JP4467333B2 - レーザ加工装置及び加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ステージに載置した加工対象物を停止させることなく移動させながら、ビーム走査器でレーザビームを走査し、所望の位置にレーザビームを入射させることによりレーザ加工を行うレーザ加工装置及びレーザ加工方法に関する。
下記特許文献1〜3に、加工対象物を停止させることなく移動させながら、レーザビームを走査して加工を行う方法(このような加工を「非停止加工」という。)が開示されている。ガルバノスキャナ等のビーム走査器は、ミラーの幾何学的な配置が原因となって生じる歪(「ピンクッション歪」と呼ばれる。)を有している。また、一般的に、加工対象物を保持するステージとビーム走査器との間に、レーザビームを集光するfθレンズが配置される。fθレンズは、その光学設計上のリニアリティ誤差が原因となる歪(「リニアリティ歪」と呼ばれる。)を有する。これらの歪が原因となり、レーザビームが実際に入射する位置(実入射位置)が、ビーム走査器に指令されたレーザビームを入射させるべき位置(指令位置)からずれてしまう。
特許文献4〜7に、ピンクッション歪やリニアリティ歪を補償して、レーザビームを所望の位置に入射させる技術が開示されている。
以下に、特許文献4及び5に開示された補償方法について説明する。ビーム走査器による走査可能範囲内に複数の基準点を定義する。各基準点の位置を指令位置として実際にレーザビームを入射させる。基準点から実際にレーザビームの入射した実入射位置までのずれを検出する。基準点ごとに、このずれ情報を記憶しておき、実際の加工時には、このずれ情報に基づいて指令位置を補正する。基準点は、走査可能領域内に離散的に分布するため、実際の補正処理に適用されるずれ情報は、補間演算を行うことにより決定される。
次に、特許文献6及び7に開示された補償方法について説明する。ビーム走査器に与えられる指令位置をレーザビームの実入射位置に変換するための関数を決定する。予め、この関数の逆関数の近似式を求めておく。レーザビームを入射すべき目標位置が決定されると、この目標位置に逆関数を作用させて、その結果を指令位置とする。
特許文献4〜7に開示された加工方法は、加工対象物の移動と停止とを繰り返し、加工対象物が停止している期間にレーザビームを入射させる方法(このような加工を、「ステップアンドリピート加工」という。)である。
特許第3009740号公報 特開2000−100608号公報 特開2002−1567号公報 特公平5−13757号公報 特許第3077539号公報 特許第2616990号公報 特公平6−21902号公報
非停止加工においても、ピンクッション歪やリニアリティ歪を補正することが望まれる。ところが、従来のピンクッション歪やリニアリティ歪を補正する方法を非停止加工に適用することは困難である。
本発明の目的は、非停止加工において、ピンクッション歪やリニアリティ歪を効果的に補正し、レーザビームの入射位置精度を高めることが可能なレーザ加工装置及び加工方法を提供することである。
本発明の一観点によると、
加工対象物を保持し、加工面に平行な少なくとも1次元方向に、該加工対象物を移動させるステージと、
前記ステージに保持された加工対象物の表面にレーザビームを入射させるとともに、外部から与えられる指令位置に基づいて、走査可能領域内でレーザビームの入射位置を移動させるビーム走査手段であって、前記走査可能領域内のうち実際にレーザビームが入射する実入射位置が該指令位置からずれる歪を持ったビーム走査手段と、
前記ステージの現在位置を検出する位置検出手段と、
制御手段と
を有し、該制御手段は、
前記ステージを停止させることなく移動させながら、前記走査可能領域内にレーザビームが入射するように前記ステージ及びビーム走査手段を制御するとともに、
前記ステージを移動させながら前記加工対象物を加工している時間内に、離散的に分布する時刻の各々における前記ステージの位置を、ステージ目標位置としたとき、
