次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
<システム構成の説明>
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態を示す情報処理装置を含む画像処理システムの例を示す。本実施形態では、MFP(Multi Function Peripheral)を情報処理装置の例として説明する。また、本発明の情報処理装置は、上記画像形成装置に限らず、省電力モード(省電力状態)を持つ装置であれば、PC等の他の装置に適用することが可能である。
なお、省電力モードにおける画像形成装置では、モータなどのアクチュエータ類やセンサ類、CPU等は待機状態となるため消費電力は比較的少なく、トナーを紙に定着させる定着装置を高温状態で維持するために用いられる定着ヒータの消費電力が支配的となる。
このため、省電力モード時においては、定着ヒータを消灯するか、または定着装置の制御温度を下げるか、または定着ヒータをオンする比率を一定値以下にするなどして、定着ヒータの消費電力を低減させる制御が行われている。ここで、図2に示す電源制御ユニットが電力制御を、実行する構成としてもよいし、或いは、図2に示した制御部201が電力制御を実行する構成としてもよい。
図1において、画像処理システムは、MFP100、クライアントコンピュータ103、サーバコンピュータ104とを有し、それらはネットワーク105によって接続されている。
MFP100は、スキャンした画像データや、クライアントコンピュータ103やサーバコンピュータ104からネットワーク105を介して送られてきた画像データを受信し、受信した画像データをシートに印刷する。
また、MFP100は、スキャンした画像データ、または、ネットワーク105を介して受信した画像データを保持し、後に、ユーザからの指示に基づいて、保持された画像データを印刷、データ送信することができる。
クライアントコンピュータ103は、ユーザからの指示に基づいて画像データの作成、編集等を行い、当該画像データを、ネットワーク105を介してサーバコンピュータ104やMFP100に送信する。
サーバコンピュータ104は、ネットワーク105を介してMFP100やサーバコンピュータ104と通信可能であり、例えば、ネットワーク105を介して送受信されたデータのログを取る。
次に、図2を用いて、MFP100の内部構成について説明する。
図2は、図1に示したMFP100のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
図2において、制御部201は、ROM203に格納されたプログラムに従って、MFP100を統括的に制御する。例えば、制御部201は、ROM203に記憶された後述のフローチャートに示す記憶制御を行うためのプログラムを読出し、実行する。
RAM202は、制御部201のワークエリアとして用いられる。
ROM203は、制御部201によって、読み出される種々のプログラムを格納する。例えば、後述するフローチャートに示す記憶制御を行うためのプログラムを記憶する。
操作部204は、ユーザからの指示を受付けるために用いられる。操作部204は、ハードキーや、タッチパネルで構成されており、制御部201は、操作部204を介して、ユーザから受付けた指示に基づいて制御を行う。
また、操作部204は、タッチパネル部(表示部ともいう。)にMFP100の状態の表示や、エラーメッセージの表示等を行う。
プリンタ部205は、制御部201からの指示に基づき、図示しない給紙部から搬送された記録媒体に画像データを印刷する。
スキャナ部206は、ADF(Auto Document Feeder)や、プラテンガラスの上にセットされた原稿を、制御部201からの指示に基づいて、読み取り、画像データに変換する。
また、スキャナ部206は、印刷するように要求されている場合に、変換された画像データをプリンタ部205に転送する。また、スキャナ部206は、データをHDD207に格納するように要求されている場合には、スキャナ部206は変換された画像データをHDD207に転送する。
HDD207(ハードディスク)は、制御部201の指示により、画像データを格納するための補助記憶装置である。詳しくは、後述する。
NIC208は、MFP100が、ネットワーク105を介してデータのやり取りを行うためのインタフェース制御を行う。
DSU209(Digital Service Unit)は、MFP100をデジタル回線221に接続し、データ送受信に使用される。
NCU211(Network Contorol Unit)は、MFP100を公衆電話回線222に接続し、回線の開閉、発着信制御、画像データの送受信を行う。モデム210は、画像データの送受信を行う際に、送受信データの変復調を行う。
タイマ212は、時刻管理を行うために用いられる。例えば、制御部201が、ユーザの操作を最後に受付けた時刻から経過した時間を計測するために用いられる。
人体検知部445は、赤外線によって人体を検知する人体検知センサを有し、人体検知センサによって人体を検知した場合に、制御部201にその旨を伝える。顔認識部442は、図3に示すような構成を有する。人体検知部445は、省電力モードにおいても電力が供給されている。なお、この明細書では、人体検知センサによって検知された人体や、カメラで撮像された被写体を、情報処理装置の操作者になり得ることから、操作者であるかどうかにかかわらず操作者と呼ぶ。
