JP2000098271A - ガルバノミラー駆動装置 - Google Patents

ガルバノミラー駆動装置

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JP2000098271A
JP2000098271A JP10265424A JP26542498A JP2000098271A JP 2000098271 A JP2000098271 A JP 2000098271A JP 10265424 A JP10265424 A JP 10265424A JP 26542498 A JP26542498 A JP 26542498A JP 2000098271 A JP2000098271 A JP 2000098271A
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laser beam
light receiving
receiving sensor
irradiation position
galvanomirror
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Makoto Ishijima
真 石島
Yoshiya Nagano
義也 長野
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】周囲の環境温度の変化の影響を受けず、調整時
間が短く、作業者の判断による誤差が生じない高精度の
レーザビームの照射位置調整を可能にする。 【解決手段】受光センサ9はレーザビーム4の照射位置
を検出し、受光センサ9の出力に基づいて、ガルバノミ
ラー5、6で反射されたレーザビーム4の照射位置が予
め定めた所定の照射位置と一致しているか否かを判定す
る。一致していないと判定された場合には、レーザビー
ム4の照射位置を予め定めた所定の照射位置と一致させ
るために必要な補正量を算出し、算出された補正量に基
づいてガルバノミラー5、6を駆動してレーザビーム4
の照射位置を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガルバノミラーを
駆動してレーザ光を走査するレーザ加工装置などに利用
することができるガルバノミラー駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガルバノミラーは、ソレノイドに供給す
る電流に応じて回転角度を高速に変化させるガルバノメ
ータにミラーを固定してミラーの角度を変えるもので、
レーザマーカや穴開け装置等のレーザ加工装置のレーザ
ビームの光軸走査機構に利用されている。レーザビーム
の照射位置をレーザ加工装置における所定の照射位置に
合わせるための調整は、ガルバノメータの駆動回路へ駆
動信号を送り、ミラーの角度をわずかに変えてレーザビ
ームの光軸を走査させて行う。ガルバノメータの角度検
出を行わないオープンループ方式のものと、静電容量セ
ンサを用いてガルバノメータの角度検出を行いガルバノ
メータ駆動回路へフィードバックをかけて制御する方式
のものとがある。
【0003】静電容量センサを使用して制御する方式
は、センサ周囲の環境温度の変化やガルバノメータ自身
のソレノイドの発熱によりセンサの静電容量が変化する
ので、ガルバノメータの角度検出が正確に行えずレーザ
ビームの照射位置の調整の位置精度が悪くなる。そこ
で、レーザビームの照射位置を正確に調整するために、
マスタワークと呼ばれるスケールを印刷した専用の被加
工物に加工用レーザ光を照射し、マスタワーク上に印刷
されたスケールとマスタワーク上に残された加工用レー
ザ光による加工跡との位置関係を光学顕微鏡で観察する
ことにより、基準位置に対するX方向とY方向との誤差
量を求める方法をとる。そして、得られた補正量をガル
バノメータの駆動制御回路に入力して誤差調整を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなレーザビー
ムの照射位置調整においては、マスタワークをレーザ加
工装置の被加工物をセットするためのステージ上に正し
く、マスタワークに印刷されたスケールの基準位置とレ
ーザ加工装置のステージにおける基準位置とが一致する
ようにセットする。次に、レーザ加工装置のステージに
おける基準位置にガルバノミラーを走査させ、レーザビ
