JP5645260B2 - 二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、安全性の高い二次電池に関するものである。
繰り返し充放電できる二次電池として、高いエネルギー密度を有していることからリチウム系二次電池が主流となっている。高いエネルギー密度を有しているリチウム系二次電池は、正極と、負極と、電解質とを構成要素としている。一般に正極活物質としてリチウム含有遷移金属酸化物を用い、負極活物質としてリチウム金属、リチウム合金、リチウムイオンを吸蔵、放出する炭素材料を用いている。電解質としては四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)や六フッ化リン酸リチウム(LiPF)等のリチウム塩を溶解した有機溶媒を用いている。有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の非プロトン性有機溶媒が用いられている。
上記有機溶媒は、一般に揮発しやすく、可燃性である。そのため、リチウム系二次電池を過充電させたり乱用的な使用を行ったりした場合には、正極の熱暴走反応が起こり発火に至る可能性がある。これを防止するため、電池には熱暴走開始温度前にセパレータの目詰まりにより、その後のジュール熱発生を防ぐ、いわゆるセパレータのシャットダウン機構を取り入れている。さらに、コバルト酸リチウム(LiCoO)より熱暴走反応開始温度が高いニッケル酸リチウム(LiNiO)やマンガン酸リチウム(LiMn)を正極として用いることによって、リチウム系二次電池の安全性を高める取り組みが行われてきた。最近では、更なる安全性を求め難燃性・不揮発性として知られるイオン液体をリチウム系二次電池の電解液に用いることが検討されている(特許文献1、特許文献2)。
従来のイオン液体は、吸湿性が高く、空気中での取り扱いが困難であったが、1992年にWilkesらによって大気中でも安定な1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレートが開発された。これをきっかけとして、含窒素化合物カチオンからなる系を中心に、トリフルオロメタンスルホニルイミド等のアニオンからなるイオン液体が開発されるようになり、これらを電池に用いる研究が盛んに行われるようになった。代表的なイオン液体としては、含窒素化合物カチオンからなる4級アンモニウム系、イミダゾリウム系、ピリジニウム系が挙げられる。カチオンにイミダゾリウム系やピリジニウム系などの共役構造を有するイオン液体の一般的性質としては、粘度が低く、リチウム塩を溶解させても有機溶媒に匹敵するほどの高いイオン伝導度をもつ。しかし、耐還元性はLiに対して約1.0Vも貴であるため、リチウム系二次電池に用いた場合には、負極上でイオン液体が分解するという問題がある。一方、4級アンモニウム系カチオンからなるイオン液体の一般的性質としては、Liとほぼ同じかそれより卑で分解する。そのため、リチウム系二次電池に用いても耐還元性に問題はないが、リチウム塩を溶かした場合のイオン伝導度はとても小さく、レート特性に影響を与えるという欠点がある。
一方、ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン(−N(SOF))を構成要素とするイオン液体が学会等で報告されている。当該イオン液体は低い粘性と高いイオン伝導度を有し、リチウム塩を溶解した場合に、高い電位窓を有する。また、当該イオン液体を単体で用いても、黒鉛等の炭素材料を用いたリチウム系二次電池を動作させることが可能であることから注目が集まっている(非特許文献1、非特許文献2)。しかし、当該イオン液体は熱安定性が低く、燃えやすいため電池の安全性には寄与しない。
電解液を不燃にする技術として、イオン液体とカーボネート系有機溶媒の2種を混合させる技術が存在する(非特許文献3)。当該技術を用いて電解液を不燃にするためには、少なくともイオン液体を40%以上混合させる必要があり、25%以上混合させるとレート特性や放電容量に影響を与えることが報告されている。
また、電解液を不燃にする技術としてリン酸エステルを混合させる技術も存在する(非特許文献4)。当該リン酸エステルはイオン液体よりも高い不燃効果を有するが、電解液を不燃にするには、カーボネート系電解液に30%以上混合させる必要がある。しかし、リン酸エステルを20%以上カーボネート系有機溶媒に混合させた場合、放電容量が極端に減少する。
このほかに、リン酸エステルとイオン液体であるエチルメチルイミダゾリウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド(以下、EMITFSIと略記する)を混合させた技術が報告されている(特許文献3)。当該特許文献に記載されている実施例と同じ組成からなる電解液を用いてコインセル評価を行ったが、リン酸エステルを20%以上混合させた電解液は放電容量が極端に落ちることが確認された。そのため、電池特性を維持させるためには、リン酸エステルの混合割合を20%以下にする必要があった。この原因は、両液体とも耐還元性が悪い液体であるため、電極上で分解しているためと考えられる。また、リン酸エステルが20%しか混合されていない電解液では、充分な不燃効果も発揮できない。
上述のように、グラファイト等の炭素材料からなる負極を用いたリチウムイオン電池において、正常に動作させ、かつ完全な不燃性電解液は現在のところ見つかっていない。
特開平10−092467号公報 特開平11−086905号公報 特開平11−329495号公報
Journal of Power Sources 160(2006)1308−1313 Journal of Power Sources 162(2006)658−662) Journal of Power Sources 1021−1026(174)2007) Journal of The Electrochemistry Society 148(10)2001)
上記したように、電解液を不燃にする技術としてイオン液体を使用する先行特許文献がある。イオン液体は不揮発性の液体であり、電解液として利用するとリチウムイオン二次電池の安全性を高めることができる。しかしイオン液体には、上述のような問題点がある。
また、既存のカーボネート系有機溶媒にリン酸エステルを混合する技術では、20%以上混合させると放電容量の減少が生じる。そのため、リン酸エステルをある割合以上混合させて用いることができないという問題があった。
本願発明者らは、リン酸エステルとイオン液体を同時に含むことで、リン酸エステルを高濃度で用いても高い放電容量を維持することができることを見出した。さらに、同時にカーボネート系有機溶媒を含むことで、更に放電容量が上昇することを見出した。
本発明の目的は、電解液を不燃化し、より安全性の高い二次電池を提供することにある。
本発明の一態様による二次電池は、正極がリチウムイオンを吸蔵、放出する酸化物から形成され、負極がリチウムイオンを吸蔵、放出する炭素材料から形成され、電解液が電解質塩と、イオン液体と、リン酸エステル誘導体と、カーボネート系有機溶媒とを含み、前記イオン液体は、カチオン成分とアニオン成分とを含み、前記リン酸エステル誘導体が全電解液中に占める割合が15体積%以上で、前記イオン液体全電解液中に占める割合が5体積%以上、20体積%未満で、前記カーボネート系有機溶媒は、全電解液中に占める割合が20体積%以上、60体積%以下で含有され、前記イオン液体のカチオンが、後述する化学式2で示されるピロリジニウムカチオン、及び後述する化学式3で示されるピペリジニウムカチオンの内のいずれか一種を含むことを特徴とする。
また、本発明のもう一つの態様による電解液は、電解質塩と、イオン液体と、リン酸エステル誘導体と、カーボネート系有機溶媒とを含む電解液であって、前記イオン液体は、カチオン成分とアニオン成分とを含み、前記リン酸エステル誘導体が全電解液中に占める割合が15体積%以上で、前記イオン液体は全電解液中に占める割合が5体積%以上、20体積%未満で、前記カーボネート系有機溶媒は、全電解液中に占める割合が20体積%以上、60体積%以下で含有され、前記イオン液体のカチオンが後述する化学式2で示されるピロリジニウムカチオン、及び後述する化学式3で示されるピペリジニウムカチオンの内のいずれか一種を含むことを特徴とする。
本発明によれば、安全性の高い二次電池が得られる。
図1は、LV法による参考例2と比較例4の電解液のアルミニウム腐食試験結果を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、詳細に説明する。本発明の二次電池の基本構成は、少なくても正極と、負極と、電解質とを構成要素としている。リチウムイオン二次電池の正極はリチウムを吸蔵、放出する材料からなる酸化物から形成され、負極はリチウムを吸蔵、放出する炭素材料から形成される。さらに、電解液はイオン液体と、リン酸エステル誘導体を同時に含むものである。
