JP5636029B2 - 引出時序列機構を装備した3段スライドレール - Google Patents

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Description

本発明は、キャビネット等の固定された箱体に固定する固定レールと、抽斗等の移動体に固定する移動レールと、前記両レール間にボールベアリングを介してスライド可能に介挿した中間レールと、前記ボールベアリングを回動自在に保持したボールリテーナと、からなるスライドレールに関し、特に、アウターレールに抱合されている中間レールとインナーレールの延出時及び縮退時のスライド順を規則化するための制御機構を備えた引出時序列機構を装備した3段スライドレールに関する。
抽斗などの可動体をスライド自由に支持するための多段式スライドレールは、精度が高く、かつ抵抗が低くなるように設計されているので、精度の要求される精密機械、電子機器、コピー機などの可動部分に広く使用されている。また、大きい重量が加わる場所、たとえば、オフィスのキャビネット棚や、家庭で使用する多段の抽斗などの家具類等にも広く使用されている。
このスライドレールの基本構成は、U型を伏せた逆U字型の断面形状を持ち、長手方向の両側端に沿って内側に半円形凹溝からなるボール走行面が形成されているアウターレールと、長手方向の両側部に屈曲側部を有しその屈曲側部の外側及び内側を半円形凹溝からなるボール走行面を形成した中間レールと、断面略コの字型に立ち上げた半円形凹溝からなるボール走行面を形成したインナーレールとから成り、アウターレールの中に中間レールを、中間レールの内部にインナーレールをそれぞれ摺動走行自在に嵌挿させた構成である。
延伸時に仮に中間レールが最大に延出されていない状態で、先にインナーレールが中間レールから延出し始めてしまうと、アウターレールと中間レールの間に保持されたボールが、中間レールとインナーレールに掛かる荷重を支えながら回動することとなるため、アウターレールのボール走行面に過大な負荷を与えてアウターレールを変形させてしまうという問題があった。
一方、アウターレールから中間レールが最大に延伸され静止した状態になってからインナーレールが延伸される場合には、アウターレールと中間レールの間に保持されたボールは静止状態にある。ボールが静止状態になってから最大の荷重がかかるため、アウターレールのボール走行面にかかる動的荷重が軽減され、ボール走行面を保護し良好なスライドを維持する事が可能である。これは、最大延伸時から縮退する場合にも、インナーレールが完全に縮退し中間レールに嵌挿された後に中間レールが縮退を始めることによりアウターレールに同様の負荷軽減の作用が発生する。
負荷と作動安定性を考慮した3段スライドレールの作動制御装置としては、アウターレールと中間レールを係合または解除するロック機構と、中間レールとインナーレールのロック抱合とそれを解除するロック機構の両方を連動させてスライドするレールを規則化する作動制御機構を有した3段スライドレールが開発されていたが、その作動の確実性と、構造の簡素化が望まれていた。
特開平4−119217号公報
本発明の目的は、上記課題を解決するため、中間レールのロック・解除機構と、インナーレールのロック抱合/解除機構とを具備した作動制御部を中間レールの基部に回動自在に装着したことにより、最初に中間レール次にインナーレールの順で作動し、後退時はインナーレールの次に中間レールの順に移動するよう作動序列を規則化して制御することが可能な3段スライドレールを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明にかかる引出時序列機構を装備した3段スライドレールは、
