JP5646143B2 - 薄片状複合シリカ微粒子分散液およびその製造方法 - Google Patents

薄片状複合シリカ微粒子分散液およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、新規な薄片状複合シリカ微粒子分散液およびその製造方法に関するものである。また、本発明は、ハードデイスク基板の研磨などに適した研磨材または研磨用組成物に関する。
非球状シリカ微粒子が溶媒に分散してなる非球状シリカゾルに含有される非球状シリカ微粒子としては、鎖状、数珠状または長球状のものが知られている。この様な非球状シリカゾルは、例えば、各種研磨剤として使用されている。
異形粒子を含む非球状シリカゾルの製造方法としては、特開平1−317115号公報(特許文献1)に、画像解析法による測定粒子径(D1)と窒素ガス吸着法による測定粒子径(D2)との比D1/D2が5以上であり、D1が40〜500ミリミクロンであり、そして電子顕微鏡観察による5〜40ミリミクロンの範囲内の一様な太さで一平面内のみの伸長を有する細長い形状の非晶質コロイダルシリカ粒子が液状媒体中に分散されてなる非球状シリカゾルの製造方法が開示されている。この製造方法は、(a)所定の活性珪酸のコロイド水溶液に、水溶性のカルシウム塩またはマグネシウム塩などを含有する水溶液を、所定量添加し、混合する工程、(b) 更に、アルカリ金属酸化物、水溶性有機塩基又はそれらの水溶
性珪酸塩をSiO2/M2O(但し、Mは上記アルカリ金属原子又は有機塩基の分子を表わす。)モル比として20〜200となるように加えて混合する工程、(c)前工程によって得られた
混合物を60〜150℃で0.5〜40時間加熱する工程からなる。
特開平4−65314号公報(特許文献2)には、画像解析法による測定粒子径(D1ミリミクロン)と窒素ガス吸着法による測定粒子径(D2ミリミクロン)との比D1/D2が3以
上5未満であって、このD1は40〜500ミリミクロンであり、そして電子顕微鏡観察による
5ミリミクロンより大きいが100ミリミクロン以下の範囲内の一様な太さで一平面内のみ
の伸長を有する細長い形状の非晶質コロイダルシリカ粒子が液状媒体中に分散されてなるSiO2濃度50質量%以下の安定な非球状シリカゾルの製造方法が開示されている。この製造方法においては、細長い形状の非球状シリカゲルを含む非球状シリカゾルに活性珪酸の水溶液の添加を始めると、原料ゾルのコロイダルシリカ粒子の崩壊が起らずに、元の細長い形状の粒子表面上に、加えられた活性珪酸がシロキサン結合を介して沈積することによって太さの増大した細長い形状のコロイダルシリカが得られる。
特開平4−187512号公報(特許文献3)には、0.05〜5.0wt%のアルカリ金属珪
酸塩水溶液に、SiO2源として珪酸液を添加して、混合液のSiO2/M2O(モル比、Mはアルカリ金属又は第4級アンモニウム)を30〜60とした後に、Ca,Mg,Al,In,Ti,Zr,Sn,Si,Sb,Fe,Cuおよび希土類金属からなる群から選ばれた1種または2種以上の金属の化合物を添加し(添加時期は、前記珪酸液添加の前または添加中でも良い)、 この混合液を60℃以上の任意の温度で一定時間維持し、更に珪酸液を添加して反応
液中のSiO2/M2O(モル比)を60〜100としてなる実質的に鎖状形状の非球状シリカ微粒子が分散したゾルの製造方法が開示されている。
特許第3441142号公報(特許文献4)には、電子顕微鏡写真の画像解析により求められる7〜1000nmの長径および 0.3〜0.8 の短径/長径比を有するコロイダルシリカ粒子の数が全粒子中50%以上を占めるシリカの安定なゾルからなる半導体ウェーハーの研磨剤が提案されている。
特開平7−118008号公報(特許文献5)には、活性珪酸のコロイド水溶液に、水溶性のカルシウム塩、マグネシウム塩又はこれらの混合物の水溶液を添加し、得られた水溶液にアルカリ性物質を加え、得られた混合物の一部を60℃以上に加熱してヒール液とし、残部をフィード液とし、当該ヒール液に当該フィード液を添加し、当該添加の間に、水を蒸発させる事によりSiO2濃度6〜30質量%まで濃縮する、細長い形状の非球状
シリカゾルの製造法が開示されている。
特開平8−279480号公報(特許文献6)には、(1)珪酸アルカリ水溶液を鉱酸で
中和しアルカリ性物質を添加して加熱熟成する方法、(2)珪酸アルカリ水溶液を陽イオン
交換処理して得られる活性珪酸にアルカリ性物質を添加して加熱熟成する方法、(3)エチ
ルシリケート等のアルコキシシランを加水分解して得られる活性珪酸を加熱熟成する方法、または、(4)シリカ微粉末を水性媒体中で直接に分散する方法等によるコロイダルシリ