本発明の実施形態として、リチウムイオン二次電池に使用される材料や、構成部材の作成方法について説明する。しかし本発明においては、これらに限定されるものではない。最初にリチウムイオン二次電池に使用される材料としてイオン液体、リン酸エステル誘導体、カーボネート系有機溶媒、皮膜形成添加剤、電解液、正極、負極、セパレータ、および電池形状について説明する。
<イオン液体>
イオン液体とは、常温で液体のイオン化合物のことであり、カチオン成分とアニオン成分とからなっている。本発明に用いるイオン液体は、カチオン成分がピロリジニウムやピペリジニウム等の一般的に耐還元性が高いカチオンを構成要素に含むイオン液体であることを特徴としている。さらにイオン液体のカチオン成分としては、化学式1で示される骨格を有する含窒素化合物カチオンからなる4級アンモニウム系、含リン化合物カチオンからなる4級ホスホニウム系、含硫黄化合物カチオンからなる3級スルホニウム系なども用いることができる。
Figure 0005645260
耐還元性の高いカチオンとしては、テトラアルキルアンモニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン、ピラゾリウムカチオン、ピロリニウムカチオン、ピロリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、チアゾリウムカチオンなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。
テトラアルキルアンモニウムカチオンとしては、ジエチルメチルメトキシエチルアンモニウムカチオン、トリメチルエチルアンモニウムカチオン、トリメチルプロピルアンモニウムカチオン、トリメチルヘキシルアンモニウムカチオン、テトラペンチルアンモニウムカチオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ピロリジニウムカチオンとしては化学式2で示され、1,1−ジメチルピロリジニウムカチオン、1−エチル−1−メチルピロリジニウムカチオン、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムカチオン、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムカチオン等があげられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005645260
ピペリジニウムカチオンとしては化学式3で示され、1,1−ジメチルピペリジニウムカチオン、1−エチル−1−メチルピペリジニウムカチオン、1−メチル−1−プロピルピペリジニウムカチオン、1−ブチル−1−メチルピペリジニウムカチオン等があげられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005645260
ピラゾリウムカチオンとしては、1,2−ジメチルピラゾリウムカチオン、1−エチル−2−メチルピラゾリウムカチオン、1−プロピル−2−メチルピラゾリウムカチオン、1−ブチル−2−メチルピラゾリウムカチオン等があげられるが、これらに限定されるものではない。
ピロリニウムカチオンとしては、1,2−ジメチルピロリニウムカチオン、1−エチル−2−メチルピロリニウムカチオン、1−プロピル−2−メチルピロリニウムカチオン、1−ブチル−2−メチルピロリニウムカチオン等があげられるが、これらに限定されるものではない。
ピロリウムカチオンとしては、1,2−ジメチルピロリウムカチオン、1−エチル−2−メチルピロリウムカチオン、1−プロピル−2−メチルピロリウムカチオン、1−ブチル−2−メチルピロリウムカチオン等があげられるが、これらに限定されるものではない。
ピリジニウムカチオンとしては、N−メチルピリジニウムカチオン、N−エチルピリジニウムカチオン、N−ブチルピリジニウムカチオンなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。
チアゾリウムカチオンとしては、エチルジメチルチアゾリウムカチオン、ブチルジメチルチアゾリウムカチオン、ヘキサジメチルチアゾリウムカチオン、メトキシエチルチアゾリウムカチオンなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005645260
含リン化合物カチオンからなる4級ホスホニウム系としては、化学式4で示される骨格を有するホスホニウムカチオンがあげられる。特に、この中でも耐還元性の高いイオン液体であることが望ましい。化学式4において、R、R、R、Rはアルキル基、またはハロゲン化アルキル基、アルケニル基、シアノ基、フェニル基、アミノ基、ニトロ基、アルコキシ基を表し、それぞれ同一でもよく、異なっていてもよい。また、5員環、6員環などの環状構造を有してもよい。
具体例としては、テトラエチルホスホニウムカチオン、テトラメチルホスホニウムカチオン、テトラプロピルホスホニウムカチオン、テトラブチルホスホニウムカチオン、トリエチルメチルホスホニウムカチオン、トリメチルエチルホスホニウムカチオン、ジメチルジエチルホスホニウムカチオン、トリメチルプロピルホスホニウムカチオン、トリメチルブチルホスホニウムカチオン、ジメチルエチルプロピルホスホニウムカチオン、メチルエチルプロピルブチルホスホニウムカチオンなどが挙げられるが、これらに限定するものではない。
Figure 0005645260
含硫黄化合物カチオンからなる3級スルホニウム系としては、化学式5で示される骨格を有するスルホニウムイオンがあげられる。特に、この中でも耐還元性の高いイオン液体であることが望ましい。化学式5において、R、R、Rはアルキル基、またはハロゲン化アルキル基、アルケニル基、シアノ基、フェニル基、アミノ基、ニトロ基、アルコキシ基を表し、それぞれ同一でもよく、異なっていてもよい。また、5員環、6員環などの環状構造を有してもよい。これらのカチオンを有するイオン液体は単独で用いてもよく、または2種以上混合して用いてもよい。
具体例としては、トリメチルスルホニウムカチオン、トリエチルスルホニウムカチオン、トリブチルスルホニウムカチオン、トリプロピルスルホニウムカチオン、ジエチルメチルスルホニウムカチオン、ジメチルエチルスルホニウムカチオン、ジメチルプロピルスルホニウムカチオン、ジメチルブチルスルホニウム、メチルエチルプロピルスルホニウムカチオン、メチルエチルブチルスルホニウムカチオンなどが挙げられるがこれらに限定するものではない。これらのイオン液体を単独もしくは2種類以上混合して用いることもできる。
イオン液体のアニオンとしては、ClO -、PF -、BF -、AsF -、B(C -、CFSO -、Cl-、Br-、I-などがあげられ、そのうちBF -の少なくとも一つのフッ素原子をフッ化アルキル基で置換したBF(CF-、BF(C-、BF(C-、BF(CF -、BF(CF)(C-や、PF -の少なくとも一つのフッ素原子をフッ化アルキル基で置換したPF(CF-、PF(C-、PF(C-、PF(CF -、PF(CF)(C-、PF(CF -等をもちいてもよい。
また、化学式6で示される化学構造式を含むアニオン等もあげられる。化学式6におけるR、Rはハロゲン、フッ化アルキルからなる群から選ばれる。また、R、Rは異なったものでもよい。具体例としては、-N(FSO-N(CFSO)-N(CSO)-N(CFSO)(CSO)である。
Figure 0005645260
Figure 0005645260
また、アニオンとして、化学式7で示される化学構造式を含む化合物からなる塩もあげられる。化学式7におけるR、R、Rはハロゲン、フッ化アルキルからなる群から選ばれる。また、R、R、Rは異なったものでもよい。具体例としては、-C(CFSO)-C(CSO)、があげられる。
本発明では、これらのカチオンやアニオンを構成要素とするイオン液体を用いることができる。しかし、アニオンは親水性を示すBF やPF などのアニオンより、疎水性を示す化学式6のようなイミドアニオンを用いたイオン液体を用いるほうが電池の電解液として望ましい。また、2種類の異なるカチオンからなるイオン液体を混合させることもできる。
<リン酸エステル誘導体>
本発明におけるリン酸エステル誘導体としては、下記化学式8、9で表される化合物が挙げられる。
Figure 0005645260