引出作動時は、アウターレール20の中を中間レール30がインナーレール40をロック抱合した状態でスライドレールの先端方向に摺動前進し、アウターレールの先端に到達すると、中間レールとインナーレールの抱合ロックが解除され、インナーレールが中間レールの中を先端まで摺動伸延するように作動序列制御され、また、収納作動時は、アウターレールの先端で固定された状態の中間レールの中をインナーレールが摺動後退し、中間レールの後端に到達すると中間レールにインナーレールがロック抱合され、抱合状態でアウターレールの中を摺動後退するように作動序列制御される引出時序列機構を装備した3段スライドレールであって、作動制御部100が、制御板110と各レールに設けられた突起とからなり、アウターレール20から中間レール30の前進を停止する為に、アウターレール20の中央より先端寄りの底面に突設された当接突起24に当接する当接脚124と、アウターレール20内での中間レールの後退を阻止する為に、アウターレール20の中央付近の底面に突設された係止突起22に当接する係止脚122とからなる中間レールのロック・解除機構と、係合当接片142を係合凸部42に係合させてインナーレール40を中間レール30にロック抱合係止させるとともに軸102を中心に回転させて係合当接片142と係合凸部42との係合を解除してインナーレールを解放可動にする当接脚124、とからなるインナーレールのロック・解除機構と、からなる構成であって、係止脚122と当接脚124と係合当接片142を備えた制御板110が中間レール30の基部に軸102を介して回動自在に軸着された構成である。
前記制御板110は、中間レール30の基部に、軸102を介して回動自在に軸着された2つの脚を備えた略長方形の板材であって、アウターレールに突設された係止突起22に当接する係止脚122と、当接突起24に当接する当接脚124の2つの脚部と、インナーレール40に突設された係合凸部42に係合する係合当接片142とを備えた構成からなり、制御板110の軸102よりレール摺動方向縮退側に穿設された掛止孔117に弾性細線90の一端を掛合し、制御板110の軸102よりレール摺動方向延伸側に突設された掛止片114を介して、中間レールの基部に突設された掛止部32弾性細線90の他端を係止することにより、制御板110が逆時計方向に付勢されて装着されている構成である。
また、係合当接片142は、制御板110の後端に設けられた略三角形状の突部であり、インナーレールを中間レールに縮退させる圧力で、前記逆時計方向に付勢されている制御板110を時計回りに押圧回転させることで、インナーレールの内側に突設された係合凸部42を当接斜面142bで乗り越えてインナーレールと中間レールを係合する部材で、当接面142aが係合凸部42に当接して中間レールにインナーレールをロック抱合し、また、アウターレールから中間レールが摺動延伸し終えて、中間レールにロックされていたインナーレールに突設された係合凸部42が当接面142aを押圧する圧力で制御板110を時計回りに押圧回転させることにより、該当接面142aを強制的に係合凸部42を乗り越えさせて中間レールとインナーレールのロックの抱合を解除する構成である。
また、中間レールのロック・解除機構は、アウターレール20の中を摺動延伸する中間レールの前進を停止する為に、アウターレールの中央より先端寄りの底面に突設された当接突起24と、アウターレール20の中を前進し終えた中間レールの後退を阻止する為に、アウターレールの中央付近の底面に設けられた係止突起22と、該係止突起22に当接する制御板に突設された係止脚122と、該当接突起24に当接する制御板に突設された当接脚124とからなり、アウターレール内で中間レール前進して摺動延伸し終えた位値に停止し、かつ中間レールがアウターレール内でアウターレール基部方向に縮退することを阻止する構成である。
本発明に係る引出時序列機構を装備した3段スライドレールは、上記詳述した通りの構成であるので、以下のような効果がある。
1.アウターレールから中間レールが最大に延伸され静止した状態になってから、ロック抱合されていたインナーレールが延伸されるので、ボールが静止状態になってから最大の荷重がかかるため、ボール走行面にかかる動的荷重を軽減することが可能であり、収納作動時もインナーレールが中間レールにロック抱合されてからアウターレール内を走行する構成であるので同様の効果がある。
2.また、制御板110がアウターレールに突設された2つの凸部に当接する係止脚122と当接脚124の2つの脚部と係合当接片142により、インナーレールと中間レールのロック及び解除を行う事が可能であるため、スライドレールの延伸時および縮退時にボールが静止状態になってから最大の荷重がかかるように作動制御するので負荷を軽減し、安全で精度の高いスライドが可能である。
