JP2016034654A - レーザマーキング装置、印字データ生成装置、印字データ生成方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】マトリクス印字をする場合に、プレビュー表示倍率に合わせてプレビュー表示内容を自動的に簡易表示に切り替えることが可能なレーザマーキング装置、印字データ生成装置、印字データ生成方法、及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】複数の印字パターンと、該複数の印字パターンをマトリクス印字するためのセル数及び各セルのサイズを少なくとも含むマトリクス情報との設定を受け付け、レーザ光の走査領域に対応する設定平面を表示し、該設定平面上にセルごとの印字パターンをマトリクス状に表示する。各セルのサイズに基づいて、印字内容の詳細を表示する詳細表示と、印字するセルを視認できる表示を行う簡易表示とを切り替えるための切替倍率を決定する。表示倍率が変更された場合、変更後の表示倍率と切替倍率とを比較し、比較結果に基づいて詳細表示と簡易表示とを切り替える。
【選択図】図3
【解決手段】複数の印字パターンと、該複数の印字パターンをマトリクス印字するためのセル数及び各セルのサイズを少なくとも含むマトリクス情報との設定を受け付け、レーザ光の走査領域に対応する設定平面を表示し、該設定平面上にセルごとの印字パターンをマトリクス状に表示する。各セルのサイズに基づいて、印字内容の詳細を表示する詳細表示と、印字するセルを視認できる表示を行う簡易表示とを切り替えるための切替倍率を決定する。表示倍率が変更された場合、変更後の表示倍率と切替倍率とを比較し、比較結果に基づいて詳細表示と簡易表示とを切り替える。
【選択図】図3
Description
本発明は、ワークの表面に文字等を印字するレーザマーキング装置、印字データ生成装置、印字データ生成方法、及びコンピュータプログラムに関する。
レーザマーキング装置は、ヘッド及びコントローラを有するレーザマーカと、ユーザの指示に応じて印字データを生成する印字データ生成装置とで構成される。印字データ生成装置で生成される印字データは、印字される文字列の内容、印字位置、印字サイズ等の情報を含む。
レーザマーカ及び印字データ生成装置を用いて、例えば半導体ウェハに形成された数百個のICチップ等、マトリクス状に配置されたマークに対して所望の印字パターンをマーキングする場合、各マーキング位置に対応する座標情報を個別に入力する方法では印字効率が低い。そこで、従来は、マトリクス印字と呼ばれる印字方法を用いて印字されている(特許文献1参照)。
マトリクス印字とは、複数の印字パターンを行方向及び列方向にそれぞれ直線的に並べてマトリクス状に印字する印字方法である。ユーザは、印字データ生成装置により、行数、列数、行間隔、列間隔等の情報を入力する。そして、画面上に複数の印字パターンをマトリクス表示し、各印字パターンの印字位置等を微調整する等、各種の編集を行うことができる。
マトリクス印字をする場合、マトリクスの要素数が過大になるとマトリクス表示に要する描画時間が長くなる。その結果、編集作業における操作性が著しく損なわれるおそれがあるという問題点があった。
一方、要素数が一定以上である場合、例えば左上隅等の代表的な位置の1つの印字パターンだけを表示する簡易表示モードに切り替えても良い。しかし、代表的な位置以外の印字パターンの印字位置等を編集する場合、編集する都度簡易表示モードから通常モードへ戻す必要があり、操作がより煩雑になるという問題点もあった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、マトリクス印字をする場合に、プレビュー表示倍率に合わせてプレビュー表示内容を自動的に簡易表示に切り替えることが可能なレーザマーキング装置、印字データ生成装置、印字データ生成方法、及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために第1発明に係るレーザマーキング装置は、レーザ光を発するレーザ光発生部と、載置されたワーク表面をレーザ光にて二次元状に走査するレーザ光走査部と、前記ワークに文字列を印字するための印字データに基づいて、レーザ印字を行うレーザ光制御部と、印字データを生成する印字データ生成部とを有するレーザマーキング装置であって、前記印字データ生成部は、複数の印字パターンと、該複数の印字パターンをマトリクス印字するためのセル数及び各セルのサイズを少なくとも含むマトリクス情報との設定を受け付ける印字パターン設定受付手段と、レーザ光の走査領域に対応する設定平面を表示し、該設定平面上にセルごとの印字パターンをマトリクス状に表示する表示手段と、各セルのサイズに基づいて、前記設定平面上で各印字パターンの印字内容の詳細を表示する詳細表示と、前記設定平面上で各印字パターンの代わりに少なくとも印字するセルを視認できる表示を行う簡易表示とを切り替えるための切替倍率を決定する切替倍率決定手段と、前記表示手段において表示された前記設定平面及び前記複数の印字パターンの表示倍率を調整する表示倍率調整手段と、前記表示倍率調整手段で表示倍率が変更された場合、変更後の表示倍率と前記切替倍率とを比較し、比較結果に基づいて詳細表示と簡易表示とを切り替える表示切替手段とを備えることを特徴とする。
また、第2発明に係るレーザマーキング装置は、第1発明において、前記表示切替手段は、前記表示手段において、前記表示倍率が前記切替倍率よりも大きい場合には詳細表示に、前記切替倍率以下である場合には簡易表示に、それぞれ切り替えることを特徴とする。
また、第3発明に係るレーザマーキング装置は、第1又は第2発明において、前記切替倍率決定手段は、前記マトリクス情報に含まれる各セルのサイズと、各セルに含まれる印字ブロックのブロック数とに基づいて、切替倍率を決定することを特徴とする。
また、第4発明に係るレーザマーキング装置は、第1乃至第3発明のいずれか1つにおいて、一のセル内の印字パターンのみを編集するための第一編集モードと、マトリクス状に表示された複数の印字パターンを編集するための第二編集モードとを切り替える編集モード切替手段を備え、前記表示手段は、前記第一編集モードでは、一のセル内の印字パターンのみを表示し、前記第二編集モードでは、複数の印字パターンをマトリクス状に表示することを特徴とする。
また、第5発明に係るレーザマーキング装置は、第4発明において、前記第二編集モードにおいて、前記設定平面上で一のセルの選択を受け付けるセル選択受付手段を備え、前記表示手段は、前記第一編集モードにおいて、選択を受け付けた一のセル内の印字パターンのみを表示することを特徴とする。