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ここで化学式8、9におけるR、R、Rは炭素数7以下のアルキル基、またはハロゲン化アルキル基、アルケニル基、シアノ基、フェニル基、アミノ基、ニトロ基、アルコキシ基、シクロアルキル基、シリル基を表し、R、R、Rのいずれか、または全てが結合した環状構造も含む。具体例としては、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、リン酸トリフェニル、リン酸ジメチルエチル、リン酸ジメチルプロピル、リン酸ジメチルブチル、リン酸ジエチルメチル、リン酸ジプロピルメチル、リン酸ジブチルメチル、リン酸メチルエチルプロピル、リン酸メチルエチルブチル、リン酸メチルプロピルブチル等が挙げられる。さらに亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸ジメチルエチル、亜リン酸ジメチルプロピル、亜リン酸ジメチルブチル、亜リン酸ジエチルメチル、亜リン酸ジプロピルメチル、亜リン酸ジブチルメチル、亜リン酸メチルエチルプロピル、亜リン酸メチルエチルブチル、亜リン酸メチルプロピルブチル、亜リン酸ジメチルトリメチルシリルなどがあげられる。安定性が高いことから、特にリン酸トリメチル、リン酸トリエチル、あるいはリン酸トリオクチルであることが好ましい。
Figure 0005645260
Figure 0005645260
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また、リン酸エステル誘導体として、上記一般化学式10、11、12、13で表される化合物があげられる。化学式10、11、12、13におけるR、Rは同一でも、異なっていてもよく、炭素数7以下のアルキル基、またはハロゲン化アルキル基、アルケニル基、シアノ基、フェニル基、アミノ基、ニトロ基、アルコキシ基、シクロアルキル基を表し、R、Rの結合による環状構造も含む。また、X、Xはハロゲン原子であり、同一でも異なっていてもよい。
これらの具体例としては、フルオロリン酸メチル(トリフルオロエチル)、フルオロリン酸エチル(トリフルオロエチル)、フルオロリン酸プロピル(トリフルオロエチ.ル)、フルオロリン酸アリル(トリフルオロエチル)、フルオロリン酸ブチル(トリフルオロエチル)、フルオロリン酸フェニル(トリフルオロエチル)、フルオロリン酸ビス(トリフルオロエチル)、フルオロリン酸メチル(テトラフルオロプロピル)、フルオロリン酸エチル(テトラフルオロプロピル)、フルオロリン酸テトラフルオロプロピル(トリフルオロエチル)、フルオロリン酸フェニル(テトラフルオロプロピル)、フルオロリン酸ビス(テトラフルオロプロピル)、フルオロリン酸メチル(フルオロフェニル)、フルオロリン酸エチル(フルオロフェニル)、フルオロリン酸フルオロフェニル(トリフルオロエチル)、フルオロリン酸ジフルオロフェニル、フルオロリン酸フルオロフェニル(テトラフルオロプロピル)、フルオロリン酸メチル(ジフルオロフェニル)、フルオロリン酸エチル(ジフルオロフェニル)、フルオロリン酸ジフルオロフェニル(トリフルオロエチル)、フルオロリン酸ビス(ジフルオロフェニル)、フルオロリン酸ジフルオロフェニル(テトラフルオロプロピル)、フルオロリン酸フルオロエチレン、フルオロリン酸ジフルオロエチレン、フルオロリン酸フルオロプロピレン、フルオロリン酸ジフルオロプロピレン、フルオロリン酸トリフルオロプロピレン、ジフルオロリン酸フルオロエチル、ジフルオロリン酸ジフルオロエチル、ジフルオロリン酸フルオロプロピル、ジフルオロリン酸ジフルオロプロピル、ジフルオロリン酸トリフルオロプロピル、ジフルオロリン酸テトラフルオロプロピル、ジフルオロリン酸ペンタフルオロプロピル、ジフルオロリン酸フルオロイソプロピル、ジフルオロリン酸ジフルオロイソプロピル、ジフルオロリン酸トリフルオロイソプロピル、ジフルオロリン酸テトラフルオロイソプロピル、ジフルオロリン酸ペンタフルオロイソプロピル、ジフルオロリン酸ヘキサフルオロイソプロピル、ジフルオロリン酸ヘプタフルオロブチル、ジフルオロリン酸ヘキサフルオロブチル、ジフルオロリン酸オクタフルオロブチル、ジフルオロリン酸パーフルオロ−t−ブチル、ジフルオロリン酸へキサフルオロイソブチル、ジフルオロリン酸フルオロフェニル、ジフルオロリン酸ジフルオロフェニル、ジフルオロリン酸2−フルオロ−4−メチルフェニル、ジフルオロリン酸トリフルオロフェニル、ジフルオロリン酸テトラフルオロフェニル、ジフルオロリン酸ペンタフルオロフェニル、ジフルオロリン酸2−フルオロメチルフェニル、ジフルオロリン酸4−フルオロメチルフェニル、ジフルオロリン酸2−ジフルオロメチルフェニル、ジフルオロリン酸3−ジフルオロメチルフェニル、ジフルオロリン酸4−ジフルオロメチルフェニル、ジフルオロリン酸2−トリフルオロメチルフェニル、ジフルオロリン酸3-トリフルオロメチルフェニル、ジフルオロリン酸4−トリフルオロメチルフェニル、ジフルオロリン酸2−フルオロ−4−メトキシフェニル等が挙げられる。
これらの中でも、フルオロリン酸フルオロエチレン、フルオロリン酸ビス(トリフルオロエチル)、ジフルオロリン酸フルオロエチル、ジフルオロリン酸トリフルオロエチル、ジフルオロリン酸プロピル、ジフルオロリン酸フェニルが好ましく、低粘度、難燃性の点でジフルオロリン酸フルオロエチル、ジフルオロリン酸テトラフルオロプロピル、ジフルオロリン酸フルオロフェニルがより好ましい。
本発明では、これらのリン酸エステル誘導体を、電解液に混合して不燃化させることを目的としている。より高い不燃効果を得るためには、リン酸エステル誘導体の中でも、特にリン原子を除く少なくとも一つの原子がハロゲン原子で置換されているものが好ましい。リン酸エステル誘導体の濃度は高いほど不燃効果が得られる。そのため15体積%以上であることが好ましい。これらリン酸エステル誘導体は、1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
<カーボネート系有機溶媒>
本発明における電解液には、以下に示すカーボネート系有機溶媒を同時に混合する必要がある。カーボネート系有機溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、フェニルメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等があげられる。
安定性の観点から、特にエチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートが好ましいが、これらに限られる訳ではない。これらカーボネート系有機溶媒の濃度は、十分な容量向上効果を得るため10体積%以上であることが好ましいが、混合比率が高すぎると電解液が可燃化してしまうため、80体積%未満であることが好ましく、さらに60体積%未満であることがより好ましい。カーボネート系有機溶媒は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<皮膜形成添加剤>
本発明における皮膜形成添加剤とは、電気化学的に負極表面を皮膜するもののことである。具体例としては、ビニルエチレンカーボネート(VC)、エチレンサルファイト(ES)、プロパンサルトン(PS)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、無水コハク酸(SUCAH)、ジアリルカーボネート(DAC)、ジフェニルジサルファイド(DPS)等があげられるが、特にこれらに限定されない。添加量を多くすると電池特性に悪影響を与えてしまうため、10質量%未満であることが望ましい。
<電解液>
電解液とは、負極と正極の両極間の荷電担体輸送を行うものであり、例えば電解質塩を溶解したイオン液体を利用することができる。電解質塩として、例えばLiPF、LiBF、LiAsF、LiClO、Li10Cl10、Li12Cl12、LiB(C、LiCFSO、LiCl、LiBr、LiIなどがあげられ、そのうち、LiBFの少なくとも一つのフッ素原子をフッ化アルキル基で置換したLiBF(CF)、LiBF(C)、LiBF(C)、LiBF(CF、LiBF(CF)(C)や、LiPFの少なくとも一つのフッ素原子をフッ化アルキル基で置換したLiPF(CF)、LiPF(C)、LiPF(C)、LiPF(CF、LiPF(CF)(C)、LiPF(CF等をもちいてもよい。
Figure 0005645260
また、電解質塩として、化学式14で示される化学構造式を含む化合物からなる塩もあげられる。化学式14におけるR、Rはハロゲン、フッ化アルキルからなる群から選ばれる。また、R、Rは異なったものでもよい。具体例としては、LiN(FSO)、LiN(CFSO)、LiN(CSO)、LiN(CFSO)(CSO)である。
Figure 0005645260
また、電解質塩として、化学式15で示される化学構造式を含む化合物からなる塩もあげられる。化学式15におけるR、R、Rはハロゲン、フッ化アルキルからなる群から選ばれる。また、R、R、Rは異なったものでもよい。具体例としては、LiC(CFSO)、LiC(CSO)、があげられる。
<正極>