3.また、係合当接片142がインナーレールの内側に突設された係合凸部42を当接斜面142bで乗り越えてインナーレールと係合し、当接脚124を当接突起24に当接させて制御板110を時計回りに摺動させることにより係合を解除するため、一つの制御板110で中間レールのロックと解除を正確に行うことが可能である。
4.また、当接脚124が当接突起24に当接することにより中間レールの前進を停止させることが可能であり、また、当接脚124が当接突起24に当接することにより中間レールを前進した位値に停止させることが可能である。延伸時と縮退時の中間レールのロックと解除を正確に行うことにより、ボール走行面にかかる動的荷重を軽減することが可能である。
本発明に係る引出時序列機構を装備した3段スライドレールの平面図 本発明に係る引出時序列機構を装備した3段スライドレールの斜視図 本発明に係る引出時序列機構を装備した3段スライドレールが延伸する状態を示す平面図 本発明に係る引出時序列機構を装備した3段スライドレールが収納する状態を示す平面図
以下、本発明に係る引出時序列機構を装備した3段スライドレールを図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。
本発明にかかる引出時序列機構を装備した3段スライドレール10は、アウターレール20と、中間レール30と、インナーレール40と、ボールリテーナと、ボールとからなる構成である。アウターレール20には、係止突起22と、当接突起24と、制御板110が設けられ、インナーレールの内側面には係合凸部42が突設されている。
図1は、引出時序列機構を装備した3段スライドレールの部分平面図であり、中間レールはアウターレールから最大限に送出された状態にあり、図2に示すように係止突起22に係止脚122が当接することにより中間レールをアウターレールの先端に停止ロックした状態を示すものである。インナーレールと中間レールがアウターレールに完全に収納された状態において、インナーレールの内側面に設けられた係合凸部42は、制御板110の係合当接片142と当接してインナーレールを中間レール内にロック抱合している。図1は、中間レールがアウターレールから摺動延伸し終えた状態から、更なるインナーレールの押圧によって、制御板110が時計回りに回動することにより、係合凸部42が係合当接片142による係合ロックから解除されてインナーレールのみの送出が開始された状態を示すものである。
図2は、引出時序列機構を装備した3段スライドレールのアウターレール先端部の斜視図であり、アウターレールには係止突起22と、当接突起24と、制御板110が設けられている。係止脚122は、係止突起22の当接部22aと当接するようにアウターレールの長手方向の直線上に設けられており、また、当接脚124は、当接突起24の任意の位置に当接するようにアウターレールの長手方向の直線上に配置した構成である。
図3は、本発明に係る3段スライドレールが延伸する状態を示す平面図であり、アウターレールに中間レールとインナーレールが収納されている状態から、完全に延伸するまでの状態を示すものである。
図4は、本発明に係る3段スライドレールが収納する状態を示す平面図であり、中間レールとインナーレールが延伸している状態から、アウターレールに完全に収納されるまでの状態を示すものである。
アウターレール20は、引き出し、可動棚等の設置されるフレーム、壁、梁等に直接またはブラケット等の結合部材により固定される。また、アウターレールは中間レールとインナーレールを内抱する外部部材であり、金属製細長板の長手方向両側を立ち上げて屈曲させて形成する。図2の斜視図に示すように、横断面の長手方向の両側端を平行に抱え込んで、ボール走行面を形成し、断面略C字型の鉤型形状に形成した構成である。
