JP5223321B2 - レーザレーダ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザレーダ装置に関するものである。
従来より、レーザ光を用いて検出物体までの距離や方位を検出する技術として例えば特許文献1のような装置が提供されている。この特許文献1の装置では、レーザ光発生手段からのレーザ光の光軸上に、レーザ光を透過させ、かつ検出物体からの反射光を検出手段に向けて反射する光アイソレータを設けている。さらに、光アイソレータを透過するレーザ光の光軸上において当該光軸方向の中心軸を中心として回動する凹面鏡を設け、この凹面鏡によってレーザ光を空間に向けて反射させると共に、検出物体からの反射光を光アイソレータに向けて反射させることで360°の水平走査を可能としている。
特許2789741号公報
ところで、特許文献1の技術では凹面鏡の回動により360°の水平走査を可能とし、検出領域(レーザ光による走査がなされる領域)を装置の周囲全体にまで拡大しているが、その一方で、検出領域が平面に限定されてしまうという問題がある。即ち、凹面鏡から空間に向けて反射されたレーザ光は所定平面(走査平面)内で走査がなされるため、その走査平面から外れた領域については検出が不能となる。従って、走査平面から外れた検出物体は検出することができず、また、走査平面内に検出物体が存在する場合であってもその検出物体を立体的に把握することはできなかった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、装置の周囲にわたる検出が可能であり、かつ3次元的な検出をも行いうるレーザレーダ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、レーザ光を発生するレーザ光発生手段と、前記レーザ光発生手段から前記レーザ光が発生したときに、検出物体によって反射される前記レーザ光の反射光を検出する光検出手段と、複数のミラーを有してなるミラーユニットが所定の中心軸を中心として回転可能に構成され、前記ミラーユニットのいずれかの前記ミラーにより、前記レーザ光を空間に向けて反射し、且つ前記反射光を前記光検出手段に向けて反射する回転反射手段と、前記回転反射手段の前記ミラーユニットを回転駆動すると共にその回転駆動を制御する回転駆動制御手段と、前記ミラーユニットにおける前記レーザ光の入射位置に配置される前記ミラーを切り替える切替手段と、前記中心軸の方向を縦方向としたときの当該縦方向一方側から前記ミラーユニットに向かう前記レーザ光の前記入射経路を前記中心軸の周りで変化させる入射経路変化手段と、を備え、前記ミラーユニットは、前記中心軸に対して各ミラーの傾斜角度がそれぞれ異なるように構成されており、前記切替手段により前記レーザ光の入射位置に配置される前記ミラーを切り替えることで、前記ミラーユニットからの前記レーザ光の向きを前記中心軸の方向に関して変化させることを特徴とする。
また、前記切替手段は、前記回転駆動制御手段からなり、前記回転反射手段の前記中心軸は、前記ミラーユニットへの前記レーザ光の入射経路からずれた位置とされており、前記入射経路変化手段にて変化される各入射経路毎に、前記回転駆動制御手段により前記ミラーユニットが回転駆動されることで、前記レーザ光の前記入射経路上に位置する前記ミラーが切り替えられる構成をなし、更に、前記入射経路変化手段が各入射経路において前記レーザ光の経路を1つの経路に定めた状態で前記回転駆動制御手段が前記ミラーユニットを回転させて当該ミラーユニットを構成する各ミラー全てに前記レーザ光を入射させるように前記ミラーの切り替えを行うことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載のレーザレーダ装置において、前記入射経路変化手段は、前記レーザ光発生手段からの前記レーザ光を前記ミラーユニットに向けて偏向する偏向手段と、前記偏向手段を変位させる変位手段と、を備え、前記変位手段により前記偏向手段を変位させることで、前記入射経路を前記中心軸の周りで変化させることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のレーザレーダ装置において、前記複数のミラーは、前記ミラーユニットにおいて並んで配されており、かつ各ミラーの並び方向の幅が、前記レーザ光のスポット径よりも大きくなるように構成されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のレーザレーダ装置において、前記レーザ光発生手段は、前記ミラーユニットにおいて前記レーザ光の入射位置に配置される前記ミラーが切り替えられる毎にパルスレーザ光を出射することを特徴とする。
請求項1の発明では、中心軸に対して各ミラーの傾斜角度がそれぞれ異なるように構成されたミラーユニットが設けられており、切替手段によりレーザ光の入射位置に配置されるミラーを切り替えることで、ミラーユニットからのレーザ光の向きを中心軸の方向に関して変化させるようにしている。このようにすれば、装置の周囲にわたる検出が可能であり、かつ3次元的な検出をも行いうるレーザレーダ装置を実現できる。また、レーザ光の向きを中心軸の方向に関して段階的に変化させる構成を複雑な制御を伴うことなく簡易に実現できる。
また、回転反射手段の中心軸がレーザ光の入射経路からずれた位置とされており、回転駆動制御手段によりミラーユニットが回転駆動されることで、レーザ光の入射経路上に位置するミラーが切り替えられる構成となっている。このように回転駆動制御手段を切替手段として機能させるように兼用すれば、切替手段を大型化、複雑化せずに入射位置に配置されるミラーを切り替えることができるようになる。