前記ステージがステージ目標位置に静止していると仮定して決定されたレーザビームの入射目標位置に対して、前記ビーム走査手段の歪による位置ずれの補正を行って暫定指令位置を決定する第1の処理と、前記ステージ目標位置から前記位置検出手段で検出されたステージの現在位置までのずれ量だけ、レーザビームの入射位置が前記入射目標位置から変位するように、前記ビーム走査手段の歪による入射位置のずれを考慮して、前記ステージ目標位置から前記位置検出手段で検出されたステージの現在位置までのずれ量に基づいて暫定指令位置の修正量を決定する第2の処理とを行い、該第2の処理で得られた修正量に基づいて、該第1の処理で得られた暫定指令位置を修正して、前記ビーム走査手段に与える指令位置を決定するレーザ加工装置が提供される。
本発明の他の観点によると、加工対象物を移動させながら、レーザビームの入射位置を走査可能領域内で移動させることができるビーム走査手段でレーザビームを走査し、該加工対象物の表面のうち走査可能領域内に配置されている領域にレーザビームを入射させるレーザ加工方法であって、前記ビーム走査手段は、入力される指令位置に基づいてレーザビームを走査し、実際にレーザビームが入射する実入射位置が指令位置からずれる歪を含んでおり、(a)加工対象物が対象物目標位置に静止していると仮定したときに、レーザビームが入射目標位置に入射するように、前記ビーム走査手段の歪を補正して暫定指令位置を決定する工程と、(b)前記対象物目標位置から、前記加工対象物の現在位置までの変位量を検出し、該変位量に基づいて、前記ビーム走査手段の歪を考慮して暫定指令位置の修正量を決定する工程と、(c)前記工程bで決定された修正量に基づいて、前記工程aで決定された暫定指令位置を修正して指令位置を決定し、決定された指令位置に基づいて前記ビーム走査手段を制御し、前記加工対象物にレーザビームを入射させる工程とを有するレーザ加工方法が提供される。
レーザビームを入射すべき入射目標位置は、走査可能範囲内の任意の場所に配置される。このため、暫定指令位置を決定する第1の処理における歪補正は、走査可能範囲内の全領域を対象にしなければならない。従って、歪は一般に線形ではないため、非線形処理を行わなければならない。これに対し、暫定指令位置の修正量を決定する第2の処理における歪補正は、例えば1つの加工点を加工する時間内にステージが移動する範囲内を、補正の対象にすればよい。このため、線形近似を行うことが可能である。
暫定指令位置を決定する第1の処理における歪補正は、1つの加工点に対して1回実施すればよい。1つの加工点を加工している期間にもステージの現在位置が変化しているため、暫定指令位置の修正量を決定する第2の処理は、より短い周期で実施しなければならない。ただし、1つの加工点を加工している期間にステージが移動する距離が、線形近似の成り立つ範囲内である場合には、1つの加工点に対して、線形近似を行うための係数(ゲイン)を1回決定すればよい。一旦ゲインが決定されると、ステージの移動量(入射目標位置の変位量)にゲインを乗ずることにより、暫定指令位置の修正量を決定することができる。1つの加工点を加工している期間内に、短い周期で実施しなければならない第2の処理は、この乗算処理のみである。
短い周期で実施しなければならない第2の処理を線形処理とし、非線形処理となる第1の処理を長い周期で実施してもよいため、非線形処理を短い周期で実施する場合に比べて、処理装置に高い処理能力が要求されない。
図1に、本発明の実施例による非停止加工を行うためのレーザ加工装置のブロック図を示す。XYステージ5に加工対象物10が保持されている。XYステージ5は、加工対象物10を、その被加工面に平行な2次元方向に移動させることができる。被加工面に平行な面をxy面とし、加工対象物10の移動方向をx軸方向およびy軸方向とし、被加工面の法線方向をz軸方向とするxyz直交座標系を定義する。
レーザ発振器1が、加工用のレーザビームを出射する。レーザ発振器1として、Nd:YAG等の固体レーザ、エキシマレーザ、炭酸ガスレーザ、半導体レーザ等を用いることができる。レーザ発振器1は、ホストコントローラ20から照射開始の指示を受けて、レーザビームの出射を開始する。レーザ発振器1から出射されるレーザビームは、パルスレーザビームでもよいし、連続波(CW)レーザビームでもよい。レーザ発振器に、入射するレーザビームの高調波を発生させる波長変換素子を組み合わせてもよい。
