JP6310358B2 - レーザ加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、応答波形品質を高く維持するとともに偏差収束時間を短縮することができるレーザ加工装置に関する。
レーザ加工装置は、ヘッド及びコントローラを有するレーザマーカと、ユーザの指示に応じて加工データを生成する加工データ生成装置とで構成される。加工データ生成装置で生成される加工データは、レーザ加工する文字列の内容、加工する位置、加工する文字列のサイズ等の情報を含む。
レーザ加工装置には、ガルバノスキャナが用いられており、高速応答及び高い精度での位置決めを実現するために、PID制御器が用いられている。具体的には、ガルバノミラー(走査ミラー)の角度検出信号がガルバノ制御回路にフィードバックされ、目標位置信号と角度検出信号との偏差信号が生成され、生成された偏差信号が、PID制御器を有するフィードバック補償器に入力される(例えば特許文献1参照)。偏差信号は、フィードバック補償器を構成する比例器及び積分器へそのまま入力される回路構成とすることが多い。
特開2003−215492号公報
しかし、ガルバノ制御回路では、応答波形品質を高く維持しつつ、さらに偏差収束時間を短縮することは困難である。偏差収束時間を短縮するべく積分器のゲインを大きくした場合、偏差収束時間を短縮することはできるものの、応答波形はオーバシュート気味になることから印字位置の精度が低下するという問題点があった。
そのため、従来のガルバノ制御回路では、積分器のゲインを小さく設定し、偏差収束時間が経過するまで待機する加工制御をしている。したがって、加工時間を短くすることが困難であるという問題点もあった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、応答波形品質を高く維持しつつ、高い精度で位置決めを行うことができるレーザ加工装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために第1発明に係るレーザ加工装置は、レーザ光を発するレーザ光発生部と、走査ミラーを駆動して、載置されたワーク表面をレーザ光にて二次元状に走査するレーザ光走査部と、前記走査ミラーを駆動する駆動モータと、互いに並列に接続された比例器及び積分器を含み、前記駆動モータに対して制御信号を送信するモータ制御回路と、前記走査ミラーの角度を検出して、前記モータ制御回路に角度検出信号をフィードバックする角度検出器と、所定の加工パターンに対応した走査ミラーの目標位置信号を前記モータ制御回路に供給して、レーザ光の走査領域内で位置決めされた前記ワークに対して加工パターンのレーザ加工を行うレーザ光制御部と、前記加工パターンを含む加工データを生成する加工データ生成部とを有するレーザ加工装置であって、前記モータ制御回路は、前記目標位置信号と前記角度検出信号との偏差に基づく原偏差信号を生成する原偏差信号生成部と、該原偏差信号生成部に接続され、前記比例器と前記積分器とで不均衡な信号が入力されるように前記原偏差信号に基づいて不均衡偏差信号を生成する不均衡偏差信号生成部と、生成された前記不均衡偏差信号が入力された比例器の出力と、前記原偏差信号が入力された積分器の出力とを加算して、前記駆動モータに対して制御信号を出力する加算出力部とを備えることを特徴とする。
第1発明では、モータ制御回路は、目標位置信号と角度検出信号との偏差に基づく原偏差信号を生成し、比例器と積分器とで不均衡な信号が入力されるように原偏差信号に基づいて(例えば原偏差信号を増幅して)不均衡偏差信号を生成する。生成された不均衡偏差信号が入力された比例器の出力と、原偏差信号が入力された積分器の出力とを加算して、駆動モータに対して制御信号を出力する。これにより、積分器のゲインを大きくした場合、偏差収束時間を短縮することができるとともに、不均衡偏差信号により応答波形のオーバシュートを抑制することができるので、印字位置の精度を維持しつつ短時間で加工データを印字することが可能となる。
また、第2発明に係るレーザ加工装置は、第1発明において、前記不均衡偏差信号生成部は、前記目標位置信号及び前記原偏差信号に基づいて不均衡偏差信号を生成することを特徴とする。
第2発明では、目標位置信号及び原偏差信号に基づいて不均衡偏差信号を生成するので、印字の目標位置への移動精度を維持しつつヘッドを短時間で移動させることが可能となる。また、演算増幅器等の簡易な回路構成で高精度な位置決めを実現できる。
また、第3発明に係るレーザ加工装置は、第1発明において、前記不均衡偏差信号生成部は、前記角度検出信号及び前記原偏差信号に基づいて不均衡偏差信号を生成することを特徴とする。
第3発明では、角度検出信号及び原偏差信号に基づいて不均衡偏差信号を生成するので、目標位置における印字角度の精度を維持しつつヘッドを短時間で移動させることが可能となる。また、演算増幅器等の簡易な回路構成で高精度な位置決めを実現できる。
また、第4発明に係るレーザ加工装置は、第1乃至第3発明のいずれか1つにおいて、前記角度検出信号に基づいて微分制御する微分器を備え、前記加算出力部は、前記微分器の出力を加算して前記駆動モータに対して制御信号を出力することを特徴とする。
第4発明では、微分器の出力を加算して駆動モータに対して制御信号を出力する微分器の角度検出信号及び原偏差信号に基づいて不均衡偏差信号を生成するので、目標位置における印字角度の精度を維持しつつヘッドを短時間で移動させることが可能となる。また、微分器を備えることにより安定性が向上し、応答速度を上げることができる。
また、第5発明に係るレーザ加工装置は、第1発明において、前記不均衡偏差信号生成部は、前記目標位置信号及び前記原偏差信号が入力される演算増幅器を備えることを特徴とする。