また、レーザ光の入射経路を中心軸の周りで変化させる入射経路変化手段を備えており、入射経路変化手段にて変化される各入射経路毎に、回転駆動制御手段によるミラーの切り替えが行われるようになっている。このようにすれば、回転駆動制御手段を切替手段として兼用する構成において水平方向の検出範囲を大きくすることができる。
請求項2の発明では、変位手段により偏向手段を変位させることで、入射経路を中心軸の周りで変化させている。このようにすれば、入射経路を中心軸の周りで変化させる構成を、偏向手段を変位させるという簡易な構成で良好に実現できる。
請求項3の発明は、複数のミラーがミラーユニットにおいて並んで配されており、かつ各ミラーの並び方向の幅が、レーザ光のスポット径よりも大きくなるように構成されている。このようにすれば、レーザ光の照射スポットがミラーからはみ出さないように構成でき、レーザ光を有効利用しやすい構成となる。
請求項4の発明は、レーザ光の入射位置に配置されるミラーが切り替えられる毎にレーザ光発生主段によりパルスレーザ光が出射される構成となっている。このようにすれば、ミラーの切り替え途中に無駄な照射を行わずに済むためレーザ光を効率的に利用でき、また、不安定な状態での検出を排除できるため、検出精度を効果的に高めることができる。
[第1実施形態]
以下、本発明のレーザレーダ装置を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。図1は第1実施形態に係るレーザレーダ装置1を概略的に例示する断面図である。図2は、ミラーを変位させる変位機構を概略的に説明する説明図である。図3(a)は、ミラーユニットの正面図、図3(b)はミラーユニットの左側面図、図3(c)は、ミラーユニットの右側面図である。図4は、ミラーユニットの平面図を示し、併せてレーザ光の照射位置及び中心軸を示す図である。図5(a)は、レーザ光が第1の照射経路となるときのミラーユニットによる反射を説明する説明図であり、図5(b)は、図5(a)の状態から更にミラーユニットが回転した状態を説明する説明図である。図6(a)は、レーザ光が第2の照射経路となるときのミラーユニットによる反射を説明する説明図であり、図6(b)は、図6(a)の状態から更にミラーユニットが回転した状態を説明する説明図である。図7は、ミラーユニットにおけるレーザ光の照射位置の変化の様子、及び空間に向かうレーザ光の変化の様子を説明する説明図である。図8は、図1のレーザレーダ装置による走査波形を説明するものであり、ミラーユニットの中心軸を中心とし且つレーザレーダ装置から十分離れた位置に配置される仮想的な円筒面でのレーザ光の照射位置を説明する説明図である。図9は、図1のレーザレーダ装置における検出処理の流れを例示するフローチャートである。
図1に示すように、レーザレーダ装置1は、レーザダイオード10と、検出物体からの反射光を受光するフォトダイオード20とを備え、検出物体までの距離や方位を検出する装置として構成されている。
レーザダイオード10は、「レーザ光発生手段」の一例に相当するものであり、図示しない駆動回路からパルス電流を供給されてパルスレーザ光(レーザ光L1)を投光するものである。フォトダイオード20は、「光検出手段」の一例に相当するものであり、レーザダイオード10からレーザ光L1が発生したときに、検出物体によって反射されるレーザ光L1の反射光を検出し電気信号に変換する構成をなしている。なお、検出物体からの反射光については所定領域のものが取り込まれる構成となっており、図1の例において、レーザ光L1が実線で示す経路(符号F1参照)を通過する場合には、符号L2で示す2つのライン間の領域の反射光が取り込まれるようになっている。
レーザダイオード10から出射されたレーザ光L1の光軸上にはレンズ60が設けられている。このレンズ60は、コリメートレンズとして構成されるものであり、レーザダイオード10からのレーザ光L1を平行光に変換する機能を有する。
レンズ60を通過したレーザ光L1の光路上には、揺動ミラー30が配置されている。揺動ミラー30は、レーザダイオード10からのレーザ光L1を回転反射機構40に向けて反射する構成をなし、且つ揺動可能に構成されている。また、この揺動ミラー30を、多自由度をもって駆動するミラー駆動部が設けられている。このようにミラーを多自由度をもって駆動する技術はガルバノミラー等の分野において公知であるので詳細は省略するが、ミラー駆動部については、例えば、揺動ミラー30をジンバル、ピボット軸受等で支持することにより、二方向へ回転運動させる構成とすることができる。
図2ではその一例として、揺動ミラー30を変位させる変位機構33を例示しており、この変位機構33は、ケース3内の所定位置に配置されるフレーム(図示略)と、このフレームに回転可能に保持されるミラー支持枠34とを備えており、揺動ミラー30を支持しつつ、この揺動ミラー30に、第1軸33a及び第2軸33b(第2軸33bは第1軸33aと直交)を中心とした二方向の回転運動を行わせるように構成されている。この構成では、揺動ミラー30の反射面30aの3次元的な位置関係が変位機構33の駆動(具体的には変位機構33を駆動するアクチュエータ36の制御)に応じて定まることとなる。図1では、レーザダイオード10からのレーザ光L1の出射方向をX軸方向とし、回動変更機構40の中心軸42aの方向をY軸方向とし、X軸方向及びY軸方向に直交する方向をZ軸方向として説明している。このような定義において、反射面30aとXY平面とのなす角をα、反射面30aとYZ平面とのなす角をβ、反射面30aとXZ平面とのなす角をγとした場合、制御回路70によるアクチュエータ36の制御により、α、β、γの値が自由に定まることとなる。