カ水溶液の製造方法が記載されている。このコロイダルシリカ水溶液は、通常、4〜1,
000nm(ナノメートル)、好ましくは7〜500nmの粒子径を有するコロイド状シリカ粒子が水性媒体に分散したものであり、SiO2 として0.5〜50質量%、好ましくは0.5〜30質量%の濃度を有する。この公報には、上記シリカ粒子の粒子形状は、球状、いびつ状、偏平状、板状、細長い形状、繊維状等であることが記載されている。
特開平11−214338号公報(特許文献7)には、コロイダルシリカ粒子を主材とした研磨材を用いるシリコンウェハーの研磨方法であって、蒸留により精製した珪酸メチルを、メタノール溶媒中でアンモニア又はアンモニアとアンモニウム塩を触媒として水と反応させることにより得られ、且つ該コロイダルシリカ粒子の長径/短径比が、1.4以上であるコロイダルシリカ粒子を用いることを特徴とするシリコンウェハーの研磨方法が提案されている。
国際公開番号WO00/15552(特許文献8)には、平均粒子径10〜80nmの球状コロイダルシリカ粒子とこの球状コロイダルシリカ粒子を接合する金属酸化物含有シリカからなり、画像解析法による測定粒子径(D1)と球状コロイダルシリカ粒子の平均
粒子径(窒素吸着法による測定粒子径/D2)との比D1/D2が3以上であって、このD1は50〜500nmであり、球状コロイダルシリカ粒子が一平面内のみにつながった数珠状コロイダルシリカ粒子が分散されてなる非球状シリカゾルが記載されている。
また、その製造方法として、(a)所定の活性珪酸のコロイド水溶液又は酸性球状シリカゾルに、水溶性金属塩の水溶液を、前記コロイド水溶液又は酸性球状シリカゾルのSiO2に対して、金属酸化物として1〜10質量%となる量を加えて混合液1を調製する工
程、(b)前記混合液1に、平均粒子径10〜80nm、pH2〜6の酸性球状シリカゾルを、この酸性球状シリカゾルに由来するシリカ含量(A)とこの混合液1に由来するシリカ含量(B)との比A/B(重量比)が5〜100、かつ、この酸性球状シリカゾルとこの混合液1との混合により得られる混合液2の全シリカ含量(A+B)が混合液2においてSiO2濃度5〜40質量%となる量加えて混合する工程、および、(c)得られた
混合液2にアルカリ金属水酸化物、水溶性有機塩基又は水溶性珪酸塩をpHが7〜11となるように加えて混合し、加熱する工程からなる前記非球状シリカゾルの製造方法が記載されている。
特開2001−11433号公報(特許文献9)には、SiO2として0.5〜10質
量%を含有し、かつ、pHが2〜6である、活性珪酸のコロイド水溶液に、水溶性のII価又はIII価の金属の塩を単独で又は2種以上含有する水溶液を、同活性珪酸のコロイド水
溶液のSiO2に対して、金属酸化物(II価の金属の塩の場合はMOとし、III価の金属の塩の場合はM23とする。但し、MはII価又はIII価の金属原子を表し、Oは酸素原子を
表す。)として1〜10質量%となる量加えて混合し、得られた混合液(1)に、平均粒
子径10〜120nm、pH2〜6の酸性球状シリカゾルを、この酸性球状シリカゾルに由来するシリカ含量(A)とこの混合液(1)に由来するシリカ含量(B)の比A/B(重量比)が5〜100、かつ、この酸性球状シリカゾルとこの混合液(1)との混合により得られる混合液(2)の全シリカ含量(A+B)が混合液(2)においてSiO2濃度
5〜40質量%となるように加えて混合し混合液(2)にアルカリ金属水酸化物等をpHが7〜11となるように加えて混合し、得られた混合液(3)を100〜200℃で0.5〜50時間加熱する数珠状の非球状シリカゾルの製造方法が記載されている。
特開2001−48520号公報(特許文献10)には、シリカ濃度1〜8モル/リットル、酸濃度0.0018〜0.18モル/リットルで水濃度2〜30モル/リットルの範囲の組成で、溶剤を使用しないでアルキルシリケートを酸触媒で加水分解した後、シリカ濃度が0.2〜1.5モル/リットルの範囲となるように水で希釈し、次いでpHが7以上となるようにアルカリ触媒を加え加熱して珪酸の重合を進行させて、電子顕微鏡観察による太さ方向の平均直径が5〜100nmであり、長さがその1.5〜50倍の長さの
細長い形状の非晶質シリカ粒子が液状分散体中に分散されている非球状シリカゾルの製造方法が記載されている。
特開2001−150334号公報(特許文献11)には、水ガラスなどのアルカリ金属珪酸塩の水溶液を脱陽イオン処理することにより得られるSiO2濃度2〜6質量%程
度の活性珪酸の酸性水溶液に、アルカリ土類金属、例えば、Ca、Mg、Baなどの塩をその