本発明における酸化物正極材料としては、LiMn、LiCoO、LiNiO、LiFePOあるいはLixV(0<x<2)あるいはこれら化合物の遷移金属を別の金属で一部置換したもの等のリチウム含有遷移金属酸化物を用いることができる。また、本発明における正極は、正極集電体の上に形成することができ、正極集電体としては、ニッケルやアルミニウム、銅、金、銀、アルミニウム合金、ステンレス、炭素等からなる箔、金属平板を用いることができる。
<負極>
本発明における炭素負極材料としては、熱分解炭素類、コークス類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス等)、グラファイト類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な温度で焼成し、炭素化したもの)、炭素繊維、活性炭、黒鉛などの炭素材料を用いることができる。負極の各構成材料間の結びつきを強めるために、結着剤を用いることもできる。このような結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフロライド−テトラフルオロエチレン共重合体、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、部分カルボキシ化セルロース、各種ポリウレタン等が挙げられる。本発明における負極は、負極集電体の上に形成することができ、負極集電体としては、ニッケルやアルミニウム、銅、金、銀、アルミニウム合金、ステンレス、炭素等からなる箔、金属平板を用いることができる。
本発明に用いる炭素材料を用いた負極のうち、あらかじめ皮膜が形成されているものを用いることも可能である。当該皮膜とは、一般にSEI(Solid Electrolyte Interphase)と呼ばれるものであり、リチウムイオン電池を充放電する過程で負極上に生成し、電解液を通さないが、イオンを通す膜のことである。皮膜を作製する方法は、蒸着、化学装飾等いろいろあるが、電気化学的に皮膜を作製させることが望ましい。当該作製方法は、炭素材料からなる電極とセパレータをはさんで対極にリチウムイオンを放出する材料からなる電極から構成される電池を作製し、少なくとも1回充放電を繰り返すことによって負極上に皮膜を生成させる。このとき用いる電解液としては、リチウム塩を溶解させたカーボネート系電解液を用いることができる。充放電後、炭素材料からなる電極を取り出し、本発明の負極として用いることができる。また、最後に放電で終わり、炭素材料の層内にリチウムイオンが挿入されている状態からなる電極を用いてもよい。
<セパレータ>
本発明におけるリチウムイオン二次電池には、正極、および負極が接触しないようにポリエチレン、ポリプロピレン等からなる多孔質フィルム、セルロース膜、不織布などのセパレータを用いることもできる。これらセパレータを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<電池形状>
本発明において、二次電池の形状は特に限定されるものではなく、従来公知のものを用いることができる。電池形状としては、円筒型、角型、コイン型、およびシート型等が挙げられる。このような電池は、上述した正極、負極、電解質、セパレータなどを、電極積層体あるいは巻回体を金属ケース、樹脂ケース、あるいはアルミニウム箔などの金属箔と合成樹脂フィルムからなるラミネートフィルム等によって封止することによって作製される。しかしながら、本発明はこれらに限定されるものではない。
次に、上記した材料を使って本発明における電解液、正極、負極およびコイン型二次電池の作成方法について説明する。
<電解液の作製方法>
ドライルーム中でイオン液体、リン酸エステル誘導体、カーボネート系有機溶媒を混合させた溶液に、リチウム塩を溶解させ電解液を作製した。
<正極作製方法>
正極活物質として、リチウムマンガン複合酸化物(LiMn)系材料に、導電剤としてVGCF(昭和電工(株)製)を混合し、これをN−メチルピロリドン(NMP)に分散させてスラリーとした後、正極集電体としてのアルミニウム箔に塗布し、乾燥させた。その後直径12mmφの正極を作製した。
<負極作製方法>
負極活物質として、黒鉛系材料をN−メチルピロリドン(NMP)に分散させてスラリーとした後、負極集電体としての銅箔に塗布し、乾燥させた。その後、直径12mmφの電極を作製した。実施例1〜7、参考例1〜5、比較例1〜5はこの方法で作製した負極を用いた。
また、本発明に用いる負極は、あらかじめ負極表面上に皮膜を形成させてあるものを特徴とした電極(以後、SEI付負極と呼ぶ)を用いてもよい。当該電極の作製方法として、当該電極にセパレータをはさんで対極にリチウム金属、電解液からなるコインセルを作製し、1/10Cのレートで放電、充電の順に10サイクル繰り返し行うことで、電気化学的に負極表面上に皮膜を形成させた。
このとき用いた電解液は、カーボネート系有機溶媒に、濃度が1mol/L (1M)となる量のヘキサフルオロリン酸リチウム(以下、LiPFと略記する:分子量:151.9)を溶解して調整したものを用いた。このカーボネート系有機溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを体積比30:70とした混合液(以下、EC/DEC又はEC/DEC(3:7)と略記する)を用いた。このときカットオフ電位は放電の際0V、充電の際は1.5Vとした。10回目の充電後、コインセルを分解し、黒鉛からなる電極(SEI付負極)を取り出し、本発明の負極として参考例6〜27、比較例6〜12のコインセル評価での負極として用いた。
<コイン型二次電池の作製方法>
上記の方法で得られた正極を、ステンレスからなるコインセル受形を兼ねた正極集電体上に置き、多孔質のポリエチレンフィルムからなるセパレータを挟んで黒鉛からなる負極と重ね合わせ電極積層体を得た。得られた電極積層体に、上記の方法で得られた電解液を注入し、真空含浸させた。十分に含浸させて電極及びセパレータの空隙を電解液で埋めた後、絶縁パッキンとコインセル受型を兼ねた負極集電体とを重ね合わせ、専用のかしめ機で一体化させて、コイン型二次電池を作製した。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。実施例1〜7、参考例1〜27として、実施形態で説明したイオン液体、リン酸エステル誘導体、カーボネート系有機溶媒及びその組成比や、添加剤及びリチウム塩を変更したリチウムイオン二次電池を作成した。また比較のために、比較例1〜12を作成し、同様に燃焼性試験評価と放電容量の測定を行った。
燃焼性試験評価は、次のように行った。幅3mm、長さ30mm、厚さ0.7mmのガラス繊維濾紙に、電解液を50μL浸した。ピンセットで当該濾紙の片側をもち、反対側を高さ2cmのガスバーナーの炎に近づけた。炎に2秒間近づけた後、炎から当該濾紙を遠ざけ炎の有無を目視により確認した。炎が観測されない場合、さらに3秒間炎に近づけ、その後炎から遠ざけ目視により炎の有無を確認した。2回とも炎が確認されない場合を「不燃」、どちらかで炎が確認された場合を「可燃」と判断した。
放電容量の測定としては、上述記載の方法により作製したコイン型のリチウム二次電池を用いて、放電容量を測定した。当該コイン型のリチウム二次電池の放電容量の評価は以下の手順で行った。最初に、0.025Cで上限電圧4.2Vの定電流充電を行い、放電は同じく0.025Cの電流で3.0Vカットオフとした。そのとき観測された放電容量を初回放電容量とした。なお、本実施例における放電容量とは、正極活物質重量あたりの値である。
アルミニウム腐食試験方法としては、リニアスイープボルタンメトリ(Linear Sweep Voltammetry 以下、LVと略記する)測定を行った。評価電解液を用いて、作用極にアルミニウム電極、参照極にLi、対極にLiからなる三極セルを用い、1.5〜5V(vs Li)にて、電位をスイープさせて評価した。
参考例1>
イオン液体であるブチルメチルピロリジニウムテトラフルオロスルホニルイミド(以下、BMPTFSIと略記する)とリン酸トリメチル(以下、TMPと略記する)を体積比で60:40の割合で混合させた。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のリチウムトリフルオロメタンスルホニルイミド(以下、LiTFSIと略記する:分子量287.1)を溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、LiMn系活物質からなる正極、黒鉛系材料からなる負極を用いて電池を作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
参考例2>