係止突起22は、アウターレールの中央付近の底面に設けられた略長方形のエンボス加工などで形成された突起であり、係止脚122が当接部22aと当接することでアウターレールから摺動延伸し終えた中間レールの後退を阻止する構成である。すなわち、中間レールがアウターレールに収納された状態から前進すると、後述の当接脚124が当接突起24に当接することにより、アウターレール内での中間レールの前進は終了し、更なるインナーレールの押圧により、制御板110が時計回りに押される。これにより、係合当接片142軸102を中心に時計回りに持ち上げられ、係合凸部42との係合が解除されるとともに、インナーレールの送出が開始するため制御板110が押圧から解放され、制御板110が反時計回りに付勢されている為に右回転する。それにより、係止脚122の位置が下方向に移動し、前記当接部22aと当接する位置に戻るためアウターレールから最大に延伸された状態で中間レールの後退が阻止される。なお、本実施例では、中間レールがインナーレールの係合凸部42と制御板110の係合当接片142により係合されている状態でアウターレールから前進する時点では係止突起22と係止脚122は干渉しないように設計されている。
当接突起24は、アウターレールの中央付近の底面に設けられた略長方形のエンボス加工などで形成された突起であり、当接突起24の任意の部分が当接脚124に当接するように、当接脚124の位置に対応する状態で、アウターレールの長手方向の直線上に設けられている。中間レールが最大限まで延伸前進し、当接脚124が当接突起24に当接し、更なるインナーレールの押圧により、弾性細線により反時計回りに付勢されている制御板は軸102を中心に時計回りに押し返されて持ち上がり、係合当接片142と係合凸部42との係合により中間レールにロックされていたインナーレールを解除可動にする構成である。
中間レール30は、アウターレールに内装された移動体であり、図1に示す実施例では、金属長片の長手方向両側を断面略コの字型に立ち上げ、立ち上げた中間レール腕部分の両側にボール走行曲面が形成され、外側のボール走行面に接するボールとボールリテーナを介してアウターレール内に摺動自在に装着される。また、内側のボール走行面に接するボールとボールリテーナを介して中間レールにインナーレールが摺動自在に内装される構成である。
掛止部32は、掛止片114を介して掛止孔117に保持された弾性細線90の端を係止する突起である。弾性細線90は、一端を掛止孔117に掛止し、他端を掛止部32に掛止する押圧弾性部材で、制御板110の掛止片114を外側から軸102方向へ押し付ける状態で制御板110を反時計方向に付勢する部材である。掛止部32は、軸102よりレール摺動方向延伸側の中間レール基部付近の任意の場所に設けられ、弾性細線90により、軸102を中心に制御板110を反時計回り(第一図上方向)に付勢する構成である。掛止片114と掛止孔117の位置関係上、制御板110を回動させて反時計回りに付勢することが可能な場所に設けられればよく、本実施例の位置に限定されるものではない。
インナーレール40は、中間レールに内装された移動部材であり、図1に示す実施例では、金属長片の長手方向両側端を断面略コの字型に立ち上げ、立ち上げた腕の外側にボール走行面が形成され、ボールとボールリテーナを介して摺動可能に中間レールに内装されている構成である。
係合凸部42は、インナーレール40の基部付近のボール走行面に設けられた凸部であり、インナーレールが中間レールに完全に収納された状態では係合当接片142の当接面142aと当接することによりインナーレールを係止する構成である。中間レールがアウターレールから延伸し終えて当接脚124が当接突起24に押圧され、更なるインナーレールの押圧により、反時計回りに付勢されている制御板110が当接突起24に押し戻されて時計回りに回動することに伴い、係合当接片142も時計回りに戻され、係合当接片142が係合凸部42を乗り越えることにより、インナーレールのロックが解除される構成である。
ストッパ44は、インナーレール基部付近に設けられた突起であり、インナーレールと中間レールの間に回動自在に嵌装されたボールを抱合するボールリテーナがスライドレールから脱落することを防止する構成である。
先端ストッパ46は、インナーレールの先端部分に設けられた突起であり、スライドレールが縮退した時に、インナーレールが中間レールから外れるのを防止する構成である。