酸化物換算で上記活性珪酸のSiO2に対し 100〜1500ppmの重量比で添加し、更にこの液中SiO2/M2O (M は、アルカリ金属原子、NH4 又は第4級アンモニウム
基を表す。) モル比が20〜150となる量の同アルカリ物質を添加することにより得られる液を当初ヒール液とし、同様にして得られる2〜6質量%のSiO2濃度と20〜1
50 のSiO2/M2O (M は、上記に同じ。) モル比を有する活性珪酸水溶液をチャージ液として、60〜150℃で前記当初ヒール液に前記チャージ液を、1時間当たり、チャージ液SiO2/当初ヒール液SiO2の重量比として0.05〜1.0 の速度で、液か
ら水を蒸発除去しながら(又はせずに)、添加してなる歪な形状を有する非球状シリカゾルの製造方法が記載されている。
特開2003−133267号公報(特許文献12)には、ディッシング(過研磨)を抑制し、基板表面を平坦に研磨することができる研磨用粒子として、平均粒子径が5〜300nmの範囲にある1次粒子が2個以上結合した異形粒子群を含むことを特徴とする研磨用粒子、特には研磨用粒子中の全1次粒子の粒子数に占める、前記異形粒子群を構成する1次粒子の粒子数が5〜100%の範囲にある研磨用粒子が有効であることについて記載がある。
特開2004−288732号公報(特許文献13)には、非真球状コロイダルシリカ、酸化剤および有機酸を含有し、残部が水であることを特徴とする半導体研磨用スラリーについて開示されており、その中で、非真球状コロイダルシリカの(長径/短径)が1.2〜5.0のものが提案されており、特開2004−311652号公報(特許文献14)にも同様な非真球状コロイダルシリカが開示されている。
また、シリカ−アルミナ被覆された鎖状非球状シリカゾルについて、特開2002−3212号公報(特許文献15)には、(a)SiO2 として0.05〜5.0質量%のアルカリ金属ケイ酸塩水溶液に、ケイ酸液を添加して混合液のSiO2 /M2 O(モル比、Mはアルカリ金属又は第4級アンモニウム)を30〜60とする工程、(b)前記ケイ酸液添加工程の前、添加工程中または添加工程後に、原子価が2価〜4価の金属の1種または2種以上の金属化合物を添加する工程、(c)該混合液を60℃以上の任意の温度で一定時間維持する工程、(d)次いで該反応液に再びケイ酸液を添加して反応液中のSiO
2/M2O(モル比)を60〜200とする工程、(e)さらに該反応液にアルカリ側でアルカリケイ酸塩水溶液とアルカリアルミン酸塩水溶液とを同時に添加する工程、からなるシリカ−アルミナ被覆鎖状非球状シリカゾルの製造方法が開示されている。
特開平1−317115号公報 特開平4−65314号公報 特開平4−187512号公報 特許第3441142号公報 特開平7−118008号公報 特開平8−279480号公報 特開平11−214338号公報 国際公開WO00/15552公報 特開2001−11433号公報 特開2001−48520号公報 特開2001−150334号公報 特開2003−133267号公報 特開2004−288732号公報 特開2004−311652号公報 特開2002−3212号公報
本発明は、新規なシリカ系微粒子またはその分散液を提供することを目的とするものであり、具体的には、スメクタイト型層状微粒子からなる核粒子をシリカにて粒子成長させてなる薄片状複合シリカ微粒子またはその分散液を提供することを目的とする。
本出願の第1の発明は、動的光散乱法により測定される平均粒子径が10〜100nmの範囲、短径/長径比が0.01〜0.7の範囲にあり、スメクタイト型層状微粒子を25〜90質量%含有してなる薄片状複合シリカ微粒子が分散媒に分散してなる薄片状複合シリカ微粒子分散液である。
本出願の第2の発明は、前記薄片状複合シリカ微粒子が、スメクタイト型層状微粒子の表面にシリカ層が形成されなるものであることを特徴とする請求項1記載の薄片状複合シリカ微粒子分散液である。
本出願の第3の発明は、前記薄片状複合シリカ微粒子が、スメクタイト型層状微粒子を核粒子とし、シリカ成分により粒子成長させたものであることを特徴とする薄片状複合シリカ微粒子分散液である。
本出願の第4の発明は、前記スメクタイト型層状微粒子が、次の(1)〜(5)に示される何れかの三八面体型スメクタイトからなるものであることを特徴とする薄片状複合シリカ微粒子分散液である。
(1)サポナイト[ X 0.33(Mg3)(Al0.33Si3.67)O10(OH)2・nH2O ]、
(2)鉄サポナイト[ X0.33(Mg,Fe)3(Al0.33Si3.67)O10(OH)2・nH2O ]、