変位機構33を駆動するアクチュエータ36は、装置本体に対するミラー支持枠34の相対位置を設定するモータ等の第1アクチュエータと、ミラー支持枠34に対する揺動ミラー30の相対位置を設定するモータ等の第2アクチュエータとからなる。これらアクチュエータは制御回路70によって制御される構成をなしており、制御回路70からの制御量に基づき、第1アクチュエータ(モータ等)がミラー支持枠34を位置設定し、第2アクチュエータ(モータ等)がミラー支持枠34に対する揺動ミラー30の位置を設定することで、レーザ光L1に対する揺動ミラー30の傾斜が設定されるようになっている。なお、制御回路70は、公知のマイクロコンピュータなどによって構成されるものであり、図示しない記憶手段(ROM、RAM等)などに接続されている。
揺動ミラー30で反射されたレーザ光L1の光軸上には、回転反射機構40が設けられている。この回転反射機構40は、「回動反射手段」の一例に相当しており、複数のミラー44〜48を備えたミラーユニット43と、このミラーユニット43に連結された軸部42と、この軸部42を回転可能に支持する図示しない軸受とを備えてなり、ミラーユニット43が中心軸42aを中心として回転するように構成されている。このように構成される回転反射機構40は、ミラーユニット43における複数のミラー44〜48のいずれかによりレーザダイオード10からのレーザ光L1(具体的には揺動ミラー30によって反射されたレーザ光)を空間に向けて反射し、且つ検出物体からの反射光をミラー44〜48の少なくともいずれかによってフォトダイオード20に向けて反射するように機能する。本実施形態のミラーユニット43は、中心軸42aに対する各ミラー44〜48の反射面の傾斜角度がそれぞれ異なるように構成されており、レーザ光L1の入射位置に配置されるミラーを切り替えることで、ミラーユニット43からのレーザ光の向きを中心軸42aの方向に関して変化させている。なお、ミラーユニット43の具体的構成及び具体的制御方法については後述する。
さらに、機構40のミラーユニット43を回転駆動するようにモータ50が設けられている。このモータ50は、軸部42を回転させることで、軸部42に駆動力を与えてこの軸部42と連結されたミラーユニット43を回転駆動するように構成されている。このモータ50は、例えばステップモータなどによって構成することができる。このステップモータとしては種々のものを利用でき、1ステップ毎の角度が小さいものを使用すれば、緻密な回動が可能となる。また、モータ50をステップモータ以外の駆動手段によって構成してもよい。例えば、ブラシレスDCモータなどを用いてもよい。
また、図1にて概念的に示すように、モータ50の軸部42の回転角度位置(即ち偏向部41の回転角度位置)を検出する回転角度位置センサ52が設けられている。回転角度位置センサ52は、ロータリーエンコーダやホール素子など、軸部42の回転角度位置を検出しうるものであれば様々な種類のものを使用できる。なお、回転角度位置センサ52からの信号は制御回路70に入力されるようになっており、この制御回路70によってモータ50の位置決め制御や速度制御が行われるようになっている。本実施形態では、モータ50及び制御回路70が、「回転駆動制御手段」の一例に相当しており、回転反射機構40のミラーユニット43を回転駆動すると共にその回転駆動を制御するように機能する。
また、回転反射機構40からフォトダイオード20に至るまでの検出物体からの反射光の光路上には、フォトダイオード20に向けて当該反射光を集光する集光レンズ62が設けられ、その集光レンズ62とフォトダイオード20の間にはフィルタ64が設けられている。集光レンズ62は、ミラーユニット43にて反射された検出物体からの反射光を集光してフォトダイオード20に導くものであり、「集光手段」の一例に相当している。また、フィルタ64は、回転反射機構40からフォトダイオード20に至るまでの反射光の光路上において反射光を透過させ且つ反射光以外の光を除去するものであり、「光選択手段」の一例に相当している。具体的には、反射光に対応した特定波長の光(例えば一定領域の波長の光)のみを透過させそれ以外の光を遮断する波長選択フィルタによって構成することができる。
また、本実施形態では、レーザダイオード10、フォトダイオード20、揺動ミラー30、レンズ60、回転反射機構40、モータ50等がケース3内に収容され、防塵や衝撃保護が図られている。ケース3におけるミラーユニット43の周囲には、当該ミラーユニット43を取り囲むようにレーザダイオード10からのレーザ光L1、及び検出物体からの反射光の通過を可能とする導光部4が形成されている。導光部4は、スリットとして構成されており、ミラーユニット43に入光するレーザ光L1の光軸を中心とした環状形態でほぼ360°に亘って構成されている。また、この導光部4を閉塞する形態でガラス板等からなるレーザ光透過板5が配され、防塵が図られている。
次に、回転反射機構40について詳しく説明する。
図3、図4に示すように、ミラーユニット43は、複数のミラー44〜48を備えた構成をなしており、中心軸42aに対する各ミラー44〜48の反射面44a〜48aの傾斜角度がそれぞれ異なるように構成されている。図4のように各ミラーの反射面44a〜48aは、それぞれ長手状に構成されており、それら長手方向を同じ向きに揃える形態で隣接して並設されている。
ミラーユニット43は、中心軸42aを中心として回転する構成となっており、中心軸42aと各反射面44a〜48aとのなす角度が常に一定に保たれるようになっている。即ち、ミラーユニット43がどの回転位置にあっても、反射面44aと中心軸42aとのなす角度θ1、反射面45aと中心軸42aとのなす角度θ2、反射面46aと中心軸42aとのなす角度θ3、反射面47aと中心軸42aとのなす角度θ4、反射面48aと中心軸42aとのなす角度θ5、がそれぞれ一定となっており、かつθ1<θ2<θ3<θ4<θ5の関係が維持されている。