次に、上記目的を達成するために第6発明に係る印字データ生成装置は、レーザ光を発するレーザ光発生部と、載置されたワーク表面をレーザ光にて二次元状に走査するレーザ光走査部と、前記ワークに文字列を印字するための印字データに基づいて、レーザ印字を行うレーザ光制御部とにデータ通信することが可能に接続され、印字データを生成する印字データ生成装置であって、複数の印字パターンと、該複数の印字パターンをマトリクス印字するためのセル数及び各セルのサイズを少なくとも含むマトリクス情報との設定を受け付ける印字パターン設定受付手段と、レーザ光の走査領域に対応する設定平面を表示し、該設定平面上にセルごとの印字パターンをマトリクス状に表示する表示手段と、各セルのサイズに基づいて、前記設定平面上で各印字パターンの印字内容の詳細を表示する詳細表示と、前記設定平面上で各印字パターンの代わりに少なくとも印字するセルを視認できる表示を行う簡易表示とを切り替えるための切替倍率を決定する切替倍率決定手段と、前記表示手段において表示された前記設定平面及び前記複数の印字パターンの表示倍率を調整する表示倍率調整手段と、前記表示倍率調整手段で表示倍率が変更された場合、変更後の表示倍率と前記切替倍率とを比較し、比較結果に基づいて詳細表示と簡易表示とを切り替える表示切替手段とを備えることを特徴とする。
次に、上記目的を達成するために第7発明に係る印字データ生成方法は、レーザ光を発するレーザ光発生部と、載置されたワーク表面をレーザ光にて二次元状に走査するレーザ光走査部と、前記ワークに文字列を印字するための印字データに基づいて、レーザ印字を行うレーザ光制御部とにデータ通信することが可能に接続され、印字データを生成する印字データ生成装置において実行することが可能な印字データ生成方法であって、前記印字データ生成装置は、複数の印字パターンと、該複数の印字パターンをマトリクス印字するためのセル数及び各セルのサイズを少なくとも含むマトリクス情報との設定を受け付ける工程と、レーザ光の走査領域に対応する設定平面を表示し、該設定平面上にセルごとの印字パターンをマトリクス状に表示する工程と、各セルのサイズに基づいて、前記設定平面上で各印字パターンの印字内容の詳細を表示する詳細表示と、前記設定平面上で各印字パターンの代わりに少なくとも印字するセルを視認できる表示を行う簡易表示とを切り替えるための切替倍率を決定する工程と、表示された前記設定平面及び前記複数の印字パターンの表示倍率を調整する工程と、表示倍率が変更された場合、変更後の表示倍率と前記切替倍率とを比較し、比較結果に基づいて詳細表示と簡易表示とを切り替える工程とを含むことを特徴とする。
次に、上記目的を達成するために第8発明に係るコンピュータプログラムは、レーザ光を発するレーザ光発生部と、載置されたワーク表面をレーザ光にて二次元状に走査するレーザ光走査部と、前記ワークに文字列を印字するための印字データに基づいて、レーザ印字を行うレーザ光制御部とにデータ通信することが可能に接続され、印字データを生成する印字データ生成装置において実行することが可能なコンピュータプログラムであって、前記印字データ生成装置を、複数の印字パターンと、該複数の印字パターンをマトリクス印字するためのセル数及び各セルのサイズを少なくとも含むマトリクス情報との設定を受け付ける印字パターン設定受付手段、レーザ光の走査領域に対応する設定平面を表示し、該設定平面上にセルごとの印字パターンをマトリクス状に表示する表示手段、各セルのサイズに基づいて、前記設定平面上で各印字パターンの印字内容の詳細を表示する詳細表示と、前記設定平面上で各印字パターンの代わりに少なくとも印字するセルを視認できる表示を行う簡易表示とを切り替えるための切替倍率を決定する切替倍率決定手段、前記表示手段において表示された前記設定平面及び前記複数の印字パターンの表示倍率を調整する表示倍率調整手段、及び前記表示倍率調整手段で表示倍率が変更された場合、変更後の表示倍率と前記切替倍率とを比較し、比較結果に基づいて詳細表示と簡易表示とを切り替える表示切替手段として機能させることを特徴とする。
第1発明、第6発明、第7発明及び第8発明では、複数の印字パターンと、該複数の印字パターンをマトリクス印字するためのセル数及び各セルのサイズを少なくとも含むマトリクス情報との設定を受け付け、レーザ光の走査領域に対応する設定平面を表示し、該設定平面上にセルごとの印字パターンをマトリクス状に表示する。各セルのサイズに基づいて、設定平面上で各印字パターンの印字内容の詳細を表示する詳細表示と、設定平面上で各印字パターンの代わりに少なくとも印字するセルを視認できる表示を行う簡易表示とを切り替えるための切替倍率を決定し、表示手段において表示された設定平面及び複数の印字パターンの表示倍率を調整する。表示倍率が変更された場合、変更後の表示倍率と切替倍率とを比較し、比較結果に基づいて詳細表示と簡易表示とを切り替える。これにより、表示倍率を切替倍率と比較することにより、表示倍率が大きい場合、すなわちセルの内容が識別できる程度の大きさに拡大表示された場合には詳細表示を、表示倍率が小さい場合、すなわちマトリクス全体を表示している場合には簡易表示をすることができ、マトリクスの要素数が過大であってもマトリクス表示に要する描画時間が一定範囲内に収束し、編集作業における操作性が損なわれることがない。また、編集作業時に表示モードを切り替える必要がなく、ユーザにとって煩雑な操作が不要となる。なお、「印字するセルを視認できる表示」として、印字パターンがセル内で印字される位置を視認できない表示を含むことは言うまでもない。
第2発明では、表示倍率が切替倍率よりも大きい場合には詳細表示に、切替倍率以下である場合には簡易表示に、それぞれ切り替えるので、表示倍率が大きい場合、すなわちセルの内容が識別できる程度の大きさに拡大表示された場合には詳細表示を、表示倍率が小さい場合、すなわちマトリクス全体を表示している場合には簡易表示をすることができ、マトリクスの要素数が過大であってもマトリクス表示に要する描画時間が一定範囲内に収束し、編集作業における操作性が損なわれることがない。また、編集作業時に表示モードを切り替える必要がなく、ユーザにとって煩雑な操作が不要となる。
第3発明では、マトリクス情報に含まれる各セルのサイズと、各セルに含まれる印字ブロックのブロック数とに基づいて、切替倍率を決定するので、セルのサイズやブロック数に応じて最適な閾値をもって切替倍率を決定することができる。
第4発明では、一のセル内の印字パターンのみを編集するための第一編集モードと、マトリクス状に表示された複数の印字パターンを編集するための第二編集モードとを切り替え、第一編集モードでは、一のセル内の印字パターンのみを表示し、第二編集モードでは、複数の印字パターンをマトリクス状に表示する。これにより、表示倍率に応じて適切な表示を行うことができるので、編集作業を円滑に行うことが可能となる。
第5発明では、第二編集モードにおいて、設定平面上で一のセルの選択を受け付けた場合には、第一編集モードにおいて、選択を受け付けた一のセル内の印字パターンのみを表示するので、選択を受け付けたセルについて詳細な編集作業を行うことが可能となる。