第5発明では、目標位置信号及び原偏差信号が入力される演算増幅器を備えるので、微小な偏差であっても確実にフィードバック制御することができ、目標位置での印字精度を高めることができる。また、偏差増幅器とは別に演算増幅器を備えることにより、従来のPID制御器とのハードウェアの互換性を高めることができる。
次に、上記目的を達成するために第6発明に係るレーザ加工装置は、レーザ光を発するレーザ光発生部と、フォーカスレンズを駆動して、載置されたワーク表面にレーザ光の焦点距離を合わせる焦点調整部と、前記フォーカスレンズを駆動するリニアモータと、互いに並列に接続された比例器及び積分器を含み、前記リニアモータに対して制御信号を送信するモータ制御回路と、前記フォーカスレンズの位置を検出して、前記モータ制御回路に位置検出信号をフィードバックする位置検出器と、所定の加工パターンに対応したフォーカスレンズの目標位置信号を前記モータ制御回路に供給して、レーザ光の走査領域内で位置決めされた前記ワークに対して加工パターンのレーザ加工を行うレーザ光制御部と、前記加工パターンを含む加工データを生成する加工データ生成部とを有するレーザ加工装置であって、前記モータ制御回路は、前記目標位置信号と前記位置検出信号との偏差に基づく原偏差信号を生成する原偏差信号生成部と、該原偏差信号生成部に接続され、前記比例器と前記積分器とで不均衡な信号が入力されるように前記原偏差信号に基づいて不均衡偏差信号を生成する不均衡偏差信号生成部と、生成された前記不均衡偏差信号が入力された比例器の出力と、前記原偏差信号が入力された積分器の出力とを加算して、前記リニアモータに対して制御信号を出力する加算出力部とを備えることを特徴とする。
第6発明では、モータ制御回路は、目標位置信号と位置検出信号との偏差に基づく原偏差信号を生成し、比例器と積分器とで不均衡な信号が入力されるように原偏差信号に基づいて(例えば原偏差信号を増幅して)不均衡偏差信号を生成する。生成された不均衡偏差信号が入力された比例器の出力と、原偏差信号が入力された積分器の出力とを加算して、リニアモータに対して制御信号を出力する。これにより、積分器のゲインを大きくした場合、偏差収束時間を短縮することができるとともに、不均衡偏差信号により応答波形のオーバシュートを抑制することができるので、Z軸スキャナの動作精度を高く維持することができ、短時間で加工データを印字することが可能となる。
また、第7発明に係るレーザ加工装置は、第6発明において、前記不均衡偏差信号生成部は、前記目標位置信号及び前記原偏差信号に基づいて不均衡偏差信号を生成することを特徴とする。
第7発明では、目標位置信号及び原偏差信号に基づいて不均衡偏差信号を生成するので、印字の目標位置への移動精度を維持しつつヘッドを短時間で移動させることが可能となる。また、演算増幅器等の簡易な回路構成で高精度な位置決めを実現できる。
また、第8発明に係るレーザ加工装置は、第6又は第7発明において、前記位置検出信号に基づいて微分制御する微分器を備え、前記加算出力部は、前記微分器の出力を加算して前記リニアモータに対して制御信号を出力することを特徴とする。
第8発明では、微分器の出力を加算してリニアモータに対して制御信号を出力する微分器の位置検出信号及び原偏差信号に基づいて不均衡偏差信号を生成するので、目標位置における印字角度の精度を維持しつつヘッドを短時間で移動させることが可能となる。また、微分器を備えることにより安定性が向上し、応答速度を上げることができる。
また、第9発明に係るレーザ加工装置は、第6発明において、前記不均衡偏差信号生成部は、前記目標位置信号及び前記原偏差信号が入力される演算増幅器を備えることを特徴とする。
発明では、目標位置信号及び原偏差信号が入力される演算増幅器を備えるので、微小な偏差であっても確実にフィードバック制御することができ、目標位置での印字精度を高めることができる。また、偏差増幅器とは別に演算増幅器を備えることにより、従来のPID制御器とのハードウェアの互換性を高めることができる。
本発明によれば、積分器のゲインを大きくした場合、偏差収束時間を短縮することができるとともに、不均衡偏差信号により応答波形のオーバシュートを抑制することができるので、印字位置の精度を維持しつつ短時間で加工データを印字することが可能となる。
本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置の構成を模式的に示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置の、固体レーザマーカを用いる場合の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置の、ファイバレーザマーカを用いる場合の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置の加工データ生成装置の、CPU等の制御部を用いた場合の構成を示すブロック図である。 従来のモータ制御回路の構成を示す制御ブロック図である。 本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置のモータ制御回路の概念を示す制御ブロック図である。 本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置のモータ制御回路の概念を示す他の制御ブロック図である。 本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置のモータ制御回路の回路構成図である。 本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置のモータ制御回路を含む制御ブロック図である。 本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置の制御ブロック図である。 従来のPI−D制御を用い、反対方向から加工を行った場合の、垂直走査スキャナの偏差信号の時間経過を示す図である。 本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置の、不均衡偏差による制御を用い、反対方向から加工を行った場合の、垂直走査スキャナの偏差信号の時間経過を示す図である。