このように構成される回転反射機構40は、レーザ光L1の入射位置に配置されるミラーを制御によって切り替える構成をなしており、このような切り替えにより、ミラーユニット43から装置外の空間に向かうレーザ光の向きを中心軸42aの方向(縦方向)に関して変化させるように機能する。本実施形態では、モータ50及び制御回路70が「切替手段」「回転駆動制御手段」の一例に相当しており、制御回路70の制御量に応じてモータ50が駆動し、ミラーユニット43の回転位置を定めており、これによりレーザ光L1の経路上に配置されるミラー(即ち、レーザ光L1の入射対象となるミラー)を切り替えている。
図1、図4に示すように、回転反射機構40の中心軸42aは、揺動ミラー30からミラーユニット43へ向かうレーザ光L1の経路(入射経路)からずれた位置とされており、ミラーユニット43におけるレーザ光L1の入射位置(図4では符号SP1)は、中心軸42aからある程度離れた位置となっている。このような構成において、制御回路70及びモータ50によりミラーユニット43が回転駆動されることで、レーザ光L1の入射経路上に位置するミラーが切り替わるようになっている。
例えば、図5(a)のようにレーザ光L1の入射位置(符号SP1の位置)が定められている場合に制御回路70及びモータ50によってミラーユニット43が回転駆動されると、ミラーユニット43の位置は、図5(a)の実線部の位置から二点鎖線部N2の位置、二点鎖線部N3の位置に順番に変化する。実線に示す位置では、レーザ光L1がミラー44に入射するため、このミラー44により反射面44aの傾斜に応じた方向(符号F1参照)に反射されて装置外の空間に向かう。二点鎖線N2の位置では、レーザ光L1がミラー45に入射するため、このミラー45により反射面45aの傾斜に応じた方向(符号F2参照)に反射される。同様に、二点鎖線N3の位置では、レーザ光L1がミラー46に入射するため、このミラー46により反射面46aの傾斜に応じた方向(符号F3参照)に反射される。上述のように、中心軸42aに対する反射面44a〜48aの傾斜角度θ1〜θ5はそれぞれ異なっているため、レーザ光L1が入射するミラーが切り替わると、図1に示す符号F1,F2,F3のようにミラーユニット43からのレーザ光の向きが中心軸42aの方向(縦方向)に関して変化することとなる。
なお、本実施形態では、ミラーユニット43において複数のミラー44〜48が並んで配されているが、各ミラー44〜48の並び方向の幅は、レーザ光L1のスポット径よりも大きくなるように構成されている。そして、各ミラーにレーザ光L1を入射させる切り替えの際に、照射スポット全体が各反射面内に収まるように制御回路70及びモータ50によってミラーユニット43の回転位置調整がなされている。なお、本実施形態では各ミラー44〜48の短手方向を幅方向としている。
また、本実施形態では、揺動ミラー30からのレーザ光L1の経路(入射経路)をある1つの経路(第1経路)に定めた状態で図5(a)(b)のようにミラーユニット43を回転させて5つのミラー44〜48全てにレーザ光L1を入射させた後、揺動ミラー30を変位させて図6のように揺動ミラー30からのレーザ光L1の経路(入射経路)を別の経路(第2経路)変化させ、その状態で再びミラーユニット43を回転させて5つのミラー44〜48全てにレーザ光L1を入射させるようにしている。入射経路が第1経路から第2経路に変更された場合、ミラーユニット43におけるレーザ光L1の入射位置は、図5に示す符号SP1の位置から図6に示す符号SP2の位置に変化する。この経路において図6(a)(b)のような回転制御がなされることで、ミラーユニット43からのレーザ光の向きが符号F1'、F2'、F3'、F4'、F5'のように変化してゆく。
このようにレーザ光L1の入射経路が中心軸42aの周囲で順次変更され、各入射経路においてミラーの切替制御がなされることで、水平方向に関するレーザ光の向きは図7のように変化してゆく。また、このようにレーザ光の向きが変化することにより、空間に向かうレーザ光の走査波形は図8のようになる。なお、図8は、中心軸42aを中心とし且つレーザレーダ装置1から十分離れた位置に配置される仮想的な円筒面の内面に照射されるレーザ光の走査パターンを示すものであり、その仮想的な円筒面の内面側を中心軸側から見た概念図である。
なお、本実施形態では、揺動ミラー30が「偏向手段」の一例に相当し、レーザダイオード10からのレーザ光L1をミラーユニット43に向けて偏向する機能を有している。また、図2に示す変位機構33、アクチュエータ36、制御回路70は、「変位手段」の一例に相当し、揺動ミラー30(偏向手段)を変位させる機能を有している。また、制御回路70、アクチュエータ36、変位機構33、及び揺動ミラー30は「入射経路変化手段」の一例に相当し、制御回路、アクチュエータ36、変位機構33により揺動ミラー30を変位させることでレーザ光L1の入射経路を中心軸の周りで変化させるように機能する。そして、このように「入射経路変化手段」にて変化される各入射経路毎に、切替手段(即ち制御回路70及びモータ50)によるミラーの切り替えが行われるようになっている。
次に、レーザレーダ装置1における検出処理について説明する。
図9に示す検出処理は、図示しないROM等の記憶手段に記憶されるプログラムに基づいて制御回路70によって実行される処理であり、例えば電源投入や所定の開始操作などをトリガとして開始される。当該検出処理が開始されるとS1にて初期設定処理がなされる。この初期設定処理では、レーザ光L1の入射経路が初期経路(例えば図1に示す経路)となるように揺動ミラー30を設定する処理である。次いで、1番目のミラー44を定められた入射位置(レーザ光L1の設定経路上の位置)に配置するようにモータ50を回転駆動する(S2)。