レーザ発振器1から出射されたレーザビームが、折返しミラー2により反射され、ガルバノスキャナ(ビーム走査器)3、fθレンズ4を通過して、XYステージ5に保持された加工対象物10に入射する。ガルバノスキャナ3は、x用及びy用の2枚の揺動ミラーを含んで構成され、レーザビームをx軸方向及びy軸方向の2次元方向に走査する(レーザビームの進行方向を振る)。fθレンズ4は、ガルバノスキャナ3で走査されたレーザビームを、加工対象物10の表面上に集光する。レーザビームは、加工対象物10の表面に垂直に入射する。ガルバノスキャナ3によりレーザビームを走査することにより、走査可能領域内でレーザビームの入射位置を移動させることができる。加工対象物10の表面のうちレーザビームが入射した位置が加工される(例えば、入射位置に凹部が形成される。)。xyz直交座標系及び走査可能領域は、ガルバノスキャナ3及びfθレンズ4に対して固定されている。
ガルバノスキャナ3は、ガルバノドライバ6からの駆動信号により駆動される。XYステージ5は、ステージドライバ7からの駆動信号により駆動される。
ホストコントローラ20が、ステージ制御部22にステージ速度パターンを送信する。ステージ制御部22は、入力されたステージ速度パターンで指示された速度でXYステージが移動するように、ステージドライバ7にステージ制御信号を送信する。加工時には、XYステージ5をX軸方向に移動させながら、加工対象物10にレーザビームを入射させるものとする。ステージ速度パターンを変えることにより、加工対象物10を一定速度で移動させたり、速度が時間的に変化するように移動させたりすることができる。
ステージ速度パターン及び時刻が決まれば、その時刻におけるXYステージ5の位置が決定される。この位置を、当該時刻における「ステージ目標位置」と呼ぶこととする。ホストコントローラ20は、ガルバノ制御部21にステージ目標位置を送信する。さらに、ホストコントローラ20は、加工対象物10の表面上の加工すべき位置を記憶している。XYステージ5がステージ目標位置に静止していると仮定すると、加工すべき位置のxy座標が決定される。このxy座標を「入射目標位置」と呼ぶこととする。ホストコントローラ20が入射目標位置を算出し、ガルバノ制御部21に送信する。
位置検出器23が、XYステージ5の現在位置を検出し、検出されたステージ現在位置をガルバノ制御部21に送信する。このステージ現在位置は、ステージドライバ7にもフィードバックされる。
ガルバノ制御部21は、ステージ目標位置、入射目標位置、及びステージ現在位置に基づいてガルバノスキャナを制御すべき指令位置を決定する。決定された指令位置がガルバノドライバ6に送信される。ガルバノドライバ6は、受信した指令位置に基づいてガルバノスキャナ3を駆動する。
図2に、ガルバノ制御部21のブロック図を示す。ホストコントローラ20から受信した入射目標位置Poが歪補正処理部31に入力される。歪補正処理部31は、ガルバノスキャナ3のピンクッション歪及びfθレンズのリニアリティ歪によるレーザビームの入射位置ずれが補正されるように、入射目標位置Poから暫定指令位置Pmを生成する。
以下、入射目標位置Poから暫定指令位置Pmを生成する方法の一例について説明する。暫定指令位置Pmは、XYステージ5がステージ目標位置に静止していると仮定したときに送出すべき指令位置に相当する。走査可能領域内の複数の基準点を指令位置としてレーザビームを入射させ、その時の指令位置と、実際にレーザビームが入射した実入射位置との対応関係を得る。指令位置をPi=(xi,yi)、実入射位置をPr=(xr,yr)とすると、この対応関係から、
(数1)
Pr=C(Pi)Pi ・・・(1)
なる歪行列C(Pi)が、指令位置Piごとに求まる。例えば、歪行列C(Pi)は、
Figure 0004467333
と表すことができる。ここで、歪行列の要素c11及びc22は、指令位置Piごとに決定される。この歪行列C(Pi)の逆行列C−1(Pi)を入射目標位置Poに作用させることにより、暫定指令位置Pmが得られる。すなわち、
(数3)
Pm=C−1(Pi)Po ・・・(2)
が成立する。この逆行列C−1(Pi)を歪補正行列を呼ぶこととする。指令位置Piごとに歪補正行列C−1(Pi)が求められ、歪補正テーブル32に記憶されている。
歪補正テーブル32には、離散的に分布する複数の指令位置Piごとに歪補正行列C−1(Pi)が記憶されているため、入射目標位置Poに一致する点の歪補正行列C−1(Po)は直接的には求められない。入射目標位置Poの近傍の複数の指令位置Piの歪補正行列に基づいた補間演算を行うことにより、入射目標位置Poの位置の歪補正行列C−1(Po)を算出することができる。補間演算により算出された歪補正行列C−1(Po)を入射目標位置Poに作用させることにより、暫定指令位置Pmが生成される。