(3)ヘクトライト[ X0.33(Mg2.67Li0.33)Si410(OH)2・nH2O ]

(4)ソーコナイト[ X0.33(Mg,Zn)3(Si3.67Al0.33)O10・nH2O ]、
(5)スチブンサイト[ X0.33/22(Mg2.97)Si410(OH)2・nH2O ]
(ただし、Xは、K、Na、1/2Caまたは1/2Mgである。nは、n≧0である。)
本出願の第5の発明は、前記薄片状複合シリカ微粒子である。
本出願に第6の発明は、動的光散乱法により測定される平均粒子径が10〜100nmの範囲にある三八面体型スメクタイト型層状微粒子の水系分散液を、固形分濃度0.01〜10質量%、pH8〜12.5に調整し、60〜200℃に保持しながらこの分散液に、該三八面体型スメクタイト粘土鉱物微粒子100質量部に対して、下記(i)〜(iv)に示される何れかのシリカ源5〜1500質量部(シリカ換算)を、添加速度0.1〜10質量部(シリカ換算)/分で添加した後、60〜200℃にて熟成することを特徴とする前記薄片状複合シリカ微粒子分散液の製造方法である。
(i)珪酸液
(ii)珪酸アルカリ水溶液
(iii)珪酸液および珪酸アルカリ水溶液の混合物
(iv)前記(i)〜(iii)の何れかのシリカ源および無機塩水溶液(珪酸アルカリ水溶液を除く)
本発明に係る製造方法により、スメクタイト型層状微粒子をシリカで粒子成長させてなる新規な薄片状複合シリカ微粒子または薄片状複合シリカ微粒子分散液を調製することが可能となった。
この薄片状複合シリカ微粒子分散液は、例えば、研磨材または研磨用組成物の成分としての利用が期待される。
[薄片状複合シリカ微粒子分散液]
シリカゾルの分散質であるシリカ微粒子の形状については、球状、鎖状、略回転楕円体状などが知られている。本発明に係る薄片状複合シリカ微粒子分散液の分散質となる薄片状複合シリカ微粒子は、スメクタイト型層状微粒子をシリカにより、一定の粒子成長またはシリカ被覆を行ってなるものであり、薄片状である点に特徴がある。本発明に係る薄片状複合シリカ微粒子分散液について、以下に述べる。
本発明に係る薄片状複合シリカ微粒子分散液は、動的光散乱法により測定される平均粒子径が10〜100nmの範囲、短径/長径比が0.01〜0.7の範囲にあり、スメクタイト型層状微粒子を25〜90質量%含有してなる薄片状複合シリカ微粒子が分散媒に分散してなるものである。この薄片状複合シリカ微粒子は、スメクタイト型層状微粒子を核粒子とし、シリカにより粒子成長させたものであるので、スメクタイト型層状微粒子の表面にシリカ層が形成されたものといえる。
1)平均粒子径
前記薄片状複合シリカ微粒子の動的光散乱法により測定される平均粒子径としては、10〜100nmの範囲が望ましい。この粒子径範囲は、研磨材として使用する場合において優れた研磨特性が得られる点で好適である。また、薄片状複合シリカ微粒子分散液の製造において、核粒子としてスメクタイト型層状粒子を使用するが、スメクタイト型層状粒子として平均粒子径が10nm未満のものを得ることは容易ではない。また、平均粒子径が100nmを超える薄片状複合シリカ微粒子を調製することは可能であるが、実用的な必要性が高くはない。前記薄片状複合シリカ微粒子のより好ましい平均粒子径範囲としては、15nm〜60nmの範囲が推奨される。
2)粒子の短径/長径比
前記薄片状複合シリカ微粒子は、その原料であるスメクタイト型層状粒子の構造に類似した薄片状または略薄片状の粒子となる。薄片状複合シリカ微粒子の短径/長径比については、0.01〜0.7の範囲が好ましい。この範囲は、核粒子となるスメクタイト型層状粒子の形状に依存する。
3)粒子組成
前記薄片状複合シリカ微粒子は、シリカとスメクタイト型層状微粒子とから形成される。薄片状複合シリカ微粒子におけるスメクタイト型層状微粒子の含有割合は通常25〜90質量%であり、シリカの含有割合は、10〜75質量%の範囲が好ましい。スメクタイト型層状微粒子の含有割合が25質量%未満の場合、相対的にシリカ成分が過剰となり薄片状とならない場合がある。また、スメクタイト型層状微粒子の含有割合が90質量%を越える場合は、スメクタイト型層状微粒子表面にシリカ層が充分に形成されていない場合があり、その様な薄片状複合シリカ微粒子を含む分散液を研磨用途に適用した場合、良好な研磨性能を示さない場合がある。薄片状複合シリカ微粒子におけるスメクタイト型層状微粒子のより好適な含有割合は、28〜88質量%、シリカの含有割合としては12〜72質量%の範囲が推奨される。
前記スメクタイト型層状微粒子は、以下の一般式を有する粘土鉱物からなる:
