JP5642445B2 - スキャニング方式のレーザ加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガルバノスキャナを用いて被加工物にレーザ光を照射して所望のレーザ加工を行うスキャニング方式のレーザ加工装置に関する。
スキャニング方式のレーザ加工は、レーザ光のビームスポットが当たる被加工物表面の微小部分(加工点)をレーザエネルギーで瞬間的に蒸発、変色または溶融させながら、被加工物表面上でレーザ光のビームスポットを所望のパターンでスキャニング(走査)する加工技術であり、マーキング加工が代表的であるが、シーム溶接にも用いられている(特許文献1,2参照)。
一般に、スキャニング方式のレーザ加工装置は、レーザ光を発振出力するレーザ発振器と、このレーザ発振器より出力されたレーザ光をスキャニングしながら被加工物に向けて照射するガルバノスキャナと、レーザ発振器およびガルバノスキャナの各動作(レーザ発振動作、スキャニング動作)を制御する制御部とを備えている。
レーザ発振器は、これまで、マーキング加工用にはQスイッチパルスのYAGレーザが多く用いられ、シーム溶接用にはロングパルスまたは連続(CW)発振のYAGレーザが多く用いられてきた。最近は、YAGレーザからより高出力のファイバレーザに置き換わりつつある。
ガルバノスキャナは、スキャニングヘッド等とも称され、ボックス状のスキャナ筐体の中にレーザ光を2次元的にスキャニングするためのX軸ガルバノミラーおよびY軸ガルバノミラーを配置し、制御部より所望のスキャニング位置に応じた座標位置指令信号またはミラー振れ角指令信号を受けて各ガルバノミラーを電動の回転駆動部によって回転(首振り)駆動するように構成されている。スキャナ筐体の一壁面(通常は底壁)には、レーザ光を外へ出射するためのレーザ出射口が形成され、この窓にはX軸ガルバノミラーおよびY軸ガルバノミラーによってスキャニングされたレーザ光を被加工物の加工点に集光させるための光学レンズ(fθレンズ)が取り付けられている。
特開2002−210573 特開2007−12752
上記のようなスキャニング方式のレーザ加工装置において、ガルバノスキャナのX軸ガルバノミラーおよびY軸ガルバノミラーは、個別のミラーホルダを介してX軸回転駆動部およびY軸回転駆動部の回転軸にそれぞれ結合されている。そして、大概、X軸ガルバノミラーおよびY軸ガルバノミラーと各個別のミラーホルダとは接着剤によって結合されている。
ところが、ガルバノスキャナを用いて被加工物にレーザ光を照射すると、被加工物で反射した光の一部がスキャナ筐体の中へ戻ってきてミラーホルダに当たり、それによって(つまり反射光を吸収して)ミラーホルダの温度が上昇する。そして、反射光のパワーや照射持続時間にも依るが、ミラーホルダの温度がガルバノミラーをミラーホルダに固定している接着剤の耐熱温度(通常約60℃〜80℃)を超えることもある。そうなると、接着剤が軟化してガルバノミラーがぐらつき、それによってガルバノミラーの振れ角の精度が低下し、ひいてはレーザビームのスキャニング精度が低下する。
特に、使用するレーザ光に対して反射率の高い材質(たとえばアルミニウム)からなる被加工物に連続(CW)発振のレーザ光を照射してシーム溶接を行う場合は、当該被加工物からの反射光が多量かつ持続的にスキャナ筐体の中に入って来るので、上記のようなミラーホルダの過昇温、そして接着剤の軟化によるガルバノミラーのぐらつきが生じやすい。また、ミラーホルダ等の発熱の影響で温度が上昇すると、ガルバノミラーの反射率が変化して、レーザ光を正確に走査できなくなるおそれもある。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解消するものであり、ガルバノミラーを固定保持するミラーホルダに被加工物からの反射光が当たる場合に、ミラーホルダの温度を簡便に監視してその過昇温を確実に防止し、ガルバノミラーの機能を安定に保つようにしたスキャニング式のレーザ加工装置を提供する。
本発明の第1の観点におけるレーザ加工装置は、被加工物の加工点にレーザ光をスキャニング照射して所望のレーザ加工を行うスキャニング方式のレーザ加工装置であって、前記レーザ光を発振出力するレーザ発振部と、前記レーザ発振部からの前記レーザ光を前記加工点へ向けて反射するガルバノミラーと、前記ガルバノミラーを保持するミラーホルダと、前記ミラーホルダを介して前記ガルバノミラーを回転駆動する回転駆動部とを有するガルバノスキャナと、前記ガルバノスキャナの少なくとも前記ガルバノミラーおよび前記ミラーホルダを覆って収容し、前記レーザ光を外へ出射するためのレーザ出射口を有するスキャナ筐体と、前記スキャナ筐体内に配置される感温素子を有し、前記感温素子の温度が所定の監視温度を超えた時に前記感温素子の出力に基づいて所定のインターロック信号を発生する温度監視部と、前記温度監視部より発生された前記インターロック信号に応動して、前記レーザ発振部における前記レーザ光の発振出力を停止させる制御部とを具備し、前記ミラーホルダは、前記被加工物から前記レーザ出射口を通って前記スキャナ筐体の中に入ってくる光の一部を直接浴びる位置に配置され、前記感温素子は、前記ミラーホルダに近接して前記ガルバノミラーの回転動作に干渉しない位置であって、かつ、前記被加工物から前記レーザ出射口を通って前記スキャナ筐体の中に入ってくる光の一部を直接浴びる位置に配置される。
上記構成のレーザ加工装置においては、レーザ加工中に、レーザ光を照射された被加工物で反射する光の多くがレーザ光と逆方向に伝搬してスキャナ筐体の中に入り、その一部はミラーホルダに直接当たり、他の一部は感温素子に直接当たる。ミラーホルダが被加工物からの反射光を直接浴びることによってミラーホルダの温度が上昇する時は、感温素子も該反射光を直接浴びることによって、感温素子の温度がミラーホルダの温度と一定の相関関係を保って上昇する。そして、被加工物からの反射光を吸収してミラーホルダの温度が所定の監視温度を超えそうな時、あるいは超えた時は、それと同時または前後して感温素子の温度が所定の監視温度を超えることにより、温度監視部が感温素子の出力に基づいてインターロック信号を発生し、これに応答して制御部がレーザ発振出力を停止させる。これにより、ガルバノミラーを固定保持するミラーホルダに被加工物からの反射光が当たる場合に、ミラーホルダの温度を簡便に監視してその過昇温を確実に防止して、ガルバノミラーの機能を安定に保つことができる。
