'の高さが設定されている。
これにより、回転体210の回動により反転された釜10が、回転体210から排出され下流搬送装置130に渡される。
図7を参照すると、上流搬送装置120のローラー126上に載置された蓋20もまた、操作者によって下流側に向かって押圧されることにより、ローラー126上を転がり、回転体210の収容領域210a内に進行する。さらに、下流側に向かって下降する載置面Yを形成する各ローラー213上を自重により転がる。釜10とは異なり、蓋20は、下流側への進行をストッパー218により阻止されることはない。よって、蓋20は、回転体210の収容領域210aを脱し、下流搬送装置130に到達する。
20 蓋
100 搬送装置
110 主搬送装置
120 上流搬送装置
126 ローラー
130 下流搬送装置
135 ローラー
210 回転体
210a 収容領域
211 側壁
212 上部ローラー
213 下部ローラー
216a、216b 固定部材
217a、217b シャフト
218 ストッパー
220 筐体
221 基部
222、223 箱体
230 モーター
X 上流搬送装置の各ローラー126により形成される載置面
Y 主搬送装置の各下部ローラー213により形成される載置面
Y1 載置面Yの上流側の端部
Y' 主搬送装置の各上部ローラー212により形成される載置面
Y'2 載置面Y'の下流側の端部
Z 下流搬送装置の各ローラー135により形成される載置面
Claims (11)
- 容器を搬送方向に搬送する搬送装置であって、
所定の間隔をおいて対向する2つの側壁、該2つの側壁の間に前記搬送方向に沿って一列に回動自在に配置された複数の上部ローラー、及び、前記2つの側壁の間に該複数の上部ローラーに対向するように前記搬送方向に沿って一列に回動自在に配置された複数の下部ローラー、により形成され、前記2つの側壁と前記上部ローラーと前記下部ローラーとにより囲まれた収容領域に容器を収容するように構成された、箱型の回転体と、
該回転体を中心軸の周りに回動自在となるように該回転体を支持する支持手段と、
該支持手段に取り付けられ前記回転体を回動させる回動制御手段と、
前記収容領域に収容された前記下部ローラー上の容器が下流側へ移動するのを阻止するため前記2つの側壁の間において前記搬送方向の下流側に設けられた停止部材であって、前記容器よりも高さの低い前記容器以外の物品については前記回動制御手段による回動なしに下流側への移動がされるようにするため、前記下部ローラーに載置される前記容器以外の物品の高さを超える位置に設置される当該停止部材と、
を具備することを特徴とする搬送装置。 - 前記容器以外の物品は蓋を含む、請求項1に記載の搬送装置。
- 前記回転制御手段は、前記回転体の前記下部ローラーが前記上部ローラーの下方に位置する第1状態から前記上部ローラーが前記下部ローラーの下方に位置する第2状態になるまで、該回転体を正転させる、請求項1又は請求項2に記載の搬送装置。
- 前記回転制御手段は、前記第2状態から前記第1状態になるまで前記回転体を逆転させる、請求項3に記載の搬送装置。
- 前記回転体は、前記第1状態において、前記収容領域に収容された容器を前記下部ローラーの上に載置し、前記第2状態において、該容器を前記上部ローラーの上に載置する、請求項3又は請求項4に記載の搬送装置。
- 前記回転体は、前記第1状態において、前記下部ローラーが前記搬送方向上流側から下流側に向かって降下する傾斜面を形成するように構成される、請求項3から請求項5のいずれかに記載の搬送装置。
- 前記回転体は、前記第2状態において、前記上部ローラーが前記搬送方向の上流側から下流側に向かって下降する傾斜面を形成するように構成される、請求項3から請求項6のいずれかに記載の搬送装置。
- 前記搬送方向に沿って配置され容器を載置して搬送する複数のローラーを有し、該複数のローラーにより形成される載置面が前記回転体の前記上部ローラーの下方に位置する前記下部ローラーにより形成される載置面と略同一の高さとなるように、前記回転体の上流側に配置された上流搬送手段、をさらに具備する請求項1から請求項7のいずれかに記載の搬送装置。
- 前記上流搬送手段は、前記複数のローラーの載置面が前記下部ローラーの載置面における前記搬送方向の上流端と略同一の高さとなるように構成される、請求項8に記載の搬送装置。
- 前記搬送方向に沿って配置され容器を載置して搬送する複数のローラーを有し、該複数のローラーにより形成される載置面が前記回転体の前記下部ローラーの下方に位置する前記上部ローラーにより形成される載置面と略同一の高さとなるように、前記回転体の下流側に配置された下流搬送手段、をさらに具備する請求項1から請求項9のいずれかに記載の搬送装置。
- 前記下流搬送手段は、前記複数のローラーの載置面が前記上部ローラーの載置面における前記搬送方向の下流端と略同一の高さとなるように構成される、請求項10に記載の搬送装置。
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