JP4818626B2 - レーザ加工装置およびノッチフィルタの設定方法 - Google Patents

レーザ加工装置およびノッチフィルタの設定方法 Download PDF

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Description

本発明は、ガルバノスキャナによりレーザビームを走査して加工を行うレーザ加工装置およびノッチフィルタの設定方法に関し、特に、所定のタイミングでガルバノスキャナのノッチフィルタを自動的に設定することが可能なであり生産性および加工精度に優れたレーザ加工装置、およびノッチフィルタの設定方法に関する。
従来、パソコンや携帯電話等に搭載しているプリント基板等の穴あけを行う装置として、レーザビームにより穴あけを行うレーザ加工装置が使用されている。そして、このレーザ加工装置は、プリント基板等の被加工物に対して、穴あけしたい位置へ高速且つ高精度でレーザビームを位置決めする装置として、ガルバノスキャナを備えている。このガルバノスキャナは、主にモータとシャフトとミラーと位置信号作成手段とから成っている。
そして、モータの軸に取り付けられたシャフトの先端にミラーを設け、位置信号作成手段によりモータの回転角度を検出し、検出した位置信号によりフィードバック制御を行うことでミラーの角度を制御しながらレーザビームをそのミラーで反射させて、ミクロン単位の精度で穴あけしたい位置へレーザの光路を制御する。
このようなガルバノスキャナは、特定の周波数で動作させると発振現象が起こり、位置決め制御が行えなくなる。そして、位置決め制御が行えなくなると、実加工穴位置が穴あけしたい加工指令位置からずれてしまい、高精度なレーザ加工ができなくなる。そこで、発振減少の対策として、その発振周波数に対してノッチフィルタを設定することにより共振周波数に減衰を与え、ミクロン単位の高精度なレーザ加工を実現している。一般には、ノッチフィルタをガルバノスキャナの構成部品の共振周波数を打ち消すように設定している。
とろこが、ガルバノスキャナを構成しているモータやシャフトやミラーの固定に使用されている接着剤や樹脂の経時劣化により、構成部品の位置関係がずれてしまい、共振周波数が変動する場合がある。また、加工時の環境の変化、特に温度や湿度による構成部品の変形や位置ずれ等により共振周波数が変動することもある。この場合、ノッチフィルタの周波数が固定されていると、ガルバノスキャナの共振周波数がノッチフィルタの設定周波数から外れる場合がある。
その結果、ノッチフィルタの設定周波数から外れた共振周波数でガルバノスキャナに共振が発生し、ガルバノスキャナの位置決めが制御不能になり、高精度なレーザ加工ができなくなる。
したがって、このような状況の発生を防止するために、ノッチフィルタの設定は定期的に行う必要があった。ノッチフィルタの設定方法としては、たとえば、磁気ヘッドの移動機構の共振を抑えるノッチフィルタの設定方法が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。この特許文献1に開示されているノッチフィルタの設定方法は、所定の周波数範囲内でスイープさせた交流信号をモータに供給する位置制御信号に重畳させて共振周波数を求め、ノッチフィルタを再設定し直すというものである。
特開平5−313751号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたノッチフィルタの設定方法では、スイープさせた交流信号を位置制御信号に重畳させて共振周波数を求めるという手法を用いているために、その共振周波数を取得する計算時間が長くなるという問題がある。
このため、交流信号を位置制御信号に重畳させて共振周波数を取得し、ノッチフィルタを再設定するまでの間は、ガルバノスキャナを使った作業は中断しなければならない。そして、ガルバノスキャナを搭載したレーザ加工装置で加工を行う場合、ノッチフィルタ再設定にかかる時間の分だけ、レーザ加工装置の生産量が減少するという問題がある。
また、ガルバノスキャナを搭載したレーザ加工装置の場合、通常、ノッチフィルタの設定はオペレータが実施する。しかし、オペレータがノッチフィルタの設定を怠っていると、ガルバノスキャナの経時変化や環境変化によりガルバノスキャナの共振周波数がノッチフィルタの設定周波数から外れ、加工品質が劣化するというおそれもある。