本発明の第2の観点におけるレーザ加工装置は、被加工物の加工点にレーザ光をスキャニング照射して所望のレーザ加工を行うスキャニング方式のレーザ加工装置であって、前記レーザ光を発振出力するレーザ発振部と、前記レーザ発振部からの前記レーザ光を第2のガルバノミラーに向けて反射する第1のガルバノミラーと、前記第1のガルバノミラーを保持する第1のミラーホルダと、前記第1のミラーホルダを介して前記第1のガルバノミラーを第1の方向で回転駆動する第1の回転駆動部とを有する第1のガルバノスキャナと、前記第1のガルバノスキャナからの前記レーザ光を前記加工点へ向けて反射する前記第2のガルバノミラーと、前記第2のガルバノミラーを保持する第2のミラーホルダと、前記第2のミラーホルダを介して前記第2のガルバノミラーを前記第1の方向と直交する第2の方向で回転駆動する第2の回転駆動部とを有する第2のガルバノスキャナと、前記第1および第2のガルバノスキャナの少なくとも前記第1および第2のガルバノミラーおよび前記第1および第2のミラーホルダを覆って収容し、前記レーザ光を外へ出射するためのレーザ出射口を有するスキャナ筐体と、前記スキャナ筐体内で前記第1のミラーホルダおよび第2のミラーホルダに相対的に近接した位置にそれぞれ配置される第1および第2の感温素子を有し、前記第1の感温素子の温度が第1の監視温度を超えた時または前記第2の感温素子の温度が第2の監視温度を超えた時に、前記第1の感温素子または前記第2の感温素子の出力に基づいてインターロック信号を発生する温度監視部と、前記温度監視部より発生された前記インターロック信号に応動して、前記レーザ発振部における前記レーザ光の発振出力を停止させる制御部とを具備し、前記第1および第2のミラーホルダは、前記被加工物から前記レーザ出射口を通って前記スキャナ筐体の中に入ってくる光の一部を直接浴びる位置にそれぞれ配置され、前記第1および第2の感温素子は、前記ミラーホルダに近接して前記ガルバノミラーの回転動作に干渉しない位置であって、かつ、前記被加工物から前記レーザ出射口を通って前記スキャナ筐体の中に入ってくる光の一部を直接浴びる位置にそれぞれ配置される。
上記第2の観点においては、第1のミラーホルダおよび第2のミラーホルダに相対的に近接した位置にそれぞれ配置される第1および第2の感温素子が各々独立に動作するので、上記第1の観点と同様の作用効果が得られるだけでなく、二重のインターロック発生源(感温素子)により一層信頼性の高いインターロック機構が得られる。
本発明の好適な一態様においては、ガルバノスキャナのガルバノミラーがミラーホルダに接着剤を用いて結合され、温度監視部の監視温度は接着剤の耐熱保証温度に対応して設定される。この場合は、上記のようなインターロック機能により、ミラーホルダにおいてガルバノミラーが接着剤の軟化によってぐらつくようなことが防止されるので、ガルバノミラーの振れ角の精度が低下することや、レーザビームのスキャニング精度が低下することが回避される。
別の好適な一態様においては、温度監視部が、被加工物からの光に対してミラーホルダよりも光吸収率の高い材質からなるケーシングで感温素子を覆っており、被加工物からの光に対して、ケーシングの温度がミラーホルダの温度よりも先に上昇するようになっている。
好適な一態様においては、感温素子が、予め設定した温度になると電気回路の接点がオンまたはオフになるサーマルスイッチからなる。この場合、ミラーホルダの温度が監視温度を超えた時に、サーマルスイッチがオンまたはオフして、インターロック信号を生成する。
別の好適な一態様においては、感温素子が、周囲温度に応じた大きさの電気信号を生成する温度センサからなる。この場合、温度監視部は、温度センサからの電気信号を所定の基準値と比較して、電気信号が該基準値を超えた時にインターロック信号を出力するインターロック信号発生回路を有する。
本発明のスキャニング方式レーザ加工装置によれば、上記のような構成および作用により、接着剤を介してガルバノミラーを固定保持するミラーホルダに被加工物からの反射光が当たる場合に、ミラーホルダの温度を簡便に監視してその過昇温を確実に防止し、ガルバノミラーの機能を安定に保つことができる。このことによって、レーザビームのスキャニング精度および信頼性を安定に維持することができる。
本発明の一実施形態におけるスキャニング方式のレーザ加工装置の構成を示す図である。 実施形態のレーザ加工装置におけるスキャナ筐体の内部および外部の構成を示す側面図である。 実施形態のレーザ加工装置におけるスキャナ筐体の内部および外部の構成を示す底面図である。 実施形態のレーザ加工装置におけるミラーホルダ周りの構成を示す斜視図である。 実施形態のレーザ加工装置におけるミラーホルダとサーマルインターロック部の位置関係を示す上面図である。 実施形態のレーザ加工装置におけるミラーホルダとサーマルインターロック部の位置関係を示す上面図である。 実施形態のレーザ加工装置におけるサーマルインターロック部の外観構成を示す斜視図である。 実施形態のレーザ加工装置におけるサーマルインターロック部の内部構成を示す断面図である。 実施形態の一実験におけるレーザ照射パターン(テストパターン1)の位置をスキャナ筐体のレーザ出射口に重ねて示した図である。 上記テストパターン1の実験で得られた各部の温度の波形図である。 実施形態の一実験におけるレーザ照射パターン(テストパターン2)の位置をスキャナ筐体のレーザ出射口に重ねて示した図である。 上記テストパターン2の実験で得られた各部の温度の波形図である。 実施形態の一実験におけるレーザ照射パターン(テストパターン3)の位置をスキャナ筐体のレーザ出射口に重ねて示した図である。 上記テストパターン3の実験で得られた各部の温度の波形図である。 実施形態の一実験におけるレーザ照射パターン(テストパターン4)の位置をスキャナ筐体のレーザ出射口に重ねて示した図である。 上記テストパターン4の実験で得られた各部の温度の波形図である。 実施形態の一実験におけるレーザ照射パターン(テストパターン5)の位置をスキャナ筐体のレーザ出射口に重ねて示した図である。 上記テストパターン5の実験で得られた各部の温度の波形図である。 実施形態の一実験におけるレーザ照射パターン(テストパターン6)の位置をスキャナ筐体のレーザ出射口に重ねて示した図である。 上記テストパターン6の実験で得られた各部の温度の波形図である。 実施形態の一実験におけるレーザ照射パターン(テストパターン7)の位置をスキャナ筐体のレーザ出射口に重ねて示した図である。 上記テストパターン7の実験で得られた各部の温度の波形図である。 実施形態の一実験におけるレーザ照射パターン(テストパターン8)の位置をスキャナ筐体のレーザ出射口に重ねて示した図である。 上記テストパターン8の実験で得られた各部の温度の波形図である。