本発明によれば、表示倍率を切替倍率と比較することにより、表示倍率が大きい場合、すなわちセルの内容が識別できる程度の大きさに拡大表示された場合には詳細表示を、表示倍率が小さい場合、すなわちマトリクス全体を表示している場合には簡易表示をすることができ、マトリクスの要素数が過大であってもマトリクス表示に要する描画時間が一定範囲内に収束し、編集作業における操作性が損なわれることがない。また、編集作業時に表示モードを切り替える必要がなく、ユーザにとって煩雑な操作が不要となる。
以下、本発明の実施の形態に係るレーザマーキング装置及び印字データ生成装置について、図面に基づいて具体的に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るレーザマーキング装置の構成を模式的に示すブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態に係るレーザマーキング装置10は、マーキングヘッド(レーザ光走査部)1と、マーキングヘッド1の動作を制御するコントローラ(レーザ光発生部及びレーザ光制御部)2と、コントローラ2とデータ通信することが可能に接続されている印字データ生成装置(印字データ生成部)3とで構成されている。印字データ生成装置3は、コントローラ2に対して印字データを展開データとして送信する。印字データ生成装置3は、展開データを生成するプログラムをインストールしたコンピュータ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)等で構成されることが好ましい。
コントローラ2には、必要に応じて各種外部機器4が接続される。外部機器4としては、例えばライン上に搬送されるワークWの種別、位置等を確認するイメージセンサ等の画像認識装置401、ワークWとマーキングヘッド1との距離に関する情報を取得する変位計等の距離測定装置402、所定のシーケンスに従って機器の制御を行うPLC403、ワークWの通過を検出するPDセンサ、その他各種のセンサ等を例示的に挙げることができる。
レーザマーキング装置10は、ワークWの表面に印字する印字パターンを設定し、ワークWの表面に印字する。図2は、本発明の実施の形態に係るレーザマーキング装置10の、固体レーザマーカを用いる場合の構成を示すブロック図である。なお、印字とは、文字、記号、図形等のマーキングを意味しており、具体的には、ひらがな、カタカナ、漢字、アルファベット、数字、記号、絵文字、アイコン、ロゴ、バーコード、二次元コード等のグラフィックを含む。
レーザマーキング装置10は、コントローラ2(レーザ光発生部200及びレーザ光制御部201を含む)とマーキングヘッド1(レーザ出力部202)とを含み、レーザ出力部202に含まれるレーザ発振部204のレーザ媒質206で発振されたレーザビームLbをワークWの表面で二次元状に走査させることでワークWの表面に印字する。印字動作を制御する印字信号は、レーザビームLbのオンオフ信号であり、1パルスが発振されるレーザビームLbの1パルスに対応するPWM信号である。PWM信号は、周波数に応じたデューティ比に基づいてレーザ強度を規定することができる。変形例として、周波数に基づいた走査速度によってレーザ強度を規定しても良い。
レーザ光発生部200は、レーザ励起光源208と集光部210とを備え、レーザ励起光源208には電源から定圧電源が供給される。レーザ励起光源208は、半導体レーザ、ランプ等で構成される。具体的には、レーザ励起光源208は、複数の半導体レーザダイオード素子を直線状に並べたレーザダイオードアレイで構成され、各素子からのレーザ発振がライン状に出力され、集光部210の入射面に入射される。
レーザ光発生部200とレーザ出力部202とは、光ファイバケーブル212によって連結され、レーザ光発生部200が生成したレーザ励起光は、上述したレーザ媒質206に入射される。レーザ媒質206は、ロッド状の固体レーザ媒質(例えばNd:YVO4 )で構成され、一方の端面からレーザ励起光を入力して励起され、他方の端面からレーザビームLbを出射する、いわゆるエンドポンピングによる励起方式が採用されている。レーザ媒質206は、固体レーザ媒質に波長変換素子を組み合わせて、出力されるレーザビームLbの波長を任意の波長に変換できるようにしても良い。
レーザ媒質206は、上述した固体レーザ媒質の代わりに、レーザビームを発振させる共振器で構成することなく、波長変換のみを行う波長変換素子で構成しても良い。この場合、半導体レーザの出力光に対して波長変換を行えば良い。
波長変換素子としては、例えばKTP(KTiPO4 )、有機非線形光学材料や他の無機非線形光学材料、例えばKN(KNbO3 )、KAP(KAsPO4 )、BBO、LBO、バルク型の分極反転素子(LiNbO3 (Periodically Polled Lithium Niobate :PPLN)、LiTaO3 等)が利用できる。また、Ho、Er、Tm、Sm、Nd等の希土類をドープしたフッ化物ファイバを用いたアップコンバージョンによるレーザの励起光源用半導体レーザを用いることもできる。
レーザ出力部202は、レーザビームLbを発生させる上述したレーザ発振部204を備えている。レーザ発振部204は、上述したレーザ媒質206が放出する誘導放出光の光路に沿って所定の距離を隔てて対向配置された出力ミラー及び全反射ミラーと、これらの間に配されたアパーチャ、Qスイッチ等を備えている。レーザ媒質206が放出する誘導放出光を、出力ミラーと全反射ミラーとの間における多重反射により増幅し、Qスイッチの動作により短周期にて通断しつつアパーチャによりモード選別して、出力ミラーを経てレーザビームLbを出力する。
レーザ発振部204として、CO2 やヘリウム−ネオン、アルゴン、窒素等の気体を媒質として用いる気体レーザ方式を採用しても良い。例えば炭酸ガスレーザを用いた場合、レーザ発振部204は、内蔵電極を含むレーザ発振部204の内部に炭酸ガス(CO2 )が充填され、コントローラ2から与えられる印字信号に基づいて内蔵電極により炭酸ガスを励起してレーザ発振させる。
レーザビーム走査系220は、レーザ発振部204と光路を一致させたZ軸スキャナを内蔵するビームエキスパンダ242と、X軸スキャナ224と、X軸スキャナ224と直交するよう配置されたY軸スキャナ226とを備える。レーザビーム走査系220は、レーザ発振部204から出射されるレーザビームLbを、X軸スキャナ224及びY軸スキャナ226でワークWの表面上の作業領域で二次元状に走査させる。
X軸スキャナ224及びY軸スキャナ226は、光を反射する反射面として全反射ミラーであるガルバノミラー224a、226a、ガルバノミラー224a、226aを回動軸に固定して回動するためのガルバノモータ224b、226bと、回動軸の回転位置を検出して位置信号として出力する位置検出部とを備える。また、X軸スキャナ224、Y軸スキャナ226は、スキャナ駆動回路228に接続されている。スキャナ駆動回路228はコントローラ2に接続されており、コントローラ2から供給される制御信号に基づいてX軸スキャナ224、Y軸スキャナ226を駆動する。
