JP5635487B2 - はんだ付け用フラックス - Google Patents

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Description

本発明は、鉛フリーはんだのはんだ付けに特に好適なはんだ付け用フラックスに関する。
従来から、はんだ付けの際には、はんだ付けを確実に行うためにフラックスが用いられている。また、近年、はんだ合金においては、鉛化合物は毒性が強く、生体機能に障害を与えるため重大な問題とされている。そこで、鉛を含まないはんだ材料が開発され、Sn−Ag−Cu系の合金、Sn−Ag系の合金、Sn−Cu系の合金やこれら合金系に1元素以上の金属元素を加えた合金などのいわゆる無鉛はんだ(鉛フリーはんだ)合金粉末が用いられるようになってきた。
そして、はんだ粉末の主成分をPbからSnに代えることで、はんだの濡れ性が低下するとともに、はんだの溶融性が低下する。また、フローはんだ付けの前にはんだペーストによるはんだ付け時の熱により、基板の銅箔ランドが酸化する。その結果、はんだ付けの際に、ディウェッティング(はんだはじき)やはんだブリッジが発生しやすくなるという問題がある。
上記のような問題を解決するための技術としては、例えば、ピラゾール化合物を含有するフラックスが提案されている(特許文献1)。また、ピペリジンなどの揮発性塩基性剤を含有するフラックスが提案されている(特許文献2)。
特開2004−25288号公報 特開平8−243787号公報
しかしながら、上記特許文献に記載のようなフラックスは、鉛フリーはんだのように、はんだの濡れ性や溶融性が悪いものを用いてはんだ付けする場合において、はんだ付けの際のディウェッティングやはんだブリッジを十分に抑制できるものはなかった。
そこで、本発明は、仮に鉛フリーはんだを用いた場合においても、はんだ付けの際のディウェッティングやはんだブリッジを十分に抑制できるはんだ付け用フラックスを提供することを目的とする。
前記課題を解決すべく、本発明は、以下のようなはんだ付け用フラックスを提供するものである。
すなわち、本発明の鉛フリーはんだのはんだ付け用フラックスは、ロジン系樹脂と、活性剤と、溶剤とを含有するフラックスであって、前記活性剤が、前記フラックス100質量%に対して、0.01質量%以上10質量%以下の(A)アミンの酸塩と、0.01質量%以上10質量%以下の(B)脂環式多価カルボン酸またはその無水物と、0.01質量%以上10質量%以下の(C)脂環構造を有しないハロゲン化カルボン酸無水物と、0.01質量%以上10質量%以下の(D)ピラゾール化合物と、0.01質量%以上10質量%以下の(E)ピペリジン錯塩とを含有することを特徴とするものである。
本発明の鉛フリーはんだのはんだ付け用フラックスにおいては、前記(E)ピペリジン錯塩が、3フッ化ホウ素ピペリジン錯塩であることが好ましい。
本発明の鉛フリーはんだのはんだ付け用フラックスにおいては、前記(B)脂環式多価カルボン酸またはその無水物が、無水クロレンド酸であることが好ましい。
本発明の鉛フリーはんだのはんだ付け用フラックスにおいては、前記(C)脂環構造を有しないハロゲン化カルボン酸無水物が、2,3−ジブロモコハク酸無水物であることが好ましい。
本発明の鉛フリーはんだのはんだ付け用フラックスにおいては、前記活性剤が、前記フラックス100質量%に対して、0.02質量%以上0.2質量%以下の(A)アミンの酸塩と、0.5質量%以上2質量%以下の(B)脂環式多価カルボン酸またはその無水物と、0.1質量%以上1.5質量%以下の(C)脂環構造を有しないハロゲン化カルボン酸無水物と、0.05質量%以上1質量%以下の(D)ピラゾール化合物と、0.1質量%以上0.4質量%以下の(E)ピペリジン錯塩とを含有することが好ましい。
本発明によれば、仮に鉛フリーはんだを用いた場合においても、はんだ付けの際のディウェッティングやはんだブリッジを十分に抑制できるはんだ付け用フラックスを提供することが可能となる。
本発明のはんだ付け用フラックスは、以下説明するロジン系樹脂、活性剤および溶剤を含有するものである。
本発明に用いるロジン系樹脂としては、ロジンおよびロジン誘導体が挙げられる。ロジン誘導体としては、変性ロジン、重合ロジン、水添ロジン、不均化ロジンなどが挙げられる。これらのロジン系樹脂の中でも、フラックス残渣の淡色化の観点から、水添ロジンが好ましい。これらのロジン系樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