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
図1に、本発明の一実施形態におけるスキャニング方式のレーザ加工装置の構成を示す。このレーザ加工装置は、ガルバノスキャナを用いるレーザ加工たとえばシーム溶接に適用可能なレーザ加工機であり、ファイバレーザ発振器10、レーザ電源12、レーザ伝送系14、レーザ出射部16、主制御部18、タッチパネル20を備えている。
ファイバレーザ発振器10は、発振用の光ファイバ(以下「発振ファイバ」と称する。)22と、この発振ファイバ22の一端面にポンピング用の励起光MBを照射する電気光学励起部24と、発振ファイバ22を介して光学的に相対向する一対の光共振器ミラー26,28とを有しており、発振器全体でレーザ電源12より供給される電気エネルギーをレーザ光のレーザエネルギーに変換する電光変換部を構成している。
電気光学励起部24は、励起光源としてのレーザダイオード(LD)30および集光用の光学レンズ32を有している。連続(CW)発振のレーザ光FBによってシーム溶接が行われる際に、LD30は、レーザ電源12より所望の電流値を有するCWのLD駆動電流IDを供給または注入され、CWの励起光(LD光)MBを発生する。光学レンズ32は、LD30からの励起光MBを発振ファイバ22の一端面に集光入射させる。LD30と光学レンズ32との間に配置される光共振器ミラー26は、LD30側から入射した励起光MBを透過させ、発振ファイバ22側から入射した発振光線を共振器の光軸上で全反射するように構成されている。
発振ファイバ22は、図示省略するが、発光元素としてたとえば希土類元素のイオンをドープしたコアと、このコアを同軸に取り囲むクラッドとを有しており、コアを活性媒体とし、クラッドを励起光の伝播光路としている。上記のようにして発振ファイバ22の一端面に入射したパルス励起光MBは、クラッド外周界面の全反射によって閉じ込められながら発振ファイバ22の中を軸方向に伝搬し、その伝搬中にコアを何度も横切ることでコア中の希土類元素イオンを光励起する。こうして、コアの両端面から軸方向に所定波長の発振光線が放出され、この発振光線が光共振器ミラー26,28の間を何度も行き来して共振増幅され、部分反射ミラーからなる片側の光共振器ミラー28より該所定波長を有するCWのレーザ光FBが取り出される。
なお、光共振器内において、光学レンズ32,34は、発振ファイバ22の端面から放出されてきた発振光線を平行光にコリメートして光共振器ミラー26,28へ通し、光共振器ミラー26,28で反射して戻ってきた発振光線を発振ファイバ22の端面に集光させる。また、発振ファイバ22を通り抜けた励起光MBは、光学レンズ34および光共振器ミラー28を透過したのち折り返しミラー36にて側方のレーザ吸収体38に向けて折り返される。光共振器ミラー28より出力されたCWのレーザ光FBは、この折り返しミラー36をまっすぐ透過し、次いでビームスプリッタ40を通ってファイバレーザ発振器10の外へ出る。
ビームスプリッタ40は、入射したレーザ光FBのごく一部(たとえば1%)を所定方向つまりパワーモニタ用のフォトセンサ(PD)42側へ反射し、残りの大部分(99%)をまっすぐ透過させる。フォトセンサ(PD)42の正面には、ビームスプリッタ40からの反射光またはモニタ光RFBを集光させる集光レンズ44が配置されている。
フォトセンサ(PD)42は、ビームスプリッタ40からのモニタ光RFBを光電変換して、レーザ光FBのレーザ出力(パワー)を表す電気信号(レーザ出力測定信号)を出力する。レーザ出力測定回路46は、フォトセンサ42の出力信号に基づき、アナログ信号処理によってレーザ光FBのレーザ出力測定値MFBを求める。レーザ出力測定回路46で得られたレーザ出力測定値MFBは、フィードバック信号としてレーザ電源12に与えられる。
ビームスプリッタ40をまっすぐ透過してファイバレーザ発振器10の外に出たレーザ光FBは、レーザ伝送系14に入り、最初にベントミラー48で所定方向に折り返され、次いで入射ユニット50内で集光レンズ52により集光されて伝送用の光ファイバ(以下「伝送ファイバ」と称する。)54の一端面に入射する。伝送光ファイバ52は、たとえばSI(ステップインデックス)形ファイバからなり、入射ユニット50内で入射したレーザ光FBをレーザ出射部16まで伝送する。
レーザ出射部16は、図2〜図14につき後述するX軸ガルバノスキャナ56XおよびY軸ガルバノスキャナ56Yならびに温度監視部58を取り付けたボックス形状のスキャナ筐体60と、主制御部18からのスキャニング制御信号に応じてX軸ガルバノスキャナ56XおよびY軸ガルバノスキャナ56Yの回転(首振り)動作を個別に制御するスキャナ制御部62とを有している。
スキャナ筐体60の一側壁には伝送光ファイバ52の出口側端部が取り付けられるレーザ導入口60aが設けられ、その付近にコリメータレンズ64が配置されている。伝送光ファイバ52の出口端から所定の拡がり角で出たレーザ光FBは、コリメータレンズ64により平行光になってガルバノスキャナ56X,56Yに順次入射するようになっている。
また、スキャナ筐体60の底壁には、レーザ光FBを外へ出射するためのレーザ出射口60bが設けられている。このレーザ出射口60bには、レーザ光FBを加工ステージ66上の被加工物Wの加工点に集光するためのfθレンズ65が取り付けられている。