また、レーザ加工の加工精度を維持するために、定期的に加工位置指令の補正を実施するが、ノッチフィルタの設定を怠ったことによりガルバノスキャナの共振周波数がノッチフィルタの設定周波数から外れていると、正確な加工位置指令補正作業を行えず、その後の加工品質が劣化するという問題も発生する。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ガルバノスキャナの共振周波数を短時間で取得し、所定のタイミングでノッチフィルタを自動的に設定することが可能であり生産性および加工精度に優れたレーザ加工装置、およびこのレーザ加工装置のガルバノスキャナの設定方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるレーザ加工装置は、ガルバノスキャナによりレーザビームを走査して加工を行うレーザ加工装置であって、ガルバノスキャナの共振周波数を減衰させる減衰手段と、自レーザ加工装置におけるレーザ加工動作を制御する制御手段と、減衰手段を設定した時の温度および湿度のうち少なくとも一方が所定の値だけ変化した場合、または制御手段が自レーザ加工装置における加工位置指令の補正を実施する時に減衰手段の設定要求を出力する設定要求手段と、設定要求に基づいて疑似ランダム系列信号を用いて減衰手段の設定を行う設定手段と、を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、環境変化やガルバノスキャナの構成部品の経時変化によって、ガルバノスキャナの構成部品の共振周波数が変動しても、所定のタイミングで、短時間にその特性を測定し、自動的にノッチフィルタを再設定することができる。このため、ガルバノスキャナに対する位置制御を高精度に維持することができ、効果的にレーザ加工の加工精度の向上を図ることができる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかるレーザ加工装置およびノッチフィルタの設定方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態
図1は、本発明の実施の形態にかかるレーザ加工装置の構成を説明するための概略構成図である。本実施の形態にかかるレーザ加工装置は、図1に示すように、加工装置制御部11と、ガルバノスキャナ制御部14と、ガルバノスキャナ20と、レーザ発振器21と、反射ミラー22と、fθレンズ23と、XYテーブル25と、加工ヘッド26と、を備えて構成されている。そして、XYテーブル25上に加工対象物であるワーク24が載置され、加工が行われる。
このように構成された本実施の形態にかかるレーザ加工装置においては、レーザ発振器21から出射されたレーザビーム27が、反射ミラー22等の光学系を通って、加工ヘッド26に導かれる。加工ヘッド26内には、ガルバノスキャナ20、fθレンズ23が設けられている。この加工ヘッド26は、図1におけるZ軸方向に移動可能となっている。なお、図1において、Z軸方向はXYテーブル25の主面に垂直な方向であり、Y軸方向は紙面に垂直な方向であり、X軸方向はY軸方向およびZ軸方向に垂直な方向である。
レーザビーム27は、1組のガルバノスキャナ20により図1のX方向およびY方向にスキャンされ、fθレンズ23により、XYテーブル25上に載置されたワーク24上に集光される。ここで、1組のガルバノスキャナ20は、レーザビーム27のワーク24上での到達点が所望の位置となるように、ガルバノスキャナ制御部14により制御される。
また、レーザ発振器21や加工ヘッド26やXYテーブル25等の動作は、加工装置制御部11により制御されている。図1においては、ガルバノスキャナ20の配置を概略的に記載しているが、実際は1組のガルバノスキャナを互いに直交する方向に回転するように配置するものである。
図2および図3は、本実施の形態にかかるレーザ加工装置の主要部の構成を示したブロック図であり、特に、ガルバノスキャナ制御部14とガルバノスキャナ20との詳細な構成、およびこれらと加工装置制御部との接続関係を示した図である。
図2に示すように、本実施の形態にかかるレーザ加工装置のガルバノスキャナ制御部14は、メモリ1と、プロセッサ2と、ノッチフィルタ3と、疑似ランダム系列信号発生手段4と、D/A変換回路5と、モータ駆動回路6と、A/D変換回路9と、タイマー10と、温度・湿度計測手段12と、周波数特性分析手段13と、を備えて構成されている。また、本実施の形態にかかるレーザ加工装置のガルバノスキャナ20は、モータ7と、位置信号作成手段8と、を備えて構成されている。
