JP5634492B2 - 抗菌・抗カビ組成物および該組成物を使用した肌冷却用ウェット縫製品 - Google Patents

抗菌・抗カビ組成物および該組成物を使用した肌冷却用ウェット縫製品 Download PDF

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本発明は、安全性が高く、抗菌性および抗カビ性効果に優れた抗菌・抗カビ組成物および、該抗菌・抗カビ組成物を包有させると共に、水溶液を含浸させ、包装袋を開封後すぐ使用でき、水溶液で濡れた状態である限り首や手などの肌を持続的に冷却保冷することができる肌冷却用ウェット縫製品に関する。
一般的に、夏場の暑い時期に、炎天下で外出したりスポーツをすることにより、首、身体、顔が火照ったりして、吹き出るような汗が流れるので、首、身体、顔を冷やしたくなり、スカーフや、ハンカチまたはタオルを水に濡らして、首に巻いたり、手、身体や顔などを拭いたり、水で濡らしたりすることで保冷してきた。しかしながら、スカーフや、ハンカチまたはタオルを水に濡らして首に巻いたり、手、身体や顔などを拭いたり、水で濡らしたりする方法では、夏の暑い日差しや体温に温められて、水分がすぐ蒸発してしまい、保冷作用が持続しない。
このような暑さ対策のために、冷却用部材が開発され公知になっている。その公知に係る第1の公知例の発明は、人の首に巻いてその首を冷やす冷却用ネックバンドであって、透水性のシートを長手方向に二つ折りしてなる帯状の本体と、その帯状の本体の中程を仕切で仕切ってなる袋部と、その袋部内に収納された高吸水性ポリマーとからなるというものである(特許文献1)。
そして、透水性のシートで帯状の本体を形成し、その中程を仕切って袋部を設け、その袋部内に高吸水性ポリマーを収納したので、その高吸水性ポリマーは容易に、かつ素早く水を吸収してゲル化することができ、ゲル化した水は対流しないから、保冷効果が持続し、夏期などには、この冷却用ネックバンドを冷凍庫で一旦冷却した上、首に巻いて使用すると長時間その保冷機能を維持して使用することができるというものである。
第2の公知例の発明は、前記第1の公知例の発明における課題を解決するためになされたものであって、透水性のシートによって形成され、巻きロックをかけて縫製した縫製部によって連結された少なくとも2つの袋部を有する帯状の本体と、袋部内に収納された吸水ポリマーと、袋部の開口部を塞ぐように、帯状の本体の両端に、縫製された透水性のシートからなる帯状の端部を持つようにした構成の冷却用スカーフである(特許文献2)。
そして、上記構成により、シートの編み目より吸水ポリマーの粒子の大きさが大きいので、手洗いでの洗濯等をしても各袋部から、吸水ポリマーが各袋部から漏れたり移動したりすることがなく各袋部で等しい密度を保つことができるというものである。
登録実用新案第3019831号公報 特開2010−156091号公報
前記第1の公知例の発明については、前記第2の公知例で説明しているように、種々の大きさの多数の粒子状の吸水ポリマーを分配、収納しているため、その冷却用ネックバンドを手洗いでの洗濯をしたとき、縫い目より小さな吸水ポリマーの粒子が縫い目を通して漏れたり、移動したりしてしまい、吸水ポリマーが減ってしまったり、各分室で吸水ポリマーの密度が異なってしまうなどの問題点があった、ことは明らかであり、さらに、吸水ポリマーの径やそのジェルの柔らかさによっては、そのジェルが布表面に漏れて布表面がぬるぬるした不快感を与えるという問題点も有している。
また、前記第2の公知例に係る冷却用スカーフは、要するに、シートの縫い目部分に巻きロックをかけて縫製しているので、縫い目から吸水ポリマーが漏れたり移動したりしないので、各袋部で吸水ポリマーの密度が均等に保持され、従来のもの(第1の公知例)に比較して保冷作用を長く保つようにしたとしている。