以下、本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置について、図面に基づいて具体的に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置の構成を模式的に示すブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態に係るレーザ加工装置10は、マーキングヘッド(レーザ光走査部)1と、マーキングヘッド1の動作を制御するコントローラ(レーザ光発生部及びレーザ光制御部)2と、コントローラ2とデータ通信することが可能に接続されている加工データ生成装置(加工データ生成部)3とで構成されている。加工データ生成装置3は、コントローラ2に対して加工データを送信する。加工データ生成装置3は、加工データを生成するプログラムをインストールしたコンピュータ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)等で構成されることが好ましい。
コントローラ2には、必要に応じて各種外部機器4が接続される。外部機器4としては、例えばライン上に搬送されるワークWの種別、位置等を確認するイメージセンサ等の画像認識装置401、ワークWとマーキングヘッド1との距離に関する情報を取得する変位計等の距離測定装置402、所定のシーケンスに従って機器の制御を行うPLC403、ワークWの通過を検出するPDセンサ、その他各種のセンサ等を例示的に挙げることができる。
レーザ加工装置10は、ワークWの表面に加工する加工パターンを設定し、ワークWの表面に加工する。図2は、本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置10の、固体レーザマーカを用いる場合の構成を示すブロック図である。なお、加工とは、文字、記号、図形等のマーキングを意味しており、具体的には、ひらがな、カタカナ、漢字、アルファベット、数字、記号、絵文字、アイコン、ロゴ、バーコード、二次元コード等のグラフィックを含む。
レーザ加工装置10は、コントローラ2(レーザ光発生部200及びレーザ光制御部201を含む)とマーキングヘッド1(レーザ出力部202)とを含み、レーザ出力部202に含まれるレーザ発振部204のレーザ媒質206で発振されたレーザビームLbをワークWの表面で二次元状に走査させることでワークWの表面に加工する。加工動作を制御する加工信号は、レーザビームLbのオンオフ信号であり、1パルスが発振されるレーザビームLbの1パルスに対応するPWM信号である。PWM信号は、周波数に応じたデューティ比に基づいてレーザ強度を規定することができる。変形例として、周波数に基づいた走査速度によってレーザ強度を規定しても良い。
レーザ光発生部200は、レーザ励起光源208と集光部210とを備え、レーザ励起光源208には電源から定圧電源が供給される。レーザ励起光源208は、半導体レーザ、ランプ等で構成される。具体的には、レーザ励起光源208は、複数の半導体レーザダイオード素子を直線状に並べたレーザダイオードアレイで構成され、各素子からのレーザ発振がライン状に出力され、集光部210の入射面に入射される。
レーザ光発生部200とレーザ出力部202とは、光ファイバケーブル212によって連結され、レーザ光発生部200が生成したレーザ励起光は、上述したレーザ媒質206に入射される。レーザ媒質206は、ロッド状の固体レーザ媒質(例えばNd:YVO4 )で構成され、一方の端面からレーザ励起光を入力して励起され、他方の端面からレーザビームLbを出射する、いわゆるエンドポンピングによる励起方式が採用されている。レーザ媒質206は、固体レーザ媒質に波長変換素子を組み合わせて、出力されるレーザビームLbの波長を任意の波長に変換できるようにしても良い。
レーザ媒質206は、上述した固体レーザ媒質の代わりに、レーザビームを発振させる共振器で構成することなく、波長変換のみを行う波長変換素子で構成しても良い。この場合、半導体レーザの出力光に対して波長変換を行えば良い。
波長変換素子としては、例えばKTP(KTiPO4 )、有機非線形光学材料や他の無機非線形光学材料、例えばKN(KNbO3 )、KAP(KAsPO4 )、BBO、LBO、バルク型の分極反転素子(LiNbO3 (Periodically Polled Lithium Niobate :PPLN)、LiTaO3 等)が利用できる。また、Ho、Er、Tm、Sm、Nd等の希土類をドープしたフッ化物ファイバを用いたアップコンバージョンによるレーザの励起光源用半導体レーザを用いることもできる。
レーザ出力部202は、レーザビームLbを発生させる上述したレーザ発振部204を備えている。レーザ発振部204は、上述したレーザ媒質206が放出する誘導放出光の光路に沿って所定の距離を隔てて対向配置された出力ミラー及び全反射ミラーと、これらの間に配されたアパーチャ、Qスイッチ等を備えている。レーザ媒質206が放出する誘導放出光を、出力ミラーと全反射ミラーとの間における多重反射により増幅し、Qスイッチの動作により短周期にて通断しつつアパーチャによりモード選別して、出力ミラーを経てレーザビームLbを出力する。