前記ロジン系樹脂の含有量は、前記フラックス100質量%に対して、8質量%以上20質量%以下であることが好ましく、11質量%以上15質量%以下であることがより好ましい。含有量が前記下限未満では、はんだの濡れ性が低下し、ディウェッティングやはんだブリッジが生じやすくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、フラックス残さ量が多くなる傾向にある。
本発明に用いる活性剤は、(A)アミンの酸塩と、(B)脂環式多価カルボン酸またはその無水物と、(C)脂環構造を有しないハロゲン化カルボン酸無水物と、(D)ピラゾール化合物と、(E)ピペリジン錯塩とを含有することが必要である。
前記(A)〜(E)のうちのいずれか一つの成分が欠ける場合には、はんだ付けの際のディウェッティングおよびはんだブリッジの両方を十分に抑制することができなくなる。
本発明に用いる(A)アミンの酸塩とは、アミン類の有機酸または無機酸との塩である。アミン類としては、例えば、一級アミン(メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミンなど)、二級アミン(ジメチルアミン、ジエチルアミンなど)、ポリアミン(エチレンジアミンなど)が挙げられる。これらのアミン類の中でも、活性作用の観点から、一級アミンが好ましい。有機酸としては、カルボン酸、有機リン酸、有機硫酸などが挙げられる。無機酸としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸などが挙げられる。これらの酸の中でも、はんだ付け性および信頼性の観点から、塩酸塩、臭化水素酸塩が好ましい。
前記(A)アミンの酸塩としては、例えば、メチルアミン塩酸塩、エチルアミン塩酸塩、プロピルアミン塩酸塩、ブチルアミン塩酸塩、ジメチルアミン塩酸塩、ジエチルアミン塩酸塩、イミダゾール塩酸塩、ジフェニルグアニジン塩酸塩、エチル化アミン臭化水素酸塩、プロピルアミン臭化水素酸塩、ブチルアミン臭化水素酸塩が挙げられる。
前記(A)アミンの酸塩の含有量は、前記フラックス100質量%に対して、0.01質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.02質量%以上0.2質量%以下であることがより好ましい。含有量が前記下限未満では、はんだブリッジが発生しやすくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、フラックス中において溶解しにくくなり、フラックスの液としての安定性が低下する傾向にある。
本発明に用いる(B)脂環式多価カルボン酸またはその無水物とは、脂環構造を有する多価カルボン酸、または、そのカルボン酸無水物である。脂環式多価カルボン酸は、ハロゲン基、アルキル基などの置換基を有していてもよい。また、安定性の観点からは、脂環式多価カルボン酸無水物であることが好ましい。
前記(B)脂環式多価カルボン酸またはその無水物としては、例えば、無水クロレンド酸、1,2−シクロプロパンジカルボン酸無水物、1,2−ジメチル−1,2−シクロプロパンジカルボン酸無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロヘプタンテトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
前記(B)脂環式多価カルボン酸またはその無水物の含有量は、前記フラックス100質量%に対して、0.01質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上2質量%以下であることがより好ましい。含有量が前記下限未満では、はんだブリッジが発生しやすくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、フラックス中において溶解しにくくなり、フラックスの液としての安定性が低下する傾向にある。
本発明に用いる(C)脂環構造を有しないハロゲン化カルボン酸無水物とは、ハロゲン基で置換されたカルボン酸無水物のうち脂環構造を有しないものである。ハロゲンとしては、塩素、臭素などが挙げられる。カルボン酸無水物としては、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、クエン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、3−メチルテトラヒドロフタル酸、4−メチルテトラヒドロフタル酸、3−エチルテトラヒドロフタル酸、4−エチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、3−メチルヘキサヒドロフタル酸、4−メチルヘキサヒドロフタル酸、3−エチルヘキサヒドロフタル酸、4−エチルヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの無水物が挙げられる。