イオン液体であるBMPTFSIと、TMP及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で20:40:40の割合で混合させた(BMPTFSI/TMP/EC/DEC=20/40/12/28)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例1と同じものを用いた。その結果を表1に示す。
<実施例
イオン液体であるBMPTFSIと、TMP及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で5:35:60の割合で混合させた(BMPTFSI/TMP/EC/DEC=5/35/18/42)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例1と同じものを用いた。その結果を表1に示す。
<実施例
イオン液体であるBMPTFSIと、TMP及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で10:30:60の割合で混合させた(BMPTFSI/TMP/EC/DEC=10/30/18/42)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例1と同じものを用いた。その結果を表1に示す。
参考例3
イオン液体であるBMPTFSIと、TMP及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で20:60:20の割合で混合させた(BMPTFSI/TMP/EC/DEC=20/60/6/14)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例1と同じものを用いた。その結果を表1に示す。
参考例4
イオン液体であるBMPTFSIと、TMP及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で35:15:50の割合で混合させた(BMPTFSI/TMP/EC/DEC=35/15/15/35)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例1と同じものを用いた。その結果を表1に示す。
<実施例
イオン液体であるBMPTFSIと、フルオロジエチルホスフェート(以下、FDEPと略記する)及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で10:30:60の割合で混合させた(BMPTFSI/FDEP/EC/DEC=10/30/18/42)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例1と同じものを用いた。その結果を表1に示す。
<実施例
イオン液体であるブチルメチルピペリジニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド(以下BMPpTFSIと略記する)と、TMP及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で10:30:60の割合で混合させた(BMPpTFSI/TMP/EC/DEC=10/30/18/42)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例1と同じものを用いた。その結果を表1に示す。
<実施例
イオン液体であるBMPTFSIとBMPpTFSIとを体積比で50:50の割合で混合させた。当該混合イオン液体、TMP及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で10:30:60の割合で混合させた(BMPTFSI/BMPpTFSI/TMP/EC/DEC=5/5/30/18/42)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例1と同じものを用いた。その結果を表1に示す。
<実施例
イオン液体であるBMPTFSIと、TMP及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で10:30:60の割合で混合させた(BMPTFSI/TMP/EC/DEC=10/30/18/42)。その混合液に、濃度が2mol/L(2M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例1と同じものを用いた。その結果を表1に示す。
<実施例
イオン液体であるBMPTFSIと、FDEP及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で10:30:60の割合で混合させた(BMPTFSI/FDEP/EC/DEC=10/30/18/42)。その混合液に、2質量%VCを添加し、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例1と同じものを用いた。その結果を表1に示す。
参考例5
イオン液体であるBMPTFSIと、TMP及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で20:40:40の割合で混合させた(BMPTFSI/TMP/EC/DEC=20/40/12/28)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiPFを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例1と同じものを用いた。その結果を表1に示す。
<比較例1>
イオン液体であるBMPTFSIに、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例1と同じものを用いた。その結果を表1に示す。
<比較例2>
TMPに、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例1と同じものを用いた。その結果を表1に示す。
<比較例3>
イオン液体であるBMPTFSIと、カーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で40:60の割合で混合させた(BMPTFSI/EC/DEC=40/18/42)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例1と同じものを用いた。その結果を表1に示す。
<比較例4>
TMP及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で40:60の割合で混合させた(TMP/EC/DEC=40/18/42)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例1と同じものを用いた。その結果を表1に示す。
<比較例5>
イオン液体であるEMITFSIと、TMP及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で10:30:60の割合で混合させた(EMITFSI/TMP/EC/DEC=10/30/18/42)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例1と同じものを用いた。その結果を表1に示す。
実施例1〜7、参考例1〜5、比較例1〜5のサンプルに対する電解液の燃焼試験、及びコイン型二次電池の放電容量の評価結果を表1に示す。電解液の燃焼試験結果は、表1の燃焼性の欄に不燃、可燃として示している。コイン型二次電池の放電容量評価結果は、初回放電容量として容量値を示す。
Figure 0005645260
<燃焼試験の評価結果>
電解液を染み込ませたガラス繊維濾紙を炎に近づけ、その後、当該ガラス繊維を炎から遠ざけた場合に、炎が確認できるか否かを基準に判断を行った結果を表1に示す。イオン液体であるBMPTFSI単体では、燃焼性が確認された(比較例1)。また、カーボネート系有機溶媒との混合電解液の場合も同様に燃焼性が確認された(比較例3)。しかし、リン酸エステル誘導体を15体積%以上混合し、イオン液体をある程度同時に混合することで不燃性になることを見出した(実施例1−7、参考例1〜5)。このことより、リン酸エステル誘導体の混合量は15体積%以上であることが望ましい。
<コイン型二次電池の評価結果>
上述のように作製したコイン型二次電池を0.073 mAの電流で充放電させ、初回の放電容量を表1に示す。イオン液体単体やリン酸エステル誘導体単体を電解液として用いた場合、放電容量が確認されなかった(比較例1、2)。本発明において、単体では動作しないこれらの電解液を両者混合させることで放電容量を確認することができることを見出した(参考例1)。また、カーボネート系電解液に40体積%リン酸エステル誘導体を混合させた2種混合電解液の場合では放電容量が観測されないのに対し(比較例4)、カーボネート系有機溶媒の20体積%をイオン液体BMPTFSIに変えた3種混合電解液の場合、放電容量が確認されることも同時に発見した(参考例2)。このためイオン液体には、リン酸エステルの分解抑制効果があると考えられる。さらに、高い混合割合である60体積%リン酸エステル誘導体を混合させた電解液においても、イオン液体を含んだ3種混合電解液の場合、放電容量を確認することができた(参考例3)。