被加工物W上には加工点が所望のシーム溶接ラインとしてライン状に連続的に設定されている。レーザ光FBのビームスポットが集光照射する各加工点では、レーザエネルギーによって被加工物Wが溶融し、ビームスポットが去った後に凝固してナゲットが形成される。
主制御部18は、CPU(マイクロコンピュータ)を含んでおり、プログラムメモリに格納している各種プログラム(ソフトウェア)にしたがって装置全体ないし各部の動作を制御し、タッチパネル20の入力部20aおよび表示部20bを介してユーザ(作業員、保守員等)と情報(設定値、モニタ情報等)をやりとりする。
図2および図3に、この実施形態におけるレーザ出射部16の主要な部分を示す。図2はレーザ導入口60a側から見た側面図、図3はレーザ出射口60b側から見た底面図である。
図2に示すように、スキャナ筐体60側壁のレーザ導入口60aには、X軸ガルバノスキャナ56XのX軸ガルバノミラー70Xが約45°斜めの姿勢で向き合っている。伝送光ファイバ52の出口端から出たレーザ光FBは、コリメータレンズ64を透過した直後にX軸ガルバノミラー70Xに入射するようになっている。X軸ガルバノスキャナ56Xの回転駆動部72Xは、スキャナ筐体60の外に突出して延びる円筒状のX軸ガルバノケーシング74X内に収められており、電気ケーブル76Xを介してスキャナ制御部62(図1)に接続されている。
一方、図3に示すように、スキャナ筐体60底壁のレーザ出射口60bには、Y軸ガルバノスキャナ56YのY軸ガルバノミラー70Yが約45°斜めの姿勢で向き合っている。スキャナ筐体60の中で、X軸ガルバノミラー70XとY軸ガルバノミラー70Y同士も互いに所定の交差する角度で斜めに対向している。Y軸ガルバノスキャナ56Yの回転駆動部72Yは、スキャナ筐体60の外に突出して延びる円筒状のY軸ガルバノケーシング74Y内に収められており、電気ケーブル76Yを介してスキャナ制御部62(図1)に接続されている。
図2および図4に示すように、X軸ガルバノスキャナ56Xにおいて、X軸ガルバノミラー70Xは、その基端部が先細り(テーパ状)に形成され、そのエッジ部にて縦断面U形状のX軸ミラーホルダ78Xを介して回転駆動部72Xの回転軸80Xに結合されている。ここで、X軸ミラーホルダ78Xは回転軸80Xに一体結合されており、X軸ガルバノミラー70Xは接着剤を介してX軸ミラーホルダ78Xのミラー保持溝に結合されている。回転軸80Xは、クランプ部材82Xによって回転可能に保持されている。
X軸ミラーホルダ78xのU形状の内側面であって、X軸ガルバノミラー70xとの接着面には、横方向に延在する溝が形成されている。この溝は、X軸ガルバノミラー70xを接着剤によって接着する際に、余分な接着剤が流れ込むようになっている。これにより、余分な接着剤が接着面の外に漏れ出すことがなくなるので、反射光によって接着剤が燃えるといった障害を防止することができる。
回転軸80Xには、水平な一方向に貫通するストッパピン84Xが取り付けられている。図5Aおよび図5Bに示すように、X軸ガルバノミラー70Xが大きく振れると、ストッパピン84Xが回転軸80Xに隣接する扇状突起部86Xの側面86L,86Rに当たり、それ以上は回転できないようになっている。このように、X軸ガルバノミラー70Xの回転角(振れ角)に物理的な上限が設けられている。
図3および図4に示すように、Y軸ガルバノスキャナ56Yにおいても、Y軸ガルバノミラー70Yの保持構造は、上述したX軸ガルバノミラー70Xの保持構造と同じである。すなわち、Y軸ガルバノミラー70Yは、その基端部が先細り(テーパ状)に形成され、そのエッジ部にて縦断面U形状のY軸ミラーホルダ78Yを介して回転駆動部72Yの回転軸80Yに結合されている。ここで、Y軸ミラーホルダ78Yは回転軸80Yに一体結合されており、Y軸ガルバノミラー70Yは接着剤を介してY軸ミラーホルダ78Yのミラー保持溝に結合されている。回転軸80Yは、クランプ部材82Yによって回転可能に保持されている。また、Y軸ガルバノミラー70Yに対しても、上記と同様の首振りストッパ構造(84Y,86Y)が設けられている。
なお、X軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yの材質は、軽量で加工性にすぐれ、レーザ光に対して吸収率の低いものが好ましく、通常はアルミニウムが用いられる。また、X軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yの表面に高反射性のメッキ(例えば、金メッキ等)を施すこともできる。こうすれば、レーザ光の吸収を抑えることができ、ミラーホルダの過度な温度上昇を防止できる。また、X軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yにエアを吹き付けて温度上昇を抑制することができる。
この実施形態における温度監視部58は、図3〜図5に示すように、スキャナ筐体60内でX軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yにそれぞれ近接してそれらの回転(首振り)運動に干渉しないように配置される棒状またはプローブ型のX軸サーマルインターロック部90XおよびY軸サーマルインターロック部90Yを備えている。
図6Aおよび図6Bに示すように、X軸サーマルインターロック部90X(Y軸サーマルインターロック部90Y)は、筒状のケーシング92X(92Y)の内奥に感温素子としてサーマルスイッチ94X(94Y)を収容し、電気ケーブル96X(96Y)を介して内部のサーマルスイッチ94X(94Y)と外部の制御回路(主制御部18)とを電気的に接続している。
ケーシング92X(92Y)の材質は、レーザ光FBに対してミラーホルダ78X(78Y)の材質(アルミニウム)よりも光吸収率の高いものが好ましく、この実施形態ではステンレス鋼のSUS304を用いている。また、ケーシング92X(92Y)の形状はサーマルスイッチ94X(94Y)を殆ど隙間なくぴったり覆う形状が好ましく、その覆い壁は1mm程度に薄いのが好ましい。
ケーシング92X(92Y)の基端には、ボルト穴98X(98Y)の付いたフランジ100X(100Y)が一体に形成されており、このフランジ100X(100Y)がスキャナ筐体60の外壁にボルトで固定される。