227は電源制御ユニットで、動作モードが通常の動作モードから省電力モードに切り替わると、制御部201やNIC208等を含むコア部への電源を供給し、メインバス220に接続される他のデバイスへの電源供給を制限する。なお、電源制御ユニット227は、図7に示す手順に従い、画像形成装置に検知される操作者の識別結果に従い、操作部204で設定される通常モードからスリープモード(省電力モード)へ移行するスケジュールを調整する。ここで、他のデバイスとは、プリンタ部205、スキャナ部206が備える各種の負荷が含まれる。
具体的には、画像形成装置にカメラを設け、操作者(ユーザ)から操作を受付けた場合に、操作者の顔を撮影してRAM202又はHDD207等に記憶しておく。また、人体検知部445によって画像形成装置に近づく操作者を検知し、操作者が検知された場合に、画像形成装置は、カメラで操作者を撮影する。そして、撮影された操作者が、前回の操作者と一致するかどうかを判断し、一致する場合には省電力モードに移行するまでの時間を図7に示す手順で延長する。これにより、記憶された操作者以外の操作者が近づいても省電力モードに移行するまでの時間を延長しないため、ユーザが操作部204であらかじめ設定した適切な経過時間後にスリープに入ることができる。ここで、適切な経過時間とは、操作部204が、ユーザから最後に操作を受付けてから経過した所定の時間である。
なお、スリープモード時、電源制御ユニット227によりネットワーク105を介する通信は実行可能とするように電源制御が実行されている。
また、既に顔の情報が記憶された操作者が画像形成装置に近づいたときには省電力モードに移行するまでの時間を延長するため、操作者が意図しないタイミングで画像形成装置が勝手にスリープに入るのを防ぐことができる。
また、省電力モードからの復帰に関して次のような効果を得ることもできる。操作者以外の人の多い場所(人通りの多い場所)に画像形成装置が設置された場合でも、適切に省電力モードから復帰することができる。
また、人体検知部445によって操作者が近づいたことを検知しても、カメラによって撮像された操作者が、前回の操作者以外の操作者であると判定した場合は、省電力モードから復帰しないように制御する。このように制御する理由は、人通りの多い場所では、画像形成装置の操作をする以外の目的で画像形成装置に近づくことがあるためである。そして、操作部204から操作を受付けて初めて省電力モードから復帰させることで、できるだけ省電力モード状態を維持する。
一方、人体検知部445によって操作者が近づいたことを検知し、カメラからの画像データと記憶された画像データとを比較して、記憶されている前回の操作者であると電源制御ユニット227が判定すると、省電力モードから復帰させる。このように制御する理由は、以下の理由による。即ち、省電力モードに移行する前に画像形成装置を操作していた操作者が一度その場所を離れ、再びおなじ操作者が画像形成装置に近づいていることが顔認識によって検知される。このために、その操作者が再び画像形成装置を操作する可能性が高いことを意味するからである。なお、前回の操作から省電力モードに移行して間もない時間である場合に、この制御を行うと画像形成装置を操作する可能性が高いと考えられるためこのような時間管理をさらに加えてもよい。
なお、省電力モード処理については、図7において詳述する。
なお、図2に示す例では、画像形成装置で電力消費する負荷となるデバイスを省いているが、負荷となるデバイスにはプリンタ部205、スキャナ部206、図4に示すフィニッシャ315等が含まれる。特に、プリンタ部205は、熱定着を行う定着ユニットの定着ヒータ等が負荷に含まれる。そして、これらの画像形成装置の負荷となるデバイスに対して、設定された省電力モードに従い電源制御ユニット227が電源から供給する電力供給をON/OFF制御する。
図3は、図2に示した顔認識部442の構成を説明するブロック図である。
図3において、顔認識部442は、プロセッサ450、フレームバッファ451、画像処理部452、カメラI/F443、DRAM444を有する。ここで、顔認識部442は、省電力モードにおいても電力が供給されている。
カメラI/F443は本体に取り付けられた後述するCCDカメラ337と接続されており、後述するCCDカメラ337からの画像信号を顔認識部442へ送る。
プロセッサ450は、制御部201からの指示に基づいて、CCDカメラ337によって撮像することによって生成され、カメラI/F443を介して受信した画像信号をDRAM444に保存させる。
カメラI/Fから送られたCCDカメラの出力画像信号は顔認識部442内のフレームバッファ451にフレームごとに蓄積される。制御部201はメインバス220を介してDRAM444に、プロセッサ101および画像処理部102の動作プログラムを配置する。
プロセッサ450と画像処理部452はDRAM444上のプログラムに基づいてフレームバッファ451上の画像を処理し、顔認識処理を行う。
また、プロセッサ450は顔認識処理を行った結果、フレームバッファ451上の画像内に人の顔が存在するかどうか判断し、さらに存在する場合には人の顔の特徴量を抽出し、DRAM444上へ格納する。制御部201はメインバス220を介してDRAM444上に格納された特徴量を取得することができる。
次にMFP100の詳細について、図4を用いて説明する。