そして、ガルバノスキャナ制御部14のプロセッサ2と加工装置制御部11と、ガルバノスキャナ制御部14のモータ駆動回路6とガルバノスキャナ20のモータ7と、ガルバノスキャナ制御部14のA/D変換回路9とガルバノスキャナ20の位置信号作成手段8と、がそれぞれ接続されている。また、プロセッサ2と、ノッチフィルタ3およびD/A変換回路5と、の間には第1のスイッチSW1が設けられ、加工時とノッチフィルタ設定時とで位置決め電流指令の経路(プロセッサ2の接続先)を切り替え可能とされている。すなわち、第1のスイッチSW1は、プロセッサ2からの電流指令をノッチフィルタ3に通すか否かを切り替えるものである。
同様に、A/D変換回路9と、プロセッサ2および周波数特性分析手段13と、の間には第2のスイッチSW2が設けられ、加工時とノッチフィルタ設定時とで位置信号の経路(A/D変換回路9の接続先)を切り替え可能とされている。すなわち、第2のスイッチSW2は、位置信号作成手段8において作成された位置信号を周波数特性分析手段13に通すか否かを切り替えるものである。
このように構成された第1のスイッチSW1は、ノッチフィルタ設定時は図2に示すようにプロセッサ2からの電流指令をノッチフィルタ3に通さないようにプロセッサ2とD/A変換回路5とを直接接続する経路に設定される。一方、第1のスイッチSW1は、加工時には図3に示すようにプロセッサ2からの電流指令をノッチフィルタ3に通すように、プロセッサ2とノッチフィルタ3とD/A変換回路5とを接続する経路に設定される。
また、第2のスイッチSW2は、ノッチフィルタ設定時は図2に示すように位置信号作成手段8において作成された位置信号を周波数特性分析手段13に通すように、A/D変換回路9と周波数特性分析手段13とプロセッサ2とを接続する経路に設定される。一方、第2のスイッチSW2は、加工時には図3に示すように位置信号作成手段8において作成された位置信号を周波数特性分析手段13に通さないようにA/D変換回路9とプロセッサ2とを直接接続する経路に設定される。
以下、図2および図3を参照して本実施の形態にかかるレーザ加工装置について詳細に説明する。
プロセッサ2は、疑似ランダム系列信号発生手段4が生成した疑似ランダム系列信号を受け取り、メモリ1内に保持されている位置データに基づく電流指令に、この疑似ランダム系列信号を重畳してノッチフィルタ3に対して出力する。
また、プロセッサ2は、周波数特性分析手段13からの出力によりノッチフィルタ3の設定周波数を選択しノッチフィルタ3を設定する。通常の加工時においては、プロセッサ2は、図3に示すように第1のスイッチSW1と第2のスイッチSW2とを設定し、メモリ1内の加工プログラムに基づき電流指令を出力する。ここで、疑似ランダム系列信号とは、M系列信号等に代表される周知の信号であり、システムの周波数特性を短時間で測定する場合に利用できるものである。
プロセッサ2は、ノッチフィルタ設定時には、図2に示すように第1のスイッチSW1と第2のスイッチSW2とを設定する。すなわち、上述したように第1のスイッチSW1を、プロセッサ2からの電流指令をノッチフィルタ3に通さないようにプロセッサ2とD/A変換回路5とを直接接続する経路に設定する。また、第2のスイッチSW2を、位置信号作成手段8において作成された位置信号を周波数特性分析手段13に通すように、A/D変換回路9と周波数特性分析手段13とプロセッサ2とを接続する経路に設定する。
ノッチフィルタ3は、プロセッサ2から出力された電流指令に対して、設定されたガルバノスキャナ20の共振周波数を打ち消すように電流指令にフィルターをかける。疑似ランダム系列信号発生手段4は、プロセッサ2からの要求により疑似ランダム系列信号を生成し、該疑似ランダム系列信号をプロセッサに出力する。D/A変換回路5は、ノッチフィルタ3またはプロセッサ2からの出力信号をアナログ信号に変換してモータ駆動回路6に出力する。
モータ駆動回路6は、D/A変換回路5からのアナログ値に従い、モータ7を駆動する。モータ7には、図示していないシャフトが取り付けられており、このシャフトにミラーとエンコーダ等からなる位置信号作成手段8が設けられている。そして、モータ7が回転することで、ビームのスキャンが行われる。