前記(C)脂環構造を有しないハロゲン化カルボン酸無水物としては、例えば、テトラブロモフタル酸無水物、2−ブロモコハク酸無水物、2−ブロモマレイン酸無水物、テトラクロロフタル酸無水物、2−クロロコハク酸無水物、2−クロロマレイン酸無水物、2,3−ジブロモコハク酸無水物、4‐ブロモフタル酸無水物が挙げられる。
前記(C)脂環構造を有しないハロゲン化カルボン酸無水物の含有量は、前記フラックス100質量%に対して、0.01質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上1.5質量%以下であることがより好ましい。含有量が前記下限未満では、はんだの濡れ性が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、フラックス中において溶解しにくくなり、フラックスの液としての安定性が低下する傾向にある。
本発明に用いる(D)ピラゾール系化合物としては、ピラゾール、その誘導体およびこれらの塩が挙げられる。ここで、ピラゾールは、1,2−ジアゾールであり、沸点が184℃〜185℃(719mmHg)の水、エタノール、エーテル、ベンゼンに易溶の物質である。また、ピラゾール誘導体は、アルキル基などの置換基を有するピラゾールの置換体である。また、これらの塩とは、上記ピラゾールまたはピラゾール誘導体の有機酸または無機酸との塩である。塩にすると水溶性を高めることができる。有機酸としては、カルボン酸、有機リン酸、有機硫酸などが挙げられる。無機酸としては、塩酸、硫酸、リン酸などが挙げられる。
前記(D)ピラゾール系化合物としては、例えば、3,5−ジメチルピラゾール、5−アミノ−1,3−ジメチルピラゾール塩酸塩、3−アミノ−5−ヒドロキシピラゾール、3−アミノピラゾール、3−(4−クロロフェニル)ピラゾール、ピラゾール−3,5−ジカルボン酸ジエチル、3,5−ジメチルピラゾール、3−(4−メトキシフェニル)ピラゾール、3−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール、3−メチルピラゾール、3−フェニルピラゾール、3,5−ピラゾールジカルボン酸一水和物、3−(4−トリル)ピラゾール、3−アミノピラゾール−4−カルボン酸、3,4−ジアミノ−5−ヒドロキシピラゾール硫酸塩、4−メチルピラゾール、5−クロロ−1,3−ジメチルピラゾール、1−フェニルピラゾール、3,5−ジフェニルピラゾール、3,5−ジメチル−1−フェニルピラゾール、4−ブロモ−3−メチルピラゾール、1,3,5−トリメチルピラゾールが挙げられる。これらの中でも、はんだの濡れ性の観点から、3,5−ジメチルピラゾールが好ましい。
前記(D)ピラゾール系化合物の含有量は、前記フラックス100質量%に対して、0.01質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.05質量%以上1質量%以下であることがより好ましい。含有量が前記下限未満では、はんだの濡れ性が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、フラックス中において溶解しにくくなり、フラックスの液としての安定性が低下する傾向にある。
本発明に用いる(E)ピペリジン錯塩とは、ピペリジン(置換基を有していてもよい)を配位子とする錯体である。錯体の金属としては、ホウ素、銅、アルミニウムなどが挙げられる。
前記(E)ピペリジン錯塩としては、例えば、3フッ化ホウ素ピペリジン錯塩、ボランピペリジン錯塩が挙げられる。
前記(E)ピペリジン錯塩の含有量は、前記フラックス100質量%に対して、0.01質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上0.4質量%以下であることがより好ましい。含有量が前記下限未満では、はんだブリッジが発生しやすくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、フラックス中において溶解しにくくなり、フラックスの液としての安定性が低下する傾向にある。
本発明に用いる活性剤は、本発明の効果を達成できる範囲内において、前記(A)〜(E)以外の一般的な他の活性剤を含有していてもよい。