ームをステージ上のマスタワークに照射する。続いてレ
ーザ加工装置のステージからマスタワークを取り外し、
光学顕微鏡でマスタワーク上に印刷されたスケールとレ
ーザビームによる加工跡の位置関係を計測して補正量を
算出し、ガルバノメータの駆動回路へ入力する。そし
て、再びマスタワークをレーザ加工装置のステージにセ
ットし、ガルバノメータに入力した補正量に基づいたレ
ーザ加工装置のステージにおける基準位置にガルバノミ
ラーを走査させる。再びレーザビームを照射したあと、
もう一度マスタワークを取り外してレーザビームの照射
位置を光学顕微鏡で確認する作業を行う。実際の調整作
業では上記の作業の流れを数回繰り返すために、調整の
ために費やす時間が長くなるという問題がある。
【0005】さらに、マスタワーク上のレーザビームに
よる加工跡の観察時において、レーザスポットの形状が
真円でなく楕円である場合の重心位置の確定作業や、レ
ーザビームによる加工で切断されたスケールとレーザビ
ームによる加工穴のエッジ位置の確定作業は、作業者が
目視により行うために測定誤差が生じてレーザ加工装置
の加工精度に影響を与える。
【0006】本発明の目的は、周囲の環境温度の変化の
影響を受けず、調整時間が短く、作業者の判断による誤
差が生じない高精度のレーザビームの照射位置調整が可
能なガルバノミラーの駆動装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】一実施の形態を示す図1
を参照して本発明を説明する。 (1)請求項1の発明は、ガルバノミラー5、6により
レーザビームを走査するガルバノミラー駆動装置に適用
される。そして、レーザビーム4の照射位置を検出する
受光センサ9と、受光センサ9の出力に基づいて、ガル
バノミラー5、6で反射されたレーザビーム4の照射位
置が、予め定めた所定の照射位置と一致しているか否か
を判定する判定手段11と、判定手段11が一致してい
ないと判定した場合には、レーザビーム4の照射位置を
予め定めた所定の照射位置と一致させるために必要な補
正量を算出する算出手段11と、算出された補正量に基
づいてガルバノミラー5、6を駆動する駆動回路12と
を備えることにより、上述した目的を達成する。 (2)請求項2の発明は、請求項1のガルバノミラー駆
動装置において、受光センサ9は4分割センサであり、
判定手段11は分割センサ9のそれぞれの出力信号に基
づいて判定を行うことを特徴とする。 (3)請求項3の発明は、請求項1のガルバノミラー駆
動装置において、受光センサ9は固体撮像素子であり、
判定手段11は固体撮像素子のそれぞれの画素からの出
力信号に基づいて判定を行うことを特徴とする。 (4)請求項4の発明は、請求項1のガルバノミラー駆
動装置において、受光センサ9は半導体位置検出器であ
り、判定手段11は半導体位置検出器のそれぞれの出力
端子からの出力信号に基づいて判定を行うことを特徴と
する。
【0008】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明をわかりやすくす
るために実施の形態の図を用いたが、これにより本発明
が実施の形態に限定されるものではない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態によ
るガルバノミラー駆動装置を搭載したレーザ加工装置の
概念図である。レーザ加工装置は、加工用レーザ光源1
と、調整用レーザ光源2と、加工用レーザ光源1あるい
は調整用レーザ光源2から出射されるレーザビーム3、
レーザビーム4を反射するX軸走査用反射ミラー5a
と、反射ミラー5aを駆動するX軸走査用ガルバノメー
タ5bと、反射ミラー5aに直交するように配置された
Y軸走査用反射ミラー6aと、反射ミラー6aを駆動す
るY軸走査用ガルバノメータ6bと、被加工物8の表面
にレーザビームを集光するf−θレンズ7と、照射位置
調整用の受光センサ9と、受光センサ9の出力信号を増
幅する増幅器10と、増幅器10から出力された信号を
比較演算する比較演算回路11と、演算結果に基づいて
制御信号を出力するガルバノ制御回路13と、制御信号
に基づいてガルバノメータ5b、6bを駆動するガルバ
ノメータ駆動回路12と、レーザ光源1あるいはレーザ
光源2を制御するレーザ制御回路14とを備える。
【0010】加工用レーザ光源1は被加工物8を加工す