なお、特許2616990号公報や、特公平6−21902号公報等に開示されているように、入射目標位置に、歪関数の逆関数を作用させて暫定指令位置を求めてもよい。
加工対象物10がステージ目標位置に静止している場合には、この暫定指令位置Pmをガルバノドライバ6に送信することにより、入射目標位置にレーザビームを入射させることができる。ところが、本実施例では非停止加工を行うため、加工対象物10は停止することなく移動している。ある1つの位置にレーザビームを入射させる期間にも、加工対象物10が移動しているため、ガルバノドライバ6に与える指令位置も、加工対象物10の移動に追随して変化させなければならない。ステージ位置比較処理部33、ゲイン補正部35、ゲイン決定部37、及び指令位置生成部36が、この追随処理を行う。以下、追随処理について説明する。
ホストコントローラ20から受信したステージ目標位置So、及び位置検出器23で検出されたステージ現在位置Saが、ステージ位置比較処理部33に入力される。ステージ位置比較処理部33は、ステージ目標位置Soからステージ現在位置Saまでの変位量を計算し、計算結果(ステージ変位量ΔS)をゲイン補正部35に送信する。
ホストコントローラ20から受信した入射目標位置Poが、ゲイン決定部37に入力される。ゲイン決定部37は、ゲイン補正テーブル34を参照し、入射目標位置PoにおけるゲインKを決定する。決定されたゲインKが、ゲイン補正部35に与えられる。
ゲイン補正部35は、与えられたゲインKを用いて、ステージ変位量ΔSに対してゲイン補正を行い、指令位置修正量ΔPmを指令位置生成部36に送信する。
指令位置生成部36は、指令位置修正量に基づいて暫定指令位置Pmの補正を行い、指令位置Piを生成する。指令位置Piは、ガルバノドライバ6に送出される。
図3及び図4を参照して、ゲイン補正処理及び指令位置生成処理について説明する。
図3に、ガルバノスキャナ3の走査可能領域内の一つの基準点Rの近傍の領域を示す。基準点Rを原点とするuv座標系を定義する。u軸及びv軸は、走査可能領域に定義されたxy座標のx軸及びy軸に平行である。基準点Rの近傍の領域内では、ガルバノスキャン系3のピンクッション歪及びfθレンズ4のリニアリティ歪が線型で近似されると仮定する。実際に、基準点を中心とした一辺が2mm程度の正方形の範囲内では、線型近似を行うことができる。(u,v)座標が(1mm,0mm)の点Aにレーザビームを入射させたい場合について検討する。点Aのxy座標を指令位置としてレーザビームを入射させた時の実入射位置Bの位置を決定する。実入射位置Bの位置は、実際に加工して測定することにより求めることができる。
例えば、点Bの(u,v)座標が(0.9mm,−0.2mm)であったとする。点Aに関して点Bの対称の点Cを指令位置とすれば、点Aにレーザビームを入射させることができる。点Cの(u,v)座標は(1.1mm,0.2mm)である。同様にして、(u,v)座標が(−1mm,0mm)の点Aを入射目標位置とした場合の実入射位置B、及び対称点Cを求める。例えば、実入射位置B及び対称点Cの(u,v)座標が、それぞれ(−0.8mm,0.1mm)及び(−1.2mm,−0.1mm)であるとする。
すなわち、入射目標位置を基準点Rからu軸方向の正の向きに1mmだけ変位させたい場合には、指令位置をu軸方向に1.1mm、v軸方向に0.2mmだけ変化させればよい。また、入射目標位置を基準点Rからu軸方向の負の向きに1mmだけ変位させたい場合には、指令位置をu軸方向に−0.8mm、v軸方向に0.1mmだけ変化させればよい。u軸の正方向と負方向について平均すると、入射目標位置のx軸方向への変位量に対する指令位置のu軸方向及びv軸方向変位量の比は、それぞれ1.15及び0.15になる。この比を、それぞれ「x軸方向ゲイン」及び「y軸方向ゲイン」と呼ぶこととする。
x方向ゲイン及びy方向ゲインは、基準点Rから入射目標位置Aまでの変位量と、基準点Rから実入射位置Bまでの変位量との対応関係に基づいて決定された。基準点Rの近傍において、基準点Rから入射目標位置までの変位量と、入射目標位置から実入射位置までの変位量とは線形の関係にあると近似できる。この線形近似できる範囲内では、x軸方向ゲイン及びy軸方向ゲインは一定と仮定することができる。また、x軸方向ゲイン及びy軸方向ゲインは、レーザビームを入射させるべき位置を基準点からある変位量だけ移動させるために、ガルバノスキャナ3に与える指令位置を変化させるべき修正量と、入射位置の変位量との対応関係を定義したものと考えることができる。
