JP6370517B1 - レーザ加工装置 - Google Patents

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Abstract

レーザ加工装置は、パルスレーザ光であるレーザ光(3)を発振するレーザ発振器(2)と、パルスレーザ光を受光し検出信号を出力する光検出器である赤外線センサ(21)と、を備える。レーザ加工装置は、レーザ発振器(2)の動作中でパルスレーザ光がオンであるときに検出信号を積分する第1の積分回路(23)と、レーザ発振器(2)の動作中でパルスレーザ光がオフであるときに検出信号を積分する第2の積分回路(24)と、を備える。

Description

本発明は、パルスレーザ光の照射により被加工物を加工するレーザ加工装置に関する。
パルスレーザ光の照射により被加工物に穴を形成するレーザ加工装置が知られている。レーザ加工装置は、パルスレーザ光が照射される領域であるスポットにおけるパルスレーザ光のエネルギーが規定値からずれることにより、加工品質の悪化を生じさせることがある。レーザ加工装置は、パルスレーザ光のエネルギーが規定値より小さい場合には、形成される穴の深さが所望の深さより浅くなる、形成される穴の径が所望の径より小さくなる、あるいは被加工物に加工屑が残るといった品質悪化を生じさせることがある。レーザ加工装置は、パルスレーザ光のエネルギーが規定値より大きい場合には、形成される穴の深さが所望の深さより深くなる、あるいは形成される穴の径が所望の径より大きくなるといった品質悪化を生じさせることがある。
レーザ加工装置は、被加工物へ進行するパルスレーザ光の一部を取り出し、取り出されたレーザ光の強度を測定した結果を基に、被加工物に照射するパルスレーザ光のエネルギーを計測し得る。レーザ加工装置は、取り出されたレーザ光の強度を電気量に変換して、得られた電気信号を積分回路にて積分した結果を基に、パルスレーザ光のエネルギーを算出する。レーザ加工装置は、パルスレーザ光のエネルギーの計測結果を基にパルスレーザ光の発振を制御することで、高い加工品質を安定して得ることが可能となる。
レーザ光の強度を電気量に変換する光検出器では、オフセット電圧の変動が要因となって出力が変動する温度ドリフトが生じることがある。光検出器には、温度の変化により出力電圧が上昇あるいは降下する誤差であるオフセット電圧が生じ得る。温度ドリフトの発生は、パルスレーザ光のエネルギーの算出精度に影響を及ぼす。かかる問題について、特許文献1には、パルスとパルスとの間の期間においてオフセット電圧による出力の変動を補正する技術が開示されている。特許文献1の技術によると、レーザ加工装置は、パルスレーザ光を受けた光検出器から出力される電気信号を積分回路にて積分する。レーザ加工装置は、パルスレーザ光を受けていないときに光検出器から出力される電気信号を積分回路にて積分し、得られた積分信号を基に、光検出器の較正のためのオフセット電圧値を算出する。
特開2009−279631号公報
オフセット電圧値の算出において、積分回路は0V付近の微小な電圧レベルの電気信号を積分することから、オフセット電圧値の算出精度を高めるにはできるだけ長い積分時間を確保することが求められる。一方、特許文献1の技術では、パルスの間隔における積分時間の確保を要する。パルスレーザ光の発振周波数が高いほどパルスの間隔が短くなることから、特許文献1の技術では、オフセット電圧値の算出のために確保し得る積分時間が短縮されて、オフセット電圧値の高精度な算出が困難となる。オフセット電圧の算出精度が低下すると、パルスレーザ光のエネルギーの計測精度も低下することとなるため、被加工物に照射するパルスレーザ光のエネルギーの高精度な調整が困難となる。このため、特許文献1の技術によると、レーザ加工装置は、パルスレーザ光のエネルギーの調整精度の低下により、高い加工品質を安定して得ることが困難となる場合がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、高い加工品質を安定して得ることができるレーザ加工装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるレーザ加工装置は、パルスレーザ光を発振するレーザ発振器と、パルスレーザ光を受光し検出信号を出力する光検出器と、レーザ発振器の動作中でパルスレーザ光がオンであるときに検出信号を積分する第1の積分回路と、レーザ発振器の動作中でパルスレーザ光がオフであるときに検出信号を積分する第2の積分回路と、を備える。
本発明にかかるレーザ加工装置は、高い加工品質を安定して得ることができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態にかかるレーザ加工装置の構成を示す図 図1に示す積分信号算出装置の構成を示す図 図1に示す制御装置の機能構成を示すブロック図 図1に示す制御装置のハードウェア構成を示すブロック図 図2に示す第1の積分信号について説明する第1の図 図2に示す第1の積分信号について説明する第2の図 図1に示すレーザ加工装置による電気信号の補正のための動作について説明する図 図7に示す電気信号について説明する図 図2に示す積分指令信号により指定される積分時間を可変とした場合について説明する図 図1に示す増幅回路のゲインを可変とした場合について説明する図
以下に、本発明の実施の形態にかかるレーザ加工装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は、本発明の実施の形態にかかるレーザ加工装置1の構成を示す図である。レーザ加工装置1は、パルスレーザ光であるレーザ光3の照射により被加工物12に穴を形成する。