レーザ発振部204として、CO2 やヘリウム−ネオン、アルゴン、窒素等の気体を媒質として用いる気体レーザ方式を採用しても良い。例えば炭酸ガスレーザを用いた場合、レーザ発振部204は、内蔵電極を含むレーザ発振部204の内部に炭酸ガス(CO2 )が充填され、コントローラ2から与えられる加工信号に基づいて内蔵電極により炭酸ガスを励起してレーザ発振させる。
レーザビーム走査系220は、レーザ発振部204と光路を一致させたZ軸スキャナを内蔵するビームエキスパンダ242と、X軸スキャナ224と、X軸スキャナ224と直交するよう配置されたY軸スキャナ226とを備える。レーザビーム走査系220は、レーザ発振部204から出射されるレーザビームLbを、X軸スキャナ224及びY軸スキャナ226でワークWの表面上の作業領域で二次元状に走査させる。
X軸スキャナ224及びY軸スキャナ226は、光を反射する反射面として全反射ミラーであるガルバノミラー(走査ミラー)224a、226a、ガルバノミラー224a、226aを回動軸に固定して回動するためのガルバノモータ(駆動モータ)224b、226bと、回動軸の回転位置を検出して位置信号として出力する位置検出部とを備える。また、X軸スキャナ224、Y軸スキャナ226は、スキャナ駆動回路(モータ制御回路)228に接続されている。モータ制御回路228は、コントローラ2から供給される制御信号に基づいてX軸スキャナ224、Y軸スキャナ226を駆動する。
駆動モータ224b、226bの動作は、後述する互いに並列に接続された比例器及び積分器(図6、図7参照)を含み、制御信号を供給するモータ制御回路228により制御される。また、走査ミラー224a、226aの角度を検出して、モータ制御回路228に角度検出信号をフィードバックする角度検出器230を備えている。なお、本実施の形態では、駆動モータ224b、226bとは別に角度検出器230を備えているが、角度検出器230の機能を駆動モータ224b、226bに持たせる構成であっても良い。つまり、駆動モータ224b、226bから角度検出信号をフィードバックするようにしても良い。
ビームエキスパンダ242は、レーザ媒質206から出射するレーザビームLbのスポット径を調整する。スポット径を調整することで、ワーキングディスタンス(焦点距離)を調整することができる(焦点調整部)。すなわち、ビームエキスパンダ242で入射レンズと出射レンズとの相対距離を変化させることで、レーザビームLbのビーム径を拡大/縮小し、焦点位置を変化させることができる。
ビームエキスパンダ242、X軸スキャナ224、Y軸スキャナ226の動作を制御することにより、ワーキングディスタンスを調整しながらレーザビームLbを走査することができる。したがって、ワークWの表面に対して焦点距離を合わせた状態で高精度に且つ最小スポットで加工することができる。
以下の実施の形態の説明では、固体レーザマーカを用いたレーザ加工装置10に基づいて説明するが、固体レーザマーカに限定されるものではなく、例えばファイバレーザマーカを用いても良い。図3は、本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置10の、ファイバレーザマーカを用いる場合の構成を示すブロック図である。図3に示すように、レーザ加工装置10は、コントローラ2とマーキングヘッド1とで構成され、コントローラ2に接続された加工データ生成装置3は、ワークWの加工条件等の入力を受け付けて、ディスプレイ上に加工条件に対応するパラメータの設定画面等を表示する表示部を備えた入出力手段である。
コントローラ2は、メイン制御回路508、ワーク加工情報記憶部510、電源回路512、励起光源514及びレーザビーム増幅器516を含むレーザ発振器ユニットで構成され、コントローラ2によってレーザの発振制御、レーザビームの走査制御等が実行される。励起光源514は、レーザ媒質を励起するための励起光を生成するLD(レーザダイオード)等の発光素子と集光レンズとを含む。
レーザビーム増幅器516は、コアにレーザ媒質が添加された光ファイバを含み、レーザビーム増幅器516を用いてレーザビームを増幅することにより、エネルギー密度の高い高出力のレーザビームを生成することができる。レーザビーム増幅器516は、低出力の種光を発生させるマスターオシレータ部、種光を増幅するパワーアンプ部、ポンピング用光源装置、アイソレータ等で構成され、マスターオシレータ部及びパワーアンプ部は、レーザ媒質としてイッテルビウム(Yb)などの希土類元素が添加された希土類ドープ光ファイバによって構成される。
コントローラ2とマーキングヘッド1とは光ファイバケーブル520によって連結され、光ファイバケーブル520には、レーザビーム増幅器516で増幅されたレーザビームが直接的に入力される。
マーキングヘッド1は、光アイソレータ522、ビームエキスパンダ524、ビームサンプラー526、シャッタ528、フォトインタラプタ530、ダイクロイックミラー532、Z軸スキャナ534、X軸/Y軸スキャナ536、パワーモニタ538及びガイド光源540を含む。
光アイソレータ522は、光ファイバケーブル520の端面から出射されたレーザビームを通過させ、戻り光を抑制する戻り光抑制手段を構成し、光ファイバケーブル520を介して伝送されたレーザビームをビームエキスパンダ524へ入力する順方向への伝送を許容し、逆方向への伝送を禁止する。光アイソレータ522は、例えば、アパーチャ、偏光子、ファラデー回転子によって構成される。アパーチャは、通過光を制限するための遮断板である。偏光子は、複屈折結晶からなるロッド状の光学素子である。ファラデー回転子は、磁界の印加によって偏光面を回転させる磁気光学素子である。