るための高出力光源で、例えばYAGレーザである。レ
ーザ制御回路14はガルバノ制御回路13と接続され、
ガルバノミラー5、6と同期したレーザ発振の同期制御
を行う。調整用レーザ光源2は、加工用レーザ光源1の
発振出力が最適な状態となるように、光源1の内部に設
置された共振器ミラーなどにより光軸調整を行うために
設けられ、例えばHe−Neレーザ等の可視レーザ光源
である。レーザ光源2のレーザビーム4は光源1の共振
器を通過してレーザ光源1のレーザビーム3と同軸に出
力される。レーザビーム3とレーザビーム4は、X軸走
査用反射ミラー5aとY軸走査用反射ミラー6aにより
高速にX軸方向、Y軸方向に走査される。X軸、Y軸と
は被加工物8をセットするステージ上の平面内にある直
交した2軸である。ガルバノメータ5bの出力軸が回転
すると反射ミラー5aの角度が変化し、被加工物8をセ
ットするステージ上のX軸方向にレーザビーム3あるい
はレーザビーム4が走査される。ガルバノメータ6bの
出力軸が回転すると反射ミラー6aの角度が変化し、被
加工物8をセットするステージ上のY軸方向にレーザビ
ーム3あるいはレーザビーム4が走査される。上記2つ
の反射ミラー5aと6aは、レーザビーム3とレーザビ
ーム4の両波長ともに全反射する。
【0011】ガルバノメータ5bと反射ミラー5aによ
りX軸走査用のガルバノミラー5が構成されるととも
に、これに直交するように配置されたガルバノメータ6
bと反射ミラー6aによりY軸走査用のガルバノミラー
6が構成される。そして、これらの反射ミラー5a、6
aで反射されたレーザビーム3あるいはレーザビーム4
は、f−θレンズ7で収束されて被加工物8の表面に集
光される。このf−θレンズ7は、レーザビーム3、あ
るいはレーザビーム4が上記2軸のガルバノミラー5、
6によりX軸方向、Y軸方向に走査された結果、任意の
角度でf−θレンズ7に入射された場合でも、被加工物
8に対して常に垂直に光軸を導き、被加工物8の表面に
レーザビーム3あるいはレーザビーム4を集光するよう
な幾何学特性を有している。また、図中にはないが、被
加工物8をセットするステージまたはf−θレンズ7の
いずれかを動かすことにより、X軸とY軸を含む平面に
直交するZ軸方向についてf−θレンズ7と被加工物8
の表面との相対距離を調整する機構を備える。
【0012】受光センサ9は、図2のように受光部9a
〜9dが均等に4分割されたフォトダイオードから成
り、各受光部9a〜9dが受光した光の面積に比例した
信号を各々の受光部9a〜9dが出力する。受光センサ
9の受光面は、被加工物8をセットするステージ上のX
軸とY軸を含む平面と平行になるように調整され、受光
センサ9またはf−θレンズ7のいずれかを動かすこと
により、X軸とY軸を含む平面に直交するZ軸方向につ
いてf−θレンズ7と受光センサ9の受光面との相対距
離を調整する。すなわち、被加工物8をセットしていな
い場合には、被加工物8の表面に相当する位置に受光サ
ンサ9の表面が位置するように配置する。そして、被加
工物8におけるX−Y座標と受光センサ9におけるX−
Y座標とが正確に一致するように、図2の4分割された
受光センサ9の各受光部9a〜9dの境界線を、ガルバ
ノミラー5で走査されるX軸方向とガルバノミラー6で
走査されるY軸方向とに一致させる。さらに、X軸とY
軸との交点をこの受光センサ9の基準位置(原点)と
し、この基準位置がレーザ加工装置の被加工物8をのせ
るステージにおける基準位置とも一致するように受光セ
ンサ9を固定する。
【0013】図3はレーザビーム3あるいはレーザビー
ム4の照射位置調整の手順を示したフローチャートであ
る。ステップS41で調整用レーザ光源2を発光する。
ステップ42は、反射ミラー5aおよび反射ミラー6a
で走査されたレーザビーム4の照射位置が、レーザ加工
装置の被加工物8をセットするステージにおける基準位
置、すなわち、受光センサ9上の基準位置(原点)とな
るようにレーザビーム4の照射位置を走査するX軸方向
とY軸方向の走査量を設定する。ステップS43では、
レーザビーム4の照射位置を走査するためにステップS
42で設定されたX軸方向とY軸方向の走査量に基づ
き、ガルバノ制御回路13(図1)からガルバノメータ
駆動回路12(図1)へ情報を出力する。ガルバノメー
タ駆動回路12は、与えられた情報に基づいて反射ミラ
ー5aと反射ミラー6aをガルバノメータ5b、6bに
よりそれぞれ駆動する。レーザビーム4の照射位置を走
査するするために、ステップS42で設定されたX軸方
向とY軸方向の走査量に基づいたガルバノメータ5b、
6bを駆動させるための情報は、例えば、X軸方向、Y
軸方向への駆動量としてガルバノメータ5b、ガルバノ
メータ6bへそれぞれ独立して与えられる情報であり、
あらかじめガルバノメータ駆動回路12の校正時に記憶
された値を使用する。
【0014】ステップS44では、受光センサ9で受光
した信号を比較演算回路11(図1)で処理できる十分
な大きさとするよう増幅を行う。ステップS45では、
ステップS44で増幅した受光センサ9の各受光部9a
〜9dの出力信号に基づいて比較演算回路11で比較演
算処理を行う。ステップS46では、ステップS45で
演算の結果求められた補正値があらかじめ定めた許容範
囲内であるか否かを判断し、許容範囲内にあると判断す
ればステップS47へ進む。レーザ加工装置のレーザビ
ーム4の照射位置が正しく校正されている場合には、レ
ーザビーム4の照射位置がレーザ加工装置の被加工物8
をセットするステージにおける基準位置となるようにX
軸方向とY軸方向の走査量を設定すると、反射ミラー5
aと反射ミラー6aにより走査されたレーザビーム4の
照射位置は受光センサ9上の基準位置(原点)となる。
ステップS47では、以降のレーザビーム4を走査する
ための反射ミラー5aおよび反射ミラー6aの走査量に
対する補正値を旧補正値に替えて新たに記憶する。この
補正値は、あらかじめガルバノミラー駆動回路12の校
正時に記憶された値に対する補正値であり、オフセット
として加える(減じる)値である。ステップS48では
調整用レーザ光源2を消光して照射位置調整を終了す
る。
【0015】ステップS46でステップS45の比較演
算結果求められた補正値があらかじめ定めた許容範囲外
にあるとステップS46で判断した場合、すなわち、レ
ーザビーム4の照射位置が、レーザ加工装置の被加工物
8をセットするステージにおける基準位置となるように
X軸方向とY軸方向の走査量を設定したにも拘らず、反
射ミラー5aと反射ミラー6aにより走査されたレーザ
ビーム4の照射位置が受光センサ9上の基準位置(原
点)とはならない場合には、ステップS49に進む。そ
して、ガルバノミラー5および6を駆動するためにガル
バノ制御回路13に補正値を出力する。その後、再びス
テップS43へ移りガルバノ制御回路13からガルバノ
メータ駆動回路12へ補正値に応じた駆動信号を出力
し、ガルバノミラー5およびガルバノミラー6を駆動し
てレーザビーム4の照射位置を補正値に相当する分のみ
移動させる。
【0016】ステップS45の比較演算処理を説明す
る。図2は照射位置調整が正確に行われた受光センサ9
とレーザビーム4の照射点を示している。受光センサ9
上にある各受光部のX軸方向、Y軸方向の境界線の交点
と、レーザビーム4の中心位置が正確に一致する。この
状態で受光センサ9上の4分割された受光部9a,9
b,9c,9dで受光され、増幅器10で増幅された受
光量に基づいた信号をそれぞれA,B,C,Dとした場
合、次式(1)のように互いに等しい関係がある。すな
わち、照射されたビームスポットが受光部9の各受光部
に均等に分割されている状態である。
【数1】 A=B=C=D (1)
【0017】これは、X軸方向とY軸方向の走査量がガ
ルバノミラー5および6に対して設定され、これら走査
量に基づいて走査されたレーザビーム4の照射位置が、
受光センサ9の基準位置(原点位置)と正確に一致して
いることを表す。また、この場合、被加工物8をステー
ジ上に正しくセットすれば、レーザビーム4は被加工物
8の基準位置(原点位置)にも正確に一致する。
【0018】一方、図4はレーザビーム4の照射位置が
ずれている受光センサ9とレーザビーム4の照射点を示
している。この図の場合には、レーザビーム4の中心は
受光部9bに偏り、受光量に基づいて増幅された信号の
うち最も大きいものがBで最も小さいものがCである。
そこで、次のようにしてレーザビーム4の照射点の中心
が受光センサ9の原点位置と一致するように、ガルバノ
ミラー5、6のX軸方向の補正値とY軸方向の補正値を
算出する。
【0019】増幅器10で増幅された受光量に基づいた
信号A,B,C,Dから次式(2)、(3)によりX軸
補正値:XcとY軸補正値:Ycとを算出する。
【数2】 Xc={(B+D)−(A+C)α} (2) Yc={(C+D)−(A+B)β} (3) ただし、α、βはそれぞれ受光センサ9のX軸方向の感
度差を補正する係数、Y軸方向の感度差を補正する係数
【0020】式(2)は、X軸方向の照射位置の補正の
ために、図4のY軸に対して右側にある2つの受光部9
bと9dにおける受光量に基づいた信号BとDの和が、
Y軸に対して左側にある2つの受光部9aと9cにおけ
る受光量に基づいた信号AとCの和と等しくなるように
するものである。両者が一致するとX軸方向の補正値X
cは0となる。同様にまた、式(3)は、Y軸方向の照
射位置の補正のために、図4のX軸に対して下側にある
2つの受光部9cと9dにおける受光量に基づいた信号
CとDの和が、X軸に対して上側にある2つの受光部9
aと9bにおける受光量に基づいた信号AとBの和と等
しくなるようにするものである。そして、両者が一致す
るとY軸方向の補正値Ycは0となる。
【0021】続くステップS46では、比較演算処理の
結果から照射位置調整の誤差が許容範囲にあるか否かを
判断する。式(2)より得たXcがあらかじめ設定した
値より小であれば、さらなるX軸方向の補正は必要ない
と判断する。また式(3)より得たYcがあらかじめ設
定した値より小であれば、さらなるY軸方向の補正は必
要ないと判断する。反対に式(2)により得たXcがあ
らかじめ設定した値より大であれば、X軸方向の補正が
必要と判断する。また、式(3)により得たYcがあら
かじめ設定した値より大であればY軸方向の補正が必要
と判断する。補正が必要と判断した場合は、X軸方向の
補正値XcおよびY軸方向の補正値Ycをガルバノ制御
回路13へ出力する。ガルバノ制御回路13は補正値に
応じた駆動信号をガルバノメータ駆動回路12へ出力
し、ガルバノメータ駆動回路12は駆動信号に応じてガ
ルバノミラー5および6を動かし、レーザビーム4の照
射位置を補正値に相当する分のみ走査する。
【0022】受光センサ9の別の例について説明する。
図5は固体撮像素子を示す図である。この固体撮像素子
の画素数は(M×N)個とする。また、説明のためにM
行N列に位置する画素PをPm,n で表す。この受光セン
サ9の基準位置(原点位置)を固体撮像素子上に配列さ
れている画素列の中心とする。すなわち、M/2行N/
2列に相当する位置である。そして、固体撮像素子上に
配列された画素の行方向をX軸、列方向をY軸となるよ
う受光センサ9をセットすると、レーザビーム4の照射
点は図5のようになる。
【0023】固体撮像素子の画素Pm,n により受光され
た信号を増幅器10で増幅し、増幅器10で増幅された
各画素の受光量に基づいた信号SPm,n から次式
(4)、(5)によりX軸補正値:XcとY軸補正値:
Ycとを算出する。
【数3】 ただし、α、βはそれぞれ受光センサ9のX軸方向の感
度差を補正する係数、Y軸方向の感度差を補正する係数
であり、m,nは整数とする。
【0024】式(4)は、X軸方向の照射位置の補正の
ために、図5のY軸に対して右側にある画素の受光量に
基づいた信号の総和が、Y軸に対して左側にある画素の
受光量に基づいた信号の総和と等しくなるようにするも
のである。両者が一致するとX軸方向の補正値Xcは0
となる。同様にまた、式(5)は、Y軸方向の照射位置
の補正のために、図5のX軸に対して下側にある画素の
受光量に基づいた信号の総和が、X軸に対して上側にあ
る画素の受光量に基づいた信号の総和と等しくなるよう
にするものである。両者が一致するとY軸方向の補正値
Ycは0となる。
【0025】このようにしても、図2のような4分割セ
ンサと同様にレーザビーム4の照射位置と受光センサ9
上の基準位置とのずれを算出し、ガルバノメータ5b、
6bを駆動してレーザビーム4の照射位置を調整するこ
とができる。
【0026】受光センサ9のさらに別の例について説明
する。図6は半導体位置検出器を示す図である。4辺の
うち対向する2辺に2組の電極h1,h2 とv1,v2 が互
いに直交して設けられており、レーザビーム4が照射さ
れた位置に応じて光電流がそれぞれの電極に流れる。例
えば、1組の電極h1 とh2 のみについてみれば、半導
体位置検出器が受光して発生した光電流はそれぞれの電
極までの抵抗値、すなわち距離に逆比例して分割され電
極h1,h2 より出力される。この受光センサ9の基準位
置(原点位置)を半導体位置検出器の電極の中心となる
ようにセットし、直交する2組の電極の向きをX軸方向
とY軸方向に一致させる。2組の電極h1,h2 とv1,v
2 からはレーザビーム4が照射した位置に応じた信号を
取り出し、この信号を増幅器10で比較演算回路11で
処理するのに十分な大きさに増幅する。2組の電極h1,
h2 とv1,v2 からの出力に基づいた増幅後の信号をそ
れぞれH1,H2 とV1,V2 で表し、次式(6)、(7)
からX軸補正値:XcとY軸補正値:Ycとを算出す
る。
【数4】 Xc=(H1 −H2 )/(H1 +H2 ) (6) Yc=(V1 −V2 )/(V1 +V2 ) (7)
【0027】式(6)は、X軸方向の照射位置の補正の
ために、図6のX軸上にある2つの電極h1 とh2 から
出力される信号が等しくなるようにするものである。両
者が一致するとX軸方向の補正値Xcは0となる。同様
にまた、式(7)は、Y軸方向の照射位置の補正のため
に、図6のY軸上にある2つの電極v1 とv2 から出力
される信号が等しくなるようにするものである。両者が
一致するとY軸方向の補正値Ycは0となる。
【0028】このようにしても、図2のような4分割セ
ンサと同様にレーザビーム4の照射位置と受光センサ9
上の基準位置とのずれを算出し、ガルバノメータ5b、
6bを駆動してレーザビーム4の照射位置を調整するこ
とができる。
【0029】これまでの説明においては、受光センサ9
の表面位置を被加工物8の表面位置に等しくなるように
セットして照射位置調整を行った。すなわち、f−θレ
ンズ7によりレーザビーム4が集光された位置に受光セ
ンサが位置する場合である。しかし、図1のようにf−
θレンズ7に対して被加工物8の表面位置よりも離れた
位置に受光センサ9を配置してもよい。ただし、この場
合の受光センサ9はf−θレンズ7の焦点位置よりも離
れるため、デフォーカスによりレーザビーム4が広が
る。広がったレーザビーム4が受光センサ9の受光面か
ら外れた位置に照射しないようにf−θレンズ7と受光
センサ9の距離を調整する。
【0030】このような方式は、加工用レーザビーム3
による照射位置調整を行うときに用いると好適である。
すなわち、受光センサ9は受光面の受光位置検出が行え
るデバイスであるので、レーザビーム4の光パワーが大
きく、焦点位置に受光センサ9を配置すると受光センサ
9の最大受光レベルを超えてしまう場合には、デフォー
カスにより受光センサ9上の広範囲な受光面でレーザビ
ーム4を受光することができる。この結果、受光センサ
9上での受光パワー密度を低くすることができ、受光セ
ンサ9の破損が防止される。
【0031】この実施の形態の作用効果について説明す
る。 (1)受光センサ9として使用する4分割フォトダイオ
ード、固体撮像素子、半導体位置検出器は、いずれもレ
ーザビームの照射位置の検出が可能なデバイスであるの
で、レーザビーム3あるいはレーザビーム4の照射点
(面)が真円で無い場合でも重心点検出が可能である。
その結果、マスタワーク上に残されたレーザ加工跡の穴
の重心位置の判定を作業者が行っていたときに生じてい
た判定誤差をなくすことが可能となった。 (2)受光センサ9は受光面の重心点検出が行えるデバ
イスであるので、レーザビーム3をf−θレンズ7で集
光した焦点ではなく、デフォーカスした位置に受光セン
サ9をセットすることが可能である。このことにより、
レーザビーム4の光パワーが大きく、焦点位置に受光セ
ンサ9を配置すると受光センサ9の最大受光レベルを超
えてしまう場合には、デフォーカスにより受光センサ9
上の広範囲な受光面でレーザビーム4を受光することが
できる。この結果、受光センサ9上での受光パワー密度
を低くすることができ、受光センサ9の破損を防止でき
る。 (3)静電容量センサによるガルバノミラー5および6
の角度検出を行わないので、周囲の環境温度による角度
検出誤差をなくすことが可能となった。
【0032】以上では、ガルバノミラー駆動装置を搭載
したレーザ加工装置について説明したが、ガルバノミラ
ーによりレーザビームを走査するその他のマーキング装
置、照射装置、計測装置などにも本発明を適用できる。
【0033】特許請求の範囲の各構成要素と発明の実施
の形態の構成要素との対応について説明すると、比較演
算回路11が判定手段と算出手段に対応する。
【0034】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明では、
レーザビームの照射位置を検出するために受光センサを
使用したので、従来、レーザビームの照射位置を調整す
るために使用していた調整時専用の被加工物(マスタワ
ーク)が不要となった。この結果、マスタワークの着脱
作業が不要になり、レーザビームの照射位置調整作業を
自動化できることから、本発明によるレーザビームの照
射位置調整作業が、作業者がマスタワークの着脱を繰り
返しながらレーザビームの照射位置を確認するような従
来のレーザビームの照射位置調整作業時間よりも短縮さ
れる効果を奏する。また、本発明では、受光センサを使
用してレーザビームの照射位置を検出するようにしたの
で、レーザビームの照射点(ビームスポット)の形状が
真円でなく楕円である場合でもレーザビームの照射位置
調整が可能である。この結果、従来のレーザビームの照
射位置の確定作業における作業者による判断誤差をなく
す効果も奏する。さらに本発明では、静電容量センサを
使用しないでレーザビームの照射位置の検出が行えるよ
うにしたので、周囲の温度の変化による検出誤差を抑え
る効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態によるガルバノミラー駆動装置を
備えたレーザ加工装置の概念を示す図
【図2】照射位置調整済みの受光センサとレーザビーム
の照射位置を説明する図
【図3】レーザビームの照射位置調整の手順を示すフロ
ーチャート
【図4】照射位置がずれている受光センサとレーザビー
ムの照射位置を説明する図
【図5】受光センサが固体撮像素子の場合の説明をする
【図6】受光センサが半導体位置検出器の場合の説明を
する図
【符号の説明】
1…加工用レーザ光源、2…調整用レーザ光源、3…加
工用レーザビーム、4…調整用レーザビーム、5…X軸
走査用ガルバノミラー、5a…反射ミラー、5b…ガル
バノメータ、6…Y軸走査用ガルバノミラー、6a…反
射ミラー、6b…ガルバノメータ、7…f−θレンズ、
8…被加工物、9…受光センサ、10…増幅器、11…
比較演算回路、12…ガルバノメータ駆動回路、13…
ガルバノ制御回路、14…レーザ制御回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガルバノミラーによりレーザビームを走査
    するガルバノミラー駆動装置において、 前記レーザビームの照射位置を検出する受光センサと、 前記受光センサの出力に基づいて、前記ガルバノミラー
    で反射された前記レーザビームの照射位置が、予め定め
    た所定の照射位置と一致しているか否かを判定する判定
    手段と、 前記判定手段が一致していないと判定した場合には、前
    記レーザビームの照射位置を前記所定の照射位置と一致
    させるために必要な補正量を算出する算出手段と、 算出された前記補正量に基づいてガルバノミラーを駆動
    する駆動回路とを備えたことを特徴とするガルバノミラ
    ー駆動装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のガルバノミラー駆動装置
    において、 前記受光センサは4分割センサであり、前記判定手段は
    前記分割センサのそれぞれの出力信号に基づいて前記判
    定を行うことを特徴とするガルバノミラー駆動装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のガルバノミラー駆動装置
    において、 前記受光センサは固体撮像素子であり、前記判定手段は
    前記固体撮像素子のそれぞれの画素からの出力信号に基
    づいて前記判定を行うことを特徴とするガルバノミラー
    駆動装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載のガルバノミラー駆動装置
    において、 前記受光センサは半導体位置検出器であり、前記判定手
    段は前記半導体位置検出器のそれぞれの出力端子からの
    出力信号に基づいて前記判定を行うことを特徴とするガ
    ルバノミラー駆動装置。
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