図1において、X軸とY軸とは、水平方向に平行、かつ互いに垂直な2軸とする。Z軸は、鉛直方向に平行、かつX軸とY軸とに垂直な軸とする。被加工物12は、X軸とY軸とに平行な面であるテーブル13の上面に置かれる。
レーザ加工装置1は、被加工物12に照射させるパルスレーザ光であるレーザ光3を発振するレーザ発振器2を備える。レーザ光3は赤外光である。レーザ発振器2によるパルスレーザ光の発振周波数は、100Hzから10000Hzの範囲に含まれる。レーザ光3が出射される1パルスの期間であるパルス幅は、1μ秒から100μ秒の範囲に含まれる。レーザ発振器2の動作中において、レーザ発振器2は、レーザ光3のオンとオフとを繰り返す。レーザ光3がオンであるとは、レーザ発振器2がレーザ光3を出射していることを指す。レーザ光3がオフであるとは、レーザ発振器2がレーザ光3を出射していないことを指す。
部分反射ミラー4は、レーザ発振器2からのレーザ光3の一部を反射し、かつ残りのレーザ光3を透過させる。実施の形態では、部分反射ミラー4は、レーザ発振器2からのレーザ光3のうちの95%を透過させ、かつ5%を反射する。部分反射ミラー4を透過したレーザ光3は、被加工物12へ向けて進行する。レーザ発振器2からのレーザ光3のうち部分反射ミラー4での反射により分岐されたレーザ光14は、積分信号算出装置15へ向けて進行する。ミラー5,6は、部分反射ミラー4を透過したレーザ光3を反射する。
スキャンミラー8は、ミラー6からのレーザ光3を反射する。ガルバノスキャナ7は、スキャンミラー8を回転駆動するサーボモータである。ガルバノスキャナ7は、スキャンミラー8を回転させることにより、被加工物12上におけるレーザ光3の入射位置をX軸方向において変位させる。スキャンミラー10は、スキャンミラー8からのレーザ光3を反射する。ガルバノスキャナ9は、スキャンミラー10を回転駆動するサーボモータである。ガルバノスキャナ9は、スキャンミラー10を回転させることにより、被加工物12上におけるレーザ光3の入射位置をY軸方向において変位させる。
集光光学系11は、スキャンミラー10からのレーザ光3を収束する。集光光学系11は、1つあるいは複数の集光レンズを備える。集光光学系11は、fθレンズであっても良い。fθレンズによるレーザ光3の集光位置は、集光光学系11の焦点距離fにスキャンミラー8,10の偏向角θを掛け合せたfθの位置である。
テーブル13は、X軸方向とY軸方向とに移動可能である。被加工物12は、テーブル13とともにX軸方向とY軸方向とに移動する。実施の形態では、テーブル13には、300mm四方の被加工物12が載置される。ガルバノスキャナ7,9は、テーブル13上の被加工物12における50mm四方の範囲においてレーザ光3を走査させる。
レーザ加工装置1は、テーブル13の移動と被加工物12へのレーザ光3の照射とを繰り返して、被加工物12の複数の位置に穴を形成する。レーザ加工装置1は、10μmオーダーあるいは100μmオーダーの径の穴を形成する。レーザ発振器2は、テーブル13を移動させる間はレーザ光3をオフにする。レーザ発振器2は、テーブル13が所望の位置にて停止した後、レーザ光3をオンにする。
レーザ加工装置1においてレーザ光3を進行させる光路には、部分反射ミラー4、ミラー5,6、スキャンミラー8,10および集光光学系11以外の光学素子が設けられていても良い。レーザ加工装置1では、部分反射ミラー4、ミラー5,6、スキャンミラー8,10、ガルバノスキャナ7,9、集光光学系11およびテーブル13のいずれかが省略されていても良い。
レーザ加工装置1は、積分信号算出装置15と制御装置16とを備える。積分信号算出装置15は、部分反射ミラー4にて分岐されたレーザ光14の強度を測定する。積分信号算出装置15は、レーザ光14の強度を電気量に変換して、得られた電気信号を積分した結果である積分信号を出力する。
制御装置16は、積分信号算出装置15とレーザ発振器2とに接続されている。制御装置16は、積分信号算出装置15から入力された積分信号を基に、被加工物12に照射するレーザ光3のエネルギー値を求める。制御装置16は、求めたエネルギー値を基に、レーザ発振器2を制御する。レーザ加工装置1は、被加工物12上のスポットごとのレーザ光3の発射回数を調整することで、スポットごとのレーザ光3のエネルギー値と規定値とのずれによる加工品質の悪化を低減可能とする。
なお、制御装置16は、ガルバノスキャナ7,9とテーブル13との制御を行っても良い。ここでは、ガルバノスキャナ7,9とテーブル13との制御についての詳細は省略する。
次に、積分信号算出装置15の構成と動作について説明する。図2は、図1に示す積分信号算出装置15の構成を示す図である。積分信号算出装置15は、部分反射ミラー4にて分岐されたレーザ光14を検出する光検出器である赤外線センサ21を備える。赤外線センサ21は、レーザ光14を受光し検出信号を出力する。赤外線センサ21は、受光したレーザ光14の強度に応じた電圧レベルの検出信号である電気信号31を出力する。赤外線センサ21は、第1の電気信号である電気信号31を出力する。
積分信号算出装置15は、オペアンプである増幅回路22を備える。増幅回路22は、赤外線センサ21から出力された電気信号31を増幅して、増幅後の電気信号32を出力する。増幅回路22は、増幅率の変更のための構成を備えていても良い。増幅回路22は、赤外線センサ21と増幅回路22との較正のためのオフセット電圧値35を電気信号31から差し引くことにより電気信号31を補正し、補正後の電気信号31である第2の電気信号を増幅する。増幅回路22は、赤外線センサ21と増幅回路22とのオフセット電圧による誤差がキャンセルされた電気信号31である第2の電気信号を増幅して、増幅後の第2の電気信号である電気信号32を出力する。