X軸サーマルインターロック部90X(Y軸サーマルインターロック部90Y)において、サーマルスイッチ94X(94Y)は、周囲温度に応じてオン・オフするスイッチ機能を有しており、予め設定した動作温度以下ではオン(閉)状態を保ち、上記動作温度を超えるとオフ(開)状態になるように構成されている。
ここで、X軸サーマルインターロック部90Xにおけるサーマルスイッチ94Xの動作温度は、通常はX軸ガルバノミラー70Xを固定保持する接着材の耐熱温度との関係でX軸ミラーホルダ78Xに対して設定される監視温度に対応している。一方、Y軸サーマルインターロック部90Yにおけるサーマルスイッチ94Yの動作温度は、通常はY軸ガルバノミラー70Yを固定保持する接着材の保証温度との関係でY軸ミラーホルダ78Yに対して設定される監視温度に対応している。
もちろん、X軸側のサーマルスイッチ94Xの動作温度が、X軸ミラーホルダ78Xの監視温度に対応するのみならず、Y軸ミラーホルダ78Yの監視温度に対応してもよい。あるいは、Y軸側のサーマルスイッチ94Yの動作温度が、Y軸ミラーホルダ78Yの監視温度に対応するのみならず、X軸ミラーホルダ78Xの監視温度に対応してもよい。
主制御部18は、電気ケーブル96X(96Y)を介してサーマルスイッチ94X(94Y)のオン(閉)/オフ(開)状態を判別することができる。そして、X軸サーマルインターロック部90XおよびY軸サーマルインターロック部90Yのいずれか一方または双方でサーマルスイッチ94X(94Y)がオフした時は、そのスイッチ出力をインターロック信号として受け取り、レーザ電源12を通じてファイバレーザ発振器10のレーザ発振動作を直ちに停止させるようになっている。さらに、このようなインターロックがかかった時は、スキャナ制御部62を通じて両ガルバノスキャナ56X,56Yのスキャニング動作も停止させる。
上記のように、この実施形態のレーザ加工装置は、スキャニング用のX軸ガルバノミラー70XおよびY軸ガルバノミラー70Yをそれぞれ接着剤を用いて固定保持するX軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yの温度を監視する温度監視部58を備えている。この温度監視部58は、スキャナ筐体60内にX軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yにそれぞれ近接する位置にプローブ型のX軸サーマルインターロック部90XおよびY軸サーマルインターロック部90Yを配置している。そして、被加工物Wからスキャナ筐体60内に入ってくる反射光の熱でX軸ミラーホルダ78Xの温度またはY軸ミラーホルダ78Yの温度のどちらかが所定の監視温度を超えた時は、それと同時または前後して、X軸サーマルインターロック部90XまたはY軸サーマルインターロック部90Y内の感温素子つまりサーマルスイッチ94X(94Y)がスイッチ動作して、インターロック信号を発生し、これに応答して主制御部18がレーザ電源12を通じてファイバレーザ発振器10を止めるようになっている。
したがって、シーム溶接加工において、たとえば、被加工物Wがアルミニウム材である場合に、被加工物Wから強い反射光がスキャナ筐体60内に長時間持続的に入ってきて、X軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yが熱くなり、どちらかの温度が監視値を超えても、その時は直ちに上記のインターロック機能が働いて、レーザ光FBの出射を止めるので、X軸ミラーホルダ78X(Y軸ミラーホルダ78Y)においてX軸ガルバノミラー70X(Y軸ガルバノミラー70Y)が接着剤の軟化によってぐらつくようなことは起こらない。
本発明者は、この実施形態のレーザ加工装置において、被加工物Wに対するレーザ照射パターンのスキャニング位置を8通りに変える実験を行って、X軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yの温度とX軸サーマルインターロック部90XおよびY軸サーマルインターロック部90Yの温度との相関関係を調べた。
この実験では、試料としてアルミニウム板の表面に94mm×94mmの正方形エリアARを設定し、このエリアAR内に約449W(ワット)のCWレーザ光FBを80mm/secの走査速度で照射して、テストパターンとして90mm×12mmの長方形照射パターンPAを複数回(shot)繰り返して描画した。また、インターロック機能をオフ状態に保持した。
図7A〜図14Aに各テストパターンとして選択されたレーザ照射パターンPAn(n=1・・8)の位置をスキャナ匡対60のレーザ出射口60bに重ねて示し、図7B〜図14Bに各レーザ照射パターンPAnに係る実験で得られた各部の温度の波形を示す。
図7A〜図14Aからわかるように、X軸ミラーホルダ78X、Y軸ミラーホルダ78Y、X軸サーマルインターロック部90XおよびY軸サーマルインターロック部90Yのいずれもレーザ出射口60bを介して被加工物Wからの光を直接浴びるようになっている。特に、X軸ミラーホルダ78Xは、レーザ出射口60bからスキャナ匡対60内に入った光のうち、X軸ガルバノミラー70Xの傍らを軸方向に通り抜けた光をホルダ上面に浴びるだけでなく、Y軸ガルバノミラー70Yで反射した光の一部をホルダ側面に浴びる。一方、Y軸ミラーホルダ78Yは、レーザ出射口60bからスキャナ匡対60内に入った光のうち、Y軸ミラーホルダ78Yに向かって直進してくる光をホルダ上面に浴びる。
図7B〜図14Bにおいて、「Xホルダ」および「Yホルダ」はX軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yにそれぞれ対応し、「Xサーマル」および「Yサーマル」はX軸サーマルインターロック部90XおよびY軸サーマルインターロック部90Yにそれぞれ対応している。「Xホルダ」、「Yホルダ」、「Xサーマル」、「Yサーマル」の各温度は熱電対を用いて測定した。たとえば、図7Bにおいて、「22shot/約110秒」は当該テストパターン(レーザ照射パターン)PA1を約110秒の間に22回繰り返し描画したことを意味する。

[テストパターン1]