Figure 0005646143
(式中、XはK,Na,1/2Ca及び1/2Mgの少なくとも一種であり、mは0.25〜0.6であり、Y2+はMg2+、Fe2+、Mn2+、Ni2+、Zn2+及びLi+の少なく
とも一種であり、Y3+はAl3+、Fe3+、Mn3+及びCr3+の少なくとも一種であり、ZはSi及びAlの少なくとも一種であり、nH2Oは層間水である。)
なお、(Y2+,Y3+)においてY2+,Y3+は、Y2+及び/又はY3+の意である。また、上記式で、Xは層間、Yは八面体、Zは四面体の陽イオンを表す。
これらのうち、三八面体型スメクタイト型層状微粒子が好適に使用される。具体的には次の(1)〜(5)の何れかの三八面体型スメクタイト型層状微粒子が好ましい。これらのスメクタイト型層状微粒子は、平均粒子径が10〜100nm程度の粒子または粒子分散液として入手することができる。これらのスメクタイトは、薄片状構造をとるものであるので、本発明の製造方法においては、シードとして好適に使用される。
(1)サポナイト[ X 0.33(Mg3)(Al0.33Si3.67)O10(OH)2・nH2O ]、
(2)鉄サポナイト[ X0.33(Mg,Fe)3(Al0.33Si3.67)O10(OH)2・nH2O ]、
(3)ヘクトライト[ X0.33(Mg2.67Li0.33)Si410(OH)2・nH2O ]

(4)ソーコナイト[ X0.33(Mg,Zn)3(Si3.67Al0.33)O10・nH2O ]、
(5)スチブンサイト[ X0.33/22(Mg2.97)Si410(OH)2・nH2O ]
(ただし、Xは、K、Na、1/2Caまたは1/2Mgから選ばれる)
前記スメクタイト型層状微粒子の一部は、合成も可能であり、例えば、サポナイトは合成品が市販されている(「スメクトンSA」、クニミネ工業化学株式会社製)。本発明においては、天然鉱物のスメクタイト型層状微粒子または人工的に合成されたスメクタイト型層状微粒子の何れも使用可能である。
4)比表面積
本発明に係る薄片状複合シリカ微粒子分散液の分散質である薄片状複合シリカ微粒子の比表面積については、通常は20〜400m2/gの範囲が好ましい。
5)固形分濃度
本発明に係る薄片状複合シリカ微粒子分散液における固形分濃度は、10〜50質量%である。固形分濃度が10質量%未満であると、固形分濃度が小さく使用上機能性が発揮できず、、50質量%を超えると粘度が大きくなるために流動性がなくなるので好ましくない。前記固形分濃度としては、15〜40質量%であることがさらに好ましい。
6)分散媒
本発明に係る薄片状複合シリカ微粒子分散液における分散媒としては、前記薄片状複合シリカ微粒子を分散することができる限り特に制限はなく、通常、水が用いられるが、その他メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類を用いることができ、他にエーテル類、エステル類、ケトン類など水溶性の有機溶媒を用いることができる。
本発明に係る薄片状複合シリカ微粒子分散液は、たとえば以下の製造方法により製造することができる。
[薄片状複合シリカ微粒子分散液の製造方法]
本発明に係る薄片状複合シリカ微粒子分散液の製造方法は、スメクタイト型層状微粒子の水系分散液に、珪酸液などのシリカ成分を所定の速度にて、所定量を添加することにより、シリカ成分によりスメクタイト型層状微粒子の粒子成長を行うものである。
本発明の製造方法では、動的光散乱法により測定される平均粒子径が10〜100nmの範囲にある薄片状の三八面体型スメクタイト型層状微粒子の水系分散液を、固形分濃度0.01〜10質量%、pH8〜12.5に調整し、60〜200℃に保持しながらこの分散液に、該三八面体型スメクタイト型粒の水和粒子100質量部に対して、下記(i)〜(iv)に示される何れかのシリカ源5〜4900質量部(シリカ換算)を、添加速度0.1〜10質量部(シリカ換算)/分で添加した後、60〜200℃にて熟成することにより前記シリカ系複合微粒子分散液を製造する。
シリカ源:
(i)珪酸液(シリカ濃度1〜10質量%)
(ii)珪酸アルカリ水溶液(シリカ濃度0.1〜5質量%)
なお、ここでアルカリとしては、ナトリウムまたはカリウムが好ましい。
(iii)珪酸液(シリカ濃度2〜6質量%)および珪酸アルカリ水溶液(シリカ濃度0.1〜5質量%)
なお、ここでアルカリとしては、ナトリウムまたはカリウムが好ましい。
(iv)前記(i)〜(iii)の何れかおよび無機塩水溶液(珪酸アルカリ水溶液を除く、固形分濃度0.1〜5質量%)