その後、S3にてレーザ光を出射する処理が行われる。具体的には、レーザダイオード10を駆動する図示しない駆動回路に対して制御回路70から駆動指令が与えられる。レーザダイオード10は、駆動指令を受けた駆動回路によってパルス電流が供給され、パルスレーザ光を出射する。なお、本実施形態では、レーザ光L1の入射位置に配置されるミラーが切り替えられる毎にレーザダイオード10からパルスレーザ光を出射させる制御を行っている。
その後、検出処理が行われる(S4)。本実施形態のレーザレーダ装置1では、レーザダイオード10にパルス電流が供給されると、このレーザダイオード10からはパルス電流のパルス幅に応じた時間間隔のパルスレーザ光(レーザ光L1)が出力される。このレーザ光L1は、ある程度の広がり角をもった拡散光として投光され、レンズ60を通過することで平行光に変換される。レンズ60を通過したレーザ光L1は、揺動ミラー30で反射されてミラーユニット43のいずれかのミラー(初回の処理ではミラー44)に入射し、そのミラーにて反射されて空間に向けて照射される。
ミラーユニット43のいずれかのミラー(初回の処理ではミラー44)によって反射されたレーザ光L1は検出物体によって反射され、この反射光の一部(L2参照)は再びミラーユニット43に入射する。ミラーユニット43は、この反射光をフォトダイオード20側へ反射する。ミラーユニット43にて反射された反射光は、集光レンズ62で集光され、フィルタ64を通過してフォトダイオード20に入光する。
フォトダイオード20は、受光した反射光L2に応じた電気信号(例えば受光した反射光L2に応じた電圧値)を出力する。この構成では、レーザダイオード10によってレーザ光L1を出力してからフォトダイオード20によってその反射光L2を検出するまでの時間を測定することにより検出物体までの距離を求めることができる。また、そのときの、揺動ミラー30の変位、及びミラーユニット43の変位によって方位をも求めることができる。つまり、揺動ミラー30の反射面30aとXY平面とのなす角α、反射面30aとYZ平面とのなす角β、反射面30aとXZ平面とのなす角γが定まり、ミラーユニット43の回転位置が定まると、ミラーユニット43からレーザ光L1が向かう方向が、一の方位に定まるため、検出物体の方位を的確に把握できることとなる。
このように検出処理を行った後、全てのミラーについて切り替えが完了したかを判断する(S5)。即ち、ミラーユニット43に含まれる複数のミラー44〜48の全てに対してレーザ光L1をそれぞれ入射させて検出処理を行ったか否かを判断する。全てのミラーについて切り替えが完了していない場合にはS5にてNoに進み、モータ50を駆動させて次のミラーに切り替える(S6)。例えば、前回の処理でミラー44が入射対象であった場合には次のミラー45が入射位置に配置されるようにモータ50を駆動する。また、前回の処理でミラー45が入射対象であった場合には次のミラー46が入射位置に配置されるようにモータ50を駆動する。S6にて切り替えが行われた後はS3以降の処理が繰り返されることとなる。また、S5において全てのミラーについて切り替えが完了したと判断される場合にはS5にてYesに進み、レーザ光の経路変更処理が行われる(S7)。この経路変更処理は、レーザ光の入射経路を変化させる処理であり、例えば前回の経路が図7のSP1を入射位置とするような経路であった場合には、アクチュエータ36を駆動してレーザ光の経路をその次の経路(即ち、図7のSP2を入射位置とするような経路)に変化させる。そして、このようにレーザ光の経路を変更した状態で再びS2以降の処理を繰り返す。
以上のように、本実施形態によれば中心軸42aに対して各ミラーの傾斜角度がそれぞれ異なるように構成されたミラーユニット43が設けられており、モータ50及び制御回路70(切替手段)によりレーザ光L1の入射位置に配置されるミラーを切り替えることで、ミラーユニット43からのレーザ光の向きを中心軸42aの方向に関して変化させるようにしている。このようにすれば、装置の周囲にわたる検出が可能であり、かつ3次元的な検出をも行いうるレーザレーダ装置を実現できる。また、レーザ光の向きを中心軸42aの方向に関して段階的に変化させる構成を複雑な制御を伴うことなく簡易に実現できる。
また、回転反射機構40の中心軸42aがレーザ光L1の入射経路からずれた位置とされており、モータ50及び制御回路70によってミラーユニット43が回転駆動されることで、レーザ光L1の入射経路上に位置するミラーが切り替えられる構成となっている。このようにモータ50及び制御回路70を「回転駆動制御手段」「切替手段」として機能させるように兼用すれば、入射位置に配置されるミラーを切り替える構成を、大型化、複雑化、を伴うことなく実現できる。
また、レーザ光L1の入射経路を中心軸42aの周りで変化させる「入射経路変化手段」を備えており、「入射経路変化手段」にて変化される各入射経路毎に、モータ50及び制御回路70によるミラーの切り替えが行われるようになっている。このようにすれば、モータ50及び制御回路70を「回転駆動制御手段」「切替手段」として兼用する構成において水平方向の検出範囲を大きくすることができる。
また、レーザダイオード10からのレーザ光L1を反射する揺動ミラー30を変位させることで、入射経路を中心軸42aの周りで変化させている。このようにすれば、入射経路を中心軸42aの周りで変化させる構成を簡易な構成で良好に実現できる。
また、複数のミラー44〜48がミラーユニット43において並んで配されており、かつ各ミラーの並び方向の幅が、レーザ光L1のスポット径よりも大きくなるように構成されている。このようにすれば、レーザ光L1の照射スポットが各ミラー44〜48からはみ出さないように構成でき、レーザ光L1を有効利用しやすい構成となる。