図4は、図1に示したMFP100の構成を説明する図である。なお、図4の(A)はMFP100の概略断面を示し、(B)はMFP100が備える原稿台を上面から視た状態を示し、(C)はドキュメントフィーダ(DF)を側面から視た状態を示す。なお、図4に一例を示すMFP100は、コピー・プリンタ・FAXのそれぞれの機能を有している。
図4において、本MFP100はスキャナ301とドキュメントフィーダ(DF)302と、カラー4色ドラムを備えるプリント記録用のプリントエンジンと、給紙デッキ314とフィニッシャ315からなる。
はじめにスキャナ301を中心に行われる読取動作について説明する。
図4の(B)に示すように、原稿台に原稿をセットして読み込みを行う場合には、原稿台307に原稿をセットしてDF302を閉じる。すると、開閉センサ330Sは原稿台が閉じられたことを検知した後、スキャナ301の筐体内にある反射式の原稿サイズ検知センサ331〜335が、セットされた原稿サイズを検知する。
このサイズ検知を起点にして光源310で原稿を照射し、反射板311、レンズ312を介してCCD343が画像を読み取り、しかる後デジタル信号に変換され、所望の画像処理を行ってレーザ記録信号に変換される。このようにして変換されたレーザ記録信号は、後述する図4で説明するコントローラ内のメモリに格納される。
DF302に原稿をセットして読み込みを行う場合には、DF302の原稿セット部303のトレイに原稿をフェイスアップで載置する。すると、原稿有無センサ304が、原稿がセットされたことを検知し、これを受けて給紙ローラ305と搬送ベルト306が回転して原稿を搬送し、原稿台307上の所定の位置に原稿がセットされる。これ以降は原稿台での読み込みと同様に画像が読み込まれ、コントローラ内のメモリに格納される。
読み込みが完了すると、再び搬送ベルト306が回転して図の右側に原稿を送り、排紙側の搬送ローラ308を経由して原稿排紙トレイ309へ排紙する。
原稿が複数存在する場合は、原稿台から原稿が図の右側に排紙搬送されるのと同時に、給紙ローラ305を経由して左側から次原稿が給送され、次原稿の読み込みが連続的に行なわれる。以上がスキャナの動作である。
続いて、プリンタ313を中心に行われる印刷動作について説明する。図4で説明する顔認識部442内のメモリに一旦記憶された記録信号(印刷画像データ)は、プリンタ313へと転送され、レーザ記録部でYellow、Magenta、Cyan、Blackの4色の記録レーザ光に変換される。
そして、各色の感光体316に照射され、感光体に静電潜像を形成する。そして、トナーカートリッジ317から供給されるトナーによりトナー現像を行い、可視化された画像は中間転写ベルト321に一次転写される。
その後中間転写ベルト321は時計回転方向に回転し、用紙カセット318、あるいは給紙デッキ314から給紙搬送路319を通って給送された記録紙が二次転写位置320に来たところで、中間転写ベルト321から記録紙へと画像が転写される。
このようにして画像が転写された記録紙は、定着器322で、加圧と熱によりトナーが定着される。そして、該記録紙は、排紙搬送路を搬送された後、フェイスダウンのセンタートレイ323か、スイッチバックしてフィニッシャへの排紙口324か、あるいはフェイスアップのサイドトレイ325へと排紙される。但しサイドトレイ325はフィニッシャ315が未装着の場合にのみ排紙可能な排紙口である。
フラッパ326およびフラッパ327は、これらの排紙口を切り替えるために搬送路を切り替えるためのものである。両面プリントの場合には、定着器322を通過後に、フラッパ327が搬送路を切り替え、その後用紙がスイッチバックして下方に記録紙が送られ、両面印刷用紙搬送路330を経て再び二次転写位置320に給送され、両面動作を実現する。
続いて、電源制御ユニット227から供給される電源で駆動されるフィニッシャ315で行われる動作について説明する。
フィニッシャ315では、ユーザに指定された機能に応じ、印刷済み用紙に対して後処理を加える。
具体的には、ステープル(1個所・2箇所綴じ)やパンチ(2穴・3穴)、製本中綴じ等の機能を有する。図3のMFP100には排紙トレイ328は2つ有り、フィニッシャ315への排紙口324を通過してきた記録紙は、ユーザの設定によって、例えばコピー・プリンタ・FAXの機能毎に排紙トレイを振り分けられる。
プリントエンジンは、カラー4ドラムのプリンタではあるが、カラー1ドラムのエンジンでも良いし、白黒記録のプリンタエンジンでも良いことは言うまでもない。ここで、プリントエンジンは、熱定着ユニット等を備え、電源制御ユニット227より電源供給が制御されている。
プリンタとして利用される場合、ドライバにより白黒プリント/カラープリント、用紙サイズ、2UP・4UP印刷・N-UP印刷、両面、ステープル、パンチ、製本中綴じ、合紙、表紙、裏表紙などの各種設定が可能である。
本体の右側面には人体検知ユニット336が取り付けられている。人体検知ユニット336はCCDカメラ337と人体検知センサ338から構成されている。
CCDカメラ337は一般的なCCDカメラであり、本体の正面に立って操作をする操作者の顔を撮影できるように斜め上方に向かって取り付けられている。人体検知センサ338は赤外線センサであり、本体の正面に物体が存在したときに反応する。人体検知センサ338は主にユーザが存在するかどうかを判別する。また、CCDカメラ337は、人体検知ユニット336が画像形成装置に近づいてくる人物を検知すると、電源制御ユニット227から電源を供給して、当該人物を撮像可能な状態で設置されている。また、CCDカメラ337の取り付けられている図示される位置は一例であって、例えば操作部204と一体となって形成されていてもよい。