図7Aおよび図7Bは、レーザ照射パターンPA1をY座標軸(X=0)と重なるようにエリアARの中心部に横に描画した場合である。この場合は、X軸ミラーホルダ78Xの温度が優に60℃を超えて最高71℃まで上昇した。これに対して、X軸サーマルインターロック部90Xの温度は80℃を超えて最高86.4℃(推定値)まで上昇した。一方、Y軸ミラーホルダ78Yの温度は60℃に届かず、最高33.5℃であった。これに対して、Y軸サーマルインターロック部90Yの温度は優に80℃を超えて最高110℃(推定値)まで上昇した。
したがって、たとえば、X軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yの監視温度を共に60℃に設定し、X軸サーマルインターロック部90XおよびY軸サーマルインターロック部90Yの動作温度を共に80℃に設定した場合、今回のようなレーザ照射パターンPA1のレーザ加工が実行されると、X軸ミラーホルダ78Xの温度が監視温度(60℃)を超えるが、それとほぼ同時にX軸サーマルインターロック部90Xがスイッチ動作してインターロックをかける。もっとも、この場合は、X軸サーマルインターロック部90XよりもY軸サーマルインターロック部90Yが先にスイッチ動作してインターロックをかけることになる。インターロックがかかると、レーザ加工はその時点で停止する。

[テストパターン2]
図8Aおよび図8Bは、レーザ照射パターンPA2をエリアARの最下部に横に描画した場合である。この場合は、X軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yの温度はいずれも60℃に届かず、最高温度はそれぞれ38.8℃および33.2℃であった。これに対して、X軸サーマルインターロック部90XおよびY軸サーマルインターロック部90Yの温度はいずれも80℃に届かず、最高温度はそれぞれ57℃および55.6℃であった。
したがって、上記のように、X軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yの監視温度を共に60℃に設定し、X軸サーマルインターロック部90XおよびY軸サーマルインターロック部90Yの動作温度を共に80℃に設定した場合は、今回のようなレーザ照射パターンPA2のレーザ加工中はインターロックがかからず、それで全く問題ないことになる。つまり、安全かつ正常にレーザ加工が実施される。

[テストパターン3]
図9Aおよび図9Bは、レーザ照射パターンPA3をエリアARの最上部で横に描画した場合である。この場合も、X軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yの温度はいずれも60℃に届かず、最高温度はそれぞれ43℃および35.5℃であった。これに対し、X軸サーマルインターロック部90XおよびY軸サーマルインターロック部90Yの温度はいずれも80℃に届かず、最高温度はそれぞれ44℃および43℃であった。
したがって、上記のように、X軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yの監視温度を共に60℃に設定し、X軸サーマルインターロック部90XおよびY軸サーマルインターロック部90Yの動作温度を共に80℃に設定した場合は、今回のようなレーザ照射パターンPA3のレーザ加工中はインターロックがかからず、それで全く問題ないことになる。

[テストパターン4]
図10Aおよび図10Bは、レーザ照射パターンPA4をX座標軸(Y=0)と重なるようにエリアARの中心部に縦に描画した場合である。この場合も、X軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yの温度はいずれも60℃に届かず、最高温度はそれぞれ55.8℃および54℃であった。これに対して、X軸サーマルインターロック部90XおよびY軸サーマルインターロック部90Yの温度はいずれも80℃に届かず、最高温度はそれぞれ65℃および47℃であった。
したがって、上記のように、X軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yの監視温度を共に60℃に設定し、X軸サーマルインターロック部90XおよびY軸サーマルインターロック部90Yの動作温度を共に80℃に設定した場合は、今回のようなレーザ照射パターンPA4のレーザ加工中はインターロックがかからず、それで全く問題ないことになる。

[テストパターン5]
図11Aおよび図11Bは、レーザ照射パターンPA5をエリアARの左隅部に縦に描画した場合である。この場合も、X軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yの温度はいずれも60℃に届かず、最高温度はそれぞれ51.5℃および32.8℃であった。これに対して、X軸サーマルインターロック部90XおよびY軸サーマルインターロック部90Yの温度はいずれも80℃に届かず、最高温度はそれぞれ74.8℃および55℃であった。
したがって、上記のように、X軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yの監視温度を共に60℃に設定し、X軸サーマルインターロック部90XおよびY軸サーマルインターロック部90Yの動作温度を共に80℃に設定した場合は、今回のようなレーザ照射パターンPA5のレーザ加工中はインターロックかからず、それで全く問題ないことになる。

[テストパターン6]
図12Aおよび図12Bは、レーザ照射パターンPA6をエリアARの右隅部に縦に描画した場合である。この場合も、X軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yの温度はいずれも60℃に届かず、最高温度はそれぞれ34.6℃および33.5℃であった。これに対して、X軸サーマルインターロック部90Xの温度は80℃に届かず、最高温度は38.2℃であった。しかし、何故か、Y軸サーマルインターロック部90Yの温度は80℃を超えて、最高温度は88℃であった。