積分信号算出装置15は、増幅回路22からの電気信号32を積分する第1の積分回路23と第2の積分回路24とを備える。第1の積分回路23と第2の積分回路24とは、増幅回路であるオペアンプとコンデンサとを含む積分回路である。第1の積分回路23と第2の積分回路24とは、並列に接続されている。
第1の積分回路23は、レーザ発振器2の動作中でレーザ光3がオンであるときに赤外線センサ21および増幅回路22から出力される検出信号である電気信号32をパルスごとに積分する。第1の積分回路23は、積分指令信号37により指定される第1の積分時間において電気信号32を積分する。第1の積分回路23は、入力された電気信号32の時間積分に比例した第1の積分信号33を出力する。第1の積分回路23による積分結果である第1の積分信号33は、レーザ光14の強度の時間積分を表す。第1の積分回路23は、1パルスごとに電気信号32を積分する。
第2の積分回路24は、レーザ発振器2の動作中でレーザ光3がオフであるときに赤外線センサ21および増幅回路22から出力される検出信号である電気信号32を積分する。第2の積分回路24は、積分指令信号38により指定される第2の積分時間において電気信号32を積分する。第2の積分回路24は、入力された電気信号32の時間積分に比例した第2の積分信号34を出力する。第2の積分回路24による積分結果である第2の積分信号34は、赤外線センサ21と増幅回路22とにおけるオフセット電圧の時間積分を表す。第2の積分回路24は、パルスの間隔ごとに電気信号32を積分する。
積分信号算出装置15は、第1の積分回路23の出力である第1の積分信号33と第2の積分回路24の出力である第2の積分信号34とを制御装置16へ出力する。制御装置16は、第2の積分信号34により補正された第1の積分信号33を用いて、次に発振するレーザ光3を制御する。制御装置16からのオフセット電圧値35と、積分指令信号37,38と、ゲイン信号39とは、積分信号算出装置15へ入力される。
図3は、図1に示す制御装置16の機能構成を示すブロック図である。制御部40は、制御装置16の各機能部を制御する機能部である。制御部40は、各機能部間の信号の受け渡しを統括する。第1の積分信号入力部41は、積分信号算出装置15からの第1の積分信号33を受け付ける機能部である。第1の積分信号入力部41は、入力された第1の積分信号33を制御部40へ送る。制御部40は、第1の積分信号33をエネルギー算出部48へ送る。
第2の積分信号入力部42は、積分信号算出装置15からの第2の積分信号34を受け付ける機能部である。第2の積分信号入力部42は、入力された第2の積分信号34を制御部40へ送る。制御部40は、第2の積分信号34をオフセット電圧算出部43へ送る。
オフセット電圧算出部43は、オフセット電圧値35を算出する機能部である。オフセット電圧算出部43は、第2の積分信号34に係数パラメータを掛けることにより、オフセット電圧値35を算出する。オフセット電圧算出部43は、オフセット電圧値35を制御部40へ送る。制御部40は、オフセット電圧値35をオフセット電圧出力部44へ送る。オフセット電圧出力部44は、図2に示す増幅回路22へオフセット電圧値35を出力する機能部である。
第1の積分指令出力部45は、図2に示す第1の積分回路23へ積分指令信号37を出力する機能部である。第1の積分時間は、積分指令信号37によって指定される。第2の積分指令出力部46は、図2に示す第2の積分回路24へ積分指令信号38を出力する機能部である。第2の積分時間は、積分指令信号38によって指定される。
エネルギー算出部48は、オフセット電圧がキャンセルされた電気信号32の積分により得られた第1の積分信号33を基に、被加工物12のスポットに照射するレーザ光3のエネルギー値を算出する機能部である。エネルギー算出部48は、第1の積分信号33に係数パラメータを掛けることにより、スポットごとにおけるレーザ光3のエネルギー値を算出する。エネルギー算出部48で算出されたエネルギー値を、適宜「実測値」と称する。エネルギー算出部48は、スポットごとにおけるレーザ光3のエネルギーの規定値と実測値との差分を算出する。エネルギー算出部48は、規定値と実測値との差分を制御部40へ送る。制御部40は、規定値と実測値との差分をレーザ発振制御部47へ送る。
レーザ発振制御部47は、エネルギーの規定値と実測値との差分を基に、レーザ発振器2によるレーザ光3の発振を制御する機能部である。レーザ発振制御部47は、エネルギーの実測値が規定値より小さい場合、レーザ光3の照射を追加させる制御信号36を生成する。レーザ発振制御部47は、規定値と実測値との差分に応じて、レーザ光3の照射回数を決定する。また、レーザ発振制御部47は、エネルギーの実測値が規定値より大きくなると判定したときに、レーザ光3をオフにする制御信号36を生成する。レーザ発振制御部47は、図2に示すレーザ発振器2へ制御信号36を出力する。
ゲイン信号出力部49は、ゲイン信号39を生成して、図2に示す増幅回路22へゲイン信号39を出力する機能部である。増幅回路22の増幅率を表すゲインは、ゲイン信号39によって指定される。
オフセット電圧記憶部50は、ゲイン信号39により指定可能なゲインの数に相当する数のデータ領域を備える。オフセット電圧記憶部50は、ゲインに対応するオフセット電圧値35を保持する機能部である。ゲインが変更された場合であって、変更後のゲインに対応するオフセット電圧値35がオフセット電圧記憶部50に保持されている場合、制御部40は、変更後のゲインに対応するオフセット電圧値35をオフセット電圧記憶部50から読み出す。制御部40は、読み出されたオフセット電圧値35をオフセット電圧出力部44へ送る。オフセット電圧出力部44は、図2に示す増幅回路22へオフセット電圧値35を出力する。