次に各種印刷設定を行う操作部204について説明する。
図5は、図2に示した操作部204の構成を示す平面図である。
図5において、501は操作パネルで、後述するキーと操作画面を備える。
502はリセットキーで、ユーザが設定した設定値などを取り消す。503はストップキーで、動作中のジョブを中止させる時に使用する。504はテンキーで、置数などの数値入力を行う際に押下される。
505はタッチパネル式の操作画面であり、具体的には図6で示すような画面を表示する。操作画面505には、各種設定をするためのタッチパネルのボタンが配置される。
506は原稿の読み込みなどジョブをスタートさせるためのスタートキーである。507は設定などをクリアするためのクリアキーである。以上が操作部の各部の説明である。
505のタッチパネルに表示される内容について図6を用いて説明する。
図6は、図5に示した操作画面505の一例を示す図である。本例は、複合機能を実行する画像形成装置であるため、各機能処理に対応付けられたタブキー602を備える。本実施形態では、左から順に、コピー機能を設定するコピータブ、FAX送信やEメール送信、ファイルサーバへの送信などの送信タブが配置されている。さらに、スキャナ部で読み込んだ画像データを機器内のハードディスクに格納したり、格納されたデータの操作やプリントしたりすることが出来るボックスタブが配置されている。
さらに、ネットワーク経由でPCから操作してスキャン画像をPCに取り込むことが出来るリモートスキャナタブが配置されている。
ユーザは、各機能のタブキー602を選択することにより、操作画面505はそれぞれの詳細設定が出来る画面に遷移する。
なお、現在操作画面505に表示されている画面はコピー機能の画面である。
コピー機能画面には、色モードを選択するボタン603や、倍率指定ボタン604、用紙選択ボタン605、シフトソートやステイプルソートなどフィニッシング指定を行うソータボタン606が配置される。さらに、コピー機能画面には、両面指定を行う両面ボタン607、濃度を指定するバー608、原稿タイプを選択するボタン609、その他各種の応用モードを設定する応用モードボタン610などが配置されている。
図7は、本実施形態を示す情報処理装置における第1の制御の一例を示すフローチャートである。なお、S701〜S706、S710〜S731は各ステップを示す。各ステップは、図2に示した制御部201がROM203に記憶される制御プログラムをRAM202にロードして実行することで実現される。なお、電源供給状態は、電源制御ユニット227から供給するDC電源、或いはAC電源の供給を制御することで、プリンタ部やスキャナ部への電源供給が制御される。つまり、電源制御ユニット227は、画像形成装置が備えるAC負荷、或いはDC負荷への電源供給を総括的に制御する。
また、制御部201が、メインCPUとサブCPUとを備えて、省電力モードへ移行した後は、サブCPUがコア部、顔認識部442、人体検知部445、NIC208へのDC電源供給を制御する。そしてし、通常モード時は、メインCPUが各部を制御する場合も本発明を適用可能である。
まず、電源ONまたはスリープ状態から復帰すると、本処理が開始される。そして、S701で、制御部201は、電源制御ユニット227を介してスキャナ部206の電源をONし、さらにプリンタ部205の電源をONする。
S702で、制御部201は、ユーザの顔特徴量を取得しているかどうかのフラグである撮影済みフラグを「0」に初期化する。ここで、撮影済みフラグは、RAM202で管理される。
そして、S703で、制御部201は、タイマ212から現在時刻を読み出し、オートスリープ開始時刻として設定し、スリープカウントを開始する。ここまでが電源ONまたはスリープ状態からの復帰時の初期化処理であり、初期化処理を行ってからMFP100はスタンバイ状態となる。
次に、S704で、制御部201は、タイマ212から現在時刻を読み出し、スリープカウント開始時刻と現在時刻との差が所定時間(オートスリープ時間)よりも長いかどうかを比較する。ここで、オートスリープ時間は、操作部501上でユーザが予め設定しておいた値(しきい値)であり、例えばHDD207などの不揮発性のメモリに記憶されている。
そして、S704において、スリープカウント開始時刻と現在時刻の差がオートスリープ時間よりも長いと制御部201が判断した場合は、S705へ進む。
そして、S705で、制御部201は、電源制御ユニット227を介してスキャナ部206及び、プリンタ部205の電源をOFFする。そして、S706へ進む。そして、S706で、MFP100はスリープ状態となり、プログラムを終了する。この場合、コントローラ部で、電源がOFFに遷移しても支障がないユニットについては、制御部201からの指示で電源制御ユニット227が電源をOFFさせてもよい。
一方、S704で、スリープカウント開始時刻と現在時刻の差がオートスリープ時間よりも短いと制御部201が判断した場合、すなわちまだスリープモードへ移行しない場合には、S710へ進む。