制御板110は、軸102と、掛止片114と、掛止孔117と、係合当接片142と、係止脚122と、当接脚124とからなる2つの脚を備えた部材であり、中間レールの基部に回動可能に設けられた構成である。制御板110は、弾性細線90により反時計回りに付勢されているが、インナーレールが中間レールにロックされている状態においては係合当接片142の当接斜面142bの頂点がインナーレールの内側ボール走行面に当接することにより、軸102を中心に僅かに時計回りに回動された状態となる。インナーレールが中間レールにロックされる工程で僅かに時計方向に回動させた状態にすることにより、延伸時には制御板110の係止脚122が係止突起22に干渉する事なく中間レールをアウターレールから引き出すことを可能にした構成である。
中間レールがアウターレールから最大限に延伸前進され、更にインナーレールの押出送出する圧力で当接脚124が当接突起24に当接し押圧されることにより、反時計回りに付勢されている制御板110が、当接突起24に押されて時計回りに回動させられて、係合凸部42の高さを越える程度にまで係合当接片142が持ち上げられ、インナーレールと中間レールのロックが解除される構成である。また、インナーレールと中間レールのロックが解除されてインナーレールの延伸前進が開始すると共に、中間レールからインナーレールを延伸する力により制御板110の係合当接片142が係合凸部42との係合から解除されるため、弾性細線90により付勢されている制御板110が反時計回りに回動し、係止脚122が係止突起22の当接部22aと当接する位置まで押し下げられ(係合当接片142の当接斜面142bの頂点がインナーレールの全幅より低い位置まで押し下げられる)、中間レールが後退しないようにアウターレール内にロックされる構成である。
延伸時に係止突起22と掛止脚122によりロックされたアウターレールと中間レールのロック・解除機構は、インナーレールが中間レール内に縮退し終えてインナーレールの基部に設けられた係合凸部42が当接斜面142bに当接して制御板110を時計回りに押圧することにより、制御板110に設けられた係止脚122が、係止突起22の当接部22aを超える高さまで時計回りに回動し、押し上げられる事により係止突起22と掛止脚122のロックが解除される。すなわち、インナーレールの中間レールへの収納が終了する際に、インナーレール後端部40aが制御板110の上を通過し、係合凸部42により係合当接片142が押圧されて制御板110が回動するまで中間レールのロックは解除されない構成である。
係合当接片142の当接斜面142bの頂点がインナーレール後端部40aに当接することにより、係止脚122が係止突起22との係止から解除され、アウターレールと中間レールのロックが解除された後、中間レールがインナーレールを抱合した状態でアウターレール内で縮退を開始する。中間レールが完全に縮退し終えた後、当接斜面142bに当接していた係合凸部42が更に当接斜面142bを押圧する事により、僅かに時計回りに回動付勢された状態となっていた制御板110が更に時計回りに回動され、係合当接片142が係合凸部42を乗り越えて、抱合されていたインナーレールが中間レールにロックされる。インナーレールを抱合した中間レールの縮退が完了し、その後、中間レールにインナーレールがロックされる構成である。
掛止片114は、制御板110の軸102よりレール摺動方向延伸側下部に設けられた突起であり、軸102を中心に制御板110を反時計回りに付勢した構成であり一端が掛止孔117に掛止され、他端が掛止部32に掛止された弾性細線90に掛止片114を介してテンションをかけるための突起である。掛止片114は、掛止孔117と掛止部32を介して弾性細線90により制御板110の掛止孔117部分を係合当接片142の方向へと反時計回りに押圧している構成である。
掛止孔117は、掛止片114を介して掛止部32に保持された弾性細線90の一端を係止する孔である。掛止孔117は、制御板110の軸102よりレール摺動方向縮退側の任意の場所に設けられ、掛止片114と掛止部32の位置関係上、制御板110を回動させて反時計回りに付勢することが可能な場所に設けられればよく、本実施例の穿孔位置に限定されるものではない。