また、レーザ光L1の入射位置に配置されるミラーが切り替えられる毎にレーザダイオード10によりパルスレーザ光が出射される構成となっている。このようにすれば、ミラーの切り替え途中に無駄な照射を行わずに済むためレーザ光L1を効率的に利用でき、また、不安定な状態での検出を排除できるため、検出精度を効果的に高めることができる。
さらに、回転反射機構40からフォトダイオード20に至るまでの反射光L2の光路上に、フォトダイオード20に向けて反射光L2を集光する集光レンズ62が設けられているため、フォトダイオード20を大型化させることなく広範囲の反射光を検出に利用できるようになる。
また、回転反射機構40からフォトダイオード20に至るまでの反射光L2の光路上に、反射光L2を透過させ、且つ反射光以外の光を除去するフィルタ64が設けられているため、ノイズ光を好適に除去できる。
参考例1]
次に参考例1について説明する。
図10は、参考例1に係るレーザレーダ装置を例示する断面概略図である。図11は、レーザ光の入射位置を切り替える切替制御を説明する説明図である。図12は、図10のレーザレーダ装置による走査波形を説明するものであり、ミラーユニットの中心軸を中心とし且つレーザレーダ装置から十分離れた位置に配置される仮想的な円筒面でのレーザ光の照射位置を説明する説明図である。なお、本参考例1では、制御回路70によるモータ50及びアクチュエータ36の制御方法が第1実施形態と異なるが各部品の機械的構成及び電気的構成は第1実施形態と同様である。よって各部品について第1実施形態と同一の符号を付し詳細な説明は省略する。
参考例1のレーザレーダ装置200でも、レーザ光を発生するレーザダイオード10(レーザ光発生手段)と、レーザダイオード10からレーザ光L1が発生したときに、検出物体によって反射されるレーザ光L1の反射光を検出するフォトダイオード20(光検出手段)と、複数のミラー44〜48を有するミラーユニット43を備えた回転反射機構40と、回転反射機構40のミラーユニット43を回転駆動すると共にその回転駆動を制御するモータ50及び制御回路(回転駆動制御手段)とを備えている。また、回転反射機構40は、ミラーユニット43が中心軸42aを中心として回転可能に構成され、ミラーユニット43のいずれかのミラー44〜48により、レーザ光L1を空間に向けて反射し、且つ検出物体からの反射光をフォトダイオード20に向けて反射する構成をなしている。
ミラーユニット43は、中心軸42aに対して各ミラー44〜48の傾斜角度がそれぞれ異なるように構成されており、ミラーユニット43におけるレーザ光L1の入射位置に配置されるミラーを切り替えることで、ミラーユニット43からのレーザ光の向きを中心軸42aの方向に関して変化させるようにしている。
具体的には、制御回路70及びモータ50によってミラーユニットを所定角度ずつ回転駆動する制御が行われるようになっており、制御回路70、アクチュエータ36、揺動ミラー30は、ミラーユニット43がモータ50によって所定角度(例えば5°)ずつ回転される毎に、複数のミラー44〜48のそれぞれにレーザ光が入射するようにミラーユニット43へのレーザ光の入射経路を変化させる制御を行っている。
例えば、ミラーユニット43が図11(a)に示す回転位置にあるとき、制御回路70及びアクチュエータ36によって変位機構33を駆動することで揺動ミラー30を揺動させ、レーザ光L1の入射位置をミラー44上の位置SQ1から、ミラー45上の位置SQ2、ミラー46上の位置SQ3、ミラー47上の位置SQ4、ミラー48上の位置SQ5にそれぞれ変化させる。これによりレーザ光L1の向かう方向が、ミラー44による反射方向F1、ミラー45による反射方向F2、ミラー46による反射方向F3、ミラー46による反射方向F4、ミラー47による反射方向F5と変化する。各ミラー44〜48における反射面44a〜48aの中心軸42aとのなす角度θ1〜θ5はそれぞれ異なるように構成されているため、図10、図11(a)のように、ミラーユニット43からのレーザ光の向きが中心軸42aの方向に関して段階的に変化することとなる。
図11(a)の位置において各ミラー44〜48にそれぞれレーザ光L1を入射させてそれぞれのレーザ光(符号F1〜F5を)による検出処理を行った後、制御回路70によりモータ50を駆動し、図11(b)のようにミラーユニット43を所定角度回転させる処理が行われる。この状態で、再び揺動ミラー30を揺動させ、レーザ光L1の入射位置をミラー44上の位置SQ1'から、ミラー45上の位置SQ2'、ミラー46上の位置SQ3'、ミラー47上の位置SQ4'、ミラー48上の位置SQ5'にそれぞれ変化させる。これによりレーザ光L1の向かう方向が、ミラー44による反射方向F1'、ミラー45による反射方向F2'、ミラー46による反射方向F3'、ミラー46による反射方向F4'、ミラー47による反射方向F5'と変化する。この制御においてもミラーユニット43からのレーザ光の向きが中心軸42aの方向に関して段階的に変化することとなる。図11(b)での検出処理が終了すると、更にモータ50が駆動されて図11(c)のような状態となり、上記と同様の検出処理が再び繰り返されることとなる。
このようにレーザ光L1を入射されるミラーを切り替える制御がなされることで、空間に向かうレーザ光の走査波形は図12のようになる。なお、図12は、中心軸42aを中心とし且つレーザレーダ装置1から十分離れた位置に配置される仮想的な円筒面の内面に照射されるレーザ光の走査パターンを示すものであり、その仮想的な円筒面の内面側を中心軸側から見た概念図である。
なお、本参考例1でも複数のミラー44〜48がミラーユニット43において並んで配されており、かつ各ミラー44〜48の並び方向の幅が、レーザ光L1のスポット径よりも大きくなるように構成されている。また、第1実施形態と同様に、ミラーユニット43においてレーザ光L1の入射位置に配置されるミラーが切り替えられる毎にレーザダイオード10によってパルスレーザ光が出射されるようになっている。