そして、S710で、制御部201は操作部501が操作されたか、すなわち、操作者により操作部501上の各ハードキーおよびタッチパネルからの信号があったかどうかを判断する。ここで、操作者により操作部501が操作されたと制御部201が判断した場合には、制御部201は、S711からS715において、操作者の顔特徴量の取得処理を実行する。
まず、S711で、制御部201は、RAM202上で管理される撮影済みフラグが「0」であるかどうかを判断する。ここで、撮影済みフラグが「0」でないと制御部201が判断した場合は、操作者の顔特徴量を取得済みであるため、S712からS715の処理を行わないで、S716へ進み、S703へ戻る。
一方、S711で、撮影済みフラグが「0」であると制御部201が判断した場合は、S712へ進み、制御部201は顔認識部442へ操作者の撮影および顔領域検出、顔特徴量の抽出を指示する。そして、顔認識部442の処理が終了すると、S713へ進み、制御部201は操作者の顔が顔認識部442により検出されたかどうかを判断する。ここで、操作者の顔を検出していないと制御部201が判断した場合は、S714からS715の処理は実行しないで、S716へ進み、結果として、S703へ戻る。
一方、S713で操作者の顔を検出していると制御部201が判断した場合は、S714へ進み、制御部201は顔認識部442から操作者の顔特徴量を取得してHDD207の所定の領域にファイルとして保存する。また、S714で、制御部201は、タイマ212から現在時刻を取得し、ファイルの保存時刻をファイル属性としてHDD207上に記録する。続いて、S715で、制御部201は、撮影済みフラグを「1」に設定して、S716へ進み、結果として、S703へ戻る。本実施形態では、HDD207に保存される顔特徴量が特徴情報に対応し、当該特徴情報は、操作者を撮像した撮像時間とともにHDD207に保存される。
なお、S716からS703に戻った後、制御部201は現在時刻をスリープカウント開始時刻として再度設定し、カウントを最初から行う。
一方、S710で、操作部501が操作者により操作されていないと制御部201が判断した場合には、S717へ進む。
そして、S717では、制御部201は人体検知センサ338の出力信号を、人体検知部445を介して取得する。そして、人体検知センサ338の出力信号がONかどうか、すなわち人体検知センサ338の前に操作者が存在するかどうかを判断する。ここで、人体検知センサ338の出力信号がONでないと制御部201が判断した場合は、以下に示すS718からS722の処理を実行する。
まず、S718で、制御部201は、撮影済みフラグを「0」に設定する。そして、S719で、制御部201は、S714で保存した操作者の顔特徴がHDD207上に存在するかどうかを判断する。ここで、操作者の顔特徴量がHDD207上に保存されていないと制御部201が判断した場合は、S720からS722の処理は実行しないで、S723へ進み、結果としてS704へ進む。ここで、S704に戻る場合は、S703で設定されたオートスリープ開始時刻に従う省電力モード移行処理を継続することとなる。
一方、S719で操作者の顔特徴量が保存されていると制御部201が判断した場合は、S720で、保存してあるHDD207の所定の領域からファイルの保存時刻、すなわち顔特徴量の撮影時刻を取得する。
そして、S721で、制御部201は、タイマ212から取得した現在時刻と顔特徴量の撮影時刻との差分時間を算出し、撮影してから所定時間経過しているかどうかを判断する。ここで、所定時間は顔特徴量の保存時間であり、あらかじめ値(しきい値)を決めておけばよい。本実施形態では、例えば5分とする。
一方、S721で、顔特徴量の撮影時刻から所定時間経過していないと判断した場合は、S722は実行しないでS723へ進む。一方、S721で所定時間経過していると制御部201が判断した場合は、722へ進み、保存されている顔特徴量をHDD207から消去する。これにより、HDD207のメモリ領域を開放して、HDD207のメモリ領域を有効に活用することができる。
そして、S723からS704へ戻る。そして、以後、制御部201はS704からの処理を繰り返す。
一方、S717で、人体検知センサ338の出力信号がONであると制御部201が判断した場合は、S724からS729において、操作者と現在近づいている者とが同一の操作者であるかどうかの判定処理を実行する。
まず、S724で、制御部201は、操作者の顔特徴量がHDD207上に保存されているかどうかを判定する。ここで、操作者の顔特徴量がHDD207上に保存されていないと制御部201が判断した場合は、同一の操作者であるかどうかを判定することができないため、S725からS729の処理を実行しないで、S731へ進む。そして、S731からS704へ戻り、結果としてS704からの処理を再開する。
一方、S724で、操作者の顔特徴量がHDD207上に保存されていると制御部201が判断した場合は、S725へ進む。
そして、S725で、制御部201は顔認識部442へ近づいてきた操作者の撮影および顔領域検出、顔特徴量の抽出を指示する。そして、顔認識部442の処理が終了すると、S726へ進む。そして、制御部201は操作者の顔を検出しているかどうかを顔認識部442の認識結果から判断する。ここで、操作者の顔を検出していないと制御部201が判断した場合は、S727からS729の処理は実行しないで、S731へ進む。