係止脚122は、制御板110のレール底面方向に延設された脚であり、アウターレールに接しない程度の長さで、係止突起22の当接部22aに接する程度の長さに構成されている。中間レールおよびインナーレールが完全に縮退している状態においては、係合当接片142がインナーレールの内側壁に接して僅かに時計回りに押圧されているため、係止脚122は、係止突起22の上底に干渉しない位置まで押し上げられている。そのため、完全に縮退してアウターレールに抱合されている中間レールが延伸する際に、係止脚122が係止突起22の上底に干渉しない位置となる。中間レールが完全に延伸され、インナーレールを延伸させる圧力で当接脚124が当接突起24に押圧されることにより、制御板110が時計回りに回動し、係合凸部42と係合当接片142によるインナーレールのロックが解除され、係合当接片142がインナーレールの内側壁による押圧から解放されてインナーレールが中間レールから延伸し始めた時点で、弾性細線90の力により制御板110が反時計回りに回動し、係止脚122が係止突起22の当接部22aの位置まで押し下げられる構成である。
また、本実施例ではインナーレールが中間レールにロックされている状態において、係止脚122が係止突起22に干渉しない構成となっているが、係止突起22のアウターレール基部側には傾斜22b(テーパ)が設けられているため、係合当接片142と係合凸部42のロック機構にエラーが発生しても制御板110の係止脚122は延伸時に係止突起22を乗り越えることが可能である。インナーレールと中間レールのロックはバネ(弾性細線90)に依る弾力で制御されており、エラーを起こす可能性は少ないが、仮にエラーが発生し縮退時にインナーレールが中間レールの中に完全に収納されず、係合当接片142が係合凸部42を乗り越えない状態のまま、中間レールがアウターレールに収納されてしまった場合でも、再度の送出時に係止脚122が係止突起22を乗り越えて中間レールをアウターレールから引き出すことを可能にした構成である。本実施例では、中間レールがアウターレールから前進する時点では係止突起22と係止脚122は干渉しないようにインナーレールを中間レール内にロックする際に制御板110を僅かに時計回りに回動させて収納するように設計されているが、中間レールの延伸する圧力により係止脚122が係止突起22のテーパ部分に接触し、押し上げられる事で係止脚122が係止突起22を乗り越えて中間レールが送出される構成とする事も可能である。
係止脚122が係止突起22の当接部22aの位置まで弾性細線90の付勢で押し下げられることにより、アウターレール内に中間レールを縮退させようとしても係止脚122が当接部22aに当接するので、中間レール内にインナーレールを縮退させて係止脚122と当接部22aによるロックを解除した後でなければ、中間レールをアウターレール内に縮退させることが出来ないように中間レールのロックする構成である。
インナーレールが中間レール内に縮退する際に、インナーレールの基部が当接斜面142bを押圧することにより係合当接片142はインナーレール後端部40aに当接し、制御板110が時計回りに回動して係止脚122は係止突起22より高い位置まで押し上げられる。係止脚122が押し上げられる事により、係止脚122と当接部22aによるアウターレールと中間レールのロックが解除され、中間レールがアウターレール内部へと縮退する構成である。
当接脚124は、制御板110のレール底面方向に延設された脚であり、アウターレールに接しない程度の長さで、当接突起24に接する程度の長さである。当接脚124が当接突起24の任意の部分に当接するように、当接突起24の位置に対応した位置に形成される。中間レールがアウターレールから最大限まで延伸され、更にインナーレールを延伸するための圧力で当接脚124が当接突起24に当接することにより、制御板は弾性細線により反時計回りに付勢されているが反対に押されて軸102を中心に時計回りに回動し、係合当接片142を係合凸部42よりも高い位置まで押し上げ、係合当接片142と係合凸部42の係合により中間レールにロックされていたインナーレールを解除可動にする。