各基準点ごとに、上記処理を行い、基準点ごとにx軸方向ゲイン及びy軸方向ゲインを求めておく。点Pの位置において、入射目標位置がx軸方向に変位したときのx軸方向ゲイン及びy軸方向ゲインを、それぞれKxx(P)及びKxy(P)と標記することとする。x軸方向ゲイン及びy軸方向ゲインは、基準点ごとに図2に示したゲイン補正テーブル34に記憶されている。
図4に、ゲイン補正の方法を説明するためのブロック図を示す。入射目標位置(Pox,Poy)が歪補正処理部31に入力される。ここで、Pox及びPoyは、それぞれ入射目標位置Poのx座標及びy座標である。歪補正処理部31は、図2で説明した処理を行い、暫定指令位置(Pmx,Pmy)を生成する。
ゲイン決定部37が、入射目標位置Poでゲイン補正テーブル34を索引し、入射目標位置PoにおけるゲインK(Po)を決定する。決定されたゲインKが、ゲイン補正部35に記憶される。入射目標位置Poが、ゲイン補正テーブル34に記憶されているいずれの基準点とも一致しない場合には、入射目標位置Poの近傍の複数の基準点に対応付けられているx軸方向ゲイン及びy軸方向ゲインを基に補間演算を行うことにより、入射目標位置Poの位置におけるx軸方向ゲイン及びy軸方向ゲインを算出することができる。
レーザ加工中にXYステージ5がx軸方向に移動している場合を考える。このとき、y軸方向に関するステージ変位量ΔSyは、理想的には0である。XYステージ5がx軸方向に移動しているため、加工対象物上の加工点(レーザビームを入射させるべき点)もx軸方向に移動する。XYステージ5がステージ目標位置に静止していると仮定したときの加工点の位置が、入射目標位置Poに相当する。レーザビーム入射時点において、加工点は、ステージ目標位置からステージ現在位置までの変位量分移動している。
ゲイン補正部35は、x軸方向に関するステージ変位量ΔSxに、記憶されているx軸方向ゲインKxx(Po)を乗じることにより、x軸方向の指令位置修正量ΔPmxを生成する。同様に、x軸方向に関するステージ変位量ΔSxに、y軸方向ゲインKxy(Po)を乗じることにより、y軸方向の指令位置修正量ΔPmyを生成する。
指令位置生成部36は、x軸方向の暫定指令位置Pmxにx軸方向の指令位置修正量ΔPmxを加えることにより、x軸方向の指令位置Pixを生成する。同様に、y軸方向の暫定指令位置Pmyにy軸方向の指令位置修正量ΔPmyを加えることにより、y軸方向の指令位置Piyを生成する。
XYステージ5をy軸方向に移動させる場合は、上述のx方向に移動させる場合と同様に、x軸方向ゲインKyx(Po)及びy軸方向ゲインKyy(Po)を求めておく。XYステージ5をx軸方向に移動させる場合には、ゲインKyx(Po)及びKyy(Po)は0にし、y軸方向に移動させる場合には、ゲインKxx(Po)及びKxy(Po)は0にする。
図5を参照して、ゲイン補正の効果について説明する。図5(A)〜(D)は、それぞれ基準点の座標が(0mm,0mm)、(20mm,0mm)、(0mm,20mm)、及び(20mm,20mm)のときの、加工すべき点の位置、ゲイン補正を行わない場合の実入射位置、及びゲイン補正を行った場合の実入射位置を示す。ただし、図5においては、加工すべき点の位置と、実入射位置との差を20倍にしてプロットしている。なお、ゲイン補正を行わない場合というのは、ステージがx軸方向に移動する場合にはKxx=1、Kxy=Kyx=Kyy=0とし、ステージがy軸方向に移動する場合には、Kyy=1、Kxx=Kxy=Kyx=0とした場合を意味する。いずれの場合も、ゲイン補正を行うことにより、レーザビームの入射位置のずれが小さくなっていることがわかる。特に、基準点の座標が(20mm,20mm)のときに、ゲイン補正を行う効果が高い。
図6に、ステージ目標位置So、ステージ現在位置Sa、入射目標位置Po、暫定指令位置Pm、及び指令位置Piの時間変動の一例を示す。横軸は経過時間を表し、縦軸はx軸方向の位置を表す。1つの加工点を加工する期間、ステージ目標位置Soは一定になっている。ところが、XYステージ5は停止することなくx軸方向に駆動されているため、ステージ現在位置Saのx座標は、時間の経過と共に増加する。XYステージ5を定速で駆動している場合には、ステージ現在位置Saは、速さに対応する傾きを持った直線で表される。