一方、S726で操作者の顔を検出していると制御部201が判断した場合は、S727で、制御部201は顔認識部442から検出された顔特徴量を取得し、S728へ進む。そして、S728で、制御部201は、HDD207上の所定の領域に保存されている操作者の顔特徴量との類似度を算出する。そして、S729で、制御部201は、算出した類似度から画像形成装置に近づいた操作者が同一人物とみなせるかどうかを判断する。ここで、同一人物と制御部201が判断した場合は、S730へ進み、結果として、S703へ戻り、スリープカウンタをリセットする。これにより、タイマは、計時中のタイマ値をリセットして、また最初から設定された時間が経過したかどうかを判定するための計時処理を再開する。したがって、結果として、顔情報が保存されている操作者がタイマ計時中に画像形成装置に近づいた場合、スリープモードへ移行するための時間が延長されることとなる。このため、当該操作者はまもなくスリープモードに入りそうな状態で画像形成装置に近づいた場合、本来スリープモードに入ってしまうことが制限される。これにより、画像形成装置に近づいた操作者は、すぐに画像形成に必要な操作を行い、画像形成処
理を開始できる。このように制御する理由は、以下の理由による。即ち、省電力モードに移行する前に画像形成装置を操作していた操作者が一度その場所を離れ、時間をおかずに再び同じ操作者が画像形成装置に近づいていることが顔認識によって検知される。この状態は、その操作者が再び画像形成装置を操作する可能性が高いことを意味する。
一方、S729で、同一人物で無いと制御部201が判断した場合は、S731からS704へ戻り、既にカウント中のスリープカウントの処理を続行する。
以上説明したように、制御部201はスリープモードへのカウント制御中において、操作者が本体の前を離れた後、近づいてくる人物が操作者と同一であればカウントをリセットし、同一でなければカウントを続行する、という処理を実行する。
これによって、操作者が操作を一時中断した場合、画像形成装置で人体検知部445は検知可能な所定の範囲内に操作者が留まる場合、当該所定の範囲内から操作者が離れた場合でも、次のように制御することができる。具体的には、スリープモードへ移行するためのタイマ212のカウントを停止することが可能となる。
したがって、タイマ212に設定した時間が短い場合でも操作性の低下を抑えることができ、オートスリープタイマを短く設定して消費電力の低減を図ることが可能となる。
また一方では、操作者が画像形成装置で人体検知部445は検知可能な所定の範囲内を離れた場合、画像形成装置に操作者として登録されていない人物が近づいてきてもそれを識別して検出することができる。このため、この場合なお当該操作者が画像形成装置に近づいた場合は、既にカウントされているタイマ212のカウントを続行することができる。
これにより、画像形成装置が設置される環境が操作者を含む他の往来者が頻繁な場所であっても、スリープモードへ移行するための経過時間をタイマ212が適切にカウントすることが可能となる。
なお、本実施形態においては、カウンタをリセットする例を説明したが、カウンタを一時停止するようにしてもよい。
この場合、人体検知部445がOFFになった場合、すなわち、操作者がMFP100の周りにいなくなった場合に、一時停止したカウントを再開させるように制御するとよい。
上記実施形態によれば、情報処理装置を操作しようとしている操作者の操作状況を踏まえて省電力モードに移行するタイミングを調整できる仕組みを提供できる。
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態においては、画像形成装置がスタンバイ時にスリープモードに入るまでのタイマ212によるカウント処理を制御して、スリープモードに移行するタイミングを調整する場合について説明した。
以下、既に画像形成装置がスリープモード状態にあるときに、画像形成装置がスリープモードから画像形成可能なスタンバイモードへ復帰する場合に操作者の顔情報を用いて、スタンバイモードへ復帰させる場合を説明する。つまり、本実施形態は、前回の操作者と、スリープモード中において、画像形成装置に近づいてくる人物が同一の操作者であるかどうかによってスタンバイモードへ復帰するか、スリープモードを継続するかを切り替える例である。
具体的には、不特定多数の人物が往来する場所に設置されたMFP100において、近づいてくる人物を検知してもその人物がMFP100を操作するかは不明である。
しかし、近づいてくる人物が前回の操作者と同一であるならばMFP100を操作する可能性は高いと判断し得る。その場合において、同一人物であると検知した時点で、スリープモード状態からスタンバイモード状態へ復帰して、スキャナやプリンタの電源をONにしてスキャナ・プリンタの初期動作を実行する。これにより、操作者が敢えて操作部204からの指示を行うことなく、素早く所望の出力を得ることができる可能性が高くなる。
図8は、本実施形態を示す情報処理装置における第2の制御の一例を示すフローチャートである。本例は、画像形成装置の状態がスリープモード状態のときの制御部201が実行する処理例である。なお、S801〜S814は各ステップを示す。各ステップは、図2に示した制御部201がROM203に記憶される制御プログラムをRAM202にロードして実行することで実現される。