しかしながら、シートの編み目の大きさと吸水ポリマーの径の特定がなされていないので、吸水時のジェルの柔らかさによっては、ジェルがシートの表面に漏れてぬるぬるして不快感を与えるという問題点を有している。さらに、夏場の水はぬるく、冷涼感を長く保つ保冷作用の持続性が弱くなるし、吸水した吸水ポリマーが体温で徐々に温められ、保冷作用が弱くなってしまうという問題点も有している。
いずれにしても、公知例のものは、使用時に水に浸けて吸水させて使用するものであり、使用場所によっては、所要の水場がないと使用できないという制約を受けるばかりでなく、汗や手で触ったり外気中の細菌が付着して吸水ポリマーが汚染されたままで再使用することになり、衛生上好ましくないのである。
従って、従来例においては、どのような状況でも、使用時に不快感を与えないようにすること、清涼感を長時間維持できるようにすることに解決課題を有しているし、特に、所要の水場がなくても、最初からウェットな状態で直ちに使用できるようにし、しかも、安全性に優れた冷却用スカーフを提供することである。なお、ウェットな冷却用スカーフはいまだ出現していない。
前記課題を解決する具体的手段として本発明に係る第1の発明は、第一成分として0.25重量%の第四級アンモニウム塩、第二成分として0.05重量%のグルコン酸クロルヘキシジン、第三成分として0.1重量%のポリアミノプロピルビグアナイド、第四成分として0.02重量%のブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル、第五成分として0.3〜0.5重量%のパラベン、第六成分として0.05〜1.0重量%のフェノキシエタノールを配合することを特徴とする吸水冷熱性縫製品に適用する抗菌・抗カビ組成物を提供するものである。
前記第1の発明において、前記第一成分としての第四級アンモニウム塩が、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウムであること、を付加的な要件として含むものである。
本発明に係る第2の発明は、前記第1の発明に係る抗菌・抗カビ組成物の水溶液を吸水冷熱性縫製品の生地に含浸させ、耐水性および耐候性のパッケージに収納したことを特徴とする肌冷却用ウェット縫製品を提供するものである。
この第2の発明において、吸水冷熱性縫製品の生地が、速乾性糸と吸水・吸汗糸とから構成され、織られている生地であること;吸水冷熱性縫製品の生地における速乾性糸がポリエステル、ナイロンまたはポリウレタンであり、吸水・吸汗糸が、水和性鉱物が付着または蒸着してなる糸、綿、キュプラ、異形断面糸、中空糸、多孔糸または中空多孔糸であること;速乾性糸が生地の表地に使用され、吸水・吸汗糸が中間地または裏地に使用されること;および、肌冷却用ウェット縫製品が、スカーフ、ハンカチまたはタオルであること、を付加的な要件として含むものである。
本発明に係る抗菌・抗カビ組成物は、安全性が高く、吸水冷熱性縫製品に適用する抗菌性、抗カビ性に優れた効果を奏する。また、本発明の肌冷却用ウェット縫製品は、当該抗菌・抗カビ組成物の水溶液を前もって含浸させて耐水性および耐候性のパッケージ(袋体)に収納してなるウェット縫製品であり、衛生的な効果を奏するとともに、携帯に便利で身近に水が無くても、パッケージを開封後すぐ取り出して当該ウェット縫製品を左右に2〜3回すばやく引っ張って(開いて)空冷した後、首周り、手、身体や顔などに適用することによって、持続的な肌冷涼感を味わうことができるという優れた効果を奏する。
本発明の吸水冷熱性縫製品に係る1例の肌冷却用ウェット縫製品(スカーフ)を示した平面図である。 同肌冷却用ウェット縫製品(スカーフ)を所要のパッケージに収容する状況を示す説明図である。 同肌冷却用ウェット縫製品(スカーフ)を左右に2〜3回すばやく引っ張って空冷する状況を示す説明図である。