係合当接片142は、制御板110の平面に設けられた三角部であり、当接面142aと当接斜面142bを備えた構成である。当接面142aの一端と当接斜面142bの一端が交差する頂点は、インナーレールが中間レールにロックされていない状態において、インナーレールの幅を超える位置まで弾性細線90の押圧により押し下げられている。全てのレールが完全に延伸した状態から、インナーレールの中間レール内への縮退によりインナーレール後端部40aが当接斜面142bを押圧することにより軸102を中心に制御板110が時計回りに回動させられ、係止脚122が係止突起22の側端を越える高さに押圧され、中間レールのロックが解除される構成である。
本実施例では、インナーレールを抱合した中間レールを前進させる圧力で当接脚124が当接突起24に押圧されることにより制御板110を時計回りに回動させ、その回動により当接片142が持ち上げられるため、係合凸部42との係合当接片142のロックが解除される構成となっている。この制御板110を回動させる押圧力は、当接突起24による当接脚124への押圧がなくとも弾性細線90の弾性力を押し返して係合当接片142が係合凸部42を乗り越えることが可能であれば、必ずしも当接突起24と当接脚124を設ける必要はない。例えば、係合当接面142aと係合凸部42の当り面の両部材の当接点の角度を微調整して乗り越えられる角度に設定することにより、ある程度の力で中間レールおよびインナーレールを引き出せば、当接突起24と当接脚124の機構が無い状態でも引出す力のみで係合当接片142が係合凸部42を乗り越えることが可能となる構成とすることが出来る。上記の方法でインナーレールと中間レールのロック及び解除を行う構成とした場合には、当接突起24と当接脚124の機構を必要としない簡素な構造とすることも可能である。
引出作動時は、アウターレール内での中間レールのロック・解除機構(係止脚122と係止突起22によるロックおよび解除)と中間レール内でのインナーレールのロック・解除機構(係合当接片142と係合凸部42によるロックおよび解除)を備えているため、アウターレール20の中を中間レール30がインナーレール40をロック抱合した状態でスライドレールの先端方向に摺動前進し、中間レールがアウターレールの先端に到達すると、中間レールとインナーレールのロックが解除され、インナーレールが中間レールの中を先端まで摺動伸延するように作動を序列制御する。
また、縮退作動時は、アウターレールの先端で係止脚122と係止突起22の係合によりアウターレールに固定された状態の中間レールの中をインナーレールが摺動後退し、インナーレールが中間レールの後端に到達すると、係合当接片142がインナーレール後端部40aに押圧されることにより、アウターレールと中間レールのロックが解除され、インナーレールを抱合した中間レールがアウターレールの中を摺動後退するように作動を序列制御する。
中間レールとインナーレールの作動序列を制御することにより中間レール30がアウターレール20から最大に延伸され静止した状態になってからインナーレール40が延伸されるため、アウターレールと中間レールの間に保持されたボールが静止状態になってから最大の荷重がかかることとなり、アウターレールのボール走行面にかかる動的荷重が軽減され、ボール走行面を保護し良好なスライドを維持する事を可能とした構成である。
また、引出作動時は中間レールが完全に送出された後に、インナーレールの送出が開始される機構を備えたうえ、縮退作動時はインナーレールが中間レールに完全に収納された後に中間レールの縮退が開始する機構を備え、更に、インナーレールと中間レールのロック機構がエラーを起こしたまま中間レールの縮退が完了してしまった場合でも、中間レールを延伸する圧力で係止脚122が係止突起22を乗り越えて中間レールを再度送出することを可能とした構成でもある。
10 引出時序列機構を装備した3段スライドレール
20 アウターレール
22 係止突起
22a 当接部
22b 傾斜
24 当接突起
30 中間レール
32 掛止部
40 インナーレール
40a インナーレール後端部
42 係合凸部
44 ストッパ
46 先端ストッパ
90 弾性細線
100 作動制御部
102 軸
110 制御板
114 掛止片
117 掛止孔
122 係止脚
124 当接脚
142 係合当接片
142a 当接面
142b 当接斜面


Claims (4)