ビームエキスパンダ242は、レーザ媒質206から出射するレーザビームLbのスポット径を調整する。スポット径を調整することで、ワーキングディスタンス(焦点距離)を調整することができる。すなわち、ビームエキスパンダ242で入射レンズと出射レンズとの相対距離を変化させることで、レーザビームLbのビーム径を拡大/縮小し、焦点位置を変化させることができる。
ビームエキスパンダ242、X軸スキャナ224、Y軸スキャナ226の動作を制御することにより、ワーキングディスタンスを調整しながらレーザビームLbを走査することができる。したがって、ワークWの表面に対して焦点距離を合わせた状態で高精度に且つ最小スポットで印字することができる。
図3は、本発明の実施の形態に係るレーザマーキング装置10の、ファイバレーザマーカを用いる場合の構成を示すブロック図である。図3に示すように、レーザマーキング装置10は、コントローラ2とマーキングヘッド1とで構成され、コントローラ2に接続された印字データ生成装置3は、ワークWの印字条件等の入力を受け付けて、ディスプレイ上に印字条件に対応するパラメータの設定画面等を表示する表示部を備えた入出力手段である。
コントローラ2は、メイン制御回路508、ワーク加工情報記憶部510、電源回路512、励起光源514及びレーザビーム増幅器516を含むレーザ発振器ユニットで構成され、コントローラ2によってレーザの発振制御、レーザビームの走査制御等が実行される。励起光源514は、レーザ媒質を励起するための励起光を生成するLD(レーザダイオード)等の発光素子と集光レンズとを含む。
レーザビーム増幅器516は、コアにレーザ媒質が添加された光ファイバを含み、レーザビーム増幅器516を用いてレーザビームを増幅することにより、エネルギー密度の高い高出力のレーザビームを生成することができる。レーザビーム増幅器516は、低出力の種光を発生させるマスターオシレータ部、種光を増幅するパワーアンプ部、ポンピング用光源装置、アイソレータ等で構成され、マスターオシレータ部及びパワーアンプ部は、レーザ媒質としてイッテルビウム(Yb)などの希土類元素が添加された希土類ドープ光ファイバによって構成される。
コントローラ2とマーキングヘッド1とは光ファイバケーブル520によって連結され、光ファイバケーブル520には、レーザビーム増幅器516で増幅されたレーザビームが直接的に入力される。
マーキングヘッド1は、光アイソレータ522、ビームエキスパンダ524、ビームサンプラー526、シャッタ528、フォトインタラプタ530、ダイクロイックミラー532、Z軸スキャナ534、X軸/Y軸スキャナ536、パワーモニタ538及びガイド光源540を含む。
光アイソレータ522は、光ファイバケーブル520の端面から出射されたレーザビームを通過させ、戻り光を抑制する戻り光抑制手段を構成し、光ファイバケーブル520を介して伝送されたレーザビームをビームエキスパンダ524へ入力する順方向への伝送を許容し、逆方向への伝送を禁止する。光アイソレータ522は、例えば、アパーチャ、偏光子、ファラデー回転子によって構成される。アパーチャは、通過光を制限するための遮断板である。偏光子は、複屈折結晶からなるロッド状の光学素子である。ファラデー回転子は、磁界の印加によって偏光面を回転させる磁気光学素子である。
ビームエキスパンダ524は、レーザビームのビーム径を可変に制御するビーム径可変手段を構成し、光アイソレータ522と光軸を一致させて配置される。ビームエキスパンダ524は、光路上に配置された複数のレンズによって構成され、レンズ間の距離を調整することにより、ビーム径を所望の値に変換している。ビームサンプラー526は、ビームエキスパンダ524を通過したレーザビームの一部をダイクロイックミラー532に向けて反射させ、他の一部をパワーモニタ538側へ透過させる光学素子である。
パワーモニタ538は、ビームサンプラー526を透過したレーザビームを受光し、レーザパワーを検出するレーザパワー検出用センサであり、レーザパワーの検出結果をパワーレベル検出信号としてコントローラ2内のメイン制御回路508へ出力する。パワーモニタ538としては、例えばサーモパイル(熱電堆)、フォトダイオード等が用いられる。
シャッタ528は、レーザビームを必要に応じて遮断するための遮断装置であり、遮断板、及び遮断板を移動させる駆動機構によって構成される。シャッタ528は、ビームサンプラー526及びダイクロイックミラー532の間に配置されている。
フォトインタラプタ530は、シャッタ528が閉じているか否かを光学的に検出する光学センサである。ダイクロイックミラー532は、特定波長の光のみを反射し、他の波長の光を透過させる光学素子であり、シャッタ528を通過したレーザビームをZ軸スキャナ534に向けて反射し、ガイド光源540からのガイド光をそのまま透過させる。
Z軸スキャナ534は、光路上に配置された1又は2以上のレンズと、レンズを移動させるレンズ駆動用モータによって構成されるレーザビームの走査機構であり、レンズを変位させることによって、マーキングヘッド1から出射されるレーザビームの焦点位置を光軸方向に調整することができる。また、Z軸スキャナ534は、レーザビームの集光機能を有している。なお、Z軸スキャナ534は、ワークWの高さに追随してレーザビームの焦点位置を光軸方向に移動させることが可能な走査機構である。
X軸/Y軸スキャナ536は、交差する回転軸にそれぞれ配置された2つのガルバノミラーと、ガルバノミラーを回転させるガルバノミラー駆動用モータとによって構成されるレーザビームの走査機構であり、ガルバノミラーを軸回転させることによって、レーザビームを光軸と交差する方向に走査させる。ここでは、印字対象面に照射されるレーザビームの光軸方向をZ軸方向と呼び、光軸と交差する互いに平行でない2つの方向をそれぞれX軸方向及びY軸方向と呼ぶ。
Z軸スキャナ534を通過したレーザビームは、X軸/Y軸スキャナ536のガルバノミラーによって反射され、ワークWに照射される。ガイド光源540は、レーザビームLbの照射位置をワークW上で可視化するためのガイド光を生成する光源装置である。ガイド光源540から出射されたガイド光は、ダイクロイックミラー532を透過し、レーザビームの光路に入る。レーザビームの光路に入ったガイド光は、Z軸スキャナ534及びX軸/Y軸スキャナ536を経てワークWに照射される。
コントローラ2のワーク加工情報記憶部510は、ワークWのレーザ印字に関する情報をワーク加工情報として保持するメモリであり、ワーク加工情報として、文字などをワークW上に加工する際の加工線の描画情報、レーザ発振を制御するためのレーザ出力制御情報などが保持される。