図1において、入射目標位置Poは、XYステージ5がステージ目標位置Soに静止していると仮定して設定される。1つの加工点を加工する度にステージ目標位置Soを変化させるとする。この場合、ステージ目標位置Soが一定である期間は、入射目標位置Poも一定である。この期間、暫定指令位置Pmも一定になる。1つの加工点の加工期間にも、ステージ現在位置は時々刻々変化している。このため、変位量ΔSも変化し、変位量ΔSに基づいて生成される指令位置修正量ΔPmも変化する。指令位置Piは、暫定指令値Pmに指令位置修正量ΔPmを加えることにより得られる。
入射目標位置Poが一定であれば、暫定指令値Pm及びゲインKも一定であるため、歪補正処理部31による歪補正及びゲイン決定部37によるゲイン決定処理は、入射目標位置Poが変化する度に実行すればよく、入射目標位置Poが一定である期間は再実行する必要はない。
これに対し、ゲイン補正部35によるゲイン補正は、ステージの変位量ΔSが変動する度に実施しなければならない。このため、ゲイン補正処理を実施する周期は、歪補正処理及びゲイン決定処理を実施する周期に比べて短くしなければならない。
歪補正処理部31による歪補正は、走査可能範囲内の全域が補正対象とされる。ピンクッション歪及びリニアリティ歪は線形の歪ではない。このため、歪補正処理は、非線形処理になる。ゲイン補正部35で行われる処理は、入力された変位量ΔSに、ゲイン決定処理で決定されたゲインKを乗じるといった単純な線形処理である。
実施例による方法では、線形処理であるゲイン補正を短い周期で実施し、非線形処理である歪補正処理を長い周期で実施する。歪補正処理を実施する周期を長くすることができるため、歪補正処理部31に高い処理能力が要求されない。また、短い周期で実施する必要のあるゲイン補正処理は単純な線形処理であるため、ゲイン補正部35にも高い処理能力が要求されない。また、ゲイン処理部35をアナログ回路で構成する場合には、回路構成を単純化することができる。
以下、参考例について簡単に説明する。図7に、参考例によるレーザ加工装置の歪補正処理部のブロック図を示す。ステージ位置比較処理部100が、ステージ目標位置Soとステージ現在位置Saとを比較し、ステージ変位量ΔSを求める。入射目標現在位置生成部101が、入射目標位置Poにステージ変位量ΔSを加えて、ステージの移動を考慮した現時点での入射目標位置Paを生成する。歪補正処理部102が、現時点の入射目標位置Paに歪補正を行い、指令位置Piを生成する。
この方法では、歪補正処理102に入力される現時点の入射目標位置Paは、ステージ現在位置Saに追随して変化する。このため、歪補正処理を、図6に示したステージ目標位置Soが変化した時のみならず、ステージ現在位置Saが変化する度に実施しなければならない。短い周期で非線形処理である歪補正処理を実施しなければならないため、歪補正処理を行うプロセッサに高い処理能力が求められる。
上記実施例では、1つの加工点を加工する度にステージ目標位置Soを変化させたが、必ずしも1つの加工点ごとにステージ目標位置Soを変化させる必要はない。例えば、複数の加工点を加工するのに必要な時間内にステージが移動する距離が、線形のゲイン補正処理を適用することができる範囲内である場合には、ステージ目標位置Soを一定にした状態で複数の加工点を加工することも可能である。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
実施例によるレーザ加工装置のブロック図である。 実施例によるレーザ加工装置のガルバノ制御部のブロック図である。 ゲイン補正処理を説明するための入射目標位置、実入射位置、補正すべき指令位置、ゲイン補正後の指令位置の位置関係を示すグラフである。 ゲイン補正処理部の内部を詳細に示すブロック図である。 ゲイン補正処理の効果を示すグラフである。 実施例によるレーザ加工方法におけるステージ目標位置、ステージ現在位置、暫定指令位置、及び指令位置の時間変動の一例を示すグラフである。 参考例によるガルバノ制御部のブロック図である。
符号の説明
1 レーザ発振器
2 折返しミラー
3 ガルバノスキャナ
4 fθレンズ
5 XYステージ