A/D変換回路9は、位置信号作成手段8から出力された位置信号をデジタル信号に変換する。周波数特性分析手段13は、FFTアナライザ等からなり、A/D変換回路9から出力されたデジタル化された位置信号により、ガルバノスキャナ20の周波数特性を算出する。
タイマー10は、所定時間が経過した場合に、プロセッサ2にノッチフィルタ3を設定するように要求指令を出す。また、プロセッサ2からの指令により、経過時間をリセットする。温度・湿度計測手段12は、環境の温度および湿度を計測して、設定された温度および湿度から所定の値だけ変化した場合に、ノッチフィルタ3を設定するようにプロセッサ2に対して設定要求指令を出す。また、ノッチフィルタ3に対して設定要求指令を出したときの温度および湿度をつぎの設定温度および設定湿度とする。
なお、図2においては、ガルバノスキャナが1個しか記載していないが、通常は2個一組で使用するので、ノッチフィルタ3、D/A変換回路5、モータ駆動回路6、A/D変換回路9、周波数特性分析手段13およびガルバノスキャナ20は、もう1系統、存在するものとする。ただし、周波数特性分析手段13については、ノッチフィルタ設定時のみに使用するものであるから、2つのノッチフィルタの設定時刻をずらすことで、1つの周波数特性分析手段13を共用することは可能である。
つぎに、本実施の形態にかかるレーザ加工装置におけるノッチフィルタ3の設定時の動作を、図4を参照しながら説明する。図4は、本実施の形態にかかるレーザ加工装置におけるノッチフィルタ3の設定時の動作を説明するフローチャートである。
まず、ノッチフィルタ3を設定し加工が開始されると、このノッチフィルタ設定時から一定時間経過した後に、タイマー10が、ノッチフィルタ3を設定するようにプロセッサ2に対してノッチフィルタの設定要求を送る。また、ノッチフィルタ設定後の温度および湿度の少なくとも一方が一定値以上変動した場合には、温度・湿度計測手段12が、ノッチフィルタ3を設定するようにプロセッサ2に対してノッチフィルタの設定要求を送る。また、レーザ加工の加工精度を維持するための加工位置指令の補正を行う場合には、加工装置制御部11が、ノッチフィルタ3を設定するようにプロセッサ2に対してノッチフィルタの設定要求を送る。
プロセッサ2は、ノッチフィルタ3を設定し加工が開始されると、上述したようなノッチフィルタの設定要求があるか否かを判断する(ステップS101)。ここで、ノッチフィルタの設定要求が無い場合は、(ステップS101否定)、引き続き加工を継続しながらノッチフィルタの設定要求があるか否かの判断を続ける。
一方、ステップS101の判断において、ノッチフィルタの設定要求がある場合は(ステップS101肯定)、ノッチフィルタ3を設定するよう指令を受けたプロセッサ2は、レーザ加工装置の加工作業を一時中断させるように、作業一時中断指令を加工装置制御部11に送る。プロセッサ2から作業一時中断指令を受けた加工装置制御部11は、レーザ加工装置の動作を一時中断する(ステップS102)。
つぎに、プロセッサ2は、第1のスイッチSW1と第2のスイッチSW2とを、図2に示すように切り替える(ステップS103)。すなわち、第1のスイッチSW1を、プロセッサ2からの電流指令をノッチフィルタ3に通さないようにプロセッサ2とD/A変換回路5とを直接接続する経路に設定する。また、第2のスイッチSW2を、位置信号作成手段8において作成された位置信号を周波数特性分析手段13に通すように、A/D変換回路9と周波数特性分析手段13とプロセッサ2とを接続する経路に設定する。
つぎに、プロセッサ2は、疑似ランダム系列信号を発生するように疑似ランダム系列信号発生手段4に信号発生指令を出す。疑似ランダム系列信号発生手段4は、プロセッサ2からの信号発生指令を受けて疑似ランダム系列信号を発生させ、プロセッサ2に出力する(ステップS104)。
プロセッサ2は、疑似ランダム系列信号発生手段4が出力した疑似ランダム系列信号と、メモリ1内に保持されている位置データに基づく電流指令と、にこの疑似ランダム系列信号を重畳して出力する(ステップS105)。このとき、第1のスイッチSW1はプロセッサ2からの電流指令をノッチフィルタ3に通さないようにプロセッサ2とD/A変換回路5とを直接接続する経路に設定されているため、プロセッサ2から出力された信号は、ノッチフィルタ3を通らずD/A変換回路5に直接入力される。