ビームエキスパンダ524は、レーザビームのビーム径を可変に制御するビーム径可変手段を構成し、光アイソレータ522と光軸を一致させて配置される。ビームエキスパンダ524は、光路上に配置された複数のレンズによって構成され、レンズ間の距離を調整することにより、ビーム径を所望の値に変換している。ビームサンプラー526は、ビームエキスパンダ524を通過したレーザビームの一部をダイクロイックミラー532に向けて反射させ、他の一部をパワーモニタ538側へ透過させる光学素子である。
パワーモニタ538は、ビームサンプラー526を透過したレーザビームを受光し、レーザパワーを検出するレーザパワー検出用センサであり、レーザパワーの検出結果をパワーレベル検出信号としてコントローラ2内のメイン制御回路508へ出力する。パワーモニタ538としては、例えばサーモパイル(熱電堆)、フォトダイオード等が用いられる。
シャッタ528は、レーザビームを必要に応じて遮断するための遮断装置であり、遮断板、及び遮断板を移動させる駆動機構によって構成される。シャッタ528は、ビームサンプラー526及びダイクロイックミラー532の間に配置されている。
フォトインタラプタ530は、シャッタ528が閉じているか否かを光学的に検出する光学センサである。ダイクロイックミラー532は、特定波長の光のみを反射し、他の波長の光を透過させる光学素子であり、シャッタ528を通過したレーザビームをZ軸スキャナ534に向けて反射し、ガイド光源540からのガイド光をそのまま透過させる。
Z軸スキャナ534は、光路上に配置された1又は2以上のレンズと、レンズを移動させるレンズ駆動用モータによって構成されるレーザビームの走査機構であり、レンズを変位させることによって、マーキングヘッド1から出射されるレーザビームの焦点位置を光軸方向に調整することができる。また、Z軸スキャナ534は、レーザビームの集光機能を有している。なお、Z軸スキャナ534は、ワークWの高さに追随してレーザビームの焦点位置を光軸方向に移動させることが可能な走査機構である。
X軸/Y軸スキャナ536は、交差する回転軸にそれぞれ配置された2つのガルバノミラーと、ガルバノミラーを回転させるガルバノミラー駆動用モータとによって構成されるレーザビームの走査機構であり、ガルバノミラー駆動用モータの動作はモータ制御回路228により制御される。ガルバノミラーを軸回転させることによって、レーザビームを光軸と交差する方向に走査させる。ここでは、加工対象面に照射されるレーザビームの光軸方向をZ軸方向と呼び、光軸と交差する互いに平行でない2つの方向をそれぞれX軸方向及びY軸方向と呼ぶ。
Z軸スキャナ534を通過したレーザビームは、X軸/Y軸スキャナ536のガルバノミラーによって反射され、ワークWに照射される。ガイド光源540は、レーザビームLbの照射位置をワークW上で可視化するためのガイド光を生成する光源装置である。ガイド光源540から出射されたガイド光は、ダイクロイックミラー532を透過し、レーザビームの光路に入る。レーザビームの光路に入ったガイド光は、Z軸スキャナ534及びX軸/Y軸スキャナ536を経てワークWに照射される。
コントローラ2のワーク加工情報記憶部510は、ワークWのレーザ加工に関する情報をワーク加工情報として保持するメモリであり、ワーク加工情報として、文字などをワークW上に加工する際の加工線の描画情報、レーザ発振を制御するためのレーザ出力制御情報などが保持される。
メイン制御回路508は、ワーク加工情報記憶部510内に保持されているワーク加工情報に基づいて、励起光源514、レーザビーム増幅器516、Z軸スキャナ534、X軸/Y軸スキャナ536及びシャッタ528を制御する制御手段を構成し、具体的には、レーザ出力制御情報に基づいて、マーキングヘッド1から出射されるレーザビームのピークパワーやパルス幅を調整するための発振器制御信号を生成し、励起光源514及びレーザビーム増幅器516へ制御信号を出力する。
また、メイン制御回路508は、レーザ出力制御情報や描画情報に基づいて、Z軸スキャナ534のレンズ駆動用モータ、X軸/Y軸スキャナ536のミラー駆動用モータ、及び、シャッタ528を制御するための駆動信号を生成し、各種の制御信号をZ軸スキャナ534、X軸/Y軸スキャナ536及びシャッタ528へ出力する。
図4は、本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置10の加工データ生成装置(加工データ生成部)3の、CPU等の制御部を用いた場合の構成を示すブロック図である。図4に示すように、本実施の形態に係る加工データ生成装置3は、少なくとも動作を制御する制御プログラムを実行するCPU(制御部)31、メモリ32、記憶装置33、I/Oインタフェース34、ビデオインタフェース35、可搬型ディスクドライブ36、通信インタフェース37及び内部バス38を備えている。
CPU31は、内部バス38を介して加工データ生成装置3の上述したようなハードウェア各部と接続されており、上述したハードウェア各部の動作を制御するとともに、記憶装置33に記憶されているコンピュータプログラム100に従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。メモリ32は、SRAM、SDRAM等の揮発性メモリで構成され、コンピュータプログラム100の実行時にロードモジュールが展開され、コンピュータプログラム100の実行時に発生する一時的なデータ等を記憶する。