したがって、上記のように、X軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yの監視温度を共に60℃に設定し、X軸サーマルインターロック部90XおよびY軸サーマルインターロック部90Yの動作温度を共に80℃に設定した場合は、今回のようなレーザ照射パターンPA6のレーザ加工中はX軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yの温度がいずれも監視温度(60℃)に届かないにもかかわらず、Y軸サーマルインターロック部90Yからインターロックがかけられ、レーザ加工が途中で停止することになる。これは、本来の形態ではないが、X軸ガルバノミラー70XおよびY軸ガルバノミラー70Yを接着剤で保持するX軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yの安定性を最優先する観点からすれば、特に問題にはならない。

[テストパターン7]
図13Aおよび図13Bは、レーザ照射パターンPA7をX軸ガルバノミラー70Xの面と略直交する45°斜めの向きでエリアARの中心部に描画した場合である。この場合は、X軸ミラーホルダ78Xの温度が60℃を僅かに超えて最高60.2℃まで上昇した。これに対して、X軸サーマルインターロック部90Xの温度は80℃に届かず、最高温度は56.5℃であった、一方、Y軸ミラーホルダ78Yの温度は60℃に届かず、最高42.2℃であった。これに対して、何故か、Y軸サーマルインターロック部90Yの温度は80℃を優に超えて、最高温度は110℃以上であった。
したがって、上記のように、X軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yの監視温度を共に60℃に設定し、X軸サーマルインターロック部90XおよびY軸サーマルインターロック部90Yの動作温度を共に80℃に設定した場合は、今回のようなレーザ照射パターンPA7のレーザ加工中はY軸サーマルインターロック部90Yからインターロックがかけられ、レーザ加工が途中で停止することになる。結果的には、これによって、X軸ミラーホルダ78XにおけるX軸ガルバノミラー70Xの接着固定保持が保護されるので、特に問題ないといえる。

[テストパターン8]
図14Aおよび図14Bは、レーザ照射パターンPA8をX軸ガルバノミラー70Xの面と略平行な45°斜めの向きでエリアARの中心部に描画した場合である。この場合は、X軸ミラーホルダ78Xの温度が60℃を超えて最高62.2℃まで上昇した。これに対して、X軸サーマルインターロック部90Xの温度は80℃を超えて最高94.5℃(推定値)まで上昇した。一方、Y軸ミラーホルダ78Yの温度は60℃にも届かず、最高温度は42.8℃であった。これに対して、Y軸サーマルインターロック部90Yの温度は80℃に届かず、最高66.2℃であった。
したがって、上記のように、X軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yの監視温度を共に60℃に設定し、X軸サーマルインターロック部90XおよびY軸サーマルインターロック部90Yの動作温度を共に80℃に設定した場合、今回のようなレーザ照射パターンPA8のレーザ加工が実行されると、X軸ミラーホルダ78Xの温度が監視温度(60℃)を超えるが、そうなる前にX軸サーマルインターロック部90Xがスイッチ動作してインターロックをかけることになり、それで全く問題ないことになる。
上記のように、X軸ミラーホルダ78XおよびY軸ミラーホルダ78Yに対して設定される監視温度とX軸サーマルインターロック部90XおよびY軸サーマルインターロック部90Yに対して設定される動作温度との間には、多少の不規則性があるものの、全体としてみれば、普遍的な相関関係があり、本発明によって誤動作の少ない精確なインターロック機構が得られることが実験で検証できた。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、上述した実施形態は本発明を限定するものではない。当業者にあっては、具体的な実施態様において本発明の技術思想および技術範囲から逸脱せずに種々の変形・変更を加えることが可能である。
たとえば、上記実施形態では、X軸サーマルインターロック部90XおよびY軸サーマルインターロック部90Yの感温素子にサーマルスイッチ94X,94Yを用いたが、たとえば熱電対のように検出温度に応じた電気信号を出力する温度センサに置き換えることも可能である。その場合は、温度センサからの電気信号を所定の基準値と比較して、該電気信号が基準値を超えた時に(主制御部18に向けて)インターロック信号を出力するインターロック信号発生回路が温度監視部58内に設けられる。
また、上記実施形態におけるスキャニング方式のレーザ加工装置においては、各部について種種の変形・変更が可能である。たとえば、ファイバレーザ発振器10を他の方式または形式のレーザ発振器(たとえばYAGレーザ)に置き換えることができる。レーザ加工は、シーム溶接に限るものではなく、マーキング加工等にも本発明は適用可能である。したがって、レーザ発振器にQスイッチレーザ発振器を用いることも可能である。
また、インターロック動作の精度または信頼性の低下を伴うが、温度監視部58においてX軸サーマルインターロック部90XまたはY軸サーマルインターロック部90Yの片方のみを備える構成も可能である。そのように単一のサーマルインターロック部を備える場合は、その配置位置を一層任意に選定してよく、たとえばX軸ミラーホルダ78XとY軸ミラーホルダ78Yの中間に配置することも可能である。
10 ファイバレーザ発振器
12 レーザ電源
14 レーザ伝送系
16 レーザ出射部
18 主制御部
56X X軸ガルバノスキャナ
56Y X軸ガルバノスキャナ
58 温度監視部
60 スキャナ筐体
70X X軸ガルバノミラー
70Y Y軸ガルバノミラー
78X X軸ミラーホルダ
78Y Y軸ミラーホルダ
90X X軸サーマルインターロック部
90Y Y軸サーマルインターロック部

Claims (10)

  1. 被加工物の加工点にレーザ光をスキャニング照射して所望のレーザ加工を行うスキャニング方式のレーザ加工装置であって、
    前記レーザ光を発振出力するレーザ発振部と、