そして、D/A変換回路5に入力された信号は、D/A変換回路5においてアナログ信号に変換され、該アナログ化された信号は、モータ駆動回路6に入力される。モータ駆動回路6は、入力されたアナログ信号に従って、モータ7を駆動する電流をモータ7に供給する。モータ7は、モータ駆動回路により供給された電流によって回転する(ステップS106)。
つぎに、モータ7が回転した回転角度を位置信号作成手段8が読み取り、その回転角度を位置信号としてA/D変換回路9に対して出力する(ステップS107)。A/D変換回路9は、位置信号作成手段8から入力された位置信号をデジタル信号に変換し、周波数特性分析手段13に対して出力する。周波数特性分析手段13は、A/D変換回路9から入力されたデジタル信号を基にガルバノスキャナ20の周波数特性を算出し、算出した周波数特性をプロセッサ2に出力する(ステップS108)。
そして、プロセッサ2は、周波数特性分析手段13から入力されたガルバノスキャンの周波数特性から、所定の利得より高い周波数を選択し、この選択した周波数によりノッチフィルタを設定する(ステップS109)。ノッチフィルタ3の設定の完了後、プロセッサ2は、タイマー10をリセットさせて、ノッチフィルタの再設定時からの時間を計測させる。
また、プロセッサ2は、温度・湿度計測手段12にノッチフィルタ3の再設定時のガルバノスキャナ20の周囲の温度と湿度を測定させ、ノッチフィルタ3の再設定後の温度および湿度の変動を監視させる。さらに、プロセッサ2は、第1のスイッチSW1と第2のスイッチSW2を図3に示すように切り替える(ステップS110)。そして、プロセッサ2は、加工装置制御部11に対して加工の再開を指示し、加工装置制御部11はプロセッサ2の指示に従って加工を再開するようにレーザ加工装置を制御する(ステップS111)。
つぎに、ノッチフィルタの再設定後における通常の加工時の動作について説明する。まず、プロセッサ2は、メモリ1内に保持された加工プログラムに基いて電流指令を出力する。プロセッサ2から出力された電流指令は、ノッチフィルタ3に入力され、電流指令が入力されたノッチフィルタ3では、設定されたガルバノスキャナ20の共振周波数を打ち消すように電流指令にフィルターをかける。そして、フィルタリングされた電流指令は、D/A変換回路5に入力されてアナログ信号に変換され、該アナログ化された信号は、モータ駆動回路6に入力される。
そして、モータ駆動回路6は、そのアナログ化された電流指令に従って、モータ7を駆動する電流をモータ7に供給する。モータ7は、モータ駆動回路により供給された電流によってモータ7は回転し、ミラーを所望の角度回転させることで、所望の位置にレーザビームを導き加工を行う。
また、モータ7が実際に回転した回転角度を位置信号作成手段8が読み取り、その回転角度を位置信号としてA/D変換回路9に対して出力する。A/D変換回路9に入力された位置信号は、A/D変換回路9においてデジタル信号に変換され、プロセッサ2にフィードバックされる。プロセッサ2は、フィードバックされた位置信号からメモリ1内の加工プログラムの指令値との誤差を算出し、ガルバノスキャナ20に対してフィードバック制御を行なう。
上述したように、本実施の形態にかかるレーザ加工装置は、レーザ加工装置の環境変化、特に温度や湿度の変化が生じた場合や、ガルバノスキャナの構成部品の経時変化によってガルバノスキャナの構成部品の共振周波数が変動した場合においても、所定のタイミングで自動的に、且つ短時間で、ノッチフィルタを再設定することができる。これにより、ガルバノスキャナに対する位置制御を高精度で維持することができ、効果的にレーザ加工の加工精度の向上を図ることができる。また、レーザ加工装置におけるレーザ加工の加工精度を維持するための加工位置指令の補正を行う直前に、ノッチフィルタ設定を自動的に実施することも可能であるので、より正確な補正を行うことができ、レーザ加工の加工精度の向上を図ることが可能である。
また、本実施の形態にかかるレーザ加工装置においては、ガルバノスキャナに与える位置制御信号である電流指令に擬似ランダム系列信号を重畳し、ガルバノスキャナの構成部品の持つ共振周波数を算出し、その周波数群に対してノッチフィルタを所定の間隔で設定するものである。このようにして共振周波数を求めることにより、本実施の形態にかかるレーザ加工装置においては、短時間で共振周波数を求めることが可能であり、短時間でノッチフィルタの再設定を行うことが可能である。したがって、このレーザ加工装置においては、ノッチフィルタの再設定に際して、ガルバノスキャナを使った作業は中断時間を極力少なくすることができ、生産性に優れたレーザ加工装置を実現できる。