記憶装置33は、内蔵される固定型記憶装置(ハードディスク)、ROM等で構成されている。記憶装置33に記憶されたコンピュータプログラム100は、プログラム及びデータ等の情報を記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体90から、可搬型ディスクドライブ36によりダウンロードされ、実行時には記憶装置33からメモリ32へ展開して実行される。もちろん、通信インタフェース37を介して接続されている外部コンピュータからダウンロードされたコンピュータプログラムであっても良い。
通信インタフェース37は内部バス38に接続されており、接続線によりコントローラ2と接続されることにより、データ通信を行うことができる。具体的には、加工データをコントローラ2へ送信する。もちろん、外部のコンピュータとインターネット等を介して接続しておき、例えばコンピュータプログラム等をダウンロードしても良い。
I/Oインタフェース34は、キーボード41、マウス42等の入力装置と接続されており、ワークWの表面に加工するデータ(加工データ)の入力を受け付ける。ビデオインタフェース35は、LCD等の表示装置43と接続され、データの入力を受け付ける画面、ワークWの表面に加工された文字列等の状態を表示する。
従来は、偏差信号に基づいて比例制御を行っている。図5は、従来のモータ制御回路228の構成を示す制御ブロック図である。図5に示すように、ポジションリファレンス信号(目標位置信号)と、位置センサ(角度センサ)からのフィードバック信号との偏差信号を偏差増幅器(演算増幅器)により求め、比例器Kpと積分器Kiに入力している。フィードバック信号は、微分器Kdに入力されており、比例器Kp、積分器Ki、微分器Kdの出力信号が加算された信号に基づいて、制御対象となる駆動モータPを駆動する。なお、図5に示す2個の+印について、左側の+印は、偏差増幅器を、右側の+印は、加算器を、それぞれ示している。図6及び図7についても同様である。
しかし、本実施の形態では、不均衡偏差信号に基づいて比例制御を行っている。図6は、本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置10のモータ制御回路228の概念を示す制御ブロック図であり、図7は、本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置10のモータ制御回路228の概念を示す他の制御ブロック図である。
図6及び図7では、従来の構成に加えて、偏差増幅器(演算増幅器)と比例器Kpとの間に、不均衡偏差増幅器Uが配置されている。不均衡偏差増幅器Uは、偏差信号にポジションリファレンス信号やフィードバック信号を加減算することで、偏差信号が0(ゼロ)となるポジションリファレンス値を小さく設定した不均衡偏差信号を生成する。
比例器Kpは、不均衡偏差信号により制御対象を駆動するが、これだけではポジションリファレンス値に到達する偏差信号が0(ゼロ)になるまで制御対象である駆動モータPを駆動することができないため、積分器Kiの出力により駆動モータPをポジションリファレンス値まで到達させる必要が発生する。そのため、従来よりも積分ゲインを大きくすることができるので、同じ応答波形に調整した場合であっても微小偏差の収束時間が短くなるようにしている。
図8は、本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置10のモータ制御回路228の回路構成図であり、図9は、本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置10のモータ制御回路228を含む制御ブロック図である。図8及び図9に示すように、モータ制御回路228は、コントローラ2で生成したポジションリファレンス信号から、位置センサ(図9の角度センサA8)で検出したポジションフィードバック信号(角度検出信号)を、偏差増幅器(演算増幅器)A1で減算して、偏差信号(原偏差信号)を生成する(原偏差信号生成部)。
生成された偏差信号は、不均衡偏差増幅器A2においてポジションリファレンス信号と加算され、不均衡偏差信号が生成される(不均衡偏差信号生成部)。不均衡偏差増幅器A2の抵抗R4の抵抗値と抵抗R5の抵抗値との比率、及び偏差増幅器A1の抵抗R1の抵抗値、抵抗R2の抵抗値によって定まるゲインにより、生成された不均衡偏差信号におけるポジションリファレンス信号とポジションフィードバック信号との加減算の比率を調整する。
また、偏差信号は積分器A3に入力され、積分信号を生成する。これにより、積分ゲインを比較的大きく設定することができるので、サーボロック時等、大きな偏差が生じる場合には、スイッチSW1を閉じて、積分器A3から過大な積分信号が出力されないようにし、駆動モータ224b、226bに過大電流が流れないようにする。
ポジションフィードバック信号は、微分器A4に入力され、微分信号を生成する。不均衡偏差信号は、Pゲイン調整R11にて、ゲインを調整して比例信号とし、Iゲイン調整R12でゲイン調整された積分信号と比例信号とが、第1の加算器(加算出力部)A5において加算される。
第1の加算器A5の結果と、Dゲイン調整R13においてゲイン調整した微分信号とを、第2の加算器(加算出力部)A6において加算し、結果をトルク/推力リファレンス信号とする(加算信号出力部)。図9では、トルクリファレンス信号は、電流制御アンプA7を介して、駆動モータ224b、226bを駆動する。
不均衡偏差増幅器A2は、例えばポジションリファレンス信号のスケールと偏差信号のスケールとが同じ場合、抵抗R4の抵抗値>抵抗(R1×R5)/R3の抵抗値となるように設定することで、加工する位置、例えばマーキングヘッド1の位置が目標位置に到達する前に0(ゼロ)となる不均衡偏差信号を生成する。これにより、ポジションリファレンス信号が示す目標位置まで駆動モータ224b、226bを駆動することができず、位置偏差が発生する。