  1. 引出作動時は、アウターレール20の中を中間レール30がインナーレール40をロック抱合した状態でスライドレールの先端方向に摺動前進し、アウターレールの先端に到達すると、中間レールとインナーレールの抱合ロックが解除され、インナーレールが中間レールの中を先端まで摺動伸延するように作動序列制御され、また、収納作動時は、アウターレールの先端で固定された状態の中間レールの中をインナーレールが摺動後退し、中間レールの後端に到達すると中間レールにインナーレールがロック抱合され、抱合状態でアウターレールの中を摺動後退するように作動序列制御される引出時序列機構を装備した3段スライドレールにおいて、
    作動制御部100が、制御板110と各レールに設けられた突起とからなり、アウターレール20から中間レール30の前進を停止する為に、アウターレール20の中央より先端寄りの底面に突設された当接突起24に当接する当接脚124と、アウターレール20内での中間レールの後退を阻止する為に、アウターレール20の中央付近の底面に突設された係止突起22に当接する係止脚122とからなる中間レールのロック・解除機構と、
    係合当接片142を係合凸部42に係合させてインナーレール40を中間レール30にロック抱合係止させるとともに軸102を中心に回転させて係合当接片142と係合凸部42との係合を解除してインナーレールを解放可動にする当接脚124、とからなるインナーレールのロック・解除機構と、
    からなる構成であって、係止脚122と当接脚124と係合当接片142を備えた制御板110が中間レール30の基部に軸102を介して回動自在に軸着されていることを特徴とする引出時序列機構を装備した3段スライドレール。
  2. 前記制御板110は、中間レール30の基部に、軸102を介して回動自在に軸着された2つの脚を備えた略長方形の板材であって、アウターレールに突設された係止突起22に当接する係止脚122と、当接突起24に当接する当接脚124の2つの脚部と、インナーレール40に突設された係合凸部42に係合する係合当接片142とを備えた構成からなり、
    制御板110の軸102よりレール摺動方向縮退側に穿設された掛止孔117に弾性細線90の一端を掛合し、制御板110の軸102よりレール摺動方向延伸側に突設された掛止片114を介して、中間レールの基部に突設された掛止部32弾性細線90の他端を係止することにより、制御板110が逆時計方向に付勢されて装着されていることを特徴とする請求項1記載の引出時序列機構を装備した3段スライドレール。
  3. 前記係合当接片142は、制御板110の後端に設けられた略三角形状の突部であり、インナーレールを中間レールに縮退させる圧力で、前記逆時計方向に付勢されている制御板110を時計回りに押圧回転させることで、インナーレールの内側に突設された係合凸部42を当接斜面142bで乗り越えてインナーレールと中間レールを係合する部材で、当接面142aが係合凸部42に当接して中間レールにインナーレールをロック抱合し、また、アウターレールから中間レールが摺動延伸し終えて、中間レールにロックされていたインナーレールに突設された係合凸部42が当接面142aを押圧する圧力で制御板110を時計回りに押圧回転させることにより、該当接面142aを強制的に係合凸部42を乗り越えさせて中間レールとインナーレールのロックの抱合を解除することを特徴とする請求項1記載の引出時序列機構を装備した3段スライドレール。
  4. 中間レールのロック・解除機構は、アウターレール20の中を摺動延伸する中間レールの前進を停止する為に、アウターレールの中央より先端寄りの底面に突設された当接突起24と、アウターレール20の中を前進し終えた中間レールの後退を阻止する為に、アウターレールの中央付近の底面に設けられた係止突起22と、該係止突起22に当接する制御板に突設された係止脚122と、該当接突起24に当接する制御板に突設された当接脚124とからなり、アウターレール内で中間レール前進して摺動延伸し終えた位値に停止し、かつ中間レールがアウターレール内でアウターレール基部方向に縮退することを阻止する構成であることを特徴とする請求項1記載の引出時序列機構を装備した3段スライドレール。
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