抗菌・抗カビ組成物、および当該組成物の水溶液を含浸させた吸水冷熱性縫製品に係る1例の肌冷却用ウェット縫製品1は、以下の構成とすることにより、前記従来技術の問題点を克服し、最初からウェットな状態の冷却用スカーフを得ることができる。
即ち、本発明に係る抗菌・抗カビ組成物は、第一成分として0.25重量%の第四級アンモニウム塩、第二成分として0.05重量%のグルコン酸クロルヘキシジン、第三成分として0.1重量%のポリアミノプロピルビグアナイド、第四成分として0.02重量%のブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル、第五成分として0.3〜0.5重量%のパラベン、第六成分として0〜1.0重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%のフェノキシエタノールを含有するものであって、安全性の高い吸水冷熱性縫製品に適用する抗菌・抗カビ組成物である。
この抗菌・抗カビ組成物の水溶液を所要長さの帯状のスカーフ、ハンカチおよびタオルなどの吸水冷熱性縫製品に含浸処理加工を行うことによって、衛生的に優れた肌冷却用ウェット縫製品1を得ることができるのである。
前記第一成分の第四級アンモニウム塩としては、N−アルキル−N、N−ジメチル−N−ベンザルコニウムクロライド:塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウムなどが挙げられる。
第五成分のパラベンとしては、ブチル−p−ヒドロキシベンゾエート:ブチルパラベンメチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、イソプロピルパラベンなどが挙げられる。
肌冷却用ウェット縫製品1に使用される吸水冷熱性縫製品の生地は、速乾性糸と吸水・吸汗糸とから構成され、織られている生地である。
具体的には、吸水冷熱性縫製品の生地としては、市販されているCST生地(上海添勁実業有限公司製)、CCT生地(Cool Comfort Technologies製)、CoolMax生地(インビスタ社ファブリック, DuPont de Nemaours&Co.Wilimington製)、CoolPass生地(江蘇恒力化繊有限公司製、Jiangsu Hengli of Jiangsu, China)などが挙げられる。
速乾性糸としては、ポリエステル、ナイロンまたはポリウレタンなどが挙げられ、吸水・吸汗糸としては、水和性鉱物が付着または蒸着してなる糸、綿、キュプラ、異形断面糸、中空糸、多孔糸または中空多孔糸が挙げられる。
具体的には、水和性鉱物が付着または蒸着してなる糸としては、マイカ鉱物を付着または蒸着したポリエステルまたはナイロンが挙げられる。
異形断面糸としては、コルティコ(帝人製)、アクアステルス(カネボウ製)、テクノファイン(旭化成製)など、また中空多孔糸としては、ウェルキィ(wellkey、ポリエステル、帝人製)などが挙げられる。
本発明に係る抗菌・抗カビ組成物の水溶液を吸水冷熱性縫製品に含浸処理する方法は、要するに、水溶液の添加で良く、製剤化に対して用いられる溶媒、界面活性剤などは特に限定されないが、これらは人体への安全性から化粧品原料基準に準拠したものを選択することが好ましい。製剤としての形状(剤型)は特に限定されないが、水溶性液剤が好ましく、O/W型乳化剤でもよい。有効成分を予めO/W型乳化剤とすることで容易に水希釈して必要濃度に調整でき、かつ希釈後の安定性に優れ、また成分を均一に拡散させることができる。
このように抗菌・抗カビ組成物の水溶液を含浸させた肌冷却用ウェット縫製品1は、図2に示したように、小さく折り畳んで、所要のパッケージ2(袋体)に収納し、携帯できるようにする。この場合に、使用されるパッケージ2としては、樹脂フィルムまたはシート材にアルミニウムを蒸着したフィルムまたはシート材が使用され、底部と両側面とを予めシール2aしておき、上面側にジッパー機構3を設けると共に開封用の切り口4を設けておき、肌冷却用ウェット縫製品1を収納後に上面をシールすることにより、完全密封して何処へでも携帯できる商品とするものである。