メイン制御回路508は、ワーク加工情報記憶部510内に保持されているワーク加工情報に基づいて、励起光源514、レーザビーム増幅器516、Z軸スキャナ534、X軸/Y軸スキャナ536及びシャッタ528を制御する制御手段を構成し、具体的には、レーザ出力制御情報に基づいて、マーキングヘッド1から出射されるレーザビームのピークパワーやパルス幅を調整するための発振器制御信号を生成し、励起光源514及びレーザビーム増幅器516へ制御信号を出力する。
また、メイン制御回路508は、レーザ出力制御情報や描画情報に基づいて、Z軸スキャナ534のレンズ駆動用モータ、X軸/Y軸スキャナ536のミラー駆動用モータ、及び、シャッタ528を制御するための駆動信号を生成し、各種の制御信号をZ軸スキャナ534、X軸/Y軸スキャナ536及びシャッタ528へ出力する。
図4は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置(印字データ生成部)3の、CPU等の制御部を用いた場合の構成を示すブロック図である。図4に示すように、本実施の形態に係る印字データ生成装置3は、少なくとも動作を制御する制御プログラムを実行するCPU(制御部)31、メモリ32、記憶装置33、I/Oインタフェース34、ビデオインタフェース35、可搬型ディスクドライブ36、通信インタフェース37及び内部バス38を備えている。
CPU31は、内部バス38を介して印字データ生成装置3の上述したようなハードウェア各部と接続されており、上述したハードウェア各部の動作を制御するとともに、記憶装置33に記憶されているコンピュータプログラム100に従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。メモリ32は、SRAM、SDRAM等の揮発性メモリで構成され、コンピュータプログラム100の実行時にロードモジュールが展開され、コンピュータプログラム100の実行時に発生する一時的なデータ等を記憶する。
記憶装置33は、内蔵される固定型記憶装置(ハードディスク)、ROM等で構成されている。記憶装置33に記憶されたコンピュータプログラム100は、プログラム及びデータ等の情報を記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体90から、可搬型ディスクドライブ36によりダウンロードされ、実行時には記憶装置33からメモリ32へ展開して実行される。もちろん、通信インタフェース37を介して接続されている外部コンピュータからダウンロードされたコンピュータプログラムであっても良い。
通信インタフェース37は内部バス38に接続されており、接続線によりコントローラ2と接続されることにより、データ通信を行うことができる。具体的には、印字データあるいはフォントデータの一部を印字データに組み合わせて生成された展開データをコントローラ2へ送信する。もちろん、外部のコンピュータとインターネット等を介して接続しておき、例えばコンピュータプログラム等をダウンロードしても良い。
I/Oインタフェース34は、キーボード41、マウス42等の入力装置と接続されており、ワークWの表面に印字するデータ(印字データ)の入力を受け付ける。ビデオインタフェース35は、LCD等の表示装置43と接続され、データの入力を受け付ける画面、ワークWの表面に印字された文字列の状態等を表示する。
図5は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置(印字データ生成部)3の機能ブロック図である。本実施の形態に係るレーザマーキング装置10の印字データ生成装置3の印字パターン設定受付手段301は、複数の印字パターンと、該複数の印字パターンをマトリクス印字するためのセル数及び各セルのサイズを少なくとも含むマトリクス情報との設定を受け付ける。
図6は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置3の印字パターン設定画面の例示図である。図6(a)は、マトリクス印字の印字パターンのセルの高さ及び幅の設定画面の例示図を、図6(b)は、マトリクス印字の印字パターンのセル間距離の最大距離の設定画面の例示図を、図6(c)は、マトリクス印字の印字パターンのマトリクスの高さ及び幅の設定画面の例示図を、それぞれ示している。
図6(a)では、マトリクス設定領域61において、マトリクス状の印字パターンの行方向のセル数及び列方向のセル数の設定を受け付ける。図6(a)の例では、4行5列のマトリクスの設定を受け付けている。
そして、セル設定領域62において、マトリクスを構成するセル単体での高さ及び幅の設定を受け付ける。図6(a)の例では、セルの高さが10mm、セルの幅が15mmとの設定を受け付けている。
図6(b)では、マトリクス設定領域61において、マトリクス状の印字パターンの行方向のセル数及び列方向のセル数の設定を受け付ける。図6(a)と同様、4行5列のマトリクスの設定を受け付けている。
そして、距離設定領域63において、マトリクスの縦方向(行方向)の最大距離、すなわち1番上のセルの中心と1番下のセルの中心との距離の最大値、及びマトリクスの横方向(列方向)の最大距離、すなわち1番左のセルの中心と1番右のセルの中心との距離の最大値の設定を受け付ける。図6(b)の例では、縦方向の最大距離が30mm、横方向の最大距離が60mmとの設定を受け付けている。
図6(c)では、マトリクス設定領域61において、マトリクス状の印字パターンの行方向のセル数及び列方向のセル数の設定を受け付ける。図6(a)と同様、4行5列のマトリクスの設定を受け付けている。
そして、マトリクス設定領域64において、マトリクスの高さ及び幅の設定を受け付ける。図6(c)の例では、マトリクスの高さが40mm、幅が75mmとの設定を受け付けている。
図5に戻って、表示手段302は、レーザ光の走査領域に対応する設定平面を表示し、該設定平面上にセルごとの印字パターンをマトリクス状に表示する。なお、設定平面とは、レーザマ―カのX方向及びY方向を座標軸とする直交座標として規定された平面を意味しており、レーザマーカにより照射されるレーザ光の二次元状の走査領域に対応した平面である。図7は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置3のマトリクス表示画面の例示図である。
図6における印字パターンの設定を受け付けて、図7の印字パターン表示領域71に、設定平面に複数のセルが行列状に配置されたマトリクス印字時のプレビュー画面が表示されている。図7は、図6に示すマトリクス設定領域61において、6行6列のマトリクスの設定を受け付けた場合の表示例である。
なお、マトリクス状に配置されたセル全体が表示されることに限定されるものではない。編集対象に応じて、マトリクス状に表示された複数の印字パターンを編集する編集モードと、単一のセル内の印字パターンのみを編集する編集モードとを切り替えることが好ましい。