本発明に係る製造方法に適用する三八面体型スメクタイト型層状微粒子については、動的光散乱法により測定される平均粒子径が10〜100nmの範囲にあるものが好適に使用される。平均粒子径が10nm未満の三八面体型スメクタイト型層状微粒子を得ることは容易ではない。また、平均粒子径100nmを超える三八面体型スメクタイト型層状微粒子は、必ずしも必要とされない。
三八面体型スメクタイト型層状微粒子の水系分散液の固形分濃度としては0.01〜10質量%の範囲が好ましい。0.01質量%未満では、実用的な条件で薄片状複合シリカ
微粒子分散液を調製することが容易ではない。10質量%を超える場合は、粘度が高くなり過ぎて、粒子成長時に凝集する等の問題がある。
三八面体型スメクタイト型層状微粒子の水系分散液については、pHは8〜12.5の範囲に調整して使用することが望ましい。pHが8未満の場合は、シリカ源を添加することによりゲル化する場合がある。pHが12.5を超える場合は、シリカの溶解により凝集する等の問題が生じ易くなる。このpH範囲については、より好適には9〜12の範囲が推奨される。水系分散液のpH調整には、水酸化ナトリウム等が適宜使用される。
三八面体型スメクタイト型層状微粒子は、短径/長径比が0.01〜0.7の範囲にあることが好ましい。短径/長径比がこの範囲内にあると、前述の要件を満たす薄片状複合シリカ微粒子を得やすい。
シリカ源を添加時には、前記水系分散液を温度60〜200℃の範囲に保持することが好ましい。60℃未満の場合、粒子成長の進行が遅く、実用的ではない。200℃を超える温度に保持して粒子成長を進める必要はない。
粒子成長に使用するシリカ源としては、前記(i)〜(iv)の何れかが使用される。
前記珪酸液は、アルカリ金属珪酸塩、第3級アンモニウム珪酸塩、第4級アンモニウム珪酸塩またはグアニジン珪酸塩から選ばれる水溶性珪酸塩を、脱アルカリすることにより得られるものである。珪酸液の濃度はSiO2 に換算して1〜10質量%、さらには2〜7質量%の範囲にあることが好ましい。また、珪酸液のpHは1〜5.0、さらには1.5〜4.0の範囲にあることが好ましい。特に珪酸液のpHが1.5〜4.0の範囲にあれば、酸性珪酸液中の残存カチオンが少なく安定性に優れている。
前記珪酸アルカリ水溶液としては、ケイ酸カリウム(カリ水硝子)、ケイ酸ナトリウム(ナトリウム水硝子)などの水溶液を挙げることができる。珪酸アルカリ水溶液のシリカ濃度としては、0.1〜5質量%の範囲が好ましい。また、珪酸アルカリ水溶液のpHは9〜12、さらには10〜11.5の範囲にあることが好ましい。
前記珪酸液および前記珪酸アルカリ水溶液の両方を使用する場合には、珪酸液の濃度はSiO2 に換算して2〜6質量%の範囲が好ましく、珪酸アルカリ水溶液の濃度はSiO2 に換算して0.1〜5質量%の範囲が好ましい。前記無機塩水溶液としては、アルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、リン酸アルミニウムなどを使用することができる。無機塩水溶液は多孔質化や固体酸形成等の目的で、前記(i)、(ii)または(iii)とともに添加される。
上記(iii)および(iv)のように、シリカ源として2種類以上の液体を用いるときには、これらを同時に、または順次添加することができる。
シリカ源の添加量は、三八面体型スメクタイト型層状微粒子100質量部に対して、5〜1500質量部(シリカ換算)の範囲であることが望ましい。前記添加量が5質量部未満では、核粒子に対して充分なシリカ被覆を設けることが容易ではない難い場合がある。前記添加量が1500質量部を超える場合は、粒子成長が進行しすぎる結果、薄片状に留まらず、例えば、球状微粒子となる場合がある。
シリカ源の添加速度は、三八面体型スメクタイト型層状微粒子100質量部に対して、0.1〜10質量部/分の範囲であることが好ましい。前記添加速度が0.1質量部/分未満の場合は、成長速度が遅いために、添加に用いる珪酸液の安定性が悪くなるためゲル化が生じ易くなり、好ましくない。
前記添加速度が10質量部/分を超える場合は、シリカの析出速度が速く、新たな核が発生しやすくなるため好ましくない。
シリカ源を添加することによって、主としてスメクタイト型層状微粒子の厚み方向にシリカが付着し、薄片状複合シリカ微粒子が形成される。
シリカ源を添加し終わった後、形成された薄片状複合シリカ微粒子にさらにシリカを付着させることによって該微粒子を成長させるために、熟成を行う。熟成温度としては、60〜200℃の範囲が好ましく、80〜150℃の範囲がさらに好ましい。熟成温度が、60℃より低い場合には、粒子成長速度が小さく、凝集する。200℃より高い場合には、生産性が悪いので好ましくない。