そして、使用時には、開封用の切り口4からパッケージ2の上部を切り開き、ジッパー機構3を開いて肌冷却用ウェット縫製品1を取り出し、図3に示したように、該肌冷却用ウェット縫製品1の両端部を両手で掴んで、両側に複数回すばやく強く引っ張ってバンバンと音がするくらいに引っ張ることにより化学反応を起こして全体が空冷するのである。従って、使用したい場所の周囲に水場がなくても、直ぐに使用できるし、衛生的にも優れているのである。また、使用後にウェット縫製品1を折り畳んでパッケージ2に仕舞っておけば、抗菌・抗カビ組成物が消失しない限り、複数回に渡って使用できるのである。
本発明の組成物に用いられる抗菌・抗カビ剤の溶解剤としては、例えば、水、もしくはエチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール系溶解剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル系溶解剤または高級脂肪酸エステル系溶解剤を含む水があげられる。
界面活性剤は必要に応じて使用すればよく、使用する場合は、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両イオン界面活性剤のいずれを用いてもかまわない。非イオン系界面活性剤として、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられ、陽イオン系界面活性剤では脂肪族アミン塩およびその4級アンモニウム塩などが挙げられ、両イオン系界面活性剤ではベタイン型界面活性剤、アミノカルボン酸塩などが挙げられるが、これらに限定されない。また、これらの非イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤および両イオン系界面活性剤は一種を単独に用いても二種以上を併用してもよい。
本発明に係る組成物は、一般に雑貨または化粧品に使用される油相成分、油脂、高級アルコール、脂肪酸、有効成分、天然抗菌性成分、香料などを併用することができる。
尚、雑貨用に使用されている天然抗菌性成分としては、キチン、キトサン、ヒノキチオール、アロエエキス、ヨモギエキス、孟宗竹抽出物などが挙げられる。
肌に有効な成分を添加することができ、その有効成分としては、例えばモモの葉抽出物、茶抽出物、ローズ抽出物、クマザサ葉エキス、アロエ抽出物、アセロラエキス、プラセンタエキス、酢酸トコフェロールなどが挙げられる。
また、保湿成分としては、例えばヒアルロン酸Na、コラーゲン、プロテオグリカン、セラミドなどが挙げられる。
また、冷感成分としては、例えばペパーミント、メントール、セイヨウハッカ葉エキス、ハッカ油、エタノールなどが挙げられる。
[実施例]
次に、本発明を幾つかの実施例と比較例とを挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、表も含めて説明中の配合比率を示す「%」は、全て「重量%」である。
抗菌・抗カビ組成物の水溶液の調整:
別紙表1に示すように、比較例1〜3と実施例1〜6のそれぞれ成分組成物に抗菌・抗カビ組成物を含浸し、試験例1〜3によりその性能を調べた。実施例1〜6は。表1に示したように抗菌・抗カビ組成物の各成分と香料とを配合(実施例1から3)して、もしくは抗菌・抗カビ組成物の各成分と香料にさらに肌有効成分、界面活性剤、保湿剤および/またはpH調整剤などを配合(実施例1〜6)して攪拌することにより抗菌・抗カビ組成物配合の水溶液を得た。
抗菌・抗カビ組成物の水溶液を吸水冷熱性縫製品(CST生地、上海添勁実業有限公司製)に含浸、調整した肌冷却用ウェットクールスカーフ。