10 加工対象物
20 ホストコントローラ
21 ガルバノ制御部
22 ステージ制御部
23 位置検出器
31 歪補正処理部
32 歪補正テーブル
33 ステージ位置比較処理部
34 ゲイン補正テーブル
35 ゲイン補正部
36 指令位置生成部
37 ゲイン決定部

Claims (5)

  1. 加工対象物を保持し、加工面に平行な少なくとも1次元方向に、該加工対象物を移動させるステージと、
    前記ステージに保持された加工対象物の表面にレーザビームを入射させるとともに、外部から与えられる指令位置に基づいて、走査可能領域内でレーザビームの入射位置を移動させるビーム走査手段であって、前記走査可能領域内のうち実際にレーザビームが入射する実入射位置が該指令位置からずれる歪を持ったビーム走査手段と、
    前記ステージの現在位置を検出する位置検出手段と、
    制御手段と
    を有し、該制御手段は、
    前記ステージを停止させることなく移動させながら、前記走査可能領域内にレーザビームが入射するように前記ステージ及びビーム走査手段を制御するとともに、
    前記ステージを移動させながら前記加工対象物を加工している時間内に離散的に分布する時刻の各々における前記ステージの位置を、ステージ目標位置としたとき、
    前記ステージがステージ目標位置に静止していると仮定して決定されたレーザビームの入射目標位置に対して、前記ビーム走査手段の歪による位置ずれの補正を行って暫定指令位置を決定する第1の処理と、前記ステージ目標位置から前記位置検出手段で検出されたステージの現在位置までのずれ量だけ、レーザビームの入射位置が前記入射目標位置から変位するように、前記ビーム走査手段の歪による入射位置のずれを考慮して、前記ステージ目標位置から前記位置検出手段で検出されたステージの現在位置までのずれ量に基づいて暫定指令位置の修正量を決定する第2の処理とを行い、該第2の処理で得られた修正量に基づいて、該第1の処理で得られた暫定指令位置を修正して、前記ビーム走査手段に与える指令位置を決定するレーザ加工装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記走査可能領域内の複数の基準点ごとに、レーザビームを入射させるべき位置を該基準点から、ある第1の変位量だけ移動させるために、前記ビーム走査手段に与える指令位置を変化させるべき指令位置修正量と、該第1の変位量との対応関係を記憶しており、
    前記第2の処理において、前記ステージの目標位置から、前記位置検出手段で検出されたステージの現在位置までの変位量だけレーザビームの入射位置を変位させるために、前記暫定指令位置を変化させるべき修正量を、前記対応関係に基づいて決定する請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記対応関係が、線形の関係である請求項2に記載のレーザ加工装置。
  4. 加工対象物を移動させながら、レーザビームの入射位置を走査可能領域内で移動させることができるビーム走査手段でレーザビームを走査し、該加工対象物の表面のうち走査可能領域内に配置されている領域にレーザビームを入射させるレーザ加工方法であって、
    前記ビーム走査手段は、入力される指令位置に基づいてレーザビームを走査し、実際にレーザビームが入射する実入射位置が指令位置からずれる歪を含んでおり、
    (a)加工対象物が、該加工対象物の移動経路上の、ある目標位置に静止していると仮定したときに、レーザビームが入射目標位置に入射するように、前記ビーム走査手段の歪を補正して暫定指令位置を決定する工程と、
    (b)前記目標位置から、前記加工対象物の現在位置までのずれ量を検出し、該ずれ量に基づいて、前記ビーム走査手段の歪を考慮して暫定指令位置の修正量を決定する工程と、
    (c)前記工程bで決定された修正量に基づいて、前記工程aで決定された暫定指令位置を修正して指令位置を決定し、決定された指令位置に基づいて前記ビーム走査手段を制御し、前記加工対象物にレーザビームを入射させる工程と
    を有するレーザ加工方法。
  5. 前記工程bにおいて、前記ずれ量に、予め決められている係数を乗じて修正量を決定する請求項4に記載のレーザ加工方法。
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