上述のように、カーボネート系電解液とリン酸エステルの2種混合電解液では動作しないが、イオン液体をさらに加えることで電池として動作させることができる。イオン液体の中でも、EMITFSIなどの耐還元性の悪いイオン液体を混合させた場合、放電容量はほとんど得られない(比較例5)。しかし、BMPTFSIやBMPpTFSIなどの耐還元性の高いイオン液体を混合させた場合には、放電容量が飛躍的に上昇することが分かった(参考例2−4,実施例1〜4)。これは、EMITFSIとリン酸エステル誘導体は耐還元性が悪いため、負極上で両者が分解するのに対して、耐還元性の高いBMPTFSIを用いた場合には、それ自体の分解反応がなくなり、合わせてリン酸エステル誘導体の分解反応も抑制していると考えられる。
また、VCの添加によって放電容量の増加が確認され、負極表面上での皮膜形成効果が混合電解液の場合でも確認することができた(実施例)。
<アルミニウム腐食試験>
参考例2の電解液と比較例4の電解液を用いて、LV測定した結果を図1のラインA、Bに示す。アルミニウム集電体を作用極に用いたLV測定結果では、TMP/EC/DEC(40/18/42)に1.0MのLiTFSI塩を溶解した比較例4の電解液では、3.2V(Li/Li±)付近にアルミニウム集電体の腐食反応による電流ピークが確認できる。しかしEC/DECに20%BMPTFSIを混合させたBMPTFSI/TMP/EC/DEC(20/40/12/28)に1.0MのLiTFSI塩を溶解した参考例2の電解液は、アルミニウム集電体の腐食反応による電流ピークが確認されなくなった。カーボネート電解液とリン酸エステルからなる電解液にイオン液体を混合させることで、LiTFSI塩を用いてもアルミニウム集電体との腐食反応が抑制できることを新たに見出した。
次に、負極にSEI付負極を用いた場合のコインセル評価を示す。参考例6〜27として、実施形態で説明したイオン液体、リン酸エステル誘導体、カーボネート系有機溶媒及びその組成比や、添加剤を変更したリチウムイオン二次電池を作成した。また比較のために、比較例6〜12を作成し、同様に燃焼性試験評価と放電容量の測定を行った。燃焼性試験評価は、先ほどと同様、2回とも炎が確認されない場合を「不燃」、どちらかで炎が確認された場合を「可燃」と判断した。
参考例6
イオン液体であるEMIFSIと、TMPを体積比で90:10の割合で混合させた。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のリチウムフルオロスルホニルイミド(以下、LiFSIと略記する:分子量187.1)を溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、LiMn系活物質からなる正極、及びSEI付負極を用いて行った。その結果を表2に示す。
参考例7
イオン液体であるEMIFSIと、TMPを体積比で85:15の割合で混合させた溶液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例6と同じものを用いた。その結果を表2に示す。
参考例8
イオン液体であるEMIFSIと、TMPを体積比で80:20の割合で混合させた溶液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例6と同じものを用いた。その結果を表2に示す。
参考例9
イオン液体であるEMIFSIと、TMPを体積比で60:40の割合で混合させた溶液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例6と同じものを用いた。その結果を表2に示す。
参考例10
イオン液体であるEMIFSIと、TMPを体積比で50:50の割合で混合させた溶液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例6と同じものを用いた。その結果を表2に示す。
参考例11
イオン液体であるEMIFSIと、TMP、及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で60:20:20の割合で混合させた(EMIFSI/TMP/EC/DEC=60/20/6/14)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例6と同じものを用いた。その結果を表2に示す。
参考例12
イオン液体であるEMIFSIと、TMP、及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で40:40:20の割合で混合させた(EMIFSI/TMP/EC/DEC=40/40/6/14)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例6と同じものを用いた。その結果を表2に示す。
参考例13
イオン液体であるEMIFSIと、TMP、及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で20:40:40の割合で混合させた(EMIFSI/TMP/EC/DEC=20/40/12/28)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例6と同じものを用いた。その結果を表2に示す。
参考例14
イオン液体であるEMIFSIと、TMP、及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で30:20:50の割合で混合させた(EMIFSI/TO/EC/DEC=30/20/15/35)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例6と同じものを用いた。その結果を表2に示す。
参考例15
イオン液体であるEMIFSIと、フルオロリン酸ジエチル(以下、FDEPと略記する)を体積比で60:40の割合で混合させた溶液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例6と同じものを用いた。その結果を表2に示す。
参考例16
イオン液体であるEMIFSIと、FDEP、及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で60:20:20の割合で混合させた(EMIFSI/FDEP/EC/DEC=60/20/6/14)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例6と同じものを用いた。その結果を表2に示す。
参考例17
イオン液体であるEMIFSIに、同じくイオン液体であるメチルプロピルピロリジニウムフルオロスルホニルイミド(以下、P13FSIと略記する)を体積比で70:30の割合で混合させた。当該混合イオン液体、TMP、EC/DEC(3:7)を体積比で60:20:20の割合で混合させた溶液(EMIFSI/P13FSI/TMP/EC/DEC=42/18/20/6/14)に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極は参考例6と同じものを用いて行った。その結果を表2に示す。
参考例18
イオン液体であるEMIFSIに、同じくイオン液体であるメチルプロピルピペリジニウムフルオロスルホニルイミド(以下、PP13FSIと略記する)を体積比で70:30の割合で混合させた。当該混合イオン液体、TMP、EC/DEC(3:7)を体積比で60:20:20の割合で混合させた溶液(EMIFSI/PP13FSI/TMP/EC/DEC=42/18/20/6/14)に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極は参考例6と同じものを用いて行った。その結果を表2に示す。
参考例19
イオン液体であるEMIFSIと、TMPを体積比で60:40の割合で混合させた。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiFSIを溶解し、さらに5質量%のビニルエチレンカーボネート(以下、VCと略記する)を混合させ、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極は参考例6と同じものを用いて行った。その結果を表2に示す。
参考例20