ここで、積分器A3の抵抗R7及びコンデンサC1で定まる積分ゲイン、又はIゲイン調整R12の調整量を、従来のPI−D制御と比較して大きな値に設定する。積分器A3は、偏差信号により動作するため、積分器A3の積分ゲインを大きくすることで、偏差が縮まるように駆動モータ224b、226bを駆動することができる。
積分ゲインが大きい積分信号を比例信号に加算することで、比例制御の効果を補い、従来のPI−D制御と同じような応答に調整することができる。積分ゲインが大きいことで、モータ制御回路228が微小な偏差も増幅して駆動モータ224b、226bを駆動することができるため、微小偏差の収束時間を短縮することもできる。
なお、図8に示す回路では、オペアンプ回路の特性上のメリットにより、減算器は反転加算器の組み合わせで実現した(偏差増幅器A1等)。また、ポジション信号処理回路A9は、ポジションフィードバック信号が入力され、偏差増幅器A1、微分器A4に同じ信号を出力する。
上述したモータ制御回路228は、図2のビームエキスパンダ242に含まれるZ軸スキャナのフォーカスレンズの駆動にも適用することができる。図10は、本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置10の制御ブロック図である。図10に示すように、コントローラ2で生成したポジションリファレンス信号と、位置センサ(位置検出器)B1で検出したポジションフィードバック信号(位置検出信号)とを、偏差増幅器(演算増幅器)A1で加算して、偏差信号(原偏差信号)を生成する(原偏差信号生成部)。
生成された偏差信号は、不均衡偏差増幅器A2においてポジションリファレンス信号と加算され、不均衡偏差信号が生成される(不均衡偏差信号生成部)。不均衡偏差増幅器A2の抵抗R4の抵抗値と抵抗R5の抵抗値との比率、及び偏差増幅器A1の抵抗R1の抵抗値、抵抗R2の抵抗値によって定まるゲインにより、生成される不均衡偏差信号のポジションリファレンス信号とポジションフィードバック信号との加減算の比率を調整する。
また、偏差信号は積分器A3に入力され、積分信号を生成する。これにより、積分ゲインを比較的大きく設定することができるので、サーボロック時等、大きな偏差が生じる場合には、積分器A3に含まれるスイッチSW1を閉じて、積分器A3から過大な積分信号が出力されないようにし、リニアモータ(ボイスコイルモータ)B2に過大電流が流れないようにする。
ポジションフィードバック信号は、微分器A4に入力され、微分信号を生成する。不均衡偏差信号は、Pゲイン調整R11にて、ゲインを調整して比例信号とし、Iゲイン調整R12でゲイン調整された積分信号と比例信号とが、第1の加算器A5において加算される。
第1の加算器A5の結果と、Dゲイン調整R13においてゲイン調整された微分信号とを、第2の加算器A6において加算し、結果を推力リファレンス信号とする(加算信号出力部)。推力リファレンス信号は、電流制御アンプA7を介してリニアモータB2を駆動する。
不均衡偏差増幅器A2は、例えばポジションリファレンス信号のスケールと偏差信号のスケールとが同じ場合、抵抗R4の抵抗値>抵抗(R1×R5)/R3の抵抗値となるように設定することで、加工する位置、例えばマーキングヘッド1の位置が目標位置に到達する前に0(ゼロ)となる不均衡偏差信号を生成する。これにより、ポジションリファレンス信号が示す目標位置までリニアモータB2を駆動することができず、位置偏差が発生する。
ここで、積分器A3の抵抗R7及びコンデンサC1で定まる積分ゲイン、又はIゲイン調整R12の調整量を、従来のPI−D制御と比較して大きな値に設定する。積分器A3は、偏差信号により動作するため、積分ゲインを大きくすることで、偏差が縮まるようにモータ制御回路228がリニアモータB2を駆動する。
積分ゲインが大きい積分信号を比例信号に加算することで、比例制御の効果を補い、従来のPI−D制御と同じような応答に調整することができる。積分ゲインが大きいことで、モータ制御回路228が微小な偏差も増幅してリニアモータB2を駆動することができるため、微小偏差の収束時間を短縮することができる。なお、フォーカスレンズを駆動するモータはリニアモータとなるため、ポジションフィードバックする要素は、可動子角度ではなく、可動子位置となる。
図11は、従来のPI−D制御を用い、反対方向から加工を行った場合の、垂直走査スキャナの偏差信号の時間経過を示す図である。図12は、本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置10の不均衡偏差による制御を用い、反対方向から加工を行った場合の、垂直走査スキャナの偏差信号の時間経過を示す図である。
図11に示すように、従来のPI−D制御を用い、反対方向から加工を行った場合の偏差は、時間が経過しても偏差が0(ゼロ)に近づかない。したがって、レーザ加工結果のドットが重なりあうことはない。これにより、加工位置の再現性が低くなることを読み取ることができる。
一方、図12に示すように本実施の形態では、反対方向から加工を行った場合の偏差は、即座に0(ゼロ)に近づくため、レーザ加工結果のドットは重なりあう。これにより、加工位置の再現性が高くなることを読み取ることができる。したがって、加工位置の精度が高く、より緻密な加工を行うことが可能となる。