制御装置16による機能は、ハードウェア構成を使用して実現される。図4は、図1に示す制御装置16のハードウェア構成を示すブロック図である。実施の形態において、制御装置16のハードウェア構成は、マイクロコントローラである。制御装置16の機能は、マイクロコントローラにて解析および実行されるプログラム上で実行される。なお、制御装置16の機能の一部は、ワイヤードロジックによるハードウェア上で実行しても良い。
制御装置16は、各種処理を実行するプロセッサ51と、各種処理のためのプログラムが格納されるメモリ52とを備える。プロセッサ51とメモリ52とは、バス53を介して互いに接続されている。プロセッサ51は、ロードされたプログラムを展開して、制御装置16によるレーザ加工装置1の制御のための各種処理を実行する。図3に示す制御部40、第1の積分信号入力部41、第2の積分信号入力部42、オフセット電圧算出部43、オフセット電圧出力部44、第1の積分指令出力部45、第2の積分指令出力部46、レーザ発振制御部47、エネルギー算出部48およびゲイン信号出力部49は、プロセッサ51を使用して実現される。オフセット電圧記憶部50は、メモリ52を使用して実現される。
次に、増幅回路22から出力される電気信号32と、第1の積分回路23から出力される第1の積分信号33とについて説明する。図5は、図2に示す第1の積分信号33について説明する第1の図である。赤外線センサ21と増幅回路22とには、温度の変化により出力電圧が上昇あるいは降下する誤差であるオフセット電圧が生じ得る。また、増幅回路22には、ゲインの変化により出力電圧が上昇あるいは降下する誤差であるオフセット電圧も生じ得る。図5には、赤外線センサ21のオフセット電圧の変動が要因となって出力が変動する温度ドリフトが生じていない場合における電気信号32と、かかる電気信号32の積分により得られた第1の積分信号33とを示している。
赤外線センサ21のオフセット電圧が生じていない場合において、レーザ光3がオフであるとき、電気信号32の電圧レベルは基準値である0Vとなる。増幅回路22におけるオフセット電圧が生じていない場合、増幅回路22は、オフセット電圧による変動を含まない電気信号32を出力する。
図3に示す第1の積分指令出力部45は、電気信号32のパルスの立ち上がりより前に積分指令信号37を立ち上げる。第1の積分指令出力部45は、電気信号32の立ち下がりより後に、積分指令信号37を立ち下げる。第1の積分回路23は、積分指令信号37の立ち上がりから立ち下がりまでの時間において電気信号32を積分する。
第1の積分回路23における電気信号32の時間積分は、電気信号32のパルス波形の面積を求めることに相当する。オフセット電圧による変動を含まない電気信号32が入力されることで、第1の積分回路23は、正確な第1の積分信号33を得ることができる。エネルギー算出部48は、パルスレーザ光の正確なエネルギー値を算出することができる。
図6は、図2に示す第1の積分信号33について説明する第2の図である。図6には、赤外線センサ21に温度ドリフトが生じている場合における電気信号32と、積分指令信号37と、第1の積分信号33とを示している。
赤外線センサ21のオフセット電圧のレベルがプラスレベル、すなわち0Vより高いレベルである場合、レーザ光3がオフであるときの電気信号32の電圧レベルは、プラス側にシフトする。増幅回路22へ入力されるオフセット電圧値35がゼロである場合、増幅回路22は、電圧レベルがプラス側にシフトした電気信号32を出力する。第1の積分回路23は、電圧レベルがプラス側へシフトした第1の積分信号33を得る。
赤外線センサ21のオフセット電圧のレベルがマイナスレベル、すなわち0Vより低いレベルである場合、レーザ光3がオフであるときの電気信号32の電圧レベルは、マイナス側にシフトする。増幅回路22へ入力されるオフセット電圧値35がゼロである場合、増幅回路22は、電圧レベルがマイナス側にシフトした電気信号32を出力する。第1の積分回路23は、電圧レベルがマイナス側へシフトした第1の積分信号33を得る。
第1の積分信号33の電圧レベルがプラス側あるいはマイナス側へシフトすることで、エネルギー算出部48は、レーザ光3の正確なエネルギー値を算出することが困難となる。実施の形態では、増幅回路22は、第2の積分信号34を基に算出されたオフセット電圧値35を電気信号31から差し引くことで、オフセット電圧による変動が補正された電気信号32を得る。オフセット電圧による変動が補正された電気信号32が入力されることで、第1の積分回路23は、正確な第1の積分信号33を得ることができる。これにより、エネルギー算出部48は、レーザ光3の正確なエネルギー値を算出することが可能となる。
次に、レーザ加工装置1による電気信号32の補正のための動作のタイミングについて説明する。図7は、図1に示すレーザ加工装置1による電気信号32の補正のための動作について説明する図である。図8は、図7に示す電気信号32について説明する図である。
オフセット電圧算出部43は、パルスレーザ光がオンである期間と、次のパルスレーザ光がオンである期間との間の、パルスレーザ光がオフである期間において、オフセット電圧値35を算出する。レーザ加工装置1は、パルスレーザ光がオフである期間において、補正のための動作を行う。レーザ加工装置1は、補正のための動作を行ってから、次のパルスレーザ光がオンである期間とさらに次のパルスレーザ光がオンである期間との間にも、補正のための動作を行う。レーザ加工装置1は、1発のパルスレーザ光の出射と補正のための動作とを交互に繰り返す。