S801において、制御部201は、スリープ初期状態である。そして、S802で、制御部201は、操作部501の操作が行われたかどうか、つまり、操作者により操作された操作部501上のハードキーおよびタッチパネルに対応するいずれかの出力信号が制御部201へ通知されたかを判断する。ここで、操作が行われていると制御部201が判断した場合は、S803へ進んで、制御部201は、電源制御ユニット227を介してスキャナ部206、プリンタ部205への電源をONにして、S804へ進んで、MFP100がスタンバイ状態とる。ここで、S802からS804の処理は通常のスリープ復帰処理である。
一方、S802で、操作部501の操作が行われていないと制御部201が判断した場合は、S805へ進む。そして、S805で、制御部201は、人体検知センサ338の出力信号がON状態であるかどうかを、人体検知部445の出力から判断する。
ここで、人体検知部445の出力がOFF状態であると制御部201が判断した場合は、S802へ戻り、スリープモード状態を維持する。
一方、S805で、人体検知部445の出力がON状態であると制御部201が判断した場合は、S806へ進み、制御部201は、HDD207上の所定領域に操作者の顔特徴量が保存されているかどうかを判断する。ここで、顔特徴量は、第1実施形態において、図7のS714において保存されたものであり、前回の操作者の顔特徴量である。
S806で顔特徴量が保存されていないと制御部201が判断した場合は、S802へ戻ってスリープモード状態を維持する。
一方、S806で、前回の操作者の顔特徴量がHDD207に保存されていると制御部201が判断した場合は、S807へ進む。そして、S807で、制御部201は、HDD207の所定領域に保存されている顔特徴量保存ファイルの保存時刻を取得する。
そして、S808で、制御部201は、タイマ212から現在時刻を取得して顔特徴量の保存時刻からの経過時間が所定時間を越えているかどうかを判断する。ここで、所定時間とは、第1実施形態に示した図7のS721での所定時間と同じく操作者の顔特徴量の保存時間であり、あらかじめ決めておけばよい。したがって、第2実施形態は、第1実施形態と同じ5分とする。
そして、S808で、所定時間が経過していると制御部201が判断した場合は、S809で、制御部201は、HDD207に保存されている顔特徴量を消去して、S802へ戻り、スリープモード状態を維持する。
一方、S808で、顔特徴量の保存時刻からの経過時間が所定時間を越えていないと制御部201が判断した場合は、S810からS814の、前回の操作者と同一人物であるかの判断処理を実行する。
まず、S810で、制御部201は顔認識部442へ操作者の撮影および顔領域検出、顔特徴量の抽出を指示する。そして、顔認識部442の処理が終了すると、S811へ進み、制御部201は操作者の顔が検出されたかどうかを顔認識部442の認識結果に基づいて判断する。
ここで、操作者の顔が検出されていないと制御部201が判断した場合は、同一人物であるかどうか判定不能であるため、S802へ戻り、スリープモード状態を維持する。
一方、S811で、操作者の顔が検出されていると制御部201が判断した場合は、S812で、制御部201は顔認識部442から検出された操作者の顔特徴量を取得する。そして、S813で、HDD207上の所定の領域に保存されている操作者の顔特徴量との類似度を算出する。そして、S814で、制御部201は、算出した類似度から同一人物とみなせるかどうかを判断する。
ここで、同一人物でないと制御部201が判断した場合は、S802へ戻って、スリープモード状態を維持する。
一方、S814で、操作者の同一人物であると制御部201が判断した場合は、S803へ進んで、電源制御ユニット227を介して、スキャナ301、プリンタ313の電源をONにして、S804へ進む。そして、S804で、スリープモード状態を解除して、画像形成装置が画像形成可能なスタンバイ状態へ移行し、スリープ状態から復帰する。
以上の制御を行うことにより、既に画像形成装置が省電力モード中に前回の操作者が近づいたことを検知した場合には、設定されているスリープモード状態(省電力モード状態)を、何ら操作部を操作することなく解除することができる。そのため、前回の操作者が再び画像処理装置を操作する場合は、素早く省電力モードから復帰することが可能であり、操作性が向上する。
一方、既に画像形成装置が省電力モード中に前回の操作者以外の者が近づいてきたと判断できる場合は、設定されているスリープモード状態を解除しない。そのため、人の往来が頻繁な場所に画像処理装置を設置した場合でも、スリープモードが頻繁に解除されることがなくなり、省電力モード状態を維持することで、消費電力を抑えることができる。
〔第3実施形態〕
上記第1実施形態では、画像形成装置が電源オン又はスリープモードから復帰した後、スリープモード状態へ移行する制御について説明した。
以下、本実施形態では、操作部204上のタッチパネルに対して、ユーザが所定時間操作を何ら行わない場合に、ユーザの同一性を判断して、ユーザが選択した初期画面を操作部204上のタッチパネルに表示するオートクリア機能例について説明する。
図9は、本実施形態を示す情報処理装置における第3の制御の一例を示すフローチャートである。本例は、本実施形態におけるオートクリア機能では、近づいてくる人物が前回の操作者と同じであればオートクリアカウントを停止し、前回の操作者と異なればオートクリアカウントを続行する処理例である。なお、S702、S710〜S731、S901からS904は各ステップを示す。各ステップは、図2に示した制御部201がROM203に記憶される制御プログラムをRAM202にロードして実行することで実現される。なお、S702、S710〜S731は、図7と同一のステップである。また、上記近づいてくる人物を近接者と称する場合がある。