イオン液体であるEMIFSIと、TMP、及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で60:20:20の割合で混合させた(EMIFSI/TMP/EC/DEC=60/20/6/14)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiFSIを溶解し、さらに5質量%のVCを混合させ、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極は参考例6と同じものを用いて行った。その結果を表2に示す。
参考例21
イオン液体であるBMPTFSIと、TMP、及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で20:40:40の割合で混合させた(BMPTFSI/TMP/EC/DEC=20/40/12/28)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極は参考例6と同じものを用いて行った。その結果を表2に示す。
参考例22
イオン液体であるBMPTFSIと、TMP、及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で20:40:40の割合で混合させた(BMPTFSI/TMP/EC/DEC=20/40/12/28)。その混合液に、濃度が2mol/L(2M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極は参考例6と同じものを用いて行った。その結果を表2に示す。
参考例23
イオン液体であるEMITFSIと、TMP、及びカーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で20:40:40の割合で混合させた(BMPTFSI/TMP/EC/DEC=20/40/12/28)。その混合液に、濃度が2mol/L(2M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極は参考例6と同じものを用いて行った。その結果を表2に示す。
参考例24
イオン液体であるトリエチルスルホニウムフルオロスルホニルイミド(以下、TESFSIと略記する)、TMP、カーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で60:20:20の割合で混合させた(TESFSI/TMP/EC/DEC=60/20/6/14)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極は参考例6と同じものを用いて行った。その結果を表2に示す。
参考例25
イオン液体であるTESFSI、TMP、カーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で60:20:20の割合で混合させた(TESFSI/TMP/EC/DEC=60/20/6/14)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiFSIを溶解し、さらに5質量%のVCを混合させてこれを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極は参考例6と同じものを用いて行った。その結果を表2に示す。
参考例26
イオン液体であるTESFSIと、TMPを体積比で60:40の割合で混合させた。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiFSIを溶解し、さらに5質量%のVCを混合させてこれを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極は参考例6と同じものを用いて行った。その結果を表2に示す。
参考例27
イオン液体であるEMIFSIとTESFSIを体積比で70:30の割合で混合させた。当該混合イオン液体、TMP、EC/DEC(3:7)を体積比で60:20:20の割合で混合させた溶液(EMIFSI/TESFSI/TMP/EC/DEC=42/18/20/6/14)に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極は参考例6と同じものを用いて行った。その結果を表2に示す。
<比較例6>
イオン液体であるEMITFSIに、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例6と同じものを用いた。その結果を表2に示す。
<比較例7>
イオン液体であるEMITFSIと、TMPを体積比で90:10の割合で混合させた溶液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例6と同じものを用いた。その結果を表2に示す。
<比較例8>
イオン液体であるEMITFSIと、TMPを体積比で85:15の割合で混合させた溶液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例6と同じものを用いた。その結果を表2に示す。
<比較例9>
イオン液体であるEMITFSIと、TMPを体積比で80:20の割合で混合させた溶液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiTFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例6と同じものを用いた。その結果を表2に示す。
<比較例10>
イオン液体であるEMIFSIに、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例6と同じものを用いた。その結果を表2に示す。
<比較例11>
イオン液体であるEMIFSIと、カーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)を体積比で60:40の割合で混合させた(EMIFSI/EC/DEC=60/12/28)。その混合液に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiFSIを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極については参考例6と同じものを用いた。その結果を表2に示す。
<比較例12>
カーボネート系有機溶媒であるEC/DEC(3:7)に、濃度が1mol/L(1M)となる量のLiPFを溶解し、これを燃焼試験の電解液として用いた。放電容量の試験は、電解液を除く正極、負極は参考例6と同じものを用いて行った。その結果を表2に示す。
参考例6〜27、比較例6〜12のサンプルに対する電解液の燃焼試験、及びコイン型二次電池の放電容量の評価結果を表2に示す。電解液の燃焼試験結果は、表2の燃焼性の欄に可燃、不燃として表示している。コイン型二次電池の放電容量評価結果は、初回放電容量として容量値を示す。
Figure 0005645260
<燃焼試験の評価結果>
電解液を染み込ませたガラス繊維濾紙を炎に近づけ、その後、当該ガラス繊維を炎から遠ざけた場合に、炎が確認できるか否かを基準に判断を行った結果を表2に示す。イオン液体単体(比較例6、10)では燃焼が確認され、リン酸エステル誘導体が10体積%以下の場合、燃焼が確認された(参考例6、比較例7)。一方、リン酸エステル誘導体が15体積%以上含有されている電解液は不燃性であるため、リン酸エステル誘導体の混合量は15体積%以上であることが望ましい(参考例7)。
<コイン型二次電池の評価結果>
上述のように作製したコイン型二次電池を0.073 mAの電流で充放電させ、初回の放電容量を表2に示す。比較例6や10のイオン液体単体を電解液として用いた場合、比較例12に示すように、カーボネート系有機溶媒からなる電解液を用いた場合に比べ、放電容量は半分以下しか得られなかった。しかし、EMIFSI、リン酸エステル誘導体、EC/DECの組成比を変えて、同様の実験を行った結果、EMIFSIにリン酸エステル誘導体を10体積%以上含ませることで、初回放電容量の増加を確認することができた。また、VCの添加によって放電容量の増加が確認され、負極表面上での皮膜形成効果が混合電解液の場合でも確認することができた。
また、さらに電解液にカーボネート系有機溶媒を含ませることもできる。これらの液体を適量混合させることによって、電解液を不燃にすることができ、さらに既存のカーボネート系有機溶媒と同等の電池特性を有する二次電池が得られる(実施例3〜7、参考例5〜14)。
上述したように、本発明の二次電池は電解液を不燃にすることができ、さらに大きな放電容量を有する二次電池が得られる。本発明の二次電池は、少なくとも正極と、負極と、電解液とを備える。正極はリチウムイオンを吸蔵、放出する酸化物から形成され、負極はリチウムイオンを吸蔵、放出する炭素材料から形成される。電解液がリン酸エステル誘導体とイオン液体からなることを特徴とする。