参考例1の構成によれば第1実施形態と同様の効果が得られる。また、ミラーユニット43が所定角度ずつ回転する毎に、複数のミラー44〜48のそれぞれにレーザ光L1が入射するように入射経路を変化させている。このようにすれば、入射対象となるミラーの切り替えを、レーザ光の入射経路を変化させるという簡易な構成で良好に実現できる。
参考例2]
次に参考例2について説明する。
図13は、参考例2に係るレーザレーダ装置を例示する断面概略図である。図14(a)は、傾斜ミラーの平面図であり、(b)は傾斜ミラーの正面図、(c)は傾斜ミラーの左側面図、(d)は傾斜ミラーの右側面図である。なお、本参考例2のレーザレーダ装置300は、回転反射機構340の構成のみが第1実施形態の回転反射機構40と異なり、それ以外は第1実施形態のレーザレーダ装置1と同様である。よって同様の構成については第1実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明は省略することとする。
参考例2でも、レーザ光L1を発生するレーザダイオード10(レーザ光発生手段)と、レーザダイオード10からレーザ光が発生したときに、検出物体によって反射されるレーザ光の反射光を検出するフォトダイオード20(光検出手段)と、回転反射機構340と、回転反射機構340を回転駆動すると共にその回転駆動を制御するモータ50及び制御回路70とを備えている。
一方、本参考例2の回転反射機構340は、中心軸42aを中心として回転可能に構成された傾斜ミラー341を備え、この傾斜ミラー341によりレーザ光L1を空間に向けて反射させ、且つ反射光をフォトダイオード20に向けて反射する構成をなしている。また、傾斜ミラー341は、図14(a)に示すように回転反射機構340の中心軸42aに対して傾斜した反射面341aを備え、中心軸42aは、傾斜ミラー341へのレーザ光L1の入射経路からずれた位置とされている。図14(a)では、レーザ光L1の入射経路が所定の位置に定められたときのレーザ光L1の入射位置SR1を示している。
このような構成において、モータ50及び制御回路70により傾斜ミラー341が回転駆動されることで、図14(a)のように傾斜ミラー341におけるレーザ光L1の入射位置が変化すると共に、傾斜ミラー341からのレーザ光の反射方向が変化し、傾斜ミラー341から空間に向かうレーザ光が中心軸42aの方向に関して変化するようになっている。より具体的には傾斜ミラー341におけるレーザ光L1の入射位置が反射面341aの幅方向一端側から他端側に変化するように構成されており、傾斜ミラー341の反射面341aは、幅方向一端側から他端側に向かうにつれ中心軸42aに対する傾斜角度が連続的に変化するように構成されている。なお、図14(d)では幅方向を符号Wにて示しており、幅方向一端側の位置P1−P2間の傾斜角度から中央側に向かうにつれて傾斜角度が連続的に増大し、中央位置P3−P4の傾斜角度は位置P1−P2間の傾斜角度よりも大きくなっている。また、中央位置P3−P4から他端側に向かうにつれても傾斜角度が連続的に増大し、中央位置P3−P4の傾斜角度よりも位置P5ーP6間の傾斜角度のほうが大きくなっている。モータ50の駆動によって傾斜ミラー341が回転駆動されると、レーザ光L1の入射位置は図14(a)の破線のように相対的に変化し、他端側に向かうため、傾斜ミラー341からの反射光は縦方向に次第に変化する。
参考例2では、揺動ミラー30が「偏向手段」の一例に相当し、レーザダイオード10からのレーザ光L1を傾斜ミラー341に向けて偏向する機能を有している。また、変位機構33(図2参照)、アクチュエータ36、制御回路70は、「変位手段」の一例に相当し、揺動ミラー30(偏向手段)を変位させる機能を有している。また、制御回路70、アクチュエータ36、変位機構33、及び揺動ミラー30は「入射経路変化手段」の一例に相当し、制御回路、アクチュエータ36、変位機構33により揺動ミラー30を変位させることでレーザ光L1の入射経路を中心軸の周りで変化させるように機能する。そして、このように「入射経路変化手段」にて変化される各入射経路毎に、モータ50による傾斜ミラー341の回転駆動が行われるようになっている。
参考例2の構成では、回転反射手段において中心軸に対して傾斜した反射面を備えた傾斜ミラーが設けられ、回転反射手段の中心軸は、傾斜ミラーへのレーザ光の入射経路からずれた位置とされている。そして、傾斜ミラーが回転駆動されることで、傾斜ミラーにおけるレーザ光の入射位置が変化すると共に、傾斜ミラーからのレーザ光の反射方向が変化し、傾斜ミラーから空間に向かうレーザ光が中心軸の方向に関して変化するようになっている。このようにすれば、装置の周囲にわたる検出が可能であり、かつ3次元的な検出をも行いうるレーザレーダ装置を実現できる。また、レーザ光の向きを中心軸の方向に関して連続的に変化させる構成を複雑な制御を伴うことなく簡易に実現できる。
また、制御回路70及びモータ50による傾斜ミラー341の回転駆動により、傾斜ミラー341におけるレーザ光の入射位置が反射面341aの幅方向一端側から他端側に変化するように構成されており、傾斜ミラー341の反射面341aは、幅方向一端側から他端側に向かうにつれ中心軸42aに対する傾斜角度が連続的に変化するように構成されている。このようにすれば、傾斜ミラー341の回転に応じてレーザ光の向きを中心軸42aの方向に連続的に変化させうる構成を簡易かつ良好に実現できる。
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではない。