以下、図9に示す処理例は、図7で説明したプログラムの処理内容と変数を変更して実現可能であるため、変更点についてのみ説明する。
図9に示すS901において、制御部201は、電源ONまたはスリープモード状態からの復帰の初期状態として初期画面をタッチパネルに表示する。そして、S703を実行した後、S902において、制御部201は、タイマ212から読み出した現在時刻をオートクリア開始時刻に設定する。
次に、S903において、制御部201は、オートクリア開始時刻と現在時刻を比較し、所定時間経過したかどうかを判断する。ここで、所定時間が経過していないと制御部201が判断した場合には、S710に処理を進め、所定時間が経過したと制御部201が判断した場合に、S904に処理を進める。
そして、S904で、制御部201は、操作部204に表示された操作画面を予め定められた初期表示画面に変更する。これがオートクリア機能の実行となる。なお、S904からはスリープモード状態に移行しないため、S702へ戻り、制御部201は、スタンバイ状態を維持する。
以上ような制御を行うことによって、操作者が操作部204において、操作を一時中断した場合、画像形成装置の設置位置から所定の範囲内に操作者が留まる場合や、あるいは範囲内を離れた場合でも、オートクリアタイマのカウントを停止することが可能となる。
したがって、操作者がオートクリアするタイマの時間を短く設定した場合でも、操作者による操作性の低下を抑えることができる。つまり、オートクリアするタイマの時間を短く設定していても、次に操作する操作者が直前操作者と同一であれば、オートクリアが自動的に解除され、同一でなければ、次の操作者には初期画面を表示できる。したがって、いずれの操作者が画像形成装置を操作する場合でも、それぞれの操作者に相応しい画面を操作部204に表示させることができ、それぞれの操作者の操作性が向上する。
また、一方では、画像形成装置が設置される位置から所定の範囲内に操作者が離れた場合、直前に操作した同一の操作者でない人物が近づいてきてもそれを検出することができるため、オートクリアタイマのカウントを続行することができる。
そのため、人の往来が頻繁な場所に画像処理装置を設置した場合でもオートクリアタイマを適切にカウントすることが可能となる。
以上の実施形態では、CCDカメラ337によって、操作者を特定する例を説明したが、無線でMFP100と通信可能なIDカードを持ち、MFP100がそれらと通信して操作者を特定する方法を用いてもよい。
しかし、CCDカメラ337によって、顔の特徴量を取得して同一人物かどうかの判定を行う方法を用いることによって、ユーザはIDカードのようなものを持たなくてもよくなる。
上記実施形態によれば、省電力モードに移行した後、情報処理装置に近づいてくる操作者を特定して省電力モードを解除すべきかどうかを決定できる仕組みを提供できる。
以下、本発明に係る情報処理装置で読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報、作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、各種プログラムをコンピュータにインストールするためのプログラムや、インストールするプログラムが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
本実施形態に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
従って、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は本発明を構成することになる。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは、圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバやftpサーバ等も本発明の請求項に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけではない。例えばそのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行う。そして、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込ませる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
本発明の様々な例と実施形態を示して説明したが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は、本明細書内の特定の説明に限定されるのではない。
本発明の各工程は、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して取得したソフトウエア(プログラム)をパソコン(コンピュータ)等の処理装置(CPU、プロセッサ)にて実行することでも実現できる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。