他の活性剤としては、例えば、有機酸類(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など)、ハロゲン化物(ハロゲン化アルコールなど)、アミン類、アミノ酸類、アミド系化合物が挙げられる。
これら他の活性剤を用いる場合には、その含有量は、前記フラックス100質量%に対して、0.01質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
本発明に用いる溶剤としては、公知の溶剤を適宜用いることができる。前記溶剤としては、沸点100℃以下の水溶性溶剤を用いることが好ましい。前記溶剤としては、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどが挙げられる。これらの溶剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
前記溶剤は、前記フラックス中の前記ロジン系樹脂および前記活性剤などを除いた残部である。前記溶剤の含有量は、前記フラックス100質量%に対して、70質量%以上92質量%以下であることが好ましく、80質量%以上89質量%以下であることがより好ましい。
本発明のフラックスには、前記ロジン系樹脂、前記活性剤および前記溶剤の他に、必要に応じて、つや消し剤、酸化防止剤、チクソ剤、揺変剤、消泡剤、防錆剤、界面活性剤、熱硬化剤などの添加剤を含有していてもよい。これらの添加剤の含有量としては、前記フラックス100質量%に対して、10質量%以下であることが好ましい。
以上説明した本発明のフラックスは、鉛フリーはんだのように、はんだの濡れ性や溶融性が悪いものを用いてはんだ付けする場合においても、はんだ付けの際のディウェッティングやはんだブリッジを十分に抑制できるものである。また、本発明のフラックスを用いた場合には、はんだ付け後にフラックス残さのこびり付きを十分に抑制できる。
また、一般的なフラックスでは、はんだの濡れ性、フラックス残さのこびり付きなどを考慮して、はんだ付け工法(フローはんだ付け、部分はんだ付け、小手はんだ付けなど)に応じて異なるフラックスを用いている。これに対し、本発明のフラックスは、上記のように優れた諸特性を有するため、はんだ付け工法によって、フラックスを使い分けなくてもよく、汎用性が高い。
次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、実施例および比較例にて用いた材料を以下に示す。
ロジン系樹脂A:商品名「RHR−301M」、丸善油化商事社製
ロジン系樹脂B:商品名「KE−604」、荒川化学工業社製
活性剤A:エチルアミン塩酸塩
活性剤B:無水クロレンド酸
活性剤C:2,3−ジブロモコハク酸無水物
活性剤D:3,5−ジメチルピラゾール
活性剤E:3フッ化ホウ素ピペリジン錯塩
活性剤F:コハク酸
活性剤F:2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール
つや消し剤:パルミチン酸
溶剤:エタノール
[実施例1]
ロジン系樹脂A6.6質量%、ロジン系樹脂B5.2質量%、活性剤A0.04質量%、活性剤B1質量%、活性剤C0.4質量%、活性剤D0.1質量%、活性剤E0.2質量%、活性剤F0.3質量%、活性剤F0.5質量%、つや消し剤1質量%および溶剤84.66質量%を容器に投入し、らいかい機を用いて混合してフラックスを得た。
[実施例2〜7]
表1に示す組成に従い各材料を配合した以外は実施例1と同様にして、フラックスを得た。
[比較例1〜8]
表2に示す組成に従い各材料を配合した以外は実施例1と同様にして、フラックスを得た。
<フラックスの評価>
フラックスの特性(絶縁性、はんだの濡れ性、はんだブリッジ性)を以下のような方法で評価した。実施例について得られた結果を表1に示し、比較例について得られた結果を表2に示す。
(1)絶縁性
洗浄した櫛形電極基板(導体幅:0.318mm、導体間隔:0.318mm、大きさ:30mm×30mm)に、基板一枚当たり0.15mLのフラックスを塗布して試験片を得た。この試験片を、直ちに絶縁抵抗計にセットし、測定電圧10V、測定秒数60秒、測定温度10〜30℃、測定湿度40〜80%の条件下にて、絶縁抵抗値を測定する。なお、絶縁抵抗値の測定はそれぞれ数回(例えば3回)行い、その平均値を測定値とする。測定は、測定開始直後(0分後)、5分後、10分後、30分後、60分後、90分後、120分後に行い、その結果をプロットして、経過時間と絶縁抵抗値との関係を示すグラフを作成する。得られたグラフから、下記の基準に従って、絶縁性を評価した。
○:絶縁抵抗値が1×10Ω以上に回復するまでの時間が60分未満である。