レーザ加工装置1は、複数のパルスレーザ光を出射して、被加工物12を加工する。被加工物12へ進行するパルスレーザ光から分岐されたレーザ光14は、赤外線センサ21へ連続して入力される。パルスレーザ光がオフである期間における補正が行われない場合、図8にて二点鎖線により示すように、時間が経つにしたがい電気信号32の電圧レベルと基準値との間のずれが大きくなる。レーザ加工装置1は、パルスレーザ光がオンである期間と次のパルスレーザ光がオンである期間との間に補正を行うことで、図8にて実線により示すように、電気信号32の電圧レベルと基準値との間のずれを少なくすることができる。
第1の積分指令出力部45は、パルスレーザ光の出射が開始される前に、積分指令信号37をオフからオンに切り換える。パルスレーザ光が出射されている間、増幅回路22は、パルスレーザ光の強度に応じた電圧レベルの電気信号32を出力する。パルスレーザ光の出射が停止された後、第1の積分信号入力部41に第1の積分信号33が入力される。第1の積分回路23は、積分時間T11において電気信号32を積分する。積分時間T11は、積分指令信号37の立ち上がり時から第1の積分信号入力部41への第1の積分信号33の入力が開始されるまでの時間である。
第1の積分信号入力部41は、パルスレーザ光の出射が停止された後の測定時間T12において、アナログ信号である第1の積分信号33を読み取る。ここで、第1の積分信号入力部41での第1の積分信号33の読み取りを、第1の積分信号33の測定と称する。第1の積分信号入力部41は、第1の積分信号33の測定のためのアナログデジタル(Analog to Digital,AD)変換を実施する。
第1の積分信号入力部41での第1の積分信号33の測定が終わるタイミングにおいて、第1の積分指令出力部45は、積分指令信号37をオンからオフに切り換える。第1の積分回路23は、積分指令信号37がオンからオフに切り換えられてからの放電時間T13において、コンデンサに蓄積された電荷を放出する。
第2の積分指令出力部46は、第1の積分信号入力部41による第1の積分信号33の測定が開始されるタイミングにて、積分指令信号38をオフからオンに切り換える。パルスレーザ光の出射が停止されている間、増幅回路22は、赤外線センサ21と増幅回路22とのオフセット電圧のレベルに応じた電気信号32を出力する。次のパルスレーザ光の出射が開始される前に、第2の積分信号入力部42に第2の積分信号34が入力される。第2の積分回路24は、積分時間T21において電気信号32を積分する。積分時間T21は、積分指令信号38の立ち上がり時から第2の積分信号入力部42への第2の積分信号34の入力が開始されるまでの時間である。
第2の積分信号入力部42は、測定時間T22において、アナログ信号である第2の積分信号34を読み取る。ここで、第2の積分信号入力部42での第2の積分信号34の読み取りを、第2の積分信号34の測定と称する。第2の積分信号入力部42は、第2の積分信号34の測定のためのAD変換を実施する。
第2の積分信号入力部42での第2の積分信号34の測定が終わるタイミングにおいて、第2の積分指令出力部46は、積分指令信号38をオンからオフに切り換える。第2の積分回路24は、積分指令信号38がオンからオフに切り換えられてからの放電時間T23において、コンデンサに蓄積された電荷を放出する。
仮に、パルスレーザ光のエネルギー値の算出のための積分とオフセット電圧値35の算出のための積分とに1つの積分回路が用いられる場合、パルスレーザ光のエネルギー値の算出のための積分の後の測定および放電より後に、オフセット電圧値35の算出のための積分が開始される。
これに対して、実施の形態にかかるレーザ加工装置1は、第1の積分信号33の測定と第1の積分回路23の放電とに並行して、第2の積分回路24により電気信号32を積分可能とする。レーザ加工装置1は、第1の積分信号33についての測定時間T12と放電時間T13を待たずに、オフセット電圧値35の算出のための積分時間T21を開始できる。レーザ加工装置1は、第1の積分回路23と第2の積分回路24とが設けられたことで、1つの積分回路が用いられる場合より長い積分時間T21を確保することができる。レーザ加工装置1は、パルスレーザ光の出射間隔が短い場合においても、長い積分時間T21の確保が可能となる。
レーザ発振器2の発振周波数が10kHz、パルスの間隔が100μ秒であって、積分時間T11を55μ秒、測定時間T12,T22を5μ秒、放電時間T13,T23を10μ秒と設定した場合に、積分時間T21は45μ秒とすることができる。レーザ加工装置1は、長い積分時間T21を確保可能とすることで、オフセット電圧値35を正確に算出することが可能となる。
なお、レーザ加工装置1は、1発のパルスレーザ光が出射されるごとに電気信号32を補正しても良く、複数発のパルスレーザ光が出射されるごとに電気信号32を補正しても良い。
次に、第1の積分回路23における積分時間T11を可変とする場合について説明する。第1の積分指令出力部45は、積分指令信号37により指定される積分時間T11を可変としても良い。レーザ加工装置1は、レーザ発振器2の発振周波数あるいはパルス幅に応じて積分時間T11を変更しても良い。