熟成時間としては、0.5〜5時間の範囲が好ましく、1〜3時間の範囲がさらに好まし
い。熟成時間が、0.5時間未満の場合に、粒度分布の均一性に劣り、5時間を超える場合には、スケ-ルの量が多くなる傾向がある。
本発明に係る薄片状複合シリカ微粒子分散液は、新規な薄片状構造をとるものである。このため、研磨材または研磨用組成物における研磨粒子としての利用が期待される。また、その薄片状の構造とシリカの光学特性により、有機樹脂へ充填材としての利用も期待される。
(実施例)
以下、実施例および比較例に用いた各種測定方法等を説明する。
[1]動的光散乱法による平均粒子径の測定方法
試料(微粒子分散液)を0.58%アンモニア水にて希釈して、固形分濃度1質量%に調整し、下記粒径測定装置を用いて平均粒子径を測定した。
〔粒径測定装置〕
レーザーパーティクルアナライザー(大塚電子社製、レーザー粒径解析システム:LP−510モデルPAR−III、測定原理: 動的光散乱法、測定角度90°、受光素子 光電子倍増管2インチ、測定範囲3nm〜5μm、光源 He-Neレーザー 5mW 632.8nm、温度
調整範囲5〜90℃、温度調整方式ペルチェ素子(冷却)、セラミックヒーター(加熱)、セル
10mm角 プラスチックセル、測定対象:コロイド粒子)
[2]短径/長径比の測定方法
透過型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、H−800)により、試料(微粒子分散液)を倍率25万倍で写真撮影して得られる写真投影図における、任意の50個の粒子について、それぞれその最大径である長径(DL)と、これと直交する短径(DS)との比(DS/DL)を測定し、それらの平均値を短径/長径比とした。
[3]pH測定
シリカゾルのpH測定については、測定用サンプル約50gをポリエチレン製のサンプル瓶に採取し、これを25℃の恒温槽に30分以上浸漬した後、pH4、7および9の標準液で更正が完了した株式会社堀場製作所製のpHメータF22のガラス電極を挿入して実施した。
[4]スメクタイト型層状粒子含有量測定
薄片状複合シリカ微粒子の組成については、アルカリ溶融法によりシリカを溶解し、重量法によりシリカ濃度を求めた。
サポナイト[ Na0.33(Mg3)(Al0.33Si3.67)O10(OH)2・5H2O、平
均粒子径20nm(動的光散乱法による)、短径/長径比0.3]の100gに純水と水酸化ナトリウム5質量%水溶液を加えて、サポナイト水溶液10Kg(固形分1質量%、
pH11.0)を調製した。
このサポナイト水溶液を80℃に保持し、珪酸液(シリカ濃度4.5質量%)の17.8kgを添加速度59g/分(シリカ換算)で添加した。添加終了後、更に1時間、80
℃で保持することにより熟成を行った後、ロータリーエバポレータ-にて濃縮し、固形分
濃度20質量%の薄片状複合シリカ微粒子分散液を得た。この薄片状複合シリカ微粒子分散液の製造条件の詳細を表1に記す。この薄片状複合シリカ微粒子分散液の物性を表2に記す。
実施例1と同様のサポナイト水溶液10Kg(固形分1質量%、pH11.0)を調製
した。
このサポナイト水溶液を80℃に保持し、珪酸液(シリカ濃度4.5質量%)の8.9kgを添加速度59g/分(シリカ換算)で添加した。添加終了後、更に1時間、80℃
で保持することにより熟成を行った後、ロータリーエバポレータ-にて濃縮し、固形分濃
度20質量%の薄片状複合シリカ微粒子分散液を得た。この薄片状複合シリカ微粒子分散液の製造条件の詳細を表1に記す。この薄片状複合シリカ微粒子分散液の物性を表2に記す。
実施例1と同様のサポナイト水溶液10Kg(固形分1質量%、pH11.0)を調製
した。
このサポナイト水溶液を80℃に保持し、珪酸液(シリカ濃度4.5質量%)の6kgを添加速度59g/分(シリカ換算)で添加した。添加終了後、更に1時間、80℃で保
持することにより熟成を行った後、ロータリーエバポレータ-にて濃縮し、固形分濃度2
0質量%の薄片状複合シリカ微粒子分散液を得た。この薄片状複合シリカ微粒子分散液の製造条件の詳細を表1に記す。この薄片状複合シリカ微粒子分散液の物性を表2に記す。
実施例1と同様のサポナイト水溶液10Kg(固形分1質量%、pH11.0)を調製
した。
このサポナイト水溶液を80℃に保持し、珪酸液(シリカ濃度1.5質量%)の39.6kgと、アルミン酸ナトリウム水溶液(0.5質量%)の39.6kgをそれぞれ添加速度110g/分(シリカ換算)で添加した。添加終了後、更に1時間、80℃で保持す