吸水冷熱性縫製品として縦×横=70×800mmのCST生地(上海添勁実業有限公司製)のスカーフを使用し、当該スカーフと抗菌・抗カビ組成物の水溶液との総量が30gになるように、表1に記載した抗菌・抗カビ組成物の水溶液を当該スカーフに含浸して肌冷却用ウェットクールスカーフ(製品)を調整した。
作成したそれぞれの当該肌冷却用ウェットクールスカーフ(製品)を試験例1から3の試験に供与した。
[試験例1]カビ抵抗性試験:
[供試試料調整]
前記表1に基づき記載した調整法により得たそれぞれの肌冷却用ウェットクールスカーフについて、5cm×5cmに切断したものを防カビ試験に供試した。
[試験方法]
調整した肌冷却用ウェットクールスカーフの試料をJIS Z−2911カビ抵抗性試験に準ずる。
供試カビ
JIS Z−2911カビ抵抗性試験 繊維試験指定繊維カビ
・ Aspergillus niger ATCC 6275
・ Penicillium citrinum ATCC 9849
・ Chaetomium gulobosum ATCC 6205
・ Myrothecium verrucaria ATCC 9095
以上4種類の混合
[判定方法]
カビ・・・JIS Z−2911カビ抵抗性試験 表示方法による
カビの生育: (−) カビの生育を認めない
(±) 僅かに生育を認めた
(+)〜(+++) 順次カビの生育が著しい
カビ抵抗性表示: 0・・・試料上にカビの発育なし
1・・・試料上のカビの発育面積が全体の1/3mm2以下
2・・・試料上のカビの発育面積が全体の1/3mm2以上
[試験結果]
別紙表2に示したように比較例1〜3の抗菌・抗カビ組成物の水溶液配合の製品の14日目の評価結果は、+〜++であるのに対して、実施例1〜6の評価結果は−で、比較例1〜3の有効成分製品に比べて、実施例1〜6の製品を添加した肌冷却用ウェットクールスカーフは、顕著な抗カビ効果を示すことが確認された。
[試験例2]抗菌性試験:
[供試試料調整]肌冷却用ウェットクールスカーフ(表1)を前記段落[0023]に記載したように調整し、それを5cm×5cmに切断したものを抗菌性試験に供試した。
[試験方法]
調整した肌冷却用ウェットクールスカーフ試料をJIS L−1902繊維製品の抗菌性試験に準ずる。
供試細菌
・ Escherichia coli NBRC 3301(大腸菌)
・ Staphylococcus aureus NBRC 12732(ブドウ球菌)
[判定方法]
細菌・・・効果あり (−)
やや効果なし (±)
効果なし (+)
[試験結果]
表2に示したように比較例1〜3の抗菌・抗カビ組成物の水溶液配合の製品の14日目の評価結果は、±〜+であるのに対して、実施例1〜6の評価結果は−で、比較例1〜3の有効成分製品に比べて、実施例1〜6の肌冷却用ウェットクールスカーフは、顕著な抗菌効果を示すことが確認された。
[試験例3]安全性試験(ヒトパッチテスト):
[試験方法]
被検体、肌冷却用ウェットクールスカーフに含浸した抗菌・抗カビ組成物の水溶液について、絆創膏パッド(φ9mm)に当該被検体を2滴含浸させ、健常人の前腕屈側部にその絆創膏を貼付して、24時間閉塞パッチした。24時間後に、被検体を含浸した絆創膏を除去し、除去30分後、および24時間後に皮膚症状の観察を行った。
尚、比較品は、純水に浸漬し、浸漬水が垂れない程度に軽く絞った後、強く絞ったときに得られた抽出水を被検体とした。
[判定方法]
皮膚反応の観察および判定:パッチテスト研究会の判定基準参照
陰性 (−) :反応なし
疑陽性 (±) :軽微な紅斑
強陽性 (++) :紅斑+浮腫
強陽性 (+++):紅斑+浮腫+丘疹、小水泡
尚、(±)が3名以下は、安全性が高いと判定する。
[試験結果]
表2に示したように比較例1〜3の有効成分配合の製品は、48時間後でも20名の被験者において−〜±2の反応なしまたは軽微な紅斑であったのに対して、実施例1〜6は全て反応なしの結果であった。