図9は、図2に示す積分指令信号37により指定される積分時間T11を可変とした場合について説明する図である。第1の積分指令出力部45は、レーザ発振器2の発振周波数あるいはパルス幅を基に、積分時間を算出する。第1の積分指令出力部45は、パルスレーザ光の出射が開始される前に、積分指令信号37をオフからオンに切り換える。第1の積分指令出力部45は、積分指令信号37をオフからオンに切り換えてから、積分時間T11が経過したときに、積分指令信号37をオンからオフに切り換える。
仮に、積分時間T11が60μ秒で不変であった場合において、電気信号32のパルス幅が60μ秒であったとする。この場合、電気信号32のパルスの立ち上がりより前に積分時間T11が開始されることで、電気信号32のパルスが立ち下がるより前に積分時間T11が終了する。このため、電気信号32のパルスの一部が積分されないことになる。実施の形態にかかるレーザ加工装置1は、かかる電気信号32のパルスについては、積分時間T11を60μ秒より長い時間を適宜設定する。レーザ加工装置1は、積分時間T11を110μ秒と設定し得る。これにより、レーザ加工装置1は、電気信号32のパルスの一部が積分されないという事態を回避できる。
仮に、積分時間T11が120μ秒で不変であった場合において、パルス幅が20μ秒である2つの電気信号32のパルスが連続していたとする。この場合、電気信号32の2つのパルスが分離されず一括して積分されることとなる。実施の形態にかかるレーザ加工装置1は、かかる電気信号32のパルスについては積分時間T11を120μ秒より短い時間を適宜設定する。レーザ加工装置1は、積分時間T11を70μ秒と設定し得る。これにより、レーザ加工装置1は、電気信号32の2つのパルスが分離されずに積分されるという事態を回避できる。
レーザ加工装置1は、積分時間T11を可変としたことで、パルスの期間における信号の一部が積分されない、あるいは複数のパルスの期間における信号から1つの積分信号への積分がなされる、といった不具合を回避することができる。レーザ加工装置1は、発振周波数あるいはパルス幅が変化する場合であっても、パルスレーザ光ごとのエネルギー量を算出することができる。
次に、増幅回路22のゲインを可変とする場合について説明する。ゲイン信号出力部49は、ゲイン信号39により指定されるゲインを可変としても良い。レーザ加工装置1は、レーザ発振器2から出力されるパルスレーザ光の強度に応じて、増幅回路22のゲインを変更しても良い。
図10は、図1に示す増幅回路22のゲインを可変とした場合について説明する図である。ゲイン信号出力部49は、パルスレーザ光のエネルギー値に応じてゲインを設定する。ゲイン信号出力部49は、当該ゲインの指定を含めたゲイン信号39を生成する。
増幅回路22は、電気信号31からオフセット電圧値35を差し引くことにより電気信号31を補正し、補正後の電気信号31を増幅する。増幅回路22は、オフセット電圧がキャンセルされた電気信号31を増幅して、増幅後の電気信号32を出力する。
図10に示すレベルLは、第1の積分信号入力部41による測定が可能である第1の積分信号33の電圧レベルの上限を表している。仮に、ゲインを固定とした場合、赤外線センサ21へ入射するレーザ光14のエネルギー値が高いことで、第1の積分信号33の電圧レベルがレベルLを超えることがあり得る。レーザ加工装置1は、パルスレーザ光のエネルギー値が高い場合において増幅回路22のゲインを下げることで、レベルLより低い電圧レベルの第1の積分信号33を得る。レーザ加工装置1は、第1の積分信号入力部41による第1の積分信号33の測定が可能となる。図10に示す例では、第1の積分信号33の電圧レベルがレベルLを超える程度にまでパルスレーザ光のエネルギー値が高い場合において、ゲインを10倍に設定している。このように、レーザ加工装置1は、基準値である0VからレベルLまでの範囲である制御装置16の入力可能範囲に、第1の積分信号33の電圧レベルを収める。
また、ゲインを固定とした場合、赤外線センサ21へ入射するレーザ光14のエネルギー値が低いことで、第1の積分信号33の信号対雑音比(Signal-to-Noise Ratio,SNR)が低下することがあり得る。第1の積分信号33のSNRが低下することで、第1の積分信号入力部41による第1の積分信号33の正確な測定が困難となる。レーザ加工装置1は、パルスレーザ光のエネルギー値が低い場合において増幅回路22のゲインを上げることで、第1の積分信号入力部41による第1の積分信号33の正確な測定が可能となる。図10に示す例では、第1の積分信号33のSNRが低下する程度にまでパルスレーザ光のエネルギー値が低い場合において、ゲインを20倍に設定している。このように、レーザ加工装置1は、SNRの低下を抑制し得る程度の第1の積分信号33の電圧レベルを維持する。
次に、パルスレーザ光の出射ごとにおけるゲインの切り替えについて説明する。ゲイン信号出力部49は、パルスレーザ光の出射が開始される前に、増幅回路22へゲイン信号39を送る。増幅回路22は、ゲイン信号39にしたがってゲインを切り替える。
オフセット電圧算出部43は、ゲインの変更によるオフセット電圧値35の算出結果の変動を回避するために、ゲインに応じて係数パラメータを変更する。エネルギー算出部48は、ゲインの変更によるエネルギーの実測値の算出結果の変動を回避するために、ゲインに応じて係数パラメータを変更する。
増幅回路22のオフセット電圧は、ゲインに応じて変化する。レーザ加工装置1は、ゲインが変更されると、オフセット電圧による増幅回路22の出力の変動を補正する。増幅回路22のゲインが変更されると、第2の積分指令出力部46は、第2の積分回路24へ積分指令信号38を出力する。第2の積分回路24は、パルスレーザ光の出射が停止されているときにおける電気信号32を積分して、第2の積分信号入力部42へ第2の積分信号34を送る。