ることにより熟成を行った後、ロータリーエバポレータ-にて濃縮し、固形分濃度20質
量%の薄片状複合シリカ微粒子分散液を得た。この薄片状この薄片状複合シリカ微粒子分散液の製造条件の詳細を表1に記す。この薄片状複合シリカ微粒子分散液の物性を表2に記す。
(比較例1)
実施例1と同様のサポナイト水溶液10Kg(固形分1質量%、pH11.0)を調製
した。
このサポナイト水溶液を80℃に保持し、珪酸液(シリカ濃度4.5質量%)の35.6kgを添加速度59g/分(シリカ換算)で添加した。添加終了後、更に1時間、80
℃で保持することにより熟成を行った後、ロータリーエバポレータ-にて濃縮し、固形分
濃度20質量%のシリカ系複合微粒子分散液を得た。このシリカ系複合微粒子分散液の製
造条件の詳細を表1に記す。この薄片状複合シリカ微粒子分散液の物性を表2に記す。
(比較例2)
実施例1と同様のサポナイト水溶液10Kg(固形分1質量%、pH11.0)を調製
した。
このサポナイト水溶液を50℃に保持し、珪酸液(シリカ濃度4.5質量%)の17.8kgを添加速度59g/分(シリカ換算)で添加した。添加終了後、更に1時間、80
℃で保持することにより熟成を行った後、ロータリーエバポレータ-にて濃縮し、固形分
濃度20質量%の薄片状複合シリカ微粒子分散液を得た。この薄片状複合シリカ微粒子分散液の製造条件の詳細を表1に記す。この薄片状複合シリカ微粒子分散液の物性を表2に記す。
(比較例3)
実施例1と同様のサポナイト水溶液10Kg(固形分1質量%、pH11.0)を調製
した。
このサポナイト水溶液を80℃に保持し、珪酸液(シリカ濃度4.5質量%)の17.8kgを添加速度500g/分(シリカ換算)で添加したところ、添加終了時にゲル状液
となった。
Figure 0005646143
Figure 0005646143

Claims (5)

  1. 動的光散乱法により測定される平均粒子径が10〜100nmの範囲、短径/長径比が0.01〜0.7の範囲にあり、スメクタイト型層状微粒子を25〜90質量%含有してなる薄片状複合シリカ微粒子が分散媒に分散してなる薄片状複合シリカ微粒子分散液。
  2. 前記薄片状複合シリカ微粒子が、スメクタイト型層状微粒子の表面にシリカ層が形成されなるものであることを特徴とする請求項1記載の薄片状複合シリカ微粒子分散液。
  3. 前記薄片状複合シリカ微粒子が、スメクタイト型層状微粒子を核粒子とし、シリカ成分により粒子成長させたものであることを特徴とする請求項1記載の薄片状複合シリカ微粒子分散液。
  4. 前記スメクタイト型層状微粒子が、次の(1)〜(5)に示される何れかの三八面体型スメクタイトからなるものであることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の薄片状複合シリカ微粒子分散液。
    (1)サポナイト[ X 0.33(Mg3)(Al0.33Si3.67)O10(OH)2・nH2O]、
    (2)鉄サポナイト[ X0.33(Mg,Fe)3(Al0.33Si3.67)O10(OH)2・nH2O ]、
    (3)ヘクトライト[ X0.33(Mg2.67Li0.33)Si410(OH)2・nH2O ]、
    (4)ソーコナイト[ X0.33(Mg,Zn)3(Si3.67Al0.33)O10・nH2O ]、
    (5)スチブンサイト[ X0.33/22(Mg2.97)Si410(OH)2・nH2O ]
    (ただし、Xは、K、Na、1/2Caまたは1/2Mgである。nは、n≧0である。)
  5. 動的光散乱法により測定される平均粒子径が10〜100nmの範囲にある三八面体型スメクタイト型層状微粒子の水系分散液を、固形分濃度0.01〜10質量%、pH8〜12.5に調整し、60〜200℃に保持しながらこの分散液に、該三八面体型スメクタイト粘土鉱物微粒子100質量部に対して、下記(i)〜(iv)に示される何れかのシリカ源5〜1500質量部(シリカ換算)を、添加速度0.1〜10質量部(シリカ換算)/分で添加した後、60〜200℃にて熟成することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の薄片状複合シリカ微粒子分散液の製造方法。
    (i)珪酸液
    (ii)珪酸アルカリ水溶液
    (iii)珪酸液および珪酸アルカリ水溶液の混合物
    (iv)前記(i)〜(iii)の何れかのシリカ源および無機塩水溶液(珪酸アルカリ水溶液を除く)
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