    前記レーザ発振部からの前記レーザ光を前記加工点へ向けて反射するガルバノミラーと、前記ガルバノミラーを保持するミラーホルダと、前記ミラーホルダを介して前記ガルバノミラーを回転駆動する回転駆動部とを有するガルバノスキャナと、
    前記ガルバノスキャナの少なくとも前記ガルバノミラーおよび前記ミラーホルダを覆って収容し、前記レーザ光を外へ出射するためのレーザ出射口を有するスキャナ筐体と、
    前記スキャナ筐体内に配置される感温素子を有し、前記感温素子の温度が所定の監視温度を超えた時に前記感温素子の出力に基づいて所定のインターロック信号を発生する温度監視部と、
    前記温度監視部より発生された前記インターロック信号に応動して、前記レーザ発振部における前記レーザ光の発振出力を停止させる制御部と
    を具備し、
    前記ミラーホルダは、前記被加工物から前記レーザ出射口を通って前記スキャナ筐体の中に入ってくる光の一部を直接浴びる位置に配置され、
    前記感温素子は、前記ミラーホルダに近接して前記ガルバノミラーの回転動作に干渉しない位置であって、かつ、前記被加工物から前記レーザ出射口を通って前記スキャナ筐体の中に入ってくる光の一部を直接浴びる位置に配置される、
    レーザ加工装置。
  2. 前記ガルバノスキャナにおいて、前記ガルバノミラーは前記ミラーホルダに接着剤を用いて結合され、
    前記温度監視部において、前記監視温度は前記接着剤の耐熱保証温度に対応して設定される、
    請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 被加工物の加工点にレーザ光をスキャニング照射して所望のレーザ加工を行うスキャニング方式のレーザ加工装置であって、
    前記レーザ光を発振出力するレーザ発振部と、
    前記レーザ発振部からの前記レーザ光を第2のガルバノミラーに向けて反射する第1のガルバノミラーと、前記第1のガルバノミラーを保持する第1のミラーホルダと、前記第1のミラーホルダを介して前記第1のガルバノミラーを第1の方向で回転駆動する第1の回転駆動部とを有する第1のガルバノスキャナと、
    前記第1のガルバノスキャナからの前記レーザ光を前記加工点へ向けて反射する前記第2のガルバノミラーと、前記第2のガルバノミラーを保持する第2のミラーホルダと、前記第2のミラーホルダを介して前記第2のガルバノミラーを前記第1の方向と直交する第2の方向で回転駆動する第2の回転駆動部とを有する第2のガルバノスキャナと、
    前記第1および第2のガルバノスキャナの少なくとも前記第1および第2のガルバノミラーおよび前記第1および第2のミラーホルダを覆って収容し、前記レーザ光を外へ出射するためのレーザ出射口を有するスキャナ筐体と、
    前記スキャナ筐体内で前記第1のミラーホルダおよび第2のミラーホルダに相対的に近接した位置にそれぞれ配置される第1および第2の感温素子を有し、前記第1の感温素子の温度が第1の監視温度を超えた時または前記第2の感温素子の温度が第2の監視温度を超えた時に、前記第1の感温素子または前記第2の感温素子の出力に基づいてインターロック信号を発生する温度監視部と、
    前記温度監視部より発生された前記インターロック信号に応動して、前記レーザ発振部における前記レーザ光の発振出力を停止させる制御部と
    を具備し、
    前記第1および第2のミラーホルダは、前記被加工物から前記レーザ出射口を通って前記スキャナ筐体の中に入ってくる光の一部を直接浴びる位置にそれぞれ配置され、
    前記第1および第2の感温素子は、前記ミラーホルダに近接して前記ガルバノミラーの回転動作に干渉しない位置であって、かつ、前記被加工物から前記レーザ出射口を通って前記スキャナ筐体の中に入ってくる光の一部を直接浴びる位置にそれぞれ配置される、
    レーザ加工装置。
  4. 前記第1および第2のガルバノスキャナにおいて、前記第1および第2のガルバノミラーは前記第1および第2のミラーホルダに接着剤を用いてそれぞれ結合され、
    前記温度監視部において前記第1および第2の監視温度は前記接着剤の耐熱保証温度に対応してそれぞれ設定される、
    請求項3に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記温度監視部は、前記被加工物からの光に対して前記ミラーホルダよりも光吸収率の高い材質からなるケーシングで前記感温素子を覆っており、前記被加工物からの光に対して、前記ケーシングの温度が前記ミラーホルダの温度よりも先に上昇する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
  6. 前記ミラーホルダがアルミニウムからなり、前記ケーシングがステンレス鋼からなる、請求項に記載のレーザ加工装置。
  7. 前記ミラーホルダの表面に高い光反射性を有する金属メッキが施されている、請求項1〜6いずれか一項に記載のレーザ加工装置。
  8. 前記感温素子が、予め設定した温度になると電気回路の接点がオンまたはオフになるサーマルスイッチからなり、
    前記ミラーホルダの温度が前記監視温度を超えた時に、前記サーマルスイッチがオンまたはオフして、前記インターロック信号を生成する、
    請求項1〜のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
  9. 前記感温素子が、周囲温度に応じた大きさの電気信号を生成する温度センサからなり、
    前記温度監視部が、前記温度センサからの前記電気信号を所定の基準値と比較して、前記電気信号が前記基準値を超えた時に前記インターロック信号を出力するインターロック信号発生回路を有する、
    請求項1〜のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
  10. 前記レーザ発振部が、前記レーザ光を連続発振し、
    前記被加工物に設定された所定の直線上または曲線上の加工点に連続波の前記レーザ光をスキャニング照射してシーム溶接を行う、請求項1〜のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
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