オフセット電圧算出部43は、第2の積分信号入力部42による第2の積分信号34の測定結果に、ゲインに応じて変更された係数パラメータを掛けることにより、オフセット電圧値35を算出する。これにより、オフセット電圧出力部44は、ゲインが変更されたときに、増幅回路22へ出力するオフセット電圧値35を更新する。
レーザ加工装置1による被加工物12の加工が開始されると、レーザ発振制御部47は、レーザ発振器2へ制御信号36を送る。第1の積分回路23は、パルスレーザ光が出射されているときにおける電気信号32を積分して、第1の積分信号入力部41へ第1の積分信号33を送る。エネルギー算出部48は、第1の積分信号入力部41による第1の積分信号33の測定結果に、ゲインに応じて変更された係数パラメータを掛けることにより、パルスレーザ光のエネルギーの実測値を算出する。
このように、レーザ加工装置1は、増幅回路22のゲインが変更された場合に、オフセット電圧値35を更新して増幅回路22の出力を補正する。また、レーザ加工装置1は、ゲインに応じて係数パラメータを変更する。これにより、レーザ加工装置1は、ゲインが切り替えられた場合においても、パルスレーザ光の正確なエネルギー値を算出することができる。
次に、ゲインの設定について説明する。同じ条件による発振を指示する制御信号36がレーザ発振器2へ入力される場合であっても、レーザ発振器2から出力されるパルスレーザ光の強度は加工ごとに変動することがある。以下、制御信号36により指示される条件を、加工条件と称する。
加工の前に、レーザ加工装置1は、加工条件ごとのパルスレーザ光を順次出射させて、エネルギー算出部48にてパルスレーザ光のエネルギー値を算出することにより、各加工条件におけるパルスレーザ光のエネルギーを測定する。レーザ加工装置1は、ゲイン信号出力部49にて指定されるゲインを変更しながらエネルギーを測定する。ゲイン信号出力部49は、上述の入力可能範囲に第1の積分信号33の電圧レベルを収めるとともに、SNRの低下を抑制し得る程度の第1の積分信号33の電圧レベルを維持可能なゲインを、各加工条件について選択する。これにより、レーザ加工装置1は、加工条件ごとにゲインを調整して、加工に適するゲインを設定する。
次に、オフセット電圧記憶部50によるオフセット電圧値35の保持について説明する。増幅回路22のオフセット電圧はゲインに応じて変化するため、レーザ加工装置1は、加工中においてゲインが変更された場合、オフセット電圧値35を更新する。
変更後のゲインに対応するオフセット電圧値35がオフセット電圧記憶部50に保持されている場合、オフセット電圧出力部44は、変更後のゲインに対応するオフセット電圧値35をオフセット電圧記憶部50から読み出し、読み出されたオフセット電圧値35を出力する。
一方、変更後のゲインに対応するオフセット電圧値35がオフセット電圧記憶部50に保持されていない場合、オフセット電圧算出部43は、オフセット電圧値35を算出し、算出されたオフセット電圧値35をオフセット電圧出力部44へ出力する。また、オフセット電圧算出部43は、算出されたオフセット電圧値35をオフセット電圧記憶部50へ送る。オフセット電圧記憶部50は、データ領域にオフセット電圧値35を格納する。
レーザ加工装置1は、増幅回路22に設定可能な各ゲインに対応するオフセット電圧値35をオフセット電圧記憶部50に保持することで、ゲインの切り替え時におけるオフセット電圧値35の算出を省くことができる。レーザ加工装置1は、ゲインの切り替えによるオフセット電圧値35の更新に要する処理を低減でき、かつ更新に要する時間を短縮できる。
レーザ加工装置1は、加工時以外のときに、増幅回路22にて取り得る全てのゲインについてオフセット電圧値35を算出して、オフセット電圧記憶部50の各データ領域にオフセット電圧値35を格納しても良い。レーザ加工装置1は、加工が行われない時間が一定時間以上続いたときに、オフセット電圧値35の算出および格納を行っても良い。レーザ加工装置1は、次に加工が開始されるより前に、全てのゲインについてオフセット電圧値35を保持することで、加工時におけるオフセット電圧値35の算出を省くことができる。
オフセット電圧算出部43は、増幅回路22に設定可能な全てのゲインについてのオフセット電圧値35の算出に代えて、増幅回路22に設定可能なゲインのうちの最大ゲインと最小ゲインとについてオフセット電圧値35を算出しても良い。この場合において、オフセット電圧算出部43は、最大ゲインについてのオフセット電圧値35と最小ゲインについてのオフセット電圧値35との線形補間により、最大ゲインおよび最小ゲイン以外のゲインについてのオフセット電圧値35を求めても良い。この場合も、レーザ加工装置1は、全てのゲインについてオフセット電圧値35を保持することができる。
なお、図2に示す積分信号算出装置15の構成要素の一部あるいは全部は、制御装置16に設けられることとしても良い。エネルギー算出部48は、第1の積分信号33に代えて、パルスレーザ光がオンであるときの電気信号32を用いてエネルギー値を算出しても良い。オフセット電圧算出部43は、第2の積分信号34に代えて、パルスレーザ光がオフであるときの電気信号32を用いてオフセット電圧値35を算出しても良い。