また、本実施の形態にかかるレーザ加工装置においては、ノッチフィルタの設定は自動的に実施されるため、従来のようにノッチフィルタの設定がおろそかなるということがなく、加工品質の劣化が効果的に防止される。
また、レーザ加工の加工精度を維持するために、定期的に加工位置指令の補正を実施するが、ノッチフィルタの設定が自動的に行われるため、ノッチフィルタの設定を怠ったことによりガルバノスキャナの共振周波数がノッチフィルタの設定周波数から外れ、正確な加工位置指令補正作業を行えないという状況が発生せず、加工品質の劣化を防止することができる。
以上のように、本発明にかかるレーザ加工装置は、パソコンや携帯電話等に搭載されるプリント基板等の穴あけを行う装置として有用であり、特に、生産性および高加工精度が要求される用途に適している。
本発明の実施の形態にかかるレーザ加工装置の構成を説明するための概略構成図である。 本実施の形態にかかるレーザ加工装置の主要部の構成を示したブロック図である。 本実施の形態にかかるレーザ加工装置の主要部の構成を示したブロック図である。 本発明の実施の形態にかかるレーザ加工装置の動作を説明するフローチャートである。
符号の説明
1 メモリ
2 プロセッサ
3 ノッチフィルタ
4 疑似ランダム系列信号発生手段
5 D/A変換回路
6 モータ駆動回路
7 モータ
8 位置信号作成手段
9 A/D変換回路
10 タイマー
11 加工装置制御部
12 温度・湿度計測手段
13 周波数特性分析手段
14 ガルバノスキャナ制御部
20 ガルバノスキャナ
21 レーザ発振器
22 反射ミラー
23 fθレンズ
24 ワーク
25 XYテーブル
26 加工ヘッド

Claims (3)

  1. ガルバノスキャナによりレーザビームを走査して加工を行うレーザ加工装置であって、
    前記ガルバノスキャナの共振周波数を減衰させる減衰手段と、
    自レーザ加工装置におけるレーザ加工動作を制御する制御手段と、
    前記減衰手段を設定した時の温度および湿度のうち少なくとも一方が所定の値だけ変化した場合、または前記制御手段が自レーザ加工装置における加工位置指令の補正を実施する時に前記減衰手段の設定要求を出力する設定要求手段と、
    前記設定要求に基づいて疑似ランダム系列信号を用いて前記減衰手段の設定を行う設定手段と、
    を備えたことを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記設定手段は、
    前記設定要求に基づいて疑似ランダム系列信号を発生する手段と、
    前記ガルバノスキャナの位置決め電流指令と疑似ランダム系列信号とを重畳する手段と、
    前記重畳した信号で前記ガルバノスキャナを動作させる手段と、
    前記ガルバノスキャナの動作から該ガルバノスキャナの位置信号を生成する手段と、
    前記位置信号から前記ガルバノスキャナの周波数特性を算出する手段と、
    前記算出された周波数特性から特定の共振周波数を選択し、前記減衰手段を設定する手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. レーザ加工装置に搭載されたガルバノスキャナの共振周波数を減衰させるノッチフィルタの設定方法であって、
    前記ノッチフィルタ前回設定した時の温度および湿度のうち少なくとも一方が所定の値だけ変化した場合、または前記レーザ加工装置における加工位置指令の補正を実施する時にノッチフィルタの設定要求を生成する工程と、
    前記設定要求に基づいて疑似ランダム系列信号を発生する工程と、
    ガルバノスキャナの位置決め電流指令と疑似ランダム系列信号とを重畳する工程と、
    前記重畳した信号で前記ガルバノスキャナを動作させる工程と、
    前記ガルバノスキャンの動作から回転信号を生成する工程と、
    回転信号からガルバノスキャの周波数特性を算出する工程と、
    前記算出された周波数特性から特定の共振周波数を選択し、前記ノッチフィルタを設定する工程と、
    を含むことを特徴とするノッチフィルタの設定方法。
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