×:絶縁抵抗値が1×10Ω以上に回復するまでの時間が60分以上である。
(2)はんだの濡れ性
JIS Z 3197(1999)ウェッティングバランス法に準拠した方法により、はんだの濡れ性を評価した。すなわち、130℃20分間酸化処理した銅版に、それぞれのフラックスを浸漬法により塗布して試験片を得た。この試験片を温度250℃の溶融はんだ(Sn/Ag/Cu=99/0.3/0.7(質量比))に接触させ、ぬれ作用力がゼロになるまでの時間(ゼロクロス時間)を評価した。そして、この測定値から、下記の基準に従って、はんだの濡れ性を評価した。
○:ゼロクロス時間が2秒以下である。
△:ゼロクロス時間が2秒超2.3秒未満である。
×:ゼロクロス時間が2.3秒以上である。
(3)はんだブリッジ性
洗浄したテスト基板(大きさ:150mm×200mm)に、スプレーフラクサー(製品名「TAF40−12PV」、タムラ製作所社製)にて、厚みが7μmとなるように、フラックスを塗布し、噴流式自動はんだ付装置(製品名「HC33−36NF」、タムラ製作所社製)にてはんだ付けを行い、試験片を得た。なお、試験片は各例につき10枚ずつ作製した。また、はんだ温度は255℃であり、はんだ組成はSn/Ag/Cu=99/0.3/0.7(質量比)である。得られた試験片について、不具合(ブリッジ、つらら)件数を数え、その数値から、下記の基準に従って、はんだブリッジ性を評価した。
○:基板一枚当たりの不具合件数が30以下である。
△:基板一枚当たりの不具合件数が30以上40以下である。
×:基板一枚当たりの不具合件数が40以上である。
表1および表2に示す結果からも明らかなように、本発明のフラックスを用いた場合(実施例1〜7)には、鉛フリーはんだを用いた場合においても、はんだ付けの際のディウェッティングやはんだブリッジを十分に抑制でき、しかも絶縁性にも優れることが確認された。
これに対し、活性剤A〜活性剤Eのうちのいずれか一つの成分が欠けるフラックスを用いた場合(比較例1〜8)には、はんだ付けの際のディウェッティングおよびはんだブリッジの両方を抑制することができなかった。
本発明のはんだ付け用フラックスは、鉛フリーはんだのはんだ付けに特に好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. ロジン系樹脂と、活性剤と、溶剤とを含有するフラックスであって、
    前記活性剤が、前記フラックス100質量%に対して、0.01質量%以上10質量%以下の(A)アミンの酸塩と、0.01質量%以上10質量%以下の(B)脂環式多価カルボン酸またはその無水物と、0.01質量%以上10質量%以下の(C)脂環構造を有しないハロゲン化カルボン酸無水物と、0.01質量%以上10質量%以下の(D)ピラゾール化合物と、0.01質量%以上10質量%以下の(E)ピペリジン錯塩とを含有する
    ことを特徴とする鉛フリーはんだのはんだ付け用フラックス。
  2. 請求項1に記載の鉛フリーはんだのはんだ付け用フラックスにおいて、
    前記(E)ピペリジン錯塩が、3フッ化ホウ素ピペリジン錯塩である
    ことを特徴とする鉛フリーはんだのはんだ付け用フラックス。
  3. 請求項1または請求項2に記載の鉛フリーはんだのはんだ付け用フラックスにおいて、
    前記(B)脂環式多価カルボン酸またはその無水物が、無水クロレンド酸である
    ことを特徴とする鉛フリーはんだのはんだ付け用フラックス。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の鉛フリーはんだのはんだ付け用フラックスにおいて、
    前記(C)脂環構造を有しないハロゲン化カルボン酸無水物が、2,3−ジブロモコハク酸無水物である
    ことを特徴とする鉛フリーはんだのはんだ付け用フラックス。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の鉛フリーはんだのはんだ付け用フラックスにおいて、
    前記活性剤が、前記フラックス100質量%に対して、0.02質量%以上0.2質量%以下の(A)アミンの酸塩と、0.5質量%以上2質量%以下の(B)脂環式多価カルボン酸またはその無水物と、0.1質量%以上1.5質量%以下の(C)脂環構造を有しないハロゲン化カルボン酸無水物と、0.05質量%以上1質量%以下の(D)ピラゾール化合物と、0.1質量%以上0.4質量%以下の(E)ピペリジン錯塩とを含有する
    ことを特徴とする鉛フリーはんだのはんだ付け用フラックス。
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