実施の形態によると、レーザ加工装置1は、第1の積分回路23とは別に設けられた第2の積分回路24により、オフセット電圧値35の算出のための積分を実施する。レーザ加工装置1は、第1の積分信号33の測定と第1の積分回路23の放電とに並行して、第2の積分回路24により電気信号32を積分可能とすることで、オフセット電圧値35の算出のための積分時間T21を長くすることができる。レーザ加工装置1は、長い積分時間T21の確保によりオフセット電圧値35を正確に算出することができ、パルスレーザ光のエネルギーの高精度な計測が可能となる。レーザ加工装置1は、パルスレーザ光のエネルギーの高精度な調整が可能となり、高い加工品質を安定して得ることができる。これにより、レーザ加工装置1は、高い加工品質を安定して得ることができるという効果を奏する。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 レーザ加工装置、2 レーザ発振器、3,14 レーザ光、4 部分反射ミラー、5,6 ミラー、7,9 ガルバノスキャナ、8,10 スキャンミラー、11 集光光学系、12 被加工物、13 テーブル、15 積分信号算出装置、16 制御装置、21 赤外線センサ、22 増幅回路、23 第1の積分回路、24 第2の積分回路、31,32 電気信号、33 第1の積分信号、34 第2の積分信号、35 オフセット電圧値、36 制御信号、37,38 積分指令信号、39 ゲイン信号、40 制御部、41 第1の積分信号入力部、42 第2の積分信号入力部、43 オフセット電圧算出部、44 オフセット電圧出力部、45 第1の積分指令出力部、46 第2の積分指令出力部、47 レーザ発振制御部、48 エネルギー算出部、49 ゲイン信号出力部、50 オフセット電圧記憶部、51 プロセッサ、52 メモリ、53 バス。

Claims (13)

  1. パルスレーザ光を発振するレーザ発振器と、
    前記パルスレーザ光を受光し検出信号を出力する光検出器と、
    前記レーザ発振器の動作中で前記パルスレーザ光がオンであるときに前記検出信号を積分する第1の積分回路と、
    前記レーザ発振器の動作中で前記パルスレーザ光がオフであるときに前記検出信号を積分する第2の積分回路と、
    を備えることを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記第2の積分回路の出力により補正された前記第1の積分回路の出力を用いて、次に発振する前記パルスレーザ光を制御する制御装置を備えることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記第1の積分回路は、1パルスごとに前記検出信号を積分し、
    前記第2の積分回路は、パルスの間隔ごとに前記検出信号を積分することを特徴とする請求項2に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記第1の積分回路は、前記光検出器の較正のためのオフセット電圧値が差し引かれた前記検出信号を積分した結果である第1の積分信号を出力し、
    前記制御装置は、前記第2の積分回路による積分結果である第2の積分信号から前記オフセット電圧値を算出するオフセット電圧算出部を備えることを特徴とする請求項2または3に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記光検出器は、検出された前記パルスレーザ光の強度に応じた電圧レベルの前記検出信号である第1の電気信号を出力し、
    前記第1の積分回路は、前記オフセット電圧値が差し引かれた前記第1の電気信号である第2の電気信号を積分して前記第1の積分信号を出力し、
    前記制御装置は、
    前記第1の積分信号を基に前記パルスレーザ光のエネルギー値を算出するエネルギー算出部と、
    前記エネルギー値を基に前記レーザ発振器を制御するレーザ発振制御部と、
    を備えることを特徴とする請求項4に記載のレーザ加工装置。
  6. 前記オフセット電圧算出部は、前記パルスレーザ光がオンである期間と次の前記パルスレーザ光がオンである期間との間の期間において前記オフセット電圧値を算出し、
    前記エネルギー値の算出のための前記第1の積分信号の測定および前記第1の積分回路の放電に並行して、前記第2の積分回路は前記第2の電気信号を積分することを特徴とする請求項5に記載のレーザ加工装置。
  7. 前記第1の積分回路における前記第2の電気信号の積分時間が可変であることを特徴とする請求項5または6に記載のレーザ加工装置。
  8. 前記第2の電気信号を増幅する増幅回路を備え、
    前記第1の積分回路と前記第2の積分回路とは、前記増幅回路で増幅された前記第2の電気信号を積分することを特徴とする請求項5から7のいずれか1つに記載のレーザ加工装置。
  9. 前記増幅回路のゲインが可変であることを特徴とする請求項8に記載のレーザ加工装置。
  10. 前記オフセット電圧算出部は、前記ゲインが変更されたときに前記オフセット電圧値を更新することを特徴とする請求項9に記載のレーザ加工装置。
  11. 前記制御装置は、前記増幅回路に設定可能な各ゲインに対応する前記オフセット電圧値を保持するオフセット電圧記憶部を備えることを特徴とする請求項10に記載のレーザ加工装置。
  12. 前記オフセット電圧算出部は、前記増幅回路に設定可能なゲインのうちの最大ゲインと最小ゲインとについて前記オフセット電圧値を算出し、前記最大ゲインについての前記オフセット電圧値と前記最小ゲインについての前記オフセット電圧値との補間により、前記最大ゲインおよび前記最小ゲイン以外のゲインについての前記オフセット電圧値を求めることを特徴とする請求項11に記載のレーザ加工装置。
  13. 前記ゲインは、加工の前における前記パルスレーザ光のエネルギーの測定結果に基づいて選択されることを特徴とする請求項9から12のいずれか1つに記載のレーザ加工装置。
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