本発明の二次電池においては、電解液として用いるイオン液体のカチオン成分として、化学式2で示されるピロリsニウムカチオン、あるいは化学式3で示されるピペリジニウムカチオンとすることができる。またイオン液体として、スルホニウムカチオンを含む溶液としてもよい。またイオン液体のカチオン成分を、少なくとも2種類の異なるカチオンを含むようにしてもよい。さらにイオン液体のアニオンがビス(フルオロスルホニル)イミドアニオンを構成要素としたイオン液体とすることができる。このイオン液体が、全電解液中に占める割合を5体積%以上、80体積%未満とすることが好ましい。
また、リン酸エステル誘導体が、リン酸トリメチルや、リン原子を除く少なくとも一つの原子がハロゲン原子で置換されたものも使用することができる。リン酸エステル誘導体の割合は、全電解液中に占める割合が15体積%以上であることが好ましい。さらに電解液にカーボネート系有機溶媒を含むことができる。カーボネート系有機溶媒を混合することで、放電容量が上昇するが、その混合比率が高すぎると電解液が可燃化する。そのため全電解液中に占める割合が10体積%以上、80体積%未満のカーボネート系有機溶媒の混合比率とすることが好ましい。
また電解液にリチウム塩を含むことができ、電解液に溶解しているリチウム塩の濃度が0.1mol/L〜2.5mol/Lとすることが好ましい。さらに二次電池の負極が、その負極表面にあらかじめ電気化学的に皮膜が形成しておいても良い。この皮膜は電界液を通さないが、イオンを通す膜である。さらに二次電池の充放電する過程で負極に皮膜を生成させるために、電解液に、皮膜形成添加剤を含ませることもできる。
以上、実施形態及び実施例を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記の実施形態及び実施例に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
以上の説明の通り、本発明に係る二次電池及び電解液は、車載用エネルギー供給源の二次電池として、携帯電子機器の電源供給用として有用である。
この出願は、2008年5月19日に出願された日本出願特願2008−131050号、及び2008年9月11日に出願された日本出願特願2008−233574号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込むものである。

Claims (12)

  1. 正極がリチウムイオンを吸蔵、放出する酸化物から形成され、負極がリチウムイオンを吸蔵、放出する炭素材料から形成され、電解液が電解質塩と、イオン液体と、リン酸エステル誘導体と、カーボネート系有機溶媒とを含み、前記イオン液体は、カチオン成分とアニオン成分とを含み、前記リン酸エステル誘導体が全電解液中に占める割合が15体積%以上で、前記イオン液体全電解液中に占める割合が5体積%以上、20体積%未満で、前記カーボネート系有機溶媒は、全電解液中に占める割合が20体積%以上、60体積%以下で含有され、前記イオン液体のカチオンが化学式2で示されるピロリジニウムカチオン、及び化学式3で示されるピペリジニウムカチオンの内のいずれか一種を含むことを特徴とする二次電池。
    Figure 0005645260
    Figure 0005645260
  2. 前記リン酸エステル誘導体が、リン酸トリメチルであることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記リン酸エステル誘導体が、リン原子を除く少なくとも一つの原子がハロゲン原子で置換されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の二次電池。
  4. 前記電解液に溶解しているリチウム塩の濃度が0.1mol/L〜2.5mol/Lであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の二次電池。
  5. 前記イオン液体が、スルホニウムカチオンを含むことを特徴とする請求項1乃至の内のいずれか一項に記載の二次電池。
  6. 前記イオン液体のアニオンがビス(フルオロスルホニル)イミドアニオンを構成要素としたイオン液体であることを特徴とする請求項1乃至の内のいずれか一項に記載の二次電池。
  7. 前記イオン液体が、少なくとも2種類の異なるカチオンを含むことを特徴とする請求項1乃至の内のいずれか一項に記載の二次電池。
  8. 前記負極が、その負極表面にあらかじめ電気化学的に皮膜が形成されていることを特徴とする請求項1乃至の内のいずれか一項に記載の二次電池。
  9. 前記電解液が、皮膜形成添加剤を含むことを特徴とする請求項1乃至の内のいずれか一項に記載の二次電池。
  10. 前記電解質塩は、Li10Cl10、Li12Cl12、LiB(C、LiCl、LiBr、LiI、LiBF(CF)、LiBF(C)、LiBF(C)、LiBF(CF、LiBF(CF)(C)、LiPF(CF)、LiPF(C)、LiPF(C)、LiPF(CF、LiPF(CF)(C)、LiPF(CF、または、化学式14で示される化学構造式を含む化合物からなる塩、もしくは、化学式15で示される化学構造式を含む化合物からなる塩であり、
    Figure 0005645260
    (但し、化学式14におけるR、Rはハロゲン、フッ化アルキルからなる群から選ばれる。また、R、Rは互いに異なったものでもよい。)
    Figure 0005645260
    (但し、化学式15におけるR、R、Rはハロゲン、フッ化アルキルからなる群から選ばれる。また、R、R、Rは異なったものでもよい。)
    前記カチオンは、テトラアルキルアンモニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、1,1−ジメチル又は1-エチル-1−メチルピペリジニウムカチオン、ピラゾリウムカチオン、ピロリニウムカチオン、ピロリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、及びチアゾリウムカチオンから選択された少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項1乃至9の内のいずれか一項に記載の二次電池。
  11. 電解質塩と、イオン液体と、リン酸エステル誘導体と、カーボネート系有機溶媒とを含む電解液であって、前記イオン液体は、カチオン成分とアニオン成分とを含み、前記リン酸エステル誘導体が全電解液中に占める割合が15体積%以上で、前記イオン液体全電解液中に占める割合が5体積%以上、20体積%未満で、前記カーボネート系有機溶媒は、全電解液中に占める割合が20体積%以上、60体積%以下で含有され、前記イオン液体のカチオンが化学式2で示されるピロリジニウムカチオン、及び化学式3で示されるピペリジニウムカチオンの内のいずれか一種を含むことを特徴とする電解液。
    Figure 0005645260
    Figure 0005645260
  12. 前記電解質塩は、Li10Cl10、Li12Cl12、LiB(C、LiCl、LiBr、LiI、LiBF(CF)、LiBF(C)、LiBF(C)、LiBF(CF、LiBF(CF)(C)、LiPF(CF)、LiPF(C)、LiPF(C)、LiPF(CF、LiPF(CF)(C)、LiPF(CF、または、化学式14で示される化学構造式を含む化合物からなる塩、もしくは、化学式15で示される化学構造式を含む化合物からなる塩であり、
    Figure 0005645260
    (但し、化学式14におけるR、Rはハロゲン、フッ化アルキルからなる群から選ばれる。また、R、Rは互いに異なったものでもよい。)
    Figure 0005645260
    (但し、化学式15におけるR、R、Rはハロゲン、フッ化アルキルからなる群から選ばれる。また、R、R、Rは異なったものでもよい。)
    前記カチオンは、テトラアルキルアンモニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、1,1−ジメチル又は1-エチル-1−メチルピペリジニウムカチオン、ピラゾリウムカチオン、ピロリニウムカチオン、ピロリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、及びチアゾリウムカチオンから選択された少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項11に記載の電解液
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