図1は第1実施形態に係るレーザレーダ装置1を概略的に例示する断面図である。 図2は、ミラーを変位させる変位機構を概略的に説明する説明図である。 図3(a)は、ミラーユニットの正面図、図3(b)はミラーユニットの左側面図、図3(c)は、ミラーユニットの右側面図である。 図4は、ミラーユニットの平面図を示し、併せてレーザ光の照射位置及び中心軸を示す図である。 図5(a)は、レーザ光が第1の照射経路となるときのミラーユニットによる反射を説明する説明図であり、図5(b)は、図5(a)の状態から更にミラーユニットが回転した状態を説明する説明図である。 図6(a)は、レーザ光が第2の照射経路となるときのミラーユニットによる反射を説明する説明図であり、図6(b)は、図6(a)の状態から更にミラーユニットが回転した状態を説明する説明図である。 図7は、ミラーユニットにおけるレーザ光の照射位置の変化の様子、及び空間に向かうレーザ光の変化の様子を説明する説明図である。 図8は、図1のレーザレーダ装置による走査波形を説明するものであり、ミラーユニットの中心軸を中心とし且つレーザレーダ装置から十分離れた位置に配置される仮想的な円筒面でのレーザ光の照射位置を説明する説明図である。 図9は、図1のレーザレーダ装置における検出処理の流れを例示するフローチャートである。 図10は、参考例1に係るレーザレーダ装置を例示する断面概略図である。 図11は、レーザ光の入射位置を切り替える切替制御を説明する説明図である。 図12は、図10のレーザレーダ装置による走査波形を説明するものであり、ミラーユニットの中心軸を中心とし且つレーザレーダ装置から十分離れた位置に配置される仮想的な円筒面でのレーザ光の照射位置を説明する説明図である。 図13は、参考例2に係るレーザレーダ装置を例示する断面概略図である。 図14(a)は、傾斜ミラーの平面図であり、(b)は傾斜ミラーの正面図、(c)は傾斜ミラーの左側面図、(d)は傾斜ミラーの右側面図である。
符号の説明
1,200,300…レーザレーダ装置
10…レーザダイオード(レーザ光発生手段)
20…フォトダイオード(光検出手段)
30…ミラー(入射経路変化手段,偏向手段)
33…変位機構(入射経路変化手段,変位手段)
36…アクチュエータ(入射経路変化手段,変位手段)
40,340…回転反射機構(回転反射手段)
42a…中心軸
43…ミラーユニット
44〜48…ミラー
50…モータ(回転駆動制御手段,切替手段)
70…制御回路(回転駆動制御手段,切替手段,入射経路変化手段,変位手段)
341…傾斜ミラー
341a…傾斜ミラーの反射面

Claims (4)

  1. レーザ光を発生するレーザ光発生手段と、
    前記レーザ光発生手段から前記レーザ光が発生したときに、検出物体によって反射される前記レーザ光の反射光を検出する光検出手段と、
    複数のミラーを有してなるミラーユニットが所定の中心軸を中心として回転可能に構成され、前記ミラーユニットのいずれかの前記ミラーにより、前記レーザ光を空間に向けて反射し、且つ前記反射光を前記光検出手段に向けて反射する回転反射手段と、
    前記回転反射手段の前記ミラーユニットを回転駆動すると共にその回転駆動を制御する回転駆動制御手段と、
    前記ミラーユニットにおける前記レーザ光の入射位置に配置される前記ミラーを切り替える切替手段と、
    前記中心軸の方向を縦方向としたときの当該縦方向一方側から前記ミラーユニットに向かう前記レーザ光の前記入射経路を前記中心軸の周りで変化させる入射経路変化手段と、
    を備え、
    前記ミラーユニットは、前記中心軸に対して各ミラーの傾斜角度がそれぞれ異なるように構成されており、
    前記切替手段により前記レーザ光の入射位置に配置される前記ミラーを切り替えることで、前記ミラーユニットからの前記レーザ光の向きを前記中心軸の方向に関して変化させる構成であり、
    前記切替手段は、前記回転駆動制御手段からなり、
    前記回転反射手段の前記中心軸は、前記ミラーユニットへの前記レーザ光の入射経路からずれた位置とされており、
    前記入射経路変化手段にて変化される各入射経路毎に、前記回転駆動制御手段により前記ミラーユニットが回転駆動されることで、前記レーザ光の前記入射経路上に位置する前記ミラーが切り替えられる構成をなし、
    更に、前記入射経路変化手段が各入射経路において前記レーザ光の経路を1つの経路に定めた状態で前記回転駆動制御手段が前記ミラーユニットを回転させて当該ミラーユニットを構成する各ミラー全てに前記レーザ光を入射させるように前記ミラーの切り替えを行うことを特徴とするレーザレーダ装置。
  2. 前記入射経路変化手段は、
    前記レーザ光発生手段からの前記レーザ光を前記ミラーユニットに向けて偏向する偏向手段と、
    前記偏向手段を変位させる変位手段と、
    を備え、
    前記変位手段により前記偏向手段を変位させることで、前記入射経路を前記中心軸の周りで変化させることを特徴とする請求項1に記載のレーザレーダ装置。
  3. 前記複数のミラーは、前記ミラーユニットにおいて並んで配されており、かつ各ミラーの並び方向の幅が、前記レーザ光のスポット径よりも大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレーザレーダ装置。
  4. 前記レーザ光発生手段は、前記ミラーユニットにおいて前記レーザ光の入射位置に配置される前記ミラーが切り替えられる毎にパルスレーザ光を出射することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のレーザレーダ装置。
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