また、実際に本発明の肌冷却用ウェット縫製品(スカーフ)と、市販の吸水ポリマーを利用した肌冷却用スカーフとを首回りに適用したときのサーモグラフィーによる測定を行って、20分後と30分後の適用肌部位における温度を比較した。因みに、スカーフ装着前の首肌の温度は35.3℃であり、本発明のスカーフをパッケージから取り出し、両端部を両手で掴んで両側に複数回すばやく強く引張って空冷させたスカーフの温度が25.3℃であり、市販のスカーフを水道水に浸してポリマーに吸水させた後の温度が23.7℃であった。
本発明の肌冷却用ウェット縫製品(スカーフ)1と、市販の吸水ポリマースカーフとを首回りに適用して20分後の首肌温度が、本発明のスカーフでは32.4℃であるのに対して、市販のスカーフでは32.2℃であった。そして、20分経過後に、本発明のスカーフを首から外して左右に1回強くパーンと引っ張って空冷するとスカーフの温度が26.3℃となり、そのスカーフを首回りに再装着10分後、つまり、最初から30分後の首肌温度が31.9℃であった。これに対して、市販のスカーフは、20分経過時の温度が29.3℃で、そのまま首回りに適用して10分後、つまり最初から30分後の首肌温度が32.5℃であった。これらの実測値からして、市販のスカーフは、所要時間経過とともに、徐々に温度が上がって冷却効果が低下するのに対して、本発明の肌冷却用ウェット縫製品(スカーフ)1は、所要時間経過毎に、左右に強くパーンと引っ張って空冷すれば、冷却効果が回復するのであり、長時間その保冷機能を維持することができるのである。
本発明に係る抗菌・抗カビ組成物は、吸水冷熱性縫製品、例えばスカーフ、ハンカチおよびタオル等に含浸させて製造した肌冷却用ウェットクール縫製品に適合するものとして使用できる。また、本発明に係る肌冷却用ウェットクール縫製品は、夏場の暑い時期に、車中、旅行先、街中、公園、山、スポーツ中、暑い厨房での調理時、散歩中などで広く使用できる。
[表1]
Figure 0005634492
[表2]
Figure 0005634492

Claims (7)

  1. 第一成分として0.25重量%の第四級アンモニウム塩、第二成分として0.05重量%のグルコン酸クロルヘキシジン、第三成分として0.1重量%のポリアミノプロピルビグアナイド、第四成分として0.02重量%のブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル、第五成分として0.3〜0.5重量%のパラベン、第六成分として0.05〜1.0重量%のフェノキシエタノールを配合することを特徴とする吸水冷熱性縫製品に適用する抗菌・抗カビ組成物。
  2. 前記第一成分としての第四級アンモニウム塩が、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウムであることを特徴とする請求項1記載の吸水冷熱性縫製品に適用する抗菌・抗カビ組成物。
  3. 前記請求項1乃至2の抗菌・抗カビ組成物の水溶液を吸水冷熱性縫製品に含浸処理されたものであることを特徴とする肌冷却用ウェット縫製品。
  4. 前記吸水冷熱性縫製品の生地が、速乾性糸と吸水・吸汗糸とから構成され、織られている生地であることを請求項3記載の肌冷却用ウェット縫製品。
  5. 前記速乾性糸がポリエステル、ナイロンまたはポリウレタンであり、前記吸水・吸汗糸が、水和性鉱物が付着または蒸着してなる糸、綿、キュプラ、異形断面糸、中空糸、多孔糸または中空多孔糸であることを特徴とする請求項に記載の肌冷却用ウェット縫製品。
  6. 前記速乾性糸が表地に、前記吸水・吸汗糸が中間地または裏地に使用することを特徴とする請求項乃至5に記載の肌冷却用ウェット縫製品。
  7. 前記吸水冷熱性縫製品が、スカーフ、ハンカチまたはタオルであることを特徴とする請求項乃至記載の肌冷却用ウェット縫製品。
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