以上のように本実施の形態によれば、積分器A3のゲインを大きくした場合、偏差収束時間を短縮することができるとともに、不均衡偏差信号により応答波形のオーバシュートを抑制することができるので、加工位置の精度を維持しつつ短時間で加工データを印字することが可能となる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内であれば多種の変更、改良等が可能である。例えばモータ制御回路228の前に前置制御器Fを設けて、応答波形を調整しても良い。この場合、積分器Kiのゲインを大きく設定したときであっても、前置制御器Fによって応答波形を整形することができる。
ただし、前置制御器Fには、比例器Kp、積分器Ki等の特性を含ませておく必要があり、伝達関数が複雑化する。また、前置制御器Fを、比例器Kp、積分器Kiに合わせる必要があるため、調整も困難になる。そのため、実装時にはDSP、FPGA等によるデジタル処理が必須となることは言うまでもない。
1 マーキングヘッド(レーザ光走査部)
2 コントローラ(レーザ光発生部及びレーザ光制御部)
3 加工データ生成装置(加工データ生成部)
4 外部機器
10 レーザ加工装置
31 CPU
32 メモリ
33 記憶装置
90 可搬型記録媒体
100 コンピュータプログラム
228 モータ制御回路

Claims (9)

  1. レーザ光を発するレーザ光発生部と、
    走査ミラーを駆動して、載置されたワーク表面をレーザ光にて二次元状に走査するレーザ光走査部と、
    前記走査ミラーを駆動する駆動モータと、
    互いに並列に接続された比例器及び積分器を含み、前記駆動モータに対して制御信号を送信するモータ制御回路と、
    前記走査ミラーの角度を検出して、前記モータ制御回路に角度検出信号をフィードバックする角度検出器と、
    所定の加工パターンに対応した走査ミラーの目標位置信号を前記モータ制御回路に供給して、レーザ光の走査領域内で位置決めされた前記ワークに対して加工パターンのレーザ加工を行うレーザ光制御部と、
    前記加工パターンを含む加工データを生成する加工データ生成部と
    を有するレーザ加工装置であって、
    前記モータ制御回路は、
    前記目標位置信号と前記角度検出信号との偏差に基づく原偏差信号を生成する原偏差信号生成部と、
    該原偏差信号生成部に接続され、前記比例器と前記積分器とで不均衡な信号が入力されるように前記原偏差信号に基づいて不均衡偏差信号を生成する不均衡偏差信号生成部と、
    生成された前記不均衡偏差信号が入力された比例器の出力と、前記原偏差信号が入力された積分器の出力とを加算して、前記駆動モータに対して制御信号を出力する加算出力部と
    を備えることを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記不均衡偏差信号生成部は、前記目標位置信号及び前記原偏差信号に基づいて不均衡偏差信号を生成することを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記不均衡偏差信号生成部は、前記角度検出信号及び前記原偏差信号に基づいて不均衡偏差信号を生成することを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記角度検出信号に基づいて微分制御する微分器を備え、
    前記加算出力部は、前記微分器の出力を加算して前記駆動モータに対して制御信号を出力することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記不均衡偏差信号生成部は、前記目標位置信号及び前記原偏差信号が入力される演算増幅器を備えることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  6. レーザ光を発するレーザ光発生部と、
    フォーカスレンズを駆動して、載置されたワーク表面にレーザ光の焦点距離を合わせる焦点調整部と、
    前記フォーカスレンズを駆動するリニアモータと、
    互いに並列に接続された比例器及び積分器を含み、前記リニアモータに対して制御信号を送信するモータ制御回路と、
    前記フォーカスレンズの位置を検出して、前記モータ制御回路に位置検出信号をフィードバックする位置検出器と、
    所定の加工パターンに対応したフォーカスレンズの目標位置信号を前記モータ制御回路に供給して、レーザ光の走査領域内で位置決めされた前記ワークに対して加工パターンのレーザ加工を行うレーザ光制御部と、
    前記加工パターンを含む加工データを生成する加工データ生成部と
    を有するレーザ加工装置であって、
    前記モータ制御回路は、
    前記目標位置信号と前記位置検出信号との偏差に基づく原偏差信号を生成する原偏差信号生成部と、
    該原偏差信号生成部に接続され、前記比例器と前記積分器とで不均衡な信号が入力されるように前記原偏差信号に基づいて不均衡偏差信号を生成する不均衡偏差信号生成部と、
    生成された前記不均衡偏差信号が入力された比例器の出力と、前記原偏差信号が入力された積分器の出力とを加算して、前記リニアモータに対して制御信号を出力する加算出力部と
    を備えることを特徴とするレーザ加工装置。
  7. 前記不均衡偏差信号生成部は、前記目標位置信号及び前記原偏差信号に基づいて不均衡偏差信号を生成することを特徴とする請求項6に記載のレーザ加工装置。
  8. 前記位置検出信号に基づいて微分制御する微分器を備え、
    前記加算出力部は、前記微分器の出力を加算して前記リニアモータに対して制御信号を出力することを特徴とする請求項6又は7に記載のレーザ加工装置。
  9. 前記不均衡偏差信号生成部は、前記目標位置信号及び前記原偏差信号が入力される演算増幅器を備えることを特徴とする請求項6に記載のレーザ加工装置。
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