図5に戻って、編集モード切替手段306は、一のセル内の印字パターンのみを編集するための第一編集モードと、マトリクス状に表示された複数の印字パターンを編集するための第二編集モードとを切り替える。この場合、第一編集モードでは、一のセル内の印字パターンのみを、第二編集モードでは、複数の印字パターンをマトリクス状に、それぞれ図7の印字パターン表示領域71に表示する。これにより、編集対象に応じて最適な表示を行うことができる。
図8は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置3の編集モードごとの表示画面の例示図である。図8(a)は、第二編集モードでの表示画面の例示図であり、図8(b)は、第一編集モードでの表示画面の例示図である。
図8(a)は、第二編集モードでマトリクス状に配置されたセル全体を表示している。すなわち、図8(a)では、印字パターン表示領域71に、設定平面に複数のセルが行列状に配置されたマトリクス印字時のプレビュー画面が表示されている。
第一編集モードに切り替えることで、図8(b)に示すように、マトリクス印字される複数のセルのうち、一のセル内の印字パターンが印字パターン表示領域71に表示される。第二編集モードから第一編集モードへの切り替えは、例えば第二編集モードでマトリクス状に表示されている複数のセルから一のセルを選択してマウス42等で右クリックすることで、プルダウンメニュー等を表示させ、モード切替を選択することにより行えば良い。
もちろん、この方法に限定されるものではなく、例えば第二編集モードでマトリクス状に表示されている複数のセルから一のセルの選択を受け付けることにより切り替えても良い。図5に戻って、セル選択受付手段307は、第二編集モードにおいて、設定平面上で一のセルの選択を受け付ける。表示手段302は、セル選択受付手段307において一のセルの選択を受け付けた場合、第一編集モードにおいて、選択を受け付けた一のセル内の印字パターンのみを表示する。これにより、所望のセルの印字パターンを確実に編集することが可能となる。
逆に、第一編集モードから第二編集モードへの切り替えは、例えば上の階層に戻る切り替えボタン72の選択を受け付ければ良い。もちろん、この方法に限定されるものではなく、例えば第一編集モードで一のセル内の印字パターンが表示されている部分以外の領域、いわゆる余白領域73の選択を受け付けた場合に切り替えても良い。
本実施の形態に係る印字データ生成装置3では、セルのサイズ等に応じて、詳細表示と簡易表示とを自動的に切り替える。図5に戻って、切替倍率決定手段303は、各セルのサイズに基づいて、設定平面上で各印字パターンの印字内容の詳細を表示する詳細表示と、設定平面上で各印字パターンの代わりに少なくとも印字するセルを視認できる表示を行う簡易表示とを切り替えるための切替倍率を決定する。
例えば切替倍率決定手段303では、マトリクス情報に含まれる各セルのサイズ及び印字ブロックのブロック数に基づいて、切替倍率を決定する。ブロック数が所定数よりも多い場合には、詳細表示よりも簡易表示の方が全体を俯瞰することができるからである。また図9は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置3の切替倍率の決定方法を示すグラフである。
図9において、横軸は実際のセルのサイズを、縦軸はプレビューの拡大率を、それぞれ示している。図9の曲線は、切替倍率曲線91である。すなわち、実際のセルのサイズに対応するプレビューの拡大率が、詳細表示と簡易表示とを切り替える切替倍率92となる。図9の例では、セルのサイズが6mmである場合には、切替倍率を450%と決定することができる。
図5に戻って、表示倍率調整手段304は、表示手段302において表示された設定平面及び複数の印字パターンの表示倍率を調整する。具体的には、ユーザ操作により、表示倍率を変動させて、印字パターンの内容を確認する。
表示切替手段305は、表示倍率調整手段304で表示倍率が変更された場合、変更後の表示倍率と切替倍率とを比較し、比較結果に基づいて詳細表示と簡易表示とを切り替える。つまり、表示倍率が切替倍率よりも大きい場合には詳細表示に、小さい場合には簡易表示に、それぞれ切り替えることにより、表示倍率が大きい場合、すなわちセルの内容が識別できる程度の大きさに拡大表示された場合には詳細表示を、表示倍率が小さい場合、すなわちマトリクス全体を表示している場合には簡易表示をすることができ、マトリクスの要素数が過大であってもマトリクス表示に要する描画時間が一定範囲内に収束し、編集作業における操作性が損なわれることがない。また、編集作業時に表示モードを切り替える必要がなく、ユーザにとって煩雑な操作が不要となる。
図10は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置3の簡易表示の例示図である。例えば図10(a)に示すように、印字対象となるセルを特定の色で塗りつぶし表示し、印字対象外のセルについては塗りつぶさないよう、表示しても良い。
また、図10(b)に示すように、印字対象となる各ブロックの枠線のみを表示しても良い。なお、ブロックとは、印字パターンのうち、例えばひらがな表示ブロック、英数字表示ブロック、というように、一連の文字列を表示するそれぞれの表示群を意味する。また、文字列以外のブロックとしては、バーコードブロック、二次元コードブロック、ロゴブロック等がある。一画面の表示には、通常一又は複数のブロックが含まれている。ブロックの枠線のみが表示される場合、文字列等は表示されることはなく、セルごとのブロックの配置やレイアウトを確認することができる。
さらに、図10(c)に示すように、印字対象となるセルの外周部分に相当する矩形のみを表示しても良い。この場合、セル内の印字パターンを確認することはできないが、マトリクス状の配置を確認することはできる。
図11は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置3のCPU31のプレビュー画面の表示処理の手順を示すフローチャートである。図11において、印字データ生成装置3のCPU31は、複数の印字パターン及びマトリクス情報の設定を受け付ける(ステップS1101)。CPU31は、レーザ光の走査領域に対応する設定平面を表示し、該設定平面上にセルごとの印字パターンをマトリクス状にプレビュー表示を開始する(ステップS1102)。
CPU31は、現在設定されている表示モードが、第二編集モードであるか否かを判断する(ステップS1103)。CPU31が、第二編集モードではない、すなわちセル単位で編集する第一編集モードであると判断した場合(ステップS1103:NO)、CPU31は、第一編集モードでプレビュー画面を表示する(ステップS1104)。すなわち、一のセル内の印字内容(印字パターン)のみを表示する。
CPU31が、第二編集モードである、すなわちマトリクス全体を表示する第二編集モードであると判断した場合(ステップS1103:YES)、CPU31は、表示されている総ブロック数が所定値より大きいか否かを判断する(ステップS1105)。CPU31が、総ブロック数が所定値より大きいと判断した場合(ステップS1105:YES)、CPU31は、切替倍率を決定し(ステップS1106)、現在の表示倍率が切替倍率よりも大きいか否かを判断する(ステップS1107)。
CPU31が、現在の表示倍率が切替倍率よりも大きいと判断した場合(ステップS1107:YES)、CPU31は、詳細表示で表示する(ステップS1108)。CPU31が、総ブロック数が所定値以下であると判断した場合(ステップS1105:NO)、CPU31は、第一編集モードでプレビュー画面を表示する(ステップS1104)。すなわち、一のセル内の印字内容(印字パターン)のみを表示する。そして、CPU31が、現在の表示倍率が切替倍率以下であると判断した場合(ステップS1107:NO)、CPU31は、簡易表示で表示する(ステップS1109)。
なお、表示されている総ブロック数に応じて表示モードを制御しても良い。図12は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置3のCPU31のプレビュー画面の表示処理の他の手順を示すフローチャートである。図12において、印字データ生成装置3のCPU31は、複数の印字パターン及びマトリクス情報の設定を受け付ける(ステップS1201)。CPU31は、レーザ光の走査領域に対応する設定平面を表示し、該設定平面上にセルごとの印字パターンをマトリクス状にプレビュー表示を開始する(ステップS1202)。
CPU31は、現在設定されている表示モードが、第二編集モードであるか否かを判断する(ステップS1203)。CPU31が、第二編集モードではない、すなわちセル単位で編集する第一編集モードであると判断した場合(ステップS1203:NO)、CPU31は、第一編集モードでプレビュー画面を表示する(ステップS1204)。すなわち、一のセル内の印字内容(印字パターン)のみを表示する。
CPU31が、第二編集モードである、すなわちマトリクス全体を表示する第二編集モードであると判断した場合(ステップS1203:YES)、CPU31は、表示されている総ブロック数が所定値より大きいか否かを判断する(ステップS1205)。CPU31が、総ブロック数が所定値より大きいと判断した場合(ステップS1205:YES)、CPU31は、簡易表示で表示する(ステップS1206)。CPU31が、総ブロック数が所定値以下であると判断した場合(ステップS1205:NO)、CPU31は、詳細表示で表示する(ステップS1207)。
なお、表示倍率の調整により表示倍率が変更された場合には、CPU31は、変更される都度表示倍率と切替倍率との比較を行い、CPU31が、変更された表示倍率が切替倍率よりも大きいと判断した場合には、CPU31は、詳細表示で表示し、変更された表示倍率が切替倍率以下であると判断した場合には、CPU31は、簡易表示で表示する。
以上のように本実施の形態によれば、表示倍率を切替倍率と比較することにより、表示倍率が大きい場合、すなわちセルの内容が識別できる程度の大きさに拡大表示された場合には詳細表示を、表示倍率が小さい場合、すなわちマトリクス全体を表示している場合には簡易表示をすることができ、マトリクスの要素数が過大であってもマトリクス表示に要する描画時間が一定範囲内に収束し、編集作業における操作性が損なわれることがない。また、編集作業時に表示モードを切り替える必要がなく、ユーザにとって煩雑な操作が不要となる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内であれば多種の変更、改良等が可能である。
1 マーキングヘッド(レーザ光走査部)
2 コントローラ(レーザ光発生部及びレーザ光制御部)
3 印字データ生成装置(印字データ生成部)
4 外部機器
10 レーザマーキング装置
31 CPU
32 メモリ
33 記憶装置
90 可搬型記録媒体
100 コンピュータプログラム
2 コントローラ(レーザ光発生部及びレーザ光制御部)
3 印字データ生成装置(印字データ生成部)
4 外部機器
10 レーザマーキング装置
31 CPU
32 メモリ
33 記憶装置
90 可搬型記録媒体
100 コンピュータプログラム
Claims (8)
- レーザ光を発するレーザ光発生部と、
載置されたワーク表面をレーザ光にて二次元状に走査するレーザ光走査部と、
前記ワークに文字列を印字するための印字データに基づいて、レーザ印字を行うレーザ光制御部と、
印字データを生成する印字データ生成部と
を有するレーザマーキング装置であって、
前記印字データ生成部は、
複数の印字パターンと、該複数の印字パターンをマトリクス印字するためのセル数及び各セルのサイズを少なくとも含むマトリクス情報との設定を受け付ける印字パターン設定受付手段と、
レーザ光の走査領域に対応する設定平面を表示し、該設定平面上にセルごとの印字パターンをマトリクス状に表示する表示手段と、
各セルのサイズに基づいて、前記設定平面上で各印字パターンの印字内容の詳細を表示する詳細表示と、前記設定平面上で各印字パターンの代わりに少なくとも印字するセルを視認できる表示を行う簡易表示とを切り替えるための切替倍率を決定する切替倍率決定手段と、
前記表示手段において表示された前記設定平面及び前記複数の印字パターンの表示倍率を調整する表示倍率調整手段と、
前記表示倍率調整手段で表示倍率が変更された場合、変更後の表示倍率と前記切替倍率とを比較し、比較結果に基づいて詳細表示と簡易表示とを切り替える表示切替手段と
を備えることを特徴とするレーザマーキング装置。 - 前記表示切替手段は、前記表示手段において、前記表示倍率が前記切替倍率よりも大きい場合には詳細表示に、前記切替倍率以下である場合には簡易表示に、それぞれ切り替えることを特徴とする請求項1に記載のレーザマーキング装置。
- 前記切替倍率決定手段は、前記マトリクス情報に含まれる各セルのサイズと、各セルに含まれる印字ブロックのブロック数とに基づいて、切替倍率を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザマーキング装置。
- 一のセル内の印字パターンのみを編集するための第一編集モードと、マトリクス状に表示された複数の印字パターンを編集するための第二編集モードとを切り替える編集モード切替手段を備え、
前記表示手段は、前記第一編集モードでは、一のセル内の印字パターンのみを表示し、前記第二編集モードでは、複数の印字パターンをマトリクス状に表示することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のレーザマーキング装置。 - 前記第二編集モードにおいて、前記設定平面上で一のセルの選択を受け付けるセル選択受付手段を備え、
前記表示手段は、前記第一編集モードにおいて、選択を受け付けた一のセル内の印字パターンのみを表示することを特徴とする請求項4に記載のレーザマーキング装置。 - レーザ光を発するレーザ光発生部と、
載置されたワーク表面をレーザ光にて二次元状に走査するレーザ光走査部と、
前記ワークに文字列を印字するための印字データに基づいて、レーザ印字を行うレーザ光制御部とにデータ通信することが可能に接続され、印字データを生成する印字データ生成装置であって、
複数の印字パターンと、該複数の印字パターンをマトリクス印字するためのセル数及び各セルのサイズを少なくとも含むマトリクス情報との設定を受け付ける印字パターン設定受付手段と、
レーザ光の走査領域に対応する設定平面を表示し、該設定平面上にセルごとの印字パターンをマトリクス状に表示する表示手段と、
各セルのサイズに基づいて、前記設定平面上で各印字パターンの印字内容の詳細を表示する詳細表示と、前記設定平面上で各印字パターンの代わりに少なくとも印字するセルを視認できる表示を行う簡易表示とを切り替えるための切替倍率を決定する切替倍率決定手段と、
前記表示手段において表示された前記設定平面及び前記複数の印字パターンの表示倍率を調整する表示倍率調整手段と、
前記表示倍率調整手段で表示倍率が変更された場合、変更後の表示倍率と前記切替倍率とを比較し、比較結果に基づいて詳細表示と簡易表示とを切り替える表示切替手段と
を備えることを特徴とする印字データ生成装置。 - レーザ光を発するレーザ光発生部と、
載置されたワーク表面をレーザ光にて二次元状に走査するレーザ光走査部と、
前記ワークに文字列を印字するための印字データに基づいて、レーザ印字を行うレーザ光制御部とにデータ通信することが可能に接続され、印字データを生成する印字データ生成装置において実行することが可能な印字データ生成方法であって、
前記印字データ生成装置は、
複数の印字パターンと、該複数の印字パターンをマトリクス印字するためのセル数及び各セルのサイズを少なくとも含むマトリクス情報との設定を受け付ける工程と、
レーザ光の走査領域に対応する設定平面を表示し、該設定平面上にセルごとの印字パターンをマトリクス状に表示する工程と、
各セルのサイズに基づいて、前記設定平面上で各印字パターンの印字内容の詳細を表示する詳細表示と、前記設定平面上で各印字パターンの代わりに少なくとも印字するセルを視認できる表示を行う簡易表示とを切り替えるための切替倍率を決定する工程と、
表示された前記設定平面及び前記複数の印字パターンの表示倍率を調整する工程と、
表示倍率が変更された場合、変更後の表示倍率と前記切替倍率とを比較し、比較結果に基づいて詳細表示と簡易表示とを切り替える工程と
を含むことを特徴とする印字データ生成方法。 - レーザ光を発するレーザ光発生部と、
載置されたワーク表面をレーザ光にて二次元状に走査するレーザ光走査部と、
前記ワークに文字列を印字するための印字データに基づいて、レーザ印字を行うレーザ光制御部とにデータ通信することが可能に接続され、印字データを生成する印字データ生成装置において実行することが可能なコンピュータプログラムであって、
前記印字データ生成装置を、
複数の印字パターンと、該複数の印字パターンをマトリクス印字するためのセル数及び各セルのサイズを少なくとも含むマトリクス情報との設定を受け付ける印字パターン設定受付手段、
レーザ光の走査領域に対応する設定平面を表示し、該設定平面上にセルごとの印字パターンをマトリクス状に表示する表示手段、
各セルのサイズに基づいて、前記設定平面上で各印字パターンの印字内容の詳細を表示する詳細表示と、前記設定平面上で各印字パターンの代わりに少なくとも印字するセルを視認できる表示を行う簡易表示とを切り替えるための切替倍率を決定する切替倍率決定手段、
前記表示手段において表示された前記設定平面及び前記複数の印字パターンの表示倍率を調整する表示倍率調整手段、及び
前記表示倍率調整手段で表示倍率が変更された場合、変更後の表示倍率と前記切替倍率とを比較し、比較結果に基づいて詳細表示と簡易表示とを切り替える表示切替手段
として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014157981A JP2016034654A (ja) | 2014-08-01 | 2014-08-01 | レーザマーキング装置、印字データ生成装置、印字データ生成方法、及びコンピュータプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014157981A JP2016034654A (ja) | 2014-08-01 | 2014-08-01 | レーザマーキング装置、印字データ生成装置、印字データ生成方法、及びコンピュータプログラム |
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Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111788513A (zh) * | 2017-11-22 | 2020-10-16 | 傲科激光应用技术股份有限公司 | 电磁辐射转向机构 |
JP2021104524A (ja) * | 2019-12-26 | 2021-07-26 | 株式会社キーエンス | レーザ加工装置 |
CN113688599A (zh) * | 2021-08-16 | 2021-11-23 | 珠海格力智能装备有限公司 | 打标控制方法、装置、非易失性存储介质及处理器 |
-
2014
- 2014-08-01 JP JP2014157981A patent/JP2016034654A/ja active Pending
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JP2021504150A (ja) * | 2017-11-22 | 2021-02-15 | アルテック アンゲヴァンテ レーザーリヒト テヒノロギー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | レーザーマーキングシステム |
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JP2021104524A (ja) * | 2019-12-26 | 2021-07-26 | 株式会社キーエンス | レーザ加工装置 |
JP7316208B2 (ja) | 2019-12-26 | 2023-07-27 | 株式会社キーエンス